(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記特典を付与するステップにおいて、前記コンピュータは、前記ユーザ端末から受信した前記決済用トークンが、前記記憶部に記憶されているか否かを判定することにより、前記ユーザ端末から受信した前記決済用トークンと、前記店舗端末に送信された前記決済用トークンが一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に、前記ユーザに前記申込情報に対応する特典を付与する、
請求項1又は2に記載の特典付与方法。
前記コンピュータが実行する、前記店舗端末が決済対象の一以上の商品の中から一以上の前記対象商品を特定することにより生成した前記特典対象商品情報を前記店舗端末から受信するステップをさらに有する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の特典付与方法。
前記コンピュータが実行する、前記ユーザ識別子及び前記申込情報を受信すると、所定の条件に基づいて、前記特典付与の申込を受け付けるか否かを判定するステップをさらに有し、
前記記憶させるステップにおいて、前記コンピュータは、前記判定するステップにおいて前記特典付与の申込を受け付けると判定した場合に、前記申込情報と前記ユーザ識別子とを関連付けて記憶部に記憶させる、
請求項1から4のいずれか1項に記載の特典付与方法。
前記特典を付与するステップにおいて、前記コンピュータは、前記申込情報に対応する特典を付与するか否かを判定し、前記申込情報に対応する特典を付与すると判定した場合に、前記申込情報に対応する特典を付与する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の特典付与方法。
前記特典を付与するステップにおいて、前記コンピュータは、前記ユーザ識別子に対応するユーザの前記申込情報に対応する前記対象商品の購入回数に基づいて、前記申込情報に対応する特典を付与する、
請求項1から10のいずれか1項に記載の特典付与方法。
前記特典を付与するステップにおいて、前記コンピュータは、前記ユーザ識別子に対応するユーザが前記申込情報に対応する前記対象商品を初めて購入した場合に、前記申込情報に対応する特典を付与する、
請求項9又は10に記載の特典付与方法。
ユーザを特定するためのユーザ識別子と、購入に応じて特典が付与される対象商品の購入時における特典付与の申込を示す申込情報とを前記ユーザから取得すると、前記申込情報と前記ユーザ識別子とを関連付けて記憶部に記憶させる申込受付部と、
店舗端末から、一以上の商品の決済に用いるための決済情報と、前記一以上の商品のうち一以上の前記対象商品を特定するための特典対象商品情報とを受け付けるとともに、ユーザが店舗で決済するための決済用コードの取得要求を受け付けると、前記決済用コードを生成するための決済用トークンを生成し、生成した前記決済用トークンと、前記特典対象商品情報とを関連付けて前記記憶部に記憶させるとともに、生成した前記決済用トークンを前記店舗端末に送信するトークン生成部と、
前記決済用トークンに基づいて前記店舗端末が表示した前記決済用コードを読み取ったユーザ端末から、前記決済用トークンと、前記ユーザ識別子とを受信するトークン受信部と、
前記ユーザ端末から受信した前記ユーザ識別子に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記申込情報と、前記ユーザ端末から受信した前記決済用トークンに関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記特典対象商品情報とが対応している場合に、前記ユーザに前記申込情報に対応する特典を付与する特典付与部と、
を有する特典付与装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[決済システムSの概要]
図1は、決済システムSの概要を示す図である。決済システムSは、決済装置1と、ユーザ端末2と、店舗端末3とを備える。決済システムSは、ユーザが店舗において商品を購入する場合に、店舗端末3からの要求に応じて決済用コードを店舗端末3に表示させ、ユーザ端末2で決済用コードを読み取ったことを決済装置1で特定したことに応じて決済を行うシステムである。決済システムSは、決済時にユーザに特典を付与する特典付与システムとして機能する。決済用コードは、ユーザ端末2において読み取れるテキスト又は画像であり、決済時に用いられるコードである。
【0011】
決済装置1は、購入金額の決済を行うサーバである。決済装置1は、ユーザに特典を付与する特典付与装置としても機能する。本実施形態において、特典は、特定の商品をユーザが購入することに応じて付与される。以下の説明において、特典が付与される特定の商品を対象商品という。
【0012】
ユーザ端末2は、ユーザが使用する情報端末であり、例えばスマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータである。特典を提供する商品の販売事業者は、インターネットを介した広告配信機能等を利用して、ユーザ端末2に特典の付与に関する情報を提供する。
【0013】
ユーザは、特典付与の申込を予め行うことにより、対象商品の購入時に特典の付与を受けることができる。以下、
図1を参照しながら、商品の代金の決済及び特典の付与が行われるまでの流れを説明する。
【0014】
ユーザは、ユーザ端末2において、特典付与の申込操作を行う(
図1における(1))。一例として、ユーザが、決済用のアプリケーションソフトウェアを起動して、ユーザを識別するユーザ識別子としてのユーザIDを入力すると、ユーザ端末2は、ユーザIDを決済事業者に送信して、アプリケーションにログインする。そして、ユーザ端末2は、決済事業者のサーバに、ユーザが申込可能な特典を問い合わせる。
【0015】
決済事業者のサーバは、特典を識別する特典IDと、特典の内容と、対象商品を識別する商品識別情報としての商品IDと、商品名とを関連付けて記憶している。決済事業者のサーバは、ユーザが申込可能な特典の特典IDを記憶媒体(例えばハードディスク)から読み出して、読み出した特典IDに対応する特典の内容、商品ID及び商品名をユーザ端末2に送信する。
【0016】
ユーザ端末2は、受信した特典の内容、商品ID及び商品名を表示する。ユーザが、申込を行う特典を選択する操作を行うと、ユーザ端末2は、選択された特典の付与の申込を示す申込情報と、ユーザIDとを決済装置1に送信する(
図1における(2))。申込情報には、例えば、店舗を識別する店舗ID、対象商品の商品ID及び特典の内容が含まれている。決済装置1は、申込情報とユーザIDとを受信すると、申込情報とユーザIDとを関連付けて記憶する(
図1における(3))。
【0017】
その後、ユーザは、店舗に移動し、店舗において対象商品を含む商品の購入を行う。店舗における店員は、ユーザが店舗において会計を行う場合に、店舗端末3において購入対象の商品に付されたバーコードを読み取り、ユーザが購入する商品の合計額を示す決済情報と、対象商品を特定するための特典対象商品情報とを店舗端末3に生成させる。特典対象商品情報は、ユーザが店舗で購入する商品のうち、特典が付与される対象商品を特定するための情報であり、対象商品の商品IDが含まれる。
【0018】
また、店員は、店舗端末3において、決済用コードを店舗端末3に表示させるための操作を行う。店舗端末3は、決済用コードの取得要求と、決済情報と、店舗を識別する店舗IDと、特典対象商品情報とを決済装置1に送信する(
図1における(4))。
【0019】
決済装置1は、店舗端末3から、決済用コードの取得要求と、決済情報と、特典対象商品情報と、店舗IDとを受信すると、決済用トークンを生成する(
図1における(5))。決済用トークンは、店舗端末3がユーザに提示する決済用コードを店舗端末3が生成する際に用いるデータ列である。ここで、決済用トークンは、店舗IDにより特定される特定の店舗の場合のみ生成されてもよい。決済装置1は、生成した決済用トークンと、特典対象商品情報と、店舗IDとを関連付けて記憶媒体に記憶する(
図1における(6))。
【0020】
決済装置1は、生成した決済用トークンを店舗端末3に送信する(
図1における(7))。決済装置1は、決済用トークンを暗号化した後に、暗号化した決済用トークンを店舗端末3に送信してもよい。
【0021】
店舗端末3は、受信した決済用トークンに基づいて決済用コードを生成して表示させる(
図1における(8))。
ユーザ端末2は、例えばユーザの操作により、店舗端末3に表示された決済用コードを読み取る(
図1における(9))。ユーザ端末2は、ユーザIDと、読み取った決済用コードが示す決済用トークンとを決済装置1に送信する(
図1における(10))。
【0022】
決済装置1は、ユーザ端末2からユーザIDと決済用トークンとを受信すると、受信したユーザIDに関連付けられて記憶されている申込情報を特定する(
図1における(11))。決済装置1は、受信した決済用トークンが、店舗に送信した決済用トークンと一致するか否かを判定する。決済装置1は、決済用トークンが一致すると判定した場合に、当該決済用トークンに関連付けて記憶されている特典対象商品情報を特定する。決済装置1は、特定した申込情報に含まれている対象商品の商品IDが、特定した特典対象商品情報に含まれる対象商品の商品IDに含まれている場合に、店舗端末3から受信した決済情報が示す決済金額から、特定した申込情報に対応する特典としての割引額を減額した後の金額を、ユーザの決済金額に決定することにより、ユーザに特典を付与し、当該決済金額に基づく決済処理を実行する(
図1における(12))。
【0023】
なお、決済装置1は、決済用トークンが一致しない場合、決済を行わない。また、決済装置1は、申込情報に含まれている対象商品の商品IDが、特定した特典対象商品情報に含まれる対象商品の商品IDに含まれていない場合には、特典を付与することなく決済処理を実行する。決済装置1は、決済処理が終了すると、決済処理が終了したこと、及び特典の適用結果をユーザ端末2及び店舗端末3の少なくともいずれかに通知する。
【0024】
決済システムSが以上のように動作することで、ユーザが予め特典付与の申込を行い、その後、対象商品を含む商品の購入時に、店舗端末3に表示された決済用コードをユーザ端末2で読み取って決済をする通常の処理をするだけで、決済時に対象商品の購入に基づく特典の付与を行うことができる。
以下、決済装置1、ユーザ端末2及び店舗端末3の構成の詳細を説明する。以下の説明においては、特典の内容が、商品の価格の割引である場合を例にして説明する。
【0025】
[決済装置1の機能構成]
図2は、決済装置1の機能構成を示す図である。決済装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0026】
通信部11は、インターネット等のネットワークを介してユーザ端末2及び店舗端末3とデータを送受信するための通信インターフェースである。
【0027】
記憶部12は、各種のデータを記憶する記憶媒体であり、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びハードディスク等を有する。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。記憶部12は、制御部13を、申込受付部131、トークン生成部132、トークン受信部133、特典付与部134、及び決済部135として機能させる決済用プログラムを記憶する。
【0028】
また、記憶部12は、ユーザ端末2から取得した申込情報と、ユーザIDとを関連付けて記憶する。また、記憶部12は、制御部13が生成した決済用トークンと、特典対象商品情報とを関連付けて記憶する。
【0029】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶された決済用プログラムを実行することにより、申込受付部131、トークン生成部132、トークン受信部133、特典付与部134、及び決済部135として機能する。制御部13の各部の動作の詳細については後述する。
【0030】
[ユーザ端末2の機能構成]
図3は、ユーザ端末2の機能構成を示す図である。ユーザ端末2は、操作部21と、通信部22と、読取部23と、表示部24と、記憶部25と、制御部26とを有する。制御部26は、操作受付部261と、要求送信部262と、トークン送信部263とを有する。
【0031】
操作部21は、ユーザの操作を受け付ける操作デバイスであり、例えば表示部24の表面に設けられたタッチパネルである。操作部21は、ユーザがタッチした位置を示す信号を操作受付部261に通知する。
【0032】
通信部22は、例えば携帯電話網の基地局との間でデータを送受信するための無線通信インターフェースである。通信部22は、要求送信部262から入力された申込情報を決済装置1に送信する。また、通信部22は、取得した決済用トークン等を決済装置1に送信する。
【0033】
読取部23は、例えば、カメラである。読取部23は、店舗端末3に表示された決済用コードを読み取る。
表示部24は、各種の情報を表示するディスプレイである。
【0034】
記憶部25は、ROM及びRAM等を含む記憶媒体である。記憶部25は、制御部26が実行するプログラムを記憶している。記憶部25は、制御部26を、操作受付部261、要求送信部262、及びトークン送信部263として機能させるプログラムを記憶する。
【0035】
制御部26は、例えばCPUであり、記憶部25に記憶されたプログラムを実行することにより、操作受付部261、要求送信部262及びトークン送信部263として機能する。
【0036】
操作受付部261は、操作部21から入力された信号に基づいて、ユーザの操作内容を特定する。操作受付部261は、特定した操作内容が、特典付与の申込操作である場合に、操作内容を要求送信部262に通知する。要求送信部262は、操作受付部261が特典付与の申込操作を受け付けた場合に、通信部22を介して、ユーザIDと、申込情報とを決済装置1に送信する。
【0037】
操作受付部261は、特定した操作内容が、決済用コードを読み取るための操作である場合に、操作内容をトークン送信部263に通知する。
【0038】
トークン送信部263は、操作受付部261が決済用コードを読み取るための操作を受け付けた場合に、読取部23に、店舗端末3に表示された決済用コードを読み取らせる。トークン送信部263は、読取部23が、決済用コードから抽出した情報を決済用トークンとして取得する。トークン送信部263は、取得した決済用トークンと、ユーザIDとを通信部22を介して決済装置1に送信する。
【0039】
[店舗端末3の機能構成]
図4は、店舗端末3の機能構成を示す図である。店舗端末3は、例えばPOS端末であり、操作部31と、読取部32と、通信部33と、表示部34と、記憶部35と、制御部36とを有する。
【0040】
操作部31は、ユーザの操作を受け付ける操作デバイスであり、例えばユーザが購入する商品を選択するためのボタンや、表示部34の表面に設けられたタッチパネルである。
【0041】
読取部32は、例えば、バーコードリーダであり、ユーザが購入する商品に付されているバーコードを読み取る。読取部32は、読み取ったバーコードが示す情報を制御部36に出力する。
【0042】
通信部33は、例えば決済装置1との間でデータを送受信するための通信インターフェースである。通信部33は、制御部36の制御に応じて、決済用コードの取得要求、決済情報、特典対象商品情報、店舗IDを決済装置1に送信する。また、通信部33は、決済装置1から決済用トークンを受信する。
【0043】
表示部34は、各種の情報を表示するディスプレイである。表示部34は、例えば、決済金額や決済用コードを表示する。
【0044】
記憶部35は、ROM及びRAM等を含む記憶媒体である。記憶部35は、制御部36が実行するプログラムを記憶している。記憶部35は、制御部36を、決済情報生成部361、対象商品特定部362、決済情報送信部363、及びコード生成部364として機能させるプログラムを記憶する。また、記憶部35は、商品IDと、商品の価格とを関連付けた商品DBを記憶する。また、記憶部35は、対象商品を示す商品IDを含む対象商品DBを記憶する。
【0045】
制御部36は、例えばCPUであり、記憶部35に記憶されたプログラムを実行することにより、決済情報生成部361、対象商品特定部362、決済情報送信部363、及びコード生成部364として機能する。
【0046】
決済情報生成部361は、決済対象の一以上の商品を特定し、決済情報を生成する。具体的には、決済情報生成部361は、操作部31において店員が入力した商品ID又は読取部32が商品に付されたバーコードから読み取った商品IDを取得することにより、取得した商品IDの商品を決済対象の商品と特定する。決済情報生成部361は、記憶部35に記憶されている商品DBを参照し、取得した商品IDに関連付けられている商品の価格を特定する。決済情報生成部361は、操作部31において店員が入力した商品ID又は読取部32が商品に付されたバーコードから読み取った商品IDを一以上取得し、当該商品IDから特定した商品の価格を集計する。決済情報生成部361は、操作部31において精算操作を受け付けると、集計した商品の価格を決済金額に決定する。決済情報生成部361は、決定した決済金額を含む決済情報を生成する。
【0047】
対象商品特定部362は、決済対象の一以上の商品の中から一以上の対象商品を特定することにより特典対象商品情報を生成する。特典対象商品情報は、店舗端末3が設置されている店舗においてユーザが購入する一以上の商品のうち、特典付与対象の対象商品を特定するための情報である。対象商品特定部362は、決済情報生成部361が取得した商品IDのうち、記憶部35に記憶されている対象商品DBに含まれている商品IDを特定する。対象商品特定部362は、特定した商品IDの商品を対象商品と特定し、特定した商品IDを特典対象商品情報として生成する。特典対象商品情報には、ユーザ端末2のユーザが特典付与の申込を行っていない対象商品も含まれる。なお、対象商品特定部362は、決済情報生成部361が取得した商品IDに、記憶部35に記憶されている対象商品DBに含まれている商品IDが含まれず、対象商品を特定できなかった場合には、特典対象情報を生成しない。
【0048】
店舗端末3は、ユーザが購入しようとする全ての商品の金額を合算した金額を決済装置1に送信するが、決済装置1は、合算した金額のみを通知された場合、ユーザが購入しようとする商品の中に、対象商品が含まれているか否かを判定できない。このように、店舗端末3が、特典対象商品情報を決済装置1に送信することで、決済装置1が、特典が与えられる商品をユーザが購入するか否かを判定できるので、決済装置1が適切に特典を付与することができる。
【0049】
決済情報送信部363は、決済情報生成部361が決済情報を生成し、対象商品特定部362が特典対象商品情報を生成すると、通信部33を介して、決済用コードの取得要求と、決済情報と、特典対象商品情報と、店舗IDとを決済装置1に送信する。なお、決済情報送信部363は、対象商品特定部362が特典対象情報を生成しなかった場合には、決済用コードの取得要求と、決済情報と、店舗IDとを決済装置1に送信する。
【0050】
コード生成部364は、決済装置1から決済用トークンが送信されると、決済用トークンに基づく決済用コードを生成する。コード生成部364は、例えば、予め定められた規則に基づいて決済用コードを生成する。コード生成部364は、生成した決済用コードを表示部34に表示させる。
【0051】
[制御部13の各部の動作]
続いて、制御部13の各部の動作について説明する。
申込受付部131は、通信部11を介して、ユーザIDと利用要求とをユーザ端末2から受け付ける。申込受付部131は、受け付けたユーザID及び利用要求をトークン生成部132に通知する。
【0052】
申込受付部131は、ユーザから対象商品の購入時における特典付与の申込を受け付ける。具体的には、申込受付部131は、ユーザを特定するためのユーザIDと、対象商品の購入時における特典付与の申込を示す申込情報とをユーザから取得することにより、特典付与の申込を受け付ける。申込情報には、例えば、店舗を識別する店舗ID、商品を識別する商品ID及び特典の内容が含まれている。
【0053】
ここで、申込受付部131は、ユーザ端末2からユーザIDと申込情報とを受信することにより、特典付与の申込を受け付けることとしたが、これに限らず、ユーザが使用する他の端末から、ユーザIDと申込情報とを受信することにより、特典付与の申込を受け付けてもよい。申込受付部131は、ユーザIDと申込情報と取得すると、当該申込情報と、当該ユーザIDと、申込日時とを関連付けて、申込管理情報として、記憶部12に記憶させる。
【0054】
図5は、記憶部12が記憶している申込管理情報の一例を示す図である。
図5に示すように、申込管理情報においては、ユーザIDと、申込日時と、申込情報とが関連付けられていることが確認できる。なお、一つの申込情報には、複数の商品IDが含まれていてもよい。
【0055】
ここで、申込受付部131は、ユーザID及び申込情報を受信すると、申込情報を受信したタイミングで、所定の条件に基づいて、特典付与の申込を受け付けるか否かを判定してもよい。そして、申込受付部131は、特典付与の申込を受け付けると判定したことに応じて、受信した申込情報と、ユーザIDとを関連付けて、申込管理情報として、記憶部12に記憶させてもよい。
【0056】
所定の条件は、複数のユーザ間において申込情報を受信した順番が、所定の順番以内であることであり、申込受付部131は、ユーザ端末2から申込情報を受信した順番に基づいて、特典付与の申込を受け付けるか否かを判定してもよい。また、所定の条件は、抽選において当選することであってもよく、申込受付部131は、抽選に基づいて特典付与の申込を受け付けるか否かを判定してもよい。このようにすることで、決済装置1は、特典付与の申込時に、申込を受け付けるユーザの絞り込みを行うことができる。
【0057】
トークン生成部132は、店舗端末3から、決済情報と特典対象商品情報と店舗IDとを受け付けるとともに、決済用コードの取得要求を受け付けると、決済用コードを生成するための決済用トークンを生成する。トークン生成部132は、生成した決済用トークンと、決済情報と、特典対象商品情報と、店舗IDとを関連付けて記憶部12に記憶させる。また、トークン生成部132は、生成した決済用トークンを、決済用コードの取得要求を送信した店舗端末3に送信する。なお、トークン生成部132は、店舗端末3から、決済情報と特典対象商品情報と店舗IDとを受け付けるとともに、決済用コードの取得要求を受け付けたが、決済情報と特典対象商品情報と店舗IDとを受け付けるタイミングと、決済用コードの取得要求を受け付けるタイミングとは異なっていてもよい。また、トークン生成部132は、店舗ID示す店舗が特定の店舗である場合のみ決済用トークンを生成してもよい。
【0058】
トークン受信部133は、決済用トークンに基づいて店舗端末3が表示した決済用コードを読み取ったユーザ端末2から、決済用トークンと、ユーザIDとを受信する。なお、トークン受信部133は、ユーザ端末2から、決済用トークンと、ユーザIDとを受信するとともに、店舗IDも受信してもよい。例えば、店舗端末3が、店舗ID又は店舗IDを示すコードを表示させ、ユーザ端末2が、当該店舗IDを読み取ったり、コードを読み取り、当該コードから店舗IDを抽出したりして、当該店舗IDを決済装置1に送信する。
【0059】
特典付与部134は、トークン受信部133が、ユーザ端末2から決済用トークンとユーザIDとを受信すると、受信した決済用トークンが、記憶部12に記憶されているか否かを判定する。特典付与部134は、受信した決済用トークンが、記憶部12に記憶されていると判定すると、受信したユーザIDに関連付けられて記憶部12に記憶されている申込情報を特定する。また、特典付与部134は、受信した決済用トークンが、記憶部12に記憶されていると判定すると、受信した決済用トークンに関連付けられて記憶部12に記憶されている特典対象商品情報を特定する。
【0060】
特典付与部134は、特典対象商品情報を特定できた場合において、特定した申込情報と、当該特典対象商品情報とが対応しているとき、ユーザに申込情報に対応する特典を付与する。例えば、特典付与部134は、特定した申込情報に含まれている商品IDが、特定した特典対象商品情報に含まれている場合、申込情報と、特典対象商品情報とが対応していると判定する。
【0061】
そして、特典付与部134は、特典対象商品情報と対応している申込情報に含まれている特典内容に基づいて、ユーザに特典を付与する。ここでは、決済用トークンに関連付けて記憶されている決済情報が示す決済金額から、特典内容に示される割引額が減算される。
【0062】
例えば、特典対象商品情報として、「i382」、「i355」、「i900」が含まれており、特定した申込情報に含まれる商品IDが「i382」であるとする。また、ユーザが店舗で買物をした商品の合計額が3000円であるとする。
【0063】
この場合、特典付与部134は、特典対象商品情報の中に含まれている商品ID「i382」が特定した申込情報にも含まれているので、申込管理情報において当該商品IDに関連付けられている特典の内容「50円割引」に基づいて、3000円から50円を減算した2950円をユーザの決済金額に決定する。
【0064】
仮に、特定された申込情報に、商品ID「i355」が含まれていない場合、ユーザが商品ID「i355」の商品を購入しても、特定した申込情報と、店舗端末3から受信した特典対象商品情報とが対応しないため、特典は付与されない。
【0065】
ここで、特典付与部134は、申込情報と、特典対象商品情報とが対応していると判定するとともに、特定した申込情報に含まれている店舗IDが、決済用トークンに関連付けて記憶されている店舗IDと一致していると判定すると、ユーザに特典を付与してもよい。また、特典付与部134は、ユーザ端末2から店舗IDを受信した場合、申込情報と、特典対象商品情報とが対応していると判定するとともに、受信した店舗IDが申込情報に含まれている店舗IDと一致したことに応じて、ユーザに特典を付与してもよい。このようにすることで、ユーザが特定の店舗において対象商品を購入する場合に特典を付与することができる。
【0066】
また、特典付与部134は、特定した特典対象商品情報に、一つの申込情報に含まれる複数の商品が含まれている場合に、当該申込情報に対応する特典をユーザに付与してもよい。特典付与部134は、例えば、特定した申込情報に複数の商品IDが含まれている場合、特定した特典対象商品情報に当該複数の商品IDが含まれているときに、申込情報と、特典対象商品情報とが対応していると判定し、ユーザに特典を付与する。このようにすることで、決済装置1は、申込情報に対応する複数の商品が同時に購入された場合に特典を付与することができる。
【0067】
なお、特典付与部134は、ユーザの対象商品の購入回数に基づいて、申込情報に対応する特典を付与してもよい。この場合、記憶部12に、ユーザが購入した対象商品の商品IDと、当該ユーザのユーザIDと、対象商品の購入日時とを関連付けた購入履歴情報を記憶させておく。特典付与部134は、特定した申込情報と、特典対象商品情報とが対応していると判定した場合に、購入履歴情報を参照し、当該申込情報に含まれている対象商品の購入回数を特定する。特典付与部134は、対象商品の購入回数が予め定められた購入回数と一致した場合に、申込情報に対応する特典を付与する。
【0068】
また、特典付与部134は、ユーザが申込情報に対応する対象商品を初めて購入した場合に、当該申込情報に対応する特典を付与してもよい。この場合、特典付与部134は、特定した申込情報と、特典対象商品情報とが対応していると判定した場合に、購入履歴情報を参照し、当該申込情報に含まれている対象商品が過去に購入されていないかを特定する。特典付与部134は、対象商品が過去に購入されていないことを特定すると申込情報に対応する特典を付与する。このようにすることで、決済装置1は、対象商品の初購入を条件として特典を付与することができる。
【0069】
また、特典付与部134は、申込情報を受信した順番に基づいて、申込情報に対応する特典を付与してもよい。この場合、特典付与部134は、特定した申込情報と、特典対象商品情報とが対応していると判定した場合に、記憶部12に記憶されている申込管理情報を参照し、ユーザを含む全ユーザのそれぞれの当該申込情報の申込日時を参照し、当該ユーザが特典付与の申込を行った順番を特定する。特典付与部134は、当該ユーザが特典付与の申込を行った順番が、予め定められた順番以内である場合に、申込情報に対応する特典を付与する。このようにすることで、ユーザに、早期に特典付与の申込を行わせることができる。
【0070】
また、特典付与部134は、抽選に基づいて、申込情報に対応する特典を付与してもよい。この場合、特典付与部134は、特定した申込情報と、特典対象商品情報とが対応していると判定した場合に、抽選を行い、ユーザが当選したか否かを判定する。特典付与部134は、当該ユーザが当選したと判定すると、申込情報に対応する特典を付与する。このようにすることで、特典が付与されるユーザを抑制し、特典を提供する側における、特典の付与に係る費用を抑制することができる。
【0071】
決済部135は、決済用トークンに関連付けられて記憶されている店舗IDと、ユーザ端末2から決済用トークンとともに受信したユーザIDと、特典付与部134が決定した決済金額とに基づいて決済を行う。
【0072】
例えば、決済部135は、ユーザ端末2から決済用トークンとともに受信したユーザIDで特定されるユーザの口座から決済金額を引き落とす処理を実行する。そして、決済部135は、決済用トークンに関連付けられて記憶されている店舗IDで特定される店舗の口座に決済金額を入金する処理を実行してもよい。決済部135は、決済金額から、決済装置1における決済手数料を差し引いた金額を、店舗の口座に入金してもよい。決済部135は、決済金額の決済が完了した場合、支払いが完了したことをユーザ端末2及び店舗端末3に通知する。また、決済部135は、特典付与部134によりユーザに特典が付されたことを示す情報をユーザ端末2に通知するとともに、ユーザに付された特典を示す情報として、割引額を示す情報をユーザ端末2に通知する。
【0073】
[動作シーケンス]
図6は、決済システムSの動作シーケンス図である。
図6に示すシーケンス図は、ユーザがユーザ端末2において特典付与の申込操作をしたところから開始している(S1)。ユーザ端末2の要求送信部262は、ユーザが特典付与の申込操作を行うと、ユーザIDと、申込情報とを決済装置1に送信する(S2)。
【0074】
決済装置1の申込受付部131は、ユーザIDと、申込情報とを受信すると、ユーザIDと、申込情報と、申込日時とを関連付けて、申込管理情報として記憶部12に記憶させる(S3)。
【0075】
店舗において、ユーザは、購入する商品を選択し、店舗端末3を使用する店員に選択した商品を持ち込む。店舗端末3の決済情報生成部361は、操作部31において店員が入力した商品ID又は読取部32が商品に付されたバーコードから読み取った商品IDを取得し、当該商品IDに関連付けられている商品の価格を特定することにより、決済金額を算出する。決済情報生成部361は、決済金額を含む決済情報を生成する(S4)。また、店舗端末3の対象商品特定部362は、決済対象の一以上の商品の中から一以上の対象商品を特定することにより特典対象商品情報を生成する(S5)。
【0076】
決済情報送信部363は、S4において決済情報を生成され、S5において特典対象商品情報が生成されると、決済用コードの取得要求と、決済情報と、特典対象商品情報と、店舗IDとを決済装置1に送信する(S6)。
【0077】
決済装置1のトークン生成部132は、決済用コードの取得要求と、決済情報と、特典対象商品情報と、店舗IDとを取得すると、決済用コードを生成するための決済用トークンを生成する(S7)。トークン生成部132は、生成した決済用トークンと、決済情報と、特典対象商品情報と、店舗IDとを関連付けて記憶部12に記憶させる(S8)。トークン生成部132は、生成した決済用トークンを、決済用コードの取得要求を送信した店舗端末3に送信する(S9)。
【0078】
店舗端末3のコード生成部364は、決済装置1から受信した決済用トークンに基づく決済用コードを生成し、生成した決済用コードを表示部34に表示させる(S10)。ユーザは、ユーザ端末2を操作して、店舗端末3に表示された決済用コードをユーザ端末2に読み取らせる(S11)。ユーザ端末2のトークン送信部263は、決済用コードから得られる決済用トークンと、ユーザIDとを決済装置1に送信する(S12)。
【0079】
特典付与部134は、トークン受信部133がユーザ端末2から決済用トークンとユーザIDとを受信すると、受信したユーザIDに関連付けられて記憶部12に記憶されている申込情報を特定する(S13)。また、特典付与部134は、受信した決済用トークンに関連付けられて記憶部12に記憶されている特典対象商品情報を特定する(S14)。
【0080】
そして、特典付与部134は、特定した申込情報と、特典対象商品情報とが対応している場合に、ユーザに申込情報に対応する特典を付与する(S15)。ここでは、特典として、決済用トークンに関連付けられている決済情報が示す決済金額からの割引が行われる。
【0081】
続いて、決済部135は、決済用トークンに関連付けられている店舗IDと、決済用トークンとともに受信したユーザIDと、特典付与部134が決定した決済金額とに基づいて決済を行う(S16)。
【0082】
[変形例]
以上の説明においては、店舗端末3は、ユーザが商品を購入する際に決済用コードの取得要求を決済装置1に行ったが、これに限らない。例えば、店舗において、金額が同じ商品のみ取り扱われ、ユーザの商品の購入金額が一定である場合には、ユーザが商品を購入する前に、店舗端末3が、決済情報と、特典対象商品情報と、決済用コードの取得要求とを決済装置1に予め送信してもよい。
【0083】
図7は、ユーザが商品を購入する前に、店舗端末3が決済用コードの取得要求を行うときの決済システムSの動作シーケンス図である。
【0084】
図7に示すように、まず、決済情報送信部363は、決済用コードの取得要求と、決済情報と、特典対象商品情報と、店舗IDとを決済装置1に送信する(S21)。
決済装置1のトークン生成部132は、店舗端末3から、決済情報と、特典対象商品情報と、店舗IDと、決済用コードの取得要求を受け付けると、決済用トークンを生成する(S22)。トークン生成部132は、生成した決済用トークンと、決済情報と、特典対象商品情報と、店舗IDとを関連付けて記憶部12に記憶させる(S23)。また、トークン生成部132は、生成した決済用トークンを、決済用コードの取得要求を送信した店舗端末3に送信する(S24)。
【0085】
コード生成部364は、決済装置1から決済用トークンを受信すると、決済用トークンを記憶部35に記憶させる(S25)。
【0086】
その後、ユーザがユーザ端末2において特典付与の申込操作を行うと(S26)、ユーザ端末2の要求送信部262は、ユーザIDと、申込情報とを決済装置1に送信する(S27)。決済装置1の申込受付部131は、ユーザIDと、申込情報とを受信すると、ユーザIDと、申込情報と、申込日時とを関連付けて、申込管理情報として記憶部12に記憶させる(S28)。
【0087】
店舗において、ユーザは、購入する商品を選択し、店舗端末3を使用する店員に選択した商品を持ち込む。ここで、上述したように、店舗において、金額が同じ商品のみ取り扱い、ユーザの購入金額が商品の種別にかかわらず常に一定であることから、店舗端末3のコード生成部364は、記憶部35に記憶されている決済用トークンに基づく決済用コードを生成し、生成した決済用コードを表示部34に表示させる(S29)。ユーザは、ユーザ端末2を操作して、店舗端末3に表示された決済用コードをユーザ端末2に読み取らせる(S30)。ユーザ端末2のトークン送信部263は、決済用コードから得られる決済用トークンと、ユーザIDとを決済装置1に送信する(S31)。
【0088】
以降、特典付与部134は、
図6に示すS13〜15の処理と同じ処理を行い、ユーザに特典を付与する(S32〜S34)。ここでは、特典として、決済金額からの割引が行われる。決済部135は、
図6に示すS16の処理と同様に決済を行う(S35)。
【0089】
なお、本シーケンスにおいて、コード生成部364が、ユーザが商品を購入する際に、記憶部35に記憶されている決済用トークンに基づいて決済用コードを生成し、表示部34に表示させたが、これに限らない。店舗端末3の店員は、店舗端末3に決済用コードを表示させる代わりに、決済用コードを予め紙等に印刷しておき、ユーザが商品を購入する際に、紙等に印刷された決済用コードをユーザに提示してもよい。
【0090】
[決済システムSによる効果]
以上説明したように、決済装置1は、ユーザIDと、対象商品の購入時における特典付与の申込を示す申込情報とを取得すると、当該ユーザIDと、申込情報とを関連付けて記憶部12に記憶させる。決済装置1は、店舗端末3から、決済情報と、特典対象商品情報と、決済用コードの取得要求とを受け付けると、決済用トークンを生成し、生成した決済用トークンを特典対象商品情報と関連付けて記憶部12に記憶させるとともに、店舗端末3に送信する。店舗端末3は、受信した決済用トークンに基づく決済用コードを作成する。決済装置1は、決済用トークンに基づいて店舗端末3が表示した決済用コードを読み取ったユーザ端末2から、ユーザIDと、決済用トークンとを受信すると、受信したユーザIDに関連付けられている申込情報を特定するとともに、受信した決済用トークンに関連付けられている特典対象商品情報を特定する。そして、決済装置1は、特定した申込情報と、特典対象商品情報とが対応している場合に、ユーザに申込情報に対応する特典を付与する。このようにすることで、店舗の店員は、決済用コードを読み取るだけで精算処理をすることができ、かつユーザ端末2のユーザは、決済時に特典による割引を受けることができるので、特典の付与を伴う電子決済の決済処理が簡略になる。
【0091】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。