(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のSRSバーストが異なるアンテナによって送信されるように、前記複数のSRSバーストを互いとは異なるようにプリコーディングするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記第1のサブフレームと前記第2のサブフレームとを備える、複数の自己完結型サブフレームを利用して、前記スケジューリングエンティティと通信するステップであって、前記自己完結型サブフレームの各々が、アップリンク部分とダウンリンク部分とを含む、ステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付の図面に関して以下に記載する詳細な説明は、様々な構成について説明するものであり、本明細書で説明する概念が実践されてもよい唯一の構成を表すものではない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与える目的で、具体的な細部を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの具体的な細部なしに実践され得ることが、当業者には明らかであろう。場合によっては、そのような概念を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている構造および構成要素がブロック図の形態で示される。
【0015】
次世代または第5世代(5G)ネットワークでは、高度な大型アンテナアレイが、より大きい範囲のためのより大きいアレイ利得、より大きい帯域幅、および/またはより高いキャリア周波数を提供し得る。ワイヤレス通信中に、アップリンク(UL)チャネル推定が実行されて、ダウンリンク(DL)通信におけるビームフォーミング演算のためにチャネル状態が決定され得る。しかしながら、大型アンテナアレイは、アップリンクチャネル推定を困難にし得る、大きいアップリンクダウンリンク電力非対称性を有し得る。その上、次世代ネットワークは、アップリンクチャネル推定のためのより少ない時間または機会を与えることになる、増加した数の短いDLバーストを使用し得る。
【0016】
本開示のいくつかの態様によれば、ワイヤレスデバイスは、自己完結型サブフレームを利用して基地局または別のワイヤレスデバイスと通信し得る。いくつかのシナリオでは、ワイヤレスデバイスは、同じ自己完結型サブフレーム内で複数の基準信号バーストを送信して、チャネル品質推定を容易にし得る。自己完結型サブフレームおよび基準信号バーストについては、
図3および
図6〜
図8に示されたいくつかの例とともに、以下でより詳細に説明する。
【0017】
本開示全体にわたって提示される様々な概念は、多種多様な電気通信システム、ネットワークアーキテクチャ、および通信規格にわたって実装され得る。次に
図1を参照すると、限定ではなく例示的な例として、アクセスネットワーク100の簡単な概略図が与えられている。
【0018】
アクセスネットワーク100によってカバーされた地理的領域は、マクロセル102、104、および106、ならびにスモールセル108を含む、いくつかのセルラー領域(セル)に分割され得、セルラー領域(セル)の各々は、1つまたは複数のセクタを含み得る。セルは、(たとえば、カバレージエリアによって)地理的に定義され得、かつ/または、周波数、スクランブリングコードなどに従って定義され得る。セクタに分割されるセルでは、セル内の複数のセクタは、アンテナのグループによって形成され得、各アンテナは、セルの一部分におけるモバイルデバイスとの通信を担う。
【0019】
一般に、無線トランシーバ装置は、各セルにサービスする。無線トランシーバ装置は、多数のワイヤレス通信システムにおいて一般に基地局(BS)と呼ばれるが、当業者によって、基地トランシーバ局(BTS)、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、アクセスポイント(AP)、ノードB、eノードB、または何らかの他の好適な用語で呼ばれることもある。
【0020】
図1では、2つの高電力基地局110および112が、セル102および104内に示されており、第3の高電力基地局114が、セル106内のリモートラジオヘッド(RRH)116を制御するように示されている。この例では、セル102、104、および106は、マクロセルと呼ばれることがあり、その理由は、高電力基地局110、112、および114が、大きいサイズを有するセルをサポートするからである。さらに、低電力基地局118が、1つまたは複数のマクロセルと重複し得るスモールセル108(たとえば、マイクロセル、ピコセル、フェムトセル、ホーム基地局、ホームノードB、ホームeノードBなど)内に示されている。この例では、セル108は、スモールセルと呼ばれることがあり、その理由は、低電力基地局118が、比較的小さいサイズを有するセルをサポートするからである。セルのサイズ決定は、システム設計ならびに構成要素制約に従って行われ得る。アクセスネットワーク100は、任意の数のワイヤレス基地局およびセルを含み得ることを理解されたい。基地局110、112、114、118は、ワイヤレスアクセスポイントを任意の数のモバイル装置のためのコアネットワークに提供する。
【0021】
図1は、基地局として機能するように構成され得る、クアッドコプターまたはドローン120をさらに含む。すなわち、いくつかの例では、セルは、必ずしも静止しているとは限らないことがあり、セルの地理的エリアは、クアッドコプター120などのモバイル基地局のロケーションに従って移動し得る。
【0022】
いくつかの例では、基地局は、任意の好適なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、仮想ネットワークなど、様々なタイプのバックホールインターフェースを通して、アクセスネットワーク100内で互いに、および/または1つまたは複数の他の基地局もしくはネットワークノード(図示せず)に相互接続され得る。
【0023】
アクセスネットワーク100は、複数のモバイル装置のためのワイヤレス通信をサポートするように示されている。モバイル装置は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって普及された規格および仕様では、一般にユーザ機器(UE)と呼ばれるが、当業者によって、移動局(MS)、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、ワイヤレスデバイス、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末(AT)、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、端末、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の好適な用語で呼ばれることもある。
【0024】
本書内で、「モバイル」装置は、必ずしも移動するための能力を有する必要があるとは限らず、静止していてもよい。モバイル装置のいくつかの非限定的な例には、モバイル、セルラー(セル)フォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、ラップトップ、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートブック、ネットブック、スマートブック、タブレット、および携帯情報端末(PDA)が含まれる。モバイル装置は、加えて、自動車もしくは他の輸送車両、衛星無線、全地球測位システム(GPS)デバイス、物流コントローラ、ドローン、マルチコプター、クアッドコプター、スマートエネルギーもしくはセキュリティデバイス、ソーラーパネルもしくはソーラーアレイ、都市照明、用水、または他のインフラストラクチャなどの「モノのインターネット」(IoT)デバイス、工業オートメーションおよびエンタープライズデバイス、アイウェア、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、ヘルスまたはフィットネストラッカー、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲームコンソールなどのコンシューマおよびウェアラブルデバイス、ならびに、ホームオーディオ、ビデオおよびマルチメディアデバイス、アプライアンス、センサー、自動販売機、インテリジェント照明、ホームセキュリティシステム、スマートメーターなどのデジタルホームまたはスマートホームデバイスであり得る。
【0025】
アクセスネットワーク100内で、セルは、各セルの1つまたは複数のセクタと通信中であり得るUEを含み得る。たとえば、UE122および124は、基地局110と通信中であり得、UE126および128は、基地局112と通信中であり得、UE130および132は、RRH116を介して基地局114と通信中であり得、UE134は、低電力基地局118と通信中であり得、UE136は、モバイル基地局120と通信中であり得る。ここで、各基地局110、112、114、118、および120は、それぞれのセル内のすべてのUEのためのコアネットワーク(図示せず)へのアクセスポイントを提供するように構成され得る。
【0026】
別の例では、クアッドコプター120は、UEとして機能するように構成され得る。たとえば、クアッドコプター120は、基地局110と通信することによって、セル102内で動作し得る。
【0027】
アクセスネットワーク100内のエアインターフェースは、1つまたは複数の多重化および多元接続アルゴリズムを利用して、様々なデバイスの同時通信を可能にし得る。たとえば、UE122および124から基地局110へのアップリンク(UL)または逆方向リンク送信のための多元接続は、時分割多元接続(TDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、または他の好適な多元接続方式を利用して提供され得る。さらに、基地局110からUE122および124へのダウンリンク(DL)または順方向リンク送信の多重化は、時分割多重化(TDM)、符号分割多重化(CDM)、周波数分割多重化(FDM)、直交周波数分割多重化(OFDM)、または他の好適な多重化方式を利用して提供され得る。
【0028】
アクセスネットワーク100内で、スケジューリングエンティティとの呼の間、または任意の他の時間に、UEは、そのサービングセルからの信号の様々なパラメータ、ならびに近隣セルの様々なパラメータを監視し得る。さらに、これらのパラメータの品質に応じて、UEは、近隣セルのうちの1つまたは複数との通信を維持し得る。この時間の間に、UEがあるセルから別のセルに移動する場合、または近隣セルからの信号品質が、所与の時間量にわたってサービングセルからの信号品質を超える場合、UEは、サービングセルから近隣(ターゲット)セルへのハンドオフまたはハンドオーバを引き受けることがある。たとえば、UE124は、そのサービングセル102に対応する地理的エリアから、ネイバーセル106に対応する地理的エリアに移動し得る。ネイバーセル106からの信号強度または品質が、所与の時間量にわたって、そのサービングセル102の信号強度または品質を超えるとき、UE124は、この状態を示す報告メッセージを、そのサービング基地局110に送信し得る。応答して、UE124は、ハンドオーバコマンドを受信し得、UEは、セル106へのハンドオーバを受け得る。
【0029】
いくつかの例では、エアインターフェースへのアクセスがスケジュールされてよく、スケジューリングエンティティ(たとえば、基地局)は、そのサービスエリアまたはセル内での一部または全部のデバイスおよび機器の間での通信用のリソースを割り振る。本開示内で、以下でさらに説明するように、スケジューリングエンティティは、1つまたは複数の従属エンティティ(たとえば、UE)のためのリソースのスケジューリング、割当て、再構成、および解放を担い得る。すなわち、スケジュールド通信のために、従属エンティティは、スケジューリングエンティティによって割り振られるリソースを利用する。
【0030】
いくつかの例では、スケジューリングエンティティおよび従属エンティティは、それらの通信のために自己完結型サブフレームを利用し得る。本開示全体にわたって、自己完結型サブフレームは、少なくともスケジューリング制御情報と、ペイロードデータと、ペイロードデータのための確認応答またはフィードバックと、1つまたは複数の基準信号シンボルとを含む。
【0031】
基地局は、スケジューリングエンティティとして機能し得る唯一のエンティティではない。すなわち、いくつかの例では、UEが、1つまたは複数の従属エンティティ(たとえば、1つまたは複数の他のUE)のためのリソースをスケジュールする、スケジューリングエンティティとして機能し得る。たとえば、UE138は、UE140および142と通信するように示されている。この例では、UE138は、スケジューリングエンティティとして機能しており、UE140および142は、ワイヤレス通信のために、UE138によってスケジュールされたリソースを利用する。UEは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク内、および/またはメッシュネットワーク内で、スケジューリングエンティティとして機能し得る。メッシュネットワーク例では、UE140および142は、スケジューリングエンティティ138と通信することに加えて、場合によっては互いに直接通信し得る。2つのピアは、周波数分割複信(FDD)および時分割複信(TDD)を含む、上記で説明した多元接続方式のうちの任意の1つを使用して、互いと直接通信し得る。
【0032】
したがって、時間-周波数リソースへのスケジュール型アクセスを伴い、セルラー構成、P2P構成、およびメッシュ構成を有するワイヤレス通信ネットワークでは、スケジューリングエンティティおよび1つまたは複数の従属エンティティは、スケジュールされたリソースを利用して通信し得る。次に
図2を参照すると、ブロック図が、スケジューリングエンティティ202と、複数の従属エンティティ204とを示す。ここで、スケジューリングエンティティ202は、基地局110、112、114、および118に対応し得る。追加の例では、スケジューリングエンティティ202は、UE138、クアッドコプター120、またはアクセスネットワーク100内の任意の他の好適なノードに対応し得る。同様に、様々な例では、従属エンティティ204は、UE122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、および142、またはアクセスネットワーク100内の任意の他の好適なノードに対応し得る。
【0033】
図2に示されるように、スケジューリングエンティティ202は、1つまたは複数の従属エンティティ204にデータ206をブロードキャストし得る(データは、ダウンリンクデータと呼ばれることがある)。本開示のいくつかの態様によれば、ダウンリンク(DL)という用語は、スケジューリングエンティティ202において発するポイントツーマルチポイント送信を指すことがある。概して、スケジューリングエンティティ202は、ダウンリンク送信と、いくつかの例では、1つまたは複数の従属エンティティからスケジューリングエンティティ202へのアップリンクデータ210とを含む、ワイヤレス通信ネットワーク内のトラフィックをスケジュールすることを担うノードまたはデバイスである。システムについて説明するための別の方法は、ブロードキャストチャネル多重化という用語を使用することであり得る。本開示の態様によれば、アップリンク(UL)という用語は、従属エンティティ204において発するポイントツーポイント送信を指すことがある。概して、従属エンティティ204は、限定はしないが、スケジューリングエンティティ202などのワイヤレス通信ネットワーク内の別のエンティティからの、スケジューリング許可、同期情報もしくはタイミング情報、または他の制御情報を含む、スケジューリング制御情報を受信するノードまたはデバイスである。
【0034】
スケジューリングエンティティ202は、1つまたは複数の従属エンティティ204に制御チャネル208をブロードキャストし得る。アップリンクデータ210および/またはダウンリンクデータ206は、送信時間間隔(TTI)を使用して送信され得る。ここで、TTIは、独立して復号され得る、カプセル化された情報のセットまたはパケットに対応し得る。様々な例では、TTIは、フレーム、サブフレーム、データブロック、タイムスロット、または送信のためのビットの他の好適なグループ化に対応し得る。
【0035】
さらに、従属エンティティ204は、アップリンク制御情報212をスケジューリングエンティティ202に送信し得る。アップリンク制御情報は、パイロット、基準信号、およびアップリンクデータ送信を復号することを可能にするかまたは支援するように構成された情報を含む、様々なパケットタイプおよびカテゴリーを含み得る。いくつかの例では、制御情報212は、スケジューリング要求(SR)、すなわち、スケジューリングエンティティ202がアップリンク送信をスケジュールすることを求める要求を含み得る。ここで、制御チャネル212上で送信されたSRに応答して、スケジューリングエンティティ202は、アップリンクパケットのためのTTIをスケジュールし得る情報を、ダウンリンク制御チャネル208において送信し得る。さらなる例では、アップリンク制御チャネル212は、確認応答(ACK)または否定応答(NACK)などのハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバック送信を含み得る。HARQは当業者によく知られている技法であり、パケット送信が精度について受信側でチェックされ得、確認された場合、ACKが送信され得るが、確認されなかった場合、NACKが送信され得る。NACKに応答して、送信側デバイスは、HARQ再送信を送り得、HARQ再送信は、チェイス合成、インクリメンタル冗長などを実装し得る。
【0036】
図2において示されたチャネルは、必ずしも、スケジューリングエンティティ202と従属エンティティ204との間で利用され得るチャネルのすべてであるとは限らず、当業者は、他のデータチャネル、制御チャネル、およびフィードバックチャネルなど、他のチャネルが、図示されたチャネルに加えて利用され得ることを認識するであろう。
【0037】
本開示のいくつかの態様によれば、スケジューリングエンティティ202は、自己完結型サブフレームを使用して、従属エンティティ204と通信する。本開示のいくつかの態様では、自己完結型サブフレームは、送信機スケジュールド(Txスケジュールド)送信のために利用され得る時分割複信(TDD)サブフレームであり得る。本開示では、ダウンリンク中心(DL中心)自己完結型サブフレームは、データチャネル(たとえば、DLチャネルまたは部分)上で1つまたは複数の従属エンティティ204にデータ(たとえば、DLデータまたはペイロード)を送信するように、スケジューリングエンティティ202がスケジュールされるという仮定に基づいて構成される。本開示では、アップリンク中心(UL中心)自己完結型サブフレームは、データチャネル(たとえば、ULチャネルまたは部分)上で従属エンティティ204からデータ(たとえば、ULデータ)を受信するように、スケジューリングエンティティ202がスケジュールされるという仮定に基づいて構成される。
【0038】
自己完結型サブフレームは、それ自体、ひとりでに、完全かつ包括的であり得る。すなわち、自己完結型サブフレームは、同じサブフレーム内のユーザデータまたはペイロードデータのすべてについての制御およびスケジューリング情報を提供し得る。また、自己完結型サブフレームは、そのサブフレーム内のユーザデータまたはペイロードデータのすべてについての確認応答/フィードバックを含み得る。したがって、ユーザデータパケットのすべては、次のスケジューリングインスタンスまたはサブフレームより前に確認応答され得る。言い換えれば、すべての前にスケジュールされたユーザデータパケットが確認応答されるまで、ユーザデータパケットについてのさらなるスケジューリング/制御は行われない。
【0039】
図3は、本開示のいくつかの態様による、DL中心自己完結型サブフレームと、UL中心自己完結型サブフレームとを示す図である。例示的なDL中心サブフレーム300は、DL制御部分302と、DLデータ部分304と、共通UL部分306とを含む。DLデータ部分304および共通UL部分306は、ガード期間(GP)によって分離され得る。GPは、従属エンティティに、(DL)信号を受信するかまたは(UL)信号を送信するように、その回路を切り替えるかまたは再構成するための期間時間を与える。DL制御部分302において、スケジューリングエンティティは、DL制御および/またはスケジューリング情報(一例として、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)として示される)を、従属エンティティに送信し得る。DLデータ部分304において、スケジューリングエンティティは、DLユーザデータまたはペイロードを従属エンティティに送信し得る。共通UL部分306(たとえば、SRS/ACKとして示される)において、従属エンティティは、確認応答(たとえば、ACKまたはNACK)と、基準信号バースト(たとえば、サウンディング基準信号(SRS))とを、スケジューリングエンティティに送信し得る。
【0040】
例示的なUL中心自己完結型サブフレーム310は、DL制御部分312と、ULデータ部分314と、共通UL部分316とを含む。DL制御部分312において、スケジューリングエンティティは、DL制御および/またはスケジューリング情報(一例として、PDCCHとして示される)を、従属エンティティに送信し得る。ULデータ部分314において、スケジューリングエンティティは、UL制御および/またはユーザデータを従属エンティティから受信し得る。たとえば、従属エンティティは、ULデータ部分314において、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)および/または物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を介して、ULデータを送信し得る。DL制御部分312およびULデータ部分314は、ガード期間(GP)によって分離され得る。GPは、従属エンティティに、信号を受信または送信するように、その回路を切り替えるかまたは再構成するための期間時間を与える。共通UL部分316において、従属エンティティは、確認応答(たとえば、ACKまたはNACK)と、基準信号バースト(たとえば、SRS)とを、スケジューリングエンティティに送信し得る。
【0041】
図4は、処理システム414を採用するスケジューリングエンティティ400のためのハードウェア実装形態の一例を示す簡略ブロック図である。たとえば、スケジューリングエンティティ400は、
図1および/または
図2において示されているようなユーザ機器(UE)であり得る。別の例では、スケジューリングエンティティ400は、
図1において示されているような基地局であり得る。スケジューリングエンティティ400は、1つまたは複数のプロセッサ404を含む、処理システム414とともに実装され得る。プロセッサ404の例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明する様々な機能を実行するように構成された他の好適なハードウェアがある。様々な例では、スケジューリングエンティティ400は、本明細書で説明する機能のうちのいずれか1つまたは複数を実行するように構成され得る。すなわち、スケジューリングエンティティ400内で利用されるような、プロセッサ404は、以下に説明され、
図6〜
図10、および
図12に示されているプロセスのうちのいずれか1つまたは複数を実装するために使用され得る。
【0042】
この例では、処理システム414は、バス402によって全般的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス402は、処理システム414の特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続するバスおよびブリッジを含み得る。バス402は、(プロセッサ404によって全般的に表される)1つまたは複数のプロセッサ、メモリ405、および(コンピュータ可読媒体406によって全般的に表される)コンピュータ可読媒体を含む、様々な回路を互いに通信可能に結合する。また、バス402は、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、および電力管理回路などの様々な他の回路をリンクさせ得るが、これらの回路は当技術分野でよく知られており、したがって、これらの回路についてはこれ以上説明しない。バスインターフェース408は、バス402とトランシーバ410との間にインターフェースを提供する。トランシーバ410は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信するための通信インターフェースまたは手段を提供する。いくつかの例では、トランシーバ410は、1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンと、1つまたは複数のアンテナ411とを含み得る。RFチェーンおよびアンテナは、異なるプリコーディングを使用して信号を送信および/または受信するために使用され得る。いくつかの例では、装置の性質に応じて、ユーザインターフェース412(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、スピーカー、マイクロフォン、ジョイスティック)もまた設けられ得る。
【0043】
本開示のいくつかの態様では、プロセッサ404は、1つまたは複数の従属エンティティとの通信機能のために構成された、ダウンリンク(DL)通信ブロック416とアップリンク(UL)通信ブロック418とを含む、通信ブロックを含み得る。たとえば、DLおよびUL通信ブロック416および418は、
図6〜
図12に関して以下で説明する通信機能のうちの1つまたは複数を実装するように構成され得る。本開示のいくつかの態様では、プロセッサ404は、たとえば、従属エンティティとの通信のためのサブフレーム構造を決定することを含む、様々な機能のために構成された、サブフレーム構造ブロック420を含み得る。本開示の様々な態様では、プロセッサ404は、
図6〜
図12に関して以下で説明するスケジューリングエンティティにおいて動作可能なデータ処理機能のうちの1つまたは複数を実装するように構成され得る。
【0044】
プロセッサ404は、バス402を管理することを担うとともに、コンピュータ可読媒体406上に記憶されたソフトウェアの実行を含む、全般的な処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ404によって実行されると、処理システム414に、任意の特定の装置のための以下で説明する様々な機能を実行させる。コンピュータ可読媒体406およびメモリ405は、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ404によって操作されるデータを記憶するためにも使用され得る。
【0045】
本開示のいくつかの態様では、コンピュータ可読媒体406は、実行されると、
図6〜
図12に関して以下で説明する通信機能を実行するように、プロセッサ404を構成する、通信ソフトウェア430を含む。コンピュータ可読媒体406は、
図6〜
図12に関して以下で説明するように1つまたは複数の従属エンティティと通信するために利用され得る、いくつかのあらかじめ決定されたサブフレーム構造432を記憶し得る。
【0046】
処理システム内の1つまたは複数のプロセッサ404は、ソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、または他の名称で呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味するように広く解釈されるものとする。ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体406上に存在し得る。コンピュータ可読媒体406は、非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。非一時的コンピュータ可読媒体には、例として、磁気記憶デバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、またはキードライブ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ならびにコンピュータによってアクセスされ、読み取られ得るソフトウェアおよび/または命令を記憶するための任意の他の好適な媒体が含まれる。コンピュータ可読媒体にはまた、例として、搬送波、伝送線路、ならびにコンピュータによってアクセスされ、読み取られ得るソフトウェアおよび/または命令を送信するための任意の他の好適な媒体が含まれ得る。コンピュータ可読媒体406は、処理システム414内に存在するか、処理システム414の外部に存在するか、または処理システム414を含む複数のエンティティにわたって分散される場合がある。コンピュータ可読媒体406は、コンピュータプログラム製品において具現化され得る。例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料の中のコンピュータ可読媒体を含み得る。当業者は、特定の適用例および全体的なシステムに課される全体的な設計制約に応じて、本開示全体にわたって提示される、説明する
機能を最善の形で実装する方法を認識するであろう。
【0047】
図5は、処理システム514を採用する例示的な従属エンティティ500のためのハードウェア実装形態の一例を示す図である。本開示の様々な態様によれば、要素、または要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサ504を含む処理システム514とともに実装され得る。たとえば、従属エンティティ500は、
図1および/または
図2のうちのいずれか1つまたは複数において示されているようなユーザ機器(UE)であり得る。
【0048】
処理システム514は、
図4に示す処理システム414と実質的に同じであってよく、バスインターフェース508、バス502、メモリ505、プロセッサ504、およびコンピュータ可読媒体506を含む。さらに、従属エンティティ500は、
図4において上記で説明したものと実質的に同様のユーザインターフェース512およびトランシーバ510を含み得る。トランシーバ510は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信するための通信インターフェースまたは手段を提供する。いくつかの例では、トランシーバ510は、1つまたは複数のRFチェーンと、1つまたは複数のアンテナ511とを含み得る。RFチェーンおよびアンテナは、異なるプリコーディングを使用して信号を送信および/または受信するために使用され得る。すなわち、従属エンティティ500内で利用されるような、プロセッサ504は、以下に説明され、
図6〜
図12に示されているプロセスおよび機能のうちのいずれか1つまたは複数を実装するために使用され得る。
【0049】
本開示のいくつかの態様では、プロセッサ504は、たとえば、スケジューリングエンティティとの通信機能を含む、様々な機能のために構成された、DL通信ブロック516とUL通信ブロック518とを含む、通信ブロックを含み得る。たとえば、DLおよびUL通信ブロック516および518は、
図6〜
図12に関して以下で説明する通信機能のうちの1つまたは複数を実装するように構成され得る。本開示のいくつかの態様では、プロセッサ504は、たとえば、自己完結型サブフレームを使用して送信されるべきサウンディング基準信号をプリコーディングすることを含む、様々なプリコーディング機能のために構成された、プリコーディングブロック520を含み得る。たとえば、プリコーディングブロック520は、
図6〜
図12に関して以下で説明する従属エンティティにおいて動作可能なプリコーディング機能のうちの1つまたは複数を実装するように構成され得る。プロセッサ504は、
図6〜
図12に関して以下で説明するDRX機能を実装するように構成され得る、間欠受信(DRX)ブロック522を含み得る。
【0050】
1つまたは複数の例では、コンピュータ可読記憶媒体506は、実行されると、たとえば、
図6〜
図12に関して説明するプロセスおよび機能を含む、様々な機能を実行するようにプロセッサ504を構成する、コンピュータ実行可能ソフトウェアまたはコード530を含み得る。コンピュータ可読媒体506は、
図6〜
図12に関して以下で説明するようにスケジューリングエンティティと通信するために利用され得る、いくつかのあらかじめ決定されたサブフレーム構造532を記憶し得る。
【0051】
図6は、本開示のいくつかの態様による、自己完結型サブフレームのいくつかの例を示す図である。一例では、これらの自己完結型サブフレームは、スケジューリングエンティティ202と従属エンティティ204と(
図2参照)の間のデータ通信のために利用され得る。
図6は、5つのDL中心サブフレーム602と、1つのUL中心サブフレーム604とを示している。しかしながら、他のDL中心サブフレームとUL中心サブフレームの比が可能である。DL中心サブフレーム602およびUL中心サブフレーム604は、
図3に示されているものと同じであり得る。DL中心サブフレーム602は、DL部分606と、共通UL部分608とを有する。DL部分606は、DL制御部分302と、DLデータ部分304と(
図3参照)を含み得る。DL部分606において、スケジューリングエンティティ202は、DL制御/スケジューリングデータとDLペイロードデータとを従属エンティティ204に送信し得る。一例では、DL制御データは、DL制御チャネル、すなわち、たとえば、ダウンリンク共有チャネル(DL-SCH)リソース割振りについてのスケジューリング情報および/または制御シグナリング、トランスポートフォーマット、ならびにDL-SCHハイブリッド自動再送要求(ARQ)に関する情報を含み得る、PDCCHにおいて送信され得る。
【0052】
いくつかの例では、従属エンティティ204は、電力(たとえば、バッテリー電力)を節約するために、間欠受信(DRX)モードにおいて動作し得る。DRXモードにおいて動作するとき、従属エンティティ204は、電力を節約するためにDRXオフモード614(たとえば、スリープモードまたは低電力モード)にとどまり、周期的にDRXオンモード616においてウェイクアップして、DL制御チャネル(たとえば、PDCCH)を読み取り、現在のサブフレームおよび/または後続のサブフレームにおいて、従属エンティティ204に向けられたデータがあるか否かを決定し得る。従属エンティティ204のためのデータがある場合、従属エンティティ204は、データを受信するために、ウェイクアップモードのままであり得る。
【0053】
従属エンティティ204は、DL中心サブフレーム602またはUL中心サブフレーム604の間にウェイクアップし得る。従属エンティティ204が、DRXオフモードにおいて時間を費やした後でウェイクアップするとき、以前のチャネル推定値は、潜在的に古くなるか、またはもはや正確ではないことがある。従属エンティティ204がDRXオフモードにおいて費やす時間が長いほど、以前のチャネル推定値が最新ではない可能性が高く、その理由は、チャネル状態および/または従属エンティティのロケーションが、著しく変化している場合があるからである。したがって、スケジューリングエンティティ202は、DRXオフモードからウェイクアップした後、チャネル状態または品質を推定する必要があり得る。
【0054】
DL中心サブフレームの共通UL部分608の間に、従属エンティティ204は、基準信号バースト(
図6においてSRSとして示される)を送信して、チャネル状態の推定およびDLチャネルの取得においてスケジューリングエンティティ202を支援し得る。従属エンティティ204はまた、DLペイロードが正常に受信されるか否かを示すために、共通UL部分608において確認応答メッセージ(ACK)または否定応答メッセージ(NACK)を送信し得る。一例では、基準信号バーストは、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワークにおいて使用されるものと同様のサウンディング基準信号(SRS)を含み得、SRSは、ULスロットの最後のシンボルとして送信され得る。基準信号またはSRSは、知られているシーケンス(たとえば、UL復調基準信号(DM RS)またはパイロット)を使用して、従属エンティティ204によって送信され得るので、スケジューリングエンティティは、基準信号またはSRSを認識し、チャネル品質を推定するために使用することができるようになる。
【0055】
同様に、UL中心サブフレーム604は、DL部分610と、UL部分612とを有する。UL中心サブフレーム604は、DL中心サブフレーム602と同様であり、これらのサブフレームについての冗長な説明は、簡潔のために省略され得る。UL部分612は、UL制御および/またはデータを送信するためのデータ部分と、たとえば、1つまたは複数のチャネルを使用して、基準信号バースト(たとえば、SRSバースト)を送信するための共通UL部分(
図6においてSRSとして示される)とを含む。ULチャネルのいくつかの例は、PUCCHおよびPUSCHである。
【0056】
本開示のいくつかの態様によれば、従属エンティティ204は、チャネルの推定および取得において、スケジューリングエンティティ202を支援するために、いくつかの条件下で、いくつかの自己完結型サブフレーム(たとえば、UL中心サブフレーム)において、スケジューリングエンティティ202に、公称数よりも多い基準信号バーストまたはシンボルを送信し、そうでない場合、他のサブフレームにおいて公称数の基準信号バーストを送信し得る。たとえば、公称数の基準信号バーストは、各自己完結型サブフレームの共通UL部分(たとえば、
図3の共通UL部分306および316)において送信される最小数の基準信号バーストを含み得る。公称数の基準信号は、任意の特定の数に限定されない。高強度SRSバースト構造は、公称数の基準信号バーストよりも多いいくつかの基準信号バーストを含む、サブフレーム構造を指す。
【0057】
図7は、本開示のいくつかの態様による、異なる数の基準信号バーストを送信するように構成された、2つのUL中心自己完結型サブフレームを示す図である。第1のUL中心サブフレーム702において、従属エンティティ204は、サブフレームの共通UL部分706において、公称数のSRSシンボルまたは基準信号バーストを送信し得る。この例では、公称数の基準シンボルを含む、UL共通バーストは、サブフレーム702の最後のタイムスロットまたは部分において送信される。本開示のいくつかの態様では、基準信号バーストは、サブフレーム702の任意のタイムスロットまたはUL部分において送信され得る。第2のUL中心サブフレーム704において、従属エンティティ204は、サブフレームのUL部分の全体にわたって、公称数よりも多い基準信号バーストまたはシンボル(
図7においてSRS708として示される)を送信し得る。各基準信号バーストは、1つまたは複数のSRSシンボルを含み得る。いくつかのサブフレームが、公称数よりも多いSRSシンボルを搬送するとき、このサブフレームは、高強度SRSバースト構造またはウェイクアップバースト構造を有する。スケジューリングエンティティ202は、従属エンティティ204に、DL制御部分710(たとえば、PDCCH)の間に、現在および/または後続のサブフレームのために使用されるべき特定のSRSバーストまたはウェイクアップバースト構造をシグナリングし得る。高強度SRSバースト構造またはウェイクアップバースト構造は、それにおいて従属エンティティ204がスリープモードからウェイクアップするサブフレームに限定されない。
【0058】
本開示のいくつかの態様では、ウェイクアップバースト構造は、UL共通バーストにおけるSRSを含む、サブフレーム704のUL部分において時間的に均一または規則的に分散された、複数の基準信号バースト708を有し得る。一例では、UL部分は、3つのスロットまたは任意の所定数のスロットごとに、1つのSRSバーストを有し得る。SRSシンボルの均一分散は、DL側における拡張処理アルゴリズムを可能にし得る。たとえば、SRSバースト708の周期性は、スケジューリングエンティティと従属エンティティとの間のリンク品質に依存し得る。周期性は、SRSバースト708がUL部分において繰り返される特定のパターンおよびタイミングを指す。SRSバースト708がサブフレームにおいて均一に分散されているとき、SRSバースト708は、SRSシンボルを受信した後、スケジューリングエンティティ側(たとえば、eNBまたは基地局)においてバランスのとれたフィルタリングを容易にし得る。たとえば、従属エンティティにおける高モビリティのシナリオでは、基準信号バーストを均一に拡散させることで、スケジューリングエンティティが、UL中心サブフレームの持続時間全体の間に「持続する」DLビームを識別する助けになり得る。
【0059】
本開示の他の態様では、基準信号バーストは、任意のあらかじめ決定されたパターンに従って、経時的に分散され得る。
図8は、本開示の一態様による、基準信号バーストの不均一分散をもつ、UL中心自己完結型サブフレーム800を示す図である。この特定の例では、サブフレーム800は、サブフレームの終了部分においてUL共通バーストを含む、4つの不均一分散基準信号バースト802を有する。本開示の他の態様では、基準信号バーストの他の分散パターンおよび/または数が可能である。基準信号バーストまたはSRSシンボルが時間的に局所化される(たとえば、タイムスロットの間で均一に分散されない)とき、次いで、いくつかの高モビリティシナリオでは、スケジューリングエンティティ202は、サブフレームの持続時間全体ではなく、SRSシンボルまたはバーストが位置する時間のより短い持続時間の間に取得された情報に基づいてのみ、DLビーム方向をトレーニングし得る。
【0060】
本開示のいくつかの態様では、UL中心自己完結型サブフレーム810は、時間的に局所化される、均一に離間された基準信号バースト812を有し得る。たとえば、UL共通バーストを含む基準信号バースト812は、サブフレーム810のUL部分のより後ろの部分において均一に離間され得るが、UL部分の開始部分814は、基準信号バーストを有していない。ここで、開始部分814は、基準信号バースト812の間の間隔よりも持続時間が長くなり得る。
【0061】
図9は、本開示のいくつかの態様による、従属エンティティがスリープモードからウェイクアップするとき、基準信号バースト構造またはウェイクアップバースト構造をシグナリングするためのプロセス900を示す図である。ブロック902において、従属エンティティ204は、スリープモードからウェイクアップし得る。たとえば、従属エンティティ204は、電力を節約するために、ある時間期間の間にDRXオフモードであった場合がある。従属エンティティ204がDRXオンまたはオフモードの間で切り替える時間は、従属エンティティ204および/またはスケジューリングエンティティ202によってあらかじめ決定され得る。たとえば、従属エンティティ204は、DRXブロック522(
図5参照)を利用して、そのDRX動作を実行し得る。決定ブロック904において、スケジューリングエンティティ202は、従属エンティティ204がUL中心サブフレームにおいてウェイクアップするか、DL中心サブフレームにおいてウェイクアップするかを決定し得る。
【0062】
ブロック906において、従属エンティティ204がUL中心サブフレーム(たとえば、
図6のUL中心サブフレーム604)においてウェイクアップするとき、スケジューリングエンティティ202は、従属エンティティ204に、DL部分610(
図6参照)において、現在のUL中心サブフレームおよび/または次のサブフレームのために使用されるべきウェイクアップバースト構造をシグナリングし得る。一例では、ウェイクアップバースト構造は、サブフレームごとのSRSシンボルまたは基準信号バーストの数、SRSシンボルまたはバーストを送信するためのロケーション(たとえば、タイムスロット)、SRSシンボルの周期性、プリコーディング方式、および帯域幅(たとえば、広帯域または狭帯域)を含む、様々なパラメータにおいて定義され得る。いくつかの例では、従属エンティティ204はまた、1つまたは複数の将来のサブフレームにおいて、シグナリングされたウェイクアップバースト構造を使用し得る。ブロック908において、従属エンティティ204がDL中心サブフレーム(たとえば、
図6のDL中心サブフレーム602)においてウェイクアップするとき、スケジューリングエンティティ202は、従属エンティティ204に、次のUL中心サブフレームのために使用されるべきウェイクアップバースト構造をシグナリングし得る。その理由は、DL中心サブフレームが、複数のSRS基準信号バーストのUL送信のための限定された機会を提供するからである。従属エンティティ204は、次のUL中心サブフレームが高強度基準信号バーストを送信することを待つ。
【0063】
本開示の一態様では、スケジューリングエンティティ202は、システム情報ブロック2(SIB2)、RRC接続セットアップ、RRC接続再構成、または他の制御メッセージなど、無線リソース制御(RRC)メッセージのうちの1つまたは複数を送信することによって、SRSバーストの構造またはフォーマットを、従属エンティティ204に知らせ得る。本開示の他の態様では、スケジューリングエンティティおよび従属エンティティは、SRSバーストの構造を通信するために、他のシグナリングプロトコルまたは手順を使用し得る。
【0064】
図10は、本開示の一態様による、複数の基準信号バーストを送信するためのプリコーディング方式を示す図である。ブロック1002において、従属エンティティ204は、スケジューリングエンティティ202からウェイクアップバースト構造を受信する。ウェイクアップバースト構造は、従属エンティティが異なるプリコーディングを利用して、SRSシンボルまたはバーストを送信することができることを示し得る。プリコーディングは、送信ダイバーシティを活用することができる技法である。SRSシンボルは、サブキャリア上にマッピングされ得る変調シンボルのセットを生成するために、(たとえば、プリコーディング行列を使用して)プリコーディングされ得る。プリコーディングは、プリコーディング行列を用いてレイヤ行列を乗算することを伴い、それによって、OFDMAマッパに、および次いでアンテナポートに送られる、アンテナポートサブキャリア値を作成する。
【0065】
ブロック1004において、従属エンティティ204は、たとえば、スケジューリングエンティティと従属エンティティの両方に知られている、あらかじめ定義された、またはあらかじめ決定されたコードブック選択に基づいて、各SRSシンボルを互いとは異なるようにプリコーディングし得る。これによって、スケジューリングエンティティが、異なるプリコーディングオプションのためのアップリンクチャネルを推定すること、および、従属エンティティに、次のサブフレームにおいて、どのプリコーディング行列が従属エンティティによってダウンリンク送信の受信のために使用されるべきであるかを通知することが可能になる。スケジューリングエンティティは、SRSシンボルまたは基準信号バーストの送信前に、UL中心サブフレームのDL制御(たとえば、PDCCH)部分の間に、コードブック選択を従属エンティティにシグナリングし得る。ブロック1006において、従属エンティティ204は、シグナリングされたコードブック内に含まれているプリコーディング行列に従ったシーケンスにおいて、SRSシンボルを送信し得る。いくつかの例では、SRSシンボルは、異なるプリコーディング行列を使用してプリコーディングされ得る。
【0066】
1つの特定の例では、スケジューリングエンティティ202は、シンボルごとに異なるプリコーディングを使用して、すべてのそのアンテナ(たとえば、2つまたはそれ以上のアンテナ)からのUL中心サブフレームのX数のスロット(たとえば、Xは2またはそれ以上)において、公称数よりも多いSRSシンボルを送信するように、従属エンティティ204に要求し得る。これは、スケジューリングエンティティが従属エンティティから受信中であるビーム方向を狭める助けになり得る。異なるプリコーディング方法の一例は、各シンボルにおいて異なるアンテナのサブセット(サブセットにおける1つまたは複数のアンテナ)から、SRSシンボルを送信することである。アンテナがSRSシンボルを送信中ではないとき、アンテナは、0値をもつシンボルを送信中であり得る。
【0067】
図11は、本開示のいくつかの態様による、従属エンティティ204において動作可能な、公称数よりも多い基準信号バーストを送信する方法1100を示すフローチャートである。ブロック1102において、従属エンティティ204は、第1のサブフレームと第2のサブフレームとを含む、複数の自己完結型サブフレームを利用して、スケジューリングエンティティ202と通信し得る。自己完結型サブフレームの各々は、
図6〜
図8に示されたものと同様のUL部分とDL部分とを含む。ブロック1104において、従属エンティティ204は、第1のサブフレームのDL部分において、スケジューリングエンティティから、DL制御情報を受信する。DL制御情報は、基準信号バーストの示唆される構造(suggested structure)を含み得る。一例では、第1のサブフレームは、
図7のサブフレーム704であり得る。
【0068】
ブロック1106において、従属エンティティ204は、複数の基準信号バーストをプリコーディングする。たとえば、従属エンティティ204は、プリコーディングブロック520(
図5参照)を利用して、基準信号バーストをコーディングし得る。いくつかの例では、基準信号バーストは、異なるプリコーディング行列を使用してプリコーディングされ得る。ブロック1108において、従属エンティティ204は、基準信号バーストがUL部分の少なくとも一部分において均一に離間されるように、第1のサブフレームのUL部分において、スケジューリングエンティティに、プリコーディングされた基準信号バーストを含むULデータを送信する。ULデータは、異なるようにプリコーディングされる、公称数よりも多い基準信号バーストを含み得る。本開示の一態様では、第1のサブフレームのULデータは、第2のサブフレームのものよりも多数の基準信号バーストを含む。たとえば、基準信号バーストは、
図7のUL中心サブフレーム704の基準信号バースト708であり得る。異なるプリコーディングを使用することで、従属エンティティが、異なるアンテナを使用して、基準信号バーストを送信することが可能になる。本開示のいくつかの態様では、スケジューリングエンティティ202は、基準信号バーストを送信するために、連続位相変調または一定の位相変調を利用するように、従属エンティティ204に要求し得る。いくつかの例では、従属エンティティ204は、連続位相変調または一定の位相変調を利用して、基準信号バーストが送信されることを、それ自体で決めて、スケジューリングエンティティ202に通知し得る。従属エンティティは、基準信号バーストが、示唆される構造に適合することを示すように、ULデータを構成し得る。
【0069】
図12は、本開示のいくつかの態様による、スケジューリングエンティティ202において動作可能な高強度基準信号バーストを受信する方法1200を示すフローチャートである。ブロック1202において、スケジューリングエンティティ202は、第1のサブフレームと第2のサブフレームとを含む、複数の自己完結型サブフレームを利用して、従属エンティティ204と通信し、自己完結型サブフレームの各々が、
図6〜
図8に示されたものと同様のUL部分とDL部分とを含む。ブロック1204において、スケジューリングエンティティ202は、第1のサブフレームのDL部分において、従属エンティティにDL制御情報を送信する。DL制御情報は、基準信号バーストの示唆される構造を含み得る。一例では、第1のサブフレームは、
図7のUL中心サブフレーム704であり得る。DL制御情報は、それぞれ、異なるプリコーディングおよび/またはアンテナによって、複数の基準信号バーストを送信するように、従属エンティティに要求するように構成され得る。
【0070】
本開示の一態様では、スケジューリングエンティティは、様々なファクタに基づいて、基準信号バーストの示唆される構造を決定し得る。たとえば、スケジューリングエンティティは、従属エンティティがスリープモードであった持続時間に基づいて、示唆される構造を決定し得る。スケジューリングエンティティは、以前のウェイクアップ期間における従属エンティティとスケジューリングエンティティとの間のリンク品質に基づいて、示唆される構造を決定し得る。スケジューリングエンティティは、スケジューリングエンティティによって送信されるようにスケジュールされたDLデータの量に基づいて、示唆される構造を決定し得る。スケジューリングエンティティは、スケジューリングエンティティと従属エンティティとの間のアップリンクチャネルの遅延拡散、またはスケジューリングエンティティと従属エンティティとの間のアップリンクチャネルのドップラー拡散に基づいて、示唆される構造を決定し得る。
【0071】
ブロック1206において、スケジューリングエンティティ202は、第1のサブフレームのUL部分において、従属エンティティから、複数の基準信号バーストを含むULデータを受信する。複数の基準信号バーストは、サブフレームのUL部分の少なくとも一部分において均一に離間される。この例では、ULデータは、高強度基準信号バーストを含み、その理由は、ULデータが、公称数の基準信号バーストよりも多数の基準信号バーストを含むからである。いくつかの例では、基準信号バーストは、基準信号バーストが異なるアンテナのサブセット(1つまたは複数のアンテナ)によって送信され得るように、異なるようにプリコーディングされ得る。
【0072】
ワイヤレス通信ネットワークのいくつかの態様が、例示的な実装形態を参照しながら提示されてきた。当業者が容易に諒解するように、本開示の全体にわたって説明した様々な態様は、他の電気通信システム、ネットワークアーキテクチャ、および通信規格に拡張され得る。
【0073】
例として、様々な態様は、ロングタームエボリューション(LTE)、発展型パケットシステム(EPS)、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)、および/またはモバイル用グローバルシステム(GSM(登録商標))など、3GPPによって定義された他のシステム内で実装され得る。様々な態様はまた、CDMA2000および/またはエボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)など、第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)によって定義されたシステムにも拡張され得る。他の例は、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、ウルトラワイドバンド(UWB)、Bluetooth(登録商標)を採用するシステム、および/または他の好適なシステム内で実装され得る。採用される実際の電気通信規格、ネットワークアーキテクチャ、および/または通信規格は、特定の適用例およびシステムに課される全体的な設計制約に依存する。
【0074】
本開示内では、「例示的」という単語は、「例、事例、または例示としての役割を果たす」ことを意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明したいかなる実装形態または態様も、必ずしも本開示の他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきでない。同様に、「態様」という用語は、本開示のすべての態様が、説明した特徴、利点、または動作モードを含むことを必要としない。「結合される」という用語は、2つの物体間の直接的または間接的な結合を指すために本明細書において使用される。たとえば、物体Aが物体Bに物理的に接触し、物体Bが物体Cに接触する場合、物体AとCはやはり、直接的に物理的に互いに接触しない場合であっても、互いに結合されると見なされ得る。たとえば、第1の物体が第2の物体と決して直接的に物理的に接触しないとしても、第1の物体は第2の物体に結合され得る。「回路(circuit)」および「回路(circuitry)」という用語は広く使用され、電子回路のタイプに関して限定せずに、接続され構成されると、本開示で説明する機能の実行を可能にする電気デバイスおよび導体のハードウェア実装形態、ならびに、プロセッサによって実行されると、本開示で説明する機能の実行を可能にする情報および命令のソフトウェア実装形態の両方を含むものとする。
【0075】
図6〜
図12に示された構成要素、ステップ、特徴、および/または機能のうちの1つまたは複数は、単一の構成要素、ステップ、特徴、または機能に再編成され、かつ/または組み合わせられ、あるいは、いくつかの構成要素、ステップ、または機能において具現化され得る。また、本明細書で開示した新規の特徴から逸脱することなく、追加の要素、構成要素、ステップ、および/または機能が追加され得る。
図1、
図2、
図4、および/または
図5に示された装置、デバイス、および/または構成要素は、本明細書で説明した方法、特徴、またはステップのうちの1つまたは複数を実行するように構成され得る。また、本明細書で説明した新規のアルゴリズムは、ソフトウェアにおいて効率的に実装され、かつ/またはハードウェアに組み込まれ得る。
【0076】
開示した方法におけるステップの特定の順序または階層は、例示的なプロセスを示すものと理解されたい。設計上の選好に基づいて、方法におけるステップの特定の順序または階層が並べ替えられ得ることが理解される。添付の方法クレームは、例示的な順序で様々なステップの要素を提示し、そこで特に記載されない限り、提示された特定の順序または階層に限定されることを意味しない。