(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
指定領域の点群データを取得し、取得されたデータに対してラスタライズ処理を行い、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含む前記第一の解像度の地図を得るように構成されている取得ユニットと、
現在のフレームの点群データを取得し、前記現在のフレームの点群データに対してラスタライズ処理を行い、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含む前記第一の解像度の現在の点群投影画像を得るように構成されているラスタライズユニットと
を更に備える、請求項8に記載の装置。
コンピュータプログラムであって、 前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1〜7の何れか1つに記載の方法が実現されるコンピュータプログラム。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施例は、無人車の測位のための方法及び装置を提供する。
【0005】
第一の態様によれば、本願の実施例は、無人車の測位のための方法を提供する。当該方法は、第一の解像度の現在の点群(point cloud)投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一のヒストグラムフィルタを生成することと、第一のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、第一のヒストグラムフィルタにおいて少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定することであって、第一のレスポンス領域に対応する要素の確率値が第一のヒストグラムフィルタにおける残りの要素の確率値より大きいことと、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図のマッチング結果及び少なくとも2つの第一のレスポンス領域に基づき、第二のヒストグラムフィルタを生成することであって、第一の解像度が第二の解像度より小さいことと、第二のヒストグラムフィルタにおける目標要素(target elements)の確率値に対して加重平均を行い、第二の解像度の地図において無人車の測位結果を確定することとを備える。
【0006】
幾つかの実施例においては、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図のマッチング結果及び少なくとも2つの第一のレスポンス領域に基づき、第二のヒストグラムフィルタを生成することは、確定された少なくとも2つの第一のレスポンス領域を、予め作成された第二のヒストグラムフィルタにマッピングすることによって、第二のヒストグラムフィルタにおいて第二のレスポンス領域を確定することと、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果に基づき、予め作成された第二のヒストグラムフィルタにおける、第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値を確定することによって、第二のヒストグラムフィルタを生成することとを備える。
【0007】
幾つかの実施例においては、第一のヒストグラムフィルタは、第一の反射値ヒストグラムフィルタ及び/又は第一の高度値ヒストグラムフィルタを備える。
【0008】
幾つかの実施例においては、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一のヒストグラムフィルタを生成する前に、当該方法は、指定領域の点群データを取得し、取得されたデータに対してラスタライズ処理を行って第一の解像度の地図を取得し、なお、第一の解像度の地図は、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含むことと、現在のフレームの点群データを取得し、現在のフレームの点群データに対してラスタライズ処理を行って第一の解像度の現在の点群投影画像を取得し、第一の解像度の現在の点群投影画像は、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含むこととを更に備える。
【0009】
幾つかの実施例においては、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一のヒストグラムフィルタを生成することは、第一の解像度の現在の点群投影画像における反射値の統計情報及び第一の解像度の地図における反射値の統計情報に基づき、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一の反射値ヒストグラムフィルタを生成すること、及び/又は第一の解像度の現在の点群投影画像における格子の高度値の統計情報及び第一の解像度の地図における格子の高度値の統計情報に基づき、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一の高度値ヒストグラムフィルタを生成することとを備える。
【0010】
幾つかの実施例においては、第一のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、第一のヒストグラムフィルタにおいて少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定することは、少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対する、第一の反射値ヒストグラムフィルタと第一の高度値ヒストグラムフィルタの寄与率を確定することと、第一の反射値ヒストグラムフィルタと第一の高度値ヒストグラムフィルタにおいて寄与率に従って少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対応する要素をそれぞれ確定することによって、少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定することとを備える。
【0011】
幾つかの実施例においては、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果に基づき、予め作成された第二のヒストグラムフィルタにおける、第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値を確定することによって、第二のヒストグラムフィルタを生成することは、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタを取得することと、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、ベイズの事前確率を確定することと、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング程度に基づき、ベイズの条件付き確率を確定し、ベイズの定理を用いて第二のヒストグラムフィルタにおける、第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値を得ることと、第二のヒストグラムフィルタにおける残りの要素の確率値を所定値に設定することとを備える。
【0012】
第二の態様によれば、本願の実施例は、無人車の測位のための装置を提供する。装置は、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一のヒストグラムフィルタを生成するように構成されている第一のヒストグラムフィルタ生成ユニットと、第一のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、第一のヒストグラムフィルタにおいて少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定するように構成されている第一のレスポンス領域確定ユニットであって、第一のレスポンス領域に対応する要素の確率値が第一のヒストグラムフィルタにおける残りの要素の確率値より大きい第一のレスポンス領域確定ユニットと、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果及び少なくとも2つの第一のレスポンス領域に基づき、第二のヒストグラムフィルタを生成するように構成されている第二のヒストグラムフィルタ生成ユニットであって、第一の解像度が第二の解像度より小さい第二のヒストグラムフィルタ生成ユニットと、第二のヒストグラムフィルタにおける目標要素の確率値に対して加重平均を行い、第二の解像度の地図において無人車の測位結果を確定するように構成されている測位結果確定ユニットとを備える。
【0013】
幾つかの実施例においては、第二のヒストグラムフィルタ生成ユニットは、確定された少なくとも2つの第一のレスポンス領域を、予め作成された第二のヒストグラムフィルタにマッピングすることによって、第二のヒストグラムフィルタにおいて第二のレスポンス領域を確定するように構成されている第二のレスポンス領域確定モジュールと、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果に基づき、予め作成された第二のヒストグラムフィルタにおける、第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値を確定することによって、第二のヒストグラムフィルタを生成するように構成されている確率値確定モジュールとを備える。
【0014】
幾つかの実施例においては、第一のヒストグラムフィルタは、第一の反射値ヒストグラムフィルタ及び/又は第一の高度値ヒストグラムフィルタを備える。
【0015】
幾つかの実施例においては、装置は、指定領域の点群データを取得し、取得されたデータに対してラスタライズ処理を行い、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含む第一の解像度の地図を取得するように構成されている取得ユニットと、現在のフレームの点群データを取得し、現在のフレームの点群データに対してラスタライズ処理を行い、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含む第一の解像度の現在の点群投影画像を取得するように構成されているラスタライズユニットとを更に備える。
【0016】
幾つかの実施例においては、第一のヒストグラムフィルタ生成ユニットは、第一の解像度の現在の点群投影画像における反射値の統計情報及び第一の解像度の地図における反射値の統計情報に基づき、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づいて第一の反射値ヒストグラムフィルタを生成し、及び/又は、第一の解像度の現在の点群投影画像における格子の高度値の統計情報及び第一の解像度の地図における格子の高度値の統計情報に基づき、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づいて第一の高度値ヒストグラムフィルタを生成するように更に構成されている。
【0017】
幾つかの実施例においては、第一のレスポンス領域確定ユニットは、少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対する、第一の反射値ヒストグラムフィルタと第一の高度値ヒストグラムフィルタの寄与率を確定し、第一の反射値ヒストグラムフィルタと第一の高度値ヒストグラムフィルタにおいて、寄与率に従って、少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対応する要素をそれぞれ確定することによって、少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定するように更に構成されている。
【0018】
幾つかの実施例においては、確率値確定モジュールは、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタを取得し、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、ベイズの事前確率を確定し、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング程度に基づき、ベイズの条件付き確率を確定し、ベイズの定理を用いて第二のヒストグラムフィルタにおける、第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値を得て、第二のヒストグラムフィルタにおける、残りの要素の確率値を所定値に設定するように更に構成されている。
【0019】
本願の実施例による無人車の測位の方法及び装置によれば、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一のヒストグラムフィルタを生成し、第一のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、第一のヒストグラムフィルタにおいて少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定し、その後、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果及び少なくとも2つの第一のレスポンス領域に基づき、第二のヒストグラムフィルタを生成し、最後に、第二のヒストグラムフィルタにおける目標要素の確率値に対して加重平均を行い、第二の解像度の地図における無人車の測位結果を確定するので、無人車の測位に使われる計算リソースを減らすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面と実施例を参照しながら、本願を更に詳しく説明する。ここに述べる具体的な実施例は、関連発明を説明するのみに用いられ、当該発明を限定するものではないと理解されたい。なお、記述の便利さから、図面には発明と関連のある部分だけを示している。
【0023】
なお、衝突しない限り、本願の実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせても良い。以下、図面及び実施例を参照しながら、本願を詳しく説明する。
【0024】
図1は、本願を応用できる、無人車を測位するための方法又は無人車を測位するための装置の実施例の例示性のシステムアーキテクチャ100を示す。
【0025】
図1に示すように、システムアーキテクチャ100は、無人車101、ネットワーク102及びサーバー103を含んでも良い。ネットワーク102は、無人車101とサーバー103の間において通信ルートの媒体を提供するために用いられる。ネットワーク102は、様々な接続タイプを含んでも良く、例えば、有線、無線通信ルート又は光ファイバーケーブル等である。
【0026】
無人車101は、ネットワーク102を通じてサーバー103とやり取りすることによって、メーセッジ等を受信又は送信する。無人車101には、点群データ採集装置、通信装置、プロセッサ等を取り付けることができる。
【0027】
サーバー103は、様々なサービスを提供するサーバーであっても良く、例えば、現在の点群投影画像等を生成するために、無人車101により採集された点群に対して処理を行うサーバーである。サーバー103は、受信した点群データに対して分析などの処理を行い、処理結果(例えば、無人車の測位結果)を無人車101にフィートバックすることができる。
【0028】
なお、サーバーは、ハードウェアであっても良く、ソフトウェアであっても良い。サーバーがハードウェアである場合は、複数のサーバーからなる分散式サーバーグループとして実現されても良く、単独のサーバーとして実現されても良い。サーバーがソフトウェアである場合は、複数のソフトウェア又はソフトウェアモジュールとして実現されても良く(例えば、分散式サービスを提供するために用いられる)、単独のソフトウェアまたはソフトウェアモジュールとして実現されても良い。ここでは、具体的な限定をしない。
【0029】
図1における無人車101、ネットワーク102及びサーバー103の数は、ただ単に例示的なものであると理解されたい。実現の必要性に応じて任意の数の無人車101、ネットワーク102及びサーバー103を有しても良い。
【0030】
なお、本願の実施例による無人車の測位の方法は、無人車101により実行しても良く、サーバー103により実行しても良く、一部のステップは、無人車101により実行し、他の一部のステップは、サーバー103により実行しても良い。相応的に、無人車の測位のために用いられる装置は、サーバー103の中に設置しても良く、無人車101の中に設置しても良く、一部のユニットモジュールは、サーバー103の中に設置し、他の一部のユニットモジュールは、無人車101の中に設置しても良い。
【0031】
図2は、本願による無人車の測位の方法に基づく一つの実施例のフローチャート200を示している。当該無人車の測位の方法は、ステップ201、ステップ202、ステップ203及びステップ204を含む。
【0032】
ステップ201においては、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図をマッチングし、マッチング結果に基づき、第一のヒストグラムフィルタを生成する。
【0033】
本実施例においては、無人車の点群データ採集装置は、無人車の現在の位置の点群データを採集することができ、そして採集された点群データを投影して現在の点群投影画像を生成することができる。更に、地図は、予め採集された一組の点群データを投影して得ることができる。現在の点群投影画像と地図に対して解像度の下げ比率又は上げ比率の処理を行うことによって、異なる解像度の現在の点群投影画像と地図を取得することができることを理解されたい。無人車の測位のための方法の実行主体(例えば、
図1に示すサーバー)は、まず第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図を取得し、その後、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図をマッチングする。具体的には、予め確定された位置を第一の解像度の地図のスタート位置とし、第一の解像度の現在の点群投影画像を、第一の解像度の地図のスタート位置から予め定められたオフセットで移動してマッチングし、得た対応する確率値は、上述したマッチング結果である。最後に、マッチングして得た確率値を用いて第一のヒストグラムフィルタを生成することができる。
【0034】
本実施例の幾つかの選択可能な実施形態においては、指定領域の点群データを予め取得し、取得された点群データに対してラスタライズ処理を行って第一の解像度の地図を得る。なお、第一の解像度の地図は、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含んでも良い。更に、現在のフレームの点群データを取得し、現在のフレームの点群データに対してラスタライズ処理を行って第一の解像度の現在の点群投影画像を得ることができる。なお、第一の解像度の現在の点群投影画像は、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含んでも良い。
【0035】
通常、以下の方式で第一の解像度の現在の点群投影画像及び第一の解像度の地図を生成することができる。
【0036】
まず、ある1つの特定の解像度の地図データを所与し、当該地図は、予め採集された一組の点群データをワールド座標系のような平面に投影して得たラスタライズ画像であっても良い。ここで、地図の解像度とは、通常、ラスタライズ画像における各格子の大きさを指す。特定の解像度の地図における各格子の中には、当該格子の中に投影された点の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含んでも良い。なお、反射値の統計情報は、反射値の平均値、反射値の分散及び当該格子の内に入った点群の数等を含んでも良い。高度値の統計情報は、高度の平均値、当該格子の内に入った点群の数等を含んでも良い。
【0037】
その後、現在のフレームの点群データを、上述した特定の解像度で投影することによって、特定の解像度の現在の点群投影画像を得ることができる。
【0038】
最後に、上述した特定の解像度の地図及び特定の解像度の現在の点群投影画像により第一の解像度の地図及び第一の解像度の現在の点群投影画像を生成することができる。更に、第一の解像度の地図に含まれている、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報、並びに、第一の解像度の現在の点群投影画像の中に含まれている、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を新たに統計することができる。
【0039】
例としては、上述した特定の解像度の地図又は特定の解像度の現在の点群投影画像の大きさがn×nであり、計算された解像度の下げ比率がsであれば、第一の解像度の地図又は第一の解像度の現在の点群投影画像の大きさが(n/s)×(n/s)であっても良い。具体的には、特定の解像度の地図と特定の解像度の現在の点群投影画像におけるs×s個の格子を1つの格子に合併しても良い。
【0040】
本実施例の幾つかの選択可能な実現形態においては、前記第一のヒストグラムフィルタは、第一の反射値ヒストグラムフィルタ及び/又は第一の高度値ヒストグラムフィルタを備えても良い。
【0041】
ステップ202においては、第一のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、第一のヒストグラムフィルタにおいて少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定する。
【0042】
本実施例においては、ステップ201において得た第一のヒストグラムフィルタに基づき、前記実行主体は、当該第一のヒストグラムフィルタにおける各要素の確率値を取得することができ、その後、取得された確率値の中から少なくとも2つの最も大きい確率値を選出し、選出された確率値に対応する領域を第一のレスポンス領域として確定することができる。ここから分かるように、選出された少なくとも2つの第一のレスポンス領域は、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図のマッチング程度の最も大きい領域であっても良く、無人車が第一のレスポンス領域に対応する位置にあり、このステップでは、無人車の大まかな測位を実現することができる。
【0043】
ステップ203においては、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果及び少なくとも2つの第一のレスポンス領域に基づき、第二のヒストグラムフィルタを生成する。
【0044】
本実施例においては、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図を予め生成することができる。ここでは、第二の解像度が第一の解像度より大きい。即ち、上述した第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図に比べ、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図は、高い解像度の現在の点群投影画像と高い解像度の地図である。そして、確定された少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対し、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング程度を用いて計算して第二のヒストグラムフィルタを得る。上述した第一のヒストグラムフィルタの解像度に比べ、第二のヒストグラムフィルタは、高い解像度のヒストグラムフィルタである。
【0045】
ステップ204においては、第二のヒストグラムフィルタにおける目標要素の確率値に対して加重平均を行い、第二の解像度の地図において無人車の測位結果を確定する。
【0046】
本実施例においては、ステップ203において生成された第二のヒストグラムフィルタに基づき、前記実行主体は、第二のヒストグラムフィルタにおける、所定条件を満たす目標要素を確定することができる。その後、確定された目標要素に対応する確率値に対して加重平均を行い、第二の解像度の地図における無人車の位置を確定する。ここでは、所定条件を満たす目標要素は、第二のヒストグラムフィルタにおける確率値の最も大きい要素及び当該要素の周囲に位置する要素であっても良い。
【0047】
ここから分かるように、本実施例による無人車の測位に用いられる方法は、大まかで位置を決めることから精密で位置を決めることへの無人車点群データの測位方法であると理解すべきである。まず、低い解像度(第一の解像度)の現在の点群投影画像及び地図を使って地図における測位結果の範囲を縮小し、その後、縮小された範囲内において精密な測位を行う。よって、無人車の測位のプロセスにおける計算リソース占用率を減らすことができる。
【0048】
本願の上述した実施例による無人車の測位に用いられる方法では、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、第一のヒストグラムフィルタを生成し、その後、第一のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、第一のヒストグラムフィルタにおいて少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定し、続いて、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果及び少なくとも2つの第一のレスポンス領域に基づき、第二のヒストグラムフィルタを生成し、最後に、第二のヒストグラムフィルタにおける目標要素の確率値に対して加重平均を行い、第二の解像度の地図における無人運転車の測位結果を確定する。よって、無人車の測位に使われる計算リソースを減らすことができる。
【0049】
図3は、本願による無人車の測位の方法のもう1つの実施例のフローチャート300を示している。当該無人車の測位の方法のフローチャート300は、ステップ301、ステップ302、ステップ303、ステップ304、ステップ305及びステップ306を備える。
【0050】
ステップ301においては、第一の反射値ヒストグラムフィルタを生成する。
【0051】
前記第一の反射値ヒストグラムフィルタは、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングすることにより得ることができる。第一の解像度の現在の点群投影画像は、ラスタライズ画像であっても良く、ラスタライズの現在の点群投影画像の各格子は、当該格子の中に投影された点群の反射値の統計情報を含んでも良い。同様に、第一の解像度の地図もラスタライズ画像であっても良く、ラスタライズの現在の点群投影画像の各格子は、当該格子の中に投影された点群の反射値の統計情報を含んでも良い。なお、反射値の統計情報は、反射値の平均値、反射値の分散等を含んでも良い。
【0052】
本実施例においては、無人車の測位のための方法の実行主体(例えば、
図1に示すサーバー)は、第一の解像度の現在の点群投影画像における反射値の統計情報及び第一の解像度の地図における反射値の統計情報を予め取得することができる。その後、取得された反射値の統計情報を用いて第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果を処理して第一の反射値ヒストグラムフィルタを得る。
【0053】
生成された第一の反射値ヒストグラムフィルタは、l×lのフィルタであり、ここでは、当該l×lの第一の反射値ヒストグラムフィルタにおける各要素の確率値を計算する必要があると理解されたい。第一の反射値ヒストグラムフィルタにおける任意の1つの要素(x,y)の確率値P
a(x,y)は、式(1)により計算して得ることができる。
【0055】
なお、SSD
rは、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図の反射値とのマッチング程度であり、計算式は、式(2)であり、N
zは、第一の解像度の現在の点群投影画像における格子の数であり、α
1は、予め設定された調整可能なパラメータであり、η
1は、正規化パラメータであり、λ
1は、予め設定された定数である。
【0057】
なお、(i,j)は、第一の解像度の地図における第(i,j)個の点であり、r
m(i−x,j−y)は、第一の解像度の地図における第(i−x,j−y)個の格子における点群の平均反射値であり、r
z(i,j)は、第一の解像度の現在の点群投影画像における第(i,j)個の格子における点群の平均反射値であり、σ
m(i−x,j−y)は、第一の解像度の地図における第(i−x,j−y)個の格子における点群の反射値の標準偏差であり、σ
z(i,j)は、第一の解像度の現在の点群投影画像における第(i,j)個の格子における点群の標準偏差である。
【0058】
ステップ302においては、第一の高度値ヒストグラムフィルタを生成する。
【0059】
ステップ301に類似しており、前記第一の高度値ヒストグラムフィルタは、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングすることにより得ることができる。第一の解像度の現在の点群投影画像は、ラスタライズ画像であっても良く、ラスタライズの現在の点群投影画像の各格子は、当該格子の中に投影された点群の高度値の統計情報を含んでも良い。同様に、第一の解像度の地図もラスタライズ画像であっても良く、ラスタライズの現在の点群投影画像の各格子は、当該格子の中に投影された点群の高度値の統計情報を含んでも良い。なお、高度値の統計情報は、高度値の平均値等を含んでも良い。
【0060】
本実施例においては、前記実行主体は、第一の解像度の現在の点群投影画像における高度値の統計情報及び第一の解像度の地図における高度値の統計情報を予め取得することができる。その後、取得された高度値の統計情報を用いて第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果を処理して第一の高度値ヒストグラムフィルタを生成する。
【0061】
生成された第一の高度値ヒストグラムフィルタは、l×lのフィルタであり、ここでは、当該l×lの第一の高度値ヒストグラムフィルタにおける各要素の確率値を計算する必要があると理解されたい。第一の高度値ヒストグラムフィルタにおける要素(x,y)の確率値P
a(x,y)は、式(3)により計算して得ることができる。
【数3】
【0062】
なお、SSD
aは、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図の高度値とのマッチング程度であり、計算式は、式(4)であり、N
zは、第一の解像度の現在の点群投影画像における格子の数であり、α
2は、予め設定された調整可能なパラメータであり、η
2は、正規化パラメータであり、λ
2は、予め設定された定数である。
【0064】
なお、(i,j)は、第一の解像度の地図における第(i,j)個の点であり、a
m(i−x,j−y)は、第一の解像度の地図における第(i−x,j−y)個の格子における点群の平均高度値であり、a
z(i,j)は、第一の解像度の現在の点群投影画像における第(i,j)個の格子における点群の平均高度値である。
【0065】
ステップ303においては、少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対する第一の反射値ヒストグラムフィルタ及び第一の高度値ヒストグラムフィルタの寄与率を確定する。
【0066】
本実施例においては、ステップ301及びステップ302において確定された第一の反射値ヒストグラムフィルタ及び第一の高度値ヒストグラムフィルタに基づき、前記実行主体は、二種類の第一のヒストグラムフィルタにおける各要素の確率値の分布に対して分析を行うことができ、よって少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対する第一の反射値ヒストグラムフィルタ及び第一の高度値ヒストグラムフィルタの寄与率を確定することができる。
【0067】
第一の高度値ヒストグラムフィルタの寄与率w
aと第一の反射値ヒストグラムフィルタの寄与率w
rについては、次の式(5)及び式(6)を用いて計算することができると理解されたい。
【0070】
なお、dc
rは、第一の反射値ヒストグラムフィルタの中心位置と重心との間の距離であり、dc
aは、第一の高度値ヒストグラムフィルタの中心位置と重心との間の距離であり、σ
x2(a)は、第一の高度値ヒストグラムフィルタがx方向における分布の分散であり、σ
y2(a)は、第一の高度値ヒストグラムフィルタがy方向における分布の分散であり、σ
x2(r)は、第一の反射値ヒストグラムフィルタがx方向における分布の分散であり、σ
y2(r)は、第一の反射値ヒストグラムフィルタがy方向における分布の分散である。
【0071】
また、第一の高度値ヒストグラムフィルタのσ
x2(a)及びσ
y2(a)については、それぞれ次の式(7)及び式(8)を用いて計算することができる。
【0074】
なお、(x,y)は、第一の高度値ヒストグラムフィルタにおける第(x,y)個の要素であり、P
a(x,y)は、第一の高度値ヒストグラムフィルタにおける第(x,y)個の要素の確率値であり、βは、予め設定された調整可能なパラメータであり、
【数9】
は、それぞれ第一の高度値ヒストグラムフィルタの重心に対応する値である。
【0075】
同様に、第一の反射値ヒストグラムフィルタのσ
x2(r)及びσ
y2(r)については、同じ方法で計算することができるが、ここでは、繰り返して説明しない。
【0076】
ステップ304においては、第一の反射値ヒストグラムフィルタと第一の高度値ヒストグラムフィルタにおいて寄与率に従って少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対応する要素をそれぞれ確定する。
【0077】
本実施例においては、ステップ303において得た第一の高度値ヒストグラムフィルタの寄与率w
aと第一の反射値ヒストグラムフィルタの寄与率w
rに基づき、前記実行主体は、取得された寄与率に従って第一の反射値ヒストグラムフィルタと第一の高度値ヒストグラムフィルタにおける第一のレスオンス領域の数を算出することができる。例えば、前記実行主体は、k個の第一のレスポンス領域を確定する必要があるとすれば、第一の反射値ヒストグラムフィルタにおける第一のレスポンス領域の数は、k×w
rであり、第一の高度値ヒストグラムフィルタにおける第一のレスポンス領域の数は、k×w
aである。
【0078】
ステップ305においては、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果及び少なくとも2つの第一のレスポンス領域に基づき、第二のヒストグラムフィルタを生成する。
【0079】
本実施例においては、第二の解像度の現在の点群投影画像及び第二の解像度の地図を予め生成することができる。ここでは、第二の解像度は、第一の解像度より大きい。即ち、上述した第一の解像度の現在の点群投影画像及び第一の解像度の地図に比べ、第二の解像度の現在の点群投影画像及び第二の解像度の地図は、高い解像度の現在の点群投影画像及び高い解像度の地図である。その後、確定された少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対して第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング程度を用いて計算して第二のヒストグラムフィルタを得る。前記第一のヒストグラムフィルタに比べ、第二のヒストグラムフィルタも高い解像度のヒストグラムフィルタに属する。
【0080】
本実施例の幾つかの選択可能な実現方法では、前記実行主体は、確定された少なくとも2つの第一のレスポンス領域を、予め作成された第二のヒストグラムフィルタの中にマッピングすることによって、第二のヒストグラムフィルタにおいて第二のレスポンス領域を確定することができる。その後、前記実行主体は、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果を用いて予め作成された第二のヒストグラムフィルタにおける第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値を計算することによって、第二のヒストグラムフィルタを生成する。
【0081】
前記実行主体は、現在の点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタを計算する前に、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタをすでに算出したことを理解されたい。前記実行主体は、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタを予め取得し、その後、取得された直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタにおける各要素の確率値を用いてベイズの事前確率を確定することができる。その後、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング程度に基づき、ベイズの条件付き確率を確定することによって、前記実行主体は、ベイズの定理を用いて第二のヒストグラムフィルタにおいて第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値を得ることができ、当該確率値は、ベイズの事後確率である。最後に、第二のヒストグラムフィルタにおける、第二のレスポンス領域以外の他の領域に対応する要素の確率値を所定閾値(例えば、ゼロである)に設定する。具体的には、次の式(9)を用いて第二のヒストグラムフィルタにおける第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値P(x,y|z,m)を計算することができる。
【0083】
なお、P(x,y)は、ベイズの事前確率であり、P(z|x,y,m)は、ベイズの条件付き確率であり、η
3は、正規化パラメータである。
【0084】
また、ベイズの事前確率P(x,y)は、次の式(10)及び(11)を用いて計算して得ることができる。
【0087】
なお、(i′,j′)は、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタにおける第(i′,j′)個の要素であり、P(i′,j′)は、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタにおける第(i′,j′)個の要素の確率値であり、η
4は、正規化パラメータであり、Kは、
【数13】
と
【数14】
のKLダイバージェンスであり、vは、無人車の速度を表し、当該速度は、無人車が現在の点群データと直前のフレームの点群データを採集する際の速度処理によって得ることができる。
【0088】
ベイズの条件付き確率P(z|x,y,m)は、次の式(12)を用いて計算して得ることができる。
【0090】
なお、w
aとw
rは、それぞれ式(5)及び式(6)を用いて計算して得るものであり、P(z
r|x,y,m)は、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図の反射値とのマッチング程度を表し、P(z
a|x,y,m)は、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図の高度値とのマッチング程度を表す。よって、上述したP(z
r|x,y,m)とP(z
a|x,y,m)の計算方法は、式(1)におけるP
r(x,y)と式(3)におけるP
a(x,y)の計算方法と同じであっても良く、ここでは、繰り返して説明しない。
【0091】
ステップ306においては、第二のヒストグラムフィルタにおける目標要素の確率値に対して加重平均を行うことで、第二の解像度の地図において無人車の測位結果を確定する。
【0092】
本実施例においては、ステップ305において生成された第二のヒストグラムフィルタに基づき、前記実行主体は、第二のヒストグラムフィルタにおいて所定条件を満たす目標要素を確定することができる。その後、確定された目標要素に対応する確率値に対して加重平均を行うことで、第二の解像度の地図における無人車の位置を確定することができる。ここでは、所定条件を満たす目標要素は、第二のヒストグラムフィルタにおける確率値の最も大きい要素及び当該要素の周囲に位置する要素であっても良い。
【0093】
ここでは、無人車の最終的な測位結果
【数16】
は、次の式(13)及び式(14)を用いて計算して取得することができる。
【0096】
なお、(x,y)は、第二のヒストグラムフィルタにおける第(x,y)個の要素であり、Zは、第二のヒストグラムフィルタにおける最も大きい確率ポイント及びその周囲の領域であり、βは、予め設定された調整可能なパラメータである。
【0097】
本実施例の幾つかの選択可能な実現方法では、前記実行主体は、計算して無人車の測位結果を得た後、当該測位結果の信頼係数を更に計算することができる。よって、当該測位結果の正確度を確定することができる。
【0098】
ここでは、前記実行主体は、次の式を用いて測位結果の信頼係数を計算することができる。
【0099】
まず、上述した取得された第一の反射値ヒストグラムフィルタと第一の高度値ヒストグラムフィルタを融合することによって、融合された第一のヒストグラムフィルタを得る。融合された第一のヒストグラムフィルタにおける要素(x,y)の確率値Pc(x,y)の計算式(15)は、次の通りである。
【0101】
なお、η
6は、正規化パラメータであり、w
a及びw
rは、それぞれ式(5)及び式(6)により計算して得るものであり、P
r(x,y)及びP
a(x,y)は、それぞれ式(1)及び式(3)により計算して得るものである。
【0102】
その後、測位結果
【数20】
における
【数21】
の信頼係数u
x及びu
yを計算し、u
x及びu
yの計算の式(16)及び式(17)は、次の通りである。
【0105】
なお、λ及びγは、予め設定された可変パラメータであり、σ
x及びσ
yは、それぞれ融合された後の第一のヒストグラムフィルタがx方向及びy方向における分布の標準偏差であり、ratioは、融合された後の第一のヒストグラムフィルタの中心位置から重心までの遠近の程度を表している。
【0106】
図3から分かるように、
図2に対応する実施例に比べ、本実施例における無人車の測位のための方法のフローチャート300は、第一の反射値ヒストグラムフィルタ、第一の高度値ヒストグラムフィルタ及び第二のヒストグラムフィルタを生成するステップを強調している。よって、本実施例に記載の技術案により確定された測位結果がより安定で且つ精密である。
【0107】
図4に示すように、前記各図に示す方法の実現として、本願は、無人車の測位のための装置の1つの実施例を提供し、当該装置の実施例は、
図2に示す方法の実施例と対応し、当該装置は、具体的に様々な電子装置に応用することができる。
【0108】
図4に示すように、本実施例の無人車の測位のための装置400は、第一のヒストグラムフィルタ生成ユニット401、第一のレスポンス領域確定ユニット402、第二のヒストグラムフィルタ生成ユニット403及び測位結果確定ユニット404を備える。なお、第一のヒストグラムフィルタ生成ユニット401は、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一のヒストグラムフィルタを生成するように構成され、第一のレスポンス領域確定ユニット402は、第一のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、第一のヒストグラムフィルタにおいて少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定し、第一のレスポンス領域に対応する要素の確率値が第一のヒストグラムフィルタにおける他の要素の確率値より大きいであるように構成され、第二のヒストグラムフィルタ生成ユニット403は、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果及び少なくとも2つの第一のレスポンス領域に基づき、第二のヒストグラムフィルタを生成し、なお、第一の解像度が第二の解像度より小さいであるように構成され、測位結果確定ユニット404は、第二のヒストグラムフィルタにおける目標要素の確率値に対して加重平均を行い、第二の解像度の地図において無人運転車の測位結果を確定するように構成されている。
【0109】
本実施例の幾つかの選択可能な実現方法では、第二のヒストグラムフィルタ生成ユニット403は、確定された少なくとも2つの第一のレスポンス領域を、予め作成された第二のヒストグラムフィルタにマッピングすることによって、第二のヒストグラムフィルタにおいて第二のレスポンス領域を確定するように構成されている第二のレスポンス領域確定モジュールと、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果に基づき、予め作成された第二のヒストグラムフィルタにおける第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値を確定することによって、第二のヒストグラムフィルタを生成するように構成されている確率値確定モジュールとを備える。
【0110】
本実施例の幾つかの選択可能な実現方法では、第一のヒストグラムフィルタは、第一の反射値ヒストグラムフィルタ及び/又は第一の高度値ヒストグラムフィルタを備える。
【0111】
本実施例の幾つかの選択可能な実現方法では、装置400は、指定領域の点群データを取得し、取得されたデータに対してラスタライズ処理を行い、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含む第一の解像度の地図を取得する取得ユニットと、現在のフレームの点群データを取得し、現在のフレームの点群データに対してラスタライズ処理を行い、格子の中に投影された点群の反射値の統計情報及び/又は高度値の統計情報を含む前記第一の解像度の現在の点群投影画像を取得するラスタライズユニットとを更に備える。
【0112】
本実施例の幾つかの選択可能な実現方法では、第一のヒストグラムフィルタ生成ユニット401は、第一の解像度の現在の点群投影画像における反射値の統計情報及び第一の解像度の地図における反射値の統計情報に基づき、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づいて第一の反射値ヒストグラムフィルタを生成し、及び/又は、第一の解像度の現在の点群投影画像における格子の高度値の統計情報及び第一の解像度の地図における格子の高度値の統計情報に基づき、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づいて第一の高度値ヒストグラムフィルタを生成するように更に構成されている。
【0113】
本実施例の幾つかの選択可能な実現方法では、第一のレスポンス領域確定ユニット402は、少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対する第一の反射値ヒストグラムフィルタと第一の高度値ヒストグラムフィルタの寄与率を確定し、第一の反射値ヒストグラムフィルタと第一の高度値ヒストグラムフィルタにおいて寄与率に従って前記少なくとも2つの第一のレスポンス領域に対応する要素をそれぞれ確定することによって、少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定するように更に構成されている。
【0114】
本実施例の幾つかの選択可能な実現方法では、確率値確定モジュールは、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタを取得し、直前のフレームの点群投影画像に対応する第二のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、ベイズの事前確率を確定し、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング程度に基づき、ベイズの条件付き確率を確定し、ベイズの定理を用いて第二のヒストグラムフィルタにおいて第二のレスポンス領域に対応する要素の確率値を得て、第二のヒストグラムフィルタにおける他の要素の確率値を所定値に設定するように更に構成されている。
【0115】
記載された装置400における各ユニットは、
図2及び
図3に示す方法の各ステップに対応する。従って、上述した内容において方法に関して説明された操作及び特徴は、同様に装置400及びその中に含まれるユニットに適用し、ここでは、繰り返して説明しない。
【0116】
図5は、本願の実施例の電子装置を実現するのに適したコンピュータシステム500の構成模式図を示す。
図5に示す電子装置は、ただ単に一つの例示に過ぎず、本願の実施例の機能と使用範囲に如何なる制限も与えるべきではない。
【0117】
図5に示すように、コンピュータシステム500は、中央処理装置(CPU)501を備え、リードオンリーメモリ(ROM)502に記憶されているプログラムまたは記憶部508からランダムアクセスメモリ(RAM)503にロードされたプログラムに従って各種の適切な動作と処理を実行する。RAM503に、さらにシステム500の操作に必要な各種のプログラムとデータが記憶されている。CPU501、ROM502とRAM503は、バス504を通じて互いに接続する。入力/出力(I/O)インターフェース505もバス504に接続されている。
【0118】
キーボード、マウス、マイクロホン等を含む入力部分506、例えば液晶ディスプレイ(LCD)等及びスピーカ等を含む出力部分507、ハードディスク等を含む記憶部508、及び例えばLANカード、モデム等を含むネットワークインターフェースカードの通信部509は、I/Oインターフェース505に接続される。通信部509は、例えば、インターネット等のネットワークを通じて通信処理を実行する。ドライバー510も必要に応じてI/Oインターフェース505に接続される。例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等のようなリムーバブルメディア511は、必要に応じてドライバー510にセットされ、そこから読み出されるコンピュータプログラムは、必要に応じて記憶部508にインストールされる。
【0119】
特に、本願の実施例により、前述したフローチャートを参照しながら記述したプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現できる。例えば、本願の実施例は、コンピュータプログラムを含み、それは、コンピュータの可読メディアに記載されているコンピュータプログラムを含む。当該コンピュータプログラムは、フローチャート図の示す方法を実行するのに用いられるプログラムコードを含む。このような実施例において、当該コンピュータプログラムは、通信部509を通じてネットワークからダウンロードされてインストールされても良く、及び/またはリムーバブルメディア511からインストールされても良い。当該プログラムは、中央処理装置(CPU)501に実行されるとき、本願の方法の中で特定される前記の機能を実行する。なお、本願で説明するコンピュータの可読メディアは、コンピュータの可読信号メディアまたはコンピュータの可読記憶メディアまたは両者の任意の組合せであっても良い。コンピュータの可読記憶メディアは、例えば、電、磁、光、電磁、赤外線、或いは半導体のシステム、装置またはデバイス、またはこれらの任意の組合せであっても良いが、これらに限定されない。コンピュータの可読記憶メディアのより具体的例は、一つまたは複数のリード線を有する電気接続、ポータブルコンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD−ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。本願において、コンピュータの可読記憶メディアは、コマンド実行システム、装置、デバイスまたはその組み合わせに使用されるプログラムを含むまたは記憶する如何なる有形メディアであっても良い。本願において、コンピュータの可読信号メディアは、ベースバンドの中または搬送波の一部分として伝播するデータ信号を含み、その中でコンピュータの可読プログラムコードが記載されている。このような伝播するデータ信号は、多種類の形式を採用することができ、電磁信号、光信号またはその任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。コンピュータの可読信号メディアは、さらにコンピュータの可読記憶メディア以外の任意のコンピュータの可読メディアであっても良く、当該コンピュータの可読メディアは、コマンド実行システム、装置、デバイスまたはその組み合わせに使用されるプログラムを送信し、伝播し、または転送することができる。コンピュータの可読メディアに含まれるプログラムコードは、あらゆる適切なメディアを使って転送することができ、無線、電線、光ファイバー、RF等またはその任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0120】
一つまたは複数のプログラミング言語またはその組み合わせを使って、本願の操作の実行に用いられるコンピュータプログラムコードを作成しても良い。前記プログラミング言語は、例えば、Java(登録商標)、Smalltalk、C++等のようなオブジェクト指向のプログラミング言語を含み、さらに例えば“C”言語または類似のプログラミング言語のような手続き型プログラミング言語を含む。プログラムコードは、完全にユーザーコンピュータ上で実行されても良く、部分的にユーザーコンピュータ上で実行されても良く、一つの独立したソフトウェアパッケージとして実行されても良く、一部分がユーザーコンピュータ上で実行され一部分がリモートコンピュータ上で実行されても良く、或いは完全にリモートコンピュータまたはサーバー上で実行されても良い。リモートコンピュータに関わる場面において、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを通じてユーザーコンピュータに接続されても良いし、または、外部コンピュータ(例えばインターネットサービスプロバイダーを利用してインターネットを通じて接続する)に接続されても良い。
【0121】
図面におけるフローチャートとブロック図は、本願による各種実施例のシステム、方法とコンピュータプログラムの実現可能なアーキテクチャ、機能と動作を示す。この点において、フローチャート図またはブロック図における各ブロックは、一つのモジュール、プログラムセグメント、或いはコードの一部分を代表することができ、当該モジュール、プログラムセグメント、或いはコードの一部分は、一つまたは複数の、規定のロジック機能の実現に用いられる実行可能な命令を含む。幾つかの代替の実現において、ブロックの中で提示した機能は、図面の中で提示した順序と異なる順序で発生する可能性があると注意されたい。例えば、二つの接続するように表示されているブロックは、実際において基本的に並列に実行されても良く、場合によっては反対の順序で実行されても良く、何れも関わる機能によって定まる。フローチャート図及び/またはブロック図における各ブロック、及びフローチャート図及び/またはブロック図におけるブロックの組合せは、規定の機能または動作を実行する専用のハードウェアに基づくシステムで実現しても良く、専用のハードウェアとコンピュータ指令の組み合わせで実現しても良い。
【0122】
本願の実施例に関わって記述されているユニットは、ソフトウェアによって実現しても良く、ハードウェアによって実現しても良い。記述されているユニットは、プロセッサの中に設置されても良く、例えば、第一のヒストグラムフィルタ生成ユニット、第一のレスポンス領域確定ユニット、第二のヒストグラムフィルタ生成ユニット及び測位結果確定ユニットを含むプロセッサというように記述しても良い。なお、これらユニットの名称は、場合によっては、当該ユニット自身への限定を構成せず、例えば、第一のヒストグラムフィルタ生成ユニットは、「第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一のヒストグラムフィルタを生成するユニット」と記述されても良い。
【0123】
一方、本願は、コンピュータの可読メディアを更に提供し、当該コンピュータの可読メディアは、前記実施例の中で記述された装置に含まれても良く、当該装置に取り付けられずに単独的に存在しても良い。前記コンピュータの可読メディアは一つまたは複数のプログラムを記載しており、当該一つまたは複数のプログラムが当該装置に実行されると、当該装置は、第一の解像度の現在の点群投影画像と第一の解像度の地図とをマッチングし、マッチング結果に基づき、第一のヒストグラムフィルタを生成し、第一のヒストグラムフィルタにおける要素の確率値に基づき、第一のヒストグラムフィルタにおいて少なくとも2つの第一のレスポンス領域を確定し、なお、第一のレスポンス領域に対応する要素の確率値が第一のヒストグラムフィルタにおける他の要素の確率値より大きく、第二の解像度の現在の点群投影画像と第二の解像度の地図とのマッチング結果及び少なくとも2つの第一のレスポンス領域に基づき、第二のヒストグラムフィルタを生成し、なお、第一の解像度が第二の解像度より小さく、第二のヒストグラムフィルタにおける目標要素の確率値に対して加重平均を行い、第二の解像度の地図において無人運転車の測位結果を確定することを行う。
【0124】
上述した記述は、本願の望ましい実施例及び使用する技術原理に対する説明に過ぎない。当業者は、本願の関わる発明の範囲は、上述する技術特徴の特定の組み合わせからなる技術案に限定することなく、本発明の精神から逸脱しない限り、上述する技術特徴または同等の特徴の任意の組み合わせからなる技術案もカバーすべきであると理解すべきである。例えば、上述する特徴と本願で公開した(但し、これらに限定しない)類似の機能を有する技術特徴とを相互入れ替えて形成した技術案もカバーしている。