(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6858242
(24)【登録日】2021年3月25日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】補償型機械試験システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G01N 3/42 20060101AFI20210405BHJP
G01N 3/40 20060101ALI20210405BHJP
G01B 5/00 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
G01N3/42 A
G01N3/40 A
G01B5/00 B
【請求項の数】17
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-503902(P2019-503902)
(86)(22)【出願日】2017年4月3日
(65)【公表番号】特表2019-514024(P2019-514024A)
(43)【公表日】2019年5月30日
(86)【国際出願番号】US2017025711
(87)【国際公開番号】WO2017176624
(87)【国際公開日】20171012
【審査請求日】2020年4月3日
(31)【優先権主張番号】15/089,923
(32)【優先日】2016年4月4日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518354161
【氏名又は名称】ナノメカニックス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オリヴァー ウォーレン
(72)【発明者】
【氏名】パーダサラディ スダーシャン パニ
(72)【発明者】
【氏名】ドレイク マイケル ピー
【審査官】
山口 剛
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭60−115830(JP,A)
【文献】
特開昭63−241445(JP,A)
【文献】
特開2004−226360(JP,A)
【文献】
特開2003−337094(JP,A)
【文献】
特開平09−043129(JP,A)
【文献】
特表2009−528516(JP,A)
【文献】
米国特許第07246517(US,B1)
【文献】
米国特許第07568381(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 3/00 − 3/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
立設部、前記立設部の上端部から横方向に突出する上横設部、及び前記立設部の下端部から横方向に突出し前記上横設部に対向する下横設部を備えるフレームと、
サンプルを保持する、前記フレームの前記下横設部に支持されるステージと、
そのサンプルの表面に押し込んで窪みを形成するように構成されたチップを有するプローブと、
前記フレームの前記上横設部に連結され、一次力を前記プローブに印加して前記チップを前記サンプルの表面に押し込む一次アクチュエータと、
前記一次力印加時に前記サンプルに対し前記プローブが進んだ距離を含む変位値を計測する変位センサと、
前記フレームの前記下横設部と前記ステージとの間に連結され、前記一次アクチュエータにより前記チップを前記サンプルの表面に押し込むことにより生じる前記フレームの撓みを補償し、前記変位センサの参照点とサンプル上の点との間に固定された相対的変位を維持する補償力を印加する1つまたは複数の補償アクチュエータと、
を備える機械試験システム。
【請求項2】
請求項1に記載の機械試験システムであって、前記1つまたは複数の補償アクチュエータが、前記フレーム上の別々の位置に配置された複数個の補償アクチュエータで構成される機械試験システム。
【請求項3】
請求項1に記載の機械試験システムであって、前記1つまたは複数の補償アクチュエータが前記一次アクチュエータから見て前記ステージの逆側に配置されている機械試験システム。
【請求項4】
請求項1に記載の機械試験システムであって、前記一次アクチュエータが電磁、静電、圧電、水圧、機械及び気圧のうち少なくとも一種類である機械試験システム。
【請求項5】
請求項1に記載の機械試験システムであって、前記1つまたは複数の補償アクチュエータが電磁、静電、圧電、水圧、機械及び気圧のうち少なくとも一種類である機械試験システム。
【請求項6】
請求項1に記載の機械試験システムであって、前記変位センサにてキャパシタ及びレーザのうち少なくとも一方が前記変位の計測に用いられる機械試験システム。
【請求項7】
請求項1に記載の機械試験システムであって、前記補償力により前記フレームの見かけ剛性が約1000万N/mまで補正される機械試験システム。
【請求項8】
立設部、前記立設部の上端部から横方向に突出する上横設部、及び前記立設部の下端部から横方向に突出し前記上横設部に対向する下横設部を備えるフレームと、
サンプルを保持する、前記フレームの前記下横設部に支持されるステージと、
そのサンプルの表面に押し込んで窪みを形成するように構成されたチップを有するプローブと、
前記フレームの前記上横設部に連結され、一次力を前記プローブに印加して前記チップを前記サンプルの表面に押し込む一次アクチュエータであり、電磁、静電、圧電、水圧、機械及び気圧のうち少なくとも一種類である一次アクチュエータと、
前記一次力印加時に前記サンプル内へと前記プローブが進んだ距離を含む変位値を計測する変位センサと、
前記フレームの前記下横設部と前記ステージとの間に連結され、前記一次アクチュエータにより前記チップを前記サンプルの表面に押し込むことにより生じる前記フレームの撓みを補償し、前記変位センサの参照点とサンプル上の点との間に固定された相対的変位を維持する補償力を印加する複数個の補償アクチュエータであり、その補償力によりそのフレームの見かけ剛性が約1000万N/mまで補正される複数個の補償アクチュエータと、
を備える機械試験システム。
【請求項9】
請求項8に記載の機械試験システムであって、前記複数個の補償アクチュエータが電磁、静電、圧電、水圧、機械及び気圧のうち少なくとも一種類である機械試験システム。
【請求項10】
請求項8に記載の機械試験システムであって、前記変位センサにてキャパシタ及びレーザのうち少なくとも一方が前記変位の計測に用いられる機械試験システム。
【請求項11】
サンプルの硬度及び弾性係数のうち少なくとも一方を試験する方法であって、
立設部、前記立設部の上端部から横方向に突出する上横設部、及び前記立設部の下端部から横方向に突出し前記上横設部に対向する下横設部を備えるフレームにより支えられているステージ上に試験対象サンプルを載せるステップと、
前記フレームの前記上横設部により支えられている一次アクチュエータを用い一次力を印加し前記サンプルの表面内へとツールを動かすステップと、
前記フレームの前記下横設部と前記ステージとの間に支えられた補償アクチュエータで補償力を印加しながら、変位センサで変位値を計測するステップであって、前記一次アクチュエータにより前記ツールを前記サンプルの表面内に動かすことにより生じる前記フレームの撓みを補償し、前記補償力が前記変位センサの参照点と前記サンプル上の点との間に固定された相対的変位を維持する、ステップと、
前記変位値を用いて前記サンプルの硬度及び弾性係数のうち少なくとも一方を算出するステップと、
を有する方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、前記補償アクチュエータが、前記フレーム上の別々の位置に配置された複数個の補償アクチュエータで構成される方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法であって、前記補償アクチュエータが前記一次アクチュエータから見て前記ステージの逆側に配置されている方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法であって、前記一次アクチュエータが電磁、静電、圧電、水圧、機械及び気圧のうち少なくとも一種類である方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法であって、前記補償アクチュエータが電磁、静電、圧電、水圧、機械及び気圧のうち少なくとも一種類である方法。
【請求項16】
請求項11に記載の方法であって、前記変位センサにてキャパシタ及びレーザのうち少なくとも一方が前記変位の計測に用いられる方法。
【請求項17】
請求項11に記載の方法であって、前記補償力により前記フレームの見かけ剛性が約1000万N/mまで補正される方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は素材の機械試験の分野に関する。より具体的には、本発明はサンプルの機械特性の補償計測に関する。
【背景技術】
【0002】
素材の機械試験には、その素材のサンプルに力を印加しその素材に生じた変位を計測することか、或いはそのサンプルに変位を引き起こしその変位をなすのに必要な力を計測することがつきものである。いずれの場合でも、そのサンプルの形状変化がその実験における重要なパラメタとなる。
【0003】
その形状変化は、サンプルの一部分が他部分に対し呈する変位を以て計測される。これは、通常、サンプル上の参照点の位置を例えばその点にてそのサンプルをクランプすることで固定し、そのサンプルに力を印加し、そしてそのサンプル上の試験点が参照点に対し呈する動きを計測することによって、果たされる。その意図は参照点をできるだけ不動に保持することにある。しかしながら、クランプシステムが無限に堅固でなければ参照点は動くであろう。参照点が固定されているとの仮定に基づき計測がなされているのに固定されていなければ、その変位計測に誤差が入り込む。
【0004】
この考え方が適用される具体的な例は押し込み試験である。押し込みは機械試験であり、硬度の計測にしばしば用いられる。これは、試験サンプルの表面に接触しているプローブのチップ(尖端)を介し既知の時間長に亘り既知の力を印加し、生じた窪みの表面積を遺留痕跡の撮像により計測することによって、実行される。印加した力をその表面積で除することでそのサンプルの硬度が求まる。そのサンプルの他の物理特性を、その力が印加されているときに集めたデータから計算することができる。
【0005】
しかしながら、硬い表面に小さめの負荷が印加されたときには、例えばプローブチップがこしらえる窪みは小さめになる。ある点までくると、そうした小さな窪みを計測するのに必要な撮像テクノロジが制約要因かコスト決定要因となりかねない。そのため、システムによっては、力が印加されている間に計測された変位信号及びチップの既知な幾何形状を用い窪みの面積が計算され、窪みを撮像する必要性がそれにより排除される。これは器具押し込みの分野に関する基礎をなしており、特に、小さめの長さスケールでは在来の硬度計測に対し多くの長所を有している。加えて、力が印加されている間に変位を計測することで接触剛性の計算が可能となり、それを用い硬度に加え弾性係数を求めることができる。
【0006】
先に触れた変位は変位センサにより計測されるものであり2個の成分を含んでいる。そのうち第1成分は、主要関心事であるところの、サンプル内方向へのチップの変位である。第2成分は試験フレーム、別称負荷フレームの変位又は撓みである。ある種の負荷フレームでは、また特に高負荷時には、この第2成分が顕著になることがあり得、サンプル特性の計測にその悪影響が及ぶこととなろう。
【0007】
理論的には、仮に無限剛性を呈する負荷フレーム付でシステムが設計されたとしたら、変位センサにより計測される変位への負荷フレームの寄与が0になるであろうし、それにより非常に正確な器具押し込み試験が実現されるであろう。しかしながら、無限の負荷フレーム剛性を呈するようシステムを設計することは、通常はそうしたシステムに多数の部材が組み込まれ設計上それら部材が呈する剛性が本質的に不足することからすれば、よく言っても困難なことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第8302456号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
必要とされるのは、従って、問題例えば上述したそれを少なくとも部分的に軽減するシステムである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の要請及びその他の要請は、フレームと、サンプルを保持するステージと、を有する機械試験システムにより充足される。アームによりそのサンプルの表面にツールを押しつける。一次アクチュエータをフレームに連結し、その一次アクチュエータにより一次力を印加してそのツールをサンプル内へと駆り立てることで、そのフレームを撓ませる。変位センサにより2個の成分を含む変位値、即ち一次力印加時にサンプル内へとツールが進んだ距離を含む第1成分と、一次力印加時のフレームの撓み具合の指標を含む第2成分と、を含む変位値を計測する。補償アクチュエータをフレームに連結し、変位値の第2成分を減らす補償力をその補償アクチュエータにより印加する。
【0011】
本発明のこの態様に係る諸実施形態では、その補償アクチュエータが、フレーム上の別々の位置に配置された複数個の補償アクチュエータを有する。幾つかの実施形態では、その補償アクチュエータが、一次アクチュエータから見てステージの逆側に配置される。幾つかの実施形態では、その一次アクチュエータが電磁、静電、圧電、水圧、機械及び気圧のうち少なくとも一種類とされる。幾つかの実施形態では、その補償アクチュエータが電磁、静電、圧電、水圧、機械及び気圧のうち少なくとも一種類とされる。幾つかの実施形態では、その変位センサにてキャパシタ及びレーザのうち少なくとも一方が変位の計測に用いられる。幾つかの実施形態では、補償力により変位値の第2成分が完全に消される。幾つかの実施形態では、補償力によりフレームの見かけ剛性が約1000万N/mまで補正される。
【0012】
本発明のもう一つの態様に従い、サンプルの硬度及び弾性係数のうち少なくとも一方を試験する方法であり、フレームにより支えられているステージ上に試験対象サンプルを載せることによるものが記述される。そのフレームにより支えられている一次アクチュエータにより、一次力を印加しそのサンプルの表面内へとツールを駆り立てることで、そのフレームを撓ませる。変位センサで以て変位値を計測する。その変位値は2個の成分を含み、そのうちの第1成分が、一次力印加時にサンプル内へとツールが進んだ距離を含み、第2成分が、一次力印加時のフレームの撓み具合の指標を含む。そのフレームに連結されている補償アクチュエータで以て、変位値の第2成分を減らす補償力を印加する。
【0013】
本発明の更なる長所は、その詳細記述を参照すると共に図面を考慮することで明らかになる;それら図面が等比縮尺でないのは細部をより明瞭に示すためであり、類似する参照符号は幾枚かの図面を通じ類似する要素を指し示しており、且つそれら図面は以下の如きである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係る機械試験システムの模式図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る機械試験システム上での位置例を補償アクチュエータに関し示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る機械試験システム上での位置例を補償アクチュエータに関し示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る機械試験システム上での位置例を補償アクチュエータに関し示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の諸実施形態によれば、1個又は複数個の補償アクチュエータを用い、変位センサにおける参照点とサンプル上の点との間の相対的な変位を固定的な(0又は非0の)変位に保つことで、無限剛性に近い負荷フレーム剛性が達成される。これは後述の要領にて成し遂げられる。
【0016】
まず、図面には諸実施形態に係る機械試験システム100が示されている。この機械試験システム100は負荷フレーム102を有しており、そこにはそのテスタ100に備わる他の諸部材が搭載されている。例えば、サンプル112をそのテスタ100上、例えばステージ113上に載せ、そのステージ113を用いそのサンプルの諸部分をプローブ108の下方に位置決めすることができる。そのプローブ108の端にあるチップ110を、力が作用していない静止状態にあるサンプル112の上表面に接触させて、例えば変位センサ106で以てそのチップ110の位置を計測する。これが機械特性計測用の基線位置とされる。
【0017】
一次アクチュエータ104は、プローブ108をサンプル112に向けて下降させ、それによりチップ110をそのサンプル112の表面内へと押し込むことで、そのサンプル112上に負荷を印加し始める。これを実行するのに必要な力の量は、そのサンプル112の硬度とめり込み深度とによって変わる。一次アクチュエータ104によって力が印加されている間に、基線からの距離即ちプローブ108が動いた距離を変位センサ106が計測する。変位センサ106によりその変位を計測すること、例えば可変キャパシタ又はレーザを用い計測することができる。
【0018】
先に触れた通り、変位センサ106により計測される動きの一部はフレーム102の撓みによるものであり、これはチップ110のめり込みに対するサンプル112の抵抗が原因で発生する。フレーム102が撓む度合は多種の要因、例えばフレーム102の構成及び印加された力により左右されるが、程度の差はあれほとんど全ての機械試験システムに撓みが現れる。
【0019】
フレーム102が撓むのに加えシステム100の他部材も撓み又は押し縮まるかもしれず、それにより更に、距離を計測する変位センサ106により引き起こされる見かけ上の誤差のうち、サンプル112内へのチップ110のめり込みで全てを説明できない誤差がかさましされる。
【0020】
これらの要因をシステム100内で補償するため、1個又は複数個の補償アクチュエータ114が、負荷フレーム102の回路内のいずこかに配置される。補償アクチュエータ114の目的は、一次アクチュエータ104による印加方向とは逆方向に補償力を印加することで、変位センサ106により計測される距離に、チップ110がサンプル112の表面にめり込んだ実際の距離が、正確に反映されるようにすることにある。
図2には、システム100の一例構成であり重り、バネ及びダッシュポットを用いるものの模式的構成が示されている。
【0021】
補償アクチュエータ114により作用させる必要がある力の量は、機械試験システム100の構成により少なくとも部分的に左右される。補償力の所要量は、経験的な手法、理論的な手法又はそれらの組合せといった様々な手法に従い所与器具について求めることができ、またそれをその器具100の動作プログラムへと書き下すことができる。幾つかの実施形態では、1個又は複数個の補償アクチュエータ114により印加される補償力が、一次アクチュエータ104により印加される力と共に変化する。他の諸実施形態では、1個又は複数個の補償アクチュエータ114により印加される補償力が、一次アクチュエータ104により印加される力によらず相対的に均一とされる。
【0022】
構築する際には、大抵の機械試験システム100に備わるフレーム102が、100万〜200万N/mオーダのいずこかの内在剛性を有するものとなる。本願記載の装置及び方法を用いた場合、約1000万N/m以上の見かけ剛性を呈するようフレーム102に補償を施すことができる。とはいえ、大抵の用途では約1000万N/mへの補償が適切であり、それにより硬度その他の機械特性計算における誤差を相対的に顕著でないレベルまで減らすことができる。
【0023】
一次アクチュエータ104及び補償アクチュエータ114は、電磁、静電、圧電、水圧、機械、気圧等とすることができる。そのシステム100の一例構成の概要が
図1に示されている。示されているのは、一次アクチュエータ104及び補償用の電磁アクチュエータ114、変位センサ106、負荷フレーム102、チップ110並びにサンプル112である。補償力は、一次アクチュエータ104との関係で、同期的又は非同期的に、静的又は動的に印加することができる。
【0024】
本発明の諸実施形態についての上掲の記述は例証及び記述を目的に提示されたものである。開示されているまさにその形態以外を排除することや、その形態に本発明を限定することを意図していない。上掲の教示に照らし自明な修正又は変形をなすことができる。それら実施形態は、本発明の諸原理及びその現実的用途についての例証を提示し、それにより本件技術分野に習熟した者(いわゆる当業者)が本発明を諸実施形態にて利用すること及び考慮されている特定の用途に見合う様々な修正を付すことを可能にする、という狙いで選ばれ述べられたものである。そうした修正及び変形は皆、それらが公正、合法且つ公平に授権された幅に従い解釈した場合、別項の特許請求の範囲により定められるところの本発明の技術的範囲内となる。