特許第6858684号(P6858684)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6858684
(24)【登録日】2021年3月26日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】作業車
(51)【国際特許分類】
   F16H 57/027 20120101AFI20210405BHJP
   B60K 17/06 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   F16H57/027
   B60K17/06 G
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-186232(P2017-186232)
(22)【出願日】2017年9月27日
(65)【公開番号】特開2019-60426(P2019-60426A)
(43)【公開日】2019年4月18日
【審査請求日】2019年12月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】中地 克
【審査官】 岡本 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−350933(JP,A)
【文献】 特開2013−177952(JP,A)
【文献】 特開2015−63904(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 57/027
B60K 17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、前記エンジンのクランク軸に一体回転自在に連結されたフライホイールと、前記エンジンを始動するスタータと、前記クランク軸から動力が伝達されるミッションケースとが備えられ、前記スタータがスタータケースにより周囲が覆われている作業車であって、
前記スタータケースの内部と外方空間とを連通するエアー抜き管が備えられ、
前記エアー抜き管は、前記フライホイールの周囲を密閉状に覆うフライホイールケース又は前記ミッションケースの内部空間に連通している接続継手を介して外方空間と連通している作業車。
【請求項2】
前記接続継手が、前記フライホイールケース又は前記ミッションケースにおける下部側箇所において内部空間に連通しており、
前記エアー抜き管における外方空間と連通する外気開口部が、前記エンジン又は前記ミッションケースの上部側箇所に設けられている請求項1に記載の作業車。
【請求項3】
前記エアー抜き管の前記外気開口部側箇所に分岐管が接続され、
前記分岐管は略水平方向に延びる状態で設けられ、且つ、前記分岐管の両側端部の夫々に前記外気開口部が形成されている請求項2に記載の作業車。
【請求項4】
前記外気開口部が下向きに開口している請求項2又は3に記載の作業車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンと、前記エンジンのクランク軸に一体回転自在に連結されたフライホイールと、前記エンジンを始動するスタータと、前記クランク軸から動力が伝達されるミッションケースとが備えられ、前記スタータがスタータケースにより周囲が覆われている作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンを始動するスタータは、駆動用のピニオンギアを駆動する電動モータを備えており、ピニオンギアは、例えば、ソレノイド等のアクチュエータを用いて、エンジンのクランク軸に対して一体回転自在に設けられた従動ギアに噛み合ってエンジンを始動させる突出状態と、従動ギアとの噛み合いを解除する引退状態とに切り換わるように、スタータケースから出退自在に設けられている。
【0003】
スタータは、水分が侵入すると電動モータ等の故障の原因となるので、スタータケースは周囲を略密閉状に覆う必要があるが、ピニオンギアの出退作動を円滑に行えるようにするために、スタータケース内の空間と外方空間とを水分の侵入のおそれの少ない状態で連通するエアー抜き管が設けられる。
【0004】
そして、従来では、エアー抜き管がスタータから略水平姿勢で延設され、エンジンの横側部に、覆い板にて横外側方が覆われた空間が形成され、その空間の内部にエアー抜き管の外気開口部が開放される状態で備えられたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−350933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来構成では、雨水や横外側方から飛散する水分等は覆い板により侵入を防止することは可能である。しかし、農作業等に用いられる作業車では、車体に付着した泥土等の汚れを落とすために水洗作業を行う場合があり、その水洗作業において勢いよく水分が吹き付けられると、エアー抜き管を通してスタータに水分が侵入するおそれがある。
【0007】
そこで、スタータに水分が侵入して悪影響を与えるおそれを少なくすることが望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る作業車の特徴構成は、
エンジンと、前記エンジンのクランク軸に一体回転自在に連結されたフライホイールと、前記エンジンを始動するスタータと、前記クランク軸から動力が伝達されるミッションケースとが備えられ、前記スタータがスタータケースにより周囲が覆われているものであって、
前記スタータケースの内部と外方空間とを連通するエアー抜き管が備えられ、
前記エアー抜き管は、前記フライホイールの周囲を密閉状に覆うフライホイールケース又は前記ミッションケースの内部空間に連通している接続継手を介して外方空間と連通している点にある。
【0009】
本発明によれば、エアー抜き管は、接続継手を介して外方空間と連通するので、スタータケース内の内部空間と外方空間とがエアー抜き管を通して通流するので、スタータケース内に熱が滞留したり、ピニオンギアの伸縮動作が良好に行えなくなる等を不利を回避できる。接続継手は、フライホイールケース又はミッションケースの内部空間に連通しているので、エアー抜き管の外部開口部を通して水分が侵入することがあっても、その水分がフライホイールケース又はミッションケースの内部に侵入して一時的に滞留され、スタータに侵入することを回避できる。また、フライホイールケース又はミッションケースに侵入する水分はそれほど多くなく微量であるから、エンジンの運転や動力伝達に伴って発生する熱によって自然に蒸散される。
【0010】
スタータはフライホイールに近い位置に備えられ、フライホイールケースやミッションケースは、エンジンに近い位置に配置されるものであるから、エアー抜き管の配管距離が短いものでよく、コンパクトな形状で済ませることができる。
【0011】
従って、水分が侵入してスタータに悪影響を与えるおそれを少なくすることが可能となった。
【0012】
本発明においては、
前記接続継手が、前記フライホイールケース又は前記ミッションケースにおける下部側箇所において内部空間に連通しており、
前記エアー抜き管における外方空間と連通する外気開口部が、前記エンジン又は前記ミッションケースの上部側箇所に設けられていると好適である。
【0013】
本構成によれば、外気開口部から侵入した水分は、エアー抜き管を通して下方側に位置する接続継手を介してフライホイールケース又はミッションケースの内部空間に案内される。スタータは、フライホイールにおける接続継手が設けられる下部側箇所よりも高い位置に設けられるので、水分はエアー抜き管を通して高い位置にあるスタータに向けて移動することはなく、水分がスタータに侵入することを回避できる。
【0014】
本発明においては、
前記エアー抜き管の前記外気開口部側箇所に分岐管が接続され、
前記分岐管は略水平方向に延びる状態で設けられ、且つ、前記分岐管の両側端部の夫々に前記外気開口部が形成されていると好適である。
【0015】
本構成によれば、略水平方向に延びる分岐管の両側端部の夫々に外気開口部が形成されるので、いずれか一方の外気開口部から水分が侵入した場合に、水平姿勢の分岐管を通して反対側の外気開口部から外方に排出させることができ、スタータ側に向けて侵入するおそれをより一層少なくすることができる。
【0016】
本発明においては、前記外気開口部が下向きに開口していると好適である。
【0017】
本構成によれば、外気開口部が下向きに開口しているので、車体外方側から水が降りかかることがあっても、外気開口部からエアー抜き管の内部に入り込むおそれが少なくなる。そして、分岐管の両側端部の夫々に外気開口部が形成される場合であれば、一方の外気開口部から侵入した水分を、下向きに開口している反対側の外気開口部から排出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】作業車の全体側面図である。
図2】作業車の全体平面図である。
図3】作業車の伝動系を示す平面図である。
図4】エンジンとミッションケースとの連結部の側面図である。
図5】エンジンとミッションケースとの連結部の縦断背面図である。
図6】エンジンとミッションケースとの連結部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を作業車の一例である多目的作業車に適用した場合について図面に基づいて説明する。
尚、本実施形態での説明における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、次のように記載している。つまり、図1,2,3における矢印Fで示す方向が「前側」、図1,2,3における矢印Bで示す方向が「後側」、図2,3における矢印Rで示す方向が「右側」、図2,3における矢印Lで示す方向が「左側」である。
【0020】
〔全体構成〕
図1図3に示すように、操向操作自在な左右一対の前車輪1、左右一対の後車輪2、車体前部側に位置してキャビン3にて覆われた運転部4、車体後部に位置する荷台5、この荷台5の下方に位置する駆動部6等を備えて作業車が構成されている。
【0021】
この作業車は、駆動部6からの駆動力を前車輪1と後車輪2とに伝える走行駆動系を有した4輪駆動型であり、荷の運搬やレクリエーション等の多様な目的に使用可能なユーティリティビークルとして構成されている。荷台5は、後端側が車体の後端位置に対して横向き姿勢の軸芯Pを中心にして揺動自在に支持され、ダンプシリンダ7の作動により前端側を上昇させて積載物を後方に排出できるように構成されている。車体前部側には開閉自在にボンネット8を備えており、このボンネット8の左右下部には、前車輪1の上部を覆うフロントフェンダー9が配置されている。
【0022】
運転部4には、運転者が着座する運転座席11と、この運転座席11に隣接する位置に設けられた補助座席12とが備えられている。また、運転座席11の前部位置には前車輪1を操向制御するステアリングホイール13、主変速レバー14等が備えられ、この下部位置には走行速度を制御する変速操作具としてのアクセルペダル16と、前車輪1及び後車輪2のブレーキ装置(図示せず)を操作するブレーキペダル17(図3参照)とが備えられている。車体後端側には、左右の後車輪2の上方を覆うリヤフェンダー18が備えられ、このリヤフェンダー18には、ブレーキランプ19が備えられている(図2参照)。
【0023】
〔駆動部〕
図1に示すように、駆動部6は、エンジン20と、ミッションケース21と、静油圧式無段変速装置(HST)(以下、単に無段変速装置という)22とを、この順序で一体的に連結して構成されている。この駆動部6は、詳述はしないが、枠組み状に構成された車体フレーム23により、振動が運転部4に伝わらないように防振された状態で搭載支持されている。
【0024】
ミッションケース21の内部構造は図面に示していないが、このミッションケース21は、無段変速装置22で変速された駆動力を複数段に変速すると共に、前後進の切換を行うギヤ式の変速装置、及び、後輪用差動機構等(図示せず)を備えている。
【0025】
無段変速装置22は、図3に示すように、エンジン20からの駆動力により作動するアキシャルプランジャ型の可変容量型の油圧ポンプ22Aと、この油圧ポンプ22Aから供給される作動油により回転するアキシャルプランジャ型の油圧モータ22Bとを備えている。
【0026】
エンジン20は、その出力軸(クランク軸:図示せず)の軸芯を前後向き方向に設定した姿勢で備えられ、この出力軸に連結する伝動軸(図示せず)をミッションケース21に前後方向に貫通させることで、エンジン20の駆動力を無段変速装置22の油圧ポンプ22Aに伝え、この無段変速装置22の油圧モータ22Bからの駆動力をミッションケース21に伝える伝動系が構成されている。
【0027】
また、ミッションケース21は、伝達された駆動力を変速装置で変速し、変速後の動力を、後輪用差動機構、左右の後部出力軸24、及び、後輪駆動軸25を介して左右の後車輪2に伝えると共に、図3に示すように、下面側に形成した下部出力軸(図示せず)、ドライブシャフト26、前輪用差動機構27、及び、前輪駆動軸28を介して左右の前車輪1に伝えるように伝動系が構成されている。
【0028】
エンジン20の出力軸には、エンジン20とミッションケース21との間に位置する状態で、一体回転自在にフライホイール29が設けられ、図4,5,6に示すように、フライホイール29は、その周囲がフライホイールケース30によって密閉状に覆われている。
【0029】
〔スタータのエア抜き構造〕
図4,5,6に示すように、エンジン20の近くには、エンジン20を始動するスタータ31が備えられ、スタータ31はスタータケース32により周囲が覆われている。スタータ31は、周知のものであるから詳細な構成については図示していないが、電動モータ、電動モータにより回転駆動されるピニオンギア、ピニオンギアがスタータケース32内に引退する引退位置と、ピニオンギアがスタータケース32から外方に突出させてフライホイール29の外周部に設けられたリングギアに噛み合う突出位置とにわたり出退操作自在なソレノイド等のアクチュエータ等が備えられている。上述したように、スタータ31は、電動モータ等の電気機器を備えるので、水分の侵入は回避する必要がある。
尚、図4,5,6では、スタータ31のエア抜き構造を理解し易くするために、ミッションケース21の前後途中部を切断した状態の図を表している。
【0030】
ピニオンギアは、リングギアに噛み合う状態と噛み合いを解除する状態とに切り換えるために、アクチュエータによりスタータケース32に対して出退移動される。スタータケース32を密閉状態にしておくと、ピニオンギアの退出に連動してスタータケース32の内部の大気圧より低下する(負圧になる)ことがあり、ピニオンギアの出退動作が円滑に行えなくなるおそれがある。そこで、ピニオンギアの出退動作を円滑に行うようにしながら、外部から水分が侵入することを回避するために、スタータケース32内の空間と水分の侵入のおそれの少ない外方空間とを連通するエアー抜き管33が設けられている。
【0031】
エアー抜き管33は、フライホイールケース30の内部空間に連通している接続継手34を介して外方空間に連通するように設けられている。接続継手34は、略円筒状に形成され、フライホイールケース30の外面に対して直交する方向に外方に向けて延びる状態で取り付けられている。接続継手34は、基端側端部が開放されるとともに、延出側端部は閉塞されている。接続継手34は、フライホイールケース30における下部側箇所において、フライホイールケース30の外面に取り付けられ、基端側端部がフライホイールケース30の内部空間に連通している。接続継手34は、スタータ31よりも下側に位置している。
【0032】
スタータ31は、エンジン20の左横側部に位置する状態で、フライホイールケース30にフランジ接続されている。すなわち、スタータケース32は、後部側(フライホイール側)に設けられたフランジ部35が、フライホイールケース30の前部側(エンジン側)の側面にボルト連結されている。フライホイールケース30の前部側の側面には、ピニオンギアが出入りするための開口(図示せず)が形成されている。
【0033】
エアー抜き管33は、スタータケース32の後部側箇所と接続継手34とにわたって延びる第一管部分36と、接続継手34からミッションケース21の上部側箇所にわたって延びる第二管部分37とを備えている。
【0034】
第一管部分36は、スタータケース32の後部側の側面に形成された開口部38と、接続継手34の外端側部分とにわたって延びている。第一管部分36は、スタータケース32側の端部が上側に位置し、接続継手34側の端部が下側に位置する状態で、略上下方向に沿って延びている。
【0035】
第二管部分37は、接続継手34の中間側部分とミッションケース21の上方側箇所に位置する外気開口部39とにわたって延びている。第二管部分37は、接続継手34側の端部が下側に位置し、外気開口部39側の端部が上側に位置する状態で、略上下方向に沿って延びている。
【0036】
エアー抜き管33における第二管部分37の外気開口部39側箇所に分岐管40が接続されている。分岐管40は略水平方向に延びる状態で設けられ、且つ、分岐管40の両側端部の夫々に外気開口部39が形成されている。外気開口部39の両側端部は夫々、水平姿勢から徐々に下方側に向かうように湾曲状に曲げられている。そして、両側端部の夫々に形成された外気開口部39は下向きに開口している。
【0037】
分岐管40は、ミッションケース21の上部に固定された前後方向視で略U字状の支持部材41に支持されている。すなわち、支持部材41の左右両側の縦面部41aにわたり架設支持される状態でブラケット42が取付けられ、横方向に延びる分岐管40の中間部がブラケット42に一体的に連結されて支持されている。図示はしていないが、支持部材41は、アクセルペダル16と無段変速装置22の変速操作具とを連係する中継用の変速操作機構を支持するための部材である。
【0038】
分岐管40とそれに連結される中央管43、及び、ブラケット42は、金属材にて構成されている。また、接続継手34及び接続用の管部分44は、金属材にて構成されている。一方、スタータケース32と接続継手34の図示しない管部分とを接続する第一管部分36、及び、接続継手34の管部分44と中央管43とを接続する第二管部分37は夫々、ゴム管にて構成されている。第二管部分37の上下中間部分が支持部材41に固定された保持具45にて位置保持されている。
【0039】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、接続継手34がフライホイールケース30の下部側箇所にて内部空間に連通する構成としたが、この構成に代えて、接続継手34がフライホイールケース30の上部側箇所にて内部空間に連通する構成としてもよく、接続継手34が、フライホイールケース30ではなく、ミッションケース21の内部空間に連通する状態で備えられる構成としてもよい。その場合、ミッションケース21の下部側箇所において内部空間に連通する構成でもよく、ミッションケース21の上部側箇所において内部空間に連通する構成としてもよい。
【0040】
(2)上記実施形態では、エアー抜き管33における外気開口部39がミッションケース21の上部側箇所に設けられる構成としたが、この構成に代えて、外気開口部39がエンジン20の上部側箇所に設けられる構成としてもよい。
【0041】
(3)上記実施形態では、エアー抜き管33の外気開口部39側箇所に略水平方向に延びる分岐管40が接続され、分岐管40の両側端部の夫々に合計2個の外気開口部39が形成される構成としたが、この構成に代えて、分岐管40を備えずに、エアー抜き管33の一端部が開口する状態で1つの外気開口部39が形成される構成としてもよく、また、分岐管を複数備えて、外気開口部39が3個以上備えられる構成としてもよい。
【0042】
(4)上記実施形態では、外気開口部39が下向きに開口している構成としたが、下向きに開口するものに限らず、横向きに開口したり、上方側にカバーを備える場合には、上向きに開口させる構成としてもよい。
【0043】
(5)上記実施形態では、エンジン20とミッションケース21とが一体的に連結される構成としたが、この構成に代えて、エンジン20とミッションケース21とが分離されて各別にフレームに支持される構成としてもよい。
【0044】
(6)上記実施形態では、作業車として多目的車両を例に説明したが、多目的車両に限らず、トラクタや田植機等の他の種類の作業車でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、エンジンを始動するスタータがスタータケースにより周囲が覆われている作業車に適用できる。
【符号の説明】
【0046】
20 エンジン
21 ミッションケース
29 フライホイール
30 フライホイールケース
31 スタータ
32 スタータケース
33 エアー抜き管
34 接続継手
39 外気開口部
40 分岐管
図1
図2
図3
図4
図5
図6