特許第6858994号(P6858994)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6858994
(24)【登録日】2021年3月29日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】重症度、医療・看護必要度管理システム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20210405BHJP
【FI】
   G16H10/60
【請求項の数】8
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2020-24434(P2020-24434)
(22)【出願日】2020年2月17日
【審査請求日】2020年8月4日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513260579
【氏名又は名称】株式会社トマーレ
(74)【代理人】
【識別番号】110003074
【氏名又は名称】特許業務法人須磨特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野間口 敬
(72)【発明者】
【氏名】大林 淳子
(72)【発明者】
【氏名】松本 幸一
(72)【発明者】
【氏名】箭内 良子
【審査官】 松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−153966(JP,A)
【文献】 特開2015−138288(JP,A)
【文献】 特開2009−075872(JP,A)
【文献】 特開2013−246793(JP,A)
【文献】 特開2012−118782(JP,A)
【文献】 特開2003−099531(JP,A)
【文献】 特開2009−033695(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/22
G16H 10/00−80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機関において患者の重症度、医療・看護必要度を管理する重症度、医療・看護必要度管理システムであって、
前記管理システムは管理サーバを備え、
前記管理サーバは、
ネットワークを介して接続されるユーザ端末から、評価対象である患者を特定して、重症度、医療・看護必要度についての評価結果の入力要求があったとき、患者と、その患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目、及び、前記評価項目についての評価結果とを対応づけて記憶する記憶部から、前記特定された患者について必要とされる評価項目、及び、その評価項目について既に前記記憶部に記憶されている既評価結果を取得する情報取得手段、
取得した前記評価項目及び前記既評価結果とともに、前記評価項目についての評価結果の入力を受け付ける入力画面を前記ユーザ端末に提供する画面提供手段、及び、
前記入力画面を介して入力される評価結果を前記ユーザ端末から受信し、前記特定された患者に対応づけて前記記憶部に出力する出力手段、
を備え、さらに、
患者と、その病棟区分と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目と、前記評価項目についての評価結果と、対応する日付とを対応づけて記憶する記憶部から、それぞれの病棟区分について、各日付毎の、その病棟区分が割り当てられている患者であって、重症度、医療・看護必要度の評価が必要とされる評価項目がある要評価患者の数と、前記要評価患者のうち、必要とされる重症度、医療・看護必要度の評価項目の全てについての評価結果が既に前記記憶部に記憶されている既評価患者の数及び/又は前記要評価患者のうち、必要とされる重症度、医療・看護必要度の評価項目について、評価結果が未だ前記記憶部に記憶されていない未評価項目がある未評価患者の数に関する情報を取得し、
取得した前記情報に基づいて、日付毎に、病棟区分と、その病棟区分の各々についての前記要評価患者の数、並びに前記既評価患者の数及び/又は前記未評価患者の数とを対応づけて表示する評価実施状況一覧画面を前記ユーザ端末に提供する手段、
を備えていることを特徴とする重症度、医療・看護必要度管理システム。
【請求項2】
前記情報取得手段が、さらに評価結果についての判定理由と、その評価結果とを対応づけて記憶する記憶部から、既に前記記憶部に記憶されている既判定理由を取得する手段、
前記画面提供手段が、取得した前記評価項目、前記既評価結果及び前記既判定理由とともに、前記評価項目についての評価結果及び判定理由の入力を受け付ける入力画面を前記ユーザ端末に提供する手段であり、
前記出力手段が、前記入力画面を介して入力される評価結果及び判定理由を前記ユーザ端末から受信し、前記特定された患者に対応付けて前記記憶部に出力する出力手段である、
ことを特徴とする請求項1に記載の重症度、医療・看護必要度管理システム。
【請求項3】
前記管理サーバが、さらに、
前記記憶部から取得した前記特定された患者について必要とされる評価項目中、評価結果が未だ前記記憶部に記載されていない未評価項目がある場合に、前記ユーザ端末に提供する前記入力画面上又はその他の画面上に、前記評価項目を他の評価項目と区別して表示する手段及び/又は前記未評価項目の数を表示する手段、
を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の重症度、医療・看護必要度管理システム。
【請求項4】
前記管理サーバが、さらに、
患者と、その病棟区分と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目、及び、前記評価項目についての評価結果とを対応づけて記憶する記憶部から、患者と、その病棟区分と、個々の患者について必要とされる評価項目と、前記評価項目中、評価結果が未だ前記記憶部に記憶されていない未評価項目とに関する情報を取得する手段、及び、
取得した前記情報に基づいて、患者と、その患者についての未評価項目の有無についての情報とを対応づけて、病棟区分ごとに表示する評価実施状況確認画面を前記ユーザ端末に提供する手段、
を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の重症度、医療・看護必要度管理システム。
【請求項5】
前記管理サーバが、さらに、
患者と、その病棟区分及び/又は病棟と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目と、前記評価項目についての評価結果と、対応する日付とを対応づけて記憶する記憶部から、患者と、その病棟区分及び/又は病棟と、個々の患者について必要とされる評価項目と、前記評価項目中、未だ評価結果が前記記憶部に記憶されていない未評価項目と、対応する日付とに関する情報を取得する手段、及び、
取得した前記情報に基づいて、前記未評価項目のある患者と、その未評価項目、及び対応する日付とを対応づけて、病棟区分ごと及び/又は病棟ごとに表示する未評価項目一覧画面を前記ユーザ端末に提供する手段、
を備えていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の重症度、医療・看護必要度管理システム。
【請求項6】
前記管理サーバが、さらに、
患者と、その病棟区分と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目と、前記評価項目についての評価結果と、前記評価結果の日付とを対応づけて記憶するとともに、各評価項目の項目区分と、各評価項目の各評価結果に付与される点数と、病棟区分ごとに予め定められている重症度、医療・看護必要度の基準に関する情報を記憶する記憶部から、患者と、その病棟区分と、個々の患者について評価結果が既に前記記憶部に記憶されている既評価項目とその項目区分、及びその評価結果並びにその日付と、前記既評価項目の評価結果に付与される点数と、前記基準に関する情報を取得する手段、
取得した前記情報に基づいて、既に記憶部に記憶されている各評価結果に対応する評価項目ごと及び/又は評価項目の項目区分ごとの点数を、日付ごとに、患者ごとに求める手段、
求められた前記点数と、重症度、医療・看護必要度の前記基準とを比較し、個々の患者について、前記基準を満たすか否かを判定する手段、及び、
前記評価項目ごと及び/又は評価項目の項目区分ごとの点数、及び/又は、前記基準を満たすと判定された患者の数及び/又はその割合を、病棟区分及び/又は日付ごとに表示する延べ人数画面を前記ユーザ端末に提供する手段、
を備えていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の重症度、医療・看護必要度管理システム。
【請求項7】
前記ユーザ端末のうち1又は2以上が、患者のベッドサイドに配置されるベッドサイド端末であり、
前記管理サーバが、前記ベッドサイド端末から、重症度、医療・看護必要度についての評価結果の入力要求があったとき、ベッドサイド端末と患者との対応関係についての情報を記憶している記憶部から、前記ベッドサイド端末の識別情報に基づいて、前記ベッドサイド端末に対応する患者についての情報を取得し、前記入力要求がどの患者についてのものかを特定する手段、
を備えていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の重症度、医療・看護必要度管理システム。
【請求項8】
1又は複数のコンピュータを、請求項1乃至のいずれか一項に記載の重症度、医療・看護必要度管理システムにおける前記管理サーバとして動作させる手順を記載したコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療機関において入院患者等についての重症度、医療・看護必要度を管理する重症度、医療・看護必要度管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
重症度、医療・看護必要度は、個々の患者に提供されるべき看護の必要量を表した値であり、医療機関内や病棟内において看護師を適切に配置するため、或いは、患者のベッドを適切に配置するための指標となる値である。また、重症度、医療・看護必要度が所定の基準を満たす患者の割合は、入院基本料算定における施設基準の一つに定められているため、医療機関は、入院患者等についての重症度、医療・看護必要度に関する情報を継続的かつ適切に記録・管理する必要がある。
【0003】
重症度、医療・看護必要度の評価は、例えば図10に示すような、厚生労働省が定める所定の評価票に基づいて行われる(「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」平成30年3月5日、保医発0305第2号)。看護師は、それぞれが担当している患者について、その患者の状態を観察した結果、或いは、その患者に対して看護を実施した結果に基づいて、評価票に記載された評価項目全てに対する評価結果を記入しなければならない。図10に示すとおり、看護師に求められる評価項目の数は非常に多い。また、個々の患者に割り当てられている病棟区分に応じて必要となる評価項目が異なるので、看護師は、一般病棟、特定集中治療室(ICU)、又はハイケアユニット(HCU)用の評価票の中から、患者毎に適切な評価票を選択し、所定の評価項目に対する評価を行わなければならない。通常の看護業務をこなしながら、これらの評価項目に対する評価結果の記入を、毎日、漏れなく行うことは看護師にとって大きな負担となっている。
【0004】
一方、以上のようにして入力される重症度、医療・看護必要度についての情報は、病棟毎に管理されることが一般的であるため、医療機関における重症度、医療・看護必要度についての情報管理者は、病棟毎に管理されている重症度、医療・看護必要度に係る情報を定期的に集計しなければならず、大変な手間がかかっていた。重症度、医療・看護必要度を大変な労力をかけて評価するにもかかわらず、どの病棟に、どの程度の看護必要度の患者が、どれくらいの人数、入院しているのかを把握することすら容易ではなく、病棟内における看護師或いは患者のベッドの適正配置のために看護必要度を活用するのは困難な状況にあったといえる。
【0005】
重症度、医療・看護必要度に関する業務を支援するシステムに関しては、種々の提案が為されている。例えば、特許文献1には、医療機器の使用開始に伴って、その医療機器から発せられる信号に基づいて、当該医療機器の使用についての重症度、医療・看護必要度に係る評価結果を自動的に記録することによって、看護師が入力しなければならない重症度、医療・看護必要度に関する情報の数を減らすことができる看護情報生成システムが開示されている。しかしながら、重症度、医療・看護必要度に関する情報は、患者の状態を適切に反映するために、患者に対して実際に看護を実施した看護師自身の手によって入力されるべきものであり、医療機器の使用開始に伴う自動入力は必ずしも望ましいものではない。
【0006】
本発明者らが知る限りにおいて、看護師による重症度、医療・看護必要度に関する情報の入力を補助し、当該情報の入力を容易かつ正確ならしめるとともに、医療機関全体にわたる重症度、医療・看護必要度に関する情報の容易な管理を可能とするような重症度、医療・看護必要度管理システムは未だ存在しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−75872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記のような従来技術の不都合を解決するために為されたものであり、医療機関において、入院患者等についての重症度、医療・看護必要度に関する情報の入力及び管理を容易ならしめる重症度、医療・看護必要度管理システムと、そのようなシステムを実現するためのコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、医療機関において患者の重症度、医療・看護必要度を管理する重症度、医療・看護必要度管理システムであって、
前記管理システムは管理サーバを備え、
前記管理サーバは、
ネットワークを介して接続されるユーザ端末から、評価対象である患者を特定して、重症度、医療・看護必要度についての評価結果の入力要求があったとき、患者と、その患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目、及び、前記評価項目についての評価結果とを対応づけて記憶する記憶部から、前記特定された患者について必要とされる評価項目、及び、その評価項目について既に前記記憶部に記憶されている既評価結果を取得する情報取得手段、
取得した前記評価項目及び前記既評価結果とともに、前記評価項目についての評価結果の入力を受け付ける入力画面を前記ユーザ端末に提供する画面提供手段、及び、
前記入力画面を介して入力される評価結果を前記ユーザ端末から受信し、前記特定された患者に対応づけて前記記憶部に出力する出力手段、
を備えていることを特徴とする重症度、医療・看護必要度管理システムを提供することにより、上記課題を解決するものである。
【0010】
また、本発明は、その好適な一態様において、
前記情報取得手段が、さらに評価結果についての判定理由と、その評価結果とを対応づけて記憶する記憶部から、さらに既に前記記憶部に記憶されている既判定結果を取得する手段、
前記画面提供手段が、取得した前記評価項目、前記既評価結果及び前記既判定理由とともに、前記評価項目についての評価結果及び判定理由の入力を受け付ける入力画面を前記ユーザ端末に提供する手段であり、
前記出力手段が、前記入力画面を介して入力される評価結果及び判定理由を前記ユーザ端末から受信し、前記特定された患者に対応付けて前記記憶部に出力する出力手段である、
ことを特徴とする重症度、医療・看護必要度管理システムを提供することによって、上記課題を解決するものである。
【0011】
また、本発明は、その好適な一態様において、
前記管理サーバが、さらに、
前記記憶部から取得した前記特定された患者について必要とされる評価項目中、評価結果が未だ前記記憶部に記載されていない未評価項目がある場合に、前記ユーザ端末に提供する前記入力画面上又はその他の画面上に、前記評価項目を他の評価項目と区別して表示する手段及び/又は前記未評価項目の数を表示する手段、
を備えていることを特徴とする重症度、医療・看護必要度管理システムを提供することによって、上記課題を解決するものである。
【0012】
また、本発明は、その好適な一態様において、
前記管理サーバが、さらに、
患者と、その病棟区分と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目、及び、前記評価項目についての評価結果とを対応づけて記憶する記憶部から、患者と、その病棟区分と、個々の患者について必要とされる評価項目と、前記評価項目中、評価結果が未だ前記記憶部に記憶されていない未評価項目とに関する情報を取得する手段、及び、
取得した前記情報に基づいて、患者と、その患者についての未評価項目の有無についての情報とを対応づけて、病棟区分ごとに表示する評価実施状況確認画面を前記ユーザ端末に提供する手段、
を備えていることを特徴とする重症度、医療・看護必要度管理システムを提供することによって、上記課題を解決するものである。
【0013】
また、本発明は、その好適な一態様において、
前記管理サーバが、さらに、
患者と、その病棟区分と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目と、前記評価項目についての評価結果と、対応する日付とを対応づけて記憶する記憶部から、それぞれの病棟区分について、各日付毎の、その病棟区分が割り当てられている患者であって、重症度、医療・看護必要度の評価が必要とされる評価項目がある要評価患者の数と、前記要評価患者のうち、必要とされる重症度、医療・看護必要度の評価項目の全てについての評価結果が既に前記記憶部に記憶されている既評価患者の数及び/又は前記要評価患者のうち、必要とされる重症度、医療・看護必要度の評価項目について、評価結果が未だ前記記憶部に記憶されていない未評価項目がある未評価患者の数に関する情報を取得し、
取得した前記情報に基づいて、日付毎に、病棟区分と、その病棟区分の各々についての前記要評価患者の数、並びに前記既評価患者の数及び/又は前記未評価患者の数とを対応づけて表示する評価実施状況一覧画面を前記ユーザ端末に提供する手段、
を備えていることを特徴とする重症度、医療・看護必要度管理システムを提供することにより上記課題を解決するものである。
【0014】
また、本発明は、その好適な一態様において、
前記管理サーバが、さらに、
患者と、その病棟区分及び/又は病棟と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目と、前記評価項目についての評価結果と、対応する日付とを対応づけて記憶する記憶部から、患者と、その病棟区分及び/又は病棟と、個々の患者について必要とされる評価項目と、前記評価項目中、未だ評価結果が前記記憶部に記憶されていない未評価項目と、対応する日付とに関する情報を取得する手段、及び、
取得した前記情報に基づいて、前記未評価項目のある患者と、その未評価項目、及び対応する日付とを対応づけて、病棟区分ごと及び/又は病棟ごとに表示する未評価項目一覧画面を前記ユーザ端末に提供する手段、
を備えていることを特徴とする重症度、医療・看護必要度管理システムを提供することによって上記課題を解決するものである。
【0015】
また、本発明は、その好適な一態様において、
前記管理サーバが、さらに、
患者と、その病棟区分と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目と、前記評価項目についての評価結果と、前記評価結果の日付とを対応づけて記憶するとともに、各評価項目の項目区分と、各評価項目の各評価結果に付与される点数と、病棟区分ごとに予め定められている重症度、医療・看護必要度の基準に関する情報を記憶する記憶部から、患者と、その病棟区分と、個々の患者について評価結果が既に前記記憶部に記憶されている既評価項目とその項目区分、及びその評価結果並びにその日付と、前記既評価項目の評価結果に付与される点数と、前記基準に関する情報を取得する手段、
取得した前記情報に基づいて、既に記憶部に記憶されている各評価結果に対応する評価項目ごと及び/又は評価項目の項目区分ごとの点数を、日付ごとに、患者ごとに求める手段、
求められた前記点数と、重症度、医療・看護必要度の前記基準とを比較し、個々の患者について、前記基準を満たすか否かを判定する手段、及び、
前記評価項目ごと及び/又は評価項目の項目区分ごとの点数、及び/又は、前記基準を満たすと判定された患者の数及び/又はその割合を、病棟区分と及び/又は日付ごとに表示する延べ人数画面を前記ユーザ端末に提供する手段、
を備えていることを特徴とする重症度、医療・看護必要度管理システムを提供することにより上記課題を解決するものである。
【0016】
さらに、本発明は、その好適な一態様において、
前記ユーザ端末のうち1又は2以上が、患者のベッドサイドに配置されるベッドサイド端末であり、
前記管理サーバが、前記ベッドサイド端末から、重症度、医療・看護必要度についての評価結果の入力要求があったとき、ベッドサイド端末と患者との対応関係についての情報を記憶している記憶部から、前記ベッドサイド端末の識別情報に基づいて、前記ベッドサイド端末に対応する患者についての情報を取得し、前記入力要求がどの患者についてのものかを特定する手段、
を備えている重症度、医療・看護必要度管理システムを提供することにより上記課題を解決するものである。
【0017】
また、本発明は、1又は複数のコンピュータを、重症度、医療・看護必要度管理システムにおける前記管理サーバとして動作させる手順を記載したコンピュータプログラムを提供することによって、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の重症度、医療・看護必要度管理システム及びコンピュータプログラムによれば、医療機関において、看護師等が、患者について重症度、医療・看護必要度に関する評価情報を登録する際に、当該患者について必要とされる評価項目がユーザ端末の画面上に表示されるため、看護師による情報入力作業が容易になるとともに、評価結果の入力漏れが発生するリスクが低減されるという利点がある。また、本発明によれば、医療機関における重症度、医療・看護必要度に関する情報が一括して管理サーバにより管理されるため、医療機関の担当者が、各病棟から重症度、医療・看護必要度に関する情報を収集する必要がなくなり、医療機関全体にわたる重症度、医療・看護必要度に関する情報の管理が容易となるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の重症度、医療・看護必要度管理システムの一例の全体構成を示す概念図である。
図2】評価実施状況一覧画面、及び、そこに表示される情報の一例を示す図である。
図3】評価実施状況確認画面、及び、そこに表示される情報の一例を示す図である。
図4】看護必要度入力画面、及び、そこに表示される情報の一例を示す図である。
図5】看護必要度入力画面、及び、そこに表示される情報の他の一例を示す図である。
図6】未評価項目一覧画面、及び、そこに表示される情報の一例を示す図である。
図7】延べ人数画面、及び、そこに表示される情報の一例を示す図である。
図8】Hファイル作成画面、及び、そこに表示される情報の一例を示す図である。
図9】本発明の重症度、医療・看護必要度管理システムの他の一例の全体構成を示す概念図である。
図10】一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の評価票に記載されている情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら本発明を説明するが、本発明の内容が図示したものに限られないことは勿論である。
【0021】
<システム構成>
図1は、本発明の重症度、医療・看護必要度管理システムの一例の全体構成を示す概念図である。図1に示すとおり、本発明の重症度、医療・看護必要度管理システム100(以下、「管理システム100」ともいう)は、管理サーバSを備えており、管理サーバSは、主として、看護師等の医療スタッフが重症度、医療・看護必要度に関する情報を入力する際に使用するユーザ端末T、Tと、適宜のネットワークNを介して接続されている。本例において、ユーザ端末Tは、例えば病棟区分「一般病棟」に分類される病棟Wを担当する看護師Kが専ら使用する端末であり、看護師Kが病棟Wに入院している患者についての重症度、医療・看護必要度に関する情報を入力する際に用いるユーザ端末である。一方、ユーザ端末Tは、例えば病棟区分「ICU病棟」に分類される病棟Wを担当する看護師Kが専ら使用する端末であり、看護師Kが病棟Wに入院している患者の重症度、医療・看護必要度に関する情報を入力する際に用いるユーザ端末である。なお、ユーザ端末T、Tは、各病棟のナースステーションに配置されている端末であってもよいし、看護師K又は看護師Kが、処置先の患者の病室又はベッドサイドまで携行する端末であってもよい。
【0022】
本例において、管理サーバSの記憶部Mには、患者番号等の患者を識別する患者識別情報と対応づけて、患者の氏名、性別、病棟区分、その患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目、当該評価項目についての評価結果、及び、当該評価結果についての判定理由、及び、当該評価結果及び当該判定理由に対応する日付が記憶されている。
【0023】
本明細書において、病棟とは、例えば、診療科単位などの、医療機関において設定される患者を管理するための病棟の単位を意味し、必ずしも一棟の建物を指すものではない。例えば、一つの建物中にフロア毎に存在する「一階病棟」、「二階病棟」、「三階病棟」等であっても良いし、複数のフロアに亘り存在するものであっても良い。
【0024】
一方、本明細書において、病棟区分とは、入院料算定において、必要とされる重症度、医療・看護必要度の評価項目、及び、重症度、医療・看護必要度の基準等を画する病棟の区分であって、例えば、「一般病棟」、「地域包括ケア病棟」、「特定集中治療室(ICU)」、「ハイケアユニット(HCU)」、「回復期リハビリテーション病棟」等が含まれる。各々の患者に必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目、及び、重症度、医療・看護必要度の基準は、それぞれの患者に割り当てられている病棟区分に応じて予め定められている(「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」平成30年3月5日、保医発0305第2号)。病棟と病棟区分は必ずしも一対一に対応している必要はなく、一つの病棟に複数の病棟区分が割り当てられていても良いし、複数の病棟に一つの病棟区分が割り当てられていても良い。例えば、「一階病棟」と「二階病棟」が一般病棟に区分される病棟、「三階病棟」がICU病棟に区分される病棟であっても良い。
【0025】
記憶部Mは、重症度、医療・看護必要度の評価票に定められている各評価項目と、各評価項目ごとに予め定められている選択可能な評価結果とを対応づけて記憶しているのが望ましい。さらに、記憶部Mには、各評価項目について選択可能な評価結果に対応づけて、その評価結果に対応する重症度、医療・看護必要度の点数を記憶しているのが望ましい。
【0026】
ちなみに、重症度、医療・看護必要度に係る各評価項目についての評価結果、及び、個々の評価結果に対応する重症度、医療・看護必要度の点数は、いずれも、前述した「重症度、医療・看護必要度の評価票」(「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」平成30年3月5日、保医発0305第2号)において定められているものであり、これが本明細書でいうところの、各評価項目の各評価結果に付与される点数に関する情報に相当する。なお、前記「重症度、医療・看護必要度の評価票」の内容が改定されたときには、当然のことながら、本明細書でいうところの、各評価項目の各評価結果に付与される点数に関する情報も変更されることは勿論である。
【0027】
本例において、記憶部Mは管理サーバSに備えられているが、記憶部Mは必ずしも管理サーバSが備えている必要はなく、管理サーバSと直接又はネットワークNを介して接続され、管理サーバSとは独立して存在する単体又は2つ以上の記憶装置であっても良い。また、管理サーバSが接続可能であって、医療機関が備えるネットワーク内に他の記憶装置が存在する場合には、その記憶装置の一部又は全部を記憶部Mとして使用しても良い。このような記憶装置及び/又は記憶部には、例えば、データベース、ストレージ、及び、サーバ等を用いることができる。なお、上記の情報は、データベース等に格納されたものであってもよいし、プログラム等のソースコードとして記載されたものであってもよい。
【0028】
<基本動作>
以下、本発明の重症度、医療・看護必要度管理システム100の基本動作を説明する。図1において、B乃至Bはベッドであり、ベッドBを除いて、ベッドB乃至Bには、それぞれ患者P乃至Pが割り当てられている。患者P、P、及びPは、それぞれ患者番号「0001」、「0002」、及び「0003」で特定される患者であり、患者氏名は「患者一郎」、「患者二郎」、及び「患者三郎」である。患者Pと患者Pは病棟W、患者Pは病棟Wに入院している。病棟W及び病棟Wは、例えば、それぞれ病棟区分「一般病棟」及び「ICU病棟」に区分される病棟である。
【0029】
看護師Kは、患者P乃至Pを担当する看護師である。看護師Kは、患者Pに対して「ガーゼ交換」を行った。ちなみに、「ガーゼ交換」は、重症度、医療・看護必要度に係る評価項目のうち、A項目「モニタリング及び処置等」に定められている「創傷の処置(褥瘡の措置を除く)」に該当する処置である。そこで、患者Pに対して「ガーゼ交換」を行った看護師Kは、患者Pについての重症度、医療・看護必要度に係る評価結果を、ユーザ端末Tを介して登録しようとしている。なお、本例において、操作日は「2020年1月8日」であるとする。
【0030】
<重症度、医療・看護必要度に係る評価結果の入力要求の送信−その1−>
まず、看護師Kは、ユーザ端末Tから、重症度、医療・看護必要度管理システム100のトップページである評価実施状況一覧画面を立ち上げる。図2に、立ち上がった評価実施状況一覧画面の一例を示す。図2に見られるとおり、当該評価実施状況一覧画面101には、カレンダー形式で、日付毎に、「一般病棟」、「ICU病棟」等の対象とする病棟区分と、その病棟区分の各々について、その病棟区分に割り当てられている患者であって、重症度、医療・看護必要度の評価が必要とされる評価項目がある要評価患者の数と、要評価患者のうち、必要とされる重症度、医療・看護必要度の評価項目の全てについての評価結果が既に記憶部Mに記憶されている既評価患者の数とが、前者(要評価患者の数)を分母に、後者(既評価患者の数)を分子にした形式で表示されている。
【0031】
記憶部Mには、患者リストと、各患者の病棟区分と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度の評価項目と、前記評価項目の各々についての既に記憶されている評価結果の有無についての各日付毎の情報が記憶されているので、ユーザ端末Tから管理システム100へのログイン要求があったとき、管理サーバSは記憶部Mから必要な情報を取り出して、前記評価実施状況一覧画面101の形式でユーザ端末Tに送信することができる。
【0032】
なお、図2に示す評価実施状況一覧画面101の形態は一例にすぎず、評価実施状況一覧画面の形態はこれに限られるものではない。評価実施状況一覧画面101には、対象とする患者Pを特定するに足る情報か、対象とする患者Pを特定するに至る絞り込み情報が表示されておればよく、結果的に患者Pの特定に至ることができる限り、評価実施状況一覧画面101に表示される情報の種類や、その表示形式はどのようなものであってもよい。
【0033】
例えば、前記要評価患者の数を分子に、前記既評価患者の数を分母にして表示してもよいし、前記既評価患者の数に代えて、必要とされる重症度、医療・看護必要度の評価項目の全てについての評価結果が未だ記憶部Mに記憶されていない未評価患者の数を表示するようにしてもよい。さらには、重症度、医療・看護必要度の評価が必要とされる評価項目がある要評価患者の数は表示せず、未評価患者の数だけを表示するようにしてもよい。さらには、後述するように、記憶部Mが、各評価結果についての判定理由を記憶している場合には、評価結果及び判定理由の双方について入力のない要評価項目のある患者の数、又は、評価結果の入力はあるものの、判定理由の入力のない要評価項目のある患者の数、又は、要評価項目中、評価結果の入力と共に判定理由の入力もある患者の数を併せて表示するようにしても良い。
【0034】
なお、評価実施状況一覧画面の表示内容は、医療機関の担当者が設定する任意の絞り込み情報を用いて、さらに絞り込めるようにしても良い。例えば、病棟を絞り込み情報として用いた場合、情報入力者である看護師や、病棟の責任者が、自らの関心のある病棟についての評価実施状況を容易に把握することができるとともに、対象となる患者の特定をより容易に行うことができるという利点がある。ちなみに、このような場合、本発明の管理システム100の管理サーバSが随時アクセスする記憶部Mは、さらに、患者と病棟とを対応づけて記憶している。ユーザ端末Tから病棟を指定して評価実施状況一覧画面の提供の要求があったとき、管理サーバSは、当該記憶部Mから、さらに、患者と病棟とを対応づける情報を取得し、取得した患者と病棟とを対応づける当該情報に基づいて、前記要評価患者のうち、指定された前記病棟に対応づけられている患者の数、並びに、前記既評価患者のうち、指定された前記病棟に対応づけられている患者の数及び/又は前記未評価患者のうち、指定された前記病棟に対応づけられている患者の数を表示する評価実施状況一覧画面を提供する手段を備えているということになる。
【0035】
このように、評価実施状況一覧画面101には、カレンダー形式で、日付毎かつ病棟区分毎に、それぞれの病棟区分に割り当てられている患者であって、重症度、医療・看護必要度の評価が必要とされる評価項目がある要評価患者の数と、必要とされる重症度、医療・看護必要度の評価項目の全てについての評価結果が既に記憶部Mに記憶されている既評価患者の数が表示されるので、重症度、医療・看護必要度に関する情報の入力担当者及び管理担当者等は、どの病棟区分に、どの程度、重症度、医療・看護必要度を評価すべき患者が存在するのかを極めて効率的に把握することができる。
【0036】
次に、看護師Kは、評価実施状況一覧画面101をみて、評価結果を入力しようとしている「2020年1月8日」の日付の中から、対象としている患者Pの病棟区分である「一般病棟」を選択する。本例において、評価実施状況一覧画面101に表示されている病棟区分は、対象としている患者Pの絞り込み情報として機能する。評価実施状況一覧画面101上で行われた病棟区分の選択信号は、選択された「2020年1月8日」という日付についての情報と共に、ユーザ端末Tから管理サーバSに送信される。前記選択信号を受信した管理サーバSは、例えば、選択された病棟区分が一般病棟であった場合、当該病棟区分に割り当てられている患者についての、「2020年1月8日」の看護必要度等の評価実施状況を表示する評価実施状況確認画面をユーザ端末Tに送信する。図3に、ユーザ端末Tに表示される評価実施状況確認画面102の一例を示す。
【0037】
図3に示すとおり、評価実施状況確認画面102には、「2020年1月8日」の看護必要度等の評価実施状況として、選択された一般病棟に割り当てられている患者と、それぞれの患者についての看護必要度等の評価実施状況が一覧表として表示されている。これが本発明でいうところの、患者と、その患者についての未評価項目の有無についての情報とを対応付けた、病棟区分ごとの表示に相当するものである。
【0038】
本例の場合、図3に見られるとおり、一般病棟に割り当てられている患者は患者番号「0001」の患者と、患者番号「0002」の患者の2名であり、患者番号「0002」の患者については、要評価項目とされるA項目、B項目、及びC項目のいずれについても評価が「済」であり、既に評価結果が入力されていることが分かる。一方、患者番号「0001」の患者については、看護必要度等についての評価はA項目、B項目、及びC項目のいずれについても「未実施」とされている。患者番号「0001」の患者が、今、対象としている患者Pである。
【0039】
上述したとおり、記憶部Mには、患者とその病棟区分、及び、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目、及び、前記評価項目についての評価結果とが、日付ごとに、互いに対応づけて記憶されているので、ユーザ端末Tから、日付を指定して病棟区分の選択があったとき、管理サーバSは、記憶部Mから適宜情報を取得して、ユーザ端末Tに評価実施状況確認画面102を提供することができる。
【0040】
なお、ユーザ端末Tに提供される評価実施状況確認画面102上に表示するにあたり、必要とされる評価項目について記憶部Mに未だ評価結果が記憶されていない未評価項目がある患者(例えば、患者番号「0001」の患者)を、必要とされる評価項目の全てについて既に記憶部Mに評価結果が記憶されており、未評価項目のない患者(例えば、患者番号「0002」の患者)と区別して表示するのが望ましい。表示上の区別の方法は特に問わない。未評価項目のある患者を、同じ病棟区分が割り当てられている他の患者と区別して表示することができればよく、例えば、未評価項目のある患者に関する画面上の表示領域の一部(枠や欄外の表示を含む)又は全部の表示色を異ならせたり、表示色及び/又は表示明るさを時間的に変動させてもよい。未評価項目のある患者と未評価項目のない患者とを、評価実施状況確認画面102上で区別して表示することにより、情報入力者である看護師等は、未評価項目がある患者が誰かを直ぐに見て取れるので、評価結果の入力がより容易に行えるという利点が得られる。
【0041】
看護師Kは、ユーザ端末Tに表示される評価実施状況確認画面102をみて、患者番号「0001」の患者Pを選択すればよい。患者番号「0001」の患者Pの選択は、例えば評価実施状況確認画面102上で、患者番号「0001」についての看護必要度の項目に表示されている「登録」のボタンをクリックすることによって行われる。評価実施状況確認画面102上で、患者番号「0001」の患者Pについて、前記「登録」ボタンがクリックされると、その信号は、対象患者を患者番号「0001」の患者Pと特定して為された、重症度、医療・看護必要度についての評価結果の入力要求として、患者番号「0001」の患者Pを特定するに足る識別情報とともに、管理サーバSに送信される。
【0042】
なお、評価対象となる患者Pを特定する手段、方法は、特に限定されるものではなく、上記のように、ユーザ端末T上に表示される画面上のリンクを利用した操作により行うようにしてもよいし、他の手段、方法を用いても良いことは勿論である。例えば、ユーザ端末Tに表示された画面上で患者を特定する情報として患者番号を入力するか、ユーザ端末Tと接続された適宜の入力装置を介して患者番号を入力するか読み取ることで、評価対象となる患者Pを特定するようにしても良い。
【0043】
<入力画面の提供>
ユーザ端末Tから、対象とする患者を患者番号「0001」の患者Pであると特定して為された、重症度、医療・看護必要度についての評価結果の入力要求を受信すると、管理サーバSは、記憶部Mから必要な情報を読み出すか、取得して、ユーザ端末Tに重症度、医療・看護必要度の入力画面(以下、単に「看護必要度入力画面」ということもある)を提供する。
【0044】
図4は、管理サーバSからユーザ端末Tに提供される看護必要度入力画面103の一例を示す図である。図4に示すとおり、看護必要度入力画面103には、患者Pについて必要とされる評価項目とともに、患者Pについて必要とされる各評価項目について既に記憶部Mに記憶されている既評価結果の有無が表示される。図示の例では、患者Pについて必要とされる評価項目として「創傷の処置」、「呼吸ケア」、「点滴ライン同時3本以上の管理」、及び「心電図モニターの管理」が表示され、そのいずれについても、対応する「回答」欄には「未」と表示されており、これにより、看護師Kは、患者Pについて必要とされる各評価項目について、記憶部Mに記憶されている既評価結果が「無(ない)」ことを理解できる。
【0045】
「創傷の処置」等の評価項目の右隣には「評価結果」の入力欄が設けられている。本例において、「評価結果」の入力欄には、予め定められた評価結果である「なし」又は「あり」を選択するラジオボタンが設けられている。「評価結果」の入力欄には、予め定められた評価結果のいずれかを選択する前記ラジオボタンを設ける代わりに、フリーテキストで評価結果を入力することができるようにしてもよい。或いは、「評価結果」の欄をクリックすることによって、選択可能な評価結果の一覧をプルダウンメニューで表示するようにしても良い。因みに、各評価項目について選択可能な評価結果は、厚生労働省による「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(平成30年3月5日、保医発0305第2号)」に記載されている「重症度、医療・看護必要度の評価票」に予め定められており、2020年1月の時点で、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の評価票に定められている内容は、図10に示すとおりである。
【0046】
また、図4の看護必要度入力画面103において、「評価結果」の右隣には「判定理由」の入力欄が設けられている。「判定理由」の入力欄には、予め定型の判定理由を複数用意しておいて、その中から適当なものを選択するラジオボタンを設けるようにしても良い。或いは、「判定理由」の欄をクリックすることによって、選択可能な定型の判定理由の一覧をプルダウンメニューで表示するようにしても良い。
【0047】
患者Pについて、既に記憶部Mに記憶されている評価結果又は判定理由が存在する場合には、看護必要度入力画面103の「評価結果」の欄又は「判定理由」の欄に、既に記憶部Mに記憶されている評価結果又は判定理由が、それぞれ表示されることはいうまでもない。
【0048】
因みに、図4の看護必要度入力画面103に表示されている上記評価項目は、選択された患者Pについて必要とされる評価項目として、記憶部Mに患者Pと対応づけて記憶されている評価項目である。このように、当該管理システム100が利用する記憶部Mには、対象とする各患者のそれぞれについて、必要とされる評価項目が、直接又は対象とする各患者の病棟区分を介して、記憶されており、ユーザ端末Tからの入力要求があったときに、管理サーバSによって読み出され、看護必要度入力画面103に表示されるので、看護師Kなどの評価結果の入力者が、その都度、対象とする患者について必要とされる評価項目を調べたり、確認したりする必要がなく、入力作業が極めて容易に行えるという利点を有している。
【0049】
なお、対象とする患者について必要とされる評価項目が図4の看護必要度入力画面103に表示されている4項目以外にさらに存在するときには、看護必要度入力画面103をスクロールするか、次頁に移動することによって、患者Pについて必要とされる評価項目の全てが看護必要度入力画面103に表示されることはいうまでもない。
【0050】
なお、図4の看護必要度入力画面103において、右上に表示されている「残り項目数」とは、当該患者Pについて、必要とされる評価項目のうち、未だ評価結果が入力されていない(記憶部Mに記憶されていない)未評価項目の数を示している。本例においては、患者Pについて、必要とされる評価項目は全部で19項目あり、そのうちのいずれの評価項目についても評価結果が入力されていない(記憶部Mに記憶されていない)状態にあるので、「残り項目数:19」と表示されている。なお、未評価項目の数を表示する手段又は方法は、これに限定されるわけではなく、例えば、分母に必要とされる評価項目の数を、分子に評価結果が入力されていない評価項目の数を表示して、「残り項目数:19/19」と表示しても良い。また、未評価項目の数を容易に把握できる限りにおいて、適宜の表示方式を用いることができる。例えば、分母に必要とされる評価項目の数を、分子に既に評価結果が入力されている評価項目の数を表示して、「既評価項目数:0/19」と表示しても良い。
【0051】
このように管理システム100においては、看護必要度入力画面103に、看護必要度等の評価結果を入力しようとする患者Pについて、必要とされる評価項目と、その各評価項目について既に記憶部Mに記憶されている既評価結果の有無が表示されるともに、患者Pについて、未評価項目の数が表示される。したがって、看護師Kは、患者Pについて、未評価項目があるか否かと、どの評価項目についての評価を行えば良いのかを極めて容易に把握することができるという利点がある。
【0052】
なお、管理サーバSは、ユーザ端末Tが認識可能な任意の形式で看護必要度入力画面103を提供することができる。例えば、ブラウザ機能を搭載しているユーザ端末に対しては、HTML(Hyper Text Markup Language)等の形式で提供することができる。
【0053】
<看護必要度入力画面からの評価結果及び判定理由の入力>
次に、例えば、看護師Kが患者Pに対して、重症度、医療・看護必要度の評価項目のうち、A項目に含まれる評価項目「創傷の処置(褥瘡の措置を除く)」の評価結果「あり」に該当する処置である「ガーゼ交換」を行った場合について、その評価結果と判定理由の入力手順を説明する。
【0054】
図4に示す看護必要度入力画面103には、各評価項目についての評価結果を予め定められている所定の選択肢から選択できるようラジオボタンが表示されているので、看護師Kは、実際に患者Pに対して実施した看護行為の内容又は観察した患者Pの状態に基づいて、当該ラジオボタンから適宜の選択を行えば良い。すなわち、看護師Kは、ユーザ端末T上に表示されている看護必要度入力画面103において、「創傷の処置(褥瘡の措置を除く)」の項目についてのラジオボタンから「あり」を選択すればよい。このように、表示されているラジオボタンから該当するボタンを選択するだけでよいので、評価結果の入力作業が非常に容易なものとなる。
【0055】
一方、判定理由については、評価項目「創傷の処置(褥瘡の措置を除く)」についての評価結果を「あり」とした理由として、「ガーゼ交換」を、看護必要度入力画面103に表示されている「判定理由」の欄に入力すればよい。また、看護師Kは患者Pに対して「褥瘡の処置」は行っていないので、「創傷の処置」のうち「褥瘡の処置」に関しては、「評価項目」において「なし」を選択する。なお、前述したとおり、判定理由の入力方法は特に限定されず、適宜の方法を用いることができる。例えば、情報入力者である看護師Kがフリーテキストで自由に入力できるようにしても良いし、各評価項目について予め想定される判定理由を記憶部Mに登録しておき、判定理由をプルダウンメニュー等から選択できるようにしてもよい。
【0056】
この状態から、さらに、看護師Kが、当該看護必要度入力画面103に表示されている「保存」ボタンをクリックすることにより、ユーザ端末T上で入力、表示された評価結果及び判定理由が、対象とする患者Pを識別するに足る情報及び対象とする評価項目に関する情報とともに、管理サーバSに送信される。一方、管理サーバSは、ユーザ端末Tから、対象とする患者Pを識別するに足る情報及び対象とする評価項目に関する情報とともに、入力された評価結果及び判定理由を受信すると、当該評価結果及び判定理由を患者P及び対応する評価項目と対応づけて記憶部Mに出力し、記憶部Mはこれを記憶する。併せて、管理サーバSは、記憶部Mに記憶されている情報に基づいて、図4に示す看護必要度入力画面103を更新する。
【0057】
このように管理システム100においては、重症度、医療・看護必要度に係る各評価項目についての評価結果と、その評価結果の根拠となる判定理由が一括して管理される。これにより、看護師長等の管理職員は、従来、電子カルテや看護記録まで遡って行っていた、各評価項目について登録されている評価結果が正しいか否かの確認作業を、都度、電子カルテや看護記録に遡ることなく迅速に確認することができるという利点がある。
【0058】
更新された看護必要度入力画面104を図5に示す。図5に示すとおり、更新された看護必要度入力画面104においては、評価結果について「あり」と入力され、かつ、判定理由についても「ガーゼ交換」と入力された「創傷の処置(褥瘡を除く)」の回答欄には「済」が表示され、また、評価結果について「なし」と入力された「褥瘡の処置」の回答欄にも「済」が表示されている。また、先の入力で、2項目の評価項目について評価結果の入力があり、患者Pについて、必要とされる全評価項目のうち、評価結果が入力されていない評価項目の数は「17」に減少したので、看護必要度入力画面104上において、右上の「残り項目数」の箇所には「残り項目数:17」と表示されている。
【0059】
上記の説明では、看護必要度入力画面103又は104上で、未だ評価結果について入力のない評価項目については、その左側に「未」と表示し、既に評価結果についての入力がある評価項目については、その左側に「済」と表示して両者を区別し、入力者である看護師Kに、どの評価項目が既入力で、どの評価項目が未入力であるかを直感的に把握できるようにしているが、既入力評価項目と未入力評価項目とを区別する方法は、上記のものに限られない。既入力評価項目と未入力評価項目の画面上での表示色を一部又は全部異ならせて、表示上、両者を区別するようにしてもよいし、未入力評価項目又は既入力項目の一部又は全部の表示色及び/又は表示の明るさ時間的に変動させて、表示上、両者を区別するようにしてもよい。ただし、未入力評価項目があることに入力者である看護師Kの注意を喚起したい場合には、未入力評価項目の表示の方を、既入力評価項目の表示よりも目立つものとするのが望ましい。
【0060】
<重症度、医療・看護必要度に係る評価結果の入力要求の送信−その2−>
先の例では、看護師Kは、ユーザ端末Tに表示された本管理システム100の評価実施状況一覧画面101上で、評価結果を入力しようとしている「2020年1月8日」の日付の中から、対象としている患者Pの病棟区分を選択し、管理サーバSは、その選択信号に基づいて、選択された病棟区分に割り当てられている患者についての、「2020年1月8日」の看護必要度等の評価実施状況を表示する評価実施状況確認画面102をユーザ端末Tに送信した。これに代えて、看護師Kは、例えば、評価実施状況一覧画面101上で「未評価項目」のボタンをクリックすることによって、日付と、患者、その患者について必要とされる評価項目のうち、記憶部Mに未だ評価結果が記憶されていない未評価項目とその内容を対応づけて表示した未評価項目一覧画面をユーザ端末Tに表示させることができる。
【0061】
図6は、上記のようにしてユーザ端末Tに表示される未評価項目一覧画面105の一例を示す図である。図6に示すとおり、未評価項目一覧画面105には、病棟区分「一般病棟」についての「2020年1月」の未評価項目とその「内容」が、対応する患者、及び日付と対応づけられて表示されている。これをみると、特にその「内容」の欄に記載されているとおり、例えば、患者番号「0001」の患者については、「2020年1月7日」の看護必要度に関しては、要評価項目のうち、「A項目の評価結果が未登録」であり、未登録である評価項目が「1項目」であること、また、その未登録である評価項目の内容が「シリンジポンプの管理」であることがみてとれる。同様に、患者番号「0001」の患者について、「2020年1月8日」の看護必要度に関しては、要評価項目のうち、「A項目の評価結果が未登録」であり、未登録である評価項目が「17項目」であること、また、未登録である評価項目の内容が「呼吸ケア(喀痰吸引のみの場合を除く)」等であることがみてとれる。B項目及びC項目の未登録評価項目とその内容についても同様に、未評価項目一覧画面105からみてとることができる。
【0062】
前述したとおり、記憶部Mには、患者と、当該患者が割り当てられる病棟区分と、当該患者について必要とされる評価項目と、前記評価項目の各々についての既入力の評価結果並びに判定理由と、前記評価結果並びに判定理由に対応する日付と、例えば図10に示されるような「重症度、医療・看護必要度に評価票」が病棟区分ごとに記憶されているので、ユーザ端末Tから、例えば、評価実施状況一覧画面101上で、対象とする病棟区分と期間を指定して、「未評価項目」のボタンがクリックされることによって未評価項目一覧画面の提供要求があったときには、管理サーバSは、適宜記憶部Mを参照して、必要な情報を取り集め、未評価項目一覧画面105として、ユーザ端末Tに提供することができる。
【0063】
なお、本発明に係る管理システム100の他の好適な一態様において、未評価項目一覧画面は、未評価項目のある患者と、その未評価項目、及び、その未評価項目に対応する日付とを対応づけて、病棟毎に表示するものであっても良い。このような場合、本発明に係る管理システム100の管理サーバSが随時アクセスする記憶部Mには、患者と、その病棟と、各患者について必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目と、前記評価項目についての評価結果と、対応する日付とが対応づけて記憶されており、管理サーバSは、当該記憶部Mから、患者と、その病棟と、個々の患者について必要とされる評価項目と、前記評価項目中、未だ評価結果が前記記憶部に記憶されていない未評価項目と、対応する日付とに関する情報を取得する手段を備えていることになる。本発明に係る管理システム100が、このような態様を備えている場合には、看護師等の情報入力担当者は、自分が担当する病棟について、どの患者のどの評価項目が未入力であるかを極めて容易に把握することができるので利便性が高いという利点がある。
【0064】
なお、図6に示す未評価項目一覧画面105において、未評価項目の内容の欄に表示される未評価項目の数が、記憶部Mに記憶されている必要とされる評価項目であって、それについての評価結果が記憶部Mに未だ記憶されていない未評価項目の数を反映していることは勿論である。
【0065】
また、図6に示す未評価項目一覧画面105において、ページを上方にスクロールすれば、患者番号「0001」の患者についての指定された期間内での日付を遡った未評価項目とその内容が表示され、またページを下方にスクロールすれば、患者番号「0001」の患者についての指定された期間内での最新の日付の未評価項目とその内容が表示された後、次の患者番号の患者についての指定された期間内の未評価項目とその内容が、日付順に表示される。その次の患者番号の患者についても同様である。
【0066】
また、ユーザ端末Tから、例えば、評価実施状況一覧画面101上で、病棟区分と対象とする期間を指定せずに、「未評価項目」のボタンがクリックされることによって、病棟区分と対象とする期間を指定せずに未評価項目一覧画面の提供要求があったときには、管理サーバSは、デフォルト値として、提供要求があった日が属する月の「一般病棟」についての、未評価項目とその内容を日付毎、患者毎に並べた未評価項目一覧画面105をユーザ端末Tに提供することもできる。なお、病棟区分と対象とする期間を指定せずに未評価項目一覧画面の提供要求があったときには、デフォルト値として、全期間及び全病棟を対象とした未評価項目一覧画面105をユーザ端末Tに提供するようにしてもよい。
【0067】
対象とする病棟区分を選択又は変更するには、提供された未評価項目一覧画面105上で、「一般病棟」の右横に表示されている「▼」ボタンをクリックして、病棟区分選択のプルダウンメニューを表示させ、その中から希望する病棟区分を選択すればよい。同様に、対象とする期間を選択又は変更するには、「2020年1月」の右横に表示されている「▼」ボタンをクリックして、期間選択のプルダウンメニューを表示させ、その中から希望する期間を選択すればよい。
【0068】
病棟区分と対象とする期間を指定せずに、評価実施状況一覧画面101上から未評価項目一覧画面の提供要求があったとき、管理サーバSは、上記デフォルト値に基づいた病棟区分と対象期間についての情報を既評価項目一覧画面105に表示させる代わりに、病棟区分と日付がブランクで、日付ごと、患者ごとの未評価項目とその内容についての表示部分もブランクのままの未評価項目一覧画面をユーザ端末Tに提供するようにしてもよい。看護師K等の入力者は、提供された未評価項目一覧画面上で、ブランクである病棟区分の右横に表示されている「▼」ボタンをクリックして、病棟区分選択のプルダウンメニューを表示させ、その中から希望する病棟区分を選択すればよい。同様に、ブランクである対象期間の右横に表示されている「▼」ボタンをクリックして、期間選択のプルダウンメニューを表示させ、その中から希望する期間を選択することができる。この選択信号が管理サーバSに送られると、管理サーバSは、送られてきた選択信号に基づいて、選択された病棟区分についての選択された対象期間における未評価項目一覧とその内容とをユーザ端末Tに提供すればよい。
【0069】
このように、本管理システム100が、病棟区分毎、日付毎、及び患者毎に、必要とされる評価項目中、評価結果が未入力である(評価結果が記憶部Mに記憶されていない)評価項目とその内容を表示する未評価項目一覧画面をユーザ端末Tに提供する手段を備えている場合には、看護師、又は複数の看護師を統括する看護師長、若しくは適宜の医療スタッフが、例えば病棟区分毎に、必要とされる評価項目のうち未評価項目のある患者と、その未評価項目の内容とを、日ごと、或いは月ごとに一覧して把握することができるので、必要とされる評価項目についての評価結果の入力漏れを有効に防止できるという利点が得られる。
【0070】
さらに、図6に示すとおり、未評価項目一覧画面105には、日付と、患者、未評価項目が対応づけられて表示されており、各未評価項目に対応する「看護必要度」の欄には「登録」のボタンが設けられている。対象とする日付と患者、及び、未評価項目を選んで、対応する欄の「登録」ボタンをクリックすると、看護必要度入力画面が表示される。例えば、図6に示す未評価項目一覧画面105上で、患者番号「0001」の患者Pの「2020年1月8日」、A項目についての未評価項目を表示した欄に対応する「看護必要度」の欄の「登録」ボタンをクリックすると、患者Pの「2020年1月8日」の「A項目」についての看護必要度入力画面、すなわち、先に図5に示した看護必要度入力画面104が表示される。その後の手順については先に説明したと同じである。なお、図6に示す、未評価項目一覧画面105上で、患者番号「0001」の患者Pの「2020年1月8日」、B項目についての未評価項目を表示した欄に対応する「看護必要度」の欄の「登録」ボタンをクリックすると、患者Pの「2020年1月8日」の「B項目」についての看護必要度入力画面が表示される。
【0071】
このように、本管理システム100が提供する未評価項目一覧画面105によれば、看護師等の情報入力者は、必要とされる評価項目のうち未評価項目のある患者と、その未評価項目の内容とを容易に把握することができるのみならず、把握した未評価項目のある患者についての看護必要度の入力画面を速やか呼び出すことができるため利便性が高いという利点がある。
【0072】
<重症度、医療・看護必要度の点数の取得と表示>
一方、以上のようにして入力及び登録(記憶)される重症度、医療・看護必要度に係る評価結果については、図10に一例を示した「重症度、医療・看護必要度の評価票」に見られるとおり、評価結果毎に、評価結果と重症度、医療・看護必要度の点数との対応関係が予め定められている。当該評価票に定められているA項目に該当する評価項目についての個々の評価結果に対して付される点数を合計した値が「A得点」、B項目に該当する評価項目についての個々の評価結果に対して付される点数を合計した値が「B得点」、及びC項目に該当する評価項目についての個々の評価結果に対して付される点数を合計した値が「C得点」とされている。
【0073】
好適な一態様において、管理システム100の管理サーバSが随時アクセスする記憶部Mには、個々の評価結果と、その評価結果に付されている重症度、医療・看護必要度の点数との対応関係についての情報が記憶されており、管理サーバSは、記憶部Mに記憶されている当該対応関係についての情報に基づいて、ユーザ端末Tに提供する画面上に、記憶部Mに既に記憶されている評価結果に対応する点数を表示することができる。
【0074】
前述した図4又は図5に示す看護必要度入力画面103又は104の中段よりやや上方に表示されている「A得点」、「B得点」、及び「C得点」の点数が、当該患者について、記憶部Mに既に記憶されている評価結果に対応する点数である。記憶部Mには、それぞれの患者についての重症度、医療・看護必要度の評価結果に加えて、各評価結果と重症度、医療・看護必要度の点数との対応関係が記憶されているので、管理サーバSは、記憶部Mに既に記憶されている評価結果に対応する点数を容易に得ることができる。図4に示す看護必要度入力画面103においては、患者番号「0001」の患者について、いずれの評価項目についても未だ評価結果が入力されていない状態にあるので、「A得点」、「B得点」、及び「C得点」のいずれもが「0点」と表示されている。
【0075】
これに対して、図5に示す看護必要度入力画面104においては、患者番号「0001」の患者について、評価項目「創傷の処置」について評価結果が入力された状態にあるので、その処置に対応して、「A得点」が「1点」と表示されている。
【0076】
なお、「A得点」の左に記載されている「重症度、医療・看護得必要度I」及び「重症度、医療・看護必要度II」は、重症度、医療・看護必要度の評価票と同じく、厚生労働省による「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(平成30年3月5日、保医発0305第2号)」において、別途定められている看護必要度の認定基準であり、管理サーバSは、記憶部Mに記憶されている看護必要度の認定基準に関する情報と、「A得点」、「B得点」、及び「C得点」の点数に基づいて、当該患者が「重症度、医療・看護得必要度I」及び「重症度、医療・看護必要度II」で定められている基準を満たすか否かを判定する手段を備えている。
【0077】
さらに、管理サーバSは、判定した結果を看護必要度入力画面103又は104に表示する手段を備えており、判定結果は、例えば、看護必要度入力画面103又は104において、「C得点」の右隣にある「対象」の欄に表示される。患者番号「0001」の患者については、看護必要度入力画面104をみても、評価結果の入力が「創傷の処置」についてだけであり、対応する点数は、「A得点」が「1点」だけであるので、「重症度、医療・看護得必要度I」及び「重症度、医療・看護必要度II」で定められている基準を満たすことはできないと判断され、看護必要度入力画面104における「対象」の欄には、「−」(該当せず)と表示されている。なお、評価結果に対応する点数が、「重症度、医療・看護得必要度I」及び「重症度、医療・看護必要度II」で定められている基準を満たす場合には、「対象」の欄には、例えば、対象「〇」と表示される。
【0078】
以上のように、本発明に係る管理システム100の管理サーバSが、記憶部Mに記憶されている評価結果に基づいて、各患者について対応する点数を求める手段と、求められた点数に基づいて、各々の患者が「重症度、医療・看護必要度I」及び「重症度、医療・看護必要度II」の基準を満たすか否かを判定する手段と、それら求められた点数及び/又は判定結果を、ユーザ端末Tに提供する画面上に表示する手段を備えている場合には、管理者若しくは評価結果の入力者等が入力された評価結果に基づいて対応する点数を調べたり集計したりする手間が削減されるとともに、計算ミスや判断ミスが発生するリスクも削減される。
【0079】
<重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者の数又はその割合の表示>
また、本発明に係る管理システム100の管理サーバSは、各病棟区分ごとに、「重症度、医療・看護必要度I」及び「重症度、医療・看護必要度II」の基準(以下、両者をまとめて「重症度、医療・看護必要度の基準」という場合がある)を満たす患者の割合及び/又はその数を表示する延べ人数画面をユーザ端末Tに提供する手段を備えており、一方、ユーザ端末Tは、管理サーバSから提供された当該延べ人数画面を表示する手段を備えている。延べ人数画面及び、そこに表示される情報の一例を図7に示す。
【0080】
図7に示すとおり、延べ人数画面106には、病棟区分「一般病棟」について、2019年12月期の重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者の割合及びその数がカレンダー形式で表示されている。延べ人数画面106から、例えば病棟管理者又は評価結果の入力者は、個々の患者についての「A得点」、「B得点」、及び「C得点」の点数と、患者延べ人数、及び「重症度、医療・看護必要度の基準」を満たす患者の延べ人数を、日付毎に、一覧で見ることができる。
【0081】
また、管理サーバSは、選択された病棟区分毎に、また選択された期間毎に、入院患者の延べ人数、「重症度、医療・看護必要度I」及び「重症度、医療・看護必要度II」の基準を満たす患者の延べ人数、及び、当該基準を満たす患者の延べ人数の入院患者の延べ人数に対する割合に関する情報を記憶部Mから取得し、ユーザ端末Tに提供して、延べ人数画面106に表示する手段を備えている。延べ人数画面106の中段やや上方に表示されている「入院患者の延べ人数」及び「基準を満たす患者の延べ人数」の右隣に表示されている人数が、それぞれ、「入院患者の延べ人数」及び「基準を満たす患者の延べ人数」に相当する。なお、管理サーバSは、さらに、「入院患者の延べ人数」に対する「基準を満たす患者の延べ人数」の割合を求めて、ユーザ端末Tに提供する延べ人数画面106に表示する手段を備えている。延べ人数画面106の中段やや上方に表示されている「基準を満たす患者の割合」の右隣に表示されている数字が、「入院患者の延べ人数」に対する「基準を満たす患者の延べ人数」の割合に相当する。
【0082】
なお、対象とする病棟区分の変更は、延べ人数画面106上で、「一般病棟」の右横に表示されている「▼」ボタンをクリックして、病棟区分選択のプルダウンメニューを表示させ、その中から希望する病棟区分を選択すればよい。この病棟区分の選択肢の中には「全病棟」という区分を設けておくことができ、その場合、管理サーバSは、記憶部Mから、当該医療機関全体における入院患者の延べ人数や、基準を満たす患者の延べ人数や、その入院患者の延べ人数に対する割合に関する情報を取得して、ユーザ端末Tに提供し、延べ人数画面106に表示する手段を備えていることになる。
【0083】
ちなみに、延べ人数画面に表示される情報は、任意の絞り込み情報を用いて、絞り込めるようにしても良い。例えば、病棟を絞り込み情報として用いた場合、医療機関の担当者等は、自らが関心のある病棟において各病棟区分が割り当てられている患者の数や、各病棟区分の重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者の数及びその割合を容易に把握することができるので便利である。このような場合には、本発明の管理システム100の管理サーバSが随時アクセスする記憶部Mは、さらに、患者と病棟とを対応づけて記憶している。ユーザ端末Tから病棟を指定して延べ人数画面の提供の要求があったとき、管理サーバSは当該記憶部Mから患者と病棟とを対応づける情報を取得し、取得した患者と病棟とを対応づける当該情報に基づいて、入院患者のうち、指定された前記病棟に対応づけられている患者の延べ人数や、基準を満たす患者のうち、指定された前記病棟に対応づけられている患者の延べ人数や、両延べ人数の割合に関する情報を取得して、ユーザ端末Tに提供し、延べ人数画面に表示する手段を備えていることになる。
【0084】
同様に、対象期間の変更は、延べ人数画面106上で、「2019年12月」の右横に表示されている「▼」ボタンをクリックして、期間選択のプルダウンメニューを表示させ、その中から希望する期間を選択すればよい。このプルダウンメニューには「2019年12月」、「2020年1月」等の一月単位の期間が定めることができ、その場合、管理サーバSは、記憶部Mから、指定された期間における入院患者の延べ人数や、基準を満たす患者の延べ人数や、その入院患者の延べ人数に対する割合に関する情報を取得して、ユーザ端末Tに提供し、延べ人数画面106に表示する手段を備えていることになる。なお、上記の対象期間として用いることができる期間は一月単位の期間に限られるものではなく、医療機関の担当者の便宜に応じて、例えば、年単位の期間や複数の月単位の期間、或いは週単位の期間を用いてもよい。
【0085】
以上のとおり、本発明の管理システム100によれば、医療機関の担当者は、所望の期間を対象として、各病棟区分毎又は全病棟区分について、重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者の割合及びその数を極めて容易に把握することができる。
【0086】
なお、本発明の管理システム100によれば、医療機関全体にわたって、重症度、医療・看護必要度に関する情報は、管理サーバSによって管理されている。したがって、病棟Wに存在するユーザ端末Tからでも、病棟Wに存在するユーザ端末Tからでも、重症度、医療・看護必要度に関する情報の入力及び管理を自由に行うことができ、また、一方の病棟で更新された内容を、直ちに他方の病棟で閲覧することも可能である。すなわち、従来行われていたように、医療機関の担当者が、各病棟から重症度、医療・看護必要度に関する情報を収集する手間がなくなり、医療機関全体にわたる重症度、医療・看護必要度に関する情報の管理が容易となるという利点がある。
【0087】
<評価結果の出力>
また、本発明に係る管理システム100において、管理サーバSが随時アクセスする記憶部Mは、患者と、重症度、医療・看護必要度に係る評価票の個々の評価項目についての評価結果と、その評価結果に対応する日付を対応づけて記憶しているので、管理サーバSは、患者と、記憶部Mに既に記憶されている重症度、医療・看護必要度に係る前記評価結果と、その評価結果に対応する日付を対応づけて、予め定められた形式で出力することができる。
【0088】
このようにして出力される重症度、医療・看護必要度に係る評価結果に関する情報を、予め定められた形式で記載したファイルには、DPC(包括医療費支払い制度)対象病院、DPC準備病院等が提出するHファイルが含まれる。2020年1月の時点において、Hファイルには、施設コード、病棟コード、病院独自コード、データ識別番号、退院年月日、入院年月日、実施年月日、及び、重症度、医療・看護必要度に係る評価票の各評価項目についての点数、及び、重症度、医療・看護必要度に係る評価票の判定対象であるかを示す情報が記載されており、一つのファイルには一月分の情報が記載されている。
【0089】
本発明に係る管理システム100によれば、医療機関の担当者は、例えば、次のようにしてHファイルを出力することができる。ユーザ端末Tの画面上に表示されたいずれかの画面上、例えば、評価実施状況一覧画面101において、画面上部に表示されている「Hファイル」をクリックすると、ユーザ端末T上にHファイル作成画面が表示される。このようにして表示されるHファイル作成画面107の一例を図8に示す。Hファイル作成画面107では、Hファイルの出力対象期間として「2019年12月」が選択されている。この状態で、「ダウンロード」ボタンをクリックすると、選択された「2019年12月」を対象期間とするHファイルが作成され、作成されたHファイルは医療機関の担当者が指定した任意の場所に保存される。なお、Hファイルの出力対象となる期間を変更するには、Hファイル作成画面107の中段に表示されている「▼」ボタンをクリックして、期間選択のプルダウンメニューを表示させ、その中から希望する期間を選択すればよい。対象期間は必ずしも一月単位である必要はなく、医療機関の担当者の便宜に応じて、例えば、年単位の期間や複数の月単位の期間、或いは週単位の期間を用いてもよい。
【0090】
<ベッドサイド端末からの情報入力>
図9は、本発明の他の一例である重症度、医療・看護必要度管理システム200(以下、「管理システム200」ともいう)の全体構成を示す概念図であり、ユーザ端末として、患者のベッドサイドに配置されるベッドサイド端末が加えられていること以外は図1に示した管理システム100と同様である。
【0091】
図9に示すとおり、管理システム200は、重症度、医療・看護必要度管理装置としての管理サーバSを備えており、T、Tは、看護師等が重症度、医療・看護必要度に関する情報を入力する際に使用するユーザ端末であり、BS乃至BSは、それぞれ、ベッドB乃至Bのベッドサイドに配置されるベッドサイド端末である。管理サーバSとユーザ端末T、T、及びベッドサイド端末BS乃至BSとは適宜のネットワークNに接続されている。なお、ベッドサイド端末BSのIPアドレス(Internet Protocol Address)は「192.168.0.1」であるとする。
【0092】
ベッドサイド端末BSは、患者PのベッドBの傍に配置され、専ら、患者Pによる使用又は患者Pについての診療情報等を表示・管理するために使用される端末であり、例えば、患者Pについてのバイタルサイン等の診療情報を表示するために、患者Pのベッドサイドに配置される端末である。このようなベッドサイド端末は、通常、患者とベッドサイド端末とを対応づける情報により、その利用者である患者と一対一に紐づけられており、本例においては、患者を特定する情報である患者番号と、その患者が使用するベッドサイド端末を特定する情報であるベッドサイド端末のIPアドレスを対応づけて記憶した対応テーブルが病院情報システムの図示しない記憶装置又は記憶部Mに記憶されている。例えば、患者Pの患者番号「0001」と、ベッドサイド端末BSのIPアドレス「192.168.0.1」とが対応づけて記憶されている。なお、患者Pとベッドサイド端末BSとの対応情報は、必ずしも、患者Pの患者番号とベッドサイド端末BSのIPアドレスとの対応情報である必要はなく、患者Pを特定する適宜の情報とベッドサイド端末BSを特定する適宜の情報を組み合わせて用いることができる。また、患者とベッドサイド端末との当該対応情報は、管理システム200の管理サーバSが利用可能である限り、どの記憶装置に記憶されていても良く、例えば、ベッドサイド端末BS等を管理する他のシステムが既に導入されており、患者とベッドサイド端末との対応情報が、当該他のシステムが保有する記憶装置等に記憶されている場合には、これを用いることができる。
【0093】
管理システム200による場合、患者Pについての重症度、医療・看護必要度に係る評価結果の入力を希望する看護師Kは、患者Pのベッドサイドに配置されるベッドサイド端末BSから、重症度、医療・看護必要度についての評価結果の入力要求を管理サーバSに送信すれば良い。この送信を可能にするには、ベッドサイド端末BSの画面上に、管理サーバSに評価結果の入力要求を送信するボタンを設けておけばよい。
【0094】
このとき、看護師Kは、ベッドサイド端末BSに表示される画面上で患者Pについての特定を行う必要はなく、ベッドサイド端末BSから管理サーバSに評価結果の入力要求を送信するだけで良い。ベッドサイド端末BSから送信される重症度、医療・看護必要度に係る評価結果の入力要求には、ベッドサイド端末BSを特定する情報として、例えば、ベッドサイド端末BSのIPアドレス「192.168.0.1」が含まれているので、このIPアドレスが、評価結果の入力要求の対象となる患者を特定する情報として、評価結果の入力要求とともに、管理サーバSに送信されることになる。
【0095】
管理サーバSは、ベッドサイド端末BSから、重症度、医療・看護必要度についての評価結果の入力要求を受けると、ベッドサイド端末BSから受信するベッドサイド端末BSのIPアドレスに基づいて、記憶部M又は他のシステムの記憶装置に記憶されている患者とベッドサイド端末との対応テーブルを参照することによって、送信されてきたIPアドレスに基づいて、ベッドサイド端末BSからの重症度、医療・看護必要度についての評価結果の入力要求が、患者番号「0001」で特定される患者Pについての入力要求であると特定し、患者Pについて必要とされる重症度、医療・看護必要度に係る評価項目、及び、前記評価項目についての評価結果を記憶部Mから取得し、取得した前記評価項目及び前記評価結果とともに、前記評価項目についての評価結果の入力を受け付ける入力画面をベッドサイド端末BSに提供する。このとき、ベッドサイド端末BSに提供される評価結果入力画面は、先に図4又は図5で示した看護必要度入力画面103又は104と同じである。
【0096】
看護師Kは、提供された看護必要度入力画面103又は104から、対象とする患者について、評価結果及び判定理由を入力して、管理サーバSに送信すればよい。管理サーバSが、受信した評価結果及び判定理由を記憶部Mに出力し、記憶部Mに記憶させることも先に説明した例におけると同じである。
【0097】
以上のように、ユーザ端末として、予め、その主たる利用者である患者と紐付けられているベッドサイド端末を使用する場合には、看護師等が、当該患者について必要とされる評価項目の評価結果及び判定理由を入力する際に、患者を特定する識別情報を入力する必要がなく、手間が省けるとともに、対象とする患者のまさにベッドサイドにおいて、当該患者の状態を確認しながら、当該患者に必要とされる評価項目についての評価結果並びに判定理由を入力することができ、さらには、そのベッドサイド端末に、例えば図6に示す未評価項目一覧画面105を表示させることによって、何が未評価項目であるのかを直ちに把握することができるという利点が得られる。なお、ベッドサイド端末から、未評価項目一覧画面105の表示要求があったとき、管理サーバSは、当該ベッドサイド端末に紐付けられている患者についての情報のみを抽出して、ベッドサイド端末に提供するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0098】
医療機関における入院患者等についての重症度、医療・看護必要度に関する情報の記録及び管理業務は、医療現場の看護師等に大きな負担を強いるものであった。本発明の重症度、医療・看護必要度管理システムは、重症度、医療・看護必要度に関する情報の入力を容易とし、情報入力者である看護師等を過度の負担から解放するとともに、医療機関全体における重症度、医療・看護必要度に関する情報の管理を容易とすることにより、看護師の適正配置等への重症度、医療・看護必要度の評価結果の有効利用を可能とするものであり、医療機関が入院患者に提供できる医療の質の向上が期待される。したがって、本発明の産業上の利用可能性は大きいものと言える。
【符号の説明】
【0099】
100、200 重症度、医療・看護必要度管理システム
101 評価実施状況一覧画面
102 評価実施状況確認画面
103、104 入力画面
105 未評価項目一覧画面
106 延べ人数画面
107 Hファイル作成画面
、B、B、B ベッド
BS、BS、BS、BS ベッドサイド端末
、K 看護師
記憶部
N ネットワーク
、P、P 患者
管理サーバ
、T ユーザ端末
、W 病棟
【要約】      (修正有)
【課題】入院患者等についての重症度、医療・看護必要度に関する情報の入力及び管理を容易とする重症度、医療・看護必要度管理システムとプログラムを提供する。
【解決手段】重症度、医療・看護必要度管理システム100において、管理サーバSは、ユーザ端末T、Tから、評価対象である患者P 1〜Pを特定して、看護必要度等に係る評価結果の入力要求があったとき、患者と、その患者について必要とされる看護必要度等に係る評価項目及び評価項目についての評価結果とを対応づけて記憶する記憶部から、特定された患者について必要とされる評価項目と、その評価項目についての既評価結果と、を取得する手段、取得した評価項目及び既評価結果とともに、評価項目についての評価結果の入力を受け付ける入力画面をユーザ端末に提供する手段及び入力画面を介して入力される評価結果を受信し、特定された患者に対応づけて記憶部Mに出力する手段を備える。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10