(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記決定された物理的パラメータの推定値は、該決定された物理的パラメータの推定値が所定の許容範囲内にある場合にのみ、前記非侵襲的な人工呼吸システムによって利用される、請求項6に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面において、同様の参照符号は、通常、異なる図を通して同じ部分を指す。また、図面は必ずしも縮尺通りではなく、その代わりに本発明の原理を例示する際に強調が通常なされる。
【0023】
本開示は、非侵襲的な人工呼吸(NIV)システム及び方法の様々な実施形態について記載する。より一般的には、出願人は、漏れが存在する接続回路のコンプライアンスを決定することによって、体積を正確に測定し、こうして体積送達を改善するような非侵襲的な人工呼吸システム及び方法を提供することが有益であることを認識し理解した。例えば、非侵襲的な人工呼吸システムの患者−人工呼吸器の回路は、ランダム流変動で励起され、これは、例えば、患者−人工呼吸器の回路に接続され、その回路内の圧力応答の活性化を生じさせるフロー弁に供給される電子制御信号を使用してランダム流変動が生成される。励起される流れ入力の測定値及びランダム流変動から生じる圧力応答の測定値を使用して、コンプライアンス及び漏れの回路パラメータを推定する。
【0024】
一実施形態によれば、漏れ抵抗の変化及びΔ圧力(圧力の差分)/Δ体積(体積の差分)の変化を別々に見る静的な測定値を使用する代わりに、患者回路は、時定数を有する動的システムとして扱われ、動的システム内の体積をコンプライアンスとして、流れ感知抵抗を漏れとして含む。時変パラメータを含むこの線形モデル表現は、線形パラメータ変動(LPV)モデルとして知られており、非線形モデルの一種である。LPVモデルを用いることにより、非線形システムは、パラメータ空間を拡張することによって線形パラメトリックモデルとして記述することができる。これにより、線形最小二乗法を用いてパラメータの解が得られる。患者回路内の流量及び圧力は較正中に正になるので、パラメータ化は、圧力又は流量の符号を扱う必要はない。これにより、変数によって符号が変わる場合よりも、線形パラメトリックモデル及び計算がはるかに簡略化される。
【0025】
従って、一実施形態によれば、以下の要素の1つ又は複数を用いてコンプライアンス及び漏れ抵抗を決定する方法が提供され、その要素には、(i)回路応答を測定するための段階的手順、(ii)生成された信号を用いて患者回路を活性化する方法、(iii)コンプライアンス及び漏れ特性を具体化する患者回路の非線形モデルであって、この非線形モデルを使用して、パラメータ推定のための線形回帰ベクトルを形成すること、(iv)非線形モデル及び取得した測定値を用いて、漏れ抵抗及び回路コンプライアンスのパラメータを決定するパラメータ推定が含まれる。
【0026】
図1を参照すると、一実施形態では、この図は、例示的な非侵襲的な人工呼吸システム100を表している。システムは、とりわけ、大気及び酸素を含むがこれらに限定されない任意のガスのガス源を含む。ガス源は、所定の圧力で人工呼吸器から吐き出される。システムはまた、他のタイプのコントローラの中でも、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、システムオンチップ(SOC)、及び/又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)であるコントローラ120を含む。コントローラは、プロセッサを使用して又は使用せずに実装することができ、及びいくつかの機能を実行するための専用ハードウェアと、他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば、1つ又は複数のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連回路)との組合せとして実装してもよい。
【0027】
コントローラ120は、本明細書に記載されているか、又は他に想起される実施形態による人工呼吸器の動作に必要な任意の必要なメモリ、電源、I/O装置、制御回路、及び/又は他の装置と結合することができ、又は他にこれらの装置と通信ことができる。例えば、様々な実装形態において、プロセッサ又はコントローラを、1つ又は複数の記憶媒体に関連付けてもよい。いくつかの実装形態では、記憶媒体は、1つ又は複数のプログラムで符号化してもよく、プログラムは、1つ又は複数のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されたときに、本明細書に記載される機能の少なくとも一部を実行する。様々な記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内に固定してもよく、又は持ち運び可能であり、その記憶媒体に記憶された1つ又は複数のプログラムを、本明細書に記載される本発明の様々な態様を実施するようにプロセッサ又はコントローラにロードしてもよい。「プログラム」又は「コンピュータプログラム」という用語は、本明細書では、任意のタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェア又はマイクロコード)を意味するために一般的な意味で使用され、コンピュータコードは、1つ又は複数のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために使用される。
【0028】
一実施形態によれば、コントローラ120は、非侵襲的な人工呼吸器のブロワ機能を調整及び制御するブロワ・コントローラとして機能するように構成又はプログラムされる。例えば、ブロワ・コントローラは、システムのブロワの速度及び強さを制御し、それにより、回路を通る流れを制御又は方向付けすることができる。別の実施形態によれば、ブロワ・コントローラは、好ましくはコントローラ120と通信する別個の構成要素であるが、システムの複数の機能を別の方法で調整することができる。この実施形態ではブロワの流量コントローラを用いて回路を励起させるが、流れ供給源が実際の流量及び圧力測定の手段を提供する場合に、例えば比例制御される圧縮ガスバルブを含む任意のタイプの流れ供給源を利用することができる。
【0029】
非侵襲的な人工呼吸器は、遠隔の人工呼吸器の構成要素140からユーザインターフェイス150にガスを送達するチューブ又は配管130を含む。ユーザインターフェイス150は、例えば、ユーザの口及び/又は鼻の全部又は一部を覆う顔面マスクとすることができる。異なるサイズの患者又は個人に適合するために、多くの異なるサイズのマスクが存在してもよく、及び/又はマスクは調節可能であってもよい。別の代替案として、ユーザインターフェイス150は、気管切開チューブ内又は上で嵌合し、又は他に気管切開チューブと相互作用することができる。従って、ユーザインターフェイス150は、様々な形状及びサイズの気管切開部に適応するための様々なサイズであってもよい。ユーザインターフェイスは、患者の気道の少なくとも一部に適合するように構成され、及び呼気ポート180を含む。非侵襲的な人工呼吸システムは、遠隔の人工呼吸器の構成要素140の近くの配管の端部にある遠位ガス流量センサ160と、ユーザインターフェイス150の近くの配管の端部にある近位圧力センサ170とを有する。遠位ガス流量センサ160又は近位圧力センサ170のいずれかは、例えば、2つ以上のセンサを有することができる。例えば、遠位ガス流量センサ160は、ブロワの流量センサ及びO
2弁センサを有することができる。さらに、いずれのセンサも人工呼吸器の外部又は内部にあってもよい。コントローラ120は、有線通信又は無線通信のいずれかを介して、遠位ガス流量センサ160と近位圧力センサ170との両方からセンサデータを受信するように構成される。
【0030】
図2を参照すると、一実施形態では、この図は、非侵襲的な人工呼吸システムにおいて漏れが存在する接続回路のコンプライアンスを計算、測定、及びテストする方法200のフローチャートである。ステップ210において、非侵襲的な人工呼吸システム100が提供される。非侵襲的な人工呼吸システムは、本明細書に記載されているか、又は他に想起される実施形態のいずれかとすることができる。
【0031】
ステップ220において、システムは、テスト信号を生成する。以下でより詳細に説明するように、一実施形態によれば、雑音信号は、フィルタによってホワイトノイズをフィルタリングすることによって合成又は生成される。例えば、信号は、ホワイトノイズであり、その後低周波、高カットオフ、低域通過フィルタを通してフィルタリングされるが、多くの他の合成及びフィルタリングプロセスが可能である。一実施形態によれば、システムは、システムが励起に応答すると予想される周波数範囲、すなわちシステムのモードに亘って励起エネルギーを集中させる。
【0032】
一実施形態によれば、信号が負の値になるのを防止するために、生成された励起ノイズは、バイアスによってオフセットされ得る。例えば、以下で詳細に説明するように、励起ノイズは、とりわけ、約40 lpm等のバイアスによってオフセットすることができる。一実施形態によれば、ランダム流励起におけるバイアスは、決定される漏れの大きさに応じて自動的に設定することができる。非侵襲的な単肢回路における広範な漏れ(例えば、略ゼロまでの範囲)に適応するために、圧力サーボを使用して回路を加圧し、加圧中の平均流量を測定し、その平均流量をランダム流励起のためのバイアスとして使用する追加のステップを加えることができる。従って、バイアス目標圧力が念頭に置かれている場合に、システムは、(1)遮断された患者回路に定常圧力制御を適用し、定常バイアス流を読み取り、(2)その定常状態流をランダム流ノイズ励起のためのバイアスとして使用し、(3)較正に進むことができる。
【0033】
ステップ230において、人工呼吸器は、生成されたテスト信号を用いて励起される。こうして、生成されたテスト信号は、患者−人工呼吸器の回路の活性化を生じさせるためにこの回路に供給される生成された電気信号であり得る。以下でより詳細に説明するように、一実施形態によれば、7秒間に亘る各ミリ秒で、多くの他の時間フレームが可能であるが、ブロワの流量制御は、生成されたテスト信号を用いて励起される。例えば、アドレス指定される問題及び/又は利用されるシステムに応じて、他の時間フレームを設計することができる。一実施形態によれば、以下の式が利用される:1/励起継続時間=スペクトル分解能、及び1/2×サンプリング時間=測定された最高周波数。従って、回路は流れによって励起され、流量及び圧力測定値は、ブロワを利用して流れの軌跡を追跡することによって得られる。しかしながら、別の実施形態によれば、ブロワは、圧力軌跡を追跡し、圧力によって回路を励起し、応答としての流量を読み取ることができる。
【0034】
侵襲的な人工呼吸システムでの使用のために、ステップ230は、呼気弁を使用してシステムを交互に励起することができる。この実施形態では、フロー弁の供給源が一定のガス流を供給し、呼気弁は、ランダム雑音源又はテスト信号を用いて呼気弁に命令することによって流れを中断するように調節される。呼気弁の調節は、回路内に圧力又は流量変動を生じさせる。ランダム雑音源又はテスト信号は、以下に説明するように、既知の漏れ速度を生成する別の呼気弁信号と組み合わせてもよいことに留意されたい。
【0035】
ステップ240において、一実施形態によれば、P
prox(m)(近位圧力トランスデューサによって、患者接続部における近位感知ラインを通って測定される圧力)、Q
b(m)(フィルタリングされていないブロワ流量)、及び/又は
【数1】
の値は、1〜7000ミリ秒の1つ又は全ての間で捕捉される。励起ステップ中に他の値を取得してもよい。
【0036】
オプションのステップ245において、一実施形態によれば、いくらかのサブセットの時間(例えば、最後の4秒等)中に取得した測定値又は値を平均して、患者ポートが測定中に遮断されていたか、又は漏れが不十分であるかがテストされる。このテストが失敗した場合に、プロセスは停止し、システムは、患者ポートが遮断されていなかったことを報告することができる。患者ポートが遮断されたテストが合格した場合に、測定行列φ及びモデル出力z=(z(1)・・・z(2))は、P
prox及びQ
b測定値を使用してフィルタリングして取り込む(populate)ことができる。一実施形態によれば、漏れが小さ過ぎる場合に、流れを利用できても、圧力は適切に制御されない。漏れが小さい状態のシステムのこの問題に対処するために、圧力を利用して回路を励起し、流量を読み取ることができる。例えば、侵襲的な人工呼吸システムでは、呼気弁を利用して、追加の既知の漏れを形成することができ、この問題に対処することができる。
【0037】
ステップ250において、圧力及び流量測定値が取得され、ベクトルに処理される。これは、例えば、当技術分野で知られているものを含む様々な異なるメカニズムによって達成することができる。
【0038】
この方法のステップ260において、ベクトルは、推定器において処理される。一実施形態によれば、他の方法も可能であるが、最小二乗問題を解く一つの方法であるムーア−ペンローズ(Moore-Penrose)擬似逆行列を用いてパラメータベクトルが計算される。物理的パラメータ推定値を決定するために、推定器の出力パラメータが解析される。例えば、物理的パラメータは、推定パラメータで結合され、非線形にまとめられる(wrapped up)ので、以下でより詳細に説明するように、推定パラメータから解くことができる。
【0039】
ステップ270において、一実施形態によれば、結果は合格の指定された範囲又は境界に応じて評価され、結果がその範囲内になければテストに失敗する。例えば、1つ又は複数の測定値に対して最小値及び最大値が設定され、測定値が指定された範囲内になければ、結果は失敗となり得る。範囲は、ユーザによって、実験的に、又はカタログの範囲から決定してもよい。
【0040】
ステップ280において、テストの許容範囲の結果が、非侵襲的な人工呼吸システムの計算に利用され、体積の測定及び送達が改善される。
【0041】
一実施形態によれば、コンプライアンスは、全ての圧力に対して一定でない場合がある。大抵の場合、コンプライアンス測定値は、主として、患者配管の壁を構成する材料のコンプライアンスではなく、配管の壁内のガスの体積及び圧縮性である。しかしながら、再利用可能なシリコン等のいくつかの配管材料では、配管は、圧力に依存してコンプライアンスに大きな影響を及ぼす可能性がある。従って、圧力が増大するにつれて、壁材料が伸張することがある。一実施形態によれば、これらの材料に適合させるために、この方法は、一連の増大するバイアス流に亘ってランダム流を伴う励起が生じるように、さらに修正することができる。各個別のバイアス流で、公称圧力を決定することができる。これらのバイアスレベルのそれぞれでコンプライアンスの別々の計算を行うと、コンプライアンス値が平均圧力の関数として決定される。
【0042】
一実施形態によれば、本明細書に記載されているか、又は他に想起される方法は、侵襲的な人工呼吸システムにも同様に利用することができる。この方法はシステム内での漏れを必要とするが、漏れが呼気弁によって供給されるように侵襲的な人工呼吸システムの機能を修正することができる。侵襲性回路は意図的な漏れを有していないので、呼気弁の存在によって、
図2のステップ225に示されるような、既知の漏れの形成が可能になる。本明細書に記載の方法を使用して、モデルからの漏れの推定値及び呼気弁の流量センサによって測定された実際の漏れを利用して、回路内の未知の漏れを決定する。
【0043】
このようなシステムによれば、人工呼吸器に取り付けられた双肢患者回路があり、この回路は、流れ供給源を提供するポートの一端と、呼気弁ポートの他端とを含む。流れ供給源において提供される測定値は、回路への流量及び入口圧力、呼気弁における測定値、流量及び圧力を含む。
【0044】
一実施形態によれば、呼気弁は、その流量センサと共に利用され、既知の固定漏れを管理する(
図2のステップ225参照)。例えば、制御可能な漏れは、フロー弁がランダム入力信号を追跡すると同時に、呼気センサによるフィードバックで呼気弁を絞ることによって達成することができる。呼気弁の漏れ制御用の制御ループは、呼気弁が漏れに応答しようとしないか、又はランダムな変動に追従しないように、低周波数ロールオフを有するように構成又は調整することができる。代わりに、システムは、制御ループ設定点に等しい平均流量を維持する。こうして、呼気弁は、単肢の非侵襲性回路の呼気ポート漏れと同様の固定漏れとなるように見える。一実施形態によれば、この手法の利点は、単肢回路とは対照的に、侵襲性システムの呼気弁に漏れ流量測定値を提供する流量センサが存在することである。従って、漏れは推定されずに測定され、システムのコンプライアンスのみを推定しなければならない。
【0045】
較正手順は、本明細書に説明されるように実行され、回路は、ランダム流又は圧力ノイズを用いて励起される。流量及び圧力測定値が取得され、これらは患者回路の両端から取得することができる。この測定値は本明細書に記載されるコンプライアンスを取得するために利用することができるが、侵襲的な換気の場合に、システムは回路の流れ抵抗をさらに特定するモデルも含む。侵襲的な人工呼吸器を使用する方法によれば、ステップ210は、侵襲的な人工呼吸システムを提供することを含み、このシステムは、呼気弁及び呼気弁流量センサを有する。
【0046】
呼気ポートの漏れ抵抗及び回路のコンプライアンスの較正
【0047】
一実施形態によれば、非線形漏れをコンプライアンスと組み合わせて、両方の成分を同時に推定する動的モデルが記載される。この方法では、回路内に意図的に設計されていない可能性のある漏れ又は意図的に設計された漏れによるあらゆる変動を含む、回路に存在する漏れの総量を推定する。較正は、アクティブな加湿アクセサリー、ウォータトラップ、及び他の構成要素の組合せを含むがこれらに限定されるものではない、非侵襲的な人工呼吸器の単肢患者回路のコンプライアンス及びポートの漏れ抵抗の全ての可能な組合せについての推定値を提供することができる。従って、一実施形態によれば、全てのポート漏れ装置が一般的な2次の2パラメータ圧力フローモデルに適合すると仮定する。
【0048】
一実施形態によれば、回路コンプライアンス及びポート漏れ処置の較正は、例えば、患者回路の流れ抵抗の較正直後に実行することができる。一実施形態によれば、例えば、この較正時間は、完了するのにちょうど7秒かかることがある。流れ抵抗の較正は、例えば、流れが主に患者接続ポートを通って進むように、その患者接続ポートが遮断されていない状態で実行することができる。コンプライアンス及び呼気ポート漏れのコンプライアンスについて、ユーザは、較正を開始する前に患者ポートを意図的に遮断することができる。ポートは、つまみ(thumb)、キャッププラグ、及び/又はストッパー等を含むがこれらに限定されない任意の手段によって遮断することができる。患者接続部を遮断することにより、流れは呼気ポートのみを通って出るように強制されるため、その呼気ポートの背圧と較正がより大きくなる。
【0049】
図3を参照すると、一実施形態では、この図は、分岐電流が流れを表し、節点電圧(nodal voltage)が圧力を表し、容量が空気圧コンプライアンスを表し、電気抵抗が流れ制限を表す電気回路の類推を使用する非侵襲的な人工呼吸システムのモデル300である。
図3は、線形パラメータ変動システムを表しており、構成要素パラメータは、それらが影響を与える流量又は圧力に応じて変化する。
【0050】
最初に、全てのパラメータは一定であると仮定され、従って厳密に線形のシステムを構成する。
図3では、例えば、符号310で示されるQ
vは、人工呼吸器のポートで患者回路に流入する流れであり、符号320で示されるC
Tは、主に配管内のガスの圧縮に起因する、患者回路の配管の集中(lumped)コンプライアンスであり、符号330で示されるP
p又はP
proxは、近位圧力トランスデューサによって患者接続部における近位感知ラインを通って測定された圧力であり、符号340で示されるR
lは、主に固定漏れに起因する、患者の近くの回路漏れの集中抵抗であり、符号350で示されるQ
lは、固定回路漏れを通る流れである。このモデルは、患者ポートを遮断した状態で人工呼吸器に取り付けられた回路を表す。流れは人工呼吸器ポートで回路に入り、回路漏れ時にのみエスケープすることができる。近位圧力ラインは、P
Pを測定できるように接続される。
【0051】
次に、一実施形態によれば、圧力及び流れの挙動は、パラメータに関して説明され、計算が実行されるときに、構成要素の既知の非線形構造が導入されるという警告を含む。最も重要な非線形挙動は、漏れの流れ抵抗の流量−圧力挙動によるものである。コンプライアンスは略線形であるため、期待される動作圧力の範囲に亘って一定のままであると仮定することができる。P
proxの圧力は、入口及び出口の流量が配管内のガスを圧縮するときの正味の差によって決定される。以下の式の変数「s」は、ラプラス演算子(複素周波数を表す)である。
P
p=(Q
v−Q
l)/sC
T (式1)
【0052】
最後に、漏れ流量もP
prox圧力によって駆動される。
P
p=K
2Q
l2+K
1Q
l (式2)
【0053】
一実施形態によれば、この方法は、P
p及びQ
lが常に正であると仮定するので、この方法は、2次項において更なる複雑な計算を招く流れ及び負圧の符号について考慮する必要がない。この仮定は、呼吸送達において必ずしも真ではないかもしれないが、較正手順については、確かに制約され得る。仮定された回路モデル及び特定の励起を用いると、以下に説明されるQ
vの正値は常に真である。これにより、推定器が大幅に簡略化される。
【0054】
一定のQ
vで、Q
lは、定常状態で定常状態の圧力P
Pと一致する。しかしながら、Q
vがスペクトル的に十分にリッチな内容を含むならば、モデルの動的パラメータを明らかにするようにシステムを励起させることができる。線形二次モデルを定式化する際に平方根の使用を回避けるために、Q
lについて解くことができ、その結果を式1に代入することができ、人工呼吸器によってQ
lを直接的に測定することができないので、Q
lを消去する。こうして、以下の式が残る。
P
p=K
2(Q
v−sC
TP
P)
2+K
1(Q
v−sC
TP
P) (式3)
【0055】
式3の第1項は、因子が微分演算子及び変数を含むので、困難となり得る。従って、最後の項が展開されると、結果は導関数の2乗として解釈される。(式3)を展開すると、次のようになる。
P
p=K
2Q
v2−K
2C
T2(sP
P)Q
v+K
2C
T2(sP
P)
2+K
1Q
v−K
1C
T(sP
P) (式4)
【0056】
式4において、sP
Pは(sP
P)として記述され、演算の順序を強調する。モデルは実際に非線形であるが、測定(値)のファクタリング(factoring)及びグループ化により、この方法は、式4を線形パラメトリックモデルとして扱うことができ、このモデルを使用してLSによってパラメータを推定することができる。しかしながら、そうする前に、一実施形態によれば、各辺を(s+γ)で除算することによってフィルタリングが適用され、ここでγは、(幾分)任意定数である。
【数2】
【0057】
一実施形態によれば、式5は、線形パラメトリックモデルに関して表現することができる。
z(s)=θ
Tφ(s) (式6)
ここで、zは、以下のように評価された、フィルタリングされた近位圧力の読み値の1×Nベクトルである。
【数3】
θは、(解くべき)未知のパラメータの5×1ベクトルである。
【数4】
φ(s)は、フィルタリングされた測定値の5×N回帰行列である。
【数5】
【0058】
一実施形態によれば、非線形モデルを線形パラメトリックモデルとして計算する(casting)ことによって、解決すべき2つの事柄が生じる。第1に、パラメータ空間は、非線形性に適合するためにサイズが増大し、第2に、結果として、空間が過剰に指定されるか、過度に決定される。こうして、例えばC
Tを解く場合に、C
Tを得る方法よりも多くの方法が存在し、さらに、C
Tの結果はそのC
Tがどの方法で導出されるかによって異なる。従って、シミュレーションは、特定の問題に対して最良の選択肢を決定することができる。こうして、式7、8及び9は、以下で使用される離散時間モデルの基礎として役立ち、θからのパラメータの解明は、シミュレーションから特定される。
【0060】
患者回路を励起させるために、ノイズ信号を合成し、これを、回路に接続され回路モードの活性化を生じさせる流れ又は圧力発生源に供給することができる。一実施形態によれば、有色雑音信号が、低周波、高カットオフ、低域通過フィルタを通してホワイトノイズをフィルタリングすることによって合成される。振り幅(swing room)を提供し、信号が負の値になるのを防止するために、励起ノイズは、40 lpmのバイアスによってオフセットすることができる。
【0061】
一実施形態によれば、雑音は、帯域制限されたホワイトノイズのフィルタ入力を用いて生成され、4.0の雑音パワーを有しており、40 lpmだけオフセットされる。フィルタパラメータは、例えば、150タップ低域通過FIR直接形式II、等リプル;密度ファクタ:20;サンプリング周波数:1000Hz;通過帯域周波数:20Hz;及び阻止帯域周波数:30Hz、−32dB減衰とすることができる。次に、得られた信号が処理される。例えば、フィルタリングされた近位圧力の回帰行列及びベクトルがデータで満たされると、パラメータの最小二乗(LS)解が、ムーア−ペンローズ擬似逆行列を使用して計算される。
θ=zφ
T(φφ
T)
−1 (式10)
【0062】
一実施形態によれば、物理的パラメータは推定パラメータで結合され、非線形にまとめられるので、推定パラメータから解くことができる。実際の測定値を用いたシミュレーション及び実験により、最良の選択肢は、例えば以下のようなものであることが示唆された。
Κ
2=θ
1、Κ
1=θ
4、C
T=θ
2/θ
1 (式11)
【0063】
一実施形態によれば、このモデルを使用するパラメトリックモデル及び方程式は、最初に離散時間差方程式として表される。さらに、非侵襲的な換気の場合に、人工呼吸器に供給される流れはブロワからのものであるので、フィルタリングされていないブロワ流れQ
bは、Q
vの代わりに使用される。
【0064】
最終的なバッチの最小二乗計算への入力のためのモデルベクトルを処理することは、生の測定サンプルが全てT=0.001秒の間隔で、インデックス(m)の増加(increment)の際に取得されたものと仮定して、サンプルごとに実行することができる。特に明記しない限り、流量はlpsで示され、圧力はcm H
2Oで示される。一実施形態によれば、プロセスは、制御シーケンスが進行するにつれてリアルタイムで実行されるパラメータの推定である。
【0065】
実施例1 バッチ式ムーア−ペンローズ擬似逆行列を用いた2パラメータ二次漏れモデル
【0066】
ステップ1において、m=1〜7000の間、ブロワ流量制御は、生成されたテスト信号を用いて励起される。一実施形態によれば、ブロワ流量サーボは32000rpmを初期値に設定され、速度コントローラは11000カウントを初期値に設定化される。流量は、m=1〜7000の場合、Q
b_traj(m)=Q
NIV_circ_cal(m)を使用して制御される。非ゼロの初期値はブロワの迅速な加速を提供し、一実施形態によれば、テストを7秒で完了することができる。このシーケンスが終了すると、ブロワの流量をゼロに戻すように命令することができる。一実施形態によれば、この流量コントローラは、非侵襲的な人工呼吸器の呼吸送達に使用されるコントローラである。
【0067】
一実施形態によれば、ブロワ制御がテスト信号を使用して動作されると、P
prox(m)、Q
b(m)及び
【数6】
の値がm=1〜7000の間捕捉される。このステップ及び他のステップについて、m=1〜7000は、様々な範囲が可能であるため、他の任意の範囲であってもよい。
【0068】
ステップ2において、一実施形態によれば、各捕捉値についての最後の4秒のデータが平均され、測定中に患者ポートが遮断されていたかどうかがテストされる。
【数7】
【0069】
一実施形態によれば、
【数8】
又は
【数9】
又は
【数10】
の場合に、テストは失敗し、プロセスの全ての更なるステップは中止される。システムは、患者ポートが遮断されていなかったことを報告することができる。しかしながら、患者(ポートが遮断され、テストが合格した場合に、測定行列φ及びモデルが出力され、z=(z(1)・・・z(2))が、P
prox及びQ
b測定値を用いてフィルタリングされ、取り込まれる。
【数11】
【0070】
一実施形態によれば、近位圧力測定の導関数は、以下のように定義することができる。
P
pDOT(m)=(P
prox(m)−P
prox(m−1))/ΔT (式16)
P
prox(0)=P
prox(1)
φ
1(m)=F
LP(Q
b2(m)) (式17)
φ
2(m)=−2・F
LP(P
pDOT(m)・Q
b(m)) (式18)
φ
3(m)=F
LP(P
pDOT2(m)) (式19)
φ
4(m)=F
LP(Q
b(m)) (式20)
φ
5(m)=−F
LP(P
pDOT(m)) (式21)
z(m)=F
LP(P
pDOT(m)) (式22)
ここで、F
LP( )は、以下の低域通過フィルタによって定義される。ここで、y(m)=F
LP(x(m))とすると、
【数12】
ここでy(0)=0である。
【0071】
一実施形態によれば、フィルタポール(pole)は、γ=10rad/秒に設定される。
【0072】
ステップ3において、一実施形態によれば、ムーア−ペンローズ疑似逆行列を使用してパラメータベクトルが計算される。
θ=zφ
T(φφ
T)
−1 (式24)
一実施形態によれば、これは、ステップ1及び2が7000個のサンプルに対して完了した後に実行される単一ステップのベクトル−行列計算である。積φφ
Tは、5×5の行列であるため、その逆行列は比較的単純である。
【0073】
ステップ4において、物理的パラメータ推定値を決定するために、推定パラメータが解析される。
Κ
2=θ
1 (式25)
Κ
1=θ
4 (式26)
C
T=θ
2/θ
1 (式27)
【0074】
ステップ5において、合格基準が評価される。一実施形態によれば、結果は、指定された許容範囲に従って評価され、結果が許容範囲内にない場合、テストに失敗する。
K
2min<K
2<K
2max (式28)
K
1min<K
1<K
1max (式29)
C
Tmin<C
T<C
Tmax (式30)
ここで、K
2min=30cmH
2O/(l/sec)
2; K
2max=130cmH
2O/(l/sec)
2; K
1min=0cmH
2O/(l/sec)
2; K
1max=10cmH
2O/(l/sec)
2; C
Tmin=0.5ml/cmH
2O; C
Tmax=4.0ml/cmH
2Oである。
【0075】
実施例2 再帰最小二乗法を用いた1パラメータ二次漏れモデル
【0076】
この例によれば、再帰最小二乗法(RLS)が利用される。一実施形態によれば、このアプローチ中の任意の時点で、回路は、測定中に患者ポートが遮断されていたかどうか、又は回路内の漏れが不十分であるかどうかを判定するためにテストされる。テストが失敗した場合に、プロセスは停止し、システムは、患者ポートが遮断されていなかったことを報告することができる。テストに合格すると、プロセスは次のステップに進むことができる。一実施形態によれば、漏れが小さ過ぎる場合に、流れを利用できても、圧力は適切に制御されない。漏れが小さい状態のシステムのこの問題に対処するために、一実施形態によれば、圧力を利用して回路を励起し、流量を読み取ることができる。例えば、侵襲的な人工呼吸システムでは、呼気弁を利用して、追加の既知の漏れを形成することができ、この問題に対処することができる。
【0077】
ステップ1において、m=1〜2000の場合に、パラメータ推定ベクトル及び共分散行列が初期化される。
【数13】
【0078】
一実施形態によれば、m=1〜2000の場合に、以下のステップ2〜7が実行される。ブロワの流量サーボ及び流量制御は、以下の式を使用してリセットされる。
Q
b_traj(m)=Q
NIV_circ_cal(m) (式35)
【0079】
一実施形態によれば、ステップ3において、測定ベクトルφ及びモデル出力zが更新される。
【数14】
ここで、F
LP( )及びF
HP( )は、それぞれ離散時間、低域通過フィルタ及び高域通過フィルタである。低域通過フィルタの場合、y(n)=F
LP(x(n))とすると、
【数15】
ここで、y(0)=0であり、高域通過フィルタの場合、y(n)=F
HP(x(n))とすると、
【数16】
ここで、y(0)=x(0)=0であり、及びγ=3rad/secである。
【0080】
一実施形態によれば、ステップ4において、共分散行列Cが更新される。
【数17】
ここで、λ=0.997は、333個のサンプル又は0.333秒のASLに対応する忘却因子であり得る。
【0081】
一実施形態によれば、ステップ5において、カルマン利得ベクトルKが更新される。
【数18】
【0082】
一実施形態によれば、ステップ6において、パラメータ推定ベクトルが更新され、推定値が抽出される。
θ(m)=θ(m−1)+K(m)[z(m)−θ
T(m−1)φ(m)] (式44)
【0083】
一実施形態によれば、ステップ6において、物理的パラメータを得るために推定パラメータが解析される。
【数19】
【0084】
一実施形態によれば、最後の1000個の値C
T及びR
lがバッチ平均のために利用される。例えば、コンプライアンス及び漏れの推定値の最後の2つを平均することができる。
【数20】
【0085】
一実施形態によれば、合格基準が適用される。結果は指定された許容範囲に従って評価され、指定された許容範囲内にない場合には失敗する。
【数21】
【0086】
実施例1及び実施例2に関して上記解析を検討したが、これらは単に例として提供される。多くの他の実施形態が、上記に記載され、非侵襲的な人工呼吸システム及び方法の変形として想定される。
【0087】
本明細書において定義され、使用される全ての定義は、辞書定義、参照により組み込まれた文献の定義、及び/又は定義された用語の通常の意味を支配すると理解すべきである。
【0088】
本明細書の詳細な説明及び特許請求の範囲で使用される不定冠詞「1つの(a, an)」は、明確に反対の指示がない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解すべきである。
【0089】
本明細書の詳細な説明及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」という語句は、そのように結合された要素、すなわち、ある場合には結合的に存在し、他の場合に分離的に存在する要素の「どちらか又は両方」を意味すると理解すべきである。「及び/又は」と共に列挙された複数の要素は、同じように、すなわちそのように結合された要素の「1つ又は複数」と解釈すべきである。具体的に特定された要素と関連するかどうかにかかわらず、「及び/又は」節によって具体的に特定される要素以外の他の要素がオプションで存在してもよい。
【0090】
本明細書の詳細な説明及び特許請求の範囲において使用される際に、「又は」は、上で定義した「及び/又は」と同じ意味を有すると理解すべきである。例えば、リスト中の項目を分離する場合に、「又は」又は「及び/又は」は包括的であると解釈すべきであり、すなわち、多数の要素又はリストの要素の少なくとも1つを含むが、複数も含み、必要に応じてリストにない追加の項目を含む。「〜のうちの1つだけ」又は「〜のうちの1つだけ」、或いは特許請求の範囲において使用される場合に、「〜から構成される」等の明確にそれとは反対に示される用語だけが、多数の要素又はリストの要素の正に1つの要素を含むことを意味する。一般的に、本明細書で使用される用語「又は」のみは、「どちらか」、「〜のうちの1つ」、「〜のうちの1つだけ」、「〜のうちの正に1つ」等の排他的な条件によって先行される場合に、排他的な2者択一(すなわち、一方又は他方であり、両方ではない)を示すように解釈すべきである。
【0091】
本明細書の詳細な説明及び特許請求の範囲で使用される際に、1つ又は複数の要素のリストを参照しての「少なくとも1つの」という語句は、要素のリスト内の1つ又は複数の要素から選択される少なくとも1つの要素を意味すると理解すべきであり、必ずしも要素のリスト内に特に列挙されている各要素及び全ての要素の少なくとも1つを含み、要素のリスト内の要素の任意の組合せを除外するものではない。この定義はまた、具体的に特定されたこれらの要素に関するかどうかにかかわらず、「少なくとも1つの」という節が指し示す要素のリスト内で具体的に特定される要素以外に、要素がオプションで存在することを可能にする。
【0092】
それとは逆に明確に示されていない限り、複数のステップ又は動作を含む本明細書の特許請求の範囲に記載される任意の方法において、この方法のステップ又は動作の順序は、必ずしもこの方法のステップ又は動作が記載される順番に限定されないことも理解すべきである。
【0093】
特許請求の範囲及び上記詳細な説明において、「備える、有する、含む(comprising)」、「含む、有する(including)」、「運ぶ(carrying)」、「有する、含む(having)」、「含む(containing)」、「関与する(involving)」、「保持する(holding)」、「構成する(composed of)」等の全ての移行句は、オープンエンドとして理解すべきであり、すなわち目的語を含むがこれに限定されないことを意味する。「〜から構成される(consisting of)」及び「本質的に〜から構成される(consisting essentially of)」という移行句だけが、米国特許商標庁の特許審査基準第2111.03項に記載されるように、それぞれクローズド又はセミクローズド移行句とされる。
【0094】
いくつかの本発明の実施形態について本明細書に記載し説明してきたが、当業者は、機能を実行し、及び/又は結果を得るための様々な他の手段及び/又は構造、及び/又は本明細書に記載された1つ又は複数の利点を容易に想起するだろう。そのような変形及び/又は修正の各々は、本明細書に記載された本発明の実施形態の範囲内にあるとみなされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載される全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成が例示であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料及び/又は構成は、本発明の教示が使用される特定の用途に依存することを容易に理解するだろう。当業者は、本明細書に記載の特定の本発明の実施形態に対する多くの均等物を認識するか、又は単に日常の実験を用いて確認することができる。従って、前述の実施形態は単なる例示として提示され、添付の特許請求の範囲及びそれと均等の範囲内で、本発明の実施形態は、具体的に記載され特許請求の範囲に請求される以外の方法で実施し得ることを理解すべきである。本開示の本発明の実施形態は、本明細書に記載される個々の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法を対象とする。さらに、そのような特徴、システム、物品、キット、及び/又は方法が互いに矛盾しない場合に、そのような特徴、システム、物品、キット及び/又は方法の2つ以上の任意の組合せが、本開示の本発明の範囲内に含まれる。