(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ユーザ機器は、近傍のユーザであり、前記近傍のユーザは、前記近傍のユーザが前記基地局にランダムにアクセスするときに、前記基地局からの距離があらかじめ設定された値の範囲の中にあるユーザ機器であり、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定する前記ステップは、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいか否かを決定するステップと、
前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
前記ユーザ機器は、遠隔のユーザであり、前記遠隔のユーザは、前記遠隔のユーザが前記基地局にランダムにアクセスするときに、前記基地局からの距離があらかじめ設定された値を超えているユーザ機器であり、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定する前記ステップは、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいか否かを決定するステップと、
前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
基地局によって、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得する前記ステップの前に、
前記ユーザ機器が送信する第2のランダムアクセス要求を前記基地局によって受信するステップと、
前記基地局によって、第1の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第1の情報を取得するステップと、
前記基地局によって、第2の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第2の情報を取得するステップと、
前記基地局によって、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
前記第1の情報は、前記ユーザ機器に対応する第1のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第1の基準シーケンスとの間の第1の相関ピーク値を含み、前記第2の情報は、前記ユーザ機器に対応する第2のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応する前記アクセスシーケンスと第2の基準シーケンスとの間の第2の相関ピーク値を含み、
前記基地局によって、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定する前記ステップは、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するステップと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するステップと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するステップと、
前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するステップと、を含む、請求項4に記載の方法。
前記ユーザ機器は、近傍のユーザであり、前記近傍のユーザは、前記近傍のユーザが当該基地局にランダムにアクセスするときに、当該基地局からの距離があらかじめ設定された値の範囲の中にあるユーザ機器であり、
前記判断モジュールは、
前記ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいか否かを決定するように構成される第1の判断ユニットと、
前記第1の判断ユニットが、前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいということを決定するときに、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するように構成される第1の決定ユニットと、を含む、請求項8に記載の基地局。
前記ユーザ機器は、遠隔のユーザであり、前記遠隔のユーザは、前記遠隔のユーザが当該基地局にランダムにアクセスするときに、当該基地局からの距離があらかじめ設定された値を超えているユーザ機器であり、
前記判断モジュールは、
前記ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいか否かを決定するように構成される第2の判断ユニットと、
前記第2の判断ユニットが、前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいということを決定するときに、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するように構成される第2の決定ユニットと、を含む、請求項8に記載の基地局。
前記第1の情報は、前記ユーザ機器に対応する第1のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第1の基準シーケンスとの間の第1の相関ピーク値を含み、前記第2の情報は、前記ユーザ機器に対応する第2のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応する前記アクセスシーケンスと第2の基準シーケンスとの間の第2の相関ピーク値を含み、
前記決定モジュールは、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときに、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するように構成される第3の決定ユニットと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいときに、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するように構成される第4の決定ユニットと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも小さいときに、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するように構成される第5の決定ユニットと、
前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときに、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するように構成される第6の決定ユニットと、を含む、請求項11に記載の基地局。
【発明の概要】
【0007】
この出願の複数の実施形態は、通信接続方法及び基地局を提供して、100キロメートルの境界におけるUEの途切れのない遷移を実装するとともに、ユーザ体験を改善する。
【0008】
この観点から、この出願の第1の態様は、通信接続方法を提供する。その方法は、ユーザ機器が基地局へのランダムアクセスを完了した後に、前記基地局によって、タイミング調整量に基づいて、前記ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得するステップと、前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定するステップと、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するときに、前記基地局によって前記ユーザ機器にトリガ信号を送信するステップと、を含み、それによって、前記ユーザ機器は、前記トリガ信号に基づいて、前記基地局に第1のランダムアクセス要求を送信する。
【0009】
アクセスタイミングアドバンスは、ユーザ機器がランダムアクセスを完了するときに得られるタイミングアドバンスである、すなわち、そのユーザ機器が基地局に伝送されるアップリンク信号を調整するのに使用されるタイミングアドバンスであるということに留意すべきである。
【0010】
この出願のこの実施形態においては、基地局は、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整し、そして、その次に、その調整されたタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定してもよい。ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するときに、その基地局は、そのユーザ機器にトリガ信号を送信してもよく、それによって、そのユーザ機器は、その基地局に第1のランダムアクセス要求を送信する。言い換えると、その基地局は、タイミング調整量に基づいて、リアルタイムで、そのユーザ機器とその基地局との間の距離を測定することが可能である。その距離がトリガ条件を満たしているときに、その基地局は、再びランダムアクセス要求を送信し、そして、再びその基地局にアクセスするように、そのユーザ機器をトリガしてもよい。この情況では、100キロメートルの外側に存在するUEが、基地局に向かって移動して、100キロメートルの境界に達する場合、又は、100キロメートルの範囲の中に存在するUEが、基地局から離れて移動して、100キロメートルの境界に達する場合に、いかなる通話の中断も発生せず、それにより、100キロメートルの境界におけるUEの途切れのない遷移を実装するとともに、ユーザ体験を改善する。
【0011】
この出願の第1の態様に関して、この出願の第1の態様の第1の実装において、前記ユーザ機器は、近傍のユーザであり、前記基地局は、具体的には、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいか否かを決定するステップ、及び、前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が前記あらかじめ設定されたトリガ条件を満たしているということを決定するステップ、という方式によって、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定してもよい。
【0012】
この出願のこの実施形態においては、近傍のユーザは、そのユーザ機器が基地局にランダムにアクセスするプロセスにおいて、その基地局からの距離があらかじめ設定された値の範囲の中にあるユーザ機器を指しているということを理解すべきである。
【0013】
さらに、この出願のこの実施形態においては、第1のあらかじめ設定されたしきい値は、近傍のユーザが属している領域の半径に関連している、すなわち、内側の円半径に関連しているということを理解すべきである。
【0014】
この出願のこの実施形態は、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定する方式を提供し、それにより、その解決方法の実装可能性を改善する。
【0015】
この出願の第1の態様に関して、この出願の第1の態様の第2の実装において、前記ユーザ機器は、遠隔のユーザであり、前記基地局は、具体的には、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも
小さいか否かを決定するステップ、及び、前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも
小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するステップ、という方式によって、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定してもよい。
【0016】
この出願のこの実施形態においては、遠隔のユーザは、そのユーザ機器が基地局にランダムにアクセスするプロセスにおいて、その基地局からの距離があらかじめ設定された値を越えているユーザ機器を指しているということを理解すべきである。
【0017】
さらに、この出願のこの実施形態においては、第2のあらかじめ設定されたしきい値の値は、通常、0の近傍に設定され、正の数であってもよく又は負の数であってもよいということを理解すべきである。
【0018】
この出願のこの実施形態は、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定する他の方式を提供し、それにより、その解決方法の柔軟性を改善する。
【0019】
この出願の第1の態様、或いは、第1の態様の第1の実装又は第2の実装に関して、この出願の第1の態様の第3の実装において、前記アクセスタイミングアドバンスを調整するステップの前に、前記基地局は、
前記ユーザ機器が送信する第2のランダムアクセス要求を前記基地局によって受信するステップと、第1の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第1の情報を取得するステップと、第2の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第2の情報を取得するステップと、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定するステップと、を実行してもよい。
【0020】
この出願のこの実施形態は、基地局が、ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定する方式を提供し、それにより、解決方法の実装可能性を改善する。
【0021】
この出願の第1の態様の第3の実装に関して、この出願の第1の態様の第4の実装において、前記第1の情報は、前記ユーザ機器に対応する第1のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第1の基準シーケンスとの間の第1の相関ピーク値を含み、前記第2の情報は、前記ユーザ機器に対応する第2のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応する前記アクセスシーケンスと第2の基準シーケンスとの間の第2の相関ピーク値を含み、
前記基地局は、具体的には、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するステップ、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するステップ、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するステップ、及び、
前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するステップ、
という方式によって、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定してもよい。
【0022】
この出願のこの実施形態においては、相関ピーク値及びタイミングアドバンスを参照して、ユーザ機器を識別し、それによって、時間領域信号のフェージングによって引き起こされる識別誤りを回避することが可能であり、識別精度を改善する。
【0023】
この出願の第1の態様、又は、第1の態様の第1の実装乃至第4の実装のうちのいずれか1つに関して、この出願の第1の態様の第5の実装において、前記基地局は、式
【数1】
を使用することによって、前記アクセスタイミングアドバンスTA
rachを調整して、前記ターゲットタイミングアドバンスT
allを取得してもよく、
【数2】
は、第1の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数3】
は、第2の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数4】
は、i番目の期間に対応するタイミング調整量を表す。
【0024】
この出願のこの実施形態は、タイミングアドバンスを調整する方式を提供し、それにより、その解決方法の実装可能性を改善する。
【0025】
この出願の第1の態様、又は、第1の態様の第1の実装乃至第5の実装のうちのいずれか1つに関して、この出願の第1の態様の第6の実装において、前記トリガ信号は、物理ダウンリンク制御
チャネル命令を含んでもよい。
【0026】
この出願のこの実施形態は、ある1つの特定の形態のトリガ信号を提供し、それにより、その解決方法の実装可能性を改善する。
【0027】
この出願の第2の態様は、基地局を提供する。その基地局は、
タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得するように構成される調整モジュールであって、前記アクセスタイミングアドバンスは、前記ユーザ機器が当該基地局にランダムにアクセスするときに得られるタイミングアドバンスである、調整モジュールと、
前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定するように構成される判断モジュールと、
前記判断モジュールが、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するときに、前記ユーザ機器にトリガ信号を送信するように構成される送信モジュールと、を含み、前記トリガ信号は、当該基地局に第1のランダムアクセス要求を送信するように前記ユーザ機器をトリガするのに使用される。
【0028】
この出願の第2の態様に関して、この出願の第2の態様の第1の実装において、前記ユーザ機器は、近傍のユーザであり、前記判断モジュールは、
前記ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいか否かを決定するように構成される第1の判断ユニットと、
前記第1の判断ユニットが、前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいということを決定するときに、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するように構成される第1の決定ユニットと、を含む。
【0029】
近傍のユーザは、ランダムアクセスプロセスにおいて、当該基地局からの距離があらかじめ設定された値の範囲の中にあるユーザ機器を指すということを理解すべきである。
【0030】
この出願の第2の態様に関して、この出願の第2の態様の第2の実装において、前記ユーザ機器は、遠隔のユーザであり、前記判断モジュールは、
前記ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいか否かを決定するように構成される第2の判断ユニットと、
前記第2の判断ユニットが、前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいということを決定するときに、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するように構成される第2の決定ユニットと、を含む。
【0031】
この出願の第2の態様、又は、第2の態様の第1の実装又は第2の実装に関して、この出願の第2の態様の第3の実装において、当該基地局は、
前記ユーザ機器が送信する第2のランダムアクセス要求を受信するように構成される受信モジュールと、
第1の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第1の情報を取得するように構成される第1の復調モジュールと、
第2の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第2の情報を取得するように構成される第2の復調モジュールと、
前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定するように構成される決定モジュールと、をさらに含んでもよい。
【0032】
この出願の第2の態様の第3の実装に関して、この出願の第2の態様の第4の実装において、前記第1の情報は、前記ユーザ機器に対応する第1のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第1の基準シーケンスとの間の第1の相関ピーク値を含み、前記第2の情報は、前記ユーザ機器に対応する第2のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応する前記アクセスシーケンスと第2の基準シーケンスとの間の第2の相関ピーク値を含み、
前記決定モジュールは、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときに、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するように構成される第3の決定ユニットと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいときに、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するように構成される第4の決定ユニットと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも小さいときに、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するように構成される第5の決定ユニットと、
前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときに、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するように構成される第6の決定ユニットと、を含む。
【0033】
この出願の第2の態様、又は、第2の態様の第1の実装乃至第第4の実装のうちのいずれか1つに関して、この出願の第2の態様の第5の実装において、前記調整モジュールは、
式
【数5】
を使用することによって、前記アクセスタイミングアドバンスTA
rachを調整して、前記ターゲットタイミングアドバンスT
allを取得するように構成される調整ユニットを含み、
【数6】
は、第1の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数7】
は、第2の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数8】
は、i番目の期間に対応するタイミング調整量を表す。
【0034】
この出願の第2の態様、又は、第2の態様の第1の実装乃至第5の実装のうちのいずれか1つに関して、この出願の第2の態様の第6の実装において、前記トリガ信号は、物理ダウンリンク制御チャネル命令を含んでもよい。
【0035】
この出願の第3の態様は、基地局を提供する。その基地局は、トランシーバー、プロセッサ、及びメモリを含む。
【0036】
前記メモリは、プログラムを格納するように構成される。
【0037】
前記プロセッサは、前記プログラムを実行して、
タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得するステップであって、前記アクセスタイミングアドバンスは、前記ユーザ機器が当該基地局にランダムにアクセスするときに得られるタイミングアドバンスである、ステップと、
前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定するステップと、
前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしている場合に、前記ユーザ機器にトリガ信号を送信するように前記トランシーバーを制御するステップと、を実行するように構成され、前記トリガ信号は、当該基地局に第1のランダムアクセス要求を送信するように前記ユーザ機器をトリガするのに使用される。
【0038】
この出願の第4の態様は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。そのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令を格納し、その命令がコンピュータによって実行されると、上記の態様に記載の方法をコンピュータが実行することを可能とする。
【0039】
上記の複数の技術的解決方法から、この出願の複数の実施形態は、以下の利点を有するということを理解することが可能である。
【0040】
この出願の複数の実施形態においては、基地局は、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整し、そして、その次に、その調整されたタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定してもよい。ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するときに、その基地局は、そのユーザ機器にトリガ信号を送信してもよく、それによって、そのユーザ機器は、その基地局に第1のランダムアクセス要求を送信する。言い換えると、その基地局は、タイミング調整量に基づいて、リアルタイムで、そのユーザ機器とその基地局との間の距離を測定することが可能である。その距離がトリガ条件を満たしているときに、その基地局は、再びランダムアクセス要求を送信し、そして、再びその基地局にアクセスするように、そのユーザ機器をトリガしてもよい。この情況では、100キロメートルの外側に存在するUEが、基地局に向かって移動して、100キロメートルの境界に達する場合、又は、100キロメートルの範囲の中に存在するUEが、基地局から離れて移動して、100キロメートルの境界に達する場合に、いかなる通話の中断も発生せず、それにより、100キロメートルの境界におけるUEの途切れのない遷移を実装するとともに、ユーザ体験を改善する。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下の記載は、この出願の複数の実施態様における複数の添付図面を参照して、この出願のそれらの複数の実施態様における複数の技術的解決方法を明確かつ完全に記載する。もちろん、説明されている複数の実施形態は、この出願の複数の実施形態のうちのいくつかにすぎず、すべてではない。
【0044】
この出願の明細書、特許請求の範囲、及び添付図面において、"第1の"、"第2の"、"第3の"、及び"第4の"等の語は、複数の同様の対象物の間の区別を意図しているが、必ずしもいずれかの特定の順番又は順序を示すものではない。そのような手法によって使用されるデータは、適切な状況においては交換可能であり、それによって、本明細書において説明されているこの出願の複数の実施形態は、本明細書において図示され又は説明されている順番とは異なる順番によって実装されてもよいということを理解すべきである。さらに、"含む"、"有する"の語、又はそれらのいずれかの他の変形は、非除外的な包含関係を対象とすることを意図している。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、必ずしも、明示的に列挙されているそれらのステップ又はユニットには限定されず、明示的には列挙されていない他のステップ又はモジュール、或いは、そのプロセス、その方法、その製品、又はそのデバイスに固有の他のステップ又はモジュールを含んでもよい。
【0045】
この出願の複数の実施態様は、通信接続方法を提供して、100キロメートルの境界に位置するUEの途切れのない遷移を実装するとともに、ユーザ体験を改善する。
【0046】
汎欧州ディジタル移動体通信システム(GSM, Global System of Mobile communication)、符号分割多元接続(CDMA, Code Division Multiple Access)システム、広帯域符号分割多元接続(WCDMA, Wideband Code Division Multiple Access)システム、汎用パケット無線サービス(GPRS, General Packet Radio Service)、ロングタームエボリューション(LTE, Long Term Evolution)システム、LTE周波数分割複信(FDD, Frequency Division Duplex)システム、LTE時間分割複信(TDD, Time Division Duplex)システム、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS, Universal Mobile Telecommunication System)、マイクロ波アクセスのための全世界的な相互運用性(WiMAX, Worldwide Interoperability for Microwave Access)通信システム、第5世代(5G, 5th-Generation)移動体通信システム、又は、将来的な進化型移動体通信システム等のさまざまな通信システムに、この出願の複数の実施形態におけるユーザプレーンリンク確立方法、基地局、及び、モビリティ管理デバイスを適用してもよいということを理解すべきである。
【0047】
この出願の複数の実施態様において、ユーザ機器は、これらには限定されないが、移動局(MS, Mobile Station)、モバイル端末(Mobile Terminal)、モバイル電話(Mobile Telephone)、ハンドセット(handset)、及び、携帯用機器(portable equipment)等を含むということを理解すべきである。ユーザ機器は、無線アクセスネットワーク(RAN, Radio Access Network)を使用することによって、1つ又は複数のコアネットワークと通信してもよい。例えば、ユーザ機器は、(また、"セルラー"電話と称される)モバイル電話であってもよく、又は、無線通信機能を有するコンピュータであってもよい。代替的に、ユーザ機器は、携帯用装置、ポケットサイズの装置、ハンドヘルド装置、コンピュータ内蔵型の装置、又は、車載型のモバイル装置であってもよい。
【0048】
この出願の複数の実施形態においては、基地局は、GSM又はCDMAにおける基地局装置(BTS, Base Transceiver Station)であってもよく、WCDMAにおけるノードB(NodeB)であってもよく、或いは、LTEにおける進化型ノードB(evolved Node B, eNB, 又は e-NodeB)であってもよい。このことは、この出願のそれらの複数の実施形態においては限定されない。
【0049】
この出願のそれらの複数の実施形態の理解を容易にするために、以下の記載は、この出願のそれらの複数の実施形態において使用される技術的な用語を説明している。
【0050】
ランダムアクセス: ランダムアクセスは、ユーザが、ランダムアクセスプリアンブルを送信して、ネットワークへのアクセスを試み、そして、そのネットワークへの基本的なシグナリングのための接続を確立するプロセスである。ランダムアクセスは、移動体通信システムにおける極めて重要なステップであるとともに、ユーザ機器と基地局との間の通信リンクを確立する最後のステップである。
【0051】
アップリンク同期: 空間中での信号の伝送には遅延が存在する。UEが、データ伝送の間に、基地局から離れる場合に、基地局が送信する信号は、ますます遅れてUEに到達する。同時に、UEからの信号は、ますます遅れて基地局に到着する。過度に大きな遅延は、現在のスロットにおいて基地局がそのUEから受信する信号とあるスロットにおいて基地局が他のUEから受信する信号との間の重複を引き起こし、それにより、符号間干渉を引き起こす。したがって、複数の異なるUEのアップリンク信号が基地局に到達するときに、それらのUEの複数のアップリンク信号の直交性を保証するために、時間整列が必要となる。アップリンク同期プロセスは、初期アクセスのための送信時間を調整する一方のステップ、及び、接続状態においてアップリンク同期を維持する他方のステップの2つのステップを含む。
【0052】
タイミングアドバンス: タイミングアドバンスは、移動局の信号が基地局に到達する実際の時間と、その移動局とその基地局との間の距離が0であるとの仮定の下で、その移動局の信号がその基地局に到達する時間との差である。タイミングアドバンスは、基地局とユーザ機器との間のアップリンク同期を実装するのに使用される。
【0053】
アクセスタイミングアドバンス: アクセスタイミングアドバンスは、UEのランダムアクセスプロセスにおいて基地局による測定によって得られるタイミングアドバンスであり、初期アクセスのために送信時間を調整するのに使用される。
【0054】
タイミング調整量: タイミング調整量は、UEがシステムにアクセスし、そして、初期アップリンク同期を取得した後の各々の指定された期間において、基地局がUEのアップリンクサービスデータの時間に対して実行する測定によって得られるTA値の調整量であり、接続状態にあるUEのアップリンク同期を維持するのに使用される。
【0055】
近傍のユーザ: この出願の複数の実施形態において、基地局からの距離があらかじめ設定された値の範囲の中にあるユーザ機器は、近傍のユーザと称される。
【0056】
遠隔のユーザ: この出願の複数の実施形態において、基地局からの距離があらかじめ設定された値を超えているユーザ機器は、遠隔のユーザと称される。
【0057】
内側の円半径: 近傍のユーザが属している領域の半径を内側の円半径と称する。言い換えると、内側の円半径は、上記のあらかじめ設定された値と等しい。
【0058】
以下の記載は、最初に、この出願の複数の実施形態における通信接続方法を説明する。
図1を参照すると、この出願の複数の実施形態における通信接続方法のある1つの実施形態は、以下のステップを含む。
【0059】
101. 基地局は、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得する。
【0060】
ユーザ機器は、第2のランダムアクセス要求を送信し、基地局は、第2のランダムアクセス要求に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを決定する。説明を容易にするために、この出願のこの実施形態においては、現在の測定によって得られるアクセスタイミングアドバンスは、第1のアクセスタイミングアドバンスと称される。
【0061】
ユーザ機器が、ランダムアクセスを完了し、そして、基地局への通信リンクを確立した後に、その基地局は、その通信リンクを使用することによって、ユーザ機器が送信するサービスデータを取得し、各々の指定された期間においてサービスデータを測定して、その期間に対応するタイミング調整量を取得し、そして、そのタイミング調整量に基づいて、第1のアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得する。
【0062】
102. 基地局は、ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定し、ユーザ機器がトリガ条件を満たしている場合に、ステップ103を実行する。
【0063】
各々の期間において、第1のアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得した後に、基地局は、そのターゲットタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がその期間においてトリガ条件を満たしているか否かを決定し、ユーザ機器がトリガ条件を満たしている場合に、ステップ103を実行する。
【0064】
103. 基地局は、ユーザ機器にトリガ信号を送信する。
【0065】
各々の期間において、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定する場合に、基地局は、そのユーザ機器にトリガ信号を送信し、それによって、そのユーザ機器は、第1のランダムアクセス要求を送信する。第1のランダムアクセス要求を受信した後に、その基地局は、再度、そのユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを測定してもよい。判別を容易にするために、現在の測定によって得られるアクセスタイミングアドバンスは、第2のアクセスタイミングアドバンスと称される。測定によって、そのユーザ機器に対応する第2のアクセスタイミングアドバンスを取得した後に、その基地局は、そのユーザ機器にランダムアクセス応答を送信する。その応答は、第2のアクセスタイミングアドバンスを含む。このようにして、そのユーザ機器の2回目のランダムアクセスを完了する。
【0066】
この出願のこの実施形態においては、基地局は、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整し、そして、その次に、その調整されたタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定してもよい。ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するときに、その基地局は、そのユーザ機器にトリガ信号を送信してもよく、それによって、そのユーザ機器は、その基地局に第1のランダムアクセス要求を送信する。言い換えると、その基地局は、タイミング調整量に基づいて、リアルタイムで、そのユーザ機器とその基地局との間の距離を測定することが可能である。その距離がトリガ条件を満たしているときに、その基地局は、再びランダムアクセス要求を送信し、そして、再びその基地局にアクセスするように、そのユーザ機器をトリガしてもよい。この情況では、100キロメートルの外側に存在するUEが、基地局に向かって移動して、100キロメートルの境界に達する場合、又は、100キロメートルの範囲の中に存在するUEが、基地局から離れて移動して、100キロメートルの境界に達する場合に、いかなる通話の中断も発生せず、それにより、100キロメートルの境界におけるUEの途切れのない遷移を実装するとともに、ユーザ体験を改善する。
【0067】
図1に対応する実施形態に基づいて、基地局は、複数の方式によって、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定してもよいということを理解することが可能である。ある1つの例として、複数の方式のうちのいくつかを使用することによって、この出願の複数の実施形態における通信接続方法を詳細に説明する。
図2を参照すると、この出願の複数の実施形態における通信接続方法の他の実施形態は、以下のステップを含む。
【0068】
201. 基地局は、ユーザ機器が送信する第2のランダムアクセス要求を受信する。
【0069】
ユーザ機器が基地局と通信する必要があるときに、ユーザ機器は、第2のランダムアクセス要求を送信し、基地局は、その第2のランダムアクセス要求を受信する。
【0070】
202. 基地局は、第1の基準時点において、第2のランダムアクセス要求を復調して、第1の情報を取得する。
【0071】
第2のランダムアクセス要求が基地局に到達した後に、その基地局は、第1の基準時点において、第2のランダムアクセス要求を復調して、第1の情報を取得する。
【0072】
203. 基地局は、第2の基準時点において、第2のランダムアクセス要求を復調して、第2の情報を取得する。
【0073】
第1の基準時点において第2のランダムアクセス要求を復調した後に、基地局は、さらに、第2の基準時点において、第2のランダムアクセス要求を復調して、第2の情報を取得する。
【0074】
第1の基準時点及び第2基準時点は、基地局によってあらかじめ設定されて、ユーザ信号が復調される時点であるということを理解すべきである。これらの時点において、基地局は、受信したユーザ信号を復調する。第1の基準時点は、第2基準時点よりも早い。第1の基準時点と第2基準時点との間の差は、概ね、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH, Physical Uplink Shared Channel)データシンボルの積分量となる。2つの基準時点の差に光速度を乗算すると、内側の円半径に2を乗じた値に等しくなる。
【0075】
204. 基地局は、第1の情報及び第2の情報に基づいて、ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定する。
【0076】
復調によって第1の情報及び第2の情報を取得した後に、基地局は、第1の情報及び第2の情報に基づいて、ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定する。
【0077】
選択的に、第1の情報は、第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第1の基準シーケンスとの間の第1の相関ピーク値を含んでもよく、第2の情報は、第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第2の基準シーケンスとの間の第2の相関ピーク値を含んでもよい。
【0078】
第1の基準シーケンスは、開始時点として第1の基準時点を使用する局所的なシーケンスであり、第2の基準シーケンスは、開始時点として第2の基準時点を使用する局所的なシーケンスであるということを理解すべきである。
【0079】
復調によって第1の情報及び第2の情報を取得した後に、基地局は、以下の方式によって、ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定してもよい。第1の相関ピーク値が第2の相関ピーク値よりも大きいということを決定するときに、基地局は、ユーザ機器が近傍ユーザであるということを決定し、そのユーザ機器のアクセスタイミングアドバンスとして第1のタイミングアドバンスを決定するか、又は、第1の相関ピーク値が第2の相関ピーク値よりも小さいということを決定するときに、基地局は、ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定し、そのユーザ機器のアクセスタイミングアドバンスとして第2のタイミングアドバンスを決定する。
【0080】
しかしながら、上記の方式において、時間領域信号のフェージング特性に起因して、信号の変動が生起する場合があり、第1の相関ピーク値及び第2の相関ピーク値が影響を受け、それにより、上記の同定の精度を低下させる。したがって、この出願のこの実施形態によって提供される他の識別方式においては、基地局は、ユーザ機器を識別するために、タイミングアドバンスを追加してもよい。
【0081】
選択的に、この出願のこの実施形態において、第1の情報は、第1のタイミングアドバンス及び第1の相関ピーク値を含んでもよく、第2の情報は、第2のタイミングアドバンス及び第2の相関ピーク値を含んでもよい。この場合に、復調によって第1の情報及び第2の情報を取得した後に、基地局は、
第1の相関ピーク値が第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいということを決定するときに、基地局は、ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定し、そして、そのユーザ機器のアクセスタイミングアドバンスとして、第1のタイミングアドバンスを決定するか、
第1の相関ピーク値が第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいということを決定するときに、基地局は、ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定し、そして、そのユーザ機器のアクセスタイミングアドバンスとして、第1のタイミングアドバンスを決定するか、
第1の相関ピーク値が第2の相関ピーク値よりも小さいということを決定するときに、基地局は、ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定し、そして、そのユーザ機器のアクセスタイミングアドバンスとして、第2のタイミングアドバンスを決定するか、又は、
第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きく、且つ、第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいということを決定するときに、基地局は、ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定し、そして、そのユーザ機器のアクセスタイミングアドバンスとして、第2のタイミングアドバンスを決定する、
という方式によって、ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定してもよい。
【0082】
この出願のこの実施形態においては、ランダムアクセスプロセスにおいて、基地局からの距離が、あらかじめ設定された値の範囲の中にあるユーザ機器は、近傍のユーザと称され、基地局からの距離が、あらかじめ設定された値を超えているユーザ機器は、遠隔のユーザと称されるということを理解すべきである。具体的には、あらかじめ設定された値は、100キロメートル又は他のあらかじめ設定された値であってもよい。このことは、この出願においては特には限定されない。
【0083】
さらに、この出願のこの実施形態においては、第3のあらかじめ設定されたしきい値は、基地局からの距離があらかじめ設定された値であるユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスに概ね等しいということを理解すべきである。第4のあらかじめ設定されたしきい値は、ユーザの要件に基づいて設定され、具体的には、経験的な値に基づいて具体的に設定されてもよい。第4のあらかじめ設定されたしきい値は、0又は0よりわずかに大きい値に設定されてもよく、或いは、他の値に設定されてもよい。このことは、本明細書においては特には限定されない。
【0084】
205. 基地局は、ユーザ機器に、第2のランダムアクセス要求に対応するランダムアクセス応答を送信する。
【0085】
ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定した後に、基地局は、ユーザ機器に、第2のランダムアクセス要求に対応するランダムアクセス応答を送信する。ランダムアクセス応答は、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを含む。具体的にいうと、近傍のユーザについて、ランダムアクセス応答は、ユーザ機器に対応する第1のタイミングアドバンスを含み、遠隔のユーザについて、ランダムアクセス応答は、ユーザ機器に対応する第2のタイミングアドバンスを含む。説明を簡単にするために、この出願のこの実施形態においては、ランダムアクセス応答の中に含まれるアクセスタイミングアドバンスは、第1のアクセスタイミングアドバンスと称される。
【0086】
206. 基地局は、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得する。
【0087】
第2のランダムアクセス要求に基づいて、基地局とユーザ機器との間のランダムアクセスを完了した後に、基地局は、ユーザ機器が送信するサービスデータを取得し、各々の指定された調整期間において、サービスデータを測定して、その調整期間に対応するタイミング調整量を取得し、そして、そのタイミング調整量に基づいて、第1のアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得する。
【0088】
具体的には、基地局は、式
【数9】
を使用することによって、アクセスタイミングアドバンスTA
rachを調整して、ターゲットタイミングアドバンスT
allを取得してもよく、
【数10】
は、第1の調整期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数11】
は、第2の調整期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数12】
は、i番目の調整期間に対応するタイミング調整量を表す。
【0089】
言い換えると、各々の調整期間において、基地局は、この調整期間に対応するタイミング調整量、この調整期間の前の各々の調整期間のタイミング調整量、及び、アクセスタイミングアドバンスを加算して、加算結果、すなわち、ターゲットタイミングアドバンスを取得してもよい。
【0090】
例えば、現在の調整期間が第3の調整期間である場合には、基地局は、第1の調整期間、第2の調整期間、及び第3の調整期間における測定によって得られるタイミング調整量を加算し、そして、アクセスタイミングアドバンスにその加算結果を加算して、ターゲットタイミングアドバンスを取得してもよい。
【0091】
選択的に、この出願のこの実施形態においては、基地局は、以下の方式によって、サービスデータを測定して、調整期間に対応するタイミング調整量を取得してもよい。基地局は、UEの現在の期間に対応するタイミングアドバンスTA
iを測定し、そして、その次に、以下の式
【数13】
を使用することによって、その期間に対応するタイミング調整量を算出する。
【0092】
1つのTsに対応するタイミングアドバンス距離は、4.89mに等しいということに留意すべきである。
【0093】
207. 基地局は、ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいか否かを決定し、ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きい場合には、ステップ209を実行し、ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きくない場合には、ステップ206を実行する。
【0094】
近傍のユーザとして決定されるユーザ機器について、基地局は、そのユーザ機器に対応するターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいか否かを決定し、そのユーザ機器に対応するターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きい場合には、ステップ209を実行し、又は、そのユーザ機器に対応するターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きくない場合には、次の指定された調整期間において、再び、ステップ206を実行する。
【0095】
この出願のこの実施形態において、第1のあらかじめ設定されたしきい値
【数14】
の値は、内側の円半径を使用することによって決定されるということを理解すべきである。具体的には、第1のあらかじめ設定されたしきい値の値に対応する距離は、内側の円半径の値よりもわずかに大きくなるように設定されていてもよい。内側の円半径は、第1の基準時間及び第2の基準時間を使用することによって決定され、それらの2つの基準時点の差に光速度を乗算すると、内側の円半径に2を乗じた値に等しくなるということを理解すべきである。
【0096】
208. 基地局は、ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいか否かを決定し、ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合には、ステップ209を実行し、ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さくない場合には、ステップ206を実行する。
【0097】
遠隔のユーザとして決定されるユーザ機器については、基地局は、そのユーザ機器に対応するターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいか否かを決定し、そのユーザ機器に対応するターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合には、ステップ209を実行し、又は、そのユーザ機器に対応するターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さくない場合には、次の指定された調整期間において、再び、ステップ206を実行する。
【0098】
この出願のこの実施形態においては、第2のあらかじめ設定されたしきい値
【数15】
の値は、通常、0の近傍に設定され、正の数であってもよく又は負の数であってもよいということを理解すべきである。このことは、本明細書においては特には限定されない。
【0099】
209. 基地局は、ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定する。
【0100】
近傍のユーザとして決定されるユーザ機器については、そのユーザ機器に対応するターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいということを決定するときに、基地局は、そのユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定する。
【0101】
遠隔のユーザとして決定されるユーザ機器について、そのユーザ機器に対応するターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいということを決定するときに、基地局は、そのユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定する。
【0102】
210. 基地局は、ユーザ機器にトリガ信号を送信する。
【0103】
近傍のユーザ又は遠隔のユーザについて、そのユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定した後に、基地局は、そのユーザ機器にトリガ信号を送信してもよい。具体的には、トリガ信号は、物理的ダウンリンク制御チャネル命令(Physical Downlink Control Channel Order, PDCCH Order)又は他のトリガ信号であってもよい。このことは、本明細書においては特には限定されない。
【0104】
加えて、トリガ信号を受信した後に、ユーザ機器は、
基地局に第1のランダムアクセス要求を送信する。第1のランダムアクセス要求を受信した後に、その基地局は、その第1のランダムアクセス要求に基づいて、ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定してもよい。具体的には、基地局は、ステップ202乃至ステップ204の方式によってユーザ機器を再識別してもよく、そして、その次に、そのユーザ機器に、応答するランダムアクセス応答を送信して、そのユーザ機器の2回目のランダムアクセスを完了してもよい。
【0105】
この出願のこの実施形態においては、ユーザ機器が、基地局が送信するランダムアクセス応答を受信し、そして、そのランダムアクセス応答に基づいて、ランダムアクセスを完了した後に、累積された時間が長い場合には、ターゲットタイミングアドバンスについての測定が不正確になる場合があるということに留意すべきである。
【0106】
選択的に、この出願のこの実施形態においては、第5のあらかじめ設定されたしきい値
【数16】
及び第6のあらかじめ設定されたしきい値
【数17】
を設定してもよい。ユーザ機器がランダムアクセスを完了した後に、近傍のユーザとして決定されるユーザ機器の場合には、基地局は、あらかじめ設定された継続期間の間隔で、そのユーザ機器のターゲットタイミングアドバンスが第5のあらかじめ設定されたしきい値
【数18】
よりも大きいか否かを決定する。ユーザ機器のターゲットタイミングアドバンスが第5のあらかじめ設定されたしきい値
【数19】
よりも大きい場合には、基地局は、ステップ209及びステップ210を実行する。具体的にいうと、基地局は、そのユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定し、そして、そのユーザ機器にトリガ信号を送信する。遠隔のユーザとして決定されるユーザ機器の場合には、基地局は、あらかじめ設定された継続期間の間隔で、そのユーザ機器のターゲットタイミングアドバンスが
第6のあらかじめ設定されたしきい値
【数20】
よりも小さいか否かを決定する。ユーザ機器のターゲットタイミングアドバンスが第5のあらかじめ設定されたしきい値
【数21】
よりも小さい場合には、基地局は、ステップ209及びステップ210を実行する。具体的にいうと、基地局は、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定し、そして、ユーザ機器にそのトリガ信号を送信してもよい。
【0107】
この出願のこの実施形態において、第5のあらかじめ設定されたしきい値
【数22】
は、第1のあらかじめ設定されたしきい値
【数23】
よりも小さく、第6のあらかじめ設定されたしきい値
【数24】
は、第2のあらかじめ設定されたしきい値
【数25】
よりも小さく、あらかじめ設定された継続期間は、調整期間の長さよりも短いということを理解すべきである。具体的には、第5のあらかじめ設定されたしきい値及び第6のあらかじめ設定されたしきい値の値は、経験的な値に基づいて決定されてもよい。
【0108】
この出願のこの実施形態においては、基地局は、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整し、そして、その次に、その調整されたタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定してもよい。ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するときに、その基地局は、そのユーザ機器にトリガ信号を送信してもよく、それによって、そのユーザ機器は、その基地局に第1のランダムアクセス要求を送信する。言い換えると、その基地局は、タイミング調整量に基づいて、リアルタイムで、そのユーザ機器とその基地局との間の距離を測定することが可能である。その距離がトリガ条件を満たしているときに、その基地局は、再びランダムアクセス要求を送信し、そして、再びその基地局にアクセスするように、そのユーザ機器をトリガしてもよい。この情況では、100キロメートルの外側に存在するUEが、基地局に向かって移動して、100キロメートルの境界に達する場合、又は、100キロメートルの範囲の中に存在するUEが、基地局から離れて移動して、100キロメートルの境界に達する場合に、いかなる通話の中断も発生せず、それにより、100キロメートルの境界におけるUEの途切れのない遷移を実装するとともに、ユーザ体験を改善する。
【0109】
この出願のこの実施形態は、近傍のユーザ又は遠隔のユーザとしてユーザ機器を識別する複数の方式を提供し、それにより、その解決方法の柔軟性を改善する。
【0110】
この出願のこの実施形態においては、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かは、ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、ある指定されたタイミング調整期間の中で決定される。加えて、ユーザ機器がランダムアクセスを完了した後に、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かは、ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、あらかじめ設定された継続期間の間隔で、あらかじめ決定されてもよく、それにより、その解決方法の精度を改善する。
【0111】
理解を容易にするために、以下の記載は、ある1つの適用シナリオにおけるこの出願の複数の実施形態における通信接続方法を説明する。
【0112】
ユーザ機器Aと基地局Bの距離は、80キロメートルである。この場合に、Aは、Bへの通信接続の確立を試み、そして、Aは、Bにランダムアクセス要求を送信する。Bは、第1の基準時点においてその第1のランダムアクセス要求を復調して、第1の相関ピーク値(500)及び第1のTA値(1026×0.52マイクロ秒)を取得し、そして、その次に、第2の基準時点においてその第1のランダムアクセス要求を復調して、第2の相関ピーク値(30)及び第2のTA値(1344×0.52マイクロ秒)を取得する。
【0113】
第1の相関ピーク値は、第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、第2のTA値は、第4のあらかじめ設定されたしきい値(10×0.52マイクロ秒)よりも大きいので、Bは、Aが近傍のユーザであるということを決定し、そして、第1のTA値が、Aに対応するアクセスタイミングアドバンスであるということを決定する。Bは、Aにランダムアクセス応答を送信する。その応答は、第1のTA値を含む。Aは、その第1のTA値に基づいて、Bにアップリンクデータを送信し、Bは、第1の指定された調整期間の中で、Aが送信するアップリンクデータを測定して、その調整期間に対応するタイミング調整量(2)を取得する。その次に、Bは、タイミング調整量に基づいて、第1のTA値を調整して、ターゲットTA値(51028×0.52マイクロ秒)を取得する。ターゲットタイミングアドバンスは、第1のあらかじめ設定されたしきい値(1290×0.52マイクロ秒)よりも大きくはない。Bは、N番目の指定された期間においてBが測定したタイミング調整量に基づいて第1のTA値を調整することによって得られるターゲットTA値が、第1のあらかじめ設定されたしきい値(1290×0.52マイクロ秒)よりも大きくなるまで、第2の指定された期間において、繰り返して、上記のステップを実行する。Bは、Aがトリガ条件を満たしているということを決定し、Bは、AにPDCCH命令を送信する。
【0114】
この場合には、AとBとの間の距離は、101キロメートルであり、Aは、PDCCH命令を受信し、そして、その信号に基づいて、再び、Bにランダムアクセス要求を送信する。Bは、他の第1の基準時点において、ランダムアクセス要求を復調して、第3の相関ピーク値(50)及び第3のTA値(1280×0.52マイクロ秒)を取得し、そして、その次に、他の第2の基準時点において、ランダムアクセス要求を復調して、第4の相関ピーク値(600)及び第4のTA値(13×0.52マイクロ秒)を取得する。
【0115】
第3の相関ピーク値(50)は、第4の相関ピーク値(600)よりも小さいので、Bは、Aが遠隔のユーザであるということを決定し、そして、第4のTA値(13*0.52マイクロ秒)がAに対応するアクセスタイミングアドバンスであるということを決定する。Bは、Aにランダムアクセス応答を送信する。その応答は、第4のTA値を含む。Aは、第4のTA値に基づいて、Bにアップリンクデータを送信する。Bは、Aが送信するアップリンクデータを受信し、1つのスロットだけ、そのアップリンクデータの整列を遅らせる。このように、Aが、100キロメートルの範囲の中の場所から100キロメートルの外側に存在する場所に移動するときに、途切れのない遷移を実装する。
【0116】
上記の記載は、この出願の複数の実施形態における通信接続方法について説明している。以下の記載は、この出願の複数の実施形態における基地局を説明する。
図3を参照して、この出願の複数の実施形態における基地局のある1つの実施形態は、
タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得するように構成される調整モジュール301であって、アクセスタイミングアドバンスは、ユーザ機器が当該基地局にランダムにアクセスするときに得られるタイミングアドバンスである、調整モジュール301と、
ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定するように構成される判断モジュール302と、
判断モジュールが、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するときに、ユーザ機器にトリガ信号を送信するように構成される送信モジュール303と、を含み、トリガ信号は、当該基地局に第1のランダムアクセス要求を送信するようにユーザ機器をトリガするのに使用される。
【0117】
図3に対応する実施形態においては、基地局の複数のモジュールが実行する複数の手順は、
図1に示されている実施形態において説明されている方法の手順と同様であるということを理解すべきであり、本明細書においては、詳細は説明されない。
【0118】
この出願のこの実施形態においては、調整モジュール301は、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整してもよく、そして、その次に、判断モジュール302は、その調整されたタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定してもよい。ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するときに、送信モジュール303は、そのユーザ機器にトリガ信号を送信してもよく、それによって、そのユーザ機器は、その基地局に第1のランダムアクセス要求を送信する。言い換えると、その基地局は、タイミング調整量に基づいて、リアルタイムで、そのユーザ機器とその基地局との間の距離を測定することが可能である。その距離がトリガ条件を満たしているときに、その基地局は、再びランダムアクセス要求を送信し、そして、再びその基地局にアクセスするように、そのユーザ機器をトリガしてもよい。この情況では、100キロメートルの外側に存在するUEが、基地局に向かって移動して、100キロメートルの境界に達する場合、又は、100キロメートルの範囲の中に存在するUEが、基地局から離れて移動して、100キロメートルの境界に達する場合に、いかなる通話の中断も発生せず、それにより、100キロメートルの境界におけるUEの途切れのない遷移を実装するとともに、ユーザ体験を改善する。
【0119】
理解を容易にするために、以下の記載は、この出願の複数の実施形態における基地局を詳細に説明する。
図4を参照して、この出願の複数の実施形態における基地局の他の実施形態は、
タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得するように構成される調整モジュール401であって、アクセスタイミングアドバンスは、ユーザ機器が当該基地局にランダムにアクセスするときに得られるタイミングアドバンスである、調整モジュール401と、
ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定するように構成される判断モジュール402と、
判断モジュール402が、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するときに、ユーザ機器にトリガ信号を送信するように構成される送信モジュール403と、を含み、トリガ信号は、当該基地局に第1のランダムアクセス要求を送信するようにユーザ機器をトリガするのに使用される。
【0120】
判断モジュール402は、
ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいか否かを決定するように構成される第1の判断ユニット4021と、
第1の判断ユニット4021が、ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいということを決定するときに、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するように構成される第1の決定ユニット4022と、を含んでもよく、
及び/又は、
ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいか否かを決定するように構成される第2の判断ユニット4023と、
第2の判断ユニット4023が、ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいということを決定するときに、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するように構成される第2の決定ユニット4024と、を含んでもよい。
【0121】
選択的に、この出願のこの実施形態においては、当該基地局は、
ユーザ機器が送信する第2のランダムアクセス要求を受信するように構成される受信モジュール404と、
第1の基準時点において、第2のランダムアクセス要求を復調して、第1の情報を取得するように構成される第1の復調モジュール405と、
第2の基準時点において、第2のランダムアクセス要求を復調して、第2の情報を取得するように構成される第2の復調モジュール406と、
第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定するように構成される決定モジュール407と、をさらに含む。
【0122】
選択的に、この出願のこの実施形態においては、第1の情報は、ユーザ機器に対応する第1のタイミングアドバンス、及び、第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第1の基準シーケンスとの間の第1の相関ピーク値を含んでもよく、第2の情報は、ユーザ機器に対応する第2のタイミングアドバンス、及び、第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第2の基準シーケンスとの間の第2の相関ピーク値を含んでもよい。対応して、決定モジュール407は、(図示はされていないが)
第1の相関ピーク値が第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときに、ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するように構成される第3の決定ユニットと、
第1の相関ピーク値が第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいときに、ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するように構成される第4の決定ユニットと、
第1の相関ピーク値が第2の相関ピーク値よりも小さいときに、ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するように構成される第5の決定ユニットと、
第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きく、且つ、第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときに、ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するように構成される第6の決定ユニットと、を含んでもよい。
【0123】
選択的に、この出願のこの実施形態においては、調整モジュール401は、
式
【数26】
を使用することによって、アクセスタイミングアドバンスTA
rachを調整して、ターゲットタイミングアドバンスT
allを取得するように構成される調整ユニット4011を含んでもよく、
【数27】
は、第1の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数28】
は、第2の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数29】
は、i番目の期間に対応するタイミング調整量を表す。
【0124】
選択的に、この出願のこの実施形態においては、トリガ信号は、物理ダウンリンク制御チャネル命令であってもよい。
【0125】
図4に対応する実施形態において、基地局の複数のモジュールが実行する複数の手順は、
図2に示されている実施形態において説明されている方法の手順と同様であるということを理解すべきであり、本明細書においては、詳細は説明されない。
【0126】
この出願のこの実施形態においては、調整モジュール401は、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整してもよく、そして、その次に、判断モジュール402は、その調整されたタイミングアドバンスに基づいて、ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定してもよい。ユーザ機器がトリガ条件を満たしているということを決定するときに、送信モジュール403は、そのユーザ機器にトリガ信号を送信してもよく、それによって、そのユーザ機器は、その基地局に第1のランダムアクセス要求を送信する。言い換えると、その基地局は、タイミング調整量に基づいて、リアルタイムで、そのユーザ機器とその基地局との間の距離を測定することが可能である。その距離がトリガ条件を満たしているときに、その基地局は、再びランダムアクセス要求を送信し、そして、再びその基地局にアクセスするように、そのユーザ機器をトリガしてもよい。この情況では、100キロメートルの外側に存在するUEが、基地局に向かって移動して、100キロメートルの境界に達する場合、又は、100キロメートルの範囲の中に存在するUEが、基地局から離れて移動して、100キロメートルの境界に達する場合に、いかなる通話の中断も発生せず、それにより、100キロメートルの境界におけるUEの途切れのない遷移を実装するとともに、ユーザ体験を改善する。
【0127】
この出願のこの実施形態は、近傍のユーザ又は遠隔のユーザとしてユーザ機器を識別する方式、及び、アクセスタイミングアドバンスを調整する特定の方式を提供し、それにより、その解決方法の柔軟性を改善する。
【0128】
上記の記載は、機能モジュールの観点から、この出願の複数の実施形態における基地局を説明している。以下の記載は、物理的ハードウェアの観点から、この出願の複数の実施形態における基地局を説明する。
図5は、この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局の概略的な構造図である。基地局500は、異なる構成又は異なるパフォーマンスに起因して、比較的大きな差を有していてもよく、(例えば、1つ又は複数のプロセッサ等の)1つ又は複数の中央処理ユニット(central processing units, CPU)522及びメモリ532、及び、(例えば、1つ又は複数の大規模記憶デバイス等の)1つ又は複数の記憶媒体530を含んでもよく、それらの1つ又は複数の記憶媒体530は、アプリケーションプログラム542又はデータ544を格納する。メモリ532及び記憶媒体530は、一時的な記憶装置又は永続的な記憶装置であってもよい。記憶媒体530の中に格納されているプログラムは、(図示されていない)1つ又は複数のモジュールを含んでもよく、各々のモジュールは、基地局における一連の命令動作を含んでもよい。さらに、中央処理ユニット522は、記憶媒体530と通信し、そして、基地局500において、記憶媒体530の中の一連の命令動作を実行する、ように構成されてもよい。
【0129】
基地局500は、1つ又は複数の電源526、1つ又は複数の有線の又は無線のネットワークインターフェイス550、1つ又は複数の入出力インターフェイス558、及び/又は、Windows ServerTM、Mac OS XTM、UnixTM、LinuxTM、又はFreeBSDTM等の1つ又は複数のオペレーティングシステム541をさらに含んでもよい。
【0130】
上記の実施形態において基地局が実行する複数のステップは、
図5に示されている基地局構成に基づいていてもよい。
【0131】
この出願のある1つの実施形態は、さらに、コンピュータ記憶媒体を提供する。そのコンピュータ記憶媒体は、基地局が使用するコンピュータ命令を格納するように構成され、そのコンピュータ命令は、基地局のために設計されているプログラムを含む。
【0132】
ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらのいずれかの組み合わせを使用することによって、上記の複数の実施形態のすべて又は一部を実装してもよい。ソフトウェアを使用して、それらの複数の実施形態を実装するときに、コンピュータプログラム製品の形態で、それらの複数の実施形態をすべて又は部分的に実装してもよい。
【0133】
コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。それらのコンピュータプログラム命令が、コンピュータによってロードされ、そして、実行されるときに、この出願の複数の実施形態にしたがった手順又は機能をすべて又は部分的に生成する。そのコンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよく、又は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から他のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はディジタル加入者線(DSL)等の)有線方式又は(例えば、赤外線、無線、又はマイクロ波等の)無線方式によって、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから、他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターに送信されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータにアクセス可能ないずれかの使用可能な媒体、又は、1つ又は複数の使用可能な媒体を一体化したサーバ又はデータセンター等のデータ記憶デバイスであってもよい。それらの使用可能な媒体は、(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ等の)磁気媒体、(例えば、DVD等の)光媒体、又は、(例えば、固体ディスクSolid State Disk(SSD)等の)半導体媒体等であってもよい。
【0134】
当業者は、利便性があり且つ簡潔な説明のために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することが可能であるということを明確に理解することが可能である。本明細書においては、詳細は説明されない。
【0135】
この出願によって提供される複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、他の方式によって、それらの開示されているシステム、装置、及び方法を実装することが可能であるということを理解すべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は、ある1つの例であるにすぎない。例えば、ユニットの分割は、論理的な機能の分割であるにすぎず、実際の実装においては、他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素を組み合わせ又は一体化して、他のシステムとしてもよく、或いは、いくつかの特徴を無視してもよく又は実行しなくてもよい。加えて、いくつかのインターフェイスを使用することによって、それらの示され又は説明されている相互の結合、直接的な結合、又は通信接続を実装することが可能である。電子的な形態、機械的な形態、又は、他の形態によって、複数の装置又は複数のユニットの間の間接的な結合又は通信接続を実装することが可能である。
【0136】
複数の個別の部分として説明されている複数のユニットは、物理的に分離されていてもよく、又は、物理的に分離されていなくてもよく、複数のユニットとして示されている複数の部分は、複数の物理的なユニットであってもよく、又は、複数の物理的なユニットでなくてもよく、1つの場所に位置していてもよく、又は、複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。実際の要件に基づいて、複数のユニットのうちのいくつか又はすべてを選択して、複数の実施形態の複数の解決方法の複数の目的を達成してもよい。
【0137】
加えて、この出願の複数の実施形態における複数の機能ユニットを一体化して、1つの処理ユニットとしてもよく、或いは、複数のユニットのうちの各々のユニットは、物理的に単独で存在してもよく、或いは、2つ又はそれ以上のユニットを一体化して、1つのユニットとしてもよい。その一体化されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、又は、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0138】
その一体化されたユニットが、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、且つ、独立した製品として販売され又は使用されるときに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の中にその一体化されたユニットを格納することが可能である。そのような理解に基づいて、この出願の複数の技術的解決方法を、本質的に、或いは、先行技術に寄与する部分又はそれらの複数の技術的解決方法のうちのすべて又はいくつかを、ソフトウェア製品の形態で実装することが可能である。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体の中に格納され、そして、いくつかの命令を含み、それらのいくつかの命令は、この出願の複数の実施形態において説明されている方法の複数のステップのうちのすべて又はいくつかを実行するように、(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)コンピュータデバイスに指示する。上記の記憶媒体は、プログラムコードを格納することが可能であるUSBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み出し専用メモリ(英文正式名称: Read-Only Memory, 英文略称: ROM)、ランダムアクセスメモリ(英文正式名称: Random Access Memory, 英文略称: RAM)、磁気ディスク、又は、光ディスク等のいずれかの媒体を含む。
【0139】
上記の複数の実施形態は、この出願の複数の技術的解決方法を説明することを意図しているにすぎず、この出願を限定することを意図してはいない。この出願は、上記の複数の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、この出願のそれらの複数の実施形態の複数の技術的解決方法の趣旨及び範囲から離れることなく、当業者が、さらに、上記の複数の実施形態において説明されている複数の技術的解決方法に対して修正を行ってもよく、或いは、上記の複数の実施形態において説明されている複数の技術的解決方法の複数の技術的特徴のうちのいくつかに対して等価な置換を行ってもよいということを理解するはずである。
【0140】
本発明のある1つの例にしたがって、この出願は、さらに、以下の実施形態を提供する。
実施形態1: 通信接続方法であって、
基地局によって、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得するステップであって、前記アクセスタイミングアドバンスは、前記ユーザ機器が前記基地局にランダムにアクセスするときに得られるタイミングアドバンスである、ステップと、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定するステップと、
前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしている場合に、前記基地局によって前記ユーザ機器にトリガ信号を送信するステップと、を含み、前記トリガ信号は、前記基地局に第1のランダムアクセス要求を送信するように前記ユーザ機器をトリガするのに使用される、
方法。
実施形態2: 前記ユーザ機器は、近傍のユーザであり、前記近傍のユーザは、前記近傍のユーザが前記基地局にランダムにアクセスするときに、前記基地局からの距離があらかじめ設定された値の範囲の中にあるユーザ機器であり、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定する前記ステップは、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいか否かを決定するステップと、
前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するステップと、を含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態3: 前記ユーザ機器は、遠隔のユーザであり、前記遠隔のユーザは、前記遠隔のユーザが前記基地局にランダムにアクセスするときに、前記基地局からの距離があらかじめ設定された値を超えているユーザ機器であり、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定する前記ステップは、
前記基地局によって、前記ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいか否かを決定するステップと、
前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するステップと、を含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態4: 基地局によって、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得する前記ステップの前に、
前記ユーザ機器が送信する第2のランダムアクセス要求を前記基地局によって受信するステップと、
前記基地局によって、第1の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第1の情報を取得するステップと、
前記基地局によって、第2の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第2の情報を取得するステップと、
前記基地局によって、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定するステップと、を含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態5: 前記第1の情報は、前記ユーザ機器に対応する第1のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第1の基準シーケンスとの間の第1の相関ピーク値を含み、前記第2の情報は、前記ユーザ機器に対応する第2のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応する前記アクセスシーケンスと第2の基準シーケンスとの間の第2の相関ピーク値を含み、
前記基地局によって、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定する前記ステップは、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するステップと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するステップと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するステップと、
前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合に、前記基地局によって、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するステップと、を含む、実施形態4に記載の方法。
実施形態6: 基地局によって、タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得する前記ステップは、
前記基地局によって、式
【数30】
を使用することによって、前記アクセスタイミングアドバンスTArachを調整して、前記ターゲットタイミングアドバンスTallを取得するステップを含み、
【数31】
は、第1の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数32】
は、第2の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数33】
は、i番目の期間に対応するタイミング調整量を表す、実施形態1乃至5のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態7: 前記トリガ信号は、物理ダウンリンク制御チャネル命令を含む、実施形態1乃至5のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態8: 基地局であって、
タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得するように構成される調整モジュールであって、前記アクセスタイミングアドバンスは、前記ユーザ機器が当該基地局にランダムにアクセスするときに得られるタイミングアドバンスである、調整モジュールと、
前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定するように構成される判断モジュールと、
前記判断モジュールが、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するときに、前記ユーザ機器にトリガ信号を送信するように構成される送信モジュールと、を含み、前記トリガ信号は、当該基地局に第1のランダムアクセス要求を送信するように前記ユーザ機器をトリガするのに使用される、
基地局。
実施形態9: 前記ユーザ機器は、近傍のユーザであり、前記近傍のユーザは、前記近傍のユーザが当該基地局にランダムにアクセスするときに、当該基地局からの距離があらかじめ設定された値の範囲の中にあるユーザ機器であり、
前記判断モジュールは、
前記ターゲットタイミングアドバンスが第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいか否かを決定するように構成される第1の判断ユニットと、
前記第1の判断ユニットが、前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第1のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいということを決定するときに、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するように構成される第1の決定ユニットと、を含む、実施形態8に記載の基地局。
実施形態10: 前記ユーザ機器は、遠隔のユーザであり、前記遠隔のユーザは、前記遠隔のユーザが当該基地局にランダムにアクセスするときに、当該基地局からの距離があらかじめ設定された値を超えているユーザ機器であり、
前記判断モジュールは、
前記ターゲットタイミングアドバンスが第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいか否かを決定するように構成される第2の判断ユニットと、
前記第2の判断ユニットが、前記ターゲットタイミングアドバンスが前記第2のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいということを決定するときに、前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしているということを決定するように構成される第2の決定ユニットと、を含む、実施形態8に記載の基地局。
実施形態11: 当該基地局は、
前記ユーザ機器が送信する第2のランダムアクセス要求を受信するように構成される受信モジュールと、
第1の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第1の情報を取得するように構成される第1の復調モジュールと、
第2の基準時点において、前記第2のランダムアクセス要求を復調して、第2の情報を取得するように構成される第2の復調モジュールと、
前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということ又は遠隔のユーザであるということを決定するように構成される決定モジュールと、をさらに含む、実施形態8に記載の基地局。
実施形態12: 前記第1の情報は、前記ユーザ機器に対応する第1のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応するアクセスシーケンスと第1の基準シーケンスとの間の第1の相関ピーク値を含み、前記第2の情報は、前記ユーザ機器に対応する第2のタイミングアドバンス、及び、前記第2のランダムアクセス要求に対応する前記アクセスシーケンスと第2の基準シーケンスとの間の第2の相関ピーク値を含み、
前記決定モジュールは、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときに、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するように構成される第3の決定ユニットと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きいときに、前記ユーザ機器が近傍のユーザであるということを決定するように構成される第4の決定ユニットと、
前記第1の相関ピーク値が前記第2の相関ピーク値よりも小さいときに、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するように構成される第5の決定ユニットと、
前記第1のタイミングアドバンスが第3のあらかじめ設定されたしきい値よりも大きく、且つ、前記第2のタイミングアドバンスが第4のあらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときに、前記ユーザ機器が遠隔のユーザであるということを決定するように構成される第6の決定ユニットと、を含む、実施形態11に記載の基地局。
実施形態13: 前記調整モジュールは、
式
【数34】
を使用することによって、前記アクセスタイミングアドバンスTArachを調整して、前記ターゲットタイミングアドバンスTallを取得するように構成される調整ユニットを含み、
【数35】
は、第1の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数36】
は、第2の期間に対応するタイミング調整量を表し、
【数37】
は、i番目の期間に対応するタイミング調整量を表す、実施形態8乃至12のうちのいずれか1つに記載の基地局。
実施形態14: 前記トリガ信号は、物理ダウンリンク制御チャネル命令を含む、実施形態8乃至12のうちのいずれか1つに記載の基地局。
実施形態15: トランシーバー、プロセッサ、及びメモリを含む基地局であって、
前記メモリは、プログラムを格納するように構成され、
前記プロセッサは、前記プログラムを実行して、
タイミング調整量に基づいて、ユーザ機器に対応するアクセスタイミングアドバンスを調整して、ターゲットタイミングアドバンスを取得するステップであって、前記アクセスタイミングアドバンスは、前記ユーザ機器が当該基地局にランダムにアクセスするときに得られるタイミングアドバンスである、ステップと、
前記ターゲットタイミングアドバンスに基づいて、前記ユーザ機器がトリガ条件を満たしているか否かを決定するステップと、
前記ユーザ機器が前記トリガ条件を満たしている場合に、前記ユーザ機器にトリガ信号を送信するように前記トランシーバーを制御するステップと、を実行するように構成され、前記トリガ信号は、当該基地局に第1のランダムアクセス要求を送信するように前記ユーザ機器をトリガするのに使用される、
基地局。
実施形態16: 命令を含むコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令がコンピュータによって実行されると、実施形態1乃至7のうちのいずれか1つに記載の方法を前記コンピュータが実行することを可能とする、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。