特許第6859787号(P6859787)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社デンソーの特許一覧
<>
  • 特許6859787-はんだ接合体およびその製造方法 図000002
  • 特許6859787-はんだ接合体およびその製造方法 図000003
  • 特許6859787-はんだ接合体およびその製造方法 図000004
  • 特許6859787-はんだ接合体およびその製造方法 図000005
  • 特許6859787-はんだ接合体およびその製造方法 図000006
  • 特許6859787-はんだ接合体およびその製造方法 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6859787
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】はんだ接合体およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/60 20060101AFI20210405BHJP
   H05K 3/32 20060101ALI20210405BHJP
   H05K 3/34 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   H01L21/92 602D
   H01L21/60 311S
   H05K3/32 C
   H05K3/34 505F
【請求項の数】13
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-57822(P2017-57822)
(22)【出願日】2017年3月23日
(65)【公開番号】特開2018-160603(P2018-160603A)
(43)【公開日】2018年10月11日
【審査請求日】2019年9月25日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成25年度国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「次世代スマートデバイス開発プロジェクト/車載用障害物センシングデバイスの開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】特許業務法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 優輝
(72)【発明者】
【氏名】大原 悠希
(72)【発明者】
【氏名】松井 正樹
【審査官】 安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−165671(JP,A)
【文献】 特開2018−093001(JP,A)
【文献】 特開2014−192383(JP,A)
【文献】 特開2002−280417(JP,A)
【文献】 特開2002−016211(JP,A)
【文献】 特開2017−092341(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/60−607
H01L 25/00−18
H05K 3/32−34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属層(4)、および、前記金属層に積層された合金層(5)を有し、表層部が前記合金層で構成された第1バンプ(1)と、
はんだで構成されたはんだ層(8)を有し、表層部が前記はんだ層で構成されるとともに、前記はんだ層において前記合金層に接合された第2バンプ(2)と、を備え、
前記合金層は、前記金属層に含まれる金属とスズを含むはんだとの合金で構成されており、
前記合金層の厚さは、前記はんだ層の厚さ以上とされており、
前記合金層は、前記はんだ層を貫通しているはんだ接合体。
【請求項2】
前記金属層は、ニッケルで構成されており、
前記合金層に、ニッケルと、はんだに含まれるスズとの合金が形成されている請求項1に記載のはんだ接合体。
【請求項3】
前記合金層および前記はんだ層は、厚さ方向が一致しており、
前記合金層の厚さ方向に垂直な方向において、前記はんだ層の幅は、前記合金層の幅以上とされている請求項1または2に記載のはんだ接合体。
【請求項4】
前記第2バンプは、ニッケルで構成されたニッケル層(7)を有しており、
前記はんだ層は、前記ニッケル層に積層されており、
前記合金層は、前記はんだ層を貫通して前記ニッケル層に到達するとともに、前記ニッケル層との界面が平坦な形状とされている請求項1ないし3のいずれか1つに記載のはんだ接合体。
【請求項5】
金属層(4)を形成することと、
前記金属層に、スズを含むはんだで構成された第1はんだ層(5b)を積層することと、
前記金属層および前記第1はんだ層を熱処理することにより、前記金属層に含まれる金属を前記第1はんだ層に拡散させて、前記金属層に含まれる金属と前記第1はんだ層に含まれるスズとの合金で構成された合金層(5)を形成し、表層部が前記合金層で構成された第1バンプ(1)を形成することと、
はんだで構成された第2はんだ層(8)を有し、表層部が前記第2はんだ層で構成された第2バンプ(2)を形成することと、
前記第1バンプを形成すること、および、前記第2バンプを形成することの後、前記合金層と前記第2はんだ層とを熱圧着により接合することと、を備えるはんだ接合体の製造方法。
【請求項6】
前記金属層は、ニッケルで構成されており、
前記第1バンプを形成することでは、前記金属層に含まれるニッケルを前記第1はんだ層に拡散させる請求項に記載のはんだ接合体の製造方法。
【請求項7】
前記第1バンプを形成することでは、はんだが溶融する温度で前記金属層および前記第1はんだ層を熱処理する請求項またはに記載のはんだ接合体の製造方法。
【請求項8】
前記第1はんだ層を形成することでは、前記金属層の厚さの5/2以下の厚さとなるように前記第1はんだ層を形成する請求項ないしのいずれか1つに記載のはんだ接合体の製造方法。
【請求項9】
前記第2バンプを形成することでは、前記第2はんだ層の面内方向の幅が前記合金層の面内方向の幅以上となるように、前記第2バンプを形成する請求項ないしのいずれか1つに記載のはんだ接合体の製造方法。
【請求項10】
前記接合することでは、はんだの融点以下の温度で熱圧着を行う請求項ないしのいずれか1つに記載のはんだ接合体の製造方法。
【請求項11】
前記第1バンプを形成することでは、前記第2はんだ層の厚さ以上の厚さとなるように前記合金層を形成し、
前記接合することでは、前記合金層が前記第2はんだ層を貫通するように熱圧着を行う請求項ないし10のいずれか1つに記載のはんだ接合体の製造方法。
【請求項12】
前記第2バンプを形成することでは、ニッケルで構成されたニッケル層(7)の上に前記第2はんだ層を積層し、
前記接合することでは、前記合金層が前記第2はんだ層を貫通して前記ニッケル層に到達するように熱圧着を行う請求項11に記載のはんだ接合体の製造方法。
【請求項13】
前記第2バンプを形成することでは、電解メッキによって前記第2はんだ層を形成する請求項ないし12のいずれか1つに記載のはんだ接合体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、はんだ接合体およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置などが備える金属バンプ同士の接合方法として、はんだ溶融接合が挙げられる。はんだ溶融接合では、接合時の加熱により、はんだの表面が酸化し、接合不良が発生するおそれがあるため、はんだの表面の酸化膜をフラックスで除去しながら接合する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−28126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような方法では、フラックス成分によるバンプ間のリーク不良を抑制するために、フラックスの洗浄工程が必要であり、工数が多くなっている。
【0005】
本発明は上記点に鑑みて、フラックスを用いずに接合不良を抑制することが可能なはんだ接合体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、金属層(4)、および、金属層に積層された合金層(5)を有し、表層部が合金層で構成された第1バンプ(1)と、はんだで構成されたはんだ層(8)を有し、表層部がはんだ層で構成されるとともに、はんだ層において合金層に接合された第2バンプ(2)と、を備え、合金層は、金属層に含まれる金属とスズを含むはんだとの合金で構成されており、合金層の厚さは、はんだ層の厚さ以上とされており、合金層は、はんだ層を貫通している。
【0007】
これによれば、第1バンプの表層部が硬い合金層で構成されているため、合金層とはんだ層とを熱圧着することで、はんだ層の表面に形成された酸化膜が合金層によって破られる。したがって、フラックスを用いずに、第1バンプの合金層と第2バンプのはんだ層との接合不良を抑制することが可能となる。
【0008】
また、請求項に記載の発明では、金属層(4)を形成することと、金属層に、スズを含むはんだで構成された第1はんだ層(5b)を積層することと、金属層および第1はんだ層を熱処理することにより、金属層に含まれる金属を第1はんだ層に拡散させて、金属層に含まれる金属と第1はんだ層に含まれるスズとの合金で構成された合金層(5)を形成し、表層部が合金層で構成された第1バンプ(1)を形成することと、はんだで構成された第2はんだ層(8)を有し、表層部が第2はんだ層で構成された第2バンプ(2)を形成することと、第1バンプを形成すること、および、第2バンプを形成することの後、合金層と第2はんだ層とを熱圧着により接合することと、を備える。
【0009】
これによれば、第1バンプの表層部が硬い合金層で構成されているため、はんだ層の表面に形成された酸化膜が、熱圧着の際に合金層によって破られる。したがって、フラックスを用いずに、第1バンプの合金層と第2バンプのはんだ層との接合不良を抑制することが可能となる。
【0010】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態にかかるはんだ接合体、および、はんだ接合体により接合された半導体チップおよび基板の断面図である。
図2】第1実施形態にかかるはんだ接合体の断面図である。
図3】第1実施形態にかかるはんだ接合体の平面図である。
図4】はんだ接合体の製造工程を示す断面図である。
図5】はんだ接合体の製造工程を示す断面図である。
図6】第1実施形態の変形例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
【0013】
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態のはんだ接合体10は、バンプ1とバンプ2とを備えており、半導体チップ20と基板30とを接合している。半導体チップ20は、図示しないSi基板の表面に半導体素子が形成されたものである。基板30は、半導体チップ20が備える半導体素子の信号処理回路が形成されたものであり、エポキシ樹脂やガラスエポキシ樹脂等の樹脂をベースとして構成されるプリント基板で構成されている。
【0014】
バンプ1は、半導体チップ20が備えるSi基板の裏面に形成されており、バンプ2は、基板30の表面に形成されている。そして、バンプ1とバンプ2が接合されることにより、半導体チップ20と基板30が接合されている。
【0015】
図2に示すように、バンプ1は、Cu(銅)で構成されたCu層3と、Ni(ニッケル)で構成されたNi層4と、合金層5とを備えている。これらの層は、半導体チップ20の裏面に順に積層されており、バンプ1は、表層部を構成する合金層5においてバンプ2に接合されている。バンプ1は第1バンプに相当し、Ni層4は金属層に相当する。
【0016】
合金層5は、Ni層4に含まれるNiが後述するはんだ層5bに拡散することで形成されたものであり、Sn(スズ)の合金であるはんだとNiとの合金で構成されている。具体的には、合金層5は、内部にNiSn合金5aが形成されたはんだで構成されている。
【0017】
合金を形成するための熱処理によって、合金層5のうちNi層4とは反対側の面は凸形状とされている。また、この熱処理によってNiSn合金5aが厚さ方向に柱状に成長しており、合金層5のうちNi層4とは反対側の面には、厚さ方向に成長し表面に到達したNiSn合金5aとはんだとによって微細な凹凸が形成されている。
【0018】
バンプ2は、Cuで構成されたCu層6と、Niで構成されたNi層7と、はんだで構成されたはんだ層8とを備えている。これらの層は、基板30の表面に順に積層されており、バンプ2の表層部ははんだ層8で構成されている。はんだ層8は、熱圧着により合金層5と接合されている。バンプ2は第2バンプに相当し、はんだ層8は第2はんだ層に相当する。
【0019】
はんだ層8のうち合金層5側の面は、合金層5との熱圧着により、合金層5の形状に対応した凹形状とされている。そして、合金層5とはんだ層8との界面には、合金層5の成分がはんだ層8に拡散して合金が形成されている。
【0020】
バンプ1とバンプ2は、互いに対向するように配置されており、合金層5の厚さ方向、すなわち、Cu層3、Ni層4、合金層5の積層方向は、はんだ層8の厚さ方向、すなわち、Cu層6、Ni層7、はんだ層8の積層方向と一致している。
【0021】
また、はんだ層8の面内方向、すなわち、厚さ方向に垂直な方向の幅は、合金層5の面内方向の幅以上とされている。具体的には、Cu層3、Ni層4、合金層5、Cu層6、Ni層7、はんだ層8の上面は、一方向に平行な2つの辺と一方向に垂直な他方向に平行な2つの辺を有する角丸正方形状とされている。そして、合金層5、はんだ層8の一方向の幅をそれぞれW1、W2とすると、W1≦W2とされている。
【0022】
そして、バンプ1とバンプ2は、厚さ方向から見たとき、図3に示すように合金層5がはんだ層8の内側に含まれるように配置されている。なお、図3では、はんだ接合体10の構成要素のうち、合金層5とはんだ層8のみを図示している。
【0023】
はんだ接合体10の製造方法について図4図5を用いて説明する。図4(a)に示す工程では、スパッタリング法などを用いて、半導体チップ20の裏面にCu層3と、Ni層4と、はんだで構成されたはんだ層5bを順に積層する。はんだ層5bは、第1はんだ層に相当する。なお、図4図5では、半導体チップ20、基板30の図示を省略している。
【0024】
図4(b)に示す工程では、Ni層4およびはんだ層5bの熱処理を行う。具体的には、はんだが溶融する温度、例えば250℃でリフロー処理を行い、Ni層4に含まれるNiをはんだ層5bに拡散させる。これにより、Ni層4の上に、Ni層4に含まれるNiとはんだ層5bに含まれるSnとの合金で構成され、Ni層4とは反対側の面が凸形状とされた合金層5を形成する。そして、表層部が合金層5で構成されたバンプ1が形成される。
【0025】
このとき、Ni層4とはんだ層5bの厚さを調整することで、NiSn合金を厚く形成することができる。本発明者らが行った実験では、例えば、はんだ層5bの厚さをNi層4の厚さの1/3以上5/2以下とすることで、熱処理によりNiSn合金が十分に厚く形成され、接合の歩留まりが向上した。
【0026】
また、リフローの温度を調整することにより、図4(b)に示すように、NiSn合金5aが合金層5の厚さ方向に柱状に成長して合金層5の表面に到達する。そして、合金層5の表面に露出したNiSn合金5aと合金層5に含まれるSn等とによって、合金層5の表面に微細な凹凸が形成される。合金層5の表面に凹凸を形成することで、後述する図5(b)に示す工程において、バンプ1とバンプ2との圧着の際に、合金層5によってはんだ層8の表面の酸化膜が破れやすくなり、バンプ1とバンプ2とをより良好に接合することができる。
【0027】
図5(a)に示す工程では、電解メッキを用いて、基板30の表面にCu層6、Ni層7、はんだ層8を順に積層する。これにより、表層部がはんだ層8で構成されたバンプ2が形成される。なお、はんだ層8の形成時には、はんだ層8の表面に酸化膜が形成される。本実施形態では、はんだ層8の面内方向の幅が、合金層5の面内方向の幅以上となるように、バンプ2を形成する。
【0028】
Ni層7を形成した後、Ni層7の表面にはんだペーストを配置し、このはんだペーストを熱処理によって溶融させてはんだ層8を形成すると、Ni層7とはんだ層8との間に合金が形成され、はんだ層8が所望の形状とは異なる形状となるおそれがある。例えば、はんだ層8の表面が凸形状になると、接合時の加圧により合金層5とはんだ層8との位置ずれが生じるおそれがある。また、はんだ層8が所望の厚さよりも薄いと、接合強度が低下するおそれがある。
【0029】
これに対して、はんだ層8を電解メッキにより形成すると、合金層5と接合されるはんだ層8の表面が平坦になり、かつ、はんだ層8を厚く形成することができる。そのため、合金層5とはんだ層8との位置ずれが生じることが抑制され、また、接合強度の低下を抑制することができる。
【0030】
図5(b)に示す工程では、合金層5とはんだ層8とをはんだの融点以下の温度、例えば150℃で熱圧着する。合金層5を構成するNiSn合金は、はんだ層8を構成するはんだよりも硬いため、合金層5は、はんだ層8の表面に形成された酸化膜を破り、はんだ層8を凹形状に変形させる。合金層5とはんだ層8は、含まれている成分の一部が同じであるため、合金層5の成分がはんだ層8に拡散することにより、接合が強固になる。
【0031】
このとき、はんだ層8の幅があまりに小さいと、接合時の加圧によって合金層5とはんだ層8との位置ずれが生じた場合に、バンプ1がバンプ2に対向した状態が維持されなくなるおそれがある。これに対して、例えばはんだ層8の幅W2が合金層5の幅W1以上とされていれば、接合時の加圧によって合金層5とはんだ層8との位置ずれが生じた場合にも、バンプ1がバンプ2に対向した状態が維持されやすい。
【0032】
このように、本実施形態では、熱圧着の際に合金層5がはんだ層8の表面の酸化膜を破り、はんだ層8の内部に到達する。したがって、フラックスを用いずに、合金層5とはんだ層8との接合不良を抑制することができる。また、これにより、半導体チップ20と基板30を備える半導体装置の製造工程を簡略化し、半導体装置の製造コストを低減することができる。また、バンプ1とバンプ2とを大気中で接合することが可能となるため、真空装置が不要となり、半導体装置の製造コストを低減することができる。
【0033】
また、本実施形態では、はんだの融点よりも低い温度で接合を行うので、接合のための加熱および接合後の冷却にかかる時間が短縮される。これにより、スループットが向上する。
【0034】
また、バンプ1の表層部に、接合前に合金層5が形成されているため、はんだ層同士を接合する場合に比べて、接合後の合金層の形成が抑制される。したがって、接合後に合金層の形成が進むことによるはんだ接合体10の電気抵抗の変動が小さくなる。
【0035】
なお、合金層5の厚さがはんだ層8の厚さ以上となるように合金層5およびはんだ層8を形成することにより、図6に示すように、合金層5がはんだ層8を貫通し、Ni層7に到達するように熱圧着を行うことが可能となる。
【0036】
合金層5は、はんだ層8との熱圧着ではほとんど変形しないが、はんだ層8を貫通してはんだ層8よりも硬いNi層7と熱圧着されると、圧力により変形する。具体的には、合金層5の凸形状とされた部分が凹んで、合金層5とNi層7との界面が平坦な形状になる。また、NiSn合金5aの成長によって合金層5の表面に形成された微細な凹凸が平坦化される。すると、合金層5とNi層7との相互拡散が促進され、図6に示すように、合金層5とNi層7との間にNiとSnとの合金で構成された合金層9が形成される。これにより、接合強度がさらに向上する。
【0037】
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
【0038】
例えば、上記第1実施形態では、Cu層3、Ni層4の上にはんだ層5bを形成したが、他の金属で構成される層の上にはんだ層5bを形成し、他の金属とSnとの合金で合金層5を構成してもよい。また、上記第1実施形態では、Cu層6、Ni層7の上にはんだ層8を形成したが、他の金属で構成される層の上にはんだ層8を形成してもよい。
【0039】
また、上記第1実施形態では、合金層5、はんだ層8の上面形状が角丸正方形状とされているが、これらの上面形状を他の形状、例えば円形状としてもよい。また、上記第1実施形態では、バンプ1を形成した後にバンプ2を形成したが、バンプ1を形成する前にバンプ2を形成してもよい。
【0040】
また、上記第1実施形態では、接合体10を用いて半導体チップ20と基板30とを接合する場合について説明したが、これ以外の部材に本発明を適用してもよい。例えば、接合体10を用いて半導体チップ同士を接合してもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 バンプ
2 バンプ
4 Ni層
5 合金層
5b はんだ層
8 はんだ層
図1
図2
図3
図4
図5
図6