特許第6860065号(P6860065)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6860065ホットスタンプ用テーラードブランク材の製造方法、焼入れ部材の製造方法、ホットスタンプ用テーラードブランク材、及び焼入れ部材
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860065
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】ホットスタンプ用テーラードブランク材の製造方法、焼入れ部材の製造方法、ホットスタンプ用テーラードブランク材、及び焼入れ部材
(51)【国際特許分類】
   B23K 11/16 20060101AFI20210405BHJP
   B23K 11/087 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   B23K11/16 101
   B23K11/087
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-509616(P2019-509616)
(86)(22)【出願日】2018年3月20日
(86)【国際出願番号】JP2018011166
(87)【国際公開番号】WO2018180810
(87)【国際公開日】20181004
【審査請求日】2019年9月24日
(31)【優先権主張番号】特願2017-67989(P2017-67989)
(32)【優先日】2017年3月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】銭谷 佑
(72)【発明者】
【氏名】泰山 正則
(72)【発明者】
【氏名】中澤 嘉明
【審査官】 柏原 郁昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−081997(JP,A)
【文献】 特開昭62−252687(JP,A)
【文献】 特開2013−220445(JP,A)
【文献】 特開2007−314817(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 11/16
B23K 11/087
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板を電極輪対の間にはさみ、前記電極輪対を周方向に回転させることで、前記電極輪対を前記アルミニウムめっき鋼板に対して移動させながら前記アルミニウムめっき鋼板に通電することと、
前記アルミニウムめっき層と他の鋼板とを重ねた状態で、前記アルミニウムめっき鋼板のうち前記通電によって通電された箇所を前記他の鋼板とシーム溶接することと、
を備えるホットスタンプ用テーラードブランク材の製造方法。
【請求項2】
前記通電は、前記アルミニウムめっき鋼板と前記他の鋼板とを含む複数枚の鋼板を重ねた状態で行い、
前記溶接では、前記複数枚の鋼板を前記通電時の状態からずらさずに重ねた状態のまま溶接する、
請求項1に記載のホットスタンプ用テーラードブランク材の製造方法。
【請求項3】
前記通電では、ナゲットを生成しない、
請求項2に記載のホットスタンプ用テーラードブランク材の製造方法。
【請求項4】
前記アルミニウムめっき鋼板の内部の鋼の炭素含有量は、0.15質量%以上である、
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のホットスタンプ用テーラードブランク材の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のホットスタンプ用テーラードブランク材の製造方法で製造したホットスタンプ用テーラードブランク材の溶接部を焼入れすること、
を更に備える焼入れ部材の製造方法。
【請求項6】
アルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板と、
前記アルミニウムめっき層と重ねられた他の鋼板と、
前記アルミニウムめっき鋼板と前記他の鋼板とをつなぐナゲットと、
を備えるホットスタンプ用テーラードブランク材であって、
前記ナゲットの前記アルミニウムめっき鋼板に垂直な方向から見たときの単位面積当たりのアルミニウム含有量は、前記鋼板同士が重ね合わされた面側に存在する前記アルミニウムめっき層を含むアルミニウムめっき層の単位面積当たりのアルミニウム含有量の55%未満であり、
前記ナゲットのアルミニウム含有量は0.15質量%未満であり、
前記ナゲットの炭素含有量は0.15質量%以上であり、
前記ナゲットの溶接長さ100mmあたりの前記ナゲット内部の欠陥は3個以下である、
ホットスタンプ用テーラードブランク材
【請求項7】
アルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板と、
前記アルミニウムめっき層と重ねられた他の鋼板と、
前記アルミニウムめっき鋼板と前記他の鋼板とをつなぐナゲットと、
を備える焼入れ部材であって、
前記ナゲットの前記アルミニウムめっき鋼板に垂直な方向から見たときの単位面積当たりのアルミニウム含有量は、前記鋼板同士が重ね合わされた面側に存在する前記アルミニウムめっき層を含むアルミニウムめっき層の単位面積当たりのアルミニウム含有量の55%未満であり、
前記ナゲットのアルミニウム含有量は0.15質量%未満であり、
前記ナゲットの炭素含有量は0.15質量%以上であり、
前記ナゲットの溶接長さ100mmあたりの前記ナゲット内部の欠陥は3個以下である、
焼入れ部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、溶接継手の製造方法、及び溶接継手に関する。
【背景技術】
【0002】
板厚や組成などが異なる複数の鋼板を例えばレーザ溶接により接合し、1枚のテーラードブランク材を製造する技術が知られている(例えば特開2002−144066号公報参照)。
【発明の概要】
【0003】
上記技術によって複数の鋼板をレーザ溶接する場合において、複数の鋼板にアルミニウムめっき鋼板が含まれている場合には、溶接部のアルミニウム含有量が鋼板成分の組成よりも多くなる。溶接部にアルミニウムを多く含有すると、溶接部の焼き入れ性が低下する。このため、アルミニウムめっき鋼板をレーザ溶接した部材を焼き入れした場合、溶接部と他の箇所とで機械特性に差異が生じ、均一な機械特性の部材が得られないという課題がある。この課題は、テーラードブランク材を製造する場合に限られず、アルミニウムめっき鋼板を含む複数枚の鋼板を溶接し、焼き入れ等の熱処理をする場合においても生じる。特に溶接部のアルミニウム含有量が1.0質量%以上の場合、この課題が顕在化する。
【0004】
本開示の目的は、アルミニウムめっき鋼板を含む複数の鋼板を溶接する場合において、溶接部のアルミニウム含有量が少ない溶接継手を得ることが出来る溶接継手の製造方法、及び、溶接部のアルミニウム含有量が少ない(1.0質量%未満)溶接継手を提供することである。
【0005】
本開示の要旨は、以下のとおりである。
【0006】
[1]
アルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板を電極輪対の間にはさみ、前記電極輪対を周方向に回転させることで、前記電極輪対を前記アルミニウムめっき鋼板に対して移動させながら前記アルミニウムめっき鋼板に通電することと、
前記アルミニウムめっき層と他の鋼板とを重ねた状態で、前記アルミニウムめっき鋼板のうち前記通電によって通電された箇所を前記他の鋼板と溶接することと、
を備える溶接継手の製造方法。
(作用効果)
この製造方法では、まず、アルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板を電極輪対の間にはさみ、電極輪対を周方向に回転させることで、電極輪対をアルミニウムめっき鋼板に対して移動させながらアルミニウムめっき鋼板に通電する。その結果、アルミニウム鋼板のうち通電された箇所においてアルミニウムめっき層の一部が取り除かれる。 次に、アルミニウムめっき層と他の鋼板と重ねた状態で、アルミニウムめっき鋼板のうち通電によって通電された箇所(すなわち、アルミニウムめっき層の一部が取り除かれた箇所)を当該他の鋼板と溶接する。その結果、溶接により得られる溶接継手では、溶接部のアルミニウム含有量が、通電を経ないで溶接した場合よりも少なくなる。
なお、アルミニウムめっき鋼板に対する通電では、アルミニウムめっき鋼板のみを電極輪対の間にはさみ、溶接する段階ではじめて当該アルミニウムめっき鋼板と他の鋼板とを重ねた状態にしてもよいし、通電を行う前の段階からアルミニウムめっき鋼板と他の鋼板とを重ねた状態にしてもよい。
【0007】
[2]
前記通電は、前記アルミニウムめっき鋼板と前記他の鋼板とを含む複数枚の鋼板を重ねた状態で行い、
前記溶接では、前記複数枚の鋼板を前記通電時の状態からずらさずに重ねた状態のまま溶接する、
[1]に記載の溶接継手の製造方法。
【0008】
[3]
前記通電では、ナゲットを生成しない、
[2]に記載の溶接継手の製造方法。
【0009】
[4]
前記溶接の種類は、シーム溶接である、
[1]〜[3]の何れか一項に記載の溶接継手の製造方法。
【0010】
[5]
前記アルミニウムめっき鋼板の内部の鋼の炭素含有量は、0.15質量%以上である、
[1]〜[4]の何れか一項に記載の溶接継手の製造方法。
【0011】
[6]
[1]〜[5]の何れか一項に記載の溶接継手の製造方法で製造した溶接継手の溶接部を焼入れすること、
を更に備える焼入れ部材の製造方法。
【0012】
[7]
アルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板と、
前記アルミニウムめっき層と重ねられた他の鋼板と、
前記アルミニウムめっき鋼板と前記他の鋼板とをつなぐナゲットと、
を備える溶接継手であって、
前記ナゲットの前記アルミニウムめっき鋼板に垂直な方向から見たときの単位面積当たりのアルミニウム含有量は、前記鋼板同士が重ね合わされた面側に存在する前記アルミニウムめっき層を含むアルミニウムめっき層の単位面積当たりのアルミニウム含有量の75%未満であり、
前記ナゲットのアルミニウム含有量は1.0質量%未満であり、
前記ナゲットの炭素含有量は0.15質量%以上であり、
前記ナゲットの溶接長さ100mmあたりの前記ナゲット内部の欠陥は3個以下である、
溶接継手。
【0013】
[8]
[7]に記載の溶接継手を備える焼入れ部材。
【0014】
(1)
少なくとも片面にアルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板を電極輪対の間にはさみ、電極輪が周方向に回転し、電極輪対がアルミニウムめっき鋼板上を移動しながらアルミニウムめっき鋼板に通電する第1工程と、
前記アルミニウムめっき層と他の鋼板(別のアルミニウムめっき鋼板でもよい)とを重ねた状態で、前記第1工程で前記アルミニウムめっき鋼板の通電された箇所を前記他の鋼板と溶接する第2工程と、
を備える溶接継手の製造方法。
(作用効果)
第1工程で、少なくとも片面にアルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板を電極輪対の間にはさみ、電極輪が周方向に回転し、電極輪対がアルミニウムめっき鋼板上を移動しながらアルミニウムめっき鋼板に通電する。その結果、アルミニウム鋼板の通電された箇所においてアルミニウムめっき層の一部が取り除かれる。そして、第2工程で、そのアルミニウムめっき層の一部が取り除かれた箇所を、他の鋼板と重ねた状態で溶接する。その結果、第2工程の溶接により得られる溶接継手では、溶接部のアルミニウム含有量が、第1工程を経ないで溶接した場合よりも少なくなる。
なお、第1工程ではアルミニウムめっき鋼板のみを電極輪対の間にはさみ、第2工程ではじめて当該アルミニウムめっき鋼板と他の鋼板とを重ねた状態にしてもよいし、第1工程を行う段階からアルミニウムめっき鋼板と他の鋼板とを重ねた状態にしてもよい。
【0015】
(2)
前記第1工程では、前記アルミニウムめっき鋼板を含む複数枚の鋼板を重ね、
前記第2工程では、前記複数枚の鋼板を前記第1工程からずらさずに重ねたまま溶接する、
(1)に記載の溶接継手の製造方法。
【0016】
(3)
前記第1工程では、ナゲットを生成しない、
(2)に記載の溶接継手の製造方法。
【0017】
(4)
前記第2工程の溶接の種類は、シーム溶接である、
(1)〜(3)のいずれかに記載の溶接継手の製造方法。
【0018】
(5)
前記アルミニウムめっき鋼板の内部の鋼の炭素含有量は、0.15質量%以上である、
(1)〜(4)のいずれかに記載の溶接継手の製造方法。
【0019】
(6)
(1)〜(5)の何れかの溶接継手の製造方法で製造した溶接継手の溶接部を焼入れする、
焼入れ部材の製造方法。
【0020】
(7)
少なくとも片面にアルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板と、
前記アルミニウムめっき層と重ねられた他の鋼板と、
前記アルミニウムめっき鋼板と前記他の鋼板とをつなぐナゲットと、
を備える溶接継手であって、
前記ナゲットの前記アルミニウムめっき鋼板に垂直な方向から見たときの単位面積当たりのアルミニウム含有量は、重ね合わされた面側に存在するアルミニウムめっき層の単位面積当たりのアルミニウム含有量の75%未満であり、
前記ナゲットのアルミニウム含有量は1.0質量%未満であり、
前記ナゲットの炭素含有量は0.15質量%以上であり、
前記ナゲットの溶接長さ100mmあたりの前記ナゲット内部の欠陥は3個以下である、
溶接継手。
【0021】
(8)
(7)〜(10)の何れかに記載の溶接継手を備える焼入れ部材。
【0022】
本開示に係る溶接継手の製造方法によれば、アルミニウムめっき鋼板を含む複数の鋼板を溶接する場合において、溶接部のアルミニウム含有量が少ない溶接継手を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1A図1Aは、第1工程の一例を示す図であり、具体的には被接合材である複数の鋼板に含まれるアルミニウムめっき鋼板に対して一枚ずつ第1工程を行う様子を示す図である。
図1B図1Bは、図1Aに対応する拡大図である。
図2A図2Aは、第1工程の一例を示す図であり、具体的にはアルミニウムめっき鋼板を含む2枚の鋼板を重ねた状態で第1工程を行う様子を示す図である。
図2B図2Bは、図2Aに対応する拡大図である。
図3A図3Aは、第2工程でマッシュシーム溶接を行う場合における第1工程を示す図であり、具体的には一枚ずつ第1工程を行う様子を示している。
図3B図3Bは、第2工程でマッシュシーム溶接を行う場合における第1工程を示す図であり、具体的には2枚の鋼板を重ねて第1工程を行う様子を示している。
図4A図4Aは、第2工程でマッシュシーム溶接を行う場合において、溶接前に鋼板同士の縁部を重ねた状態を示す図である。
図4B図4Bは、第2工程でマッシュシーム溶接を行った後の溶接継手を電極輪対と共に示す図である。
図5A図5Aは、第2工程でシーム溶接を行った場合の溶接継手を示す断面図である。
図5B図5Bは、図5Aに示す溶接継手をアルミニウムめっき鋼板に垂直は方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の実施形態について説明する。
【0025】
<溶接継手の製造方法>
本開示の溶接継手の製造方法は、複数の鋼板を接合する方法である。
【0026】
本開示の溶接継手の製造方法において接合の対象(被接合材)となる「複数の鋼板」のうちの少なくとも一枚の鋼板は、アルミニウムめっき鋼板である。
例えば2枚の鋼板を接合する場合、2枚の鋼板のうち片方がアルミニウムめっき鋼板であると共にもう片方がアルミニウムめっき鋼板以外の鋼板である場合と、2枚の鋼板のうち両方がアルミニウムめっき鋼板である場合とがある。
【0027】
(アルミニウムめっき鋼板)
「アルミニウムめっき鋼板」とは、少なくとも片面にアルミニウムめっき層を備える鋼板を意味する。つまり、アルミニウムめっき鋼板は、片面にアルミニウムめっき層を備える鋼板、または、両面にアルミニウムめっき層を備える鋼板である。
なお、単に「鋼板」という場合、アルミニウムめっき鋼板が含まれる。
【0028】
(アルミニウムめっき層)
アルミニウムめっき層とは、特に断らない限り、めっき層に含まれるアルミニウムの割合が50質量%以上のめっき皮膜を意味する。したがって、アルミニウムめっき層は、例えば、10質量%のケイ素(Si)が添付されたアルミニウムとケイ素の合金浴によって得られたものであってもよい(Al−10Si%)。勿論、めっき皮膜に含まれるアルミニウムの割合は、70質量%以上であってもよいし、80質量%以上であってもよいし、90質量%以上であってもよい。
【0029】
(被めっき材:アルミニウムめっき鋼板の内部の鋼)
被めっき材である鋼(アルミニウムめっき鋼板の内部の鋼)の炭素含有量は、特に限定されない。
但し、本開示の溶接継手の製造方法によって、熱間プレスに供するテーラードブランク材を製造する場合が考えられる。このような場合は、熱間プレスにおいて被めっき材である鋼の焼入れし高強度化するために、被めっき材である鋼の炭素含有量を例えば0.15質量%以上とすることが望ましい。
なお、本開示において「テーラードブランク材」とは、板厚や組成が異なる複数の鋼板を溶接により接合して成る板状素材である。テーラードブランク材は一般に、プレス加工に供される。
【0030】
<第1工程と第2工程>
本開示の溶接継手の製造方法は、第1工程と、第1工程の後に行う第2工程と、を備える。以下、第1工程と第2工程について順番に説明する。
【0031】
なお、以下では、2枚の鋼板を接合する場合について説明する。但し、本開示はこれに限定されず、3枚以上の鋼板を接合する場合にも適用できる。
【0032】
<第1工程>
第1工程は、少なくとも片面にアルミニウムめっき層を備えるアルミニウムめっき鋼板を電極輪対の間にはさみ、電極輪が周方向に回転し、電極輪対がアルミニウムめっき鋼板上を移動しながらアルミニウムめっき鋼板に通電する工程である。
第1工程により、アルミニウムめっき鋼板における通電された箇所において、電極輪の直下からめっき層のアルミニウムが押し出される。その結果、アルミニウムめっき層の一部が取り除かれる。
【0033】
第1工程には、2つの方法があげられる。
1つ目の方法は、図1Aに示すように、一枚のアルミニウムめっき鋼板10を電極輪対50の間にはさみ、電極輪が周方向に回転し、電極輪対がアルミニウムめっき鋼板上を移動しながらアルミニウムめっき鋼板に通電する方法である。換言すると、被接合材である2枚の鋼板に含まれるアルミニウムめっき鋼板10に対して一枚ずつアルミニウムめっき層の一部を取り除く方法である。
2つ目の方法は、図2Aに示すように、被接合材である2枚の鋼板10、20が重ね合わされた状態で行う方法である。換言すると、アルミニウムめっき鋼板を含む2枚の鋼板を重ねて電極輪対の間にはさみ、通電する方法である。鋼板は3枚以上でもよい。鋼板のうち、少なくとも1枚がアルミニウムめっき鋼板であればよい。
【0034】
(1つ目の方法:第1工程を一枚ずつ行う方法、その作用)
1つ目の方法として、図1Bに、一枚のアルミニウムめっき鋼板10を電極輪対の間にはさみ、通電する様子を拡大して示す。なお、図1Bに示すアルミニウムめっき鋼板10は、両面にアルミニウムめっき層14A、14Bを備えるアルミニウムめっき鋼板10である。
図1Bに示すように、電極輪50は矢印R方向へ回転し移動する。電極輪50の加圧、通電により、アルミニウムめっき層14A、14Bが進行方向前方(図1Bの矢印F方向、電極輪対50の鋼板に対する進行方向前方)や進行方向に対して側方へ排出される。これにより、アルミニウムめっき鋼板10のうち第1工程を行った箇所(すなわち電極輪が通過し通電された箇所)においてアルミニウムめっき層14A、14Bの一部が取り除かれる。
なお、片面のみにアルミニウムめっき層のあるアルミニウムめっき鋼板に第1工程を行う場合でも、第1工程で通電された箇所においてアルミニウムめっき層の一部が取り除かれる。
【0035】
被接合材である2枚の鋼板の両方がアルミニウムめっき鋼板の場合は、それぞれのアルミニウムめっき鋼板に対してそれぞれ、第1工程を行うことが好ましい。但し、片方のアルミニウムめっき鋼板に対してのみ第1工程を行っても、一定の効果が得られる。
また、2枚の鋼板のうち、片方のみがアルミニウムめっき鋼板の場合、アルミニウムめっき鋼板に対してのみ第1工程を行えばよい。
【0036】
(2つ目の方法:第1工程を二枚重ねて行う方法、その作用)
図2Bに、2つ目の方法を示す。アルミニウムめっき鋼板10、20は2枚重ね合わせられる。2枚重ね合わせたアルミニウムめっき鋼板10、20を電極輪対50の間にはさむ。電極輪が周方向に回転し、電極輪対がアルミニウムめっき鋼板上を移動しながら通電する。なお、2枚のアルミニウムめっき鋼板10、20は、共に、両面にアルミニウムめっき層を備える。
図2Bの矢印F1に示すように、アルミニウムめっき層のうち電極輪対50に接触する部分に存在するアルミニウムめっき層14A、24Bは、上述の1枚のアルミニウムめっき鋼板10に対して第1工程を行う場合と同様に、電極輪の進行方向前方や進行方向に対して側方へ排出される。またそれだけでなく、図2Bの矢印F2に示すように、アルミニウムめっき層のうち電極輪対50に接触しない部分に存在するアルミニウムめっき層14B、24A(すなわち、アルミニウムめっき鋼板10、20が重ね合わされた側の面に存在するアルミニウムめっき層14B、24A)も、電極輪対50からの加圧力により前方や進行方向に対して側方へ押し出されて排出される。
【0037】
(通電する箇所)
アルミニウムめっき鋼板のうち第1工程で通電する箇所(以下、単に「通電箇所」という。)は、特に限定されない。ただし、アルミニウムめっき鋼板の第1工程で通電する箇所は、第2工程で溶接する箇所である。
例えば、第2工程でマッシュシーム溶接をする場合は、図3A、3Bに示すように、第1工程での通電箇所は鋼板の縁部になる。図3Aは、一枚のアルミニウムめっき鋼板10に対して第1工程を行う様子を示し、図3Bは、2枚のアルミニウムめっき鋼板10、20を重ねて第1工程を行う様子を示す。
【0038】
(電極輪:電極端面形状)
第1工程に用いる電極輪の溶接対象と接する面の形状は、特に限定されず、ベベル形であってもよいし、ラジアス形であってもよい。
ラジアス形の場合の電極先端の曲率半径は、特に限定されず、例えば8mm程のものが用いられる。
電極輪の駆動方式は、特に限定されず、モータによる直動でもよいし、ワークによる従動でもよい。直動方式には次のものが例示される。電極軸を直接駆動するもの、電極輪の円周上を駆動するナール駆動のものである。
電極輪の材質は、特に限定されないが銅合金であることが好ましい。銅合金には、Cr−CuやBe―Cuが例示される。
【0039】
(通電方法)
第1工程での通電方法は、特に限定されない。電源には直流電源を用いてもよいし、交流電源を用いてもよい。また、本実施形態の説明では、基本的に交流電源を用いて断続通電をする場合を例にとるが、連続通電であってもよい。
【0040】
(条件:電流値、加圧力、速度)
第1工程の条件である電流値、加圧力及び速度は、特に限定されない。
電流値は、溶接装置における設定電流値を意味する。
加圧力は、一対の電極輪(電極輪対)により被加工材(鋼板)に加えられる加圧力を意味する。
速度は、経路に沿って、電極輪対を鋼板に対して相対的に移動させる速度を意味する。
【0041】
複数の鋼板を重ねた状態で第1工程を行う場合(つまり第1工程の2つ目の方法の場合、図2A、2B、3B参照)は、第1工程では複数の鋼板を結合するナゲットを生成しないことが好ましい。つまり、ナゲットを生成しないように電流値、加圧力及び速度などの条件を設定することが好ましい。なぜならば、第1工程でナゲットを生成した場合、アルミニウムめっき層が排出されて取り除かれる前に、アルミニウムめっき層のアルミニウムがナゲットに入り込み、ナゲットのアルミニウム含有量を充分に減らせない可能性があるからである。
但し、第1工程がナゲットを生成するものであっても、本開示に含まれる。全てのアルミニウムめっき層のアルミニウムがナゲットに取り込まれるのではなく、一部のアルミニウムめっき層のアルミニウムは排出されるからである。
【0042】
第1工程でナゲットを生成しないための制御は、電流値、加圧力、速度などの条件を調整することで行うことができる。一般的には、各条件は下記傾向を示す。
電流値が、高いとナゲットを生成しやすく、低いと生成しにくい。
加圧力が、高いとナゲットを生成しにくく、低いと生成しやすい。
速度が、高いとナゲットを生成しにくく、低いと生成しやい。
【0043】
<第2工程>
第2工程は、アルミニウムめっき層と他の鋼板とを重ねた状態で、第1工程でアルミニウムめっき鋼板の通電された箇所を他の鋼板と溶接する工程である。
第1工程で通電された箇所ではアルミニウムめっき鋼板のアルミニウムめっき層の一部が取り除かれているので、第2工程により、アルミニウム含有量が少ない溶接部を形成することができる。ここで、アルミニウム含有量が少ないとは、アルミニウムめっき層を除去せず溶接した溶接部よりアルミニウム含有量が少ないという意味である。
【0044】
(溶接の種類)
第2工程の溶接の種類は、特に限定されず、例えばシーム溶接(ラップシーム溶接、マッシュシーム溶接)、抵抗スポット溶接、レーザ溶接、アーク溶接、プラズマ溶接などの様々な溶接の種類を採用することができる。
なぜならば、第1工程で通電された箇所ではアルミニウムめっき層の一部が取り除かれているため、第2工程の溶接の種類によらず、溶接部内のアルミニウム含有量を、第1工程を行わない場合と比較して減らすことができるからである。つまり、第2工程の溶接の種類によらず、一定の効果を得ることができる。
なお、本開示の「溶接部」とは、溶接時に溶融してその後凝固した部分をいう。例えば抵抗溶接においてはナゲットを意味する。レーザ溶接、アーク溶接、プラズマ溶接においてはビードを意味する。
【0045】
第2工程の溶接の種類をシーム溶接にする場合、溶接部(ナゲット)に混入する可能性のあるアルミニウムは、鋼板同士が重ね合わされた面側に存在するアルミニウムめっき層に含まれるアルミニウムのみである。つまり、電極輪対が接触する面側に存在するアルミニウムめっき層のアルミニウムは、ナゲット内に混入しない。したがって、溶接部(ナゲット)のアルミニウム含有量を、他のアルミニウムめっき鋼板を貫通する溶接(例えばレーザ溶接)と比較して、より一層抑えることができる。
【0046】
(溶接の種類の定義)
なお、シーム溶接とは、円板電極(ローラ電極、電極輪)を用いて母材への加圧及び通電を行い、電極を回転しながら継手に沿って連続的に行う抵抗溶接を意味する(JIS Z 3001−6:2013)。
また、ラップシーム溶接とは、重ね合わせた継手に適用されるシーム溶接を意味する(JIS Z 3001−6:2013)。
また、マッシュシーム溶接とは、板端から板厚の半分ないし2倍程度の幅を重ねておき,ラップシーム溶接と同じように円板電極を用いて加圧・通電し,溶接継手を押し潰しながら連続的に溶接する方法を意味する(JIS Z 3001−6:2013参考)。
【0047】
(電極輪)
第2工程の溶接の種類がシーム溶接である場合、第2工程で用いる電極輪対は、第1工程で用いた電極輪対をそのまま用いてもよいし、また、第1工程で用いた電極輪対とは異なる電極輪を用いてもよい。
【0048】
(通電方法)
第2工程の溶接の種類がシーム溶接である場合、第1工程と同様に通電方法は、特に限定されない。第2工程の通電方法は、第1工程での通電方法と同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0049】
本開示の溶接継手の製造方法は、テーラードブランク材の製造に好適に用いることが出来る。テーラードブランク材を製造する場合、第2工程の溶接の種類には、例えば、図4A、4Bに示すようにマッシュシーム溶接が用いられる。図4Aは、第2工程でマッシュシーム溶接を行う場合において、溶接前に鋼板同士の縁部を重ねた状態を示している。図4Bは、第2工程でマッシュシーム溶接を行った後の溶接継手を電極輪対と共に示している。
【0050】
<溶接継手>
図5Aに、本開示の一実施形態に係る溶接継手の製造方法により製造される溶接継手Tを示す。具体的には、第2工程の溶接の種類がシーム溶接(ラップシーム溶接)である場合の溶接継手Tをシーム溶接線に垂直な断面で切断した様子を示している。
【0051】
図5Aに示すように、溶接継手Tには、アルミニウムめっき鋼板10とアルミニウムめっき鋼板20とを結合するナゲット30が形成されている。換言すると、ナゲット30により、アルミニウムめっき鋼板10とアルミニウムめっき鋼板20とが重ねられてつながれている。
【0052】
本実施形態の溶接継手の製造方法では、第1工程ではアルミニウムめっき鋼板10、20のアルミニウムめっき層の一部を取り除く。第2工程では、アルミニウムめっき層の一部が取り除かれた箇所を他の鋼板と重ね合わせてシーム溶接する。シーム溶接された箇所にはナゲットが出来る。
アルミニウムめっき層の一部が取り除かれたため、溶接継手Tでは、ナゲット30のアルミニウム含有量は、重ね合わされた面側に存在したアルミニウムめっき層のアルミニウムがすべてナゲット30に入り込んだと仮定した場合のアルミニウム含有量よりも少なくなっている。
換言すると、アルミニウムめっき鋼板の面に垂直な方向から見たときの単位面積当たりのナゲット30のアルミニウム含有量は、重ね合わされた面側に存在するアルミニウムめっき層の単位面積当たりのアルミニウム含有量よりも少なくなっている。
更に言い換えると、単位長さのナゲット内におけるアルミニウム含有量が、重ね合わされた面のうち単位長さとナゲット相当幅とを乗じた面積領域(単位長さのナゲットをアルミニウムめっき鋼板の面に垂直な方向から見たときの面積領域)に存在するアルミニウムめっき層のアルミニウム含有量よりも少なくなっている。
【0053】
この点について、図5A、5Bを用いて別の説明をする。
図5A、5Bに示すようにアルミニウムめっき鋼板10、20の面に垂直な方向から見たときの面積S(mm)のナゲット30(単位長さのナゲット)に含まれるアルミニウム含有量をA(mg)とし、同じ面積S(mm)における鋼板10、20同士が重ね合わされた面側に存在するアルミニウムめっき層14B、24Aのアルミニウム含有量をB(g)とする。
このとき、
A/S(mg/mm) < B/S(mg/mm
を満たしているということである。
【0054】
また、ナゲット内の空隙(欠陥)は、継手強度を低下させる。空隙の有無は、X線透過観察により、判別した。欠陥の大きさが直径100μm未満の場合は、継手強度への悪影響を及ぼさないと判断し、直径100μm以上の空隙を欠陥とみなした。
【0055】
(測定方法)
アルミニウム含有量Aとアルミニウム含有量Bは、電子線マイクロアナライザ(Electron Probe Micro Analyzer、EPMA)により測定する。
具体的には、板(部品)を切断し、断面方向からめっき部分や溶接部(ナゲット)に対しエネルギー分散型X線分析(EDAX)や電子線マイクロアナライザ(Electron Probe Micro Analyzer、EPMA)により測定することで当該部のアルミニウムの含有量(mass%)を計測(証明)できる。
【0056】
さらに、本開示の溶接継手の製造方法によれば、アルミニウムめっき鋼板の面に垂直な方向から見たときの単位面積当たりのナゲット30のアルミニウム含有量を、重ね合わされた面側に存在するアルミニウムめっき層の単位面積当たりのアルミニウム含有量の75%未満とすることも可能である。
なお、この点については後述の実施例において確認する。
【0057】
(焼入れ工程)
また、本開示の溶接継手の製造方法により複数の鋼板を接合した後、焼入れを行ってもよい。なお、この場合、ナゲット30を含めて焼入れを行うためには、ナゲット30のアルミニウム含有量を1.0質量%未満にする必要がある。なぜなら、ナゲット内のアルミニウム含有量が1.0質量%を超えると焼き入れにより硬質なマルテンサイトを得にくくなる。その結果、軟化部とその周囲で強度差が生じ、継手強度が低下する。この点、本開示の溶接継手の製造方法によれば、ナゲット30のアルミニウム含有量を1.0質量%未満にすることが容易になる。
【0058】
焼入れの方法は、特に限定されない。
例えば、本開示の溶接継手の製造方法によりテーラードブランク材を製造し、このテーラードブランク材を熱間プレス(ホットスタンプ)することで溶接部を焼入れしてもよい。熱間プレスは、最初にテーラードブランク材を例えば約900℃に加熱してオーステナイト化する。次に、オーステナイト化したテーラードブランク材をプレス成形する。プレス成形と同時焼き入れと同時に成形する方法である。金型との接触に伴う冷却効果(接触冷却)によりマルテンサイト変態させることによって焼き入れしつつ、成形を行うことができる。
【実施例】
【0059】
最後に、実施例によって本発明をより具体的に説明する。
但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0060】
(被加工材)
被加工材(鋼板)には、表1に示すアルミニウムめっき鋼板を用いた。
【0061】
【表1】

【0062】
表2に実験条件を示す。
【0063】
【表2】

【0064】
No.1〜6では、第1工程と第2工程を行った。第2工程の溶接方法(溶接の種類)はマッシュシーム溶接とし、第1工程は、上述の2つ目の方法、すなわち表1に示すアルミニウムめっき鋼板を2枚重ねた状態で行った。
No.7〜8では、第1工程を行わず、マッシュシーム溶接により溶接した。
No.9〜10では、第1工程を行わず、レーザ溶接により溶接した。
【0065】
表2の条件で溶接し、得られた溶接継手を大気雰囲気の電気炉にて900℃で4分間保持したのち、焼き入れ開始温度750℃で焼き入れを実施した。表3に調査結果を示す。
【0066】
【表3】

【0067】
欠陥の数は、X線透過写真を用いて観察し、180m長のシーム溶接部のうち中央100mmの数を調べた。
アルミニウム含有量の調査は、上述した方法(電子線マイクロアナライザを用いた方法)により測定した。
混入割合とは、アルミニウムめっき鋼板の面に垂直な方向から見たときに同じ面積に存在するアルミニウムめっき層とナゲットに関し、重ね合わされた面側に存在するアルミニウムめっき層のアルミニウム含有量に対する、ナゲットのアルミニウム含有量の割合を意味する。
溶接部の硬さは、ビッカース硬さ測定試験を用いて、試験荷重1kgfで溶接部の硬さを5点測り、算術平均により平均値を求めた。
引張強度は、引張試験片を幅20mmとし、引張試験を引張速度10mm/min、チャック間距離100mmで実施して測定した。
【0068】
表3に示すように、実施例対応のNo.1〜6では、欠陥の数が3個以下となった。また、混入割合が75%未満(更にいうと55%未満)となった。また、溶接部内のアルミニウム濃度が1.0質量%未満(更にいうと0.15%未満)となった。
これに対し、比較例対応のNo.7、8では、ナゲット内に多くの欠陥が発生し、継手強度がNo.1〜6と比較して有意に低かった。溶接方法をマッシュシーム溶接にすることで、溶接部内に混入するアルミニウム量をレーザ溶接の場合と比較して低く抑えられるものの、第1工程を行わないと溶接部内に欠陥が多く発生する為に継手強度は低下することがわかる。
また、第1工程を行わず、溶接方法をレーザ溶接にした比較例対応のNo.9、10では、溶接部内のアルミニウム濃度が1.0質量%を超える値となり、継手強度がNo.1〜6と比較して有意に低かった。
【0069】
10 アルミニウムめっき鋼板
14A アルミニウムめっき層
14B アルミニウムめっき層
20 アルミニウムめっき鋼板(他の鋼板)
30 ナゲット(溶接部)
50 電極輪対
T 溶接継手
【0070】
2017年3月30日に出願された日本国特許出願2017−067989号の開示は、その全体が参照により本開示に取り込まれる。
本開示に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本開示に参照により取り込まれる。
【0071】
以上、種々の典型的な実施の形態および実施例を説明してきたが、本発明はそれらの実施の形態および実施例に限定されない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B