(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
【0012】
(酸素ルーム1の外観斜視図)
まず、
図1〜
図2を用いて、本発明における酸素ルーム1の構成について具体的に説明を行う。なお、
図1は、開口部3が開放された状態の酸素ルーム1の外観斜視図である。また、
図2は、酸素ルームの収容部2の内部構造を示す断面図である。
【0013】
(酸素ルーム1)
本発明における酸素ルーム1は、収容部2と、気圧制御部6と、濃縮酸素装置7により構成される。
【0014】
(収容部2)
収容部2は、収容部2の底面に設けられている板状の底面板と、収容部2の正面視左側面に設けられている板状の左側面板と、収容部2の正面視右側面に設けられている板状の右側面板と、収容部2の正面側に設けられている板状の正面板と、収容部2の背面側に設けられている板状の背面板と、収容部2の天井側に設けられている板状の天井板とにより構成されており、溶接、ビス止め等により結合されることで箱形状に形成されている。また、収容部2は、酸素ルーム1を利用する利用者を収容可能な空間を内部に有している。
【0015】
また、収容部2の材質は、強度に優れた金属製(例えば、鋼、鉄)となっている。これにより、収容部2の耐重圧性、耐衝撃性が向上するので、収容部2の内部にいる利用者の安全性が向上する。なお、収容部2の材質は、強度に優れた材質であればどのような材質であってもよい。
【0016】
ここで、本実施形態において、天井板には、天井板を補強するための金属製の天井板補強柱が格子状に設けられている。これにより、例えば、地震等で鉄筋や鉄骨構造物が上方から衝突した際であっても、鉄筋や鉄骨構造物が天井板に衝突する前に、天井板補強柱に衝突することとなるので、酸素ルーム1の安全性が向上する。なお、天井板補強柱は、溶接、ビス止め等により天井板と結合される。
【0017】
同様に、正面板には、正面板を補強するための金属製の正面板補強柱が格子状に設けられており、底面板には、底面板を補強するための金属製の底面板補強柱が格子状に設けられている。
【0018】
また、本実施形態において、右側面板には、右側面板を補強するための金属製の右側面板補強柱が設けられている。これにより、例えば、地震等で鉄筋や鉄骨構造物が右側から衝突した際であっても、鉄筋や鉄骨構造物が右側面板に衝突する前に、右側面板補強柱に衝突することとなるので、酸素ルーム1の安全性が向上する。なお、右側面板補強柱は、溶接、ビス止め等により右側面板と結合される。
【0019】
同様に、左側面板には、左側面板を補強するための金属製の左側面板補強柱が設けられており、背面板には、背面板を補強するための金属製の背面板補強柱が設けられている。
【0020】
なお、天井板補強柱、正面板補強柱、底面板補強柱、右側面板補強柱、左側面板補強柱、及び背面板補強柱を総称して「補強柱」という。
【0021】
ここで、本実施形態において、収容部2は、奥行き(D)が120cm、幅(W)が260cm、高さ(H)が150cm程度の大きさとなっており、酸素ルーム1の利用者を複数人収容可能となっているが、収容部2の大きさは、少なくとも1人の利用者を収容可能な大きさであればどのような大きさであってもよい。
【0022】
(開口部3)
開口部3は、収容部2の正面板に設けられており、酸素ルーム1の利用者が収容部2の内部に出入り可能な大きさにより形成されている。ここで、開口部3の大きさは、利用者が出入り可能な大きさであれば、どのような大きさであってもよい。また、開口部3が設けられる位置は、正面板ではなく、他の位置に設けられていてもよい。例えば、開口部3が左側面板や、右側面板、背面板、天井板に設けられていてもよい。
【0023】
(扉部4)
扉部4は、収容部2の正面板に設けられており、開口部3を開放可能、及び閉塞可能に設けられている。具体的には、扉部4は、収容部2の内部方向に可動することにより開口可能な加圧用の内扉と、収容部2の外部方向に可動することにより開口可能な減圧用の外扉とにより構成されている。ここで、本実施形態における扉部4の大きさは、開口部3よりも大きい。
【0024】
また、扉部4が設けられる位置は、開口部3が設けられている位置に合わせて、別の位置に設けられていてもよい。なお、本実施形態において、扉部4は、開き戸となっているが、これに限定されることはなく、例えば、引き戸や、折れ戸であってもよい。
【0025】
(窓部5)
窓部5は、収容部2の正面板に設けられており、収容部2の外部から収容部2の内部を視認可能とするために設けられている。また、窓部5を設けることにより、収容部2の内部にいる利用者の閉塞感を軽減することができる。ここで、窓部5は、正面板以外の位置(例えば、左側面板、右側面板、背面板)に設けられていてもよく、複数設けられていてもよい。なお、窓部5の大きさは、どのような大きさであってもよい。
【0026】
(気圧制御部6)
気圧制御部6は、収容部2や、濃縮酸素装置7と接続されており、収容部2の内部の気圧を制御するために設けられている。なお、気圧制御部6については、後で
図3を用いて詳述する。
【0027】
(濃縮酸素装置7)
濃縮酸素装置7は、気圧制御部6と接続されており、空気中の窒素、及び二酸化炭素を取り除くためのゼオライト(図示せず)を有している。
【0028】
(外側酸素排出弁8)
外側酸素排出弁8は、正面板に設けられており、収容部2の内部の気圧を標準気圧にするために設けられている。ここで、収容部2の外側から外側酸素排出弁8が操作されることにより、収容部2の内部の気圧が標準気圧(「1.0」気圧)に戻ることとなる。
【0029】
(内側酸素排出弁9)
内側酸素排出弁9は、正面板に設けられており、外側酸素排出弁8と同様に、収容部2の内部の酸素を排出するために設けられている。ここで、利用者は、収容部2の内部から内側酸素排出弁9が操作されることにより、収容部2の内部の気圧が標準気圧に戻ることとなる。
【0030】
(酸素濃度計17)
酸素濃度計17は、収容部2の内部に設けられており、収容部2の内部の酸素濃度を計測するために設けられている。なお、酸素濃度計17は、収容部2の内部に設けられているが、収容部2の内部の酸素濃度を計測可能な位置であれば、どこに設けられていてもよい。
【0031】
(警告装置29)
警告装置29は、収容部2の内部に設けられており、収容部2の内部の酸素濃度が所定の閾値に到達した場合、または収容部2の内部の気圧が所定の閾値に到達した場合に、警告を行うために設けられている。ここで、本実施形態における警告装置29は、液晶表示部と、スピーカとを備えており、警告表示と、警告音とにより警告が行われる。
【0032】
(気圧制御部6のブロック図)
次に、
図3を用いて、気圧制御部6のブロック図について説明を行う。
【0033】
気圧制御部6は、CPU6aと、ROM6bと、RAM6cと、電源鍵部10と、開始ボタン11と、終了ボタン12と、一時停止ボタン13と、緊急停止ボタン14と、タッチパネル15と、気圧計16と、受話器18と、液晶表示装置19と、加圧開閉弁20と、減圧開閉弁21と、大気開放弁22と、第1開閉弁23と、第2開閉弁24と、第3開閉弁25と、第4開閉弁26とを備えている。
【0034】
また、気圧制御部6には、濃縮酸素装置7と、酸素濃度計17と、加圧ポンプ27と、減圧ポンプ28と、警告装置29とが接続されている。
【0035】
(CPU6a)
CPU6aは、気圧制御部6の制御を行うために設けられており、ROM6bに記憶されているプログラムを読み込み、所定の演算処理を行うことにより、濃縮酸素装置7、受話器18、加圧ポンプ27、減圧ポンプ28、警告装置29に対して所定の信号を送信する。
【0036】
また、CPU6aは、ROM6bに記憶されているプログラムを読み込み、所定の演算処理を行うことにより、受話器18、液晶表示装置19、加圧開閉弁20、減圧開閉弁21、大気開放弁22、第1開閉弁23、第2開閉弁24、第3開閉弁25、第4開閉弁26の制御を行う。
【0037】
また、CPU6aは、濃縮酸素装置7、電源鍵部10、開始ボタン11、終了ボタン12、一時停止ボタン13、緊急停止ボタン14、タッチパネル15、気圧計16、酸素濃度計17から所定の信号を入力し、入力した信号に応じた処理を行う。
【0038】
(ROM6b)
ROM6bは、CPU6aにより実行される制御プログラム、データテーブル、濃縮酸素装置7、受話器18、加圧ポンプ27、減圧ポンプ28、警告装置29に対する信号を送信するためのデータ等を記憶するために設けられている。ここで、ROM6bには、酸素濃度の閾値や、加圧時の閾値、及び減圧時の閾値を記憶している。
【0039】
(RAM6c)
RAM6cは、CPU6aによるプログラムの実行により決定された各種データを格納するために設けられている。また、RAM6cには、気圧制御部6の運転状態を示すステータス格納領域が設けられている。
【0040】
(電源鍵部10)
電源鍵部10は、気圧制御部6に電力を供給する操作を検出するために設けられている。また、電源鍵部10は、図示しない鍵が挿入されて所定方向に回動される操作を検出することにより、電源がONとなる。一方で、図示しない鍵が挿入されて所定方向に回動されている状態において、所定方向と逆方向に回動される操作を検出することにより、電源がOFFとなる。
【0041】
(開始ボタン11)
開始ボタン11は、設定された気圧に対して昇圧、または降圧を開始するために設けられている。また、開始ボタン11は、図示しない開始スイッチを備えている。
【0042】
(終了ボタン12)
終了ボタン12は、気圧制御部6が収容部2の内部の気圧を制御している状態において、収容部2の内部の気圧の制御を終了する操作を検出するために設けられている。また、終了ボタン12は、図示しない終了スイッチを備えている。
【0043】
(一時停止ボタン13)
一時停止ボタン13は、気圧制御部6が収容部2の内部の気圧を昇圧、または降圧している状態において、収容部2の内部の気圧の昇圧や、降圧を一時停止する操作を検出するために設けられている。また、一時停止ボタン13は、図示しない一時停止スイッチを備えている。
【0044】
(緊急停止ボタン14)
緊急停止ボタン14は、気圧制御部6が収容部2の内部の気圧を制御している状態において、収容部2の内部の気圧の制御を緊急停止する操作を検出するために設けられている。また、緊急停止ボタン14は、図示しない緊急停止スイッチを備えている。
【0045】
(タッチパネル15)
タッチパネル15は、液晶表示装置19の表面、及び/または裏面に設けられており、収容部2の内部の気圧を選択するための操作や、気圧制御部6の運転時間を選択するための操作、昇圧時間を選択するための操作、降圧時間を選択するための操作などを検出するために設けられている。
【0046】
(気圧計16)
気圧計16は、収容部2の内部の気圧を計測するために設けられている。ここで、本実施形態において、気圧計16は、加圧開閉弁20や、減圧開閉弁21の近傍に設けられているが、収容部2の内部の気圧を計測することが可能な位置であれば、どこに設けられていてもよい。例えば、収容部2の内部に設けられていてもよい。
【0047】
(受話器18)
受話器18は、収容部2の内部に設けられている受話器と通話を行うために設けられている。
【0048】
(液晶表示装置19)
液晶表示装置19は、初期画面や、モード選択画面等を表示するために設けられている。
【0049】
(加圧開閉弁20)
加圧開閉弁20は、加圧ポンプ27を可動して収容部2の内部の気圧を昇圧する際には開放され、減圧ポンプ28を可動して収容部2の内部の気圧を降圧する際には閉塞される。
【0050】
(減圧開閉弁21)
減圧開閉弁21は、減圧ポンプ28を可動して収容部2の内部の気圧を降圧する際には開放され、加圧ポンプ27を可動して収容部2の内部の気圧を昇圧する際には閉塞される。
【0051】
(大気開放弁22)
大気開放弁22は、電源がONとなったときに閉塞され、電源がOFFになったときや、緊急停止ボタン14が操作されたときに開放される。また、大気開放弁22が開放されると、収容部2の内部の気圧が標準気圧に復圧することとなる。
【0052】
(第1開閉弁23)
第1開閉弁23は、昇圧、降圧、圧力保持、及び復圧の制御を行う際に、収容部2の内部の気圧を補正するために設けられている。
【0053】
(第2開閉弁24)
第2開閉弁24は、第1開閉弁23と同様に、昇圧、降圧、圧力保持、及び復圧の制御を行う際に、収容部2の内部の気圧を補正するために設けられている。
【0054】
(第3開閉弁25)
第3開閉弁25は、第1開閉弁23や第2開閉弁24と同様に、昇圧、降圧、圧力保持、及び復圧の制御を行う際に、収容部2の内部の気圧を補正するために設けられている。
【0055】
(第4開閉弁26)
第4開閉弁26は、第1開閉弁23〜第3開閉弁25と同様に、昇圧、降圧、圧力保持、及び復圧の制御を行う際に、収容部2の内部の気圧を補正するために設けられている。
【0056】
(加圧ポンプ27)
加圧ポンプ27は、昇圧、及び圧力保持の制御を行う際に、収容部2の内部の気圧を加圧するために設けられている。
【0057】
(減圧ポンプ28)
減圧ポンプ28は、降圧、及び圧力保持の制御を行う際に、収容部2の内部の気圧を減圧するために設けられている。
【0058】
(気圧制御部6における処理)
次に、
図4を用いて、気圧制御部6における処理について説明を行う。
【0059】
(ステップS1)
ステップS1において、CPU6aは、電源がONとなったか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、図示しない鍵が電源鍵部10に挿入されて所定方向に回動される操作を検出したか否かを判定する処理を行う。そして、電源がONとなったと判定された場合には(ステップS1=YES)、ステップS2に処理を移行する。一方で、電源がONとなっていないと判定された場合には(ステップS1=NO)、電源がONとなるまでステップS1の処理を繰り返し実行することとなる。
【0060】
(ステップS2)
ステップS2において、CPU6aは、電源投入時処理を行う。具体的には、CPU6aは、液晶表示装置19に初期画面を表示する処理を行った後、モード選択画面を表示する処理を行う。また、電源投入時処理において、CPU6aは、大気開放弁22を閉塞する処理や、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「1(停止)」をセットする処理を行う。そして、ステップS2の処理が終了すると、ステップS3に処理を移行する。
【0061】
(ステップS3)
ステップS3において、CPU6aは、電源がOFFとなったか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、図示しない鍵が電源鍵部10に挿入されて所定方向と逆方向に回動される操作を検出したか否かを判定する処理を行う。そして、電源がOFFとなったと判定された場合には(ステップS3=YES)、ステップS4に処理を移行する。一方で、電源がOFFとなっていないと判定された場合には(ステップS3=NO)、ステップS5に処理を移行する。
【0062】
(ステップS4)
ステップS4において、CPU6aは、電源断時処理を行う。具体的には、CPU6aは、大気開放弁22を開放する処理や、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「1(停止)」をセットする処理を行う。そして、ステップS4の処理が終了すると、ステップS1に処理を移行する。
【0063】
(ステップS5)
ステップS5において、CPU6aは、ステータスが「1(停止)」であるか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域の値が「1(停止)」であるか否かを判定する処理を行う。そして、ステータスが「1(停止)」であると判定された場合には(ステップS5=YES)、ステップS6に処理を移行する。一方で、ステータスが「1(停止)」ではないと判定された場合には(ステップS5=NO)、ステップS7に処理を移行する。
【0064】
(ステップS6)
ステップS6において、CPU6aは、停止時処理を行う。具体的には、CPU6aは、液晶表示装置19にモード選択画面が表示されている状態において、タッチパネル15により、圧力(気圧)を選択する操作や、運転時間を選択する操作、昇圧時間や降圧時間を選択する操作を検出する処理を行う。また、CPU6aは、圧力(気圧)、運転時間、及び昇圧時間が選択されている場合において、設定完了操作が検出された場合に、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「2(昇圧)」をセットする処理や、設定された圧力(気圧)、運転時間、及び昇圧時間をRAM6cに記憶する処理を行う。また、CPU6aは、圧力(気圧)、運転時間、及び降圧時間が選択されている場合において、設定完了操作が検出された場合に、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「3(降圧)」をセットする処理や、設定された圧力(気圧)、運転時間、及び降圧時間をRAM6cに記憶する処理を行う。そして、ステップS6の処理が終了すると、ステップS3に処理を移行する。
【0065】
(ステップS7)
ステップS7において、CPU6aは、ステータスが「2(昇圧)」であるか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域の値が「2(昇圧)」であるか否かを判定する処理を行う。そして、ステータスが「2(昇圧)」であると判定された場合には(ステップS7=YES)、ステップS8に処理を移行する。一方で、ステータスが「2(昇圧)」ではないと判定された場合には(ステップS7=NO)、ステップS9に処理を移行する。
【0066】
(ステップS8)
ステップS8において、CPU6aは、昇圧時処理を行う。具体的には、CPU6aは、加圧ポンプ27を駆動し、収容部2の内部の気圧を加圧する処理を行う。また、CPU6aは、収容部2の内部の気圧が設定された圧力(気圧)に到達した場合に、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「4(圧力保持)」をセットする処理を行う。また、CPU6aは、終了ボタン12の操作が検出された場合には、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「5(復圧)」をセットする処理を行う終了ボタン操作時処理を行い、一時停止ボタン13の操作が検出された場合には、収容部2の内部の気圧を維持する一時停止ボタン操作時処理を行い、緊急停止ボタン14の操作が検出された場合には、大気開放弁22を開放し、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「1(停止)」をセットする処理を行う緊急停止ボタン操作時処理を行い、設定変更操作が検出された場合には、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「6(加圧調整)」をセットする処理を行う設定変更操作検出時処理を行う。そして、ステップS8の処理が終了すると、ステップS3に処理を移行する。
【0067】
(ステップS9)
ステップS9において、CPU6aは、ステータスが「3(降圧)」であるか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域の値が「3(降圧)」であるか否かを判定する処理を行う。そして、ステータスが「3(降圧)」であると判定された場合には(ステップS9=YES)、ステップS10に処理を移行する。一方で、ステータスが「3(降圧)」ではないと判定された場合には(ステップS9=NO)、ステップS11に処理を移行する。
【0068】
(ステップS10)
ステップS10において、CPU6aは、降圧時処理を行う。具体的には、CPU6aは、減圧ポンプ28を駆動し、収容部2の内部の気圧を減圧する処理を行う。また、CPU6aは、収容部2の内部の気圧が設定された圧力(気圧)に到達した場合に、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「4(圧力保持)」をセットする処理を行う。また、CPU6aは、終了ボタン12の操作が検出された場合には、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「5(復圧)」をセットする処理を行う終了ボタン操作時処理を行い、一時停止ボタン13の操作が検出された場合には、収容部2の内部の気圧を維持する一時停止ボタン操作時処理を行い、緊急停止ボタン14の操作が検出された場合には、大気開放弁22を開放し、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「1(停止)」をセットする処理を行う緊急停止ボタン操作時処理を行い、設定変更操作が検出された場合には、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「7(減圧調整)」をセットする処理を行う設定変更操作検出時処理を行う。そして、ステップS10の処理が終了すると、ステップS3に処理を移行する。
【0069】
(ステップS11)
ステップS11において、CPU6aは、ステータスが「4(圧力保持)」であるか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域の値が「4(圧力保持)」であるか否かを判定する処理を行う。そして、ステータスが「4(圧力保持)」であると判定された場合には(ステップS11=YES)、ステップS12に処理を移行する。一方で、ステータスが「4(圧力保持)」ではないと判定された場合には(ステップS11=NO)、ステップS13に処理を移行する。
【0070】
(ステップS12)
ステップS12において、CPU6aは、圧力保持時処理を行う。具体的には、CPU6aは、設定されている運転時間が経過した場合に、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「5(復圧)」をセットする処理を行う。また、CPU6aは、終了ボタン12の操作が検出された場合には、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「5(復圧)」をセットする処理を行う終了ボタン操作時処理を行い、一時停止ボタン13の操作が検出された場合には、収容部2の内部の気圧を維持する一時停止ボタン操作時処理を行い、緊急停止ボタン14の操作が検出された場合には、大気開放弁22を開放し、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「1(停止)」をセットする処理を行う緊急停止ボタン操作時処理を行い、設定されている気圧が標準気圧よりも高い場合において、設定変更操作が検出された場合には、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「6(加圧調整)」をセットする処理を行う加圧設定変更操作検出時処理を行い、設定されている気圧が標準気圧よりも低い場合において、設定変更操作が検出された場合には、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「7(減圧調整)」をセットする処理を行う減圧設定変更操作検出時処理を行う。そして、ステップS12の処理が終了すると、ステップS3に処理を移行する。
【0071】
(ステップS13)
ステップS13において、CPU6aは、ステータスが「5(復圧)」であるか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域の値が「5(復圧)」であるか否かを判定する処理を行う。そして、ステータスが「5(復圧)」であると判定された場合には(ステップS13=YES)、ステップS14に処理を移行する。一方で、ステータスが「5(復圧)」ではないと判定された場合には(ステップS13=NO)、ステップS15に処理を移行する。
【0072】
(ステップS14)
ステップS14において、CPU6aは、復圧時処理を行う。具体的には、CPU6aは、加圧ポンプ27や、減圧ポンプ28の駆動を停止させ、第1開閉弁23〜第4開閉弁26を開閉することにより、収容部2の内部の気圧を標準気圧に戻す復圧処理を行う。また、CPU6aは、復圧処理が完了すると、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「1(停止)」をセットする処理を行う。そして、ステップS14の処理が終了すると、ステップS3に処理を移行する。
【0073】
(ステップS15)
ステップS15において、CPU6aは、ステータスが「6(加圧調整)」であるか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域の値が「6(加圧調整)」であるか否かを判定する処理を行う。そして、ステータスが「6(加圧調整)」であると判定された場合には(ステップS15=YES)、ステップS16に処理を移行する。一方で、ステータスが「6(加圧調整)」ではないと判定された場合には(ステップS15=NO)、ステップS17に処理を移行する。
【0074】
(ステップS16)
ステップS16において、CPU6aは、加圧調整時処理を行う。具体的には、CPU6aは、収容部2の内部の気圧が変更された圧力(気圧)に到達した場合に、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「4(圧力保持)」をセットする処理を行う。また、CPU6aは、終了ボタン12の操作が検出された場合には、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「5(復圧)」をセットする処理を行う終了ボタン操作時処理を行い、一時停止ボタン13の操作が検出された場合には、収容部2の内部の気圧を維持する一時停止ボタン操作時処理を行い、緊急停止ボタン14の操作が検出された場合には、大気開放弁22を開放し、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「1(停止)」をセットする処理を行う緊急停止ボタン操作時処理を行う。そして、ステップS16の処理が終了すると、ステップS3に処理を移行する。
【0075】
(ステップS17)
ステップS17において、CPU6aは、ステータスが「7(減圧調整)」であるか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域の値が「7(減圧調整)」であるか否かを判定する処理を行う。そして、ステータスが「7(減圧調整)」であると判定された場合には(ステップS17=YES)、ステップS18に処理を移行する。一方で、ステータスが「7(減圧調整)」ではないと判定された場合には(ステップS17=NO)、ステップS19に処理を移行する。
【0076】
(ステップS18)
ステップS18において、CPU6aは、減圧調整時処理を行う。具体的には、CPU6aは、収容部2の内部の気圧が変更された圧力(気圧)に到達した場合に、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「4(圧力保持)」をセットする処理を行う。また、CPU6aは、終了ボタン12の操作が検出された場合には、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「5(復圧)」をセットする処理を行う終了ボタン操作時処理を行い、一時停止ボタン13の操作が検出された場合には、収容部2の内部の気圧を維持する一時停止ボタン操作時処理を行い、緊急停止ボタン14の操作が検出された場合には、大気開放弁22を開放し、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「1(停止)」をセットする処理を行う緊急停止ボタン操作時処理を行う。そして、ステップS18の処理が終了すると、ステップS3に処理を移行する。
【0077】
(ステップS19)
ステップS19において、CPU6aは、ステータスが「8(異常)」であるか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域の値が「8(異常)」であるか否かを判定する処理を行う。そして、ステータスが「8(異常)」であると判定された場合には(ステップS19=YES)、ステップS20に処理を移行する。一方で、ステータスが「8(異常)」ではないと判定された場合には(ステップS19=NO)、ステップS3に処理を移行する。
【0078】
(ステップS20)
ステップS20において、CPU6aは、異常時処理を行う。具体的には、CPU6aは、収容部2の内部の気圧を標準気圧に復圧する処理を行い、収容部2の内部の気圧が標準気圧となった場合に、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「1(停止)」をセットする処理を行う。ここで、標準気圧に復圧する復圧方法については、後で詳述する。そして、ステップS20の処理が終了すると、ステップS3に処理を移行する。
【0079】
(割込処理)
次に、
図5を用いて、割込処理について説明を行う。
【0080】
ここで、割込処理は、気圧制御部6における処理(
図4参照)に対して、所定の周期(例えば、2ms)ごとに割り込んで行われる処理である。
【0081】
(ステップS101)
ステップS101において、CPU6aは、気圧閾値に到達したか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、気圧計16による計測の結果と、ROM6bに記憶されている気圧閾値とを比較することにより、収容部2の内部の気圧が気圧閾値に到達したか否かを判定する処理を行う。そして、気圧閾値に到達したと判定された場合には(ステップS101=YES)、ステップS103に処理を移行する。一方で、気圧閾値に到達していないと判定された場合には(ステップS101=NO)、ステップS102に処理を移行する。
【0082】
ここで、「気圧閾値」は、加圧用の気圧閾値と、減圧用の気圧閾値が設けられている。具体的には、本実施形態における加圧用の気圧閾値は、「1.8」気圧であって、減圧用の気圧閾値は「0.6」気圧である。即ち、ステップS101の処理においては、収容部2の内部の気圧が、加圧用の気圧閾値である「1.8」気圧に到達したか否かを判定する処理と、減圧用の気圧閾値である「0.6」気圧に到達したか否かを判定する処理とが行われることとなる。
【0083】
(ステップS102)
ステップS102において、CPU6aは、酸素濃度閾値に到達したか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、酸素濃度計17による計測の結果と、ROM6bに記憶されている酸素濃度閾値とを比較することにより、収容部2の内部の酸素濃度が酸素濃度閾値に到達したか否かを判定する処理を行う。そして、酸素濃度閾値に到達したと判定された場合には(ステップS102=YES)、ステップS103に処理を移行する。一方で、酸素濃度閾値に到達していないと判定された場合には(ステップS102=NO)、ステップS105に処理を移行する。
【0084】
ここで、本実施形態における「酸素濃度閾値」は、「14%」であって、ROM6bに記憶されている。
【0085】
(ステップS103)
ステップS103において、CPU6aは、警告処理を行う。具体的には、CPU6aは、警告装置29が警告画像を表示する処理や、警告音を出音する処理を行うために、警告装置29に対して所定の信号を送信する処理を行う。また、液晶表示装置19に警告画像を表示する処理や、気圧制御部6により警告音を出音する処理を行う。そして、ステップS103の処理が終了すると、ステップS104に処理を移行する。
【0086】
(ステップS104)
ステップS104において、CPU6aは、警告時ステータス変更処理を行う。具体的には、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「8(異常)」をセットする処理を行う。そして、ステップS104の処理が終了すると、割込処理を終了し、割込処理を開始する前の処理に処理を移行する。
【0087】
(ステップS105)
ステップS105において、CPU6aは、監視処理を行う。具体的には、CPU6aは、所定の単位時間あたりの加圧量や、減圧量を監視する処理を行う。そして、ステップS105の処理が終了すると、ステップS106に処理を移行する。
【0088】
(ステップS106)
ステップS106において、CPU6aは、補正時であるか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、ステップS105の監視処理により、単位時間あたりの加圧量や、減圧量に所定量のズレが生じているか否かを判定する処理を行う。そして、補正時であると判定された場合には(ステップS106=YES)、ステップS107に処理を移行する。一方で、補正時ではないと判定された場合には(ステップS106=NO)、ステップS108に処理を移行する。
【0089】
(ステップS107)
ステップS107において、CPU6aは、補正処理を行う。具体的には、CPU6aは、単位時間あたりの加圧量や、減圧量に所定量のズレが生じている場合に(ステップS106=YES)、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開放することにより、所定量のズレを補正する処理を行う。そして、ステップS107の処理が終了すると、割込処理を終了し、割込処理を開始する前の処理に処理を移行する。
【0090】
ここで、ステップS107の補正処理をより具体的に説明すると、CPU6aは、加圧量や、減圧量のズレが第1の量である場合には、第1開閉弁23を開放する制御を行うことにより、気圧のズレを補正する処理を行う。また、CPU6aは、加圧量や、減圧量のズレが第1の量よりも大きな量である第2の量である場合には、第1開閉弁23、及び第2開閉弁24を開放する制御を行うことにより、気圧のズレを補正する処理を行う。
【0091】
また、CPU6aは、加圧量や、減圧量のズレが第2の量よりも大きな量である第3の量である場合には、第1開閉弁23、第2開閉弁24、及び第3開閉弁25を開放する制御を行うことにより、気圧のズレを補正する処理を行う。また、CPU6aは、加圧量や、減圧量のズレが第3の量よりも大きな量である第4の量である場合には、第1開閉弁23、第2開閉弁24、第3開閉弁25、及び第4開閉弁26を開放する制御を行うことにより、気圧のズレを補正する処理を行う。
【0092】
(ステップS108)
ステップS108において、CPU6aは、エラーを検出したか否かを判定する処理を行う。具体的には、CPU6aは、例えば、ステップS107の補正処理を行ったものの、所定時間以内に気圧のズレを補正することができなかったか否かを判定する処理を行う。そして、エラーを検出したと判定された場合には(ステップS108=YES)、ステップS109に処理を移行する。一方で、エラーを検出していないと判定された場合には(ステップS108=NO)、割込処理を終了し、割込処理を開始する前の処理に処理を移行する。
【0093】
(ステップS109)
ステップS109において、CPU6aは、エラー時処理を行う。具体的には、CPU6aは、液晶表示装置19にエラー画像を表示する処理や、警告装置29がエラー画像を表示するために必要な信号を送信する処理を行う。また、CPU6aは、RAM6cに設けられているステータス格納領域に「8(異常)」をセットする処理を行う。そして、ステップS109の処理が終了すると、割込処理を終了し、割込処理を開始する前の処理に処理を移行する。
【0094】
(降圧から復圧までの気圧の推移を表すグラフ)
次に、
図6を用いて、降圧から復圧までの気圧の推移を表すグラフの説明を行う。
【0095】
まず、
図6(A)のタイミングにおいて、モード選択画面が表示されている状態で、圧力として「0.70気圧」が選択され、運転時間として「90分」が選択され、降圧時間として「ゆっくり」が選択され、設定完了操作が検出され、開始ボタン11が操作されると、減圧開閉弁21が開放し、減圧ポンプ28が駆動することにより、収容部2の内部の気圧が降圧されることとなる。
【0096】
ここで、降圧時間については、後で説明するが、「標準」が選択されている場合においては、「10」分、「ゆっくり」が選択されている場合においては、「15」分で選択された気圧まで降圧する制御が行われる。
【0097】
また、運転時間として「90」分が選択され、降圧時間として「ゆっくり」が選択されると、降圧時間が「15」分、気圧維持が「60」分、復圧時間が「15」分となる。
【0098】
そして、
図6(A)から
図6(B)の間のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧を、標準気圧である「1.0」気圧から設定された「0.70」気圧まで降圧する制御を行う。具体的には、「15」分で「0.3」気圧降圧する制御が行われることとなる。換言すると、単位時間である「1」分あたり、「0.02」気圧降圧する制御が行われる。そして、ステップS105の監視処理においては、単位時間である「1」分ごとに、「0.02」気圧よりも降圧しているか否かを監視し、「0.02」気圧よりも降圧している場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることにより、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0099】
次に、
図6(B)のタイミングは、設定された「0.70」気圧まで降圧したことを示している。
【0100】
ここで、
図6(B)から
図6(C)の間のタイミングにおいては、気圧制御部6により設定されている「0.70」気圧を維持する制御が行われる。具体的には、ステップS105の監視処理においては、「1」分ごとに、「0.02」気圧降圧しているか否かを監視し、「0.02」気圧降圧している場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることとなるので、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0101】
次に、
図6(C)のタイミングは、設定された「60」分の間、収容部2の内部の気圧が維持されたタイミングを示している。このタイミングで、減圧ポンプ28の駆動が停止することとなる。
【0102】
次に、
図6(C)から
図6(D)の間のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧を、「0.70」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する制御を行う。具体的には、「15」分で「0.3」気圧昇圧する制御が行われることとなる。換言すると、単位時間である「1」分あたり、「0.02」気圧昇圧する制御が行われる。そして、ステップS105の監視処理においては、単位時間である「1」分ごとに、「0.02」気圧昇圧しているか否かを監視し、「0.02」気圧昇圧していない場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることにより、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0103】
次に、
図6(D)のタイミングは、収容部2の内部の気圧が標準気圧に復圧されたタイミングを示している。
【0104】
(降圧故障時における気圧の推移を表すグラフ)
次に、
図7を用いて、降圧故障時における気圧の推移を表すグラフの説明を行う。
【0105】
まず、
図7(A)のタイミングにおいて、モード選択画面が表示されている状態で、圧力として「0.7気圧」が選択され、運転時間として「90分」が選択され、降圧時間として「ゆっくり」が選択され、設定完了操作が検出され、開始ボタン11が操作されると、減圧開閉弁21が開放し、減圧ポンプ28が駆動することにより、収容部2の内部の気圧が降圧されることとなる。
【0106】
そして、
図7(A)から
図7(B)の間のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧を、標準気圧である「1.0」気圧から設定された「0.70」気圧まで降圧する制御を行う。具体的には、「15」分で「0.3」気圧降圧する制御が行われることとなる。換言すると、単位時間である「1」分あたり、「0.02」気圧降圧する制御が行われる。そして、ステップS105の監視処理においては、単位時間である「1」分ごとに、「0.02」気圧よりも降圧しているか否かを監視し、「0.02」気圧よりも降圧している場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることにより、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0107】
次に、
図7(B)のタイミングは、設定された「0.70」気圧まで降圧したことを示している。
【0108】
ここで、
図7(B)から
図7(C)の間のタイミングにおいては、気圧制御部6により設定されている「0.70」気圧を維持する制御が行われる。具体的には、ステップS105の監視処理においては、「1」分ごとに、「0.02」気圧降圧しているか否かを監視し、「0.02」気圧降圧している場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることとなるので、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0109】
次に、
図7(C)のタイミングは、気圧制御部6が故障したタイミングを示している。ここで、故障の具体例を挙げると、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の何れかまたはすべてが閉塞したままとなってしまうことが考えられる。
【0110】
ここで、
図7(C)から
図7(D)の間のタイミングにおいては、気圧制御部6が故障しているため、収容部2の内部の気圧を補正することができなくなっており、収容部2の内部の気圧が徐々に降圧してしまっている。
【0111】
次に、
図7(D)のタイミングは、収容部2の内部の気圧が減圧用の気圧閾値である「0.6」気圧まで降圧したタイミングである。このタイミングにおいて、警告装置29は、収容部2の内部に滞在し続けることが危険であることを示す警告画像を表示し、警告音を出音する。
【0112】
次に、
図7(D)から
図7(E)の間のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧を標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する制御を行う。ここで、収容部2の内部の気圧を減圧用の気圧閾値から標準気圧まで復圧する方法としては、以下の第1の復圧方法〜第4の復圧方法の何れかの方法で復圧されることとなる。
【0113】
(第1の復圧方法)
故障していない第1開閉弁23〜第4開閉弁26がある場合においては、故障していない第1開閉弁23〜第4開閉弁26の何れか一または複数を用いて、予めROM6bに記憶されている復圧時間(例えば、「15」分)で、収容部2の内部の気圧を減圧用の気圧閾値である「0.6」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する。
【0114】
(第2の復圧方法)
故障していない第1開閉弁23〜第4開閉弁26がある場合においては、故障していない第1開閉弁23〜第4開閉弁26を全て開放することにより、収容部2の内部の気圧を減圧用の気圧閾値である「0.6」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する。
【0115】
(第3の復圧方法)
大気開放弁22を開放することにより、収容部2の内部の気圧を減圧用の気圧閾値である「0.6」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する。
【0116】
(第4の復圧方法)
加圧ポンプ27を駆動することにより、収容部2の内部の気圧を減圧用の気圧閾値である「0.6」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する。
【0117】
次に、
図7(E)のタイミングは、収容部2の内部の気圧が標準気圧である「1.0」気圧まで復圧したタイミングである。
【0118】
(昇圧から復圧までの気圧の推移を表すグラフ)
次に、
図8を用いて、昇圧から復圧までの気圧の推移を表すグラフの説明を行う。
【0119】
まず、
図8(A)のタイミングにおいて、モード選択画面が表示されている状態で、圧力として「1.7気圧」が選択され、運転時間として「90分」が選択され、昇圧時間として「ゆっくり」が選択され、設定完了操作が検出され、開始ボタン11が操作されると、加圧開閉弁20が開放し、加圧ポンプ27が駆動することにより、収容部2の内部の気圧が昇圧されることとなる。
【0120】
ここで、昇圧時間については、後で説明するが、「標準」が選択されている場合においては、「10」分、「ゆっくり」が選択されている場合においては、「15」分で選択された気圧まで昇圧する制御が行われる。
【0121】
また、運転時間として「90」分が選択され、昇圧時間として「ゆっくり」が選択されると、昇圧時間が「15」分、気圧維持が「60」分、復圧時間が「15」分となる。
【0122】
そして、
図8(A)から
図8(B)の間のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧を、標準気圧である「1.0」気圧から設定された「1.7」気圧まで昇圧する制御を行う。具体的には、「15」分で「0.7」気圧昇圧する制御が行われることとなる。換言すると、単位時間である「1」分あたり、「約0.047」気圧昇圧する制御が行われる。そして、ステップS105の監視処理においては、単位時間である「1」分ごとに、「約0.047」気圧よりも昇圧しているか否かを監視し、「約0.047」気圧よりも昇圧している場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることにより、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0123】
次に、
図8(B)のタイミングは、設定された「1.7」気圧まで昇圧したことを示している。
【0124】
ここで、
図8(B)から
図8(C)の間のタイミングにおいては、気圧制御部6により設定されている「1.7」気圧を維持する制御が行われる。具体的には、ステップS105の監視処理においては、「1」分ごとに、「約0.047」気圧昇圧しているか否かを監視し、「約0.047」気圧昇圧している場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることとなるので、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0125】
次に、
図8(C)のタイミングは、設定された「60」分の間、収容部2の内部の気圧が維持されたタイミングを示している。このタイミングで、加圧ポンプ27の駆動が停止することとなる。
【0126】
次に、
図8(C)から
図8(D)の間のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧を、「1.7」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する制御を行う。具体的には、「15」分で「0.7」気圧降圧する制御が行われることとなる。換言すると、単位時間である「1」分あたり、「約0.047」気圧降圧する制御が行われる。そして、ステップS105の監視処理においては、単位時間である「1」分ごとに、「約0.047」気圧降圧しているか否かを監視し、「約0.047」気圧降圧していない場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることにより、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0127】
次に、
図8(D)のタイミングは、収容部2の内部の気圧が標準気圧に復圧されたタイミングを示している。
【0128】
(昇圧故障時における気圧の推移を表すグラフ)
次に、
図9を用いて、昇圧故障時における気圧の推移を表すグラフの説明を行う。
【0129】
まず、
図9(A)のタイミングにおいて、モード選択画面が表示されている状態で、圧力として「1.7気圧」が選択され、運転時間として「90分」が選択され、昇圧時間として「ゆっくり」が選択され、設定完了操作が検出され、開始ボタン11が操作されると、減圧開閉弁21が開放し、加圧ポンプ27が駆動することにより、収容部2の内部の気圧が昇圧されることとなる。
【0130】
そして、
図9(A)から
図9(B)の間のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧を、標準気圧である「1.0」気圧から設定された「1.7」気圧まで昇圧する制御を行う。具体的には、「15」分で「0.7」気圧昇圧する制御が行われることとなる。換言すると、単位時間である「1」分あたり、「約0.047」気圧昇圧する制御が行われる。そして、ステップS105の監視処理においては、単位時間である「1」分ごとに、「0.047」気圧よりも昇圧しているか否かを監視し、「約0.047」気圧よりも昇圧している場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることにより、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0131】
次に、
図9(B)のタイミングは、選択された「1.7」気圧まで昇圧したことを示している。
【0132】
ここで、
図9(B)から
図9(C)の間のタイミングにおいては、気圧制御部6により設定されている「1.7」気圧を維持する制御が行われる。具体的には、ステップS105の監視処理においては、「1」分ごとに、「約0.047」気圧昇圧しているか否かを監視し、「約0.047」気圧昇圧している場合には、ステップS107の補正処理により、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数を開閉する制御が行われることとなる。ここで、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の一または複数が開放されると、収容部2の内部に外気が取り込まれることとなるので、収容部2の内部の気圧が補正されることとなる。
【0133】
次に、
図9(C)のタイミングは、気圧制御部6が故障したタイミングを示している。ここで、故障の具体例を挙げると、第1開閉弁23〜第4開閉弁26の何れかまたはすべてが閉塞したままとなってしまうことが考えられる。
【0134】
ここで、
図9(C)から
図9(D)の間のタイミングにおいては、気圧制御部6が故障しているため、収容部2の内部の気圧を補正することができなくなっており、収容部2の内部の気圧が徐々に昇圧してしまっている。
【0135】
次に、
図9(D)のタイミングは、収容部2の内部の気圧が加圧用の気圧閾値である「1.8」気圧まで昇圧したタイミングである。このタイミングにおいて、警告装置29は、収容部2の内部に滞在し続けることが危険であることを示す警告画像を表示し、警告音を出音する。
【0136】
次に、
図9(D)から
図9(E)の間のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧を標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する制御を行う。ここで、収容部2の内部の気圧を加圧用の気圧閾値から標準気圧まで復圧する方法としては、以下の第1の復圧方法〜第4の復圧方法の何れかの方法で復圧されることとなる。
【0137】
(第1の復圧方法)
故障していない第1開閉弁23〜第4開閉弁26がある場合においては、故障していない第1開閉弁23〜第4開閉弁26の何れか一または複数を用いて、予めROM6bに記憶されている復圧時間(例えば、「15」分)で、収容部2の内部の気圧を加圧用の気圧閾値である「1.8」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する。
【0138】
(第2の復圧方法)
故障していない第1開閉弁23〜第4開閉弁26がある場合においては、故障していない第1開閉弁23〜第4開閉弁26を全て開放することにより、収容部2の内部の気圧を加圧用の気圧閾値である「1.8」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する。
【0139】
(第3の復圧方法)
大気開放弁22を開放することにより、収容部2の内部の気圧を加圧用の気圧閾値である「1.8」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する。
【0140】
(第4の復圧方法)
減圧ポンプ28を駆動することにより、収容部2の内部の気圧を加圧用の気圧閾値である「1.8」気圧から標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する。
【0141】
次に、
図9(E)のタイミングは、収容部2の内部の気圧が標準気圧である「1.0」気圧まで復圧したタイミングである。
【0142】
(降圧故障時における警告装置29の表示態様)
次に、
図10を用いて、降圧故障時における警告装置29の表示態様について説明を行う。
【0143】
まず、
図10(A)は、液晶表示装置19にモード選択画面が表示されていることを示している。また、
図10(A)は、圧力選択として「0.70」気圧が選択されており、運転時間として「90」分が選択されており、降圧時間として「ゆっくり」が選択されている。
【0144】
ここで、本実施形態においては、圧力選択として、「1.3」気圧、「1.4」気圧、「1.5」気圧、「1.6」気圧、「1.7」気圧、「0.90」気圧、「0.85」気圧、「0.80」気圧、「0.75」気圧、及び「0.70」気圧を選択可能である。なお、
図10(A)に示す圧力選択はあくまで一例であって、他の圧力を選択可能としてもよい。
【0145】
また、本実施形態においては、運転時間として、「30」分、「60」分、「90」分、「120」分、及び「180」分を選択可能となっている。なお、
図10(A)に示す運転時間はあくまで一例であって、他の運転時間を選択可能としてもよい。例えば、運転時間として、「無限」を選択可能としてもよい。
【0146】
また、本実施形態においては、降圧時間として、「通常」、及び「ゆっくり」を選択可能となっている。ここで、降圧時間として「通常」が選択された場合には、「10」分で選択された気圧に到達するように降圧し、降圧時間として「ゆっくり」が選択された場合には、「15」分で選択された気圧に到達するように降圧することとなる。なお、
図10(A)に示す降圧時間はあくまで一例であって、他の降圧時間を選択可能としてもよい。
【0147】
そして、液晶表示装置19の表示態様が
図10(A)に示されている表示態様である場合において、「設定完了」に対応する領域のタッチパネル15が操作される設定完了操作が検出され、開始ボタン11が操作されると、収容部2の内部の気圧が降圧されることとなる。
【0148】
次に、
図10(B)は、収容部2の内部の気圧が降圧されている状態における警告装置29の表示態様を示している。また、
図10(B)は、圧力選択として「0.70」気圧が選択されていることを示しており、運転時間として「90」分が選択されていることを示しており、降圧時間として「15」分が選択されていることを示しており、復圧時間が「15」分であることを示している。
【0149】
また、
図10(B)は、運転状態が「降圧」であることを示しており、経過時間が「10」分「23」秒であることを示しており、現在の収容部2の内部の気圧が「0.8」気圧であることを示している。
【0150】
また、
図10(B)のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧の推移を示すグラフが表示される。なお、このグラフは、設定された運転時間に「5」分を加算した分のグラフが表示されることとなる。
【0151】
なお、
図10(B)のタイミングにおいて、設定変更操作が検出されると、設定された「0.7」気圧から気圧を変更することができる。
【0152】
次に、
図10(C)は、気圧制御部6の第1開閉弁23〜第4開閉弁26が故障し、収容部2の内部の気圧が閾値である「0.6」気圧に到達したときの警告装置29の表示態様を示している。
【0153】
また、
図10(C)は、運転状態が「異常」であることを示しており、経過時間が「35」分「00」秒であることを示しており、現在の収容部2の内部の気圧が「0.6」気圧であることを示している。
【0154】
また、
図10(C)のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧が閾値である「0.6」気圧に到達しているので、警告装置29に「異常発生」の文字画像が表示されることとなる。
【0155】
なお、
図10(C)のタイミングにおいては、
図10(B)と同様に、収容部2の内部の気圧の推移を示すグラフが表示されることとなる。
【0156】
ここで、収容部2の内部の気圧が閾値である「0.6」気圧に到達したタイミングとなった場合に、液晶表示装置19の表示態様は、
図10(C)の表示態様と同じ表示態様となる。このため、収容部2の外部からであっても異常が発生したことを認識可能となっている。
【0157】
そして、収容部2の内部の気圧が減圧用の気圧閾値に到達すると、標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する制御が行われることとなる。
【0158】
次に、
図10(D)は、収容部2の内部の気圧が標準気圧である「1.0」気圧に復圧したときの警告装置29の表示態様を示している。また、
図10(D)は、運転状態が「停止」であることを示しており、経過時間が「60」分「00」秒であることを示しており、現在の収容部2の内部の気圧が「1.0」気圧であることを示している。
【0159】
(昇圧故障時における警告装置29の表示態様)
次に、
図11を用いて、昇圧故障時における警告装置29の表示態様について説明を行う。
【0160】
まず、
図11(A)は、液晶表示装置19にモード選択画面が表示されていることを示している。また、
図11(A)は、圧力選択として「1.7」気圧が選択されており、運転時間として「90」分が選択されており、昇圧時間として「ゆっくり」が選択されている。
【0161】
また、本実施形態においては、昇圧時間として、「通常」、及び「ゆっくり」を選択可能となっている。ここで、昇圧時間として「通常」が選択された場合には、「10」分で選択された気圧に到達するように昇圧し、昇圧時間として「ゆっくり」が選択された場合には、「15」分で選択された気圧に到達するように昇圧することとなる。なお、
図11(A)に示す昇圧時間はあくまで一例であって、他の昇圧時間を選択可能としてもよい。
【0162】
そして、液晶表示装置19の表示態様が
図11(A)に示されている表示態様である場合において、設定完了操作が検出され、開始ボタン11が操作されると、収容部2の内部の気圧が昇圧されることとなる。
【0163】
次に、
図11(B)は、収容部2の内部の気圧が昇圧されている状態における警告装置29の表示態様を示している。また、
図11(B)は、圧力選択として「1.7」気圧が選択されていることを示しており、運転時間として「90」分が選択されていることを示しており、昇圧時間として「15」分が選択されていることを示しており、復圧時間が「15」分であることを示している。
【0164】
また、
図11(B)は、運転状態が「昇圧」であることを示しており、経過時間が「10」分「23」秒であることを示しており、現在の収容部2の内部の気圧が「1.5」気圧であることを示している。
【0165】
また、
図11(B)のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧の推移を示すグラフが表示される。なお、このグラフは、設定された運転時間に「5」分を加算した分のグラフが表示されることとなる。
【0166】
なお、
図11(B)のタイミングにおいて、設定変更操作が検出されると、設定された「1.7」気圧から気圧を変更することができる。
【0167】
次に、
図11(C)は、気圧制御部6の第1開閉弁23〜第4開閉弁26が故障し、収容部2の内部の気圧が閾値である「1.8」気圧に到達したときの警告装置29の表示態様を示している。
【0168】
また、
図11(C)は、運転状態が「異常」であることを示しており、経過時間が「35」分「00」秒であることを示しており、現在の収容部2の内部の気圧が「1.8」気圧であることを示している。
【0169】
また、
図11(C)のタイミングにおいては、収容部2の内部の気圧が閾値である「1.8」気圧に到達しているので、警告装置29に「異常発生」の文字画像が表示されることとなる。
【0170】
なお、
図11(C)のタイミングにおいては、
図11(B)と同様に、収容部2の内部の気圧の推移を示すグラフが表示されることとなる。
【0171】
ここで、収容部2の内部の気圧が閾値である「1.8」気圧に到達したタイミングとなった場合に、液晶表示装置19の表示態様は、
図11(C)の表示態様と同じ表示態様となる。このため、収容部2の外部からであっても異常が発生したことを認識可能となっている。
【0172】
そして、収容部2の内部の気圧が閾値に到達すると、標準気圧である「1.0」気圧まで復圧する制御が行われることとなる。
【0173】
次に、
図11(D)は、収容部2の内部の気圧が標準気圧である「1.0」気圧に復圧したときの警告装置29の表示態様を示している。また、
図11(D)は、運転状態が「停止」であることを示しており、経過時間が「75」分「00」秒であることを示しており、現在の収容部2の内部の気圧が「1.0」気圧であることを示している。
【0174】
(その他の実施形態)
以下において、その他の実施形態について説明を行う。
【0175】
上述した実施形態では、加圧用の気圧閾値として「1.8」気圧、減圧用の気圧閾値として「0.6」気圧がROM6bに記憶されているが、これに限定されることはない。例えば、選択可能な圧力ごとに気圧閾値が設けられていてもよい。
【0176】
具体的には、上述した実施形態においては、圧力選択として、「1.3」気圧、「1.4」気圧、「1.5」気圧、「1.6」気圧、「1.7」気圧、「0.90」気圧、「0.85」気圧、「0.80」気圧、「0.75」気圧、及び「0.70」気圧を選択可能となっている。
【0177】
このため、「1.3」気圧が選択された場合における加圧用の気圧閾値として「1.4」気圧を記憶し、「1.4」気圧が選択された場合における加圧用の気圧閾値として「1.5」気圧を記憶し、「1.5」気圧が選択された場合における加圧用の気圧閾値として「1.6」気圧を記憶し、「1.6」気圧が選択された場合における加圧用の気圧閾値として「1.7」気圧を記憶し、「1.7」気圧が選択された場合における加圧用の気圧閾値として「1.8」気圧を記憶する。
【0178】
これにより、例えば、圧力選択として「1.3」気圧が選択されている場合においては、加圧用の気圧閾値が「1.4」気圧となることから、上述した実施形態のように、「1.8」気圧まで昇圧する前に、気圧制御部6の故障を発見することができる。これにより、利用者の安全性をより高めることができる。
【0179】
また、「0.90」気圧が選択された場合における減圧用の気圧閾値として「0.80」気圧を記憶し、「0.85」気圧が選択された場合における減圧用の気圧閾値として「0.75」気圧を記憶し、「0.80」気圧が選択された場合における減圧用の気圧閾値として「0.70」気圧を記憶し、「0.75」気圧が選択された場合における減圧用の気圧閾値として「0.65」気圧を記憶し、「0.70」気圧が選択された場合における減圧用の気圧閾値として「0.60」気圧を記憶する。
【0180】
これにより、例えば、圧力選択として「0.8」気圧が選択されている場合においては、減圧用の気圧閾値が「0.7」気圧となることから、上述した実施形態のように、「0.6」気圧まで降圧する前に、気圧制御部6の故障を発見することができる。これにより、利用者の安全性をより高めることができる。
【0181】
このように、本発明によれば、気圧制御部6の液晶表示装置19にモード選択画面が表示されている状態において、標準気圧よりも低い気圧が圧力選択として選択されるとともに、運転時間、及び降圧時間が選択され、設定完了操作が検出され、開始ボタン11が操作されると、収容部2の内部の気圧が降圧されることとなる。そして、CPU6aにより、収容部2の内部の気圧が減圧用の気圧閾値である「0.6」気圧となったと判定されると、警告装置29により警告が行われる。そうすると、利用者は、収容部2の内部の気圧が減圧用の気圧閾値である「0.6」気圧に到達したことを認識することができるので、収容部2の外に避難することが可能となる。これにより、酸素ルーム1の利用者の安全性を高めることができる。
【0182】
また、本発明によれば、気圧制御部6の液晶表示装置19にモード選択画面が表示されている状態において、標準気圧よりも高い気圧が圧力選択として選択されるとともに、運転時間、及び昇圧時間が選択され、設定完了操作が検出され、開始ボタン11が操作されると、収容部2の内部の気圧が昇圧されることとなる。そして、CPU6aにより、収容部2の内部の気圧が加圧用の気圧閾値である「1.8」気圧となったと判定されると、警告装置29により警告が行われる。そうすると、利用者は、収容部2の内部の気圧が加圧用の気圧閾値である「1.8」気圧に到達したことを認識することができるので、収容部2の外に避難することが可能となる。これにより、酸素ルーム1の利用者の安全性を高めることができる。
【0183】
また、本発明によれば、CPU6aは、収容部2の内部の気圧が加圧用の気圧閾値である「1.8」気圧となったと判定した場合や、収容部2の内部の気圧が減圧用の気圧閾値である「0.6」気圧となったと判定した場合に、収容部2の内部の気圧を標準気圧に復圧する制御が行う。これにより、気圧制御部6が故障した場合であっても、収容部2の内部が標準気圧に復圧されることとなるので、酸素ルーム1の利用者の安全性をより高めることができる。
【0184】
なお、本実施形態において、「収容部2」は、請求項1に係る発明の「収容部」を構成する。
【0185】
また、本実施形態において、「開口部3」は、請求項1に係る発明の「開口部」を構成する。
【0186】
また、本実施形態において、「気圧制御部6」は、請求項1に係る発明の「低圧制御部」を構成する。
【0187】
また、本実施形態において、「扉部4」は、請求項1に係る発明の「扉部」を構成する。
【0188】
また、本実施形態において、「気圧計16」は、請求項1に係る発明の「計測部」を構成する。
【0189】
また、本実施形態において、「ステップS101の処理を行うCPU6a」は、請求項1に係る発明の「判定部」を構成する。
【0190】
また、本実施形態において、「警告装置29」は、請求項1に係る発明の「警告部」を構成する。
【0191】
なお、本実施形態において、「収容部2」は、請求項2に係る発明の「収容部」を構成する。
【0192】
また、本実施形態において、「開口部3」は、請求項2に係る発明の「開口部」を構成する。
【0193】
また、本実施形態において、「気圧制御部6」は、請求項2に係る発明の「高圧制御部」を構成する。
【0194】
また、本実施形態において、「扉部4」は、請求項2に係る発明の「扉部」を構成する。
【0195】
また、本実施形態において、「気圧計16」は、請求項2に係る発明の「計測部」を構成する。
【0196】
また、本実施形態において、「ステップS101の処理を行うCPU6a」は、請求項2に係る発明の「判定部」を構成する。
【0197】
また、本実施形態において、「警告装置29」は、請求項2に係る発明の「警告部」を構成する。
【0198】
なお、本実施形態において、「ステップS20の処理を行うCPU6a」は、請求項3に係る発明の「復圧部」を構成する。
【0199】
なお、本発明の実施について図面を用いて説明したが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。また、各図面で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、各図面の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図面を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。