(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
各ユーザに関する画像データであるユーザ画像データと各ユーザに関する文字データである電話帳データとを含む電話帳情報をWebブラウザ上に表示するための電話帳情報表示システムであって、
前記電話帳情報を保持する電話帳データベースを有し、呼制御を行う呼制御装置と、
前記Webブラウザと、ユーザ画像データを保持するためのユーザ画像データベースと、ユーザ画像データを前記ユーザ画像データベースに格納する処理を行う画像データ処理部と、電話帳データにユーザ画像データを結合し前記Webブラウザ上に表示するための電話帳ページを作成する処理を行う結合処理部とを有する通信端末装置と、
前記Webブラウザが接続されるWebサーバと、前記通信端末装置から取得要求を受けた際に前記電話帳データベースから電話帳情報を取得する処理を行う電話帳取得処理部とを有するWebシステムと、
を備え、
前記電話帳データベースから電話帳情報を取得する処理が1回目である場合、
前記電話帳取得処理部が、前記呼制御装置の前記電話帳データベースから、前記電話帳データベースに保持されている前記各ユーザに関する電話帳データおよびユーザ画像データを取得し、
前記画像データ処理部が、前記電話帳データベースから取得された前記ユーザ画像データを前記ユーザ画像データベースに格納し、
前記結合処理部が、前記電話帳データベースから取得された前記電話帳データおよび前記ユーザ画像データを用いて電話帳ページを作成し、
前記電話帳データベースから電話帳情報を取得する処理が2回目以降である場合、
前記電話帳取得処理部は、前記呼制御装置の前記電話帳データベースから、前記電話帳データベースに保持されている前記各ユーザに関する電話帳データを取得し、当該電話帳データと共にはユーザ画像データを取得せず、
前記結合処理部は、
前記電話帳データベースから取得された前記各ユーザに関する前記電話帳データに対応するユーザ画像データが、前記ユーザ画像データベースに存在するか否か判断し、
取得された前記各ユーザに関する前記電話帳データに対応するユーザ画像データが前記ユーザ画像データベースに保持されているときは、前記電話帳データと前記ユーザ画像データとを用いて電話帳ページを作成し、
取得された前記各ユーザに関する前記電話帳データに対応するユーザ画像データが前記ユーザ画像データベースに保持されていないときは、前記電話帳取得処理部を介して、前記ユーザ画像データベースに保持されていないユーザに関するユーザ画像データを前記電話帳データベースから取得し、取得したユーザ画像データと、当該ユーザ画像データに対応する電話帳データとを用いて電話帳ページを作成する、
電話帳情報表示システム。
前記通信端末装置は、前記ユーザ画像データベースに保持された各ユーザのユーザ画像データのそれぞれについてアクセス状況を確認するアクセス確認処理部をさらに有し、
アクセス確認処理部が、前記ユーザ画像データベースに保持されたユーザ画像データのうち、一定期間アクセスの無いユーザ画像データを前記ユーザ画像データベースから削除する、請求項1に記載の電話帳情報表示システム。
各ユーザに関する画像データであるユーザ画像データと各ユーザに関する文字データである電話帳データとを含む電話帳情報を保持する電話帳データベースを有し呼制御を行う呼制御装置と、
電話帳情報を表示するWebブラウザとユーザ画像データを保持するためのユーザ画像データベースとを有する通信端末装置と、
前記Webブラウザが接続されるWebサーバを有するWebシステムと、を備える電話帳情報表示システムの制御方法であって、
前記Webシステムにおいて、前記通信端末装置から電話帳取得要求を受けた際に前記電話帳データベースから電話帳情報を取得する処理が1回目であるか否かを判断し、
前記電話帳データベースから電話帳情報を取得する処理が1回目である場合、
前記Webシステムにおいて、前記呼制御装置の前記電話帳データベースから、前記電話帳データベースに保持されている前記各ユーザに関する電話帳データおよびユーザ画像データを取得し、
前記通信端末装置において、前記電話帳データベースから取得された前記ユーザ画像データを前記ユーザ画像データベースに格納し、前記電話帳データベースから取得された前記電話帳データと前記電話帳データベースから取得された前記ユーザ画像データとを結合して前記Webブラウザ上に表示するための電話帳ページを作成し、
前記電話帳データベースから電話帳情報を取得する処理が2回目以降である場合、
前記Webシステムにおいて、前記呼制御装置の前記電話帳データベースから、前記電話帳データベースに保持されている前記各ユーザに関する電話帳データを取得し、当該電話帳データと共にはユーザ画像データを取得せず、
前記通信端末装置において、
前記電話帳データベースから取得された前記各ユーザに関する前記電話帳データに対応するユーザ画像データが、前記ユーザ画像データベースに存在するか否か判断し、
取得された前記各ユーザに関する前記電話帳データに対応するユーザ画像データが前記ユーザ画像データベースに保持されているときは、前記電話帳データと前記ユーザ画像データとを用いて電話帳ページを作成し、
取得された前記各ユーザに関する前記電話帳データに対応するユーザ画像データが前記ユーザ画像データベースに保持されていないときは、前記Webシステムを介して、前記ユーザ画像データベースに保持されていないユーザに関するユーザ画像データを前記電話帳データベースから取得し、取得したユーザ画像データと、当該ユーザ画像データに対応する電話帳データとを用いて電話帳ページを作成する、
電話帳情報表示システムの制御方法。
前記通信端末装置において、前記ユーザ画像データベースに保持された各ユーザのユーザ画像データのそれぞれについてアクセス状況を確認し、前記ユーザ画像データベースに保持されたユーザ画像データのうち、一定期間アクセスの無いユーザ画像データを前記ユーザ画像データベースから削除する、請求項3に記載の電話帳情報表示システムの制御方法。
各ユーザに関する画像データであるユーザ画像データと各ユーザに関する文字データである電話帳データとを含む電話帳情報を保持する電話帳データベースを有し呼制御を行う呼制御装置と、
電話帳情報を表示するWebブラウザとユーザ画像データを保持するためのユーザ画像データベースとを有する通信端末装置と、
前記Webブラウザが接続されるWebサーバを有するWebシステムと、を備える電話帳情報表示システムの制御プログラムであって、
前記Webシステムにおいて、前記通信端末装置から電話帳取得要求を受けた際に前記電話帳データベースから電話帳情報を取得する処理が1回目であるか否かを判断する処理と、
前記電話帳データベースから電話帳情報を取得する処理が1回目である場合、
前記Webシステムにおいて、前記呼制御装置の前記電話帳データベースから、前記電話帳データベースに保持されている前記各ユーザに関する電話帳データおよびユーザ画像データを取得し、
前記通信端末装置において、前記電話帳データベースから取得された前記ユーザ画像データを前記ユーザ画像データベースに格納し、前記電話帳データベースから取得された前記電話帳データと前記電話帳データベースから取得された前記ユーザ画像データとを結合して前記Webブラウザ上に表示するための電話帳ページを作成する処理と、
前記電話帳データベースから電話帳情報を取得する処理が2回目以降である場合、
前記Webシステムにおいて、前記呼制御装置の前記電話帳データベースから、前記電話帳データベースに保持されている前記各ユーザに関する電話帳データを取得し、当該電話帳データと共にはユーザ画像データを取得せず、
前記通信端末装置において、
前記電話帳データベースから取得された前記各ユーザに関する前記電話帳データに対応するユーザ画像データが、前記ユーザ画像データベースに存在するか否か判断し、
取得された前記各ユーザに関する前記電話帳データに対応するユーザ画像データが前記ユーザ画像データベースに保持されているときは、前記電話帳データと前記ユーザ画像データとを結合して前記Webブラウザ上に表示するための電話帳ページを作成し、
取得された前記各ユーザに関する前記電話帳データに対応するユーザ画像データが前記ユーザ画像データベースに保持されていないときは、前記Webシステムを介して、前記ユーザ画像データベースに保持されていないユーザに関するユーザ画像データを前記電話帳データベースから取得し、取得したユーザ画像データと、当該ユーザ画像データに対応する電話帳データとを用いて電話帳ページを作成する処理と、
をコンピュータに実行させる制御プログラム。
前記通信端末装置において、前記ユーザ画像データベースに保持された各ユーザのユーザ画像データのそれぞれについてアクセス状況を確認し、前記ユーザ画像データベースに保持されたユーザ画像データのうち、一定期間アクセスの無いユーザ画像データを前記ユーザ画像データベースから削除する処理をコンピュータに実行させる、請求項5に記載の制御プログラム。
【背景技術】
【0002】
電話帳機能を備え、SIP(Session Initiation Protocol)等によりデータ通信網を介して音声データをリアルタイムにやり取りする音声通信システムが知られている。このような音声通信システムにおいて、電話番号、住所、氏名などの電話帳データは、IP電話端末を収容するIP−PBX(Internet Protocol Private Branch eXchange)などの呼制御装置に設けられた電話帳データベース(DB:Data Base)に保持される。
【0003】
これまで、電話帳データベースに登録された電話帳情報は、専用のアプリケーションにより管理されるのが一般的であった。電話帳に登録されているユーザであっても、このような専用のアプリケーションを持たない場合、電話帳情報にアクセスする方法は限られている。専用のアプリケーションを持たない場合に電話帳情報にアクセスする方法の1つとして、一般的に普及しているWebブラウザを用いる方法が存在する。
【0004】
特許文献1には、SIP環境とWeb(World Wide Web)環境といった異なる環境をSOAP(Simple Object Access Protocol)によるネットワークによって連携する技術が記載されている。SOAPは、XML(eXtensible Markup Language)形式で記載されるため、Web環境で使用されるHTTP(Hyper Transfer Protocol)でも扱うことができる。つまり、SOAPは、SIPとHTTPとを共通に扱うことができるプロトコルである。SOAPネットワークを介在させることで、異なるシステム環境であるSIPシステムとWebシステムと間において情報を通信させることが可能になるとしている。
【0005】
特許文献1に記載の技術などを用いることにより、電話帳データベースに保持された電話帳情報をWebブラウザ上で取得し、Webブラウザ上に電話帳情報を表示させることができる電話帳情報表示システムを実現できる。昨今では、取得したユーザ情報データを基に、Webブラウザ上から指定したユーザに対して発呼したりIM(インスタントメッセージ)を送信したりするといった、コミュニケーションツールとしてのWeb電話帳も存在する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[本発明の特徴]
本発明の実施の形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、各ユーザに関する画像データであるユーザ画像データと各ユーザに関する文字データである電話帳データとを含む電話帳情報をWebブラウザ上に表示するための電話帳情報表示システムに関するものである。
【0015】
図1は、本発明の概要について説明する図である。
図1に示すように、本発明にかかる、電話帳情報表示システム200は、通信端末装置221と、Webシステム222と、呼制御装置223と、を備えている。
【0016】
呼制御装置223は、電話帳情報を保持する電話帳データベース216を有し、呼制御を行う。通信端末装置221は、Webブラウザ210とユーザ画像データを保持するためのユーザ画像データベース220とユーザ画像データをユーザ画像データベース220に格納する処理を行う画像データ処理部217と電話帳データにユーザ画像データを結合しWebブラウザ210上に表示するための電話帳ページを作成する処理を行う結合処理部218とを有する。Webシステム222は、Webブラウザ210が接続されるWebサーバ211と通信端末装置221から取得要求を受けた際に電話帳データベース216から電話帳情報を取得する処理(電話帳情報取得処理)を行う電話帳取得処理部213とを有する。
【0017】
電話帳情報取得処理が1回目である場合、電話帳取得処理部213が、電話帳データベース216から電話帳データおよびユーザ画像データを取得し、画像データ処理部217が、電話帳データベース216から取得されたユーザ画像データをユーザ画像データベース220に格納し、結合処理部218が、電話帳データベース216から取得された電話帳データおよびユーザ画像データを用いて電話帳ページを作成する。
【0018】
電話帳情報取得処理が2回目以降である場合に、電話帳取得処理部213が、電話帳データベース216から電話帳データを取得し、結合処理部218が、電話帳データベース216から取得された電話帳データとユーザ画像データベース220に保持されたユーザ画像データとを用いて電話帳ページを作成する。
【0019】
本発明によれば、Webブラウザ上に電話帳情報を表示するための電話帳情報表示システムにおいて、表示させる電話帳情報にユーザ画像データが含まれる場合でもWebブラウザ上に電話帳情報を迅速に表示させることができる。
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず、本実施の形態にかかる電話帳情報表示システム100の構成について説明する。
【0021】
図2は、本実施の形態にかかる電話帳情報表示システム100の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、電話帳情報表示システム100は、通信端末装置21と、Webシステム22と、呼制御装置23と、を備える。通信端末装置21は、クライアントPCに相当し、LAN回線7およびHUB4を介してWebシステム22と通信を行う。通信端末装置21には、ディスプレイケーブル8を介してモニタ6が接続されている。また、呼制御装置23は、LAN回線7およびHUB4を介してWebシステム22と通信を行う。Webシステム22と呼制御装置23との間は、SOAPによるXML形式でのデータの通信を想定しているが、これに限るものではなく、Webサーバ11が解釈できる形式でのデータの通信であればよい。呼制御装置23には、LAN回線7およびHUB4を介して、音声を送受信する音声端末としてのIP電話端末5が接続されている。なお、
図2においては、IP電話端末5が1台のみ設置されているが、これに限らず、ネットワーク上に複数台のIP電話端末5を設置してもよい。
【0022】
図3は、電話帳情報表示システム100における、通信端末装置21、Webシステム22および呼制御装置23の概略構成を示すブロック図である。
図3に示すように、呼制御装置23は、呼制御API(Application Programming Interface)15と、電話帳データベース16と、を備える。
【0023】
呼制御API15は、電話をかけたり切ったりするための一連の処理である呼制御を行う。本実施の形態では、呼制御を実現するためのプロトコルとしてSIPを用いている。電話帳データベース16は、各ユーザの氏名、住所、電話番号、メールアドレスといったユーザの連絡先情報およびユーザ毎に固有の識別子であるユーザIDからなる文字データである電話帳データと、ユーザの顔画像などの各ユーザに関する画像であるユーザ画像データと、を含む電話帳情報を保持する。なお、電話帳データベース16は、全社電話帳、共有電話帳、個人電話帳といったグループごとに電話帳情報を保持していてもよい。
【0024】
Webシステム22は、Webサーバ11と、クライアントインターフェース12と、電話帳取得処理部13と、呼制御装置インターフェース14と、を備えている。Webサーバ11は、Webシステムにおけるアプリケーションを管理し、後述する通信端末装置21におけるWebブラウザ10が接続されている。クライアントインターフェース12は、Webシステム22と通信端末装置21と間のインターフェースである。電話帳取得処理部13は、Webサーバ11およびクライアントインターフェース12を介して、後述する通信端末装置21における、画像データ処理部17または結合処理部18から呼び出しがあった場合に、呼制御装置インターフェース14を介して呼制御API15に対し電話帳データベース16から電話帳データおよび/またはユーザ画像データの取得要求を行う。呼制御装置インターフェース14は、Webシステム22と呼制御装置23と間のインターフェースである。なお、Webシステム22は、呼制御装置23に内蔵されていてもよい。
【0025】
通信端末装置21は、Webブラウザ10と、画像データ処理部17と、結合処理部18と、アクセス確認処理部19と、ユーザ画像データベース20と、を備えている。画像データ処理部17は、クライアントインターフェース12やWebサーバ11を介して電話帳取得処理部13からユーザ画像データを受け取った際に、当該ユーザ画像データをユーザ画像データベース20に格納する。結合処理部18は、電話帳データとユーザ画像データとを結合してWebブラウザ上に表示するための電話帳情報を作成する。アクセス確認処理部19は、ユーザ画像データベース20に保持された各ユーザのユーザ画像データのそれぞれについてアクセス状況を周期的に確認し、格納された各イメージデータベースのうち、一定期間アクセスの無いユーザ画像データをユーザ画像データベース20から削除する。
【0026】
次に、本実施の形態にかかる電話帳情報表示システム100の動作について説明する。なお、以下の説明では、
図3についても適宜参照する。
【0027】
Webブラウザ10において電話帳情報を表示する操作を行った際に、電話帳取得処理部13が、通信端末装置21からの呼び出しを受けて電話帳情報の取得処理を行う。
図4は、電話帳取得処理部13が、電話帳データおよび/またはユーザ画像データを取得する処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、電話帳取得処理部13が、呼び出しを受けたときに当該呼び出しが結合処理部18からのものであるか否かを判断する(ステップS101)。ステップS101において呼び出しが結合処理部18からのものである場合(YESの場合)、呼制御API15に対してユーザ画像データの取得要求を行う(ステップS103)。なお、結合処理部18から呼び出しを受けた際、電話帳取得処理部13には結合処理部18からユーザIDが送られてくるため、電話帳取得処理部13は、呼制御装置インターフェース14を介して呼制御API15に対し、送られてきたユーザIDに対応するユーザ画像データの取得要求をする。そして、呼制御API15が、指定のユーザIDに対応するユーザ画像データを電話帳データベース16から取得し、当該ユーザ画像データを電話帳取得処理部13に送る(ステップS107)。
【0028】
ステップS101において呼び出しが結合処理部18からのものではない場合(NOの場合)、電話帳取得処理部13が、今回行う電話帳取得処理が1回目の電話帳取得処理であるか否かを判断する(ステップS102)。なお、1回目の電話帳取得処理とは、通信端末装置21のWebブラウザ10からWebシステム22にログインを行い、ログイン後にWebブラウザ10において電話帳情報を表示する操作を最初に行ったときになされる電話帳取得処理である。
【0029】
ステップS102において1回目の電話帳取得処理である場合(YESの場合)、電話帳取得処理部13が、呼制御API15に対して電話帳データおよびユーザ画像データの取得要求を行う(ステップS104)。そして、呼制御API15が、電話帳データベース16から取得した電話帳データおよびユーザ画像データを電話帳取得処理部13に送る(ステップS108)。
【0030】
ステップS102において1回目の電話帳取得処理ではない、つまり、2回目以降の電話帳取得処理である場合(NOの場合)、電話帳取得処理部13が、呼制御装置インターフェース14を介して呼制御API15に対し、電話帳データの取得要求を行う(ステップS105)。そして、呼制御API15が、電話帳データベース16から取得した電話帳データを電話帳取得処理部13に送る(ステップS108)。なお、電話帳取得処理が1回目であるか2回目以降であるかの判定は、後述するフラッグにより行う。具体的には、電話帳取得処理部13が、当該フラッグをメモリから読み込み、当該フラッグの値が、初期値の0であった場合は1回目の電話帳取得処理、1であった場合は2回目以降の電話帳取得処理、と判定する。
【0031】
画像データ処理部17では、受け取ったユーザ画像データをユーザ画像データベース20に格納する処理を行う。
図5は、画像データ処理部17が受け取ったユーザ画像データをユーザ画像データベース20に格納する処理の流れについて示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、画像データ処理部17が、電話帳取得処理部13からクライアントインターフェース12およびWebサーバ11を介して呼制御装置23の電話帳データベース16に保持されたユーザ画像データを受け取ったか否かを判断する(ステップS201)。
【0032】
ステップS201でユーザ画像を受け取っていた場合(YESの場合)、画像データ処理部17が、受け取ったユーザ画像データをユーザ画像データベース20に格納する(ステップS202)。そして、画像データ処理部17が、ユーザ画像データベース20がユーザ画像データを保持していることを示すフラッグ(初期値は0)に1をセットする(ステップS203)。このフラッグは、値が0である場合、今回の電話帳取得処理が1回目の電話帳取得処理でありユーザ画像データベース20がユーザ画像データを保持していないことを示し、値が1である場合、今回の電話帳取得処理が2回目以降の電話帳取得処理でありユーザ画像データベース20がユーザ画像データを保持していることを示す。ステップS201でユーザ画像を受け取っていない場合(NOの場合)、何もせずに処理を終了する。
【0033】
1回目の電話帳取得処理において、結合処理部18では、電話帳データベース16から取得された電話帳データと電話帳データベース16から取得されたユーザ画像データとを結合してWebブラウザ10に表示させるための電話帳ページを作成する処理を行う。一方、2回目以降の電話帳取得処理において、結合処理部18では、呼制御装置23から受け取った電話帳データと通信端末装置21のユーザ画像データベース20に格納されたユーザ画像データとから、Webブラウザ10に表示させるための電話帳ページを作成する処理を行う。
図6は、2回目以降の電話帳取得処理において、結合処理部18が、呼制御装置23から受け取った電話帳データとユーザ画像データベース20に格納されたユーザ画像データとから、Webブラウザ10上に表示するための電話帳ページを作成する処理のフローについて示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、結合処理部18が、電話帳取得処理部13から受け取った電話帳データに対応するユーザ画像データを通信端末装置21のユーザ画像データベース20から取得する(ステップS301)。そして、電話帳データと当該電話帳データのユーザIDに対応するユーザ画像データとを1件ずつ結合する処理を行う(ステップS302)。
【0034】
ステップS302に続いて、電話帳データのユーザIDに対応するユーザ画像データがユーザ画像データベース20に存在するか否かについて判断する(ステップS303)。ステップS303において電話帳データのユーザIDに対応するユーザ画像データがユーザ画像データベース20に存在する場合(YESの場合)、電話帳データと対応するユーザ画像データとの結合が全て完了しているか否かを判断する(ステップS307)。
【0035】
ステップS307において電話帳データと対応するユーザ画像データとの結合が全て完了している場合(YESの場合)、Webブラウザ10上に表示するための電話帳情報の作成が完了したとして処理を終了する。ステップS307において電話帳データと対応するユーザ画像データとの結合がまだ完了していないものがある場合(NOの場合)、ステップS302に処理を戻す。
【0036】
ステップS303において電話帳データのユーザIDに対応するユーザ画像データのうちユーザ画像データベース20に存在しないものがある場合(NOの場合)、結合処理部18が、存在しないユーザ画像データに対応する電話帳データのユーザIDをWebサーバ11およびクライアントインターフェース12を介して電話帳取得処理部13に渡し、電話帳取得処理部13が指定されたユーザIDに対応するユーザ画像データを呼制御装置インターフェース14および呼制御API15を介して電話帳データベース16から取得する(ステップS304)。ステップS304に続いて、画像データ処理部17が、取得したユーザ画像データをユーザ画像データベース20に格納し(ステップS305)、ユーザ画像データが存在しなかった電話帳データと当該電話帳データのユーザIDに対応するユーザ画像データとを結合する処理を行い(ステップS306)、そして、ステップS307に処理を進める。
【0037】
ユーザ画像データベース20においては、保持されるデータ量が膨大にならないようにするため、不要なユーザ画像データを定期的に処分する必要がある。アクセス確認処理部19は、ユーザ画像データベース20に保持された各ユーザのユーザ画像データに対し、アクセス状況の確認を周期的に行い、一定期間アクセスの無いユーザ画像データを削除する処理を行う。
図7は、一定期間アクセスの無いユーザ画像データをユーザ画像データベース20から削除する処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示すように、まず、画像データ処理部17が、ユーザ画像データベース20に保持されたユーザ画像データについて、それぞれ、最終アクセス日時を取得する(ステップS401)。そして、画像データ処理部17が、ユーザ画像データベース20に保持されたユーザ画像データにおける最終アクセス日時と現在との期間が所定の期間以内であるか否かを判断する(ステップS402)。
【0038】
ステップS402において、あるユーザのユーザ画像データにおける最終アクセス日時と現在との期間が所定の期間以内である場合(YESの場合)、そのユーザのユーザ画像データの削除は行わず、画像データ処理部17が、各ユーザのユーザ画像データの全てについての最終アクセス日時の確認が完了したか否かの判断を行う(ステップS404)。ステップS402において、あるユーザのユーザ画像データにおける最終アクセス日時と現在との期間が所定の期間を超えている場合(NOの場合)、画像データ処理部17が、そのユーザのユーザ画像データの削除を行い(ステップS403)、ステップS404に処理を進める。
【0039】
ステップS404において全てのユーザ画像データについての最終アクセス日時の確認が完了した場合(YESの場合)、処理を終了する。ステップS404において最終アクセス日時の確認が完了していないユーザ画像データがある場合(NOの場合)、処理をステップS402に戻し、最終アクセス日時の確認が完了していないユーザ画像データについて、最終アクセス日時と現在との期間が所定の期間以内であるか否かを判断する。
【0040】
図8は、各ユーザの電話帳データに対応するユーザ画像データがユーザ画像データベース20に存在する場合の処理の流れを示すシーケンスチャートである。
図8に示すように、通信端末装置21からWebシステム22に対してSOAPメッセージにより電話帳情報の取得要求が行われると(ステップS501:リクエスト1)、Webシステム22から呼制御装置23に対して電話帳取得要求が行われ(ステップS502:リクエスト2)、呼制御装置23から電話帳データベース16に対して電話帳情報の取得要求が行われる(ステップS503:リクエスト3)。
【0041】
電話帳データベース16は取得要求のあった電話帳情報を呼制御装置23に送る(ステップS504:レスポンス1)。呼制御装置23で受け取った電話帳情報は、SOAPメッセージでWebシステム22に送られ(ステップS505:レスポンス2)、そして、通信端末装置21に送られる(ステップS506:レスポンス3)。ステップS506にて通信端末装置21に送られたユーザ画像データおよび電話帳データは、通信端末装置21において、ユーザ画像データがユーザ画像データベース20に格納され(ステップS507:画像データ処理)、ユーザ画像データと電話帳データとが結合されてWebブラウザ10に表示するため電話帳ページが作成され(ステップS508:結合処理)、当該電話帳ページがWebブラウザ10に表示されことにより一連の処理が完了する。
【0042】
図9は、各ユーザの電話帳データに対応するユーザ画像データがユーザ画像データベース20に存在しない場合の処理の流れを示すシーケンスチャートである。
図9に示すように、通信端末装置21からWebシステム22に対してSOAPメッセージにより電話帳情報の取得要求が行われると(ステップS601:リクエスト1)、Webシステム22から呼制御装置23に対して電話帳取得要求が行われ(ステップS602:リクエスト2)、呼制御装置23から電話帳データベース16に対して電話帳情報の取得要求が行われる(ステップS603:リクエスト3)。
【0043】
電話帳データベース16は取得要求のあった電話帳情報を呼制御装置23に送る(ステップS604:レスポンス1)。呼制御装置23で受け取った電話帳情報は、SOAPメッセージでWebシステム22に送られ(ステップS605:レスポンス2)、そして、通信端末装置21に送られる(ステップS606:レスポンス3)。ステップS606にて通信端末装置21に送られたユーザ画像データおよび電話帳データは、通信端末装置21において、ユーザ画像データがユーザ画像データベース20に格納され(ステップS607:画像データ処理)、ユーザ画像データと電話帳データとが結合される(ステップS608:結合処理)。
【0044】
ステップS608にて電話帳データと結合するユーザ画像データが不足している(ユーザ画像データベース20に存在しない)場合に、不足しているユーザ画像データついて、通信端末装置21からWebシステム22に対してSOAPメッセージにより取得要求が行われ(ステップS609:リクエスト4)、Webシステム22から呼制御装置23に対して取得要求が行われ(ステップS610:リクエスト5)、呼制御装置23から電話帳データベース16に対して取得要求が行われる(ステップS611:リクエスト6)。
【0045】
電話帳データベース16は取得要求のあったユーザ画像データを呼制御装置23に送る(ステップS612:レスポンス4)。呼制御装置23で受け取ったユーザ画像データは、SOAPメッセージでWebシステム22に送られ(ステップS613:レスポンス5)、そして、通信端末装置21に送られる(ステップS614:レスポンス6)。通信端末装置21において、送られてきたユーザ画像データ(ステップS608にて不足しているユーザ画像データ)はユーザ画像データベース20に格納され(ステップS615:画像データ処理)、送られてきたユーザ画像データと電話帳データとが結合されてWebブラウザ10に表示するため電話帳ページが作成され(ステップS616:結合処理)、当該電話帳ページがWebブラウザ10に表示されことにより一連の処理が完了する。
【0046】
本発明では、通信端末装置21においてWebブラウザ10上に表示するための電話帳ページを作成する際に、電話帳取得処理が2回目以降の場合、電話帳データは呼制御装置23の電話帳データベース16から取得したもの、ユーザ画像データはユーザ画像データベース20に保持されたものを用いるため、通信端末装置21から呼制御装置23へのアクセス負荷を軽減することができる。このため、Webブラウザ10に電話帳情報を表示させる際の待ち時間を大幅に短縮することができる。
【0047】
以上より、本発明によれば、Webブラウザ上に電話帳情報を表示するための電話帳情報表示システムにおいて、表示させる電話帳情報にユーザ画像データが含まれる場合でもWebブラウザ上に電話帳情報を迅速に表示させることができる。
【0048】
上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、各処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0049】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0050】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。