(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860164
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】遮音パネルの補強金具及び遮音パネルの補強方法
(51)【国際特許分類】
E01F 8/00 20060101AFI20210405BHJP
E01B 19/00 20060101ALI20210405BHJP
G10K 11/16 20060101ALI20210405BHJP
E04B 1/86 20060101ALN20210405BHJP
【FI】
E01F8/00
E01B19/00 C
G10K11/16 120
!E04B1/86 X
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-94182(P2017-94182)
(22)【出願日】2017年5月10日
(65)【公開番号】特開2018-188913(P2018-188913A)
(43)【公開日】2018年11月29日
【審査請求日】2020年4月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】592093914
【氏名又は名称】新中央工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(74)【代理人】
【識別番号】100198214
【弁理士】
【氏名又は名称】眞榮城 繁樹
(73)【特許権者】
【識別番号】508099911
【氏名又は名称】西日本高速道路メンテナンス関西株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】村上 弘樹
【審査官】
富士 春奈
(56)【参考文献】
【文献】
特開2018−091129(JP,A)
【文献】
特開2002−212921(JP,A)
【文献】
特開2005−248599(JP,A)
【文献】
実開平05−010516(JP,U)
【文献】
特開2004−250976(JP,A)
【文献】
特開2015−151671(JP,A)
【文献】
特開2018−3481(JP,A)
【文献】
特許第6163661(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 3/00−8/02
E04H 17/00−17/26
F16B 2/02
E01B 19/00
G10K 11/00−13/00
E04B 1/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮音壁の支柱に取り付けられた遮音パネルの脱落を防止するための遮音パネルの補強金具であって、
支柱を挟んで配置される一対の挟持部材と、
一対の前記挟持部材を互いに締結するための締結部材とを備え、
各々の前記挟持部材は、板状の側板部と、前記側板部の一方の側端から折り曲げられて形成されて遮音パネルに当接されるパネル当接部とを有し、
一対の前記挟持部材は、前記締結部材で締結されることで、互いの前記側板部が前記支柱を挟持するものとなり、
各々の前記挟持部材は、前記側板部の他方の側端から折り曲げられて形成されて支柱に当接される支柱当接部を有し、前記側板部から前記支柱当接部側に向けて切り起こされて前記支柱に当接される当接片が形成されること
を特徴とする遮音パネルの補強金具。
【請求項2】
各々の前記挟持部材は、前記側板部に対する前記支柱当接部の折り曲げ角度が90°未満であること
を特徴とする請求項1記載の遮音パネルの補強金具。
【請求項3】
遮音壁の支柱に取り付けられた遮音パネルの脱落を防止するための遮音パネルの補強方
法であって、
支柱が挟まれるように一対の挟持部材を配置し、
各々の前記挟持部材における板状の側板部の一方の側端から折り曲げられて形成されたパネル当接部をそれぞれ遮音パネルに当接させるとともに、前記側板部の他方の側端から折り曲げられて形成される支柱当接部と前記側板部から前記支柱当接部側に向けて切り起こされ当接される当接片とを前記支柱に当接させ、
一対の前記挟持部材を締結部材で互いに締結することで前記側板部で前記支柱を挟持さ
せること
を特徴とする遮音パネルの補強方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮音壁の支柱に取り付けられた遮音パネルの脱落を防止するための遮音パネルの補強金具及び遮音パネルの補強方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、高速道路、線路、工場等の騒音源から騒音を遮蔽(遮音)するため、H形鋼等かなる支柱のフランジ内に、金属製吸音板やコンクリート製遮音板等の遮音パネルが差し込まれた遮音壁が設置されている。
【0003】
このような遮音壁の遮音パネルは、支柱としてのH形鋼のフランジに、ボルト等で取り付けられるため、ボルト等の経年劣化により支柱から脱落する虞があった。また、遮音壁の遮音パネルは、その延長が例えば数十km〜数百kmにも及ぶため、ボルト等の経年劣化により脱落しそうな遮音パネルの全てを新設するには膨大な時間が掛かり、現場で容易に施工することができないという問題点があった。
【0004】
特許文献1に開示された防音パネルの取付金具は、第1金具と一対の第2金具との間で支柱の支持部を挟み込んで当該取付金具がその支持部に固定されるとともに、支持部の幅方向外側に延びる第1金具の固定部に対して防音パネルの端部に設けられる被固定部に締結具を介して固定される。これにより、特許文献1に開示された防音パネルの取付金具は、隣り合う支柱間に複数段の防音パネルが高さ方向に並べて設置される場合でも、下段の防音パネルの交換作業及び防音パネルの支柱への取付作業を簡略化することができるとされている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された防音パネルの取付金具は、あくまで防音パネルを支柱に取り付けるためのものであり、既設の防音パネルの脱落を防止するものではない。また、特許文献1に開示された防音パネルの取付金具は、防音パネルに固定される被固定部が必要となるため、当該取付金具を取り付けるためにわざわざ防音パネルに被固定部を設ける必要があるため、防音パネルの落下を防止するものとして用いられる場合には、現場で容易に施工することができないという問題点があった
【0006】
特許文献2に開示された遮音壁は、断面H形状の支持部材のフランジ部をカバー部材で被覆してなることを特徴とする。
【0007】
しかしながら、特許文献2に開示された遮音壁は、断面H形状の支持部材がカバー部材で覆われることで美観及び耐食性を改善することができるものの、遮音パネルの脱落を防止することができないという問題点があった。
【0008】
特許文献3に開示された気密型シェルターは、構造材と防音パネルと連結部材を備え、構造材に沿って配置された連結部材のパネル連結片がバルブタイト等の固定具を介して防音パネルに連結され、連結部材の構造材連結片がボルトナット等の固定具を介して構造材に連結される。
【0009】
しかしながら、特許文献3に開示された気密型シェルターは、連結部材がバルブタイト等の固定具及びボルトナット等の固定具を介して、防音パネル及び構造材に連結されるため、既設の防音パネルの脱落を防止するために用いられるためには、新たにこれら固定具が装着されるための孔を防音パネル及び構造材に穿設する必要があり、現場で容易に施工を行うことができないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−108554号公報
【特許文献2】実用新案登録3067521号公報
【特許文献3】特開2007−23662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、現場で容易に施工することが可能となり、遮音壁の支柱に取り付けられた既設の遮音パネルの脱落を防止することが可能となる遮音パネルの補強金具及び遮音パネルの補強方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1発明に係る遮音パネルの補強金具は、遮音壁の支柱に取り付けられた遮音パネルの脱落を防止するための遮音パネルの補強金具であって、支柱を挟んで配置される一対の挟持部材と、一対の前記挟持部材を互いに締結するための締結部材とを備え、各々の前記挟持部材は、板状の側板部と、前記側板部の一方の側端から折り曲げられて形成されて遮音パネルに当接されるパネル当接部とを有し、一対の前記挟持部材は、前記締結部材で締結されることで、互いの前記側板部が前記支柱を挟持するものとな
り、各々の前記挟持部材は、前記側板部の他方の側端から折り曲げられて形成されて支柱に当接される支柱当接部を有し、前記側板部から前記支柱当接部側に向けて切り起こされて前記支柱に当接される当接片が形成されることを特徴とする。
【0014】
第
2発明に係る遮音パネルの補強金具は、第
1発明において、各々の前記挟持部材は、前記側板部に対する前記支柱当接部の折り曲げ角度が90°未満であることを特徴とする。
【0015】
第
3発明に係る遮音パネルの補強方法は、遮音壁の支柱に取り付けられた遮音パネルの脱落を防止するための遮音パネルの補強方法であって、支柱が挟まれるように一対の挟持部材を配置し、各々の前記挟持部材における板状の側板部の一方の側端から折り曲げられて形成されたパネル当接部をそれぞれ遮音パネルに当接させ
るとともに、前記側板部の他方の側端から折り曲げられて形成される支柱当接部と前記側板部から前記支柱当接部側に向けて切り起こされ当接される当接片とを前記支柱に当接させ、一対の前記挟持部材を締結部材で互いに締結することで前記側板部で前記支柱を挟持させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
第1発明〜第
3発明によれば、支柱を挟んで配置される一対の挟持部材が互いに締結部材で締結されることで、各々の側板部が支柱におけるフランジが挟持されるものとなる。このとき、第1発明〜第
3発明によれば、側板部の一方の側端が折り曲げられて形成されたパネル当接部がそれぞれ遮音パネルに当接される。
【0017】
このため、第1発明〜第
3発明によれば、遮音パネルを支柱に取り付けるための取付具及び添接板等が経年劣化等により外れていたとしても、互いの側板部が支柱に挟持されるとともに、パネル当接部が遮音パネルに当接されることにより、遮音パネルを保持するものとなり、遮音パネルが支柱から脱落するのを防止することが可能となる。
【0018】
また、第1発明〜第
3発明によれば、支柱自体及び遮音パネル自体にボルト等を介して取り付けて補強する必要もなければ、支柱及び遮音パネルにボルト等を挿通させるための孔を穿設する必要もない。即ち、第1発明〜第
3発明によれば、既設の遮音パネルが取り付けられた支柱を挟んで配置される一対の挟持部材を締結部材で締結するだけでよいため、現場で容易に施工を行うことが可能となる。
【0019】
特に、
第1発明〜第3発明によれば、側板部の他方の側端から折り曲げられて形成されて支柱に当接される支柱当接部を有し、側板部から支柱当接部側に向けて切り起こされて支柱に当接される当接片が形成される。このとき、
第1発明〜第3発明によれば、支柱当接部及び当接片が支柱を延伸直交方向の両側から当接されるものとなり、遮音パネル等の延伸直交方向に風荷重等が作用したとしても、支柱に対して延伸直交方向に対して移動することなく、支柱から落下するのを防止することができる。このため、
第1発明〜第3発明によれば、遮音パネルの脱落を防止する効果をより高めることが可能となる。
【0020】
特に、第
2発明によれば、側板部に対する支柱当接部の折り曲げ角度が90°未満であることにより、一対の挟持部材における側板部が支柱を挟持したとき、側板部が支柱当接部に対して折り曲げ角度θよりも拡開された状態で、側板部の一方の側端に形成されたパネル当接部が遮音パネルに当接されることとなる。
【0021】
このとき、第
2発明によれば、支柱当接部に対して折り曲げ角度よりも拡開された側板部が所定の折り曲げ角度に戻ろうとして、側板部に弾性力が作用することとなる。このため、第
2発明によれば、一対の挟持部材が締結部材で互いに締結されたとき、側板部に対する支柱当接部の折り曲げ角度が90°未満であることにより、折り曲げ角度が90°以上のときよりも、一対の挟持部材の側板部がより強固に支柱を挟持するものとなる。
【0022】
したがって、第
2発明によれば、側板部に対する支柱当接部の折り曲げ角度が90°未満であることにより、一対の挟持部材の側板部がより強固に支柱を挟持するものとなり、支柱から下方へ落下するのを防止することができる。このため、第
2発明によれば、遮音パネルの脱落を防止する効果をより高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明を適用した遮音パネルの補強金具が設けられる遮音壁を示す図である。
【
図2】本発明を適用した遮音パネルの補強金具が設けられる遮音壁の側面図である。
【
図4】本発明を適用した遮音パネルの補強金具を示す平面図である。
【
図5】本発明を適用した遮音パネルの補強金具の斜視図である。
【
図6】本発明を適用した遮音パネルの補強金具の平面図である。
【
図7】本発明を適用した遮音パネルの補強金具の変形例を示す平面図である。
【
図8】本発明を適用した遮音パネルの補強方法において、一対の挟持部材を支柱の両側に配置した状態を示す平面図である。
【
図9】本発明を適用した遮音パネルの補強方法において、一対の挟持部材における側板部を支柱に当接させた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を適用した遮音パネルの補強金具及び遮音パネルの補強方法の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、
図1に示すように、遮音壁9の支柱91に取り付けられる遮音パネル99の脱落を防止するためのものである。
【0026】
遮音壁9は、高速道路、線路、工場等の騒音源から騒音を遮蔽(遮音)するため、道路等に沿って所定の間隔を空けて設けられる複数の支柱91と、複数の支柱91の間に設けられる遮音パネル99とを有する。なお、複数の支柱91が離間される水平方向を延伸方向Xとし、延伸方向Xに対して水平に直交する方向を延伸直交方向Yとし、高さ方向Zとする。
【0027】
支柱91は、
図2及び
図3に示すように、例えばH形鋼が用いられ、一対のフランジ92と、一対のフランジ92が連結されるウェブ93とを有する。支柱91は、一対のフランジ92内に遮音パネル99の延伸方向Xにおける端部99aが配置される。
【0028】
フランジ92は、遮音パネル99が配置される側の面を内側フランジ面92aとし、フランジ92における内側フランジ面92aの反対側の面を外側フランジ面92bとし、内側フランジ面92a及び外側フランジ面92bに直交する面をフランジ側端面92cとする。
【0029】
遮音パネル99は、例えば、コンクリート板が用いられ、高さ方向Zに複数段設けられる。遮音パネル99は、支柱91におけるウェブ93を挟んで延伸方向Xの両側にそれぞれ設けられる。
【0030】
遮音パネル99は、一方のフランジ92における内側フランジ面92aから離間され、他方のフランジ92における内側フランジ面92aに当接される。遮音パネル99は、一方のフランジ92に挿通されたボルト等の取付具94及び取付具94の先端に設けられる鋼板等の添接板95等を介して他方のフランジ92に当接されることで、支柱91に取り付けられる。遮音パネル99は、取付具94や添接板95等が例えば経年劣化等により遮音パネル99及びフランジ92から外れたとき、支柱91から脱落するのを防止する必要がある。
【0031】
本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、
図4に示すように、支柱91を挟んで配置される一対の挟持部材2と、一対の挟持部材2が互いに締結される締結部材3を備える。
【0032】
挟持部材2は、
図5に示すように、1枚の鋼板が折り曲げられて形成され、板状の側板部21と、側板部21の一方の側端21aから折り曲げられて形成されるパネル当接部22と、側板部21の一方の側端21bから折り曲げられて形成される支柱当接部23と、支柱当接部23の側端23aから折り曲げられて形成される連結板部24とを有する。
【0033】
挟持部材2は、側板部21から支柱当接部23に向けて切り起こされる当接片25が形成される。挟持部材2は、側板部21の高さ方向Zの略中央に当接片25が形成される。当接片25は、側板部21に対して略直交に配置される。
【0034】
一対の挟持部材2は、互いの連結板部24が当接され、連結板部24に形成される孔24aにボルトナット等の締結部材3が挿通され、互いが締結部材3で締結される。
【0035】
挟持部材2は、
図6に示すように、側板部21の他方の側端21bから折り曲げられて支柱当接部23が形成され、側板部21に対する支柱当接部23の折り曲げ角度θが180°以下の角度であればよい。このとき、挟持部材2は、側板部21に対する支柱当接部23の折り曲げ角度θが90°以下であることが好ましく、90°未満であることがさらに好ましい。
【0036】
挟持部材2は、パネル当接部22が側板部21に対して略直交するように、側板部21の一方の側端21aから折り曲げられて形成される。一の挟持部材2は、パネル当接部22が他の挟持部材2側に向けて折り曲げられて形成される。
【0037】
なお、一の挟持部材2は、
図7に示すように、パネル当接部22が側板部21に対して略直交するように、他の挟持部材2側とは反対側に向けて側板部21の一方の側端21aから折り曲げられて形成されてもよい。
【0038】
次に本発明を適用した遮音パネルの補強方法について説明する。
【0039】
本発明を適用した遮音パネルの補強方法では、先ず、
図8に示すように、一対の挟持部材2を支柱91を挟んで配置する。そして、各々の挟持部材2における支柱当接部23を支柱91におけるフランジ92の外側フランジ面92bに当接させながら、各々の挟持部材2を互いに近接させるようにして延伸方向Xに向けてスライドさせる。
【0040】
このとき、支柱当接部23に対する側板部21の折り曲げ角度θが90°未満であるため、側板部21を支柱当接部23に対して折り曲げ角度θを90°以上となるように拡開させ、当接片25を内側フランジ面92aに当接させる。即ち、支柱当接部23及び当接片25で支柱91のフランジ92を挟んだ状態で、支柱当接部23を外側フランジ面92bに当接させ、当接片25を内側フランジ面92aに当接させながら、各々の挟持部材2を延伸方向Xにスライドさせる。
【0041】
側板部21を支柱当接部23に対して折り曲げ角度θを90°以上となるように拡開させたとき、側板部21の一方の側端21aに形成されたパネル当接部22を遮音パネル99に当接させることとなる。
【0042】
本発明を適用した遮音パネルの補強方法では、
図9に示すように、支柱91におけるフランジ92のフランジ側端面92cに側板部21が当接されるまで、各々の挟持部材2を延伸方向Xにスライドさせる。側板部21をフランジ側端面92cに当接させたとき、一対の挟持部材2における連結板部24が互いに当接されることとなる。
【0043】
次に、本発明を適用した遮音パネルの補強方法では、互いに当接された各々の連結板部24の孔24aに締結部材3を挿通し、一対の挟持部材2を互いに締結部材3で締結することで、側板部21を支柱91のフランジ側端面92cに挟持させ、支柱91からの遮音パネル99の脱落防止の補強が完了する。
【0044】
本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、
図4に示すように、支柱91を挟んで配置される一対の挟持部材2が互いに締結部材3で締結されることで、各々の側板部21が支柱91におけるフランジ92のフランジ側端面92cを挟持するものとなる。このとき、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、側板部21の一方の側端21aから折り曲げられて形成されたパネル当接部22がそれぞれ遮音パネル99に当接される。
【0045】
このため、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、遮音パネル99が支柱91に取り付けるための取付具94及び添接板95等が経年劣化等により外れていたとしても、互いの側板部21が支柱91に挟持されるとともに、パネル当接部22が遮音パネル99に当接されることにより、遮音パネル99を保持するものとなり、遮音パネル99が支柱91から脱落するのを防止することが可能となる。
【0046】
また、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、支柱91自体及び遮音パネル99自体にボルト等を介して取り付けて補強する必要もなければ、支柱91及び遮音パネル99にボルト等を挿通させるための孔を穿設する必要もない。即ち、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、既設の遮音パネル99が取り付けられた支柱91を挟んで配置される一対の挟持部材2を締結部材3で締結するだけでよいため、現場で容易に施工を行うことが可能となる。
【0047】
本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、側板部21の他方の側端21aから折り曲げられて形成されて支柱91のフランジ92に当接される支柱当接部23を有し、側板部21から支柱当接部23側に向けて切り起こされて支柱91のフランジ92に当接される当接片25が形成される。このとき、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、支柱当接部23及び当接片25が支柱91のフランジ92を延伸直交方向Yの両側から当接されるものとなり、遮音パネル99等の延伸直交方向Yに風荷重等が作用したとしても、支柱91に対して延伸直交方向Yに対して移動することなく、支柱91から落下するのを防止することができる。このため、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、遮音パネル99の脱落を防止する効果をより高めることが可能となる。
【0048】
本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、側板部21に対する支柱当接部23の折り曲げ角度θが90°未満であることにより、一対の挟持部材2における側板部21が支柱91を挟持したとき、側板部21が支柱当接部23に対して折り曲げ角度θよりも拡開された状態で、側板部21の一方の側端21aに形成されたパネル当接部22が遮音パネル99に当接されることとなる。
【0049】
このとき、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、支柱当接部23に対して折り曲げ角度θよりも拡開された側板部21が所定の折り曲げ角度θに戻ろうとして、側板部21に弾性力が作用することとなる。このため、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、一対の挟持部材2が締結部材3で互いに締結されたとき、側板部21に対する支柱当接部23の折り曲げ角度θが90°未満であることにより、折り曲げ角度が90°以上のときよりも、一対の挟持部材2の側板部21がより強固に支柱91を挟持するものとなる。
【0050】
したがって、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、側板部21に対する支柱当接部23の折り曲げ角度θが90°未満であることにより、一対の挟持部材2の側板部21がより強固に支柱91を挟持するものとなり、支柱91から下方へ落下するのを防止することができる。このため、本発明を適用した遮音パネルの補強金具1は、遮音パネル99の脱落を防止する効果をより高めることが可能となる。
【0051】
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
【符号の説明】
【0052】
1 :補強金具
2 :挟持部材
3 :締結部材
21 :側板部
21a :側端
21b :側端
22 :パネル当接部
23 :支柱当接部
23a :側端
24 :連結板部
24a :孔
25 :当接片
9 :遮音壁
91 :支柱
92 :フランジ
92a :内側フランジ面
92b :外側フランジ面
92c :フランジ側端面
93 :ウェブ
94 :取付具
95 :添接板
99 :遮音パネル
X :延伸方向
Y :延伸直交方向
Z :高さ方向
θ :折り曲げ角度