(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記候補決定部は、前記第1の地点に前記配送対象物を配送可能である場合、前記第1の地点、前記第2の地点の少なくともいずれかを、前記配送先候補として決定し、前記第1の地点に前記配送対象物を配送可能ではない場合、前記第2の地点を前記配送先候補として決定する、請求項1に記載の情報処理装置。
前記候補決定部は、予め登録された倉庫に前記配送対象物の在庫があるか否かを判断し、前記倉庫に前記配送対象物の在庫がない場合、前記配送対象物の入手期限を特定し、前記入手期限までに前記配送対象物を手配可能である発注先に、前記配送対象物を発注する処理を実行し、前記倉庫に前記配送対象物の在庫がある場合、前記倉庫を、前記配送元候補として選定する、請求項1乃至3のいずれか一に記載の情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
なお、上記先行技術文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。以下の分析は、本発明の観点からなされたものである。
【0007】
上記の通り、部品を手配する場合には、迅速に部品を手配することが好ましい。しかし、迅速に部品を手配できた場合であっても、配送手段、配送経路に応じて、配送費用は異なる。また、保守担当者宛に部品を配送するのではなく、顧客宛に部品を配送するほうが、配送費用が抑制できる場合がある。しかし、保守担当者宛に部品を配送するか、顧客宛に部品を配送するかを、保守担当者が判断すると、保守担当者の経験に応じて、当該判断が異なる場合があり、配送費用も当該判断に応じて、異なる場合がある。
【0008】
特許文献1、2に記載された技術においては、配送費用については考慮されていない。そのため、特許文献1、2に記載された技術を利用した場合には、配送費用を抑制して物品を配送することはできない。
【0009】
そこで、本発明は、物品を配送する際に、配送費用を抑制して、適切に配送指示することに貢献する情報処理装置、情報処理システム、配送指示方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の視点によれば、情報処理装置が提供される。前記情報処理装置は、2地点に関する情報と、配送手段候補と、前記2地点間での物品の配送費用とを対応付けて記憶する、記憶部を備える。
さらに、前記情報処理装置は、保守対象装置を保有する顧客に関連する第1の地点、保守作業者に関連する第2の地点の少なくともいずれかを、配送先候補として決定する、候補決定部を備える。
さらに、前記情報処理装置は、前記記憶部を参照し、配送元候補と前記配送先候補と前記配送手段候補とに基づいて、前記保守対象装置に関係する配送対象物の配送費用を算出する、配送費用算出部を備える。
さらに、前記情報処理装置は、前記配送元候補と、前記配送先候補と、前記配送手段候補との複数の組み合わせから、到着期限と、前記配送対象物の配送費用とに基づいて、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを決定する、指示情報管理部を備える。
【0011】
第2の視点によれば、情報処理システムが提供される。前記情報処理システムは、受付端末と、情報処理装置とを含んで構成される。
前記受付端末は、保守対象装置を保有する顧客に対する、配送対象物の配送可否に関する情報を取得する。
前記情報処理装置は、2地点に関する情報と、配送手段候補と、前記2地点間での物品の配送費用とを対応付けて記憶する、記憶部を備える。
さらに、前記情報処理装置は、前記受付端末が取得した、前記配送対象物の配送可否に関する情報に基づいて、前記保守対象装置を保有する顧客に関連する第1の地点、保守作業者に関連する第2の地点の少なくともいずれかを、配送先候補として決定する、候補決定部を備える。
さらに、前記情報処理装置は、前記記憶部を参照し、配送元候補と前記配送先候補と前記配送手段候補とに基づいて、前記保守対象装置に関係する配送対象物の配送費用を算出する、配送費用算出部を備える。
さらに、前記情報処理装置は、前記配送元候補と、前記配送先候補と、前記配送手段候補との複数の組み合わせから、到着期限と、前記配送対象物の配送費用とに基づいて、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを決定する、指示情報管理部を備える。
【0012】
第3の視点によれば、配送指示方法が提供される。前記配送指示方法は、2地点に関する情報と、配送手段候補と、前記2地点間での物品の配送費用とを対応付けて記憶する、記憶部を備える情報処理装置が実行する。
前記配送指示方法は、保守対象装置を保有する顧客に関連する第1の地点、保守作業者に関連する第2の地点の少なくともいずれかを、配送先候補として決定する工程を含む。
さらに、前記配送指示方法は、前記情報処理装置が実行し、前記記憶部を参照し、配送元候補と前記配送先候補と前記配送手段候補とに基づいて、前記保守対象装置に関係する配送対象物の配送費用を算出する工程を含む。
さらに、前記配送指示方法は、前記情報処理装置が実行し、前記配送元候補と、前記配送先候補と、前記配送手段候補との複数の組み合わせから、到着期限と、前記配送対象物の配送費用とに基づいて、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを決定する工程を含む。
なお、本方法は、記憶部を備える情報処理装置という、特定の機械に結び付けられている。
【0013】
第4の視点によれば、プログラムが提供される。前記プログラムは、保守対象装置を保有する顧客に関連する第1の地点、保守作業者に関連する第2の地点の少なくともいずれかを、配送先候補として決定する処理をコンピュータに実行させる。前記コンピュータは、2地点に関する情報と、配送手段候補と、前記2地点間での物品の配送費用とを対応付けて記憶する、記憶部を備える情報処理装置を制御する。
さらに、前記プログラムは、前記記憶部を参照し、配送元候補と前記配送先候補と前記配送手段候補とに基づいて、前記保守対象装置に関係する配送対象物の配送費用を算出する処理を、前記コンピュータに実行させる。
さらに、前記プログラムは、前記配送元候補と、前記配送先候補と、前記配送手段候補との複数の組み合わせから、到着期限と、前記配送対象物の配送費用とに基づいて、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを決定する処理を、前記コンピュータに実行させる。
なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0014】
各視点によれば、物品を配送する際に、配送費用を抑制して、適切に配送指示することに貢献する情報処理装置、情報処理システム、配送指示方法及びプログラムが提供される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
初めに、
図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、各ブロック図のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インターフェイスも同様である。
【0017】
上記の通り、物品を配送する際に、配送費用を抑制して、適切に配送指示することに貢献する情報処理装置が望まれる。
【0018】
そこで、一例として、
図1に示す情報処理装置1000を提供する。情報処理装置1000は、記憶部1001と、候補決定部1002と、配送費用算出部1003と、指示情報管理部1004とを備える。
【0019】
記憶部1001は、2地点に関する情報と、配送手段候補と、2地点間での物品の配送費用とを対応付けて記憶する。2地点に関する情報とは、例えば、各地点の住所であってもよい。
【0020】
候補決定部1002は、保守対象装置を保有する顧客に関連する第1の地点、保守作業者に関連する第2の地点の少なくともいずれかを、配送先候補として決定する。保守対象装置は、保守契約を締結した装置であってもよい。以下の説明では、保守対象装置を保有する顧客を、単に、顧客とも呼ぶ。保守対象装置を保有する顧客に関連する第1の地点は、顧客の住所であってもよい。また、保守作業者に関連する第2の地点は、保守作業者の勤務場所であってもよい。
【0021】
配送費用算出部1003は、記憶部1001を参照し、配送元候補と配送先候補と配送手段候補とに基づいて、保守対象装置に関係する配送対象の物品(以下、配送対象物と呼ぶ)の配送費用を算出する。配送手段候補は、宅急便(登録商標)、トラック便、郵送等である。また、配送先候補が保守作業者に関連する第2の地点である場合、配送手段候補は、保守作業者が、顧客に関連する第1の地点に、配送対象物を持参することを含むものとする。
【0022】
指示情報管理部1004は、配送元候補と、配送先候補と、配送手段候補との複数の組み合わせから、到着期限と、配送対象物の配送費用とに基づいて、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを決定する。
【0023】
そのため、情報処理装置1000は、保守対象装置を保有する顧客に関連する第1の地点、又は保守作業者に関連する第2の地点に、適切な配送手段で、適切な配送元から配送することで、配送費用を抑制するように配送指示することに貢献する。従って、情報処理装置1000は、物品を配送する際に、配送費用を抑制して、適切に配送指示することに貢献する。
【0024】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明では、説明の便宜上、保守対象装置を保有する顧客に関連する第1の地点を、対象顧客住所と呼ぶ。また、以下の説明では、説明の便宜上、保守作業者に関連する第2の地点を、保守担当拠点と呼ぶ。
【0025】
図2は、本実施形態に係る情報処理システム100の全体構成の一例を示すブロック図である。情報処理システム100は、情報処理装置10と、コールセンター受付端末(単に受付端末とも呼ぶ)20と、保守作業者端末30とを含んで構成される。
【0026】
情報処理装置10は、ネットワーク40を介して、コールセンター受付端末20と接続する。また、情報処理装置10は、ネットワーク40を介して、保守作業者端末30と接続する。ネットワーク40は、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)等であってもよく、その詳細は問わない。
【0027】
情報処理装置10は、配送対象物に関して、配送時間と配送費用とに基づいて、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを決定する。配送対象物は、有体物、電子情報の少なくともいずれかを含むものとする。情報処理装置10は、PC(Personal Computer)、ワークステーション、サーバ等であってもよく、本書で説明する機能を実現できれば、その詳細は問わない。
【0028】
配送時間は、配送を行う車両等の移動時間を含む。さらに、配送時間は、配送に関係する作業者の作業時間を含んでもよい。
【0029】
配送費用は、配送事業者に対する費用を含む。さらに、配送費用は、配送するために必要な人的費用を含んでもよい。
【0030】
配送対象物は、保守対象装置の部品であってもよい。例えば、配送対象物は、保守対象装置において発生した障害に関係する被疑部品であってもよい。また、配送対象物は、障害が発生した保守対象装置の機能を実現する、予備機器(代替装置)であってもよい。また、配送対象装置は、預かり品であってもよい。なお、預かり品とは、顧客又は営業の資産であって、障害復旧のために準備された部品、装置を意味するものとする。
【0031】
また、配送対象物は、障害復旧作業に必要な物品であってもよい。例えば、障害復旧作業に必要な物品とは、工具、障害復旧作業に必要な資料等である。障害復旧作業に必要な資料は、紙媒体の説明書であってもよい。また、障害復旧作業に必要な資料は、保守対象装置に関する説明書を含む電子ファイルであってもよい。
【0032】
また、障害復旧作業に必要な物品は、障害復旧作業に必要な情報(ファイル、アプリケーション等)であってもよい。また、障害復旧作業に必要な物品は、障害復旧作業に必要な情報(ファイル、アプリケーション等)が記憶された記録媒体(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、携帯型HDD(Hard Disk Drive)等)であってもよい。
【0033】
配送対象物は、複数の物品(電子情報を含む)であってもよい。また、配送対象物は、それぞれ、異なる場所に保管されていてもよい。以下の説明では、説明の便宜上、有体物である配送対象物は、配送前には倉庫に保管されているものとする。
【0034】
また、配送対象物が電子情報である場合、当該電子情報は、それぞれ、異なるフォルダに格納されていてもよい。また、配送対象物である電子情報は、異なるストレージ装置に格納されていてもよい。また、以下の説明では、電子情報の格納先のフォルダを、保管フォルダとも呼ぶ。
【0035】
コールセンター受付端末20は、顧客から障害復旧依頼を受け付ける、コールセンター担当者が使用する端末装置である。コールセンター受付端末20は、PC、タブレット端末等であってもよい。ここで、障害復旧依頼とは、保守対象装置に関する障害復旧の依頼である。障害復旧依頼は、顧客名、保守対象装置を特定する情報(装置名称、装置型番等)、契約情報、障害内容に関する情報、被疑部品を特定する情報等を含む。
【0036】
また、コールセンター受付端末20は、顧客から障害復旧依頼を受け付けた際に、配送対象物の配送可否に関する情報を取得する。以下の説明では、保守対象装置を保有する顧客に対する、配送対象物の配送可否に関する情報を、配送可否情報と呼ぶ。
【0037】
保守作業者端末30は、保守作業者が使用する端末装置である。保守作業者端末30は、PC、タブレット端末であってもよい。
【0038】
次に、情報処理装置10の内部構成について詳細に説明する。
【0039】
情報処理装置10は、記憶部101と、通信部102と、入力部103と、出力部104と、制御部105と、候補決定部106と、配送費用算出部107と、配送時間算出部108と、指示情報管理部109とを含んで構成される。なお、情報処理装置10は、図示しないハードウェア、ソフトウェアを含んでもよいことは勿論である。
【0040】
記憶部101は、情報処理装置10を動作させるために必要な情報を記憶する。記憶部101は、契約情報データベース121と、装置情報データベース122と、障害部品情報データベース123とを格納する。記憶部101は、磁気ディスク装置や光ディスク装置、半導体メモリ等によって実現される。
【0041】
また、記憶部101は、2地点に関する情報と、配送手段候補と、2地点間での物品の配送費用とを対応付けて記憶する。また、記憶部101は、2地点に関する情報と、配送手段候補と、2地点間での物品の配送時間とを対応付けて記憶する。上記の通り、2地点に関する情報とは、例えば、各地点の住所であってもよい。
【0042】
通信部102は、ネットワーク40を介して、コールセンター受付端末20及び保守作業者端末30と通信する。例えば、通信部102は、NIC(Network Interface Card)等を用いて実現される。
【0043】
具体的には、通信部102は、コールセンター受付端末20から、障害復旧依頼と配送可否情報とを受信する。また、通信部102は、保守作業者端末30に、配送指示情報を送信する。配送指示情報とは、配送対象の物品に関して、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを含む情報である。配送指示情報の詳細は後述する。
【0044】
入力部103は、ユーザの操作に基づいて、情報を受け付ける。例えば、入力部103は、キーボード、タッチパネル、音声入力手段等を用いて実現される。入力部103は、ユーザの操作に基づいて、情報を受け付けることができれば、その詳細は問わない。
【0045】
出力部104は、情報を出力する。具体的には、出力部104は、配送指示情報を出力する。例えば、出力部104は、保守作業者端末30に、通信部102を介して、配送指示情報を送信してもよい。また、例えば、出力部104は、ディスプレイ(図示せず)、プロジェクタ(図示せず)等に、配送指示情報を出力してもよい。また、例えば、出力部104は、プリンタ(図示せず)に、配送指示情報を印刷させてもよい。
【0046】
制御部105は、情報処理装置10の全体を制御する。制御部105は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて実現される。
【0047】
候補決定部106は、保守対象装置を保有する顧客に関連する第1の地点、保守作業者に関連する第2の地点の少なくともいずれかを、配送先候補として決定する。
【0048】
対象顧客住所(第1の地点)に配送対象物を配送可能である場合、候補決定部106は、対象顧客住所(第1の地点)、保守担当拠点(第2の地点)の少なくともいずれかを、配送先候補として決定する。一方、対象顧客住所(第1の地点)に配送対象物を配送可能ではない場合、候補決定部106は、保守担当拠点(第2の地点)を配送先候補として決定する。なお、候補決定部106は、保守担当拠点(第2の地点)を配送先候補として決定した場合、対象顧客住所(第1の地点)への第1の到着期限、保守担当拠点(第2の地点)への第2の到着期限とを、配送対象物の到着期限として決定する。
【0049】
また、候補決定部106は、予め登録された倉庫に、配送対象物の在庫があるか否かを判断する。配送対象物の在庫がない場合、候補決定部106は、配送対象物の入手期限を特定する。そして、候補決定部106は、入手期限までに配送対象物を手配可能である発注先に、配送対象物を発注する処理を実行する。そして、1又は2以上の倉庫に、配送対象物の在庫がある場合、候補決定部106は、当該倉庫から配送元候補を選定する。
【0050】
配送費用算出部107は、記憶部101を参照し、配送元候補と配送先候補と配送手段候補とに基づいて、保守対象装置に関係する配送対象物の配送費用を算出する。
【0051】
配送費用算出部107は、配送元候補と配送先候補間の距離と、配送手段候補に応じた費用とに基づいて、配送対象物の配送費用を算出する。配送先候補が保守担当拠点である場合、配送費用算出部107は、配送元候補と保守担当拠点間の距離と、配送手段候補に応じた費用と、保守作業者の対象顧客住所までの移動時間とに基づいて、配送対象物の配送費用を算出する。
【0052】
具体的には、記憶部101は、予め、配送手段候補毎に、対象顧客住所(第1の地点)及び保守担当拠点(第2の地点)までの配送費用を記憶しておく。そして、配送費用算出部107は、配送手段候補毎に予め定められた、輸送距離別の費用、交通手段の費用に基づいて、配送対象物の配送費用を算出する。
【0053】
さらに、配送先候補が保守担当拠点(第2の地点)である場合、配送費用算出部107は、保守作業者の保守担当拠点(第2の地点)から対象顧客住所(第1の地点)までの移動時間と、時間当たりの当該保守作業者の人件費との積を算出する。そして、配送費用算出部107は、保守作業者の対象顧客住所(第1の地点)までの移動時間と、当該保守作業者の時間当たりの人件費との積を、配送元候補と保守担当拠点(第2の地点)間の配送費用に加えた値を、配送費用として算出する。
【0054】
配送時間算出部108は、配送元候補と配送手段候補と配送先候補との組み合わせに基づいて、配送対象物の配送時間を算出する。具体的には、配送時間算出部108は、配送元候補と配送先候補間の距離と、配送手段候補に応じた所要時間とに基づいて、配送対象物の配送時間を算出する。
【0055】
より具体的には、記憶部101は、予め、配送手段候補毎に、対象顧客住所(第1の地点)及び保守担当拠点(第2の地点)までの配送時間を記憶しておく。ここで、配送時間は、過去の配送時間の統計値(平均値、最大値)に基づいて決定されてもよい。または、距離と移動時間との対応関係を算出する公知のプログラム、公知のサービス等を利用して、配送時間が決定されてもよい。
【0056】
配送手段として宅配便を利用する場合、集荷時間に基づいて、配送時間が決定されてもよい。また、配送手段として郵送を利用する場合、ポストや郵便局に応じた配送のための所要時間と、配送元からポストや郵便局への所要時間とに基づいて、配送時間が決定されてもよい。また、配送手段としてトラック便、バイク便を利用する場合、配送距離に応じて予め定められた所要時間を、配送距離として決定してもよい。
【0057】
また、保守作業者が第1の地点(対象顧客住所)に配送対象物を持参する場合、公共交通機関等を利用する際の移動時間と、駅等と第1の地点間の徒歩での移動時間との和を、配送時間として決定してもよい。
【0058】
指示情報管理部109は、配送元候補と、配送先候補と、配送手段候補との複数の組み合わせから、到着期限と、配送対象物の配送費用とに基づいて、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを決定する。そして、指示情報管理部109は、配送指示情報を生成する。
【0059】
配送指示情報は、顧客名、配送対象物を特定する情報、配送元を特定する情報、配送先を特定する情報、配送先住所、到着期限、配送手段を特定する情報を含んで構成される。また、配送指示情報は、受付番号を含んでもよい。ここで、受付番号は、障害復旧依頼毎に割当てられる番号であるものとする。
【0060】
配送指示情報に含まれる、配送対象物を特定する情報は、配送対象物の名称であってもよい。配送対象物を特定する情報は、配送対象物の在庫を一意に識別する情報(口座番号)であってもよい。
【0061】
配送指示情報に含まれる、配送元を特定する情報は、候補決定部106が決定した配送元の倉庫を特定する情報である。配送元を特定する情報は、配送元の倉庫の名称であってもよい。また、配送元を特定する情報は、当該倉庫を特定する、番号、記号等であってもよい。
【0062】
配送指示情報に含まれる、配送先を特定する情報は、候補決定部106が決定した配送先に関する情報であり、配送先の名称である。配送先住所は、候補決定部106が決定した配送先の住所である。
【0063】
配送指示情報に含まれる到着期限は、配送対象物の配送先への到着期限である。配送先が対象顧客住所である場合、配送指示情報に含まれる到着期限は、対象顧客住所への到着期限である。配送先が、保守担当拠点である場合、配送指示情報に含まれる到着期限は、保守担当拠点への到着期限と、対象顧客住所への到着期限との組み合わせである。
【0064】
配送指示情報に含まれる、配送手段を特定する情報は、候補決定部106が決定した配送手段を特定する情報である。配送手段を特定する情報は、候補決定部106が決定した、配送手段の種別であってもよい。また、配送手段を特定する情報は、候補決定部106が決定した、配送手段に関する事業者を特定する情報であってもよい。
【0065】
また、指示情報管理部109は、配送対象物が電子情報である場合、保守対象装置を保有する顧客又は保守作業者に、電子情報を提供する処理を実行する。なお、配送対象物が電子情報である場合、配送先は、電子メールアドレスであってもよい。または、配送対象物が電子情報である場合、配送先はネットワーク40に接続された、サーバ(図示せず)上の保管フォルダのファイルパスであってもよい。
【0066】
候補決定部106、配送費用算出部107、配送時間算出部108、指示情報管理部109は、コンピュータプログラムにより実現してもよい。そして、記憶部101は、候補決定部106、配送費用算出部107、配送時間算出部108、指示情報管理部109を実現するコンピュータプログラムを記憶してもよい。
【0067】
以下、記憶部101に格納される各データベースについて詳細に説明する。
【0068】
まず、契約情報データベース121の構成について詳細に説明する。
【0069】
契約情報データベース121は、顧客に関する情報と、保守担当拠点に関する情報と、配送手段に応じた、対象顧客住所と保守担当拠点間の移動時間とを対応付けて格納する。以下の説明では、顧客に関する情報を、顧客情報とも呼ぶ。また、以下の説明では、保守担当拠点に関する情報を、保守担当拠点情報とも呼ぶ。顧客情報は、顧客を特定する情報、顧客の住所、顧客の連絡先を含む。保守担当拠点情報は、保守担当拠点に配送するための情報である。
【0070】
図3は、契約情報データベース121の一例を示す図である。
図3に示す契約情報データベース121において、顧客情報は、顧客コード、顧客名、顧客住所、保守契約番号、装置名、設置場所、顧客側担当者、電話番号、メールアドレスを含む。また、
図3に示す契約情報データベース121において、保守担当拠点情報は、保守担当拠点名、保守担当拠点住所を含む。また、
図3に示す契約情報データベース121において、移動時間は、徒歩・公共交通機関での移動時間(第1の移動時間)と、自動車での移動時間(第2の移動時間)とを含む。
【0071】
次に、装置情報データベース122の構成について詳細に説明する。
【0072】
装置情報データベース122は、装置特定情報と、関連物品情報とを対応付けて格納する。装置特定情報は、装置を特定する情報である。また、関連物品情報は、装置に関連する物品に関する情報である。装置に関連する物品とは、部品、予備機器、預かり品、専用工具、障害復旧作業に必要な情報が記憶された記録媒体である。また、関連物品情報は、装置に関連する物品の名称、当該物品を一意に識別する情報(物品の口座番号)を含む。
【0073】
図4は、装置情報データベース122の一例を示す図である。
図4に示す装置情報データベース122において、装置特定情報は、装置名称、装置型番を含む。また、
図4に示す装置情報データベース122において、関連物品情報は、部品名称、部品口座番号、予備機器名称、予備機器口座番号、預かり品名称、預かり品口座番号、専用工具名称、専用工具口座番号、記憶媒体名称、記憶媒体口座番号、手順書資料の格納場所を含む。ここで、部品口座番号は、部品を一意に識別する情報である。また、予備機器口座番号は、予備機器を一意に識別する情報である。また、預かり品口座番号は、預かり品を一意に識別する情報である。また、専用工具口座番号は、専用工具を一意に識別する情報である。また、記憶媒体は、障害復旧作業に必要な情報が記憶された記録媒体である。ここで、手順書資料とは、障害復旧作業の手順、注意事項等を記した資料である。また、手順書資料が電子ファイルである場合、手順書資料の格納場所は、ファイルパスであってもよい。
【0074】
次に、障害部品情報データベース123の構成について詳細に説明する。
【0075】
障害部品情報データベース123は、装置特定情報と、障害情報と、障害復旧関連情報とを対応付けて格納する。障害情報は、障害に関する情報である。そして、障害情報は、障害内容に関する情報を含んで構成される。障害内容に関する情報は、保守対象装置から出力される障害メッセージ、障害に関係するログ情報等である。障害復旧関連情報は、障害復旧のための物品、及び障害復旧作業に関する情報である。
【0076】
図5は、障害部品情報データベース123の一例を示す図である。
図5に示す障害部品情報データベース123において、装置特定情報は、装置名称、装置型番を含む。
図5に示す障害部品情報データベース123において、障害情報は、障害内容を含む。
図5に示す障害部品情報データベース123において、障害復旧関連情報は、被疑部品名称と、被疑部品口座番号、予備機器名称、予備機器口座番号、預かり品名称、預かり品口座番号、標準作業時間、記憶媒体名称、記憶媒体口座番号、専用工具名称、専用工具口座番号を含む。ここで、標準作業時間とは、障害内容に応じて予め定められた、標準的な作業時間である。また、記憶媒体は、障害復旧作業に必要な情報が記憶された記憶媒体を含む。
【0077】
次に、情報処理装置10の動作について詳細に説明する。
【0078】
まず、
図6を参照しながら、情報処理装置10の動作について説明する。
【0079】
ステップS1において、コールセンター受付端末20は、障害復旧依頼と配送可否情報とを、顧客から受け付ける。
【0080】
例えば、コールセンター受付担当者が、顧客から、電話連絡等を介して、障害復旧依頼を受け付けたとする。その場合、コールセンター受付担当者は、受け付けた障害復旧依頼を、コールセンター受付端末20に入力してもよい。さらに、コールセンター受付担当者は、配送対象物の配送可否に関する情報(配送可否情報)を、障害復旧依頼元の顧客から受け付ける。
【0081】
ステップS2において、コールセンター受付端末20は、障害復旧依頼と配送可否情報とを、情報処理装置10に送信する。そして、情報処理装置10の通信部102は、障害復旧依頼と配送可否情報とを受信する(ステップS3)。
【0082】
ステップS4において、候補決定部106は、障害復旧依頼に基づいて、顧客名と障害復旧依頼に対応する保守対象装置を特定し、作業開始日時を決定する。ここで、作業開始日時とは、顧客名と保守対象装置とに応じて予め定められた、作業開始予定の日時である。
【0083】
例えば、情報処理装置10は、顧客名と保守対象装置とに応じて、作業開始日時を予め決定しておいてもよい。また、例えば、情報処理装置10は、障害復旧依頼の受付日時から、顧客名と保守対象装置とに応じた所定の期間経過後を、作業開始日時とすることを、予め決定しておいてもよい。また、例えば、顧客は、障害復旧を依頼する場合、作業開始日時を指定してもよい。その場合、コールセンター受付担当者は、作業開始日時を含む障害復旧依頼を、コールセンター受付端末20に入力してもよい。
【0084】
ステップS5において、候補決定部106は、契約情報データベース121を参照し、顧客名と障害復旧依頼に対応する保守対象装置に基づいて、顧客情報を特定する。
【0085】
ステップS6において、候補決定部106は、障害復旧依頼に基づいて、障害内容に関する情報と、保守対象装置を特定する情報とを含む、障害情報を生成する。
【0086】
ステップS7において、障害復旧作業のために物品手配が必要であるか否かを、候補決定部106は判断する。具体的には、候補決定部106は、障害部品情報データベース123を参照し、生成した障害情報に基づいて、障害復旧作業のために物品手配が必要であるか否かを判断する。より具体的には、障害情報に含まれる保守対象装置と障害内容とに関連する物品が、障害部品情報データベース123に登録されているか否かを、候補決定部106は判断する。ここで、保守対象装置と障害内容とに関連する物品とは、保守対象装置と障害内容とに関連する、被疑部品、予備機器、預かり品、記憶媒体、専用工具の少なくともいずれかである。
【0087】
障害情報に含まれる保守対象装置と障害内容とに関連する物品が、障害部品情報データベース123に登録されている場合、障害復旧作業のために物品手配が必要である、と候補決定部106は判断する。一方、障害情報に含まれる保守対象装置と障害内容とに関連する物品が、障害部品情報データベース123に登録されていない場合、障害復旧作業のために物品手配が必要ではない、と候補決定部106は判断する。
【0088】
障害復旧作業のために物品手配が必要ではない場合(ステップS7のNo分岐)には、指示情報管理部109は、障害への対応指示を実行する(ステップS8)。例えば、指示情報管理部109は、電話にて顧客へ障害への対応方法を連絡する通知を、障害への対応指示として、保守作業者端末30に送信してもよい。また、例えば、指示情報管理部109は、保守作業者端末30に、保守作業者に障害復旧作業を指示する通知を、障害への対応指示として、保守作業者端末30に送信してもよい。そして、情報処理装置10は処理を終了する。
【0089】
一方、障害復旧作業のために物品手配が必要である場合(ステップS7のYes分岐)には、顧客名、障害復旧依頼に対応する保守対象装置、作業開始日時、配送可否情報を記憶部101に登録する(ステップS9)。そして、
図7に示すステップS21に遷移する。
【0090】
次に、
図7を参照しながら、情報処理装置10の動作について、引き続き説明する。
【0091】
ステップS21において、候補決定部106は、装置情報データベース122と障害部品情報データベース123とを参照し、装置特定情報と関連物品情報と障害情報とに基づいて、障害復旧作業に必要な物品を、配送対象物として選定する。
【0092】
ステップS22において、対象の顧客へ配送対象物を配送可能であるか否かを、候補決定部106は判断する。具体的には、配送可否情報に基づいて、対象の顧客へ配送対象物を配送可能であるか否かを、候補決定部106は判断する。
【0093】
対象の顧客へ配送対象物を配送可能ではない場合(ステップS22のNo分岐)には、候補決定部106は、保守担当拠点を、配送先候補として決定する(ステップS23)。そして、ステップS25に遷移する。一方、対象の顧客へ配送対象物を配送可能である場合(ステップS22のYes分岐)には、候補決定部106は、対象顧客住所と保守担当拠点とを配送先候補として決定する(ステップS24)。そして、ステップS25に遷移する。
【0094】
ステップS25において、候補決定部106は、対象顧客住所への到着期限を特定する。対象顧客住所への到着期限は、契約等に応じて予め定められた作業期限日時から、標準作業時間を差し引いた日時である。また、作業開始日時が決定されている場合、対象顧客住所への到着期限は、作業開始日時であってもよい。
【0095】
ステップS26において、配送先候補が保守担当拠点を含むか否かを、候補決定部106は判断する。配送先候補が保守担当拠点を含まない場合(ステップS26のNo分岐)には、
図8のステップS31に遷移する。一方、配送先候補が保守担当拠点を含む場合(ステップS26のYes分岐)には、候補決定部106は、保守担当拠点への到着期限を特定する(ステップS27)。そして、
図8に示すステップS31に遷移する。なお、保守担当拠点への到着期限は、保守担当拠点から対象顧客住所までを保守担当者が移動するために要する時間を、作業開始日時から差し引いた日時であるものとする。
【0096】
次に、
図8を参照しながら、情報処理装置10の動作について、引き続き説明する。
【0097】
ステップS31において、予め登録された倉庫に、配送対象物の在庫があるか否かを、候補決定部106は判断する。予め登録された倉庫に、配送対象物の在庫がない場合(ステップS31のNo分岐)には、候補決定部106は、配送対象物の入手期限を特定する(ステップS32)。そして、候補決定部106は、配送対象物の入手期限までに、配送対象物を手配可能である発注先に、配送対象物を発注する(ステップS33)。そして、情報処理装置10は処理を終了する。ここで、配送対象物の入手期限は、対象顧客住所への到着期限であってもよい。
【0098】
一方、予め登録された倉庫に、配送対象物の在庫がある場合(ステップS31のYes分岐)には、候補決定部106は、配送対象物の在庫がある倉庫を、第1の配送元候補として特定する(ステップS34)。
【0099】
ステップS35において、候補決定部106は、第1の配送元候補に対応する第1の配送手段候補を特定する。
【0100】
ステップS36において、配送費用算出部107は、特定した第1の配送元候補と第1の配送手段候補との組み合わせに対応する、配送費用を算出する。
【0101】
ステップS37において、配送時間算出部108は、特定した第1の配送元候補と第1の配送手段候補との組み合わせに対応する、配送時間を算出する。
【0102】
ステップS38において、制御部105は、配送時間算出部108が算出した配送時間と、配送費用算出部107が算出した配送費用とを、記憶部101に登録する。そして、
図9に示すステップS41に遷移する。
【0103】
次に、
図9を参照しながら、情報処理装置10の動作について、引き続き説明する。
【0104】
ステップS41において、候補決定部106は、第1の配送元候補と第1の配送手段候補とのうち、配送対象物を到着期限までに配送可能である、第2の配送元候補と第2の配送手段候補とを特定する。
【0105】
なお、配送対象物を到着期限までに配送可能である倉庫(第1の配送元候補)が無い場合、候補決定部106は、第1の配送元候補と第1の配送手段候補との組み合わせ毎に、対象顧客住所への到着期限と対象顧客住所への到着日時との差(以下、第1の遅延時間と呼ぶ)を算出する。さらに、配送対象物を到着期限までに配送可能である倉庫(第1の配送元候補)が無い場合、候補決定部106は、第1の配送元候補と第1の配送手段候補との組み合わせ毎に、保守担当拠点から対象顧客住所までの移動に要する時間を、対象顧客住所への到着期限から差し引いた日時を算出する。そして、候補決定部106は、算出した日時と、対象顧客住所への到着日時との差(以下、第2の遅延時間と呼ぶ)を算出する。そして、候補決定部106は、第1の遅延時間、第2の遅延時間のうち、少ない遅延時間を特定する。候補決定部106は、特定した遅延時間に対応する、第1の配送元候補と第1の配送手段候補との組み合わせを、第2の配送元候補と第2の配送手段候補として決定する。
【0106】
ステップS42において、対象顧客住所と保守担当拠点とを、配送先候補として含むか否かを、候補決定部106は判断する。つまり、対象顧客住所と保守担当拠点との両方が、配送先候補として決定されているか否かを、候補決定部106は判断する。
【0107】
対象顧客住所と保守担当拠点とを、配送先候補として含まない場合(ステップS42のNo分岐)には、候補決定部106は、配送先候補を配送先として決定する(ステップS43)。換言すると、対象顧客住所又は保守担当拠点が配送先候補である場合、候補決定部106は、当該配送先候補(即ち、対象顧客住所又は保守担当拠点)を配送先として決定する。そして、候補決定部106は、第2の配送元候補、第2の配送手段候補のうち、配送費用に基づいて、配送元と配送手段との組み合わせを決定する(ステップS44)。例えば、候補決定部106は、第2の配送元候補、第2の配送手段候補のうち、配送費用が最も安い、配送元と配送手段との組み合わせを決定してもよい。そして、ステップS46に遷移する
【0108】
一方、対象顧客住所と保守担当拠点とを、配送先候補として含む場合(ステップS42のYes分岐)には、ステップS45に遷移する。ステップS45において、候補決定部106は、第2の配送元候補、第2の配送手段候補のうち、対象顧客住所に対応する配送費用と、保守担当拠点に対応する配送費用とに基づいて、配送元と配送手段との組み合わせを決定する。例えば、候補決定部106は、第2の配送元候補、第2の配送手段候補のうち、対象顧客住所に対応する配送費用と、保守担当拠点に対応する配送費用との総和が最も安い、配送元と配送手段との組み合わせを決定してもよい。そして、ステップS46に遷移する。
【0109】
ステップS46において、制御部105は、決定した配送元と配送先と配送手段との
組み合わせを、記憶部101に登録する。
【0110】
ステップS47において、指示情報管理部109は配送指示情報を生成する。そして、
図10に示すステップS51に遷移する。
【0111】
次に、
図10を参照しながら、情報処理装置10の動作について、引き続き説明する。
【0112】
ステップS51において、電子情報を送付する必要があるか否かを、指示情報管理部109は判断する。上記の通り、候補決定部106は、装置情報データベース122と、障害部品情報データベース123とを参照し、装置特定情報と関連物品情報と障害情報とに基づいて、障害復旧作業に必要な物品を、配送対象物として選定する。ここで、電子情報が配送対象物として選定されたか否かを、指示情報管理部109は判断する。電子情報が配送対象物として選定された場合、電子情報を送付する必要がある、と指示情報管理部109は判断する。一方、電子情報が配送対象物として選定されていない場合、電子情報を送付する必要がない、と指示情報管理部109は判断する。
【0113】
電子情報を送付する必要がない場合(ステップS51のNo分岐)には、ステップS53に遷移する。一方、電子情報を送付する必要がある場合(ステップS51のYes分岐)には、指示情報管理部109は、決定した配送先に到着期限までに、電子情報を提供する処理を実行する(ステップS52)。
【0114】
例えば、指示情報管理部109は、決定した配送先へ、到着期限までに電子情報を、電子メールを介して送信してもよい。また、例えば、指示情報管理部109は、電子情報を到着期限までに送信することを指示する通知を、保守作業者端末30に送信してもよい。
【0115】
また、例えば、指示情報管理部109は、電子情報を到着期限までにサーバからダウンロードするように、決定した配送先に通知してもよい。また、例えば、指示情報管理部109は、電子情報を到着期限までにサーバからダウンロードすることを指示する通知を、保守作業者端末30に送信してもよい。
【0116】
ステップS53において、指示情報管理部109は、配送指示を実行する。具体的には、指示情報管理部109は、到着期限までに配送先に配送対象物が到着するように、配送指示する。
【0117】
より具体的には、指示情報管理部109は、配送指示情報を、電子メールを介して、保守作業者端末30に送信する(ステップS54)。また、指示情報管理部109は、配送指示情報を、保守作業者端末30の表示画面に表示させる(ステップS55)。また、指示情報管理部109は、配送指示情報を含む、配送指示書を生成する(ステップS56)。なお、上記の通り、配送指示情報は、顧客名、配送対象物を特定する情報、配送元を特定する情報、配送先を特定する情報、配送先住所、到着期限、配送手段を特定する情報を含んで構成される。また、上記の通り、配送指示情報は、受付番号を含んでもよい。
【0118】
以上のように、本実施形態に係る情報処理装置10は、保守対象装置を保有する顧客に対する、配送対象物の配送可否に関する情報(配送可否情報)に基づいて、対象顧客住所又は保守担当拠点を、配送対象物の配送先として決定する。さらに、本実施形態に係る情報処理装置10は、到着期限と、配送対象物の配送費用とに基づいて、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを決定する。従って、本実施形態に係る情報処理装置10は、物品を配送する際に、配送費用を抑制して、適切に配送指示することに貢献する。
【0119】
また、本実施形態に係る情報処理装置10は、配送対象物毎に、配送元と配送先と配送手段との組み合わせを決定する。さらに、本実施形態に係る情報処理装置10は、配送対象物が電子情報であっても、適切な配送先を決定できる。本実施形態に係る情報処理装置10は、配送対象物が電子情報であっても、適切な配送先を決定することで、誤送信を防止することに貢献する。従って、本実施形態に係る情報処理装置10は、効率的に配送対象物を配送することに貢献する。よって、本実施形態に係る情報処理装置10は、配送時間を軽減するとともに、配送のために無駄な工数が発生することを防止することに貢献する。
【0120】
図11は、情報処理装置10を実現するコンピュータ1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0121】
例えば、コンピュータ1は、内部バスにより相互に接続されるCPU(Central Processing Unit)2、通信インターフェイス3、メモリ4、入出力インターフェイス5等を備える。通信インターフェイス3は、NIC(Network Interface Card)等である。メモリ4は、磁気ディスク装置や光ディスク装置、半導体メモリ等である。入出力インターフェイス5は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等のインターフェイス、キーボード、タッチパネル等のインターフェイスである。
【0122】
情報処理装置10の機能は、メモリ4に格納されたプログラムをCPU2が実行することで実現される。情報処理装置10の機能の全部又は一部は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現(ハードウェアに実装)されてもよい。また、上記プログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。即ち、情報処理装置10の機能は、何らかのハードウェアにおいてソフトウェアが実行されることによって実現できればよい。
【0123】
なお、上記の説明においては、コールセンター受付端末20が、顧客から障害復旧依頼を受け付けた際に、顧客から配送可否情報を取得する形態について説明した。しかし、これは、コールセンター受付端末20が、顧客から障害復旧依頼を受け付けた際に、顧客から配送可否情報を取得することに限定する趣旨ではない。情報処理装置10は、配送対象物の種類に応じて、配送可否情報を決定してもよい。例えば、配送対象物が、取扱注意の物品である場合、情報処理装置10は、保守担当拠点を配送先として決定してもよい。
【0124】
なお、上記の特許文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。本発明で、アルゴリズム、ソフトウェア、ないしフローチャート或いは自動化されたプロセスステップが示された場合、コンピュータが用いられることは自明であり、またコンピュータにはプロセッサ及びメモリないし記憶装置が付設されることも自明である。よってその明示を欠く場合にも、本願には、これらの要素が当然記載されているものと解される。