特許第6860188号(P6860188)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6860188ロータリージョイントおよびロータリージョイントの使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860188
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】ロータリージョイントおよびロータリージョイントの使用方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 27/093 20060101AFI20210405BHJP
   E21B 17/05 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   F16L27/093
   E21B17/05
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-151209(P2016-151209)
(22)【出願日】2016年8月1日
(65)【公開番号】特開2018-21571(P2018-21571A)
(43)【公開日】2018年2月8日
【審査請求日】2019年6月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000177416
【氏名又は名称】三和機材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100061619
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 武文
(74)【代理人】
【識別番号】100089934
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 淳一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100092945
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 千秋
(72)【発明者】
【氏名】山崎 一雄
(72)【発明者】
【氏名】鹿島 和博
【審査官】 渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−155693(JP,A)
【文献】 米国特許第04585256(US,A)
【文献】 特開2006−118261(JP,A)
【文献】 実開平07−020387(JP,U)
【文献】 特表2003−502539(JP,A)
【文献】 特開2000−087676(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 27/093
E21B 17/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤中にて駆動回転する装置5の機器7に流体を供給するロータリージョイント10において、前記ロータリージョイント10は、前記機器7を駆動回転させる軸心が上下方向の回転軸に対して非回転のケース11と、該ケース11内に設けた前記回転軸の外周に摺接する上下一対のパッキン30と前記回転軸のシャフト側流路23に連通するハウジング側流路21とを有するハウジング13とにより構成し、ハウジング13は、該ハウジング13の所定基準位置から軸心方向に異なる距離をおいて上下一対のパッキン30を有して一体状に形成すると共に、前記ケース11に対して上下反転自在の構成とし、前記ケース11には、回転軸に異なる性質の流体を供給する配管17を少なくとも上下一対接続し、各配管17に対応するハウジング側流路21を設けたそれぞれ別体のハウジング13を、夫々上下反転自在に上下に並設したロータリージョイント。
【請求項2】
請求項1において、前記ケース11には配管17を接続したケース11のケース側流路20と前記回転軸のシャフト側流路23との夫々に連通するハウジング側流路21を設けた前記ハウジング13を設け、前記ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、前記パッキン30は前記ハウジング側流路21の中心から上下方向に異なる距離をおいて上下一対設けた構成としたロータリージョイント。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記ロータリージョイント10は、内部に夫々別体に形成したハウジング13を夫々上下反転自在に取付けたケース11を、上下方向に着脱自在に複数並設したロータリージョイント。
【請求項4】
請求項1〜請求項3において、前記ロータリージョイント10は、ケース11の上下何れか一側にフランジ状の受部35を設け、上下何れか他側には蓋部材36を設けたロータリージョイント。
【請求項5】
請求項4において、前記ロータリージョイント10は、ケース11の上下中間位置に内側に突出するフランジ状の前記受部35を設け、受部35の上下両側にハウジング13をそれぞれ嵌合させ、各ハウジング13は蓋部材36と受部35とにより上下側から挟持固定される構成としたロータリージョイント。
【請求項6】
地盤中にて駆動回転する装置5の機器7に流体を供給する少なくとも上下一対の配管17をロータリージョイント10のケース11に接続し、上下一対の配管17に対応して上下一対のケース側流路20をケース11に設け、上下一対のケース側流路20のそれぞれにハウジング13のハウジング側流路21をそれぞれ連通させ、該各ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、各ハウジング側流路21の上下両側に上下一対のパッキン30をそれぞれ設け、ロータリージョイント10の開始初期状態では、前記ハウジング側流路21に対して上側のパッキン30のある位置の摺動ラインL1と前記ハウジング側流路21の中心との間の距離のT1と、下側のパッキン30のある位置の摺動ラインL2とハウジング側流路21の中心との間の距離のT2とは、T1>T2と互いに相違する距離として機器7に複数種類の流体を供給して地盤内作業を行い、作業開始から所定時間経過すると、前記各ハウジング13をケース11に対して上下反転させ、上側のパッキン30のある位置の摺動ラインL3とハウジング側流路21の中心との間の距離のt1と、下側のパッキン30のある位置の摺動ラインL4とハウジング側流路21の中心との間の距離のt2とが、t1<t2として、前記摺動ラインL1〜摺動ラインL4の全てが重ならない状態となるようにしたロータリージョイントの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤中にて駆動回転する装置の機器に流体を供給するロータリージョイントおよびロータリージョイントの使用方法に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、装置の機器を駆動回転させるシャフトに対して非回転のケースと該ケース内にケースに固定状態に設けたハウジングにより構成した構成は、公知である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公昭61−52315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記公知例では、詳細は記載されていないが、従来、ハウジングの流路に対して上下一対のパッキンが設けられており、このパッキンとシャフトとの間に摺動筋が発生し、作業時間の経過により摺動筋が深くなり、流体が漏れるという課題がある。
また、公知例では、摺動筋が生じたシャフトのメンテナンスは容易でなく、また、シャフトを交換すると、多大な費用が発生するという課題がある。
本願は、回転軸体の摺動筋のメンテナンスを不要にして、流体が漏れを防止したものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、地盤中にて駆動回転する装置5の機器7に流体を供給するロータリージョイント10において、前記ロータリージョイント10は、前記機器7を駆動回転させる軸心が上下方向の回転軸に対して非回転のケース11と、該ケース11内に設けた前記回転軸の外周に摺接する上下一対のパッキン30と前記回転軸のシャフト側流路23に連通するハウジング側流路21とを有するハウジング13とにより構成し、ハウジング13は、該ハウジング13の所定基準位置から軸心方向に異なる距離をおいて上下一対のパッキン30を有して一体状に形成すると共に、前記ケース11に対して上下反転自在の構成とし、前記ケース11には、回転軸に異なる性質の流体を供給する配管17を少なくとも上下一対接続し、各配管17に対応するハウジング側流路21を設けたそれぞれ別体のハウジング13を、夫々上下反転自在に上下に並設したロータリージョイントとしたものである。
請求項2の発明は、前記ケース11には配管17を接続したケース11のケース側流路20と前記回転軸のシャフト側流路23との夫々に連通するハウジング側流路21を設けた前記ハウジング13を設け、前記ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、前記パッキン30は前記ハウジング側流路21の中心から上下方向に異なる距離をおいて上下一対設けた構成としたロータリージョイントとしたものである。
請求項3の発明は、前記ロータリージョイント10は、内部に夫々別体に形成したハウジング13を夫々上下反転自在に取付けたケース11を、上下方向に着脱自在に複数並設したロータリージョイントとしたものである。
請求項4の発明は、前記ロータリージョイント10は、ケース11の上下何れか一側にフランジ状の受部35を設け、上下何れか他側には蓋部材36を設けたロータリージョイントとしたものである。
請求項5の発明は、前記ロータリージョイント10は、ケース11の上下中間位置に内側に突出するフランジ状の前記受部35を設け、受部35の上下両側にハウジング13をそれぞれ嵌合させ、各ハウジング13は蓋部材36と受部35とにより上下側から挟持固定される構成としたロータリージョイントとしたものである。
請求項6の発明は、地盤中にて駆動回転する装置5の機器7に流体を供給する少なくとも上下一対の配管17をロータリージョイント10のケース11に接続し、上下一対の配管17に対応して上下一対のケース側流路20をケース11に設け、上下一対のケース側流路20のそれぞれにハウジング13のハウジング側流路21をそれぞれ連通させ、該各ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、各ハウジング側流路21の上下両側に上下一対のパッキン30をそれぞれ設け、ロータリージョイント10の開始初期状態では、前記ハウジング側流路21に対して上側のパッキン30のある位置の摺動ラインL1と前記ハウジング側流路21の中心との間の距離のT1と、下側のパッキン30のある位置の摺動ラインL2とハウジング側流路21の中心との間の距離のT2とは、T1>T2と互いに相違する距離として機器7に複数種類の流体を供給して地盤内作業を行い、作業開始から所定時間経過すると、前記各ハウジング13をケース11に対して上下反転させ、上側のパッキン30のある位置の摺動ラインL3とハウジング側流路21の中心との間の距離のt1と、下側のパッキン30のある位置の摺動ラインL4とハウジング側流路21の中心との間の距離のt2とが、t1<t2として、前記摺動ラインL1〜摺動ラインL4の全てが重ならない状態となるようにしたロータリージョイントの使用方法としたものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明では、ハウジング13の所定基準位置から軸心方向に異なる距離をおいて上下一対のパッキン30を設けると共に、前記ケース11に対して上下反転自在としているので、ハウジング13を上下反転させると、回転軸の摺動筋のメンテナンスや回転軸の交換することなく、ハウジング13のパッキン30は摺動筋の無い回転軸の外周面に摺接させることができ、流体の漏れを防止でき、ケース11には、回転軸に異なる性質の流体を供給する配管17を少なくとも一対接続し、各配管17に対応させた別体のハウジング13を、夫々上下反転自在に上下に並設しているので、少なくとも、2種類の流体を供給することができる
請求項2の発明では、パッキン30はハウジング側流路21の中心から上下方向に異なる距離をおいて上下一対設けた構成としているので、パッキン30の取付位置の設定を容易にすることができる。
請求項3の発明では、複数種類の流体を供給することができる。
請求項4の発明では、ケース11の上下の受部35と蓋部材36によりハウジング13を挟持するので、ハウジング13を安定して支持することができ、流体の漏れを防止できる。
請求項5の発明では、ケース11の上下中間位置に受部35を設け、蓋部材36により上下側からハウジング13を挟持するので、ハウジング13を安定して支持することができ、流体の漏れを防止できる。
請求項6の発明では、少なくとも、2種類の流体の供給が可能としつつ、簡単にハウジング13のパッキン30を摺動筋の無い回転軸の外周面に摺接させることができ、流体の漏れを防止できて作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】掘削装置の側面図。
図2】ロータリージョイントの側面図。
図3】ロータリージョイントの組立状態斜視図。
図4】同一部断面図。
図5】ハウジングを反転させる仮想状態の断面図。
図6】ハウジングを反転させた断面図。
図7】他の実施形態のロータリージョイントの断面図。
図8】他の実施形態のロータリージョイントの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態を図により説明する。1はベースマシン、2はベースマシン1に設けたリーダーであり、リーダー2には地盤改良装置や掘削装置等の装置5の回転駆動部3を昇降自在に取付け、回転駆動部3には回転軸4の上部を取付ける(図1)。
回転軸4には、ロータリージョイント10を介して、装置5の回転軸6の上部を取付ける。回転軸6には、装置5の機器7を取付ける(図1)。
即ち、装置5は、回転駆動部3の下方の回転軸4の下部と回転軸6の上部との間にはロータリージョイント10を設けて構成し、ロータリージョイント10は装置5の機器7に流体を供給するものである。この流体は、水・固化液(セメントミルク)等の液体、油圧機器を作動させる作動油、また、前記液体の撹拌に使用するエアー(空気)等の何れでもよく、装置5の機器7によって、種々組み合わせて供給する。
【0009】
ロータリージョイント10は、筒状のケース11を有し、ケース11内には筒状のハウジング13を密に嵌合させ、ハウジング13の内周に回転軸(シャフト)14を回転のみ自在かつ着脱自在に挿入して取付ける(図3)。
回転軸14の上部は前記回転軸4の下部に着脱自在に取付け、回転軸14の下部には前記回転軸6の上部を着脱自在に取付ける。
この場合、ロータリージョイント10は、ケース11が非回転状態となるように、ケース11とリーダー2との間に取付腕12を介在させ、かつ、前記リーダー2に対して昇降自在に構成している。(図1)。
【0010】
ハウジング13とケース11は、リーダー2に対して非回転状態となり、ハウジング13に対して回転軸14が回転し、この回転中の回転軸14に非回転のケース11およびハウジング13から流体を供給する。
前記ケース11には回転軸14に供給する流体の流入口15を形成し(図4)、流入口15には接続ノズル16を設け、接続ノズル16に前記流体を移送する配管17の先端を接続する。
【0011】
前記流入口15は、ケース11に形成したケース側流路20の外端側に形成し、ケース側流路20の内端にはハウジング13のハウジング側流路21の外端を連通させる。ハウジング側流路21の内端にはハウジング13の内周にリング状の凹部に形成した連通溝22を設け、連通溝22には前記回転軸14に形成したシャフト側流路23の外端を連通状態に臨ませる。
そのため、連通溝22にシャフト側流路23の外端が常時開口して、シャフト側流路23には連通溝22から流体が流入する。
【0012】
なお、理解を容易にするため、図3では連通溝22の図示は省略している。
シャフト側流路23の下部は、図示は省略するが、回転軸6に形成した回転側流路に一体状に連通させ、装置5の機器7に接続する。
そのため、例えば、流体が「水」の場合は、シャフト側流路23により装置5の機器7の吐出口(図示省略)から地盤中に吐出し、また、例えば、流体が「固化液等の液体」の場合は、装置5の機器7の吐出口(図示省略)から地盤中に吐出して地盤を改良し、また、例えば、流体が「作動油」の場合は、機器7の拡大翼24を拡縮させるシリンダ等の油圧機器に送られる。
なお、ロータリージョイント10のハウジング13に軸装する回転軸14は、装置5の機器7に流体を供給できればよく、回転駆動部3の下方の回転軸4あるいは装置5の回転軸6と兼用構成であってもよい。
【0013】
しかして、ハウジング側流路21の上下側には、パッキン30を上下一対設ける。一対のパッキン30はハウジング13の内面側にハウジング側流路21の中心から上下方向(軸心方向)に異なる距離をおいて配置すると共に、ハウジング13はケース11に対して上下反転させて装着可能に構成する。
パッキン30は回転軸14の外周面に摺接するため、パッキン30との摺動部分の回転軸14の外周面には摩耗による摺動筋が発生し、長期間使用すると、摺動筋が深くなることとパッキン30が劣化することによりシール性能が低下して、ロータリージョイント10から流体が洩れることがあるが、本願は、一対のパッキン30を所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)から軸心方向に異なる距離をおいて配置すると共に、ハウジング13をケース11に対して上下反転させて装着可能に構成しているので、ロータリージョイント10を分解し、ハウジング13を上下反転させて装着し、摺動ラインの位置を変更する。
【0014】
換言すると、ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、図4のように、初期状態では、ハウジング側流路21に対して一方(上側)のパッキン30Aのある位置の摺動ラインL1(理解を容易にするために、摺動筋ができるであろう箇所を示したものであり、実際の摺動筋の有無は問わない)と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離をT1とし、他方(下側)のパッキン30Bのある位置の摺動ラインL2と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離をT2とすると、T1とT2との関係はT1>T2と互いに相違する距離となるように設定する。
【0015】
次に、所定作業時間が経過してパッキン30から流体が洩れる兆候が見られると、ロータリージョイント10を回転軸4と回転軸6から外し、ロータリージョイント10から回転軸14を外し、ロータリージョイント10のケース11からハウジング13を取り外し、ハウジング13のパッキン30を交換装着した後に、図5のように、ハウジング13を上下反転させてケース11に装着し、回転軸14をロータリージョイント10に装着する。
すると、図6に示すように、一方(上側)のパッキン30a(元パッキン30B)のある位置の摺動ラインL3と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離がt1(元T2)となり、他方(下側)のパッキン30b(元パッキン30A)のある位置の摺動ラインL4と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離がt2(元T1)となって、t1<t2と逆転し、摺動ラインL1〜摺動ラインL4の全てが重ならない状態となる。
【0016】
そのため、ハウジング13を上下反転させるだけで上下のパッキン30の位置が上下反転前の位置と重ならず、回転軸14を交換することなく、回転軸14の摩耗に起因するパッキン30から流体の洩れを低コストにて防止できる。
しかして、ハウジング13を上下反転させるための構成を含めて、ロータリージョイント10の構成は任意であるが、一例を示すと、ケース11の上下何れか一側にはフランジ状の受部35を設け、上下何れか他側には蓋部材36を設け、受部35と蓋部材36によりハウジング13を挟持する。37は蓋部材36を取付ける止着具である。
【0017】
なお、前記ケース11には、回転軸14に供給する流体の流入口15を上下に複数形成し、各流入口15から種類の異なる流体の供給を可能にするが、この場合、ケース11の各流入口15およびケース側流路20並びにハウジング側流路21には、夫々対応させて一対のパッキン30を所定基準位置から軸心方向に異なる距離をおいて配置したハウジング13を上下反転自在に取付ける(図7)。
そして、ロータリージョイント10は、図8のように、配管17の数に応じてケース11を上下に複数分割形成し、分割したケース11にフランジ部38を夫々設け、上下のフランジ部38をボルト39により固定する構成としている。
【0018】
即ち、「固化液等の液体」と「水」と「エアー」と「作動油」の流体を装置5の機器7に供給する場合、4本の配管17が必要になり、4本の配管17に対応するハウジング側流路21を有するハウジング13が4個必要になり、4個のハウジング13を反転自在にケース11に取り付けることになる(図8)。また、「固化液等の液体」を数種類使用するとき、配管17とハウジング13の数を更に増加させてもよい。
40はオーリングである。
図2のように、最上部のケース11と最下部のケース11の夫々の上下面にケースカバー41をボルト42により夫々取付け、ケースカバー41によりケース11と回転軸14とハウジング13とを一体状に組み立てている。
【0019】
(実施形態の作用)
本発明は上記構成であり、ロータリージョイント10の回転軸14の上部を回転駆動部3の回転軸4の下部に連結し、回転軸14の下部に機器7を有する回転軸6の上部を取付け、装置5の装着が完了する。
次に、回転駆動部3により回転軸4と回転軸14と回転軸6とを回転させ、装置5の機器7を作動させて作業を行う。
装置5は地盤改良装置や掘削装置等により構成されており、ベースマシン1または地上に設置したポンプやコンプレッサーと、これらとロータリージョイント10とをつなぐホース等により構成する流体供給装置(図示省略)により、ロータリージョイント10に流体を供給し、ロータリージョイント10は装置5の機器7を回転させる回転軸6に流体を供給する。
【0020】
装置5の機器7を回転させる回転軸6に接続する回転軸14のシャフト側流路23に流体を供給するロータリージョイント10は、リーダー2側に対して非回転のケース11と、ケース11に取付けたハウジング13とにより構成し、ハウジング13は回転軸14のシャフト側流路23に連通するハウジング側流路21とハウジング13の所定基準位置から軸心方向に異なる距離をおいて一対のパッキン30を設けて構成しているので、装置5を作動させて作業を継続して、パッキン30と回転軸14との摺動部分が摩耗して流体が洩れる兆候が生じると、装置5を停止させ、回転駆動部3の回転軸4と装置5の回転軸6とからロータリージョイント10を外し、次に、ロータリージョイント10からハウジング13を外し、外したハウジング13をケース11に対して上下反転させて装着し、このロータリージョイント10に回転駆動部3の回転軸4と装置5の回転軸6の夫々を装着して、作業を再開する。
【0021】
即ち、ハウジング13には、一対のパッキン30を所定基準位置から軸心方向に異なる距離をおいて配置しているので、ハウジング13をケース11に対して上下反転させると、上下のパッキン30は夫々元にあった位置と異なる位置にて回転軸14に当接する。
したがって、回転軸14を交換することなく、回転軸14の摩耗に起因するロータリージョイント10のパッキン30から流体が洩れるのを防止できる。
【0022】
換言すると、ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、図4のように、初期状態では、ハウジング側流路21に対して一方(上側)のパッキン30Aのある位置の摺動ラインL1と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離をT1と、他方(下側)のパッキン30Bのある位置の摺動ラインL2と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離をT2とは、T1>T2と互いに相違する距離となっているので、図6のように、ハウジング13を上下反転させると、一方(上側)のパッキン30a(元パッキン30B)のある位置の摺動ラインL3と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離のt1(元T2)と、他方(下側)のパッキン30b(元パッキン30A)のある位置の摺動ラインL4と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離のt2(元T1)とが、t1<t2と逆転し、摺動ラインL1〜摺動ラインL4の全てが重ならない状態となる。
【0023】
したがって、ハウジング13を上下反転させるだけで上下のパッキン30(摺動ライン)の位置が上下反転前の位置と重ならず、回転軸14を交換することなく、回転軸14の摩耗に起因するパッキン30から流体の洩れを低コストにて防止できる。
しかして、ロータリージョイント10は、ケース11の上下何れか一側にフランジ状の受部35を設け、上下何れか他側には蓋部材36を設けているので、ハウジング13は受部35と蓋部材36により挟持される。
したがって、ロータリージョイント10から回転軸14を抜いて、蓋部材36を外すと、ケース11からハウジング13を外すことができ、次に、上下反転させてケース11内にハウジング13を嵌合させ、再び、蓋部材36をケース11に取付けると、ハウジング13はケース11の受部35と蓋部材36とにより挟持される。
【0024】
なお、ケース11には、回転軸14に供給する流体の流入口15を上下に複数形成し、各流入口15から種類の異なる流体の供給を可能にするが、そのため、ケース11の一つの流入口15およびケース側流路20の夫々に対応させて、一対のパッキン30を所定基準位置から軸心方向に異なる距離をおいて配置したハウジング13を複数用意し、各流入口15およびケース側流路20の夫々に対応させて、各ハウジング13をケース11に上下反転自在に取付ける。
【0025】
即ち、「固化液等の液体」と「水」と「エアー」と「作動油」の流体を装置5の機器7に供給する場合、4本の配管17が必要になり、4本の配管17に対応するハウジング側流路21を有するハウジング13が4個必要になり、4個のハウジング13を反転自在にケース11に取り付けることになる。また、「固化液等の液体」を数種類使用するときには、配管17とハウジング13の数が更に増加させることになる。
したがって、本願のロータリージョイント10は、流入口15を有する複数のケース11を軸心方向に着脱自在に並設することにより、複数種類の流体を装置5の機器7への供給が可能になる。
【符号の説明】
【0026】
1…ベースマシン、2…リーダー、3…回転駆動部、4…駆動回転軸、5…装置、6…回転軸、7…機器、10…ロータリージョイント、11…ケース、12…取付腕、13…ハウジング、14…回転軸、15…流入口、16…接続ノズル、17…配管、20…ケース側流路、21…ハウジング側流路、22…連通溝、23…シャフト側流路、30…パッキン、35…受部、36…蓋部材、37…止着具、38…フランジ部、39…ボルト、40…オーリング。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8