【実施例1】
【0023】
図1は、本実施例のスロットマシン1の斜視図である。かかるスロットマシン1の遊技機本体は、前面が開放された筐体2と、該筐体2の前面全体を覆う開閉可能な前扉3とによって構成される。前扉3の前面側には、遊技操作に用いるベットスイッチ5、スタートスイッチ6、ストップスイッチ7a〜7c等の各種スイッチが配設される。前扉3の前面中央部には、筐体2の内部に配設されたリール9a〜9cを視認可能とする透明な表示窓4が形成されている。また、前扉3の下部には、下段スピーカ11bや演出用ランプ12が配設される。さらに、前扉3の前面側上部には、3つの表示器8a,8bが配設される。各表示器8a,8bは、幅方向の中央に配設される中央表示器8aと、中央表示器8aの左右両側に1つずつ配置される一対の側方表示器8bとで構成される。各表示器8a,8bは、平坦な矩形の表示面14a,14bを備えるフラットパネルディスプレイであり、液晶表示器によって構成される。また、各表示器8a,8bの表示面14a,14bは、それぞれ透明パネル10a,10bによって覆われている。
【0024】
図2に示すように、前扉3は、前扉3の骨格を構成する前扉フレーム13を備え、該前扉フレーム13の上部に、上部装飾ユニット15が前面側から固定される。上述した3つの表示器8a,8bは、上部装飾ユニット15に配設される。上部装飾ユニット15は、
図2〜
図6に示すように、前扉フレーム13に固定されるベース部40と、該ベース部40の左右両側に、水平回動可能に軸支される一対の回動板部41とで構成される。3つの表示器8a,8bのうち、中央表示器8aはベース部40に配設される。一対の回動板部41は、中央表示器8aの両側に軸支されており、ベース部40の外側前方に延出する開放位置P(
図3,4,6(a)参照)と、ベース部40の内側前方に延出して、中央表示器8aの表示面14aの前方を覆う閉鎖位置Q(
図5,6(b)参照)とに変換可能となっている。一方、2つの側方表示器8bは、左右の回動板部41に1つずつ配設されて、中央表示器8aの両側で表示面14bを水平回動可能となっている。
【0025】
上部装飾ユニット15は、後述する駆動ユニット49によって、左右の回動板部41を開放位置Pに保持する開放状態(
図3,4,6(a)参照)と、左右の回動板部41を閉鎖位置Qに保持する閉鎖状態(
図5,6(b)参照)とに変換される。開放状態では、前方から、各表示器8a,8bの表示面14a,14bを視認容易となるとともに、夫々の表示面14a,14bが左右に連続するように視認される。また、閉鎖状態では、各回動板部41が側方表示器8bの表示面14bを背面側に向けるとともに、各回動板部41が中央表示器8aの表示面14aを前方から覆うため、全ての表示器8a,8bの表示面14a,14bを前方から視認困難となる。
【0026】
ベース部40は、前扉フレーム13に螺着される上部装飾枠42を主体とする。上部装飾枠42は、前面側に装飾を施した樹脂部材である。
図7に示すように、上部装飾枠42は、前扉3の前面上部を装飾する横長矩形枠状の枠部43と、該枠部43の両側から垂下して表示窓4の両側を装飾する左右一対の脚部44とで構成される。そして、上部装飾枠42の枠部43に形成された開口部46を塞ぐように、透明パネル10aが背面側から装着され、さらに、透明パネル10aの背面に表示面14aを被着させるようにして、中央表示器8aが枠部43に固定される。
【0027】
また、
図7に示すように、枠部43の背面側には、開口部46の斜め上方に、上段スピーカ11aが配設される。かかる上段スピーカ11aは、回動板部41の回動軸の背面側に配設されており、回動板部41の回動位置に関わらず、回動板部41の裏側に隠れている。
【0028】
また、
図7に示すように、枠部43の背面側には、開口部46の上方に、左右の回動板部41を回動させる駆動ユニット49が配設される。駆動ユニット49は、左右の回動板部41を左右対称に回動させるリンク機構と、各回動板部41を閉鎖位置Qに付勢するコイルバネと、コイルバネの付勢力に抗して各回動板部41を開放位置Pに回動させる駆動モータとを樹脂板に配設してなるものである。かかる駆動ユニット49により、左右の回動板部41を協調的に回動させることにより、上部装飾ユニット15は開放状態と閉鎖状態に変換される。
【0029】
図8に示すように、回動板部41は、側方表示器8bと、側方表示器8bの表示面14bを覆う透明パネル10bと、側方表示器8bの背面側を覆う背面カバー50と、透明パネル10bの前方から表示面14bの外周部を覆う前面カバー51とを組み付けてなるものである。背面カバー50の端部には、回動軸52が上下に突設されており、回動板部41は、該回動軸52を上部装飾枠42の一側で鉛直方向に軸支されることにより、水平回動可能に保持されている。なお、
図8では、左側の回動板部41を図示しているが、右側の回動板部41は、左側の回動板部41と左右対称な同一構成である。なお、以下では、回動軸52に近い側を、回動板部41及び側方表示器8bの基端側として、反対側を、回動板部41及び側方表示器8bの先端側として説明する。
【0030】
以下に、本発明の要部に係る3つの表示器8a,8bの構成について説明する。
上部装飾ユニット15に配設される3つの表示器8a,8bは、液晶表示器からなるフラットパネルディスプレイである。
図9〜11に示すように、中央表示器8aは矩形状の表示面14aを有しており、該表示面14aを遊技者と略正対させるように配置される。具体的には、中央表示器8aは、スロットマシン1の幅方向の中央部に配置され、平坦な表示面14aをスロットマシン1の前後方向と直交する姿勢で上部装飾枠42に固定される。一方、側方表示器8bは、中央表示器8aの7割程度の面積の矩形状表示面14aを有しており、中央表示器8aを中心に左右に対称配置される。
図9に示すように、上部装飾ユニット15の開放状態では、各側方表示器8bは、夫々の表示面14bを、中央表示器8aの表示面14aに対して、所定角度αで斜め前方に延出させた状態に保持される。かかる角度αは、スロットマシン1の設計段階で、0°より大きく90°未満の範囲から決定されるものであり、通常は、45°〜75°の範囲から選ばれる。
図10に示すように、中央表示器8aは、表示面14aの短辺が鉛直方向に沿うように配置されるのに対して、側方表示器8bは、長辺が鉛直方向に沿うよう配置されており、中央表示器8aの左右両側では、中央表示器8aの表示面14aの短辺と、側方表示器8bの表示面14bの長辺とが、平行に近接している。
【0031】
図12(a),12(b)に示すように、中央表示器8aの表示面14aは、透明パネル10aによって覆われる。そして、
図12(c)に示すように、透明パネル10aの前面側に配設される枠部43で表示面14aの外周部を覆うことによって、中央表示器8aの表示面14aに、透明パネル10aを透して視認される中央表示領域16aが形成される。また、中央表示領域16aは、枠部43の開口部46の形状に形成されるものであり、鉛直方向に沿う直線状の左右の側縁55aと、中央部が内側に凹む弧状に湾曲した上下の側縁55b,55cとからなる、横長矩形の長辺を内側に円弧状に湾曲させた形状をなしている。
【0032】
図13(a),13(b)に示すように、側方表示器8bの表示面14bは、透明パネル10bによって覆われる。そして、
図13(c)に示すように、透明パネル10bの前面側に配設される前面カバー51によって、表示面14bの外周部を覆うことによって、側方表示器8bの表示面14bに、透明パネル10bを透して視認される側方表示領域16bが形成される。側方表示領域16bは、前面カバー51の開口部53の形状に形成されるものであり、中央表示領域16aの左右の側縁55aと略同じ長さを有する基端側の側縁56aと、該側縁56aと平行で該側縁56aよりも幅広な先端側の側縁56bと、先端側ほど縦幅が狭くなるよう傾斜する上下の側縁56c,56dとからなる略台形状をなしている。各側方表示領域16bは、基端側の側縁56aを、中央表示領域16aの左右の側縁55aに対して平行に近接させるよう形成されており、
図3に示すように、各側方表示領域16bは、上部装飾ユニット15の開放状態において、中央表示領域16aの左右両側部に近接した位置から、中央表示領域16aに対して、2つの表示面14a,14bのなす角度(α)で斜め前方に延出する。この時、側方表示領域16bは、先端側が幅広な略台形状となっているため、側方表示領域16bが実際よりも前方に延出しているように遊技者に知覚させることができる。
【0033】
本実施例では、上部装飾ユニット15の開放状態において、遊技者の平均的な視点(以下、「平均遊技者視点」という。)から、中央表示領域16aの中央部を見た時に、
図14に示すように、中央表示領域16aの左右の側縁55aと、側方表示領域16bの基端側の側縁56aとが略同じ長さで平行に隣接して、中央表示領域16aと側方表示領域16bが左右に連続するように視認される。なお、「平均遊技者視点」は、
図15に示すように、一般的な遊技島の高さ(H1)に設置されたスロットマシン1を遊技する多くの遊技者の目の位置から、統計的に算出したものであり、スロットマシン1の底面から視点までの高さ(H2)と、中央表示器8aの表示面14aの中央部から視点までの水平距離Dによって規定される。「平均遊技者視点」は、機体の寸法によって変動するものであるが、通常は、スロットマシン1の底面から視点までの高さ(H2)は50〜90cm程度となり、中央表示器8aの表示面14aの中央部から視点までの水平距離Dは、30〜50cm程度となる。
【0034】
かかる構成にあっては、中央表示領域16aは、中央部ほど幅狭で、側方表示領域16bが近接する左右両側部ほど幅広となる形状であるため、表示面14aが平坦であるにも関わらず、中央表示領域16aの両側部があたかも斜め前方に延び出しているかのように視認される。このように、本実施例では、中央表示領域16aの両側部が斜め前方に延び出しているように知覚されるため、
図14に示すように、実際に斜め前方に延び出している側方表示領域16bと、斜め前方に延び出していない中央表示領域16aとの境界において、夫々の表示領域16a,16bを形成する表示面14a,14bの屈曲が目立ち難くなる。したがって、かかる構成によれば、中央表示領域16aと側方表示領域16bの一体感を高めることができる。
【0035】
特に、
図14に示すように、本実施例では、平均遊技者視点から中央表示領域16aの中央部を見た時に、弧状に湾曲する中央表示領域16aの上側縁55bと、斜め前方に演出する各側方表示領域16bの上側縁56cとが屈折せずに滑らかに連続するように視認され、また、同様に、中央表示領域16aの下側縁55cと、側方表示領域16bの下側縁56dとが屈折せずに滑らかに連続するように視認される。かかる構成によれば、中央表示領域16aと側方表示領域16bとが、連続する湾曲表示面に表示されているかのように遊技者に知覚させることができるため、2つの表示領域16a,16bの境界部分が一層目立ち難くなるという利点がある。
【0036】
中央表示器8aの表示面14aを覆う透明パネル10aは、
図7,
図16に示すように、裏面側は全て平坦であるが、中央表示領域16aを覆う部分の表面は、平面視円弧状に湾曲して、中央表示領域16aの中央部を覆う部分ほど肉薄で、両側部を覆う部分ほど肉厚な凹面60となっている。一方、側方表示器8bの表示面14bを覆う透明パネル10bは、
図8,
図16に示すように、裏面側は全て平坦であるが、側方表示領域16bを覆う部分の表面は、平面視において表示面14bに対して傾斜して、基端側ほど肉厚で、先端側ほど肉薄な傾斜面61となっている。かかる構成によれば、
図16に示すように、中央の透明パネル10aの両側部が前方に延び出すこととなり、また、両側の透明パネル10bの表面は、側方表示器8bの表示面14bよりも中央表示器8aの表示面14a寄りに傾くこととなる。このため、本実施例では、中央表示器8aと側方表示器8bの表示面14a,14bの屈曲部の前方で、透明パネル10a,10bの表面が、2つの表示面14a,14bが交わる角度(α)よりも小さな角度(β)で交わることとなり、かかる透明パネル10a,10bの交わりにより、2つの表示面14a,14bの屈曲部分が目立ち難くなる。したがって、本実施例では、かかる構成により、2つの表示領域16a,16bの一体感を向上させることができる。
【0037】
このように、本実施例にあっては、3つのフラットパネルディスプレイの組合せによって、従来構成よりも一体感のある表示領域を実現できるため、従来構成よりも臨場感に富んだ演出表示を実現できる。なお、本実施例のスロットマシン1では、平均遊技者視点で効果が最大となるよう設計されているが、平均遊技者視点から多少ずれた視点であっても、同等の効果が得られる。また、平均遊技者視点から大きく離れなければ、多少の効果は期待される。
【0038】
次に、スロットマシン1の作動を制御する制御回路を、
図17を参照して説明する。
メイン制御装置20は、CPU、RAM、ROM等を配設した基板によって構成される。メイン制御装置20は、主に遊技の進行に関する制御を実行するものであり、後述する遊技状態は、メイン制御装置20によって制御される。メイン制御装置20のROMには、遊技制御や演出制御に係るプログラムなどの固定データが記憶される。メイン制御装置20の入力ポートには、電源ボックス18、投入センサ24、ベットスイッチ5、スタートスイッチ6、ストップスイッチ7a〜7cが接続される。また、メイン制御装置20の出力ポートには、リール9a〜9c、ホッパーユニット19、サブ制御装置21が接続される。
【0039】
電源ボックス18は、スロットマシン1の各機器に電力を供給するためのものであり、電源のON/OFFを切り替えるための電源スイッチ28と、有効設定値の設定に用いる設定キースイッチ29とを備えている。
【0040】
投入センサ24は、スロットマシン1に投入されたメダル(遊技用価値)を検出するものである。投入センサ24は、前扉3の裏側に備えられたメダルセレクタ(図示省略)のメダル通路に配設され、メダル通路を通過するメダルを1枚ずつ検知し、メダルを検知する毎に投入信号を出力する。
【0041】
ベットスイッチ5は、クレジットされているメダルを投入するためのものである。
【0042】
3つのリール9a〜9cは、円筒形状をなしており、その外周面には複数種類の図柄が配されている。各リール9a〜9cはステッピングモータ30を備えており、各ステッピングモータ30によって回転することで、外周面の図柄を表示窓4において上から下に変動表示し、ステッピングモータ30により任意の角度で停止することで、表示窓4に対して外周面の図柄を選択的に停止表示させ得るよう構成されている。ここで、表示窓4は、各リール9a〜9cの図柄を上下三段に表示し得る大きさに構成され、各リール9a〜9cの中段図柄が表示される部分を横断する位置に有効ラインが設定されている。後述するように、リール9a〜9cが停止したときに、この有効ラインの上に停止表示される中段の図柄の組合せによって各種の役に入賞したか否かが決定される。
【0043】
スタートスイッチ6は、リール9a〜9cの回転を開始させる操作に用いるものである。本実施例では、レバー式スイッチが用いられており、レバーを傾動させることで、3つのリール9a〜9cが回転を開始して、リール9a〜9cの図柄が表示窓4で変動表示される。
【0044】
ストップスイッチ7a〜7cは、リール9a〜9cの回転を停止させる操作に用いるものである。3つのストップスイッチ7a〜7cは、3つのリール9a〜9cに個別に対応付けられており、左側の左ストップスイッチ7aを押圧操作すると左側の左リール9aが停止し、中央の中ストップスイッチ7bを押圧操作すると中央の中リール9bが停止し、右側の右ストップスイッチ7cを押圧操作すると右側の右リール9cが停止するよう構成されている。すなわち、全てのストップスイッチ7a〜7cが押圧操作された時点で全てのリール9a〜9cが停止して、有効ライン上に図柄の組合せが停止表示される。
【0045】
ホッパーユニット19はメダルを払い出すためのものであり、メダルを貯留するタンクと、タンクのメダルを払出口に向けて送り出す送出機構とを備えている。送出機構は、駆動源となるモータ31と、送出されるメダルを検出するための払出センサ32とを備えている。
【0046】
サブ制御装置21は、CPU、RAM、ROM等を配設した基板によって構成されており、表示器8a,8bやスピーカ11a,11b、演出用ランプ12の制御を主に実行する。サブ制御装置21のROMには、多岐に亘る演出パターンに関する固定データが記憶されている。サブ制御装置21の入力ポートには、メイン制御装置20が接続される。メイン制御装置20からサブ制御装置21には、遊技の進行に関する情報等を含む信号が一方向に入力され、サブ制御装置21は、メイン制御装置20から送信される制御信号(コマンド)に基づいて各種の制御処理を実行するよう構成される。具体的には、サブ制御装置21は、メイン制御装置20からのコマンド等に基づいて演出パターンを選択し、選択した演出パターンを実行させるために、演出用ランプ12やスピーカ11a,11bにコマンドを送信し、さらには、3つの表示器8a,8bに所要の画像を表示させるために画像制御装置22にコマンドを送信する。また、サブ制御装置21の出力ポートには、左右の回動板部41を回動させる駆動ユニット49が配設される。本実施例では、サブ制御装置21は、遊技中は、駆動ユニット49を介して左右の回動板部41を開放位置Pに保持し、常に開放状態で遊技が行われるよう制御する。
【0047】
画像制御装置22は、CPU、RAM、ROM等を備え、表示器8a,8bの表示制御を行うものである。画像制御装置22のROMには、表示器8a,8bに表示する演出用画像を生成するための画像データが多量に記憶される。画像制御装置22は、サブ制御装置21からコマンドを受信すると、CPUにおいて演算処理し、演出用画像のデータをRAMに書きこんで表示器8a,8bに出力し、サブ制御装置21が選択した演出パターン通りの演出用画像を表示器8a,8bの表示面14a,14bに表示させる。すなわち、本発明に係る演出制御手段は、サブ制御装置21と画像制御装置22によって構成される。
【0048】
本実施例のスロットマシン1では、スタートスイッチ6の操作を契機としてリール9a〜9cを回転させて図柄を変動表示させた後に、ストップスイッチ7a〜7cの操作を契機としてリール9a〜9cを停止させて図柄を有効ライン上に停止表示させるゲームが繰り返し実行される。具体的には、1ゲームは、(1)ゲーム開始に必要な枚数のメダル投入、(2)スタートスイッチ操作(役抽選)(3)リールの回転、(4)ストップスイッチ操作、(5)リールの停止、(6)有効ライン上に停止した図柄組合せに基づく入賞処理、の順序で行われる。
【0049】
また、本実施例のスロットマシン1では、通常遊技状態と、ボーナス遊技状態とを備えている。ボーナス遊技状態は、通常遊技状態に比べて小役の当選確率が上昇することで、メダルの増加が見込める遊技状態である。通常遊技状態からボーナス遊技状態へは、通常遊技状態の役抽選でボーナス役に当選し、ボーナス役に入賞(ボーナス図柄を停止)することで移行する。ここで、ボーナス役に当選した場合には、表示器8a,8bに特定の報知画像が表示され、これにより遊技者にボーナス役の当選が報知される。
【0050】
本実施例にあって、サブ制御装置21は、3つの表示器8a,8bに、中央表示領域16aと2つの側方表示領域16bに亘るパノラマ画像を表示するパノラマ表示演出を実行する場合がある。
図18(a),18(b)は、パノラマ演出で表示されるパノラマ画像の一例である。かかるパノラマ画像63は、地面Sに樹木Tが左右に立ち並ぶ画像である。かかるパノラマ画像63は、3つの画像63a,63b,63cに分割され、分割された各画像63a,63b,63cが、中央表示領域16aと側方表示領域16bの3つの領域に亘って左右に連続するよう表示される。このように、3つの表示器8a,8bの表示面14a,14bに亘ってパノラマ画像63を表示することにより、1つの表示器で表示する画像よりも、広い視野角を有する臨場感に富んだ画像を表示できる。
【0051】
かかるパノラマ画像63は、
図18(a)に示すように、矩形の表示面14a,14bに表示した状態を前方から視認しただけでは、3つの表示面14a,14bの境界の屈曲部において画像に不自然さが生じてしまうが、上述したように、本実施例では、表示面14a,14bの屈曲部が目立ち難いように、中央表示領域16a及び側方表示領域16bを形成し、さらに、透明パネル10a,10bの表面を湾曲・傾斜させているため、
図18(b)に示すように、従来構成に比べて臨場感のある態様でパノラマ画像63を表示できる。
【0052】
ここで、かかるパノラマ演出では、パノラマ画像63に含まれる樹木Tの縦寸法が、樹木Tが表示される位置の中央表示領域16a及び側方表示領域16bの縦幅に合わせた倍率で拡縮して表示される。具体的には、
図18(b)に示すように、縦幅が最も狭い、中央表示領域16aの中央部において樹木Tが最も小さく表示される。そして、中央表示領域16aの両側部では、中央表示領域16aの縦幅が大きくなった分だけ、中央部に比べて樹木Tの縦幅が拡大して表示される。また、側方表示領域16bにおいても、表示部位の縦幅が大きくなる分だけ、中央表示領域16aの中央部に比べて樹木Tの縦幅が拡大して表示される。このため、縦幅が最も広い、側方表示領域16bの先端部において樹木Tは最も大きく表示される。かかるパノラマ画像63では、樹木Tが中央表示領域16aの中央に向かうほど小さく表示されるため、中央表示領域16aの上下の側縁55b,55cの湾曲形状によって、中央表示領域16aの両側部が前方に延び出しているかのように知覚させる効果を一層強調することができる。
【0053】
上記パノラマ画像63の表示制御について詳述すると、画像制御装置22は、パノラマ画像63の基となる画像データ64をROMに記憶している。かかる画像データ64は、
図19(a)に示すように、平坦な地面Sに同じ高さの樹木Tが左右に立ち並ぶ画像である。画像制御装置22は、サブ制御装置21から当該パノラマ画像63の表示を指示するコマンドを受信すると、かかる画像データ64から、中央表示器8aの表示面14aに表示する部分64aを切り出して、
図19(b)に示すように、切り出した画像データ64aに含まれる地面S及び樹木Tを中央表示領域16aの形状に合わせて変形させる。また、画像制御装置22は、かかる画像データ64から、2つの側方表示器8bの表示面14bに表示する部分64b,64cを切り出して、
図19(b)に示すように、切り出した画像データ64b,64cに含まれる地面S及び樹木Tを、側方表示領域16bの形状と角度に合わせて変形させる。
【実施例2】
【0054】
本実施例は、上記実施例1の形態を変更したものである。このため、以下では、実施例1との構成の相違点のみを説明し、実施例1と構成の共通する箇所(意匠のみ相違する箇所も含む)については、文中及び図中で共通符号を付して詳細な説明を省略する。
【0055】
図20,21に示すように、本実施例に係る上部装飾ユニット15aには、実施例1と同様に、中央表示器8aの両側に、側方表示器8bを備える回動板部41が水平回動可能に軸支される。ここで、上部装飾ユニット15aには、回動板部41を回動させる駆動ユニットが配設されておらず、遊技者が回動板部41を手動で開放位置Pと閉鎖位置Qとに変換することにより、各表示器8a,8bの表示面14a,14bを視認容易な開放状態(
図20参照)と、各表示器8a,8bの表示面14a,14bを視認困難な閉鎖状態(
図21参照)のいずれでも遊技可能となっている。
【0056】
本実施例では、
図20,21に示すように、上部装飾枠42の枠部43には、裏面側に上段スピーカ11cが配設され、該上段スピーカ11cの配設部位に、該上段スピーカ11cの放音孔70が貫設される。また、脚部44にも、裏面側に中段スピーカ11dが配設され、該中段スピーカ11dの配設部位に、該中段スピーカ11dの放音孔71が貫設される。ここで、上段スピーカ11cの放音孔71は、回動板部41の開放位置Pでは前方から視認容易であるが、回動板部41の閉鎖位置Qでは回動板部41の裏側に隠れて視認困難となる。すなわち、開放状態では上段スピーカ11cの音が前方の遊技者に直接届くのに対して、閉鎖状態では上段スピーカ11cの音は、周囲の部材で反射した反射音として遊技者に届くこととなる。したがって、かかる構成によれば、遊技者は、上部装飾ユニット15の開放状態と閉鎖状態とで、上段スピーカ11cの音を二通りの音響で楽しむことができる。
【0057】
本実施例では、
図20,21に示すように、上部装飾枠42の枠部43の両側に、LEDからなる報知演出ランプ65が配設される。この報知演出ランプ65は、開放位置Pの回動板部41の裏側に隠れるため、上部装飾ユニット15aの開放状態(
図20)では前方から視認できないが、閉鎖位置Qの回動板部41に覆われないため、上部装飾ユニット15aの閉鎖状態(
図21)では前方から視認容易となる。
【0058】
本実施例では、
図22に示すように、回動板部41の前面カバー51aには、中央部に形成される大きな開口部53に加えて、上部と下部に小さな開口部53aが形成される。中央部の大きな開口部53は、側方表示領域16bを形成するものであり、実施例1の前面カバー51の開口部53と同形状で、同じ位置に形成される(
図8参照)。すなわち、側方表示領域16bは、実施例1と同様に、先端側ほど縦幅が狭くなる略台形状をなしている。これに対して、小さな開口部53aは、大きな開口部53の縦幅が狭くなる前面カバー51aの基端側に、大きな開口部53と上下に隣接するように形成される。
【0059】
本実施例の構成によれば、実施例1と同様に、平均遊技者視点から見たときに、中央表示領域16aの左右に側方表示領域16bが配置された一体的な表示領域が形成される。さらに、本実施例では、前面カバー51aに形成された小さな開口部53aによって、
図23に示すように、側方表示器8bの表示面14bに、側方表示領域16bの基端側の上下近傍に補助表示領域16cが形成される。側方表示器8bの表示面14bの補助表示領域16cを形成する部位は、実施例1では前面カバー51で覆われる部分である(
図13参(c)照)。このため、本実施例では、側方表示領域16bを略台形状とすることによって、実際よりも前方に延出しているように側方表示領域16bの傾きを強調しつつ、側方表示器8bの矩形の表示面14bを有効活用できるという利点がある。
【0060】
図24は、本実施例のスロットマシン1の作動を制御する制御回路を示すブロック図である。
実施例1に係る制御回路(
図17参照)との相違点のみ説明すると、上述のように、本実施例では、駆動ユニット49が配設されず、サブ制御装置21に、報知演出ランプ65と中段スピーカ11dが接続される。ここで、本実施例では、サブ制御装置21は、通常遊技状態においてボーナス役に当選すると、画像制御装置22を介して、表示器8a,8bに特定の報知画像を表示するとともに、報知演出ランプ65を点滅させるよう構成されており、表示器8a,8bを介してだけでなく、報知演出ランプ65を介しても、遊技者にボーナス役の当選を報知可能となっている。具体的には、上部装飾ユニット15aの開放状態では、中央表示領域16aと側方表示領域16bを前方から視認容易となり、報知演出ランプ65を前方から視認困難となるため、遊技者は、表示器8a,8bに表示される特定の報知画像を視認することで、ボーナス役の当選を知得することとなる。一方、上部装飾ユニット15aの閉鎖状態では、中央表示領域16aと側方表示領域16bを前方から視認困難となり、報知演出ランプ65を前方から視認容易となるため、遊技者は、報知演出ランプ65の点滅を視認することで、ボーナス役の当選を知得することとなる。このように、本実施例では、表示器8a,8bの表示面14a,14bを視認困難な状態においても遊技可能であるが、かかる状態では、遊技者に報知すべきボーナス役の当選が、報知演出ランプ65を介して報知されるため、遊技に支障が生じることはない。また、かかる状態では、上部装飾ユニット15aの開放状態と閉鎖状態とで、ボーナス役の当選が異なる態様で遊技者に報知されるため、遊技者は、開放状態と閉鎖状態とで異なる態様の報知を楽しむことができる。
【0061】
本実施例では、側方表示器8bの表示面14bには、側方表示領域16bだけでなく、補助表示領域16cが形成されるため、側方表示器8bの表示面14bには、側方表示領域16bに表示すべき画像と、補助表示領域16cに表示すべき画像とを、夫々の領域に表示する。
図25(a),25(b)は、3つの表示器8a,8bの一表示例である。かかる表示例では、実施例1で図示したパノラマ画像63(
図18参照)が、中央表示領域16aと2つの側方表示領域16bに亘って表示される。この時、側方表示器8bの表示面14bには、補助表示領域16cに相当する内側上部と内側下部に、ボーナス役の当選を報知する「7」の数字からなる報知画像66が表示される。
【0062】
パノラマ画像63と報知画像66を同時に表示する際は、画像制御装置22は、側方表示器8bのRAMにおいて、パノラマ画像63b,63cと報知画像66を合成して側方表示器8bに出力する。具体的には、
図26(a)→26(b)に示すように、画像制御装置22は、パノラマ画像63の画像データ64から、側方表示器8bの表示面14bに表示する部分64bを切り出して、切り出した画像データ64bを側方表示領域16bの形状に合わせて変形させて、側方表示領域16bに表示するパノラマ画像63bを作成する。そして、
図26(b)→26(c)に示すように、RAMにおいて、ROMに別途記憶された報知画像66を、作成したパノラマ画像63bの上部と下部に接合することにより2つの画像63b,66を合成して、合成した画像データを側方表示器8bに出力する。なお、中央表示器8aには、中央表示領域16aしか形成されていないため、画像制御装置22は、実施例1と同様にして、パノラマ画像63aを中央表示器8aに表示させる。
【0063】
以上に本発明の実施例を説明したが、本発明の遊技機は、上記実施例の形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。例えば、上記実施例は、本発明をスロットマシンに適用したものであるが、本発明はパチンコ機等の遊技機にも適用可能である。
【0064】
また、本実施例に係る表示器は液晶表示器に限られず、有機EL等であってもよい。また、上記実施例では、中央表示器8aの左右両側に側方表示器8bが配設されているが、本発明は、中央表示器の上下に側方表示器が配設される構成や、中央表示器の左右又は上下の一側のみに側方表示器が配設される構成を含む。また、本発明の遊技機には、本発明に係る中央表示器及び側方表示器以外の表示器が配設されていてもかまわない。また、本実施例では、中央表示器8aがスロットマシン1の上部に配設されているが、中央表示器を配置する高さは適宜変更可能である。
【0065】
また、上記実施例では、側方表示器8bが中央表示器8aに対して回動可能となっているが、本発明に係る側方表示器は、少なくとも、中央表示器の両側から所要角度で斜め前方に延出する状態に保持可能であればよい。すなわち、側方表示器は、中央表示器に対して固定されていてもよいし、中央表示器の表示面を前方から覆う閉鎖位置と、前記中央表示器の表示面の前方から退避する開放位置とにスライド可能なものであってもよい。
【0066】
また、上記実施例では、中央表示器8aの表示面14aは、スロットマシン1の前後方向と直交する向きに配置されているが、本発明に係る中央表示器の表示面は、遊技機の前後方向に対して完全に直交していなくてもかまわない。
【0067】
また、上記実施例では、回動板部41や側方表示器8b、側方表示領域16bの構成が左右対称であるが、回動板部や側方表示器、側方表示領域の構成は非対称であってもかまわない。
【0068】
また、上記実施例では、中央表示領域16aの上下の両側縁55b,55cが、内側に凹む弧状に湾曲しているが、本発明に係る中央表示領域は、上下の側縁の一方だけが、内側に凹む弧状に湾曲したものを含む。
【0069】
また、上記実施例2にあって、上部装飾枠42の枠部43に配設される報知演出ランプ65は、回動板部41の、側方表示領域16bの裏側に配設してもよい。また、上記実施例2にあって、上部装飾枠42の枠部43に配設される上段スピーカ11cは、回動板部41の、側方表示領域16bと同じ側に放音孔を形成して配設してもよい。
【0070】
また、上記実施例では、回動板部41を遊技者が触れられるよう構成されているが、回動板部41を遊技者が触れられないように透明カバー等で覆うようにしてもよい。また、上記実施例では、表示器8a,8bの表示面14a,14bが、表面が湾曲・傾斜する透明パネル10a,10bによって覆われているが、本発明に係る表示器の表示面は、平坦な透明パネルで覆われていてもかまわないし、透明パネルで覆わずに、表示面を露出させてもかまわない。
【0071】
また、上記実施例2では、サブ制御装置21は、ボーナス役に当選すると、表示器8a,8bに特定の報知画像を表示するとともに、報知演出ランプ65を点滅させるが、上部装飾ユニット15aの開放状態では、視認困難な報知演出ランプ65を点滅させず、上部装飾ユニット15aの閉鎖状態では、視認困難な表示器8a,8bに報知画像を表示させないよう構成してもよい。