(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へ移行するか、又は、前記第1遊技状態から前記第3遊技状態へ移行するかは、前記賭け数により選択可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
本実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(筐体12、前扉14)
図1に示すように、本実施形態に係る遊技機10は、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0016】
(リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個のリール62(正面から向かって左側の左リール64、中央の中リール66、右側の右リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全てのリール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、リール62の正面側に設けられて、リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0017】
(クレジット表示器87、払出枚数表示器88)
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数(以下、「クレジットメダル数」とする)を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、それぞれの7セグメントLEDは、1桁の数字を表示する7つのセグメントからなる数値部と、1つのドット(点)を表示するドット部とを備えている。このような構成により、クレジット表示器87では、クレジットメダル数に対応する2桁の数字が表示可能となっており、払出枚数表示器88では、払出枚数に対応する2桁の数字が表示可能となっている。
なお、この払出枚数表示器88の7セグメントLEDを用いて、停止操作順番等の操作対応を報知可能に形成されている。
【0018】
ここで、本実施形態に係る遊技機10は、後述するメダル投入口38に投入したメダルを最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。そして、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を「最大クレジットメダル数」とする。
【0019】
(区間報知ランプ79)
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知する区間報知ランプ79が設けられている。
ここで、「有利区間」とは、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない通常区間から移行可能であり、この通常区間よりも遊技者にとって有利な区間である。
【0020】
この区間報知ランプ79は、有利区間中において、有利区間に移行してから、所定の出玉率を超え、かつ、ストップスイッチ50の押し順が表示されるまでの任意の契機で、後述するメイン制御手段200により点灯される。そして、区間報知ランプ79は、有利区間中にメイン制御手段200により点灯された場合には、当該有利区間中は常時点灯される。なお、区間報知ランプ79は、「有利区間」から「通常区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により消灯される。
【0021】
本実施の形態では、有利区間中において、後述するAT状態に移行したことに基づいて、メイン制御手段200により区間報知ランプ79が点灯されることとなっている。
ここで、区間報知ランプ79のみで現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知することに限らず、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDのドット部と区間報知ランプ79との双方を用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
【0022】
また、区間報知ランプ79を設けずに、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDのドット部を用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
【0023】
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、ベットスイッチ32と、チャンスボタン42と、を備えている。
【0024】
(メダル投入口38)
操作部30の右側部分には、遊技機10の内部へ遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
【0025】
(精算スイッチ36)
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
【0026】
(ストップスイッチ50)
前記操作部30の中央には、操作により対応するリール62の回転を停止させるため、3個のリール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数のリール62それぞれに対応して設けられ、複数のリール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作によりリール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0027】
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件にリール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作によりリール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
【0028】
(ベットスイッチ32)
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代える1ベットスイッチ35とが設けられている。
【0029】
(チャンスボタン42)
マックスベットスイッチ34の右側には、特定の演出において遊技者が操作可能なチャンスボタン42が設けられている。
【0030】
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に後述するホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0031】
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、表示装置84と、バックランプ67(
図3参照)と、を備えている。
【0032】
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
【0033】
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0034】
(表示装置84)
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。
【0035】
(バックランプ67)
前記バックランプ67は、リールユニット60に設けられており、リール62上の図柄61を照らすためのものである。
また、
図3に示すように、前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている。
【0036】
(扉開閉用スイッチ19)
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
【0037】
(設定変更スイッチ46)
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
【0038】
(設定表示器89)
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、複数段階設けられた設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。
【0039】
(リールユニット60)
図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のステッピングモータ65と、この各ステッピングモータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記リール62と、前記ステッピングモータ65及び前記リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。ステッピングモータ65は、後述するメイン制御手段200から出力されるステッピングモータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。また、リールユニット60には、リール62の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。
【0040】
また、前記前扉14の下部に相当する筐体12の内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44を有すると共に各部品に電力を供給するための電源ユニット43とが配置されている。
【0041】
(ホッパーユニット24)
ホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出して後述するメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
【0042】
(電源ユニット43)
電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
【0043】
(メダルセレクタ17)
前扉14の裏側であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検知する投入センサ92が設けられている。
【0044】
なお、前扉14の裏側には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクタ17において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット24から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口28から払い出される。
図2に示すように、左リール64、中リール66及び右リール68の表面には、「赤セブン(R7)」、「青セブン(B7)」、「バー(BA)」、「ブランク(BL)」、「リプレイ(RP)」、「ベル(BE)」、「チェリー(CH)」、「スイカ(WM)」に対応する絵柄や記号等を組み合わせた複数の種々の図柄61が形成されている。
本実施の形態では、上述した図柄の組み合わせにより複数の役(RBB、RB、再遊技(リプレイ役)、小役(入賞役)等)が予め設定されている。
【0045】
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープをリール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、
図2の図柄61の図柄番号(コマ番号)は、リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
【0046】
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技を制御する制御手段としてのメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うサブ制御手段400とを備えている。
【0047】
ここで、メイン制御手段200の制御に基づくスロットマシンの作動状態のうち、後述する「ノーマル状態」、「ボーナス内部中状態」及び「ボーナス状態」を総称して遊技状態とし、後述する「第1通常状態」、「第2通常状態」、「AT状態」及び「特化状態」を総称して演出状態とする。
なお、メイン制御手段200とサブ制御手段400との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段400への一方向の通信により行われ、サブ制御手段400からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、メダルセレクタ17、スタートスイッチ40、ベットスイッチ32、ストップスイッチ50、設定変更スイッチ46、精算スイッチ36、扉開閉用スイッチ19、電源ユニット43、リールユニット60及びホッパーユニット24の入力を受け付け、クレジット表示器87、払出枚数表示器88、リールユニット60、ホッパーユニット24、設定表示器89及び区間報知ランプ79の作動を制御する。サブ制御手段400は、メイン制御手段200及びチャンスボタン42からの信号を入力し、演出用ランプ78等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段400には、演出装置70としての演出用ランプ78、スピーカー72、表示装置84及びバックランプ67の各パーツが接続されている。
【0048】
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段400を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段400は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0049】
メイン制御手段200及びサブ制御手段400は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0050】
(外部集中端子板18)
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御手段200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備(例えばデータ表示器)やホールコンピュータに接続されている。
【0051】
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、
図4に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技状態制御手段250、演出状態制御手段260、AT移行ゲーム数抽選手段270、計数手段280、及び遊技履歴監視手段290、送信手段390の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0052】
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、リール62の回転及び停止を制御し、リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
以下、本実施形態において、メイン制御手段200により制御される遊技の流れについて説明する。
【0053】
本実施形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34や1ベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により規定の賭け数を設定することで遊技が開始可能となる。規定の賭け数(2枚又は3枚)が設定されると、所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃った場合にメダルが付与されるライン(以下、「有効ライン86」とする(
図1参照))が設定される。
なお「有効ライン86」は、当選役が当該ライン上に並んだ場合に入賞となるラインを意味し、後述する小役の「入賞」等は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組合せが揃うことを意味する。本実施の形態の有効ライン86は、
図1に示すように、左リール64の中段と、中リール66の中段と、右リール68の中段とを結んだ1ラインからなる。
なお、本実施形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として「2」及び「3」が設定されており、各遊技状態に応じた2枚又は3枚の賭け数を設定することで遊技が開始可能となる。
【0054】
そして、規定の賭け数(2枚又は3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役の少なくとも何れか1つに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技でのリール62の回転開始時から所定の時間(本実施形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべてのリール62の回転が開始する。
【0055】
リール62の回転開始後、所定の条件(本実施形態では、リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサによりリール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
【0056】
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応するリール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべてのリール62の回転が停止する。
【0057】
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応する処理が行われる。本実施形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者にメダルが付与されるように形成されている。例えば小役に対応する図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応する枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0058】
また、有効ライン86上に再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。以上の流れにより、1回の遊技が終了する。
【0059】
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。具体的には、役抽選手段210は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役の少なくとも何れか1つに当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類としてノーマル状態用、ボーナス内部中状態用、ボーナス状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返して計数するループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
【0060】
役抽選手段210の役抽選に用いる当選確率は、図示しない役抽選テーブルにより、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その当選確率を規定するための値である複数段階の設定値を変更するための設定変更スイッチ46を操作することにより、複数段階の設定値のうち何れか1つの設定値が選択される。そして、役抽選手段210は、選択された設定値毎に予め定められた当選確率で役抽選を行っている。
【0061】
また、本実施形態における設定値は、設定値「1」から「6」の6段階に設定されている。なお、設定値は複数段階であれば、設定値「1」から「6」の6段階に限られず、例えば「1・3・6」、「2・4・6」又は「1・6」としてもよい。
【0062】
本実施形態では、役抽選手段210により抽選される役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、リプレイ役、ボーナス移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。なお、小役としては、ベル役や、レア役としてのチェリー役等が設けられている(
図8〜
図13等参照)。
具体的には、役として、後述する
図9〜12に示すように、リプレイ役(中段リプレイ役、スイカリプレイ役、R7リプレイ役、B7リプレイ役、BARリプレイ役等)、ベル役(押し順ベル)、チェリー役、チャンス目等の役が設けられている。
【0063】
また、ボーナス移行役としては、ボーナス状態のうち、後述する「RBB1」への移行に係る「第1ボーナス移行役」と、後述する「RBB2」への移行に係る「第2ボーナス移行役」と、後述する「RBB3」への移行に係る「第3ボーナス移行役」と、後述する「RBB4」への移行に係る「第4ボーナス移行役」と、後述する「RBB5」への移行に係る「第5ボーナス移行役」と、後述する「RBB6」への移行に係る「第6ボーナス移行役」とが設けられている(
図8参照)。そして、第1〜4ボーナス移行役は、ノーマル状態で、3枚の賭け数が設定されている場合にのみ、役抽選にて当選することができ、第5〜6ボーナス移行役は、ノーマル状態で、2枚の賭け数が設定されている場合にのみ、役抽選にて当選することができるよう設定されている。換言すると、第1〜4ボーナス移行役は、ノーマル状態において、3枚の賭け数が設定されている場合にのみ、役抽選における抽選対象となり、第5〜6ボーナス移行役は、ノーマル状態において、2枚の賭け数が設定されている場合にのみ、役抽選における抽選対象となるよう構成されている。
【0064】
そして、本実施形態では、役抽選の結果は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に書き込まれており、その後の処理にて読み出し可能とされている。
【0065】
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、各リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選の結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応するリール62の回転位置とに基づいて、各リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50の押し順が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
【0066】
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、すべてのリール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
【0067】
(払出制御手段240)
払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。
【0068】
(遊技状態制御手段250)
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、
図4に示すように、ノーマル状態制御手段251、ボーナス内部中状態制御手段252及びボーナス状態制御手段253の各手段を有する。
【0069】
(ノーマル状態制御手段251)
ノーマル状態制御手段251は、「ノーマル状態」を制御するものである。ここで、「ノーマル状態」は、ボーナス内部中状態制御手段252によるボーナス内部中状態又はボーナス状態制御手段253によるボーナス状態以外の状態をいう。
【0070】
(ボーナス内部中状態制御手段252)
ボーナス内部中状態制御手段252は、「ボーナス内部中状態」を制御するものである。
「ボーナス内部中状態」は、ノーマル状態における役抽選にてボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する状態である。本実施形態では、ボーナス内部中状態として、ボーナス状態の後述する「RBB1」に対応する「RBB1内部中」と、ボーナス状態の後述する「RBB2」に対応する「RBB2内部中」と、ボーナス状態の後述する「RBB3」に対応する「RBB3内部中」と、ボーナス状態の後述する「RBB4」に対応する「RBB4内部中」と、ボーナス状態の後述する「RBB5」に対応する「RBB5内部中」と、ボーナス状態の後述する「RBB6」に対応する「RBB6内部中」とが設けられている。そして、ボーナス内部中状態において、各ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することで終了する(ボーナス状態へ移行する)。
【0071】
(ボーナス状態制御手段253)
ボーナス状態制御手段253は、「ボーナス状態」を制御するものである。本実施形態では、ボーナス状態として、「RBB1」と、「RBB2」と、「RBB3」と、「RBB4」と、「RBB5」と、「RBB6」とが設けられている。ボーナス状態では、一例として、いわゆるRB(レギュラーボーナス)が連続作動するBB(ビッグボーナス)が行われる。そして、ボーナス状態は、所定の枚数、例えば、RBB1〜4では25枚を超えるメダルの払出し、RBB4〜6では3枚を超えるメダルの払出しで終了する。
【0072】
(演出状態制御手段260)
演出状態制御手段260は、演出状態を制御するためのものである。
具体的には、演出状態制御手段260は、
図4に示すように、通常状態制御手段261、AT状態制御手段262及び特化状態制御手段263の各手段を有する。
【0073】
(通常状態制御手段261)
通常状態制御手段261は、通常区間に属する「第1通常状態」(非AT遊技)と、有利区間に属する「第2通常状態」とを制御するものである。
ここで、「通常区間」とは、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない区間を意味する。すなわち、「通常区間」とは、後述するAT遊技を行うことが許容されない区間である。また、「非AT遊技」は、「AT遊技」の非作動状態を意味する。
【0074】
(AT状態制御手段262)
AT状態制御手段262は、有利区間に属する「AT状態」(AT遊技)を制御するものである。
ここで、AT遊技における「AT」とは「アシストタイム」の略語であり、「AT遊技」が開始されると、当選した小役の押し順が報知される等、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われる。これにより、「AT遊技」が開始されると、表示された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、例えば、当選した小役の図柄61の組合せを停止表示させ、当選した小役に対応する所定枚数のメダルを獲得することができる。そして、本実施形態におけるAT状態には、「第1AT状態」と「第2AT状態」とが設けられている。
【0075】
この第1AT状態では、「バトル遊技」と、終了遊技としての「エンディング遊技」とが行われる。
バトル遊技とは、指標としてのキャラクターであって、遊技者側の味方キャラクターと、複数のキャラクターの中から選択されたバトル遊技の最低参加数(3)以上の参加キャラクター(敵キャラクター)とのバトル(対戦)が行われる遊技である。そして、このバトル遊技では、参加キャラクターを用いた遊技が所定期間行われ、当該選択された参加キャラクターに応じて設定されるHP(ヒットポイント)を所定期間内に「0」にすることにより、次のバトル遊技が開始される。なお、「HPを所定期間内に0にすること」は、いわゆる「継続条件の成立」に相当する。
【0076】
また、エンディング遊技とは、現在の有利区間を終了させる所定期間の遊技であり、当該エンディング遊技の終了後は、現在の有利区間を終了して通常区間へ移行することとなっている。
一方、第2AT状態では、「継続遊技」が行われる。継続遊技とは、上記のバトル遊技の内容を継続した、味方キャラクターと参加キャラクターとのバトルが行われる遊技である。
【0077】
AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、複数のキャラクターの各々に対し、当該バトル遊技における参加キャラクターとして選択するか否かを決定する選択抽選を行い、複数のキャラクターの中から当該バトル遊技における参加キャラクターを選択する。
【0078】
本実施形態では、バトル遊技に登場する複数のキャラクターとして、6体のキャラクター(キャラクターA、キャラクターB、キャラクターC、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF)を設けている。
【0079】
複数のキャラクターの中には、AT状態制御手段262が行う選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数がバトル遊技の最低参加数である3体に満たない場合に、上記の6体のキャラクターの中から追加される追加指標としての保障キャラクターが設けられている。そして、本実施形態では、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFが保障キャラクターとして設定されている。
【0080】
ここで、AT状態制御手段262が行う選択抽選では、キャラクターAの当選確率が「40%」、非当選確率が「60%」とされ、キャラクターBの当選確率が「40%」、非当選確率が「60%」とされ、キャラクターCの当選確率が「10%」、非当選確率が「90%」とされ、キャラクターDの当選確率が「60%」、非当選確率が「40%」とされ、キャラクターEの当選確率が「60%」、非当選確率が「40%」とされ、キャラクターFの当選確率が「60%」、非当選確率が「40%」とされている。つまり、保障キャラクター以外のキャラクター(キャラクターA、キャラクターB、及びキャラクターC)は、保障キャラクター(キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF)に比べて、選択抽選において参加キャラクターとして選択されにくくなっている。
【0081】
AT状態制御手段262は、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数がバトル遊技の最低参加数である3体に満たない場合には、全ての保障キャラクターを参加キャラクターに追加する。本実施形態では、保障キャラクターは、上記の6体のキャラクターの中から予め定められており、また、バトル遊技の最低参加数と同数の3体のキャラクターとされている。
【0082】
また、AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、バトル遊技のゲーム数であるバトルゲーム数を、バトルゲーム数決定抽選を行うことにより決定する。本実施形態では、所定期間のバトルゲーム数が複数設けられており、具体的には、「20ゲーム」、「40ゲーム」、「60ゲーム」、「80ゲーム」、及び「100ゲーム」の5種類が設けられている。そして、AT状態制御手段262が行うバトルゲーム数決定抽選は、20ゲームの確率が「40%」、40ゲームの確率が「25%」、60ゲームの確率が「20%」、80ゲームの確率が「10%」、100ゲームの確率が「5%」に設定されている。
【0083】
さらに、AT状態制御手段262は、1回目のバトル遊技の開始時において、バトル遊技の継続期待度を変化させる要素となる「レベル」を決定するレベル決定抽選を行う。本実施形態では、レベル1、レベル2、及びレベル3の3種類のレベルが設けられており、レベル1からレベル3に向かうにつれ、バトル遊技の継続期待度が遊技者にとって有利な方向へ向かっている。そして、AT状態制御手段262が行うレベル決定抽選では、レベル1の当選確率が「70%」、レベル2の当選確率が「20%」、レベル3の当選確率が「10%」とされている。
なお、バトル遊技におけるレベルは、1回目のバトル遊技の開始時にAT状態制御手段262により行われたレベル決定抽選の抽選結果に基づいて定められるが、バトル遊技が継続して11回行われた場合には、AT状態制御手段262によりレベルの更新が行われる。具体的には、11回目以降のバトル遊技では、AT状態制御手段262によるレベルの更新が行われ、最高段階であるレベル3に設定される。
【0084】
ここで、AT状態制御手段262は、バトル遊技中又は継続遊技中の各ゲームにおいて、バトル遊技を継続するための継続権利(いわゆる、勝利ストックや継続ストック)を獲得するか否かの継続権利獲得抽選を行う。つまり、AT状態制御手段262は、AT状態中において、バトル遊技中又は継続遊技中に継続権利獲得抽選を行い、エンディング遊技中は継続権利獲得抽選を行わない。
【0085】
本実施形態では、継続権利獲得抽選に当選した場合には、継続権利を「1」獲得するよう設定されている。そして、AT状態制御手段262は、継続権利獲得抽選に当選した場合には、獲得した継続権利を読み書き可能な所定の記憶領域に記憶する。
【0086】
AT状態制御手段262は、継続遊技中の各ゲームにおいて、AT状態を継続するか否か(次のバトル遊技を開始するか否か)の継続抽選を行う。詳細は後述するが、この継続抽選の当選確率は、継続遊技へ移行する前のバトル遊技における遊技内容に基づいて決定される。
【0087】
AT状態制御手段262は、AT状態の終了条件が成立した際、具体的には、HPをバトル遊技中及び継続遊技中に「0」にできず、バトルに敗北した際に継続権利を保持している場合には、継続権利を消費して次のバトル遊技を開始する。なお、継続権利(ストック)の消費は、継続開始時に行うようにしてもよい。
一方、AT状態制御手段262は、HPをバトル遊技中及び継続遊技中に「0」にできず、バトルに敗北した際に継続権利を保持していない場合には、AT状態を終了する。
【0088】
AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、継続権利の保持数に基づいて、エンディング遊技を行うか否かの決定を行う。具体的には、AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、バトル遊技が16回以上継続しており、かつ、継続権利を保持していない場合に、当該バトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定をする。
ただし、AT状態制御手段262は、1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した場合には、継続権利の有無にかかわらず、20回目のバトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定をする。
なお、この20回としているのは、有利区間の上限に到達し、何の前触れもなくATが終了することを起こりにくくしているためである。
【0089】
つまり、AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、「バトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない」、又は、「1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した」と判定した場合に、当該バトル遊技又は20回目のバトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定をする。なお、AT状態制御手段262は、バトル遊技が開始される都度、バトル遊技の継続回数を読み書き可能な所定の記憶領域に記憶する。
【0090】
そして、AT状態制御手段262は、エンディング遊技を行った場合には、エンディング遊技の終了後、現在の有利区間を終了して通常区間へ移行する制御を行う。
【0091】
(特化状態制御手段263)
特化状態制御手段263は、有利区間に属する「特化状態」(AT遊技)を制御するものである。ここで、「特化状態」とは、所定数の継続権利を獲得可能な状態である。
【0092】
(AT移行ゲーム数抽選手段270)
AT移行ゲーム数抽選手段270は、第2通常状態のゲーム数、つまり第1通常状態から第2通常状態に移行後、AT状態に移行するまでに要するAT移行ゲーム数を決定するAT移行ゲーム数抽選を行うものである。
本実施形態では、AT移行ゲーム数が複数設けられており、具体的には、「400ゲーム」、「600ゲーム」、「800ゲーム」、及び「1000ゲーム」の4種類が設けられている。また、AT移行ゲーム数抽選手段270が行うAT移行ゲーム数抽選は、400ゲームの確率が「20%」、600ゲームの確率が「30%」、800ゲームの確率が「30%」、1000ゲームの確率が「20%」に設定されている。
【0093】
そして、AT移行ゲーム数抽選手段270は、通常区間から有利区間に移行したことに基づいて、上記のAT移行ゲーム数抽選を行い、当該有利区間におけるAT移行ゲーム数を決定する。
【0094】
(計数手段280)
計数手段280は、あるゲーム数を記憶して、そのゲーム数の計数を行うものである。この計数手段280は、有利区間の経過ゲーム数を示す有利区間経過ゲーム数を計数するための有利区間経過ゲーム数カウンタ281と、AT移行ゲーム数抽選手段270によるAT移行ゲーム数抽選により決定されたAT移行ゲーム数を計数するためのAT移行ゲーム数カウンタ282と、第1AT状態で行われるバトル遊技のゲーム数であるバトルゲーム数を計数するためのバトルゲーム数カウンタ283と、第2AT状態で行われる後述する継続遊技のゲーム数である継続ゲーム数を計数するための継続ゲーム数カウンタ284と、特化状態のゲーム数である特化ゲーム数を計数するための特化ゲーム数カウンタ285と、を備えている。
【0095】
計数手段280は、通常区間から有利区間に移行したことに基づいて、1回の有利区間で遊技可能な上限ゲーム数である「1500ゲーム」に対応する値(1500)を有利区間経過ゲーム数カウンタ281に設定する。そして、計数手段280は、当該有利区間における遊技を1ゲーム行う毎に、有利区間経過ゲーム数カウンタ281の値から「1」を減じる。
【0096】
計数手段280は、AT移行ゲーム数抽選手段270によりAT移行ゲーム数が決定されたことに基づいて、当該決定されたAT移行ゲーム数(例:600ゲーム)に対応する値(例:600)をAT移行ゲーム数カウンタ282に設定する。そして、計数手段280は、第2通常状態における遊技を1ゲーム行う毎に、AT移行ゲーム数カウンタ282の値から「1」を減じる。また、計数手段280は、第2通常状態における役抽選にて、チェリー役に当選した場合には、当該当選したチェリー役に対応する短縮ゲーム数に対応する値(例:50又は100)をAT移行ゲーム数カウンタ282の値から減じる。
【0097】
計数手段280は、AT状態制御手段262によりバトルゲーム数が決定されたことに基づいて、当該決定されたバトルゲーム数(例:20ゲーム)に対応する値(例:20)をバトルゲーム数カウンタ283に設定する。そして、計数手段280は、第1AT状態における遊技を1ゲーム行う毎に、バトルゲーム数カウンタ283の値から「1」を減じる。
【0098】
計数手段280は、第2AT状態に移行したことに基づいて、継続ゲーム数(4ゲーム)に対応する値(4)を継続ゲーム数カウンタ284に設定する。そして、計数手段280は、第2AT状態における遊技を1ゲーム行う毎に、継続ゲーム数カウンタ284の値から「1」を減じる。
【0099】
計数手段280は、特化状態に移行したことに基づいて、特化ゲーム数(3ゲーム)に対応する値(3)を特化ゲーム数カウンタ285に設定する。そして、計数手段280は、特化状態における遊技を1ゲーム行う毎に、特化ゲーム数カウンタ285の値から「1」を減じる。
【0100】
また、計数手段280は、HPを記憶して、そのHPの計数も行っている。計数手段280は、上記の各カウンタに加え、HPを計数するためのHPカウンタ286を備えている。
計数手段280は、各バトル遊技の開始時において、HPに対応する値(200)をHPカウンタ286に設定する。そして、計数手段280は、味方キャラクターが参加キャラクターにダメージを与える度に、HPカウンタ286の値から当該与えたダメージに対応する値(例:10)を減じる。
【0101】
なお、計数手段280は、上記の各カウンタに対応する値を設定する前に、各カウンタの値の初期化を行っている。
【0102】
(遊技履歴監視手段290)
遊技履歴監視手段290は、少なくともメダルの払い出し枚数や出玉率等の遊技履歴の監視を行うものである。
本実施形態では、遊技履歴監視手段290は、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数の監視を行っており、最大持ち玉数が所定数に到達したことを検出している。具体的には、遊技履歴監視手段290は、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2350枚」に到達したこと、及び、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2400枚」に到達したことを検出する。
【0103】
そして、本実施形態では、遊技履歴監視手段290により、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2350枚」に到達したことが検出された場合には、後述する報知手段420により、有利区間の終了を遊技者が認識可能な演出が行われる。
【0104】
また、本実施形態では、遊技履歴監視手段290により、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2400枚」に到達したことが検出された場合には、演出状態制御手段260により、当該有利区間が終了される。
【0105】
(送信手段390)
送信手段390は、サブ制御手段400へ信号(コマンド)を送信するためのものである。
送信手段390は、役抽選の抽選結果に関する情報、いわゆる当選役情報をサブ制御手段400の受信手段410へ送信する。
【0106】
(サブ制御手段400)
サブ制御手段400は、
図5に示すように、受信手段410及び報知手段420の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0107】
以上の構成をもって、サブ制御手段400は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
【0108】
具体的には、サブ制御手段400は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示装置84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
【0109】
(受信手段410)
受信手段410は、送信手段390から送信された信号(コマンド)を受信するものである。
【0110】
(報知手段420)
報知手段420は、表示装置84により行われる表示演出を実行するためのものである。
報知手段420は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、ボーナス内部中遊技やボーナス遊技等に応じた演出等を行う。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、報知手段420は、抽選により所定の演出を選択するとともに選択した演出を演出装置70を介して実行する。
【0111】
また、報知手段420は、演出装置70を用いて種々の情報、具体的には、演出を遊技者に報知するためのものでもある。
【0112】
この報知手段420は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、ノーマル状態、ボーナス内部中状態又はボーナス状態の各遊技状態に応じた演出や、通常状態(第1通常状態及び第2通常状態)、AT状態又は特化状態の各演出状態に応じた演出や、押し順を報知するための演出等を遊技者に報知する。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、報知手段420は、抽選により選択された演出やメイン制御手段200からの信号(コマンド)に対応する演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。例えば、本実施形態では、各バトル遊技の開始時において、AT状態制御手段262により、当該第1AT状態の遊技期間にて報知手段420により演出装置70に報知させる演出が決定されており、報知手段420は、このAT状態制御手段262からの信号(コマンド)に対応する演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。
【0113】
AT状態制御手段262からの信号(コマンド)に対応する演出には、少なくとも、バトル遊技に対応するバトル演出と、エンディング遊技に対応する終了演出としてのエンディング演出とがある。
【0114】
例えば、報知手段420は、バトル演出として、演出装置70の表示装置84に、参加キャラクター(敵キャラクター)とバトルしている映像を報知させたり、HPやバトルゲーム数を報知させたりする。なお、本実施形態におけるバトル演出では、味方キャラクターは表示装置84に表示されず、参加キャラクターのみが表示装置84に表示される。その他、報知手段420は、バトル演出として、演出装置70のスピーカー72や演出用ランプ78を用いて、バトル演出に対応する態様で、スピーカー72から音声を出力したり、演出用ランプ78を点滅させたりする。以上のように、報知手段420は、バトル遊技が行われていることを遊技者が認識可能な態様でバトル演出を演出装置70に報知させている。
【0115】
一方、報知手段420は、AT状態制御手段262によりエンディング遊技が行われた場合には、エンディング遊技に対応する演出として、バトル遊技に対応するバトル演出とは異なり、かつ、有利区間の終了を示唆するエンディング演出を演出装置70に報知させる。
【0116】
例えば、報知手段420は、エンディング演出として、演出装置70の表示装置84に、「もうすぐ有利区間が終了します」との文字や、「スタッフロール」に対応する映像を報知させたりする。その他、報知手段420は、エンディング演出として、演出装置70のスピーカー72や演出用ランプ78を用いて、エンディング演出に対応する態様で、スピーカー72から音声を出力したり、演出用ランプ78を点滅させたりする。以上のように、報知手段420は、エンディング遊技が行われていること、すなわち、有利区間の終了を遊技者が認識可能な態様でエンディング演出を演出装置70に報知させている。
【0117】
さらに、報知手段420は、遊技履歴監視手段290により、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2350枚」に到達したことが検出された場合には、上記のエンディング演出のように、有利区間の終了を遊技者が認識可能な演出を所定の遊技期間(例:4ゲーム(なお、このゲーム数は、AT状態の純増枚数から算出されるゲーム数))継続して演出装置70に報知させる。この場合における演出の報知態様は、エンディング演出と同様であってもよいし(例:「もうすぐ有利区間が終了します」との文字)、異なっていてもよい(例:「有利区間は○○ゲーム以内に終了します」との文字)。
【0118】
(
図6を用いた遊技状態の説明)
次に、
図6を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御手段200により管理され、
図6に示すように、大別すると、ノーマル状態、ボーナス内部中状態及びボーナス状態がある。
なお、
図6において、ノーマル状態から下方への矢印は、役抽選の結果、各ボーナスに当選したが、各ボーナスの移行図柄を有効ライン86上に停止させることができずに、内部中状態へ移行することを示しており、いわゆる各RBBの条件装置が作動することを意味する。
また、
図6において、ノーマル状態から上方への矢印は、役抽選の結果、各ボーナスに当選し、且つ、各ボーナスに当選した遊技で、各ボーナスの移行図柄を有効ライン86上に停止表示させることを意味している。
また、
図6において、ボーナス状態からノーマル状態の下方へ向かう矢印は、各RBBの遊技状態が終了し、ノーマル状態へ戻ることを意味している。
また、
図6において、ボーナス内部中状態からボーナス状態の上方へ向かう矢印は、ボーナス内部中状態において、ボーナス移行図柄を有効ライン86上に停止表示させることができて、ボーナス状態へ移行することを意味している。
【0119】
ノーマル状態は、ノーマル状態制御手段251により制御される。ノーマル状態におけるリプレイ役への当選確率は、1/7.3(通常)に設定されている。また、ノーマル状態では、メダルの規定の賭け数が2枚又は3枚に設定されている。
【0120】
ボーナス内部中状態は、ボーナス内部中状態制御手段252により制御され、ノーマル状態において、役抽選にてボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する。このボーナス内部中状態では、リプレイ役への当選確率がノーマル状態よりも高く設定されている。また、ボーナス内部中状態では、メダルの規定の賭け数が2枚又は3枚に設定されている。
【0121】
そして、本実施形態では、上記のように、ボーナス内部中状態として、RBB1内部中と、RBB2内部中と、RBB3内部中と、RBB4内部中と、RBB5内部中と、RBB6内部中とが設けられている。つまり、本実施形態では、ノーマル状態において、役抽選にて第1ボーナス移行役に当選し、第1ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合にRBB1内部中に移行し、役抽選にて第2ボーナス移行役に当選し、第2ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合にRBB2内部中に移行し、第3ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合にRBB3内部中に移行し、第4ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合にRBB4内部中に移行し、第5ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合にRBB5内部中に移行し、第6ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合にRBB6内部中に移行する。
【0122】
ここで、本実施形態では、ボーナス内部中状態のうち、RBB1内部中では第1ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することが可能とされ、RBB2内部中では第2ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することが可能とされ、RBB3内部中では第3ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することが可能とされ、RBB4内部中では第4ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することが可能とされているが、RBB5内部中では第5ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することが不可能とされ、RBB6内部中では第6ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することが不可能とされている。
【0123】
具体的には、RBB5内部中では、2枚の賭け数が設定されている場合には、リール制御手段220により、第5ボーナス移行役に対応する図柄61よりも、他の当選役に対応する図柄61を優先して引き込む制御が行われるため、第5ボーナス移行役に対応する図柄61が有効ライン86上に停止表示することがない。また、RBB6内部中では、2枚の賭け数が設定されている場合には、リール制御手段220により、第6ボーナス移行役に対応する図柄61よりも、他の当選役に対応する図柄61を優先して引き込む制御が行われるため、第6ボーナス移行役に対応する図柄61が有効ライン86上に停止表示することがない。
また、RBB5内部中では、3枚の賭け数が設定されている場合には、リール制御手段220により、第5ボーナス移行役に対応する図柄61が有効ライン86上に停止表示しないよう制御されるため、第5ボーナス移行役に対応する図柄61が有効ライン86上に停止表示することがない。
また、RBB6内部中では、3枚の賭け数が設定されている場合には、リール制御手段220により、第6ボーナス移行役に対応する図柄61が有効ライン86上に停止表示しないよう制御されるため、第6ボーナス移行役に対応する図柄61が有効ライン86上に停止表示することがない。
つまり、本実施形態におけるRBB5内部中及びRBB6内部中は、RBB5内部中及びRBB6内部中に移行すると、他の状態へ移行することができない(抜け出すことができない)ように構成されている。
【0124】
また、本実施形態では、RBB5内部中及びRBB6内部中において、3枚の賭け数が設定されている場合、「所定役」の当選時に、有利区間へ移行する。
この「所定役」について、具体的に説明すると、後述する
図13(b)の四角点線枠で囲まれる部分であって、RBB5、6内部中の、3枚投入時に、当選役グループとしての共通リプレイ、B7リプレイ、・・・、ATRC1、ATRC2を意味しており、これらの当選時に有利区間へ移行する。
そして、上記のように、RBB5内部中や、RBB6内部中に移行すると、他の状態へ移行することができない(抜け出すことができない)ため、有利区間中の遊技状態は、常にRBB5内部中や、RBB6内部中となっている。
【0125】
ボーナス状態は、ボーナス状態制御手段253により制御され、ボーナス遊技としてRBB1〜RBB6が行われる。このボーナス状態では、リプレイ役への当選確率が「0」に設定されている。
【0126】
RBB1〜4は、RBB1〜4内部中において、第1〜4ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。また、RBB1〜4は、ノーマル状態において、第1〜4ボーナス移行役に当選し、かつ第1〜4ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。なお、RBB1〜4では、メダルの規定の賭け数が3枚に設定されている。
【0127】
RBB5〜6は、ノーマル状態において、第5〜6ボーナス移行役に当選し、かつ第5〜6ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。そして、上記のように、RBB5〜6内部中は、RBB5〜6内部中に移行すると、他の状態へ移行することができない(抜け出すことができない)ように構成されているため、RBB5〜6内部中からRBB5〜6に移行することはできない。なお、RBB5〜6では、メダルの規定の賭け数が2枚に設定されている。なお、ボーナス移行役は他の役と同時当選しないため、当選した遊技でボーナス移行役を入賞させることは可能である。そのため、内部中を経由しなくても、ノーマル状態からボーナス状態への移行は可能になっている。
【0128】
「ボーナス状態」は、RBが連続作動し、所定の終了条件が成立したことに基づいて終了する。本実施形態におけるボーナス状態では、所定の終了条件が「所定枚数のメダルの払出し」とされており、例えば、RBB1〜4では25枚を超えるメダルの払出し、RBB5〜6では3枚を超えるメダルの払出しで終了する。そして、「ボーナス状態」の終了後、「ノーマル状態」に移行する。
【0129】
(
図7を用いた演出状態の説明)
次に、
図7を用いて演出状態について説明する。
図7に示すように、本実施形態では、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない「通常区間」と、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が可能な「有利区間」とがある。
【0130】
(通常区間)
通常区間は、有利区間を除いた区間であって、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない、すなわち、AT遊技を行うことができない区間である。そのため、通常区間を継続すると、結果として、遊技者が所有しているメダルの合計が減少することとなっている。「通常区間」としては、「第1通常状態」がある。
【0131】
(第1通常状態)
「第1通常状態」は、「有利区間」における「第2通常状態」、「AT状態」及び「特化状態」を除いた状態である。
【0132】
(有利区間)
「有利区間」は、通常区間から移行可能であって、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行うことができる区間である。すなわち、「有利区間」は、AT遊技を行うことが許容される区間である。
【0133】
有利区間は、当該区間における遊技の上限が定められ、その上限に到達したことに基づいて通常区間に移行することとされている。
【0134】
「有利区間における遊技の上限」には、1回の有利区間で遊技可能な上限ゲーム数である1500ゲームを経過した場合と、1回の有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2400枚」(いわゆる、MY2400枚)に到達した場合と、の2種類が設けられている。そして、この2種類の上限の何れかを満たした場合には、有利区間が終了し、通常区間へ移行する。
【0135】
具体的には、計数手段280により計数される有利区間経過ゲーム数カウンタ281の値が「0」になった場合には、演出状態制御手段260により、有利区間から通常区間へ移行される。また、遊技履歴監視手段290により監視される1回の有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2400枚」に到達した場合には、演出状態制御手段260により、有利区間から通常区間へ移行される。
【0136】
ここで、「有利区間」としては、「第2通常状態」、「AT状態」及び「特化状態」がある。
【0137】
(第2通常状態)
第2通常状態は、「有利区間」に属し、「通常区間」から「有利区間」に移行した場合に最初に滞在する状態である。「通常区間」から「有利区間」、具体的には、「第1通常状態」から「第2通常状態」には、遊技状態が、RBB5内部中又はRBB6内部中であり、且つ、3枚の賭け数が設定されている場合に、役抽選にて有利区間移行契機役(具体的には、後述する
図13(b)の四角点線枠に対応する当選役グループ)に当選したことに基づいて移行する。
【0138】
この第2通常状態は、通常区間における第1通常状態を継続した状態となっており、演出装置70には報知手段420により第1通常状態と同様の演出が報知される。つまり、「第1通常状態」と「第2通常状態」との違いは、滞在している区間が「通常区間」か「有利区間」かの違いとなっている。
【0139】
また、通常区間から有利区間に移行した、すなわち、第2通常状態に移行したことに基づいて、計数手段280により、1回の有利区間で遊技可能な上限ゲーム数である「1500ゲーム」に対応する値(1500)が有利区間経過ゲーム数カウンタ281に設定される。さらに、第2通常状態に移行したことに基づいて、AT移行ゲーム数抽選手段270が行うAT移行ゲーム数抽選により決定されたAT移行ゲーム数に対応する値(例:600)が、計数手段280によりAT移行ゲーム数カウンタ282に設定される。また、遊技履歴監視手段290も、遊技履歴の監視(計数)を開始する。
【0140】
そして、第2通常状態中に、計数手段280により計数されるAT移行ゲーム数カウンタ282の値が「0」になった場合には、AT状態、具体的には、第1AT状態へ移行する。
なお、第1AT状態への移行条件は上述したものに限定されるものではなく、当選役(レア役)によるAT移行抽選や、チャンスゾーンによる所定の解除条件成立や、フリーズ抽選当選などで第1AT状態に移行するように設定してもよい。
【0141】
(AT状態)
AT状態は、「有利区間」に属し、当選した押し順役の押し順が報知される遊技であるAT遊技が行われる状態である。そのため、AT状態では、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、例えば、当選した小役の図柄61の組合せを停止表示でき、成立した小役に対応する所定枚数のメダルを獲得することができる。そして、このAT状態には、「第1AT状態」と「第2AT状態」とがある。
【0142】
(第1AT状態)
第1AT状態は、第2通常状態又は特化状態から移行するAT状態である。この第1AT状態では、基本的にバトル遊技が行われるが、各バトル遊技の開始時において、「バトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない」、又は、「1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した」とAT状態制御手段262により判定された場合には、当該バトル遊技又は20回目のバトル遊技に代えて、エンディング遊技が行われる。
【0143】
(バトル遊技)
バトル遊技は、AT遊技が行われるとともに、上記のように、味方キャラクターと参加キャラクター(敵キャラクター)とのバトルが行われ、所定期間内に、当該選択された参加キャラクターに応じたHPを「0」にすることで、次のバトル遊技が開始される遊技である。
【0144】
このバトル遊技は、第2通常状態又は特化状態から第1AT状態に移行した場合等に開始される。ただし、各バトル遊技の開始時において、「バトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない」、又は、「1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した」とAT状態制御手段262により判定された場合には、その後の第1AT状態ではエンディング遊技が行われる。つまり、各バトル遊技の開始時において、前記の何れかであるとAT状態制御手段262により判定された場合には、当該第1AT状態(当該セット)でエンディング遊技が行われる。
【0145】
ここで、本実施の形態におけるバトル遊技では、参加キャラクターの種類や数にかかわらず、HPが「200」に設定されている。このHPは、各バトル遊技の開始時において、計数手段280のHPカウンタ286に設定される。
なお、本実施の形態では、上述したようにキャラクター毎ではなく、全部でHPが「200」に設定されているが、特にこれに限定されるものではなく、キャラクター毎にHPを設定し、バトルで倒した場合には役に対応する属性が他のキャラクターに引き継がれるようにしてもよい。
【0146】
ここで、バトル遊技が行われている間は、バトル演出として、報知手段420により、演出装置70の表示装置84に、参加キャラクター(敵キャラクター)とバトルしている映像や、HPやバトルゲーム数等が報知される。そのため、バトル演出を見た遊技者は、バトル遊技が行われていることを認識可能となっている。
【0147】
また、バトル遊技が行われている間は、バトル遊技中の各ゲームにおいて、AT状態制御手段262による継続権利獲得抽選が行われ、継続権利獲得抽選に当選した場合には、獲得した継続権利がAT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶される。
【0148】
ここで、本実施の形態では、バトル遊技における参加キャラクターとして選択可能なキャラクターには、上記のように、キャラクターA、キャラクターB、キャラクターC、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFが設けられている。そして、上記のように、キャラクターAは「リプレイ役」に対応し、キャラクターBは「ベル役(ATLC1〜ATRC2)」に対応し、キャラクターCは「弱チェリー役」に対応し、キャラクターDは「強チェリー役」に対応し、キャラクターEは「スイカ役」に対応し、キャラクターFは「チャンス役」に対応している。
【0149】
このとき、バトル遊技中の役抽選にて、リプレイ役、ベル役、チェリー役、スイカ役、又はチャンス役の何れかの当選役に当選し、かつ、当該当選した当選役に対応するキャラクターが参加キャラクターに含まれる場合には、AT状態制御手段262によるダメージ決定抽選が行われ、参加キャラクターに付与されるダメージが決定される(例:10)。そして、ダメージ決定抽選により決定されたダメージ(例:10)が計数手段280のHPカウンタ286に記憶されたHPから「10」が減算される。
【0150】
また、上記のように、上記の6種類の役における役抽選の当選確率は、ベル役(キャラクターBに対応)→リプレイ役(キャラクターAに対応)→弱チェリー役(キャラクターCに対応)→スイカ役(キャラクターEに対応)→チャンス役(キャラクターFに対応)→強チェリー役(キャラクターDに対応)の順に低くなっている。そのため、本実施の形態では、対応する役抽選の当選役の当選確率が低い保障キャラクター(キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF)が参加キャラクターに含まれる場合には、保障キャラクターが参加キャラクターに含まれない場合に比べて、HPを所定期間内に「0」にしにくくなっている。これに対し、本実施の形態では、対応する役抽選の当選役の当選確率が高い保障キャラクター以外のキャラクター(キャラクターA、キャラクターB、及びキャラクターC)が参加キャラクターに含まれる場合には、保障キャラクターが参加キャラクターに含まれる場合に比べて、HPを所定期間内に「0」にしやすくなっている。
【0151】
そして、本実施形態では、AT状態の終了条件が複数種類(2種類)設けられており、そのうちの何れかの終了条件が成立したことに基づいて、AT状態制御手段262によりAT状態が終了される。なお、AT状態の終了条件には、以下の2種類がある。
(1)バトルに敗北した場合
(2)バトル遊技が20回継続した場合
(3)バトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない場合
【0152】
AT状態の終了条件のうち、上記の(1)は、HPをバトル遊技中及び継続遊技中に「0」にできず、バトルに敗北した場合である。具体的には、HPをバトルゲーム数内に「0」にできなかった場合には、バトル遊技が行われていた第1AT状態から、継続遊技が行われる第2AT状態へ移行する。そして、移行した第2AT状態で行われる継続遊技中でも、HPを「0」にできなかった場合には、バトルに敗北したこととなり、AT状態の終了条件が成立する。
【0153】
ただし、バトルに敗北した際に継続権利を保持している場合には、AT状態制御手段262により継続権利が消費されて次のバトル遊技が開始される(すなわち、第1AT状態に移行する)。一方、バトルに敗北した際に継続権利を保持していない場合には、AT状態制御手段262によりAT状態が終了され、これに伴い第1通常状態へ移行される。
【0154】
ここで、HPをバトルゲーム数内に「0」にしてバトルに勝利した場合には、AT状態制御手段262により、特化状態へ移行するか否かの特化状態移行抽選が行われる。そして、HPをバトルゲーム数内に「0」にしてバトルに勝利した場合に、AT状態制御手段262が行う特化状態移行抽選に当選したときには、当該特化状態移行抽選により決定された特化状態(第1特化状態又は第2特化状態)へ移行する。一方、HPをバトルゲーム数内に「0」にしてバトルに勝利した場合に、AT状態制御手段262が行う特化状態移行抽選に当選しなかったときには、次のバトル遊技が開始される(すなわち、第1AT状態が継続する)。
【0155】
AT状態の終了条件のうち、上記の(2)は、1回の有利区間中にバトル遊技が20回継続した場合である。上記のように、バトル遊技では、バトル遊技が開始される都度、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数がAT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶されている。そして、AT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶されたバトル遊技の継続回数が「20」に到達した場合には、AT状態制御手段262により、継続権利の有無にかかわらず、エンディング遊技を行う決定がされる。その後、エンディング遊技が終了したことに基づいて、AT状態制御手段262により現在の有利区間を終了して通常区間へ移行する制御が行われ、第1AT状態から第1通常状態へ移行される。
なお、継続権利の消費タイミングは、特に限定されるものではなく、第2AT状態の移行時又は終了時や、継続抽選の非当選時等、任意のタイミングにすることができる。
【0156】
なお、AT状態は、上記のAT状態の終了条件の成立の有無にかかわらず、有利区間における遊技の上限に到達したことに基づいて終了する。具体的には、AT状態は、上記のAT状態の終了条件の成立の有無にかかわらず、1回の有利区間で遊技可能な上限ゲーム数である1500ゲームを経過した場合、又は1回の有利区間における遊技者の最大持ち玉数が2400枚に到達した場合には、有利区間の終了に伴い終了する。
【0157】
AT状態の終了条件のうち、上記の(3)は、1回の有利区間中にバトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない場合である。上記のように、バトル遊技では、バトル遊技が開始される都度、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数がAT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶されている。そして、AT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶されたバトル遊技の継続回数が「16」に到達した場合には、AT状態制御手段262により継続権利の保持数が参照される。この参照の結果、継続権利を保持していない(すなわち、継続権利の保持数が「0」である)場合には、AT状態制御手段262により、当該バトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定がされる。その後、エンディング遊技が終了したことに基づいて、AT状態制御手段262により現在の有利区間を終了して通常区間へ移行する制御が行われ、第1AT状態から第1通常状態へ移行される。なお、AT状態制御手段262は、バトル遊技の継続回数が「16」に到達した以降、バトル遊技の継続回数が「20」に到達するまで(すなわち、バトル遊技の継続回数が「16」、「17」、「18」、及び「19」の場合)、上記のように継続権利の保持数を参照して、当該バトル遊技に代えてエンディング遊技を行うか否かの決定を行う。
【0158】
(エンディング遊技)
エンディング遊技は、AT遊技が行われるとともに、上記のように、現在の有利区間を終了させる所定期間の遊技が行われ、有利区間の終了を示唆するエンディング演出が報知手段420により演出装置70に報知される。
【0159】
このエンディング遊技は、各バトル遊技の開始時において、AT状態制御手段262により、継続権利の保持数に基づいて行うか否か(開始するか否か)が決定される。具体的には、エンディング遊技は、各バトル遊技の開始時において、バトル遊技が16回以上継続しており、かつ、継続権利を保持していない場合に、AT状態制御手段262により開始の決定がされる。また、エンディング遊技は、各バトル遊技の開始時において、1回の有利区間中にバトル遊技が20回継続したと判定された場合には、継続権利の有無にかかわらず、AT状態制御手段262により開始の決定がされる。
【0160】
エンディング遊技が開始された場合には、バトル遊技のゲーム数として用いる予定であったバトルゲーム数が、エンディング遊技のゲーム数として用いられる。つまり、エンディング遊技が開始された場合には、AT状態制御手段262が行うバトルゲーム数決定抽選により決定されたバトルゲーム数が、エンディング遊技のゲーム数として用いられる。なお、この場合における「エンディング遊技のゲーム数」は、あくまで、AT状態制御手段262が行うバトルゲーム数決定抽選により決定されたバトルゲーム数であるため、バトルゲーム数と同様に、バトルゲーム数カウンタ283に設定され、バトルゲーム数カウンタ283を用いて計数手段280により計数が行われる。
なお、上述した内容に限定されることなく、エンディング遊技のゲーム数は、予め定めた固定のゲーム数(例えば20G)としてもよい。
【0161】
エンディング遊技が行われている間は、エンディング演出として、報知手段420により、演出装置70の表示装置84に、「もうすぐ有利区間が終了します」との文字や、「スタッフロール」に対応する映像が報知される。そのため、エンディング演出を見た遊技者は、エンディング遊技が行われていること、すなわち、有利区間の終了を認識可能となっている。
【0162】
また、エンディング遊技が行われている間は、バトル遊技又は継続遊技が行われている間とは異なり、AT状態制御手段262による継続権利獲得抽選が行われないこととなっている。
【0163】
そして、計数手段280が計数するバトルゲーム数カウンタ283の値が「0」になった場合には、AT状態制御手段262によりエンディング遊技が終了される。また、エンディング遊技の終了後は、AT状態制御手段262により現在の有利区間を終了して通常区間へ移行する制御が行われ、第1AT状態から第1通常状態へ移行される。
【0164】
(第2AT状態)
第2AT状態は、第1AT状態から移行するAT状態である。この第2AT状態では、継続遊技が行われる。
【0165】
(継続遊技)
継続遊技は、上記のように、バトル遊技の内容(バトル)を継続した、味方キャラクターと参加キャラクターとのバトルが行われる遊技である。この継続遊技は、4ゲームの遊技期間が設けられており、各ゲームにおいて、AT状態制御手段262により継続抽選が行われる。つまり、継続遊技は、HPをバトルゲーム数内に「0」にできなかった場合に、バトル遊技が行われていた第1AT状態から移行した第2AT状態で行われる、味方キャラクターと参加キャラクターとのバトルの勝敗を決する遊技である。
【0166】
上記のように、継続抽選の当選確率は、継続遊技へ移行する前のバトル遊技における遊技内容、具体的には、参加キャラクターに付与したダメージ数、及び、移行前のバトル遊技におけるレベルに基づいて決定される。
【0167】
本実施形態では、移行前のバトル遊技において参加キャラクターに付与したダメージ数が、「0〜50」の場合には継続抽選の当選確率が「10%」、「51〜100」の場合には継続抽選の当選確率が「30%」、「101〜150」の場合には継続抽選の当選確率が「50%」、「151〜199」の場合には継続抽選の当選確率が「70%」に設定されている。また、レベル1の場合には継続抽選の当選確率に対する増減は行われないが、レベル2の場合には継続抽選の当選確率に「5%」が加算され、レベル3の場合には継続抽選の当選確率に「10%」が加算される。
【0168】
そして、継続抽選に当選した場合には、継続遊技の開始時における残りHPにかかわらず、AT状態制御手段262によりHPを「0」にする処理が行われ、バトルの勝利が確定する。また、継続抽選に当選した場合には、報知手段420により、演出装置70にHPが「0」になり、遊技者の勝利が確定した演出が報知される(例:「HP=0」や「勝利」の文字等)。なお、この遊技者の勝利が確定した演出は、上述したように継続抽選に当選したタイミングに見せるものに限られず、最終遊技で見せるようにしてもよい。
【0169】
継続遊技が行われている間は、バトル遊技が行われている間と同様に、報知手段420により、演出装置70にバトル演出が報知される。また、継続遊技が行われている間は、継続遊技中の各ゲームにおいて、バトル遊技が行われている間と同様に、AT状態制御手段262による継続権利獲得抽選が行われ、継続権利獲得抽選に当選した場合には、獲得した継続権利がAT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶される。
【0170】
そして、計数手段280が計数する継続ゲーム数カウンタ284の値が「0」になった場合には、AT状態制御手段262により継続遊技が終了される。その後、継続遊技中に継続抽選に当選し、バトルに勝利していた場合には、AT状態制御手段262による特化状態移行抽選が行われる。継続遊技中に継続抽選に当選してバトルに勝利した場合に、AT状態制御手段262が行う特化状態移行抽選に当選したときには、当該特化状態移行抽選により決定された特化状態(第1特化状態又は第2特化状態)へ移行する。一方、継続遊技中に継続抽選に当選してバトルに勝利した場合に、AT状態制御手段262が行う特化状態移行抽選に当選しなかったときには、AT状態制御手段262により第2AT状態から第1AT状態へ移行され、次のバトル遊技が開始される。
なお、第2AT状態に移行した場合に、継続権利を有している場合は、継続権利を消費して継続遊技が実行され、継続権利を有していない場合は、ダメージ数に基づいて、継続抽選が実行されるようにしてもよい。
そして、継続遊技が確定した第2AT状態中、レア役に当選すると継続抽選を行うように形成してもよい。
また、継続抽選に非当選でも、第2AT状態中のレア役当選で、継続抽選を当選にすることが可能な書き換え抽選を実行できるようにしてもよい。
【0171】
なお、継続ゲーム数カウンタ284の値が「0」になった際に、継続遊技中に継続抽選に当選していなかった場合(HPを「0」にできなかった場合)には、バトルに敗北したこととなり、AT状態の終了条件が成立する。ただし、上記のように、バトルに敗北した際に、継続権利を保持している場合には、AT状態制御手段262により継続権利が消費されて次のバトル遊技が開始され、継続権利を保持していない場合には、AT状態制御手段262によりAT状態が終了され、これに伴い第1通常状態へ移行される。
【0172】
(特化状態)
特化状態は、「有利区間」に属し、所定数の継続権利を獲得可能な状態である。この特化状態は、3ゲームの遊技期間が設けられており、特化状態の各ゲームで継続権利が獲得可能とされている。
そして、特化状態には、獲得可能な継続権利の数が異なる「第1特化状態」と「第2特化状態」とが設けられている。
【0173】
第1特化状態では、第1特化状態の各ゲームにおいて、スタートスイッチ40が操作されたことに基づいて2個の継続権利が獲得できることとされている。つまり、本実施形態では、第1特化状態の滞在中に合計6個の継続権利を獲得できることとされている。
【0174】
第2特化状態では、第2特化状態の各ゲームにおいて、スタートスイッチ40が操作されたことに基づいて3個の継続権利が獲得できることとされている。つまり、本実施形態では、第2特化状態の滞在中に合計9個のストックを獲得できることとされている。
なお、継続権利の獲得は上述した内容に限定されるものではなく、継続権利獲得抽選により獲得するようにしてもよい。この場合、継続権利獲得抽選の当選確率は、第2特化状態の方が、第1特化状態よりも高く設定される。
【0175】
そして、計数手段280が計数する特化ゲーム数カウンタ285の値が「0」になった場合には、特化状態制御手段263により特化状態が終了され、AT状態、具体的には、第1AT状態へ移行する。
【0176】
なお、上述したものに限定されるものではなく、特化状態移行抽選により、非当選、第1特化状態、又は、第2特化状態が振り分けられるように設定してもよく、また、特化状態移行抽選の当選後に別抽選で第1特化状態又は第2特化状態のいずれかを決定するようにしてもよい。また、第1AT状態中に抽選により特化状態へ移行するように設定してもよい。
なお、本実施形態では、有利区間から通常区間に移行した場合には、少なくとも継続権利やバトル遊技の継続回数を含む、移行前の有利区間に関する情報(例:AT遊技であることを示すフラグ情報やAT遊技の残りゲーム数を示す情報、継続又は非継続を示すフラグ情報)が初期化される。
【0177】
図8〜
図12は、役の名称と、左リール64(L)、中リール66(C)、右リール68(R)の図柄の組み合わせと、入賞したときの配当(払出枚数)とを示している。
例えば、
図10の役名称PZ1は、小役(ベル)であって、左リール64(L)、中リール66(C)、右リール68(R)の図柄61の組み合わせがリプレイ(RP)、ベル(BE)、チェリー(CH)であり、賭け数3枚のときの配当が15枚、賭け数2枚のときの配当が2枚に設定されていることを示している。
【0178】
図8には、ボーナス遊技の移行役の図柄の組み合わせと、配当と、終了条件等の内容とが記載されている。
例えば、RBB1〜4は、3枚投入時に有効となる、3枚賭けの遊技であり、25枚を超える払い出しで終了するように設定されている。
RBB5,6は、2枚投入時に有効となる、いわゆる2枚賭けの遊技であり、3枚を超える払い出しで終了するように設定されている。
また、例えば、RBB1の移行図柄は、(ブランク(BL)、赤セブン(R7)、青セブン(B7))であり、例えば、RBB5の移行図柄は、(ブランク(BL)、ブランク(BL)、赤セブン(R7))である。
【0179】
図9に示すように、再遊技役の図柄の組み合わせと、賭け数と、内容とが設定されている。
例えば、中段リプレイは、図柄61の組み合わせが、左リール64、中リール66、右リール68の順に(リプレイ(RP)、リプレイ(RP)、リプレイ(RP))である。
【0180】
図10〜
図12に示すように、小役の図柄の組み合わせと、賭け数と、その賭け数のときの払出枚数とが設定されている。
例えば、ベルの役名称PZ1の図柄61の組み合わせとして、左リール64、中リール66、右リール68の順に(リプレイ(RP)、ベル(BE)、チェリー(CH))があり、これは、賭け数が3枚のときに入賞すると払出枚数が15枚であり、賭け数が2枚のときに入賞すると払出枚数が2枚となるように設定されている。
【0181】
図13(a)は当選役グループ及び重複当選役の関係を示す説明図、
図13(b)は遊技状態毎の抽選対象となる当選役グループの説明図である。
役抽選手段210で抽選されるのは、当該当選役グループである。
例えば、
図13(a)に示すように、当選役グループB7リプレイは、重複当選役として、RP1、RP7、RP8、RP9、RP10、RP11を有している。すなわち、役抽選の結果、当選役グループとしてのB7リプレイに当選した場合、重複当選役としてのRP1、RP7、RP8、RP9、RP10、RP11の役が、同時に重複して当選していることになる。
また、例えば、当選役グループATLC1に当選した場合、重複当選役としてのPZ1、PZ8、PZ10、PZ53、PZ55、PZ57、PZ59、PZ81、PZ83、PZ93、PZ95、PZ112、PZ113、PZ114、PZ115、PZ116、PZ117、PZ118、PZ119の役が、同時に重複して当選していることになる。
また、例えば、
図13(b)に示すように、当選役グループB7リプレイは、3枚投入時(3枚賭け)のときは、ノーマル状態、RBB1〜4内部中、RBB5,6の場合に抽選対象となり、2枚投入時(2枚賭け)のときは、ノーマル状態、RBB1〜4内部中、RBB5,6内部中のときに抽選対象となる。
なお、
図13(b)の四角点線枠で囲まれる部分であって、3枚投入時のRBB5、6内部中に、当選役グループとしての共通リプレイ、B7リプレイ、・・・、ATRC1、ATRC2の当選時に有利区間へ移行するように設定されている。
【0182】
図14は、賭け数が3枚であるときの各遊技状態における出玉率(払出枚数/投入枚数)が1を超えるものに○記号を付し、1以下となるものに×記号を付している。また、停止操作順序を報知可能な遊技状態であるか否かに関して、各遊技状態で可能であるものに○記号を付し、可能でないものに×記号を付しているものである。なお、ATを行うのは、RBB5内部中、RBB6内部中になる。
3枚投入時において、RT0、RBB1F〜RBB6Fのときは、出玉率が1を超え、RBB1〜6のときは、出玉率が1以下となるように設定されている。
なお、2枚投入時には、全ての欄の記号が×となるように設定されている。
したがって、第3遊技状態としてのRBB5内部中及びRBB6内部中では、遊技者にとって有利度が異なる演出である通常状態(第1通常状態、第2通常状態)、AT状態が実行可能に形成されている。
これにより、第3遊技状態としてのRBB5内部中及びRBB6内部中では、遊技者にとって有利度が異なる演出である停止操作報知演出が行われない、通常状態(第1通常状態、第2通常状態)、停止操作報知演出を行うAT状態が実行可能に形成されていることで、さらに興趣に富む遊技にすることができる。
【0183】
図15(a)〜(f)及び
図16(g)〜(l)は、ATベル役としての12種類の当選役グループATLC1〜ATRC2と、それらの各重複当選役の種類を示しているものである。なお、これらの12種類のATベル役は、左リール64、中リール66、右リール68の停止操作する順番、いわゆる停止操作順序(押し順)が6択の中から正解の停止操作順序(押し順)で操作したときに所定枚数の払出を伴う所定の図柄組み合わせが有効ライン86上に揃う、いわゆる押し順ベル役である(なお、いわゆる取りこぼしも有する。
図17参照)。図中の右側の記号A〜Eは、各遊技状態における停止制御の内容を説明するために便宜上付与しているものである。各記号に示す役は、各当選役グループにおいて以下に示すような停止制御が行われる。
【0184】
本実施の形態では、各遊技状態(ノーマル状態、RBB1〜4内部中、RBB5内部中、6内部中)において、
図15及び
図16に示す各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2)の複数の重複当選役のうち、いずれの役を優先して有効ライン86上に引き込む制御を行うかに特徴を有しているものである。
【0185】
先ず、遊技状態がノーマル状態において、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のいずれかが当選している場合、停止操作順序に関係無く、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)の重複当選役のうち、記号C、Eで示される役に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に優先的に引き込んで停止させる停止制御処理が行われる。この記号C、Eで示される役は、いずれも払出が1枚となる1枚役からなる。
【0186】
次に、遊技状態が、3枚賭けであってRBB1〜4の内部中状態において、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のうち、当選役グループATLC1又はATLC2に当選している場合、停止操作順序に関係なく、各重複当選役のうち、記号Aで示される役に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に引き込んで停止させる停止制御処理が行われる。この記号Aで示される役は、いずれも入賞したときの払出が15枚となる15枚役に設定されている。
【0187】
更に具体的には、遊技状態が、3枚賭けであってRBB1〜4の内部中状態の場合、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のうち、当選役グループATLC1に当選している場合、停止操作順序に関係なく、各重複当選役のうち、記号Aで示される役であるPZ1に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に引き込んで停止させる停止制御処理が行われる。
また、遊技状態が、RBB1〜4の内部中状態の場合(3枚賭け)、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のうち、当選役グループATLC2に当選している場合、停止操作順序に関係なく、各重複当選役のうち、記号Aで示される役であるPZ2に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に引き込んで停止させる停止制御処理が行われる。
【0188】
例えば、当選役グループATLC1の場合は、記号Aとなる役は、
図15(a)に示すようにPZ1であり、このPZ1は、
図10に示すように、図柄の組み合わせが(リプレイ(RP)、ベル(BE)、チェリー(CH))であって、3枚賭けの配当が15枚に設定されている。
また、例えば、当選役グループATLC2の場合は、記号Aとなる重複当選役は、
図15(b)に示すようにPZ2であり、このPZ2は、
図10に示すように、図柄の組み合わせが(リプレイ(RP)、チェリー(CH)、リプレイ(RP))であって、3枚賭けの配当が15枚に設定されている。
【0189】
また、遊技状態が、3枚賭けであってRBB1〜4の内部中状態の場合、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のうち、上述した当選役グループATLC1及びATLC2以外のATLR1〜ATRC2の10種類のいずれかに当選している場合、停止操作順序に関係なく、各重複当選役のうち、記号C、又はEで示される役に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に引き込んで停止させる停止制御処理が行われる。この記号C又はEで示される役は、いずれも入賞したときの払出が1枚となる1枚役に設定されている。
【0190】
例えば、当選役グループATLR1の場合、記号Eで示される重複当選役として、例えば重複当選役PZ112があり、このPZ112は、
図12に示すように、図柄組み合わせが(ベル(BE)、赤セブン(R7)、リプレイ(RP))であって、3枚賭けで入賞したときの配当が1枚となる1枚役に設定されているものである。
上述したように、RBB1〜4の内部中状態では、当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のいずれかが当選した場合、複数の当選役グループのうち、一部の当選役グループであるATLC1と、ATLC2の2種類では、停止操作順序に関わらず、遊技者にとって付与される利益が有利な役である15枚役が入賞し、複数の当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のうち、前記一部以外の重複役(具体的にはATLR1〜ATRC2の10種類)は、停止操作順序に関わらず、遊技者にとって付与される利益が不利となる1枚役が入賞している。
【0191】
次に、遊技状態がRBB5内部中又はRBB6内部中において、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のいずれかが当選している場合、停止操作順序が正解であれば、記号Aで示される役に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に優先的に引き込んで停止させる停止制御処理が行われる。この記号Aで示される重複当選役は、いずれも払出が15枚となる15枚役からなる。
また、停止操作順序が第1停止操作正解、第2停止操作不正解の場合、記号B又はCで示される役に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に優先的に引き込んで停止させる停止制御処理が行われ、記号B又はCで示される役は、いずれも停止操作タイミングとして約2分の1の割合で引き込むことができるように設定されてあり、入賞させることができた場合、1枚のメダル払出が行われ、停止させることができない場合には、入賞させることができず、いわゆる取りこぼしとなる。
【0192】
また、第1停止操作が不正解の場合、記号Dで示される役に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に優先的に引き込んで停止させる停止制御処理が行われ、停止操作タイミングとして約4分の1の割合で引き込むことができるように設定されてあり、入賞させることができた場合には、1枚のメダル払出が行われ、停止させることができない場合(停止操作タイミングとして約4分の3の割合で引き込むことができない場合)には、入賞させることができず、いわゆる取りこぼしとなる。
【0193】
上述したように、RBB5内部中又はRBB6内部中の遊技状態では、当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のいずれかが当選している場合、ストップスイッチの停止操作態様(具体的には、停止操作順序や、停止操作タイミング)によって、遊技者にとって付与される利益が有利な役である15枚役が入賞、遊技者にとって付与される利益が15枚役よりも不利な役である1枚役が入賞、いずれの役も入賞しない、のいずれかとなる。
【0194】
なお、本実施の形態では、上述したような停止制御を行うことができるような停止テーブルを複数有し、それらを適宜選択することにより実行するようにしているが、停止制御の手法は、上述したような条件で上述したような停止制御を実行することができるのであれば、特に停止テーブルを用いたものに限定するものではない。具体的には、例えば、引き込む図柄を上述した条件に沿って組み込まれたプログラムにより図柄毎に判断するような判断停止制御により実行するようにしてもよい。
【0195】
図17は、RBB5内部中、RBB6内部中における当選役グループと、停止操作順序(例えば、LCRとは、停止操作順序が左リール64(L)、中リール66(C)、右リール68(R)の順序であることを意味する)のときに揃う役の内容等を示しているものである。
例えば、当選役グループがATベル役のATLC1のとき、停止操作順序がLCRのとき、正解の停止操作順序であり、PZ1(ベルの図柄)の組み合わせが揃い、その他の停止操作順序は、不正解の停止操作順序であり、払出枚数(配当)が「1枚」の図柄が揃い、又は、いずれの役の図柄61も揃わずに、いわゆる取り「こぼし」となってしまうことを示している。
すなわち、ATLC1〜ATRC2において、「1枚又はこぼし」の欄の押し順が不正解の押し順となり、ベル役であるPZ1、PZ2、PZ4、PZ3、PZ5、PZ6の欄の押し順が正解の押し順となる。なお、「1枚又はこぼし」とは、払出枚数1枚の1枚役の入賞又はいずれの役も入賞しない取りこぼしとなることを意味する。
【0196】
図18に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1回の遊技毎に実行する一般的な制御処理について説明する。
【0197】
ステップ131において、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御手段200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップ132に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップ131に戻る。
【0198】
なお、このステップ131の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数に達しているか否かの判定が行われる。
【0199】
ステップ132において、役抽選手段120により、役抽選処理が行われる。この役抽選処理により、当選した役等を特定するための当選番号が決定される。それに伴って、リール62の停止処理に用いる停止テーブルが選択される。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段400へ送信される。そして、次のステップ133に進む。
【0200】
ステップ133において、リール制御手段130により、リールユニット60におけるリール62の回転起動処理(回転開始処理)が行われる。リール62が所定の回転速度に達した後、いわゆる定常回転になった後、ストップスイッチ50の停止操作が可能な状態となる。そして、次のステップ134に進む。
【0201】
ステップ134において、遊技者によりストップスイッチ50の停止操作が行われる。そして、次のステップ135に進む。
ステップ135において、リール制御手段130により、リール62の回転停止処理が行われる。具体的には、役抽選の結果と、ストップスイッチ50の操作タイミングとによって、停止位置が決定され、決定した停止位置で当該リール62の回転停止が行われるものである。そして、次のステップ136に進む。
【0202】
ステップ136において、全てのリール62が回転を停止したか否かが判定される。そして、全てのリール62が回転を停止したと判定された場合、次のステップ137に進み、全てのリール62が回転を停止していない、すなわち回転中のリール62が残っていると判定された場合、ステップ134に戻る。
【0203】
ステップ137において、所定の有効ライン86上に当選している図柄の組み合わせを揃えて停止表示させて入賞させることができたか否の判定処理が行われる。そして、次のステップ138に進む。
ステップ138において、メダルの払出処理が行われる。具体的には、払出制御手段240により、当選役に係る図柄が有効ライン86上に停止して入賞することができた場合には、その当選役に対応する枚数のメダルの払い出しが行われる。なお、メダルの払い出しが不要な場合には、メダルの払い出しは行われない。そして、当該処理が終了する。
【0204】
本実施の形態では、ATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類、
図15〜
図16参照)に関して、遊技メダルの2枚投入時には、いずれの遊技状態においても、ATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類)を構成する役は、纏められてJAC1等で抽選されるようになっており、ATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類)として抽選の対象となる当選役グループではないが、3枚投入時では、RT0、RBB1F〜RBB4F、RBB5F〜RBB6Fの遊技状態において、抽選の対象となる当選役グループとして設定されている。なお、RBB遊技状態(ボーナス遊技状態)では、2枚投入時と同様、ATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類)を構成する役は、纏められてJAC1等で抽選されるようになっており、ATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類)として抽選の対象となる当選役グループではない。
そして、本実施の形態では、上述したATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類、
図15〜
図16参照)に関して、RT0、RBB1F〜RBB4F、RBB5F〜RBB6Fの遊技状態において、以下に示すように停止制御を変更している。
【0205】
図19に示すフローチャートに基づいて、遊技状態がRT0(賭け数が3枚賭け)のときのATベル役に関する停止制御の処理内容について説明する。
先ず、ステップ151において、遊技状態がRT0であって、賭け数として3枚投入しているとき、役抽選の結果、ATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類、
図15〜
図16参照)に当選しているか否かが判定される。役抽選の結果、ATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類、
図15〜
図16参照)に当選していると判定された場合、次のステップ152に進み、当選していないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ152において、1枚役(入賞したときの払出が1枚となる役、具体的には、
図15〜
図16に示す記号C又はEに示す役を有効ライン86上に停止させる停止制御処理が行われる。
すなわち、遊技状態がノーマル状態において、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のいずれかが当選している場合、停止操作順序に関係無く、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)の重複当選役のうち、記号C、Eで示される役に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に優先的に引き込んで停止させる停止制御処理が行われることになる。この記号C、Eで示される役は、いずれも払出が1枚となる1枚役からなる。そして、当該処理は終了する。
【0206】
図20に示すフローチャートに基づいて、遊技状態がRBB1〜RBB4の内部中状態、すなわちRBB1F〜RBB4F(賭け数が3枚賭け)のときのATベル役に関する停止制御の処理内容について説明する。
先ず、ステップ211において、役抽選の結果、ATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類、
図15〜
図16参照)に当選しているか否かが判定される。ATベル役に当選していると判定された場合、次のステップ212に進み、当選していないと判定された場合、当該処理は終了する。
【0207】
ステップ212において、役抽選の結果、12種類のATベル役のうち、ATLC1に当選しているか否かが判定される。ATLC1に当選していると判定された場合、ステップ213に進み、ATLC1に当選していないと判定された場合、ステップ214に進む。
ステップ213において、ATLC1の重複当選役のうちPZ1((リプレイ(RP)、ベル(BE)、チェリー(CH))の図柄組み合わせで、3枚賭けのとき15枚払出役、
図16参照)を停止させる停止制御処理が行われる。そして、当該処理は終了する。
【0208】
ステップ214において、役抽選の結果、12種類のATベル役のうち、ATLC2に当選しているか否かが判定される。ATLC2に当選していると判定された場合、ステップ215に進み、ATLC2に当選していないと判定された場合、ステップ216に進む。
ステップ215において、ATLC1の重複当選役のうちPZ2((リプレイ(RP)、チェリー(CH)、リプレイ(RP))の図柄組み合わせで、3枚賭けのとき15枚払出役、
図16参照)を停止させる停止制御処理が行われる。そして、当該処理は終了する。
ステップ216において、1枚役(具体的には、各重複当選役のうち、
図15、
図16に示す記号C又はEで示される役であって、入賞したときの払出が1枚となる役。)を有効ライン86上に停止させる停止制御処理が行われる。そして、当該処理は終了する。
すなわち、遊技状態が、3枚賭けであってRBB1〜4の内部中状態の場合、各当選役グループ(ATLC1〜ATRC2の12種類)のうち、上述した当選役グループATLC1及びATLC2以外のATLR1〜ATRC2の10種類のいずれかに当選している場合、停止操作順序に関係なく、各重複当選役のうち、記号C又はEで示される役に係る図柄組み合わせを有効ライン86上に引き込んで停止させる停止制御処理が行われる。この記号C又はEで示される役は、いずれも入賞したときの払出が1枚となる1枚役に設定されている。
例えば、当選役グループATRC2の場合、記号Cで示される役として、例えば重複当選役PZ29があり、このPZ29は、
図10に示すように、図柄組み合わせが(ベル(BE)、青セブン(B7)、チェリー(CH))であって、3枚賭けで入賞したときの配当が1枚となる1枚役に設定されている。
【0209】
結果として、上述したように、遊技状態がRBB1〜RBB4の内部中状態、すなわちRBB1F〜RBB4F(賭け数が3枚賭け)のときのATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類、
図15〜
図16参照)に関する停止制御の処理では、当選役グループATLC1及びATLC2が当選したときには、どの押し順でも15枚役(ATLC1では、PZ1、ATLC2ではPZ2)が入賞するように制御し、その他のATベルの当選役グループでは、どの押し順でも1枚役が入賞するように制御される。
【0210】
したがって、第2遊技状態としてのRBB1〜RBB4の内部中状態、すなわちRBB1F〜RBB4Fでは、重複役(ATベル役)が当選した場合、複数の重複役のうち、一部の重複役(ATLC1又はATLC2)は、ストップスイッチの操作態様に関わらず、遊技者にとって付与される利益が有利な役(上述したPZ1やPZ2の15枚役)が入賞し、複数の重複役のうち、一部以外の重複役(ATLC1及びATLC2以外の役)は、ストップスイッチの操作態様に関わらず、遊技者にとって付与される利益が不利な役(1枚役)が入賞するような停止制御処理が行われる。
【0211】
すなわち、RBB1F〜RBB4Fでは、ATベル役に関して、遊技者による停止操作順序とは関係無く、役抽選というくじの結果により、遊技者の利益の大小が大きく決定される遊技となる。
【0212】
つぎに、賭け数が3枚賭けであって、遊技状態がRBB5及びRBB6の内部中であるRBB5F及びRBB6Fの遊技状態(賭け数が3枚賭け)のときのATベル役(ATLC1〜ATRC2の12種類、
図15〜
図16参照)に関する停止制御の処理では、
図15〜
図16の内容説明において既に説明したように、上述したRBB1F〜RBB4Fでの停止制御処理とは異なる停止制御処理が行われる。当該停止制御処理について、以下に説明する。
【0213】
本実施の形態では、上述した条件(RBB5F〜RBB6FのATベル役の停止制御処理)は、特にフローチャート等で図示していないが、
図15〜
図16の内容説明において既に説明したように、上述したRBB1F〜RBB4F(3枚賭け)における停止制御処理とは異なる停止制御を行っている。
【0214】
RBB5F〜RBB6FのATベル役の停止制御処理では、
図17に示すように停止操作順序LCR〜RCLの6択ある停止操作順序において、停止操作順序(第1〜3停止操作)が全て正解操作である場合(具体的には例えば
図17の当選役グループATLC1の停止操作順序の正解操作であるLCRであるような場合)、入賞したときの払出が15枚となる15枚役(具体的には、
図15〜
図16の記号Aで示す役)を停止させる停止制御処理が行われる。
また、第1停止操作順序が不正解の場合(具体的には例えば
図17の当選役グループATLC1の停止操作順序の不正解操作であるRCLであるような場合)、停止操作タイミングによって、約4分の1の確率で払出が1枚となる1枚役(具体的には例えば
図15〜
図16に示す記号Dで示す役(例えば当選役グループATLC1の記号Dの重複当選役PZ53((青セブン(B7)、リプレイ(RP)、青セブン(B7))の図柄組み合わせの1枚役、
図10参照))を入賞させ、停止操作タイミングによって約4分の3の確率で入賞させることができずに取りこぼす停止制御処理が行われる。
【0215】
また、第1停止操作順序が正解で第2停止操作順序が不正解の場合、停止操作タイミングによって、2分の1の確率で1枚役(具体的には例えば、
図15〜
図16の記号B、Cに示す重複当選役(例えば、当選役グループATLC1の記号Bの役PZ8((リプレイ(RP)、赤セブン(R7)、スイカ(WM))の図柄組み合わせの1枚役)を入賞させ、残りの2分の1の確率で取りこぼす停止制御処理が行われる。
RBB5F〜RBB6FのATベル役の停止制御処理では、上述したような停止制御処理を含むものであり、
図15〜
図16の内容説明において既に説明し、上述した
図20に示すようなRBB1F〜RBB4F(3枚賭け)における停止制御処理とは異なる停止制御処理となっている。
したがって、第3遊技状態としてのRBB5F〜RBB6Fの遊技状態では、ATベル役(重複役)が当選した場合、ストップスイッチ50の停止操作態様(停止操作順序や、停止操作タイミング)によって、遊技者にとって付与される利益が有利となる役(上述した15枚払出役(具体的には例えば
図15〜
図16の記号Aで示す役))が入賞し、又は、遊技者にとって付与される利益が当該有利となる役よりも不利となる役(上述した1枚役)が入賞する。このように、本実施の形態では、ATベル役の停止制御処理を、RBB1F〜RBB4Fの遊技状態と、RBB5F〜RBB6Fの遊技状態とにおいて、変更しているものである。
【0216】
なお、ここで、停止操作タイミングによって、4分の1の確率で入賞させるとは、例えば、1周に20個の図柄が配置され、有効ライン86上に停止させたい図柄が1個あり、当該1個の図柄と、その図柄の手前の4個の図柄まで、すなわち合計5個の図柄位置でストップスイッチを操作すると、引き込み処理が行われて、停止させたい図柄を所定の有効ライン86に5個/20個=1/4の確率で停止させることができるようなものが含まれる。
【0217】
もちろん、これに限定されるものではなく、停止制御処理において、停止制御処理のための抽選を別途行う等の処理を介在させるようにしてもよい。例えば、4個の引き込み範囲だけを考慮すると、いずれの停止操作タイミングで停止操作しても2分の1の確率で入賞させることができるような図柄配列になっていても、停止制御処理において、2分の1の抽選を行い、それに当選した場合にだけ、入賞させることができるように処理して、結果として、いずれの停止操作タイミングにおいても4分の1の確率で入賞させることができるようにしてもよい。
【0218】
また、本実施の形態では、第3遊技状態としてのRBB5F〜RBB6Fの遊技状態では、2枚賭けでは、ボーナス図柄が入賞できないように役抽選において、ハズレが無く、いずれかのリプレイ役又はいずれかの小役が当選するように設定されている。本実施の形態では、当選した場合の引き込みの優先順序が、リプレイ役、小役、ボーナス役の順序で優先されるように設定されていることで、ボーナス移行役の当選図柄を引き込んで入賞することができないように設定されている。
【0219】
また、RBB5F〜RBB6Fの遊技状態では、3枚賭けでは、停止制御を代えることにより、具体的には、ボーナス図柄を無効とすることにより、ボーナス図柄を引き込むことができないようにして、当該状態から抜けられないように設定されている。すなわち、本実施の形態では、RBB5F〜RBB6Fの遊技状態では、3枚賭けと2枚賭けとの賭け数の違いにより、リールの変動表示を停止させる制御である停止制御を変更している。
【0220】
本実施の形態では、上述したような構成を有することにより、以下に示すような作用及び効果を奏する。
本実施の形態によれば、
図20に示すように、第2遊技状態としてのRBB1F〜RBB4Fの遊技状態では、重複役としてのATベル役が当選した場合、複数のATベル役(重複役)のうち、一部のATベル役(具体的には、ATLC1と、ATLC2の2種類)は、ストップスイッチ50の操作態様に関わらず、遊技者にとって付与される利益が有利な役が入賞し、複数のATベル役(重複役)のうち、前記ATLC1と、ATLC2の2種類以外のATベル役(具体的には、ATLR1〜ATRC2の10種類)は、ストップスイッチ50の操作態様に関わらず、遊技者にとって付与される利益が不利な役である1枚役が入賞する(
図20参照)。
一方、第3遊技状態としてのRBB5F及びRBB6Fの遊技状態では、ATベル役が当選した場合、上述したようにストップスイッチ50の操作態様(停止操作順序や、停止操作タイミング)によって、遊技者にとって付与される利益が有利な役としての15枚役が入賞し、又は、遊技者にとって付与される利益が不利な役としての1枚役が入賞する。
すなわち、遊技状態が、第2遊技状態としてのRBB1F〜RBB4Fと、第3遊技状態としてのRBB5F〜RBB6Fとのいずれの遊技状態になるかによって、遊技状態が異なることで、重複役としてのATベル役の入賞態様を変更させることができる。すなわち停止制御(いわゆる停止操作後の引き込み)を変更することが可能となる。これにより、遊技状態の相違により停止制御を変更させて、入賞態様を変更させることができて、遊技性を変更させることができ、遊技を興趣に富むものにすることができる。
したがって、第2遊技状態としてのRBB1F〜RBB4Fと、第3遊技状態としてのRBB5F〜RBB6Fとのいずれの遊技状態へ移行することができるかを、遊技者の操作により反映させることができるような場合(具体的には、投入枚数の変更)には、遊技者の操作により、すなわち遊技者の意思により、自己の好む停止制御を選択することができる。
【0221】
本実施の形態では、上述したような停止制御の構成を有することで、具体的には、例えば、ATベル役(具体的には、ATLC1と、ATLC2との当選役グループの2種類)では、RBB1〜4の内部中において、ATLC1では、いずれの停止操作順序においても、15枚役であるPZ1を引き込んで停止させる停止制御処理が行われ、また、ATLC2では、いずれの停止操作順序においても、15枚役であるPZ2を引き込んで停止させる停止制御処理が行われ,正解の停止操作順序を指示することなく、15枚役の図柄組み合わせを停止表示させることができて、15枚のメダル払出を獲得することができる可能性が高く、出玉の期待値も高くすることができる。
それに対して、RBB5〜6の内部中では、停止操作順序が
図17に示すような正解の停止操作順序であれば、15枚のメダル払出が行われる
図15〜
図16の記号Aで示される重複当選役(具体的にはPZ1又はPZ2)を停止表示させて入賞させることができるとしても、停止操作順序が不正解であると上述したように1枚役や取りこぼしとなってしまう。すなわち、RBB5〜6の内部中では、正解の停止操作順序の報知、いわゆる停止操作順序の指示が無ければ、出玉の期待値は低くなり、停止操作順序の指示が有れば、出玉の期待値を高くすることができる。
このように、上述したような停止制御処理を行うことで、上述したような遊技性の異なる遊技状態を発生させることができる。
【0222】
本実施の形態によれば、遊技者は、賭け数をいずれにするかを選択することにより、第1遊技状態としてのRT0状態から第2状態としてのRBB1F〜RBB4Fの遊技状態へ移行するか、又は、第1遊技状態としてのRT0状態から第3遊技状態としてのRBB5F〜RBB6Fの遊技状態へ移行するかを選択することができる。
すなわち、遊技者は、賭け数をいずれにするかを選択することにより、遊技状態をRBB1F〜RBB4Fと、RBB5F〜RBB6Fとのいずれの遊技状態にするか選択することができる。RBB1F〜RBB4Fと、RBB5F〜RBB6Fとのいずれの遊技状態になるかによって、重複役としてのATベル役の停止制御(いわゆる引き込み)を変更させることができることで遊技者の選択により、遊技性が異なり遊技者が好み方の遊技状態を選択することができ、遊技者の嗜好に沿った興趣に富むものにすることができる。
【0223】
本実施の形態によれば、第3遊技状態としてのRBB5F〜RBB6Fという同一の遊技状態においても、賭け数の違いにより、リールの変動表示を停止させる制御内容を変更している。これにより、賭け数が異なって相違する遊技状態においても、制御内容を変更することで、所定の機能の機能を奏し、興趣に富む遊技にすることが可能となる。