特許第6860482号(P6860482)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6860482断熱システム及びキット並びにその設置方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860482
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】断熱システム及びキット並びにその設置方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/80 20060101AFI20210405BHJP
   E04B 1/76 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   E04B1/80 100Q
   E04B1/76 500F
   E04B1/80 100B
【請求項の数】18
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-528530(P2017-528530)
(86)(22)【出願日】2015年11月27日
(65)【公表番号】特表2017-535702(P2017-535702A)
(43)【公表日】2017年11月30日
(86)【国際出願番号】FR2015053248
(87)【国際公開番号】WO2016083760
(87)【国際公開日】20160602
【審査請求日】2018年10月26日
(31)【優先権主張番号】1461675
(32)【優先日】2014年11月28日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】502425053
【氏名又は名称】サン−ゴバン イゾベール
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170874
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 和哉
(72)【発明者】
【氏名】アリス モルクレット
【審査官】 土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−275109(JP,A)
【文献】 特開2009−256993(JP,A)
【文献】 特開2013−167132(JP,A)
【文献】 特開2011−111754(JP,A)
【文献】 特開2007−100732(JP,A)
【文献】 特開2009−263917(JP,A)
【文献】 特開2009−144499(JP,A)
【文献】 特開平07−292797(JP,A)
【文献】 特開2007−198004(JP,A)
【文献】 特開2009−063140(JP,A)
【文献】 特開2009−019673(JP,A)
【文献】 特開2006−063662(JP,A)
【文献】 特開2013−067973(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0074208(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/62 − 1/99
E04F 13/08
F16L 59/02,59/065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包囲された絶縁性パネル(1)であって、
−耐圧縮性多孔性材料及び前記多孔性材料を気密的に包囲しているバリヤ包材を含む矩形シートの形態の真空絶縁パネル(3)、及び、
−幅(l)及び長さを有する少なくとも1つの固定ストリップ(5)であって、前記長さは、前記真空絶縁パネル(3)の周囲長よりも大きく、前記少なくとも1つの固定ストリップ(5)は、前記真空絶縁パネル(3)の、2つの広い面(3.2,3.4)を含む4つの連続している面(3.2,3.3,3.4,3.5)のそれぞれの少なくとも一部分の周囲に包材を形成し、そして共に結合されてアタッチメントフラップ(7)を形成することができる2つの自由端(7.1,7.2)を含み、前記少なくとも1つの固定ストリップ(5)は、前記真空絶縁パネル(3)に強固に取り付けられている、少なくとも1つの固定ストリップ(5)、
を含み、
前記自由端のうちの一方(7.2)が、前記真空絶縁パネル(3)の前記連続している面のうちの前記い面(3.2,3.4)の1つ(3.2)に沿って延在する固定ストリップ(5)の一部分で形成されて、他方の自由端(7.1)とともに前記アタッチメントフラップ(7)を形成している、
包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項2】
包囲された絶縁性パネル(1)であって、
−耐圧縮性多孔性材料及び前記多孔性材料を気密的に包囲しているバリヤ包材を含む矩形シートの形態の真空絶縁パネル(3)
−幅(l)及び長さを有する少なくとも1つの固定ストリップ(5)であって、前記長さは、前記真空絶縁パネル(3)の周囲長よりも大きく、前記少なくとも1つの固定ストリップ(5)は、前記真空絶縁パネル(3)の、2つの広い面(3.2,3.4)を含む4つの連続している面(3.2,3.3,3.4,3.5)のそれぞれの少なくとも一部分の周囲に包材を形成し、そして共に結合されてアタッチメントフラップ(7)を形成することができる2つの自由端(7.1,7.2)を含み、前記少なくとも1つの固定ストリップ(5)は、前記真空絶縁パネル(3)に強固に取り付けられている、少なくとも1つの固定ストリップ(5)、及び
前記真空絶縁パネル(3)と共に前記固定ストリップ(5)に包囲されているライニングシート(21.1)、
を含み、
前記自由端のうちの一方(7.2)が、前記ライニングシート(21.1)の連続している面のうちの広い面のつに沿って延在する固定ストリップ(5)の一部分で形成されて、他方の自由端(7.1)とともに前記アタッチメントフラップ(7)を形成している、
包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項3】
前記ライニングシート(21.1)が、圧縮性発泡体のシートである、請求項2に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項4】
前記アタッチメントフラップ(7)を壁に機械的に固定させることができる固定手段(9,9.1)をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項5】
前記固定手段(9,9.1)が、前記アタッチメントフラップの孔(9)である、請求項4に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項6】
前記固定ストリップ(5)が、前記バリヤ包材を構成し、そして前記多孔性材料を気密的に包囲している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項7】
前記固定ストリップ(5)が、ガラス繊維から製造されており、又はガラス繊維をベースとしている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項8】
前記固定ストリップ(5)が、接着結合又は熱結合によって前記真空絶縁パネル(3)に固定されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項9】
前記固定ストリップ(5)の幅(l)が、前記真空絶縁パネル(3)の幅(L)と実質的に等しい、請求項1〜8のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項10】
少なくとも2つの固定ストリップ(5)を含み、その各々の幅(l)が、前記真空絶縁パネル(3)の幅(L)よりも小さい、請求項1〜9のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項11】
前記フラップ(7)が折られている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネル(1)を取り付けるためのキットであって、
−耐圧縮性多孔性材料及び前記多孔性材料を気密的に包囲しているバリヤ包材を含む、矩形シートの形態の真空絶縁パネル(3)、及び、
−幅(l)及び長さを有する少なくとも1つの固定ストリップ(5)であって、前記長さは、前記真空絶縁パネル(3)の周囲長よりも大きく、前記少なくとも1つの固定ストリップ(5)は、2つの自由端(7.1,7.2)を保持しながら、前記真空絶縁パネル(3)の、2つの広い面(3.2,3.4)を含む4つの連続している面(3.2,3.3,3.4,3.5)のそれぞれの少なくとも一部分の周囲に包材を形成するように適合されており、前記2つの自由端は共に結合されてアタッチメントフラップ(7)を形成することができる、少なくとも1つの固定ストリップ(5)、
を含む、キット。
【請求項13】
前記固定ストリップを前記真空絶縁パネルに強固に取り付けて、包囲された絶縁性パネルを形成することを可能にする手段をさらに含む、請求項12に記載のキット。
【請求項14】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネル(1)によって建物の壁(15)をライニングする方法であって、下記の工程を含む方法:
−機械的固定手段(9,9.1,13.1,13.2,13.3,13.4)を用いて前記壁(15)に第一の包囲された絶縁性パネル(1)のアタッチメントフラップ(7)を固定すること、
−他のパネル(1)のアタッチメントフラップ(7)を固定して、絶縁性パネル(1)の隣接アセンブリを形成すること、ここで各々のパネルは、その直下にあるパネルの固定フラップ(7)を覆うように配置される。
【請求項15】
下記の事前工程をさらに含む、請求項14に記載のライニングする方法:
−各真空絶縁パネル(3)上に、前記真空絶縁パネル(3)の周囲長よりも大きい長さの少なくとも1つの固定ストリップ(5)を取り付け、それにより前記少なくとも1つの固定ストリップ(5)が、前記真空絶縁パネル(3)の、2つの広い面(3.2,3.4)を含む4つの連続している面(3.2,3.3,3.4,3.5)のそれぞれの少なくとも一部分の周囲に包材を形成して、ストリップの末端で2つの自由端(7.1,7.2)を保持すること、及び、
−前記ストリップの末端(7.1,7.2)を一緒にしてアタッチメントフラップ(7)を形成して、包囲された絶縁性パネル(1)を形成すること。
【請求項16】
包囲された絶縁性パネル(1)の各々は、壁(15)に対面する内側面(1.2)及び前記内側面の反対側にある外側面(1.4)を含み、前記包囲された絶縁性パネル(1)の内側面(1.2)は、接着剤の層を用いて、かつ/又はスペーサピース若しくは圧縮性発泡体(19,21.2)のシートを用いて、前記壁(15)から離して保持され、そして実質的に垂直に配置される、請求項14又は15に記載のライニングする方法。
【請求項17】
包囲された絶縁性パネル(1)の各々は、壁(15)に対面する内側面(1.2)及び前記内側面の反対側にある外側面(1.4)を含み、かつ組み立てられた包囲された絶縁性パネルの外側面にモルタルの層を適用することをさらに含む、請求項14〜16のいずれか一項に記載のライニングする方法。
【請求項18】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の包囲された絶縁性パネルを複数含む、建物の壁ライニングのためのシステムであって、以下のシステム:
前記包囲された絶縁性パネルは、パネルの少なくとも1つの層で並べられて列が形成されており
包囲された絶縁性パネル(1)の各々は、壁(15)に対面する内側面(1.2)及び前記内側面の反対側にある外側面(1.4)を含み、
包囲された絶縁性パネルの各々の前記アタッチメントフラップ(7)は、機械的固定手段を用いて壁に固定されており
上方列の各パネルは、その直下にあるパネルのアタッチメントフラップを覆い、上方パネルの下方面(1.3)は下方パネルの上方面(1.5)と隣接して組み立てられるようにして、前記パネルが配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本記載は建物の分野で壁をライニングするために使用される断熱システムに関する。本記載は、より詳細には、少なくとも部分的に壁を覆うように組み立てられる基本絶縁性パネルを用いて建物の壁をライニングするためのシステムに関し、そして詳細には、VIP(真空絶縁パネル)タイプのパネルに関する。本記載はまた、建物の壁をライニングするための要素を取り付けそして固定するためのキット、及び、内側又は外側のいずれかから壁を絶縁するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
VIPタイプのパネルは、知られているように、気密性を提供するメンブレン包材、及び、この包材の内部に配置されそしてこの包材により真空下に維持されている、絶縁性を有する多孔性材料から製造された剛性パネルから構成されている。シリカヒューム、エアロゲル、パーライト又はガラス繊維などの材料から通常製造される多孔性パネルにより、その形状及び機械強度がパネルに提供される。
【0003】
このようなパネルは、薄い厚さ及び嵩高にもかかわらずその絶縁性能が高いので、壁を断熱するのに有用である。
【0004】
VIPタイプのパネルの製造時に、ガスを多孔性絶縁性材料から排気し、次いで、該材料を可撓性バリヤ包材中に真空パックする。可撓性バリヤ包材は、一般に、フィルムから製造され、該フィルムは熱結合することができ、そして異なる材料の幾つかの層を含むことができ、そして端面でのサーマルブリッジの形成を防止するように設計される。
【0005】
VIPの設計に関与する特徴を考慮すると、VIPは切断することができず、またVIPは壁に取り付けるために穿孔することができず、又はドリル開けすることもできない。というのは、もしそうすると、真空が破壊されるからである。
【0006】
バリヤ包材は脆いので、取り扱いが困難である。機械的応力の適用による又は化学処理によるバリヤ包材に対するいかなる損傷も絶縁性アセンブリの性能に損失をもたらす。
【0007】
さらに、パネルを隣接して組み立てることが望ましく、それにより、サーマルブリッジの形成を回避し、アセンブリの周囲で空気が循環することを回避する。
【0008】
絶縁性パネルを機械的に固定するための様々なシステムが従来技術から知られている:例えば、仏国特許出願公開第2849461号明細書、米国特許出願公開第2006/0265988号明細書、国際公開第2014/128378号は、パネルが挿入されそして保持される剛性プロファイルセクション(金属又は剛性プラスチック製)を用いて、壁に、VIPタイプのパネルを組み立てるシステムを記載している。
【0009】
しかしながら、建築現場でVIPを取り扱い、そしてプロファイルセクションタイプの剛性構造を用いてVIPを固定することは、これらのパネルを穿孔し又は損傷する危険性を伴う。さらに、これらの文献に開示されたVIP固定構造物の構造は非常に複雑であり、それゆえ、高価であり、パネルを適合させそして取り付けるのに非常に長時間を要する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、壁に絶縁性パネルを取り付けそして固定することができるシステムであって、同時に操作が単純であり、安価であり、パネル、特にVIPを損傷させる危険性がほとんど又は全くなく、以前の解決法における上記の欠点を克服することができるシステムがなおも必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の1つの主題は、以下を含む包囲された絶縁性パネルである:
−耐圧縮性多孔性材料及び多孔性材料を気密的に包囲しているバリヤ包材を含む、矩形シートの形態の真空絶縁パネル、及び、
−幅及び長さを有する少なくとも1つの固定ストリップであって、その長さは、真空絶縁パネルの周囲長よりも大きく、各々の固定ストリップは、真空絶縁パネルの4つの連続している面の少なくとも一部分の周囲に包材を形成し、そして共に結合されてアタッチメントフラップを形成することができる2つの自由端を含み、その固定ストリップ又は各々の固定ストリップは、真空絶縁パネルに強固に取り付けられている、固定ストリップ。
【0012】
1つの例示の実施形態によると、包囲された絶縁性パネルはアタッチメントフラップを壁に機械的に固定させることができる固定手段をさらに含む。これらの固定手段は、例えば、アタッチメントフラップにおける穿孔を含む。
【0013】
1つの例示の実施形態によると、固定ストリップはバリヤ包材を構成し、そして多孔性材料を気密的に包囲している。
【0014】
この場合に、固定ストリップは、真空絶縁パネルの6つの面の周囲で包材を形成している。
【0015】
他方、別の例示の実施形態によると、固定ストリップは、真空絶縁パネルのバリヤ包材を包囲することができる。
【0016】
1つの例によると、固定ストリップは、ガラス繊維から製造され、又は、ガラス繊維をベースとしている。
【0017】
1つの例によると、固定ストリップは、接着結合又は熱結合により真空絶縁パネルに固定されている。
【0018】
1つの例によると、固定ストリップの幅は、真空絶縁パネルの幅と実質的に等しい。
【0019】
1つの例によると、包囲された絶縁性パネルは、真空絶縁パネルの幅よりも小さい幅を各々有する少なくとも2つの固定ストリップを含む。
【0020】
1つの例によると、包囲された絶縁性パネルは、ライニングシート、特に圧縮性発泡体のシートを含み、これらは固定ストリップにより同様に包囲されている。
【0021】
固定ストリップは、任意の適切な材料又は材料の組み合わせのフィルムから構成されていてよく、特に織布又は不織布材料、例えばポリプロピレンポリマーなどのポリマーから構成されていてよい。フィルムはまた、異なる材料の数層の層から構成されていてもよい。
【0022】
本発明の別の主題は、上記のような包囲された絶縁性パネルを取り付け、場合により固定するための以下を含むキットである:
−耐圧縮性多孔性材料及び多孔性材料を気密的に包囲しているバリヤ包材を含む、矩形シートの形態の真空絶縁パネル、及び、
−幅及び長さを有する少なくとも1つの固定ストリップであって、その長さは、真空絶縁パネルの周囲長よりも大きく、各々の固定ストリップは、2つの自由端を保持しつつ、真空絶縁パネルの4つの連続している面の少なくとも一部分の周囲に包材を形成するように適応しており、自由端は一緒に結合してアタッチメントフラップを形成することができる、少なくとも1つの固定ストリップ。
【0023】
1つの例示の実施形態によると、キットは固定ストリップを真空絶縁パネルに強固に取り付け、包囲された絶縁性パネルを形成することができる手段をさらに含む。これらの手段は、例えば、接着剤又はフックアンドループテープを含む。
【0024】
1つの例によると、キットは、壁にアタッチメントフラップを機械的に固定することができる固定手段をさらに含み、特に、限定するわけではないが、少なくともフック、釘、スクリュー、ステープル、リベット又は接着剤を含む。
【0025】
1つの例によると、キットは、ライニングシートをさらに含み、特に圧縮性発泡体のシートを含む。
【0026】
このライニングシートは、固定ストリップにより同様に包囲されることが意図されていてもよく、又は、パネルが固定される壁からパネルを離して保持するために、1つ以上の包囲された絶縁性パネルの内側面に対して配置されること意図がされていてもよい。
【0027】
本発明の別の主題は上記のような包囲された絶縁性パネルを複数含む、建物の壁をライニングするシステムであって、以下のシステム:
包囲された絶縁性パネルは、パネルの少なくとも1つの層で並べられて列を形成し、
包囲された絶縁性パネルの各々は、壁に対面する内側面及び該内側面の反対側にある外側面を含み、
包囲された絶縁性パネルの各々のアタッチメントフラップは、機械的固定手段を用いて壁に固定され、
上方列の各パネルは、その直下にあるパネルのアタッチメントフラップを覆い、上方パネルの下方面は下方パネルの上方面と隣接して組み立てられる。
【0028】
本発明の別の主題は上記のような包囲された絶縁性パネルにより建物の壁をライニングする方法であって、特に上記のようなライニングシステムを形成するための方法であり、下記の工程を含む方法:
−機械的固定手段を用いて壁に第一の包囲された絶縁性パネルのアタッチメントフラップを固定すること、
−他のパネルのアタッチメントフラップを固定して、絶縁性パネルの隣接したアセンブリを形成すること、ここで、各々のパネルはその直下にあるパネルの固定フラップを覆うように配置されている。
【0029】
1つの例示の実施形態によると、本発明に係る方法は、下記の事前工程をさらに含む:
−各真空絶縁パネル上に、真空絶縁パネルの周囲長よりも長い長さを有する少なくとも1つの固定ストリップを取り付け、それにより、固定ストリップは、真空絶縁パネルの4つの連続している面の少なくとも一部分の周囲に包材を形成し、ストリップの末端で2つの自由端を保持すること、及び、
−ストリップの末端を一緒にしてアタッチメントフラップを形成し、包囲された絶縁性パネルを形成すること。
【0030】
1つの例示の実施形態によると、包囲された絶縁性パネルの各々は、壁に対面する内側面及び該内側面の反対側にある外側面を含み、包囲された絶縁性パネルの内側面は、接着剤の層を用い及び/又はスペーサピース若しくは圧縮性発泡体のシートを用いて、壁から離して保持されそして実質的に垂直に配置される。
【0031】
1つの例示の実施形態によると、本方法は、組み立てられた包囲された絶縁性パネルの外側面にモルタルの層を適用することをさらに含む。
【0032】
この場合には、固定ストリップがガラス繊維布帛などのモルタル耐性材料から製造されていると、特に有利である。
【0033】
本発明に係る絶縁性システムは、多くの利点を提供する:非常に薄くかつ非常に良好な絶縁を提供するVIPを使用することが可能になる。組み立て及び固定の方法はサーマルブリッジを形成しそうな構成要素の使用を回避する。実装が容易で、安価である。この組み立て及び固定方法は、VIPを壁に設置している際にVIPに損傷を与える危険性を低減する。この方法はまた、他のタイプの絶縁性パネルに使用することができる。
【0034】
このシステムは、その実施形態において極めて融通性がある:絶縁性パネル、特にVIPに対する固定包材の固定は製造時に工場で行うことができる。これは、図4に図示される代替形態において行われたものである。包材が絶縁性パネルの周囲に熱結合されず、接着結合され又はフックアンドループテープなどの何らかの他の手段により取り付けられるシステムでは、パネルの周囲への包材の取り付けは、工場又は建築現場で行われることができる。
【0035】
本記載はまた、建物の壁をライニングするための要素を取り付け、そして固定するためのキットに関し、
−矩形シートの形態の少なくとも1つの絶縁性パネルを含み、このキットは、以下をさらに含むことを特徴とする:
−パネルの周囲長よりも大きい長さの材料のフィルムから構成された少なくとも1つの固定ストリップであって、各々の固定ストリップは、絶縁性パネルの4つの連続している面の少なくとも一部分の周囲に包材を形成しており、かつ共に結合されてアタッチメントフラップを形成できる2つの自由端を有する、固定ストリップ
−固定ストリップを絶縁性パネルに強固に取り付け、包囲された絶縁性パネルを形成することができる手段。
【0036】
本記載はまた、建物の壁をライニングするためのシステムに関し、
−矩形シートの形態の絶縁性パネルであって、このパネルはパネルの少なくとも1つの層で並べられて列を形成している絶縁性パネル、
を含み、このシステムは、さらに以下を含む:
−シートの周囲長よりも大きい長さの材料のフィルムから構成された固定ストリップ、ここで、各々の固定ストリップは、絶縁性パネルの4つの連続している面の少なくとも一部分の周囲に包材を形成しており、かつ共に結合されてアタッチメントフラップを形成している2つの自由端を含み、固定ストリップは、絶縁性パネルに取り付けられ、これらのパネルに強固に固定され、包囲された絶縁性パネルを形成し、各々の包囲された絶縁性パネルは、壁に対面する内側面及び該内側面の反対側にある外側面を含み、
各々の包囲された絶縁性パネルのアタッチメントフラップは、機械的固定手段により壁に固定されており、
パネルは、上方列の各パネルがその直下にあるパネルのアタッチメントフラップを覆い、上方パネルの下方面は下方パネルの上方面と隣接して組み立てられるように配置され、
包囲された絶縁性パネルは実質的に垂直に配置されている。
【0037】
本記載はまた、絶縁性パネルを供給することを含む、建物の壁をライニングする方法に関し、この方法は下記の工程を含むことを特徴とする:
−各絶縁パネルの4つの連続している面の少なくとも一部分の上で、該パネルの周囲長よりも大きい長さの材料のフィルムから構成された少なくとも1つの固定ストリップを各絶縁性パネル上に取り付けて、フィルムの末端で2つの自由端を残すこと、
−フィルムの末端を一緒にしてアタッチメントフラップを形成し、包囲された絶縁性パネルを形成すること、
−第一の包囲された絶縁性パネル1のアタッチメントフラップを、機械的固定手段を用いて壁に固定すること、
−絶縁性パネルの隣接アセンブリを形成するようにして、他のパネルのアタッチメントフラップを固定すること、ここで、各パネルはその直下にあるパネルのアタッチメントフラップを覆うように配置されている。
【0038】
いくつかの好ましい実施形態によると、本記載はまた、下記の要素(特に、上述された本発明に係る包囲された絶縁性パネル、キット、システム及び方法と適合性がある)に関する。
【0039】
壁へのアタッチメントフラップの機械的固定を可能にする手段をさらに含む、上記のタイプのキット。
【0040】
絶縁性パネルが矩形シートの形態であり、耐圧縮性多孔性材料及び該多孔性材料を包囲しているバリヤ包材を含み、該バリヤ包材が気密性でありそして内部真空を維持することができる、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0041】
固定ストリップが、シートの6面の周囲に包材を形成する、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0042】
固定ストリップが、ガラス繊維布帛から製造され、又は、ガラス繊維布帛をベースとする、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0043】
固定ストリップが、接着結合又は熱結合により絶縁性パネルに固定されている、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0044】
固定ストリップが、留め具(fastener)によって絶縁性パネル及び壁に固定されている、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0045】
アタッチメントフラップが、アタッチメントフラップを壁に固定することを可能にする穿孔を含む、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0046】
固定ストリップが、絶縁性パネルに強固に取り付けられ、包囲された絶縁性パネルを形成する、上記のタイプのキット。このときに、キットの意味するところはライニングのために使用準備された、このように包囲された絶縁性パネルのアセンブリである。
【0047】
固定ストリップが、絶縁性パネルの幅(L)と実質的に等しい幅(l)である、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0048】
包囲された絶縁性パネルの側面が、補強ストリップにより覆われる、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0049】
固定ストリップが、絶縁性パネルの幅(L)よりも小さい幅(l)である、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0050】
各パネルが少なくとも2つの固定ストリップと連携されている、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0051】
壁に実質的に平行にパネルを固定することを可能にするサイズの少なくとも1つのスペーサピースをさらに含み、該スペーサピースは離散した点、ラス又はシートの形態であり、パネルとの局所的、直線的の又は表面の接触を提供することができる、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0052】
圧縮性発泡体のシートをさらに含む、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0053】
包囲された絶縁性パネルが、1つの面の下方部分に切り取られた部分を有する、上記のタイプのライニングキット、システム及び方法。
【0054】
機械的固定手段が、壁への固定及び上記の一つの又は各固定ストリップの絶縁性パネルへの固定の両方を提供する、上記のタイプのライニングシステム及び方法。
【0055】
包囲された絶縁性パネルの内側面が、壁に接着結合される、上記のタイプのライニングキット及び方法。
【0056】
包囲された絶縁性パネルの内側面が、接着剤の層を用い、かつ/又はスペーサピース若しくは圧縮性発泡体のシートを用いて壁から離して保持されそして実質的に垂直に配置される、上記のタイプのライニングシステム及び方法。
【0057】
1つの同一の列の連続する2つのパネルの側面が隣接して組み立てられる、上記のタイプのライニングシステム及び方法。
【0058】
外装をさらに含む、システム。
【0059】
外装の使用をさらに含む、上記のタイプのライニング方法。
【0060】
包囲された絶縁性パネルそれぞれの外側面が、ガラス繊維から製造されている、上記のタイプのライニングシステム及び方法。
【0061】
外装をさらに含み、その表面は、組み立てられた包囲された絶縁性パネルの外側面に適用されたモルタルの層を含む、上記のタイプのライニングシステム。
【0062】
外装の使用をさらに含み、その表面は、組み立てられた包囲された絶縁性パネルの外側面に適用されたモルタルの層を含む、上記のタイプのライニング方法。
【0063】
その表面が、自己支持性ライニングである、上記のタイプのライニングシステム及び方法。
【0064】
絶縁性パネルの内側面上に圧縮性発泡体のシートをさらに含む、ライニングシステム。
【0065】
絶縁性パネルの内側面上に圧縮性発泡体のシートをさらに含む、上記のタイプのライニング方法。
【0066】
包囲された絶縁性パネルの内側面及び壁の間に圧縮性発泡体のシートをさらに含む、ライニングシステム。
【0067】
包囲された絶縁性パネルの内側面及び壁の間に圧縮性発泡体のシートをさらに含む、上記のタイプのライニング方法。
【0068】
包囲された絶縁性パネルが、機械的固定手段を収納するためのキャビティを含む、上記のタイプのライニングシステム及び方法。
【0069】
包囲された絶縁性パネルが、列(R,R)で配置され、各下方の列(R)の直ぐ上の列(R)を固定する前に各下方の列(R)を固定することを含む、上記のタイプの方法。
【0070】
壁が上面を含む壁であり、壁の上面にアタッチメントフラップを固定することによりパネルの最後の列が壁に取り付けられる、上記のタイプの方法。
【図面の簡単な説明】
【0071】
図1】固定ストリップ5内に包囲されている絶縁性パネル3の模式斜視図である。
図2】固定ストリップ5がパネル3に接着結合される前の2つの固定ストリップ5により包囲されている絶縁性パネル3の模式斜視図である。
図3】固定ストリップ5、及び、補強ストリップ11により覆われている側面3.1内に包囲された絶縁性パネル1の模式斜視図である。
図4】可撓性バリヤ包材が固定ストリップ5を形成している、包囲された絶縁性パネル1の模式斜視図である。
図5】機械的手段13.1及び壁15への接着結合を用いて、包囲された絶縁性パネル1を壁15に固定している断面図である。
図6】スペーサブロック19を用いて壁15に、包囲された絶縁性パネル1を固定している断面図である。
図7】包囲された絶縁性パネル1A,1Bを壁15の上部15.1に固定している断面図である。
図8】壁15に設置されている過程の、包囲された絶縁性パネル1のアセンブリの斜視図である。
図9】包囲された絶縁性パネル1A,1Bを壁15に固定している断面図であり、包囲された絶縁性パネルは発泡体21.1の層の内部ライニングを含む。
図10】包囲された絶縁性パネル1A,1Bを壁15に固定している断面図であり、発泡体21.2の層の外部ライニングは包囲された絶縁性パネルと壁との間に配置されている。
図11A】固定ストリップ5をパネル3に取り付けそして固定する方法の模式断面図である。
図11B】固定ストリップ5をパネル3に取り付けそして固定する方法の模式断面図である。
図12】包囲された絶縁性パネル1を壁15に固定する1つの方法の断面図である。
図13】固定手段13.3を収納することができるハウジング1.11を含む、包囲された絶縁性パネル1A,1Bを壁15に固定する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
読みやすくするために、同一の構成要素を表すために同一の番号を様々な図面において使用した。
【0073】
図1は建物の壁にライニング要素3を設置しそして固定するためのキットを模式的に図示する。このキットは、矩形又は正方形シートの形態の絶縁性パネル3を含み、該パネルは2つの薄い側面3.1(その周囲長は、本記載の意味の範囲内でパネルの周囲長を画定している)、2つの広い側面:裏面3.2及び前面3.4、薄い下方面3.3及び薄い上方面3.5を含む。矩形シートは2つの広い側面3.2及び3.4並びにその下方面3.3及び上方面3.5で、フィルムの形態の材料のストリップ5.1により包囲されている。ストリップ材料5.1はパネル3の幅と同一の幅lである。パネル3及びストリップ5.1はストリップ5.1が面3.2、3.3、3.4及び3.5を突き出すことなく、それらの面を覆うように配置される。ストリップ材料5.1は、絶縁性パネル3の4つの面3.2、3.3、3.4及び3.5に接着結合され、それにより、パネル3に固定された包材5を形成し、フラップ7.1及び7.2において各末端を終端としている。接着結合は、固定ストリップ5の全体又はそのわずか一部にわたって行われることができる。フラップ7.1及び7.2は一緒に合わされ、そして鉛直方向で裏面3.2と整列した状態で、接着結合され、アタッチメントフラップ7を形成する。図1において、フラップ7.1及び7.2は同一の長さを有するものとして図示されているが、幾つかの例では、そうすることがアタッチメントフラップ7の組み立て及び形成を阻害しないようであれば、1つのフラップは他方のフラップよりも長くてもよい。ストリップ材料5.1は絶縁性パネル3とは別に供給されることができ、例えば、結合の前に除去される保護フィルムにより覆われている自己接着性ストリップの形態で、結合の準備ができた状態で供給されうる。あるいは、包囲されたパネル1は事前形成され、使用の準備ができた絶縁性パネルとして建築現場に直接的に供給することができる。
【0074】
別の代わりの形態によると、ストリップ材料5.1は、例えば、熱結合、フックアンドループテープによる固定などの任意の他の適切な手段により、絶縁性パネル3の4つの面3.2、3.3、3.4及び3.5に固定することができる。図11a、11b及び12はパネル3にストリップ材料5.1を固定する別の方法を図示している。
【0075】
フィルム5.1を構成する材料は包材5がパネル3の重量を支持するのに十分な機械強度を有する。例えば、約5kgの重さ、20mmの厚さ、250kg/mの密度のパネルを引き裂くことなく、2つの固定点で保持することができるために、布帛は各固定具において少なくとも10N、好ましくは少なくとも20Nの引張強度を有することが好ましい。同一の材料から製造されているが、10mmの厚さであるパネルでは、少なくとも5N又はさらに良好には少なくとも10Nの引き裂き強度を有する布帛の使用が、有利にはなされる。当業者であれば単純な引き裂き強度試験を用いることにより、パネルの重さと固定点の数に応じて布帛の選択をどのように適応するかが分かる。フィルム5.1は、十分な機械強度の任意の織布又は不織布材料から構成されうる。有利には、絶縁性パネル3は、耐圧縮性多孔性材料及び該多孔性材料を包囲しているバリヤ包材を含むVIPである。バリヤ包材は、気密性であり、そして内部真空を維持することができる。代わりに、絶縁性パネル3は、ロックウール又はグラスウールなどの任意の既知の絶縁性材料から製造されうる。
【0076】
有利には、包材5は、ガラス繊維布帛から製造される。特に、モルタル組成物と適合性があることが知られている一定の品質のガラス繊維はこの用途に有利である。
【0077】
一般に、VIPタイプのパネル3は、厚さが約10〜50mmの範囲である。包材5は、好ましくは厚さがmmのオーダーであり、例えば、0.5〜2mmである。
【0078】
キットを使用して外部壁上に絶縁を構築しそして該絶縁をモルタルの層で覆うときに、モルタル耐性材料、例えばガラス繊維布帛、が好ましくは包材5のために選択される。
【0079】
内部壁、例えば自己支持性壁によりライニングされている内部壁に、キットを使用して絶縁を構築するときに、包材5は、VIPの重さを支えるために十分な機械強度を有するかぎり、他の何らかの材料から製造されうる。強化ポリプロピレンなどのフィルムを、機械的に強い材料の例として特に挙げることができる。
【0080】
そのキットを使用し、通気性絶縁性パネル、例えばグラスウール又はロックウールパネルを用いて壁の絶縁を構築する場合には、通気性材料が、有利には、包材5のために選択される。
【0081】
アイレット9.1は、アタッチメントフラップ7に穿孔された2つのオリフィス9を包囲し、アタッチメントフラップ7を通したパネル3の壁への機械的固定を可能にする(この図に図示されていない)。アイレット9.1の存在によって固定フラップ7の引き裂きに対する耐性を向上させることが可能となる。オリフィスの縁を強化する別の方法、例えば圧力熱結合などを使用することができる。パネル3がアタッチメントフラップ7を通して固定されることで、壁にパネル3を取り付ける際にパネル3を損傷するどんな危険性も回避することができる。
【0082】
別形態によると、図9に図示されるようなオリフィスの事前形成を行わずに、アタッチメントフラップ7を建築現場で直接穿孔させるための対策を講じることができる。これはアタッチメントフラップ7が壁に釘打ちされ又はステープルされるときに行われるものである。
【0083】
図2は、建物の壁のライニング要素3の設置及び固定のためのキットを模式的に図示し、該キットは絶縁性パネル3及び固定ストリップ5を含み、それらは組み立てるために配置されているが、まだ接着結合されていない。このキット1は、幅広い側面3.2及び3.4の幅Lよりも小さい幅lの2つのストリップ5.2によって、絶縁性パネル3が包囲されている点で図1に示されるものとは異なる。
【0084】
2つのストリップ5.2はパネル3の垂直中間平面(X−X,Y−Y)に対して対称に配置され、それによりパネル3の重さは、2つのストリップ5.2にわたって均一に分配される。パネル3の幅に応じて2つより多くの数のストリップ5.2を使用することを想定することができる。固定ストリップ5の配置決めを補助するために絶縁性パネル3上に印を付けることを想定することができる。
【0085】
パネル3の壁への固定(図示せず)は固定フラップを用いて行われ、固定フラップは末端7.1及び7.2を一緒にし、そして接着結合することにより得られる。例えば、固定フラップを壁にステープル止めすることを計画することができる。このようなパネルがモルタルの層により覆われているならば、その時は絶縁性パネル3の面3.4を、例えば例としてガラス繊維布帛の適切なシートなどのモルタルに適合性である材料によって覆う工程を取る。
【0086】
図3は、本発明の別の形態を図示し、ここで、パネル3は、図1と同様の配置でストリップ5.1中に包囲される。パネル3の2つの薄い側面3.1は、補強ストリップ11により覆われており、それは例えば、接着剤によりコーティングされた布帛からなることができる。補強ストリップ11は、裏側の広い側面3.2及び前側の広い側面3.4を超えて突出しており、面3.2と3.1、3.4と3.1の間のコーナー3.6及び3.7を保護する。図示されていない別の形態によると、補強ストリップは、薄い側面3.1の各々の下方コーナー3.8及び上方コーナー3.9を保護するように延在することができる。補強ストリップは、特に建築現場で取り扱われているときに、包囲されたパネル1を損傷させる危険性を低減する。
【0087】
図4に図示された包囲されたパネル1は絶縁性パネル3(見えない)が、可撓性バリヤ包材5を含み、それにより完全に覆われている点で図1、2及び3のものと異なる。包材5は既知の方法によってフィルムから製造されており、該フィルムは熱接合することができ、数層の異なる材料を含む。例えば、内部層は、熱可塑性材料から製造されることができ、それにより、熱結合を可能にする。包材5は、少なくとも1つの内部金属層を含むことができ、そして、ガラス繊維から製造された外部層を含むことができ、それによりモルタル組成物に対して適合性となる。一般に、本発明のこの別形態による包材5はVIP包材の要求を満たす必要があり:気密性であり、熱結合可能であり、そして本発明に特有の要求:機械強度を満たさなければならない。必要ならば、この機械強度はガラス繊維、特に、ガラス繊維布帛、から製造された外部層により提供される。
【0088】
包材5は、ここではパネルの3つの側面に沿って(この例では、2つの薄い側面及び下記に説明するとおりの折り目ライン21に沿った上面に沿って)熱結合される。新規の特徴として、包材5は、2つのフラップ7.1及び7.2により延在している。フラップ7.1及び7.2は、折り目ライン21に沿って熱結合されている。それらを表面領域全体で又はそれらの周囲のみで熱結合することができ、それにより、アタッチメントフラップ7を形成し、該アタッチメントフラップは場合によりオリフィス9により穿孔してよく、可能にはアイレット9.1により補強してもよい。ライン21に沿って熱結合すること以外に、フラップ7.1及び7.2は単純に接着結合されてアタッチメントフラップ7を形成することができる。フラップ7.1及び7.2の全体表面の補強は、潜在的に、少なくとも1つのラミネート化され又は接着結合された補強ストリップ、例えばガラス繊維布帛製の補強ストリップにより提供されうる。
【0089】
包囲されたパネル1はVIPの製造のために知られているような手段と同一の手段を用いて製造される。その製造はアタッチメントフラップ7の形成をさらに伴う。
【0090】
図5は、建物の壁15をライニングしており、図1、2、3及び4に図示されているようなものと同一のタイプの固定ストリップ5により、この壁15に固定されている3つの重なった絶縁性パネル3の部分断面図を示す。中央の包囲されたパネル1Aは、リベット13.1を用いて壁15に固定されており、リベット13.1は固定フラップ7においてオリフィス9(この図では図示せず)を通過する。あるいは、フラップ7の壁15への固定は、必ずしもオリフィス9を備えていないフラップにおいて釘、スクリュー、ステープル又は当業者に知られる任意の他の手段を用いることで達成することができる。同一の手段を用いた固定により下方の包囲されたパネル1Cを取り付けることができる。接着剤17の層は、包囲されたパネル1の裏面1.2を覆うストリップ5の一部を壁15に付着させることを可能にする。上方の包囲されたパネル1Bは、下方面1.3が第一のパネル1Aの上方面1.5に対面するようにし、そしてそうすることにより2つの包囲されたパネル1A及び1Bの2つの面1.3及び1.5が隣接するように配置される。同一の配置が、中央パネル1A及び下方パネル1Cとの間で作られる。接着剤17の層は、包囲されたパネル1Aの直ぐ上にある包囲されたパネル1Bによって固定具13.1及び固定フラップ7の一部が覆われることから生じるオフセットを補償するのに適する厚さである。この接着剤の層はまた、アタッチメントフラップ7が固定される前の設置の間に、パネルを定位置に保持する。この接着剤の層は、壁15の表面の不均一性を補償する。この接着剤の層を、パネルの裏面又はパネルの裏面が適用される壁の表面の、全部又は一部に適用することができる。
【0091】
図6は、図5と類似の固定法に従って建物の壁15をライニングするための2つの要素3の部分断面図を模式的に示している。リベットの代わりに、フック13.2を壁に固定し、そして該フックを、アイレット9(この図に図示せず)を通して壁15に固定フラップ7を取り付けるために使用する。包囲されたパネル1Bとその直下にあるパネル1Aのアタッチメントフラップ7との間の重なりにより生じるオフセットは、ブロック19を使用して補償される。このようにして、包囲された絶縁性パネル1A,1Bの各々は実質的に垂直に配置されている。代わりに、スペーサピースの役割を果たすことができる寸法のバーをブロックの代わりに使用することができる。
【0092】
図7は、上面15.1を含む壁15の上部に包囲された絶縁性パネル1を固定する1つの例を示す。フラップ7は、壁15の上面15.1上で折られている。この別形態において、固定フラップ7を使用した固定は壁15の全体にわたって達成されうる。こうして、壁15を、本発明に係る包囲された絶縁性パネル1によって全体の高さにわたって覆うことができる。これを達成するためには、壁が整数個のパネルに対応する垂直寸法を有するか、又は、パネルの1つをテーラーメードするか、あるいは、非整数パネルに対応する高さを適切な長さに切られた絶縁体(ミネラルウール、EPS,PUR,PIRなど)によって充填する必要がある。
【0093】
図8は、建物の壁15をライニングするためのシステムを示し、それは上記と同様の包囲された絶縁性パネル1を含み、これらのパネルは、列R1及びR2を形成する。包囲された絶縁性パネル1の各々は、壁15に対面する内側面1.2及び該内側面1.2の反対側にある外側面1.4を有し、各パネル1のアタッチメントフラップ7は、例えば下記のような手段:フック、リベット、釘、スクリュー、ステープル、接着剤などを用いて壁15に固定される。図6でのようなブロック又は他のタイプのスペーサピースを使用して、包囲されたパネル1を垂直に固定することができる。
【0094】
包囲されたパネル1は、上方列の各パネル1がその直下にあるパネル1のアタッチメントフラップ7を覆うように配置されており、上方パネル1の下方面1.3は下方パネル1の上方面1.5と隣接して組み立てられている。同様に、各パネル1の側面1.1は、隣接パネルの側面1.1に隣接して対面するように配置される。矢印は、壁の絶縁がボトムアップで構築されていることを示す。既知の方法で、壁の端(コーナー、開口部、天井)を、あつらえて製造されたVIPを用いて、又は、例えばグラスウール若しくはロックウールパネルなど、絶縁性を損なうことなく切断又はドリルされることができる別の材料から製造された絶縁性パネルを用いて絶縁することができる。天井が、壁15に載置されているならば、絶縁の最後の列に対応する壁の上方部分はまた、他の何らかの材料から製造され、そしてその絶縁性を損なうことなく切断又はドリル開けされうる絶縁性材料を用いて製造される。もし壁が、自由上端を有するならば、最後の列は図7に記載されるのと同様のシステムを用いて固定されうる。
【0095】
図9は、2つの包囲された絶縁性パネル1A,1Bを示し、各々は、絶縁性パネル3、例えばVIPタイプの絶縁性パネル3、圧縮性発泡体21.1のシートを含むライニング及び固定ストリップ5から構成されている。発泡体21.1のシートは壁15に平行でありそして壁15に対面するパネル3の裏面3.2を覆うことができる寸法の矩形シートの形態を取る。パネル3及び発泡体21.1のシートから構成されるアセンブリは固定ストリップ5により包囲される。この図において、固定ストリップ5は発泡体21.1のシートの機能がより容易に明らかになるように、微細なラインで図示されている。このシートは、厚さがeであり、その厚さは包囲された絶縁性パネル1A,1Bを壁15に対して配置させることを可能にする。アタッチメント13.3(例えば、釘又はスクリュー)は、発泡体21.1の厚みの中に挿入され、該発泡体はパネルを載置している間に課される圧力の下で変形する。発泡体21.1の層は、壁15の小さい欠陥に適合する。絶縁性パネル3の厚さに対して発泡体21.1のシートの厚さeは、その機能をより良好に例示するために実在よりも図9において大きい。
【0096】
パネル1A及び1Bの間の接着剤の層23は、2つのパネルを強固に結合することを可能にする。別の方法では、両面接着剤は同一の機能を発揮することができる。図10に図示されるように、2つのパネル1A及び1Bが合わされる結合部に接着剤を配置することを計画することもできる。
【0097】
一般に、VIPタイプのパネル3は厚さが約10〜50mmである。圧縮性発泡体21.1のシートは、有利には、厚さが数ミリメートルである。その厚さはアタッチメント13.3のタイプ及び壁15の不均一性に応じて選択される。
【0098】
図10は、2つの包囲された絶縁性パネル1を図示し、各々は、有利にはVIPのタイプの絶縁性パネル3及び固定ストリップ5から構成される。圧縮性発泡体21.2のシートは、包囲された絶縁性パネル1A,1Bそれぞれと壁15との間に配置される。圧縮性発泡体21.2のシートは、壁15に平行であるパネル1A,1Bの面の全部又は一部を覆うことができる寸法の矩形シートの形態を取る。発泡体21.2のシートは、包囲されたパネル1A,1Bに接着結合されても又はされなくてもよい。発泡体21.2のシートは、包囲された絶縁性パネル1A,1Bを壁15に対して配置させることができる厚さeである。アタッチメント13.3(例えば、釘又はスクリュー)は、発泡体21.1の厚みの中に挿入され、該発泡体は取り付け時に課される圧力下に変形し(図示のシステムの上部)、あるいは、アタッチメントはハウジングを形成する空間においてシートに隣接して配置される(図示のシステムの底部)。発泡体21.2の層は、壁15の小さい欠陥部に適合する。パネル1A及び1Bが合わされる結合部は、接着剤25を用いて閉止される。
【0099】
図11Aは組み立ての間の本発明に係るキットの別形態を示している。絶縁性パネル3は、2つの自由端7.1及び7.2を有する包材材料5.1により包囲される。両面接着テープ27は、包材5.1の末端7.2に配置されている。両面接着テープ27は、合計h+Eよりも大きい長さkであり、hは末端7.2の長さを表し、そしてEは絶縁性パネル3の幅を表す。こうして、矢印により示されるように、末端7.2を折り曲げ、そして末端7.1に近づけることにより、図11Bに示される、包囲された絶縁性パネル1を得ることができ、絶縁性パネル3は固定ストリップ5により包囲され、固定ストリップ5は接着剤27によりパネル3の上面3.5に固定される。2つの末端7.1及び7.2を接着剤27により結合し、固定フラップ7を形成する。アセンブリはモノブロック一体物を形成する。代わりに、同一のタイプの固定は接着剤の層又はフックアンドループテープタイプのアタッチメントを用いて達成することができる。
【0100】
図12に示される別形態によると、固定ストリップ5の上方部分のみを接着して、固定フラップ7を形成することが可能であり、又は固定点13.4がパネル1の上縁1.5に非常に近いならば、それらを全く接着させないことすらも可能である。その配置は、吊るされた重さの影響の下で、パネル3から固定ストリップ5が分離してしまうことを防止する。
【0101】
図13に示した別形態によると、2つの包囲された絶縁性パネル1A及び1Bは各々絶縁性パネル3及び固定ストリップ5から構成される。切り取られた部分3.11がパネル3の底部に形成され、包囲された絶縁性パネル1A,1Bにおいてキャビティ1.11を形成する。このキャビティは、直下のパネルのアタッチメント13.3を収容することができ、それにより、パネル1A,1Bが壁15に対して平行を保つことを保証する。
本発明の代表的な態様としては、以下を挙げることができる:
《態様1》
以下を含む、包囲された絶縁性パネル(1):
−耐圧縮性多孔性材料及び該多孔性材料を気密的に包囲しているバリヤ包材を含む矩形シートの形態の真空絶縁パネル(3)、及び、
−幅(l)及び長さを有する少なくとも1つの固定ストリップ(5)であって、前記長さは、前記真空絶縁パネル(3)の周囲長よりも大きく、各々の固定ストリップ(5)は、前記真空絶縁パネル(3)の4つの連続している面(3.2,3.3,3.4,3.5)の少なくとも一部分の周囲に包材を形成し、そして共に結合されてアタッチメントフラップ(7)を形成することができる2つの自由端(7.1,7.2)を含み、前記固定ストリップ(5)又は各固定ストリップ(5)は、前記真空絶縁パネル(3)に強固に取り付けられている、少なくとも1つの固定ストリップ(5)。
《態様2》
前記アタッチメントフラップ(7)を壁に機械的に固定させることができる固定手段(9,9.1)をさらに含む、特に前記アタッチメントフラップに孔(9)をさらに含む、態様1に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
《態様3》
前記固定ストリップ(5)が、前記バリヤ包材を構成し、そして前記多孔性材料を気密的に包囲している、態様1又は2に記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
《態様4》
前記固定ストリップ(5)が、ガラス繊維から製造されており、又はガラス繊維をベースとしている、態様1〜3のいずれか一つに記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
《態様5》
前記固定ストリップ(5)が、接着結合又は熱結合によって前記真空絶縁パネル(3)に固定されている、態様1〜4のいずれか一つに記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
《態様6》
前記固定ストリップ(5)の幅(l)が、前記真空絶縁パネル(3)の幅(L)と実質的に等しい、態様1〜5のいずれか一つに記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
《態様7》
少なくとも2つの固定ストリップ(5)を含み、その各々の幅(l)が、前記真空絶縁パネル(3)の幅(L)よりも小さい、態様1〜5のいずれか一つに記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
《態様8》
前記固定ストリップによって同様に包囲されているライニングシート、特に圧縮性発泡体のシートをさらに含む、態様1〜7のいずれか一つに記載の包囲された絶縁性パネル(1)。
《態様9》
以下を含む、態様1〜8のいずれか一つに記載の包囲された絶縁性パネル(1)を取り付けるためのキット:
−耐圧縮性多孔性材料及び該多孔性材料を気密的に包囲しているバリヤ包材を含む、矩形シートの形態の真空絶縁パネル(3)、及び、
−幅(l)及び長さを有する少なくとも1つの固定ストリップ(5)であって、前記長さは、前記真空絶縁パネル(3)の周囲長よりも大きく、各々の固定ストリップ(5)は、2つの自由端(7.1,7.2)を保持しながら、前記真空絶縁パネル(3)の4つの連続している面(3.2,3.3,3.4,3.5)の少なくとも一部分の周囲に包材を形成するように適合されており、前記自由端は共に結合されてアタッチメントフラップ(7)を形成することができる、少なくとも1つの固定ストリップ(5)。
《態様10》
前記固定ストリップを前記真空絶縁パネルに強固に取り付けて、包囲された絶縁性パネルを形成することを可能にする手段をさらに含む、態様9に記載のキット。
《態様11》
態様1〜8のいずれか一つに記載の包囲された絶縁性パネル(1)によって建物の壁(15)をライニングする方法であって、下記の工程を含む方法:
−機械的固定手段(9,9.1,13.1,13.2,13.3,13.4)を用いて前記壁(15)に第一の包囲された絶縁性パネル(1)のアタッチメントフラップ(7)を固定すること、
−他のパネル(1)のアタッチメントフラップ(7)を固定して、絶縁性パネル(1)の隣接アセンブリを形成すること、ここで各々のパネルは、その直下にあるパネルの固定フラップ(7)を覆うように配置される。
《態様12》
下記の事前工程をさらに含む、態様11に記載のライニングする方法:
−各真空絶縁パネル(3)上に、該真空絶縁パネル(3)の周囲長よりも大きい長さの少なくとも1つの固定ストリップ(5)を取り付け、それにより前記固定ストリップ(5)が、前記真空絶縁パネル(3)の4つの連続している面(3.2,3.3,3.4,3.5)の少なくとも一部分の周囲に包材を形成して、ストリップの末端で2つの自由端(7.1,7.2)を保持すること、及び、
−前記ストリップの末端(7.1,7.2)を一緒にしてアタッチメントフラップ(7)を形成して、包囲された絶縁性パネル(1)を形成すること。
《態様13》
包囲された絶縁性パネル(1)の各々は、壁(15)に対面する内側面(1.2)及び該内側面の反対側にある外側面(1.4)を含み、前記包囲された絶縁性パネル(1)の内側面(1.2)は、接着剤の層を用いて、かつ/又はスペーサピース若しくは圧縮性発泡体(19,21.2)のシートを用いて、前記壁(15)から離して保持され、そして実質的に垂直に配置される、態様11又は12に記載のライニングする方法。
《態様14》
包囲された絶縁性パネル(1)の各々は、壁(15)に対面する内側面(1.2)及び該内側面の反対側にある外側面(1.4)を含み、かつ組み立てられた包囲された絶縁性パネルの外側面にモルタルの層を適用することをさらに含む、態様11〜13のいずれか一つに記載のライニングする方法。
《態様15》
態様1〜8のいずれか一つに記載の包囲された絶縁性パネルを複数含む、建物の壁をライニングするシステムであって、以下のシステム:
前記包囲された絶縁性パネルは、パネルの少なくとも1つの層で並べられて列が形成され、
包囲された絶縁性パネル(1)の各々は、壁(15)に対面する内側面(1.2)及び該内側面の反対側にある外側面(1.4)を含み、
包囲された絶縁性パネルの各々の前記アタッチメントフラップは、機械的固定手段を用いて壁に固定され、
上方列の各パネルは、その直下にあるパネルのアタッチメントフラップを覆い、上方パネルの下方面(1.3)は下方パネルの上方面(1.5)と隣接して組み立てられるように前記パネルが配置される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13