(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記押上柱は立設柱及びスタンドを含み、前記スタンドは給水管継手の内部に固定接続され、前記立設柱の外径は位置決め溝の内径に対応しており、立設柱の下部又はスタンドには流路溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機用水栓。
前記閉塞部材のうち本体に面する一端には弾性部材が接続されており、前記弾性部材の他端は本体の下端に当接し、弾性部材は、閉塞部材が位置復帰して吐水ヘッドの吐水口を密封するよう作用し、前記本体の水流経路又は吐水ヘッドの水流経路には、弾性部材の上下運動を規定する位置規制誘導機構が更に設けられていることを特徴とする請求項1または5に記載の洗濯機用水栓。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来技術における瑕疵を解消し、分離式の閉塞部材と押上柱を採用することで、洗濯機の給水管が抜け落ちた場合に水栓の自動止水を実現し、深刻な漏水問題の発生を回避する洗濯機用水栓及び洗濯機を提供することを解決すべき技術的課題とする。押上柱は給水管内に装着可能であり、水栓外部に露出するとの状況が回避されるため、梱包及び運搬が容易となり、衝突による破損が減少するほか、部品の交換も容易である。また、水栓を専用の洗濯機用給水管と合わせて使用可能なことから、接続不良との課題が回避され、ユーザエクスペリエンスが向上するとともに、ユーザの財産の安全が保障される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的課題を解決すべく、本発明で採用する技術方案の基本思想について以下に述べる。
【0008】
本発明の第1の目的は、本体と、本体に接続される吐水ヘッドを含み、吐水ヘッドの内部に本体と連通する水流経路が備わっており、更に、分離式に設けられる閉塞部材と押上柱を含み、前記閉塞部材は、水流経路の内部に設けられ、吐水ヘッドの吐水口と係合することで水流経路を遮断し、前記押上柱の一端は、外部から吐水ヘッドの吐水口を経由して吐水ヘッドの内部に伸入し、閉塞部材と係合して閉塞部材を押し上げることで水流経路を開通する洗濯機用水栓を提供することである。
【0009】
更に、前記押上柱の一端は、吐水ヘッドの吐水口に挿通されて閉塞部材に対し取り外し可能に接続されるか、或いは、押上柱は洗濯機の給水管継手内に設けられ、閉塞部材と接触及び係合して閉塞部材を押し上げる。
【0010】
更に、前記閉塞部材には押上柱と係合する位置決め部が設けられており、前記押上柱のうち吐水ヘッドの吐水口に挿通される一端は位置決め部に対し取り外し可能に接続され、押上柱の他端は洗濯機用給水管に係合するよう設けられるか、或いは、押上柱のうち吐水ヘッドの吐水口に挿通される一端は位置決め部と接触することで閉塞部材を押し上げ、押上柱の他端は洗濯機における給水管継手の内部に固定される。
【0011】
更に、前記位置決め部は凹溝であり、前記凹溝は、閉塞部材のうち吐水口に面する一端の底面に設けられ、前記給水管継手が吐水ヘッドに接続されると、前記押上柱の先端が凹溝に挿入されて閉塞部材を押し上げ、水流の通過を可能とし、好ましくは、前記凹溝の内径は、給水管継手の内部に固定される押上柱の外径に対応するよう設定される。
【0012】
更に、前記押上柱は立設柱及びスタンドを含み、前記スタンドは給水管継手の内部に固定接続され、前記立設柱の外径は位置決め溝の内径に対応しており、立設柱の下部又はスタンドには流路溝が設けられている。
【0013】
更に、前記位置決め部は位置決め溝であり、位置決め溝の内壁にはネジが切られており、前記押上柱のうち吐水ヘッドの吐水口に挿通される一端が位置決め部に対しネジ接続され、押上柱の他端は給水管の継手内部に当接する。
【0014】
更に、前記閉塞部材のうち水栓の吐水口に面する一端の側壁にはシール溝が設けられており、前記シール溝にはパッキンが嵌設され、前記水栓の吐水口の内壁とパッキンは係合するよう設けられ、好ましくは、前記水栓の吐水口の内壁はパッキンと係合する円弧状面を備える。
【0015】
更に、前記閉塞部材におけるシール溝上部の周方向の外壁には、水流を通過させるための導流溝が設けられており、好ましくは、導流溝は水流方向に沿って間隔を置いて設けられ、隣接する導流溝の間には誘導リブが形成され、誘導リブは、吐水ヘッドの内壁に係合するよう設けられ、閉塞部材の位置復帰を誘導するとともに、吐水ヘッドの吐水口を密封するために用いられる。
【0016】
更に、前記閉塞部材のうち本体に面する一端には弾性部材が接続されており、前記弾性部材の他端は本体の下端に当接し、弾性部材は、閉塞部材が位置復帰して吐水ヘッドの吐水口を密封するよう作用し、前記本体の水流経路又は吐水ヘッドの水流経路には、弾性部材の上下運動を規定する位置規制誘導機構が更に設けられている。
【0017】
本発明の第2の目的は、洗濯機用給水管及び給水管継手を含み、前記洗濯機用給水管は、給水管継手を介して前記洗濯機用水栓に装着され、前記押上柱の一端は給水管継手の内部に設けられる洗濯機を提供することである。
【発明の効果】
【0018】
上記の技術方案を用いることで、本発明は従来技術と比較して以下の有益な効果を有する。
【0019】
1.本発明の洗濯機用水栓では、閉塞部材と押上柱を分離式で設けている。これらは取り外し可能に接続して一体的に役割を発揮してもよいし、別個の2つの部材として水栓及び給水管継手にそれぞれ設け、別々に役割を発揮してもよい。このように、押上柱は装着時に閉塞部材に接続してもよいし、給水管継手に固定しておいてもよい。よって、水栓の外部に伸出させる必要がないため、梱包しやすく、見た目にも優れる。且つ、衝突による部材の破損も回避される。
【0020】
2.本発明における洗濯機用水栓の閉塞部材と押上柱は分離式に設けられるため、部品を交換しやすく、コストの節約になる。
【0021】
3.本発明における洗濯機用水栓の閉塞部材と押上柱は係合するよう設けられ、位置決め構造と誘導構造が設けられている。よって、閉塞部材と押上柱の上下運動を正確に規定可能であり、閉塞部材の傾きによる密封機能の喪失が回避されるため、自動止水効果がより良好且つ安全となる。
【0022】
4.本発明の洗濯機における洗濯機用水栓の吐水口と閉塞部材のパッキンは係合するよう設けられている。よって、密封効果を強化可能であるとともに、パッキンの損傷が防止され、一定の誘導作用が発揮される。
【0023】
以下に、図面を組み合わせて本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。
【0024】
図面は本発明の一部として、本発明の更なる理解のために提供される。本発明の概略的実施例及びその説明は本発明の解釈のために用いられるが、本発明を不当に限定するものではない。なお、言うまでもなく、以下で記載する図面は実施例の一部にすぎず、当業者であれば、創造的労働を要することなくこれらの図面から更にその他の図面を得ることも可能である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
上記の図面及び文字記載は何らかの方式で本発明の構想の範囲を制限するとの意図ではなく、特定の実施例を参照して当業者に本発明の概念を説明するためのものである。
【0027】
本発明における実施例の目的、技術方案及び利点をより明確とすべく、以下では本発明の実施例にかかる図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【0028】
本発明の記載において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「内」、「外」等の用語で示される方向又は位置関係は、図面に基づく方向又は位置関係であり、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、且つ特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと理解すべきではない。
【0029】
本発明の記載において、別途明確に規定及び限定しない限り、「装着する」、「連なる」、「接続する」との用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。更には、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者であれば、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0030】
図1〜
図7に示すように、本発明は洗濯機用水栓を提供する。前記洗濯機用水栓は、本体1と、本体に接続される吐水ヘッド2を含む。吐水ヘッド2の内部には、本体と連通する水流経路が備わっている。また、更に、分離式に設けられる閉塞部材9と押上柱10を含む。前記閉塞部材9は、水流経路の内部に設けられて吐水ヘッドの吐水口202と係合し、水流経路を遮断する。前記押上柱10の一端は、外部から吐水ヘッドの吐水口202を経由して吐水ヘッドの内部に伸入し、閉塞部材9と係合して閉塞部材9を押し上げることで水流経路を開通する。
【0031】
本体は水栓の主体部分であって、その他の部品を装着するための骨格であるとともに、吐水ヘッドを装着するための固定部材でもある。
【0032】
本体の一端はネジ接続部となっており、消費者の住居に予め備わっている水道管の接続口に回入可能である。且つ、前記ネジ接続部によって密封を保証可能となる。ネジの基端にはストッパが備わっている。これによる第一の作用としては、予め備わっている水道管の接続口にネジが過度に入り込み、接続口を破壊するとの事態を規制可能となる。また、第二の作用としては、回入して締め付けた後に、ストッパが接続部をちょうど遮蔽するため、全体の見た目が良くなる。
【0033】
本体の上部には、バルブコア及び弁体を遮蔽するバルブコアキャップ4が備わっているため、見た目がより良くなる。弁体は本体に装着され、且つ、これらの間にパッキン又はガスケット6を設けて密封する。これは、弁体を本体に装着した後に、弁体と本体の間から何らの液体も漏出しないよう保証するためである。バルブコアは、水栓の開閉及び水流の大きさを制御可能とする。バルブコアは弁体に装着されている。
【0034】
バルブコアキャップには、摘み5が備わっている。消費者はこれを0〜90°回転させることでバルブコアを容易に調節し、水流の開閉及び水流の大きさを制御する。摘み5は一文字型の摘みであり、且つ、摘みとバルブコアキャップは一体成型されている。バルブコアキャップは接続部材を備え、接続部材がバルブコアに接続固定されているため、摘みを回転させることでバルブコアも回動する。
【0035】
吐水ヘッド2は本体1に接続される。吐水ヘッドの内部には本体と連通する水流経路が備わっている。吐水ヘッドは水栓の本体に組み付けられ、水流は本体を経由して吐水ヘッドから流出可能である。吐水ヘッドの内壁の少なくとも一部には雌ネジが備わっており、本体の基端の雄ネジにしっかりと接続可能である。接続箇所の外部には、例えば縦リブや複数の切断面など、消費者による緊締を容易とする構造が備わっている。
図2は締結用の切断面の場合であり、消費者はスパナやペンチ等の工具を用いることで、本体に対しよりしっかりと固定することができる。
【0036】
吐水ヘッドの外壁には、洗濯機の給水管継手3に対し迅速に係接されるよう、吐水ヘッド凹溝201が設けられている。
【0037】
吐水ヘッドのうち本体との接続とは反対側の端部は吐水口となっており、水流は吐水口を経由して流出する。吐水口の外角は丸み面取り構造とすればよい。
図3の面取り構造のように、表面を平滑とすることで、給水管のゴムパッキンの損傷や破損による漏水を防止可能となる。
【0038】
吐水ヘッドの内壁は、吐水口部分で内側に向かって収縮し、吐水口を形成している。閉塞部材と押上柱は分離式に設けられる。閉塞部材は水流経路内に設けられ、吐水口の上端に配置されるとともに、吐水ヘッドの吐水口と係合するよう設置される。閉塞部材にはパッキンを設けてもよい。閉塞部材は、吐水口と密封接触した場合に水流経路を遮断可能である。押上柱の一端は、外部から吐水ヘッドの吐水口を経由して吐水ヘッドの内部に伸入し、閉塞部材と係合して閉塞部材を押し上げることで水流経路を開通する。押上柱と閉塞部材は取り外し可能に接続してもよいし、それぞれを別個に設置してもよい。これらが接触し、閉塞部材が押し上げられることで水流が開通する。このように設ければ、閉塞部材を吐水ヘッドの内部に隠匿可能となり、押上柱を別個に梱包できる。よって、水栓周辺が平滑となり、外部に露出するロッドがなくなるため、梱包及び運搬が容易となり、衝突による破損も回避可能となる。また、押上柱又は閉塞部材が破損した場合には、部材を別個に交換しやすい。
【実施例1】
【0039】
図3〜6に示すように、本実施例の押上柱10は洗濯機の給水管継手3内に設けられ、閉塞部材9と接触及び係合して閉塞部材9を押し上げる。
【0040】
閉塞部材は吐水ヘッドの水流経路に設けられ、水流経路に沿って上下に運動可能である。閉塞部材が吐水口と密封接触すると、吐水口が閉塞されることで水流が遮断される。押上柱は別個に設けられ、洗濯機における給水管の継手に装着される。押上柱は給水管継手と一体的に射出成形してもよいし、別個の部材として、必要なときに給水管継手に固定装着してもよい。給水管が給水管継手を介して吐水ヘッドに接続されると、給水管継手内の押上柱が吐水ヘッドの吐水口から吐水ヘッドの内部に伸入し、閉塞部材と接触して閉塞部材を押し上げることで、水流経路が開通する。このように設ければ、梱包及び運搬が容易となり、衝突による破損が回避されるだけでなく、水栓と給水管がセットで製造されるため、水栓と給水管との接続が完全に適合する。よって、想定外の事態の発生が回避される。
【0041】
更に、前記閉塞部材9には、押上柱と係合する位置決め部903が設けられている。押上柱10は吐水ヘッドの吐水口の一端から挿通され、位置決め部903と接触して閉塞部材9を押し上げる。また、押上柱10の他端は洗濯機の給水管継手3の内部に固定されている。
【0042】
閉塞部材の位置決め部は押上柱と接触する部位であり、凹溝又は突起等が可能であるが、押上柱に対し位置決め及び接触可能であればよい。押上柱は外部から吐水ヘッドに伸入したあと、位置決め部を介して閉塞部材に接触する。そして、給水管継手が吐水ヘッドに係接すると、押上柱が閉塞部材を上方に押し上げることで閉塞部材が吐水口から分離し、隙間が形成される。これにより、水流が吐水口を経由して給水管に進入する。
【0043】
更に、前記位置決め部903は凹溝である。前記凹溝は、閉塞部材9のうち吐水口202に面する一端の底面に設けられている。前記給水管継手3が吐水ヘッド2に接続されると、前記押上柱10の先端が凹溝に挿入されて閉塞部材9を押し上げ、水流の通過を可能とする。
【0044】
好ましい方案として、押上柱の一端が位置決め部と係合する。位置決め部が凹溝の場合、押上柱の一端は凹溝に挿入されて閉塞部材を位置決めする。一方、位置決め部が突起の場合、押上柱の一端は突起と係合する凹溝とすればよい。これにより、押上柱は真っ直ぐに閉塞部材を押し上げ可能となるため、閉塞部材の傾きが回避され、吐水口への位置復帰時における密封不良が防止される。
【0045】
より好ましい方案として、前記凹溝の内径は、給水管継手の内部に固定される押上柱の外径に対応するよう設定する。
【0046】
押上柱は、円柱型、方形、十字型等とし、凹溝の形状は押上柱の形状に対応させればよい。且つ、凹溝の内径は、給水管継手の内部に固定される押上柱の外径に対応するよう設定する。これにより、給水管継手と水栓を素早く接続する場合に、継手内に設けられた押上柱が凹溝にちょうど進入して、前記閉塞部材を押し上げ可能となる。よって、押上柱は閉塞部材を真っ直ぐに押し上げやすく、閉塞部材の傾きが回避されるため、吐水口への位置復帰時における密封不良が防止される。
【0047】
更に、前記押上柱10は、立設柱1002及びスタンド1001を含む。前記スタンド1001は給水管継手3の内部に固定接続される。前記立設柱1002の外径は位置決め溝の内径に対応しており、立設柱の下部又はスタンドには流路溝1003が設けられている。
【0048】
押上柱のスタンドは、間隔を置いて設けられる3つのスタンドとしてもよい。この場合には、隣接するスタンドの間に大きな隙間を設けて水流の通過を可能とする。また、3つのスタンドの上端を立設柱と一体成型し、3つのスタンドの下端又は側壁を給水管継手の側壁と一体成型する。或いは、3つのスタンドの下端を給水管継手の内部における環状のボスに固定装着する。また、スタンドは環状のスタンドとし、環状のスタンドに流路溝又は流水孔を設けてもよい。この場合、水流が通過しやすいよう、立設柱に縦方向の流路溝を設けてもよい。
【実施例2】
【0049】
本実施例における前記押上柱10の一端は、吐水ヘッド2の吐水口202に挿通されて、閉塞部材9に取り外し可能に接続される。
【0050】
押上柱は取り外し可能な接続方式とし、水栓を装着したい場合に、閉塞部材に対し一体となるよう接続する。給水管と水栓が接続されると、押上柱の他端が洗濯機用給水管の内部における突起に当接し、押上柱と閉塞部材が押し上げられることで、水流が閉塞部材と吐水口の間の隙間を通過可能となる。このように設ければ、梱包時に押上柱を別個に梱包可能となるため、水栓周りが平滑となり、外部に露出するロッドが存在しなくなる。よって、梱包及び運搬が容易となるほか、衝突による破損も回避可能となる。また、押上柱又は閉塞部材が破損した場合には、部材を別個に交換しやすい。
【0051】
更に、前記閉塞部材9には、押上柱10と係合する位置決め部903が設けられている。前記押上柱のうち吐水ヘッドの吐水口に挿通される一端は、位置決め部に対し取り外し可能に接続される。また、押上柱の他端は、洗濯機用給水管に係合するよう設けられる。
【0052】
押上柱の一端は、閉塞部材の位置決め部に対し、例えば、ネジ接続、挿接、係接等により取り外し可能に接続される。押上柱の他端は、洗濯機用給水管に係合するよう設けられ、給水管と洗濯機用水栓が接続される際に、給水管継手における環状の突起に当接可能である。
【0053】
更に、前記位置決め部は位置決め溝である。位置決め溝の内壁にはネジが切られており、前記押上柱のうち吐水ヘッドの吐水口に挿通される一端が位置決め部に対しネジ接続される。また、押上柱の他端は給水管の継手内部に当接する。
【0054】
梱包時には、押上柱と水栓を容易にそれぞれ別個に梱包可能である。また、装着して使用する際には、押上柱のうち吐水ヘッドの吐水口に挿通される一端が閉塞部材の位置決め溝に対しネジ接続される。洗濯機用給水管が水栓に係接されると、押上柱の他端が給水管の継手内部に当接し、閉塞部材を押し上げることで水流の通過を可能とする。
【実施例3】
【0055】
図3〜6に示すように、本実施例は、実施例1及び実施例2を更に限定する。前記閉塞部材9のうち水栓の吐水口202に面する一端の側壁にはシール溝901が設けられている。前記シール溝901にはパッキン902が嵌設され、前記水栓の吐水口202の内壁とパッキン902が係合するよう設けられる。
【0056】
閉塞部材はプラグとしてもよい。閉塞部材のうち吐水口と接触する一端の側壁にはシール溝が設けられている。シール溝の内部は、Oリングを嵌設して密封性を強化すべく、円弧状又は半円形をなしている。或いは、溝の形状に応じてその他のタイプのパッキンを設けてもよい。水栓の吐水口の内壁とパッキンは係合するよう設けられる。好ましくは、前記水栓の吐水口の内壁には、パッキンと係合する円弧状面が備わっている。これによれば、吐水口の内壁がパッキンと完全に密着可能となり、密封性が大幅に強化される。
【0057】
更なる方案として、前記閉塞部材におけるシール溝901の上部の周方向の外壁には、水流を通過させるための導流溝904が設けられている。
【0058】
閉塞部材におけるシール溝上部の周方向の外壁には縦方向の導流溝が設けられているため、水流は、導流溝を経由して閉塞部材の側壁と吐水ヘッドの内壁の間を流動可能である。これにより、閉塞部材による水流抵抗を可能な限り低減しているため、流量及び流速が低下しない。
【0059】
好ましくは、導流溝904は水流方向に沿って間隔をおいて設けられ、隣接する導流溝904の間に誘導リブ905が形成されている。誘導リブ905は、吐水ヘッド2の内壁に係合するよう設けられ、閉塞部材9の位置復帰を誘導するとともに、吐水ヘッドの吐水口202を密封するために用いられる。
【0060】
閉塞部材におけるシール溝上部の周方向の外壁には、間隔をおいて設けられる縦方向の誘導リブが更に設置されており、隣接する誘導リブの間が導流溝となっている。誘導リブの外壁は吐水ヘッドの内壁と係合する円弧状をなしており、閉塞部材の円滑な上下運動を可能としつつ、位置規制及び誘導の役割を発揮可能である。そのため、閉塞部材の押し上げ時又は閉塞部材の位置復帰時に、閉塞部材の傾きにより密封機能が失われる等の問題が防止される。
【実施例4】
【0061】
図3〜6に示すように、本実施例は、実施例1又は実施例2を更に限定する。前記閉塞部材9のうち本体1に面する一端には弾性部材が接続されており、前記弾性部材の他端が本体の下端におけるストッパに当接している。弾性部材は、閉塞部材が位置復帰して吐水ヘッドの吐水口202を密封するよう作用する。
【0062】
本実施例の弾性部材はバネ8であり、ストッパは当止片7である。当止片は吐水ヘッドの内部に固定接続される。前記固定接続は、ネジ接続、係接、接着、締り嵌め接続等の固定接続を実現可能な方式であればよい。本実施例では、締り嵌め接続を採用する。当止片の中央には中央貫通孔11が設けられているため、水流抵抗を効果的に防止可能であり、管路における流量及び流速を低下させない。当止片の下端には環状のボスが設けられている。環状のボスの外径はバネの内径に適応しており、好ましくは、バネの一端が固定されるよう、バネの内径よりもやや大きくなっている。
【0063】
バネの外径は吐水ヘッドの内径よりもやや小さく、吐水ヘッドの内壁に沿って自在に運動することで、上下伸縮運動を実現可能である。且つ、バネは吐水ヘッドの内壁により位置規制されるため、伸縮運動によりバネが縦方向に湾曲してプラグが偏り、密封機能が失われるとの事態が防止される。
【0064】
閉塞部材のうち本体に面する一端にはバネを固定するための位置決めリブ906が設けられている。前記位置決めリブは間隔をおいて縦方向に設けられるとともに、円形を形成している。また、位置決めリブの数をNとすると、N≧2である。前記位置決めリブにより形成される円形の外径は、バネが閉塞部材にしっかりと接続されるよう、バネの内径よりもやや大きくなっている。また、位置決めリブの間には導流溝904が形成されている。
【0065】
閉塞部材におけるバネを固定するための位置決めリブと、位置規制及び誘導のための誘導リブは上下に対応して設けられる。そのため、位置決めリブの間と誘導リブの間の導流溝は上下に連通しており、水流が円滑に流動する。
【0066】
前記水栓の吐水ヘッド2と本体1との接続箇所の内部には、ガスケット6が更に設けられている。ガスケット6は当止片7と本体1の間に設けられる。ガスケットは、吐水ヘッドと本体がしっかりと接続されると変形して密封するため、吐水ヘッドと本体との接続箇所が完全に密封されて、本体と吐水ヘッドの間に何らの漏出も生じないよう保証される。
【実施例5】
【0067】
図7に示すように、本実施例における前記閉塞部材のうち本体に面する一端には弾性部材が接続されており、前記弾性部材の他端が本体の下端に当接している。弾性部材は、閉塞部材が位置復帰して吐水ヘッドの吐水口を密封するよう作用する。前記本体の水流経路又は吐水ヘッドの水流経路には、弾性部材の上下運動を規定する位置規制誘導機構が更に設けられている。
【0068】
前記位置規制誘導機構は、ストッパ及び誘導部材を含む。ストッパは当止片7、誘導部材は誘導柱13である。誘導柱は、閉塞部材のうちバネ8が接続される一端に設けられ、閉塞部材9と一体成型されるか、閉塞部材に対し取り外し可能に接続される。誘導柱の他端は、当止片中央の位置規制貫通孔に挿通される。位置規制貫通孔は、閉塞部材を位置決め及び誘導するとの役割を果たす。給水管が接続されていないとき、前記閉塞部材における誘導柱の基端はちょうど当止片中央の位置規制貫通孔内に位置する。給水管が接続されると、前記閉塞部材の誘導柱は当止片中央の位置規制貫通孔を貫通する。位置規制貫通孔は、誘導柱を縦方向に位置規制及び誘導するとの役割を果たして、閉塞部材の傾きによる密封機能の喪失を防止する。
【0069】
更なる方案として、前記ストッパは当止片である。当止片の外周は水流経路に固定される。前記当止片の中央には位置規制貫通孔が設けられており、前記当止片の位置規制貫通孔と外周の間には水流を通過させる流水孔が設けられている。
【0070】
方案1:当止片の位置規制貫通孔は内環状リブにより取り囲まれており、当止片の外周が外環状リブとなっている。内環状リブと当止片の外環状リブの間には接続リブが設けられており、隣接する接続リブの間に流水孔が形成されている。当止片はN個の接続リブを備える。N≧2であり、好ましくは3とする。接続リブの間を流水孔とすることで、水流の横断面積を可能な限り拡大可能なことから、流体抵抗をできる限り低下させられる。
【0071】
方案2:当止片の中央には位置規制貫通孔が設けられており、位置規制貫通孔と外周の間の当止片本体に複数の流水孔が分布している。これにより、水流の横断面積が拡大するため、流体抵抗を可能な限り低下させられる。
【実施例6】
【0072】
図7に示すように、本実施例は他の実施方案である。前記閉塞部材9の側壁には、外向きに突出する誘導リブ905が間隔を置いて設けられている。前記誘導リブ905により取り囲まれる円形は水流経路の内壁と係合し、閉塞部材9の運動を規定する。
【0073】
閉塞部材の側壁には外向きに突出する誘導リブが設けられるが、前記誘導リブには、位置決め、誘導、位置規制という3つの役割がある。前記誘導リブの数をNとすると、N≧2、好ましくは3である。また、好ましくは、誘導リブにより取り囲まれる円の直径は吐水ヘッド内部の流路の内径に対応している。これにより、位置決め及び誘導の役割が実現され、閉塞部材の上下運動時の傾きに起因する密封機能の喪失が効果的に防止される。
【0074】
誘導リブは、階段状に設けるとともに、閉塞部材の一端から伸出させればよい。側壁上の誘導リブは位置規制及び誘導の役割を発揮する。また、一端から伸出する誘導リブは、位置決めリブ906としてバネを固定接続すればよい。好ましくは、位置決めリブにより取り囲まれる円の直径は、バネと閉塞部材の位置決め及び固定がより良好となるよう、バネの外径よりもやや小さくなっている。
【0075】
更に、前記水流経路の内壁には、位置規制スタンド203が階段状に設置及び形成されている。前記位置規制スタンド203は、閉塞部材の誘導リブ905の下端面に密着し支持されて、閉塞部材が下方へ運動し過ぎないよう規制する。また、前記位置規制スタンド下方の水流経路の内壁には、係合斜面204が設けられている。前記閉塞部材の一端にはパッキン902が嵌設されており、前記係合斜面がパッキンに係合するとともに、密封接触する。
【0076】
閉塞部材は水流経路の内壁と係合して水流を制御する。そのため、閉塞部材と密封接触する水流経路の内壁は内側に突出するよう設けられ、水流経路の内径よりも小さな吐水口を形成している。
【0077】
閉塞部材のうち吐水口に面する一端にはシール溝が設けられており、シール溝にはパッキンが嵌設されている。パッキン上方の閉塞部材の直径はパッキン下方の閉塞部材の直径よりもやや大きい。このようにパッキンを嵌設することで斜面が略形成され、水流経路内壁の係合斜面と密着及び密封接触することで、水流が遮断される。
【0078】
閉塞部材が水流を遮断する際には、閉塞部材の一端に嵌設されたパッキンと水流経路の係合斜面が密封接触するとともに、係合斜面上方の位置規制スタンドが閉塞部材の誘導リブの下端面に密着し支持されて、閉塞部材が下方へ運動し過ぎないよう規制する。また、水圧が大き過ぎる場合にパッキンが過度に押圧されて密封機能を喪失する事態が防止される。
【実施例7】
【0079】
本実施例は、洗濯機用給水管及び給水管継手3を含む洗濯機を提供する。前記洗濯機用給水管は、給水管継手を介して前記洗濯機用水栓に装着される。洗濯機用水栓の吐水口の内部には閉塞部材9が設けられており、前記押上柱の一端が給水管継手の内部に設けられている。
【0080】
給水管継手は、管継手302とロックスリーブ301を含む。ロックスリーブ301は管継手302に対し上下に運動可能であり、且つ、セルフロックバネ303により位置復帰してロック可能である。また、ロックスリーブと管継手は位置規制リングにより抜け落ちが防止される。以下に、具体的に説明する。
【0081】
摺動可能なロックスリーブ301を押下し、水栓の吐水口を給水管継手3に挿入してからロックスリーブ301を解放する。すると、セルフロックバネ303の弾性力によって、ロックスリーブが弾性力の回復の働きで上方へ運動し、位置復帰する。これにより、セルフロック面取り構造がボール305を押圧しながら徐々に内側へと運動する。その結果、ボールが吐水ヘッド凹溝201内に押し込まれ、「パチッ」という音が鳴ると、セルフロック構造のボールが水栓の吐水ヘッドにおける凹溝201に嵌入したことを意味する。これにより、給水管構造は抜け落ちることがなくなる。且つ、吐水口と継手は環状のシール304により密封されるため、水栓の吐水ヘッドと給水管継手との間に漏れが生じることがない。
【0082】
水栓の吐水ヘッドを接続するロックスリーブは運動可能であり、内部に有するN個のボールによってロック作用を奏する。下方に向けて外力を加えると、水栓のロック解除面取り構造が、ボールを押圧して外側へと徐々に運動させる。その結果、ボールがロック解除凹溝に押し込まれ、吐水ヘッド凹溝には嵌入し得なくなるため、管に接続された水栓を容易に取り外し可能となる。
【0083】
本実施例の給水管継手の内部には押上柱10が予め装着されており、且つ、押上柱の基部周りには流路溝1003が備わっている。
【0084】
本実施例の給水管と前記洗濯機用水栓を接続すると、給水管の押上柱が自ずと閉塞部材を押し上げて、バネを圧縮する。水栓の摘みを90°回転させると、水流は本体を経由して吐水ヘッドに進入し、続いて水栓の吐水口を通って洗濯機用給水管へと進入することで、水流が洗濯機に進入可能となる。
【0085】
前記押上柱は、給水管継手と一体的に射出成形することが好ましい。ただし、前記押上柱は単独の部材としてもよいし、水栓の継手に固定してもよい。
【0086】
洗濯機用給水管と洗濯機用水栓が接続されたときだけ水栓は給水管に給水し、水流経路を形成する。洗濯機用給水管と洗濯機用水栓が接続されていないか抜け落ちた場合、水栓内部の閉塞部材は水栓の吐水口を密封する。仮に水栓の内部でバルブコアが開いたとしても、水は吐水口から流出することがないため、消費者の財産が極めて高度に保障される。
【0087】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に限定するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではなく、本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて行うわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされる。本発明の技術方案の内容を逸脱することなく、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲内とされる。