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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860690
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】アンテナ及び携帯端末
(51)【国際特許分類】
   H01Q 5/50 20150101AFI20210412BHJP
   H01Q 5/378 20150101ALI20210412BHJP
   H01Q 9/14 20060101ALI20210412BHJP
   H01Q 1/24 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   H01Q5/50
   H01Q5/378
   H01Q9/14
   H01Q1/24 Z
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-552187(P2019-552187)
(86)(22)【出願日】2018年9月21日
(65)【公表番号】特表2020-530948(P2020-530948A)
(43)【公表日】2020年10月29日
(86)【国際出願番号】CN2018107045
(87)【国際公開番号】WO2020019465
(87)【国際公開日】20200130
【審査請求日】2019年9月20日
(31)【優先権主張番号】201810841024.8
(32)【優先日】2018年7月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 家栄
【審査官】 岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第105811079(CN,A)
【文献】 特開2012−160817(JP,A)
【文献】 国際公開第2018/090295(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0375514(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0194139(US,A1)
【文献】 登録実用新案第3211580(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナであって、
前記アンテナが携帯端末に適用され、前記携帯端末は第一金属フレームと第二金属フレームを含み、前記第一金属フレームの第一端部と前記第二金属フレームの第一端部との間に隙間が存在し、前記第一金属フレームの長さが所定周波数帯域波長の4分の1以下であり、且つ前記第一金属フレームの長さが前記第二金属フレームの長さよりも大きく、
前記第一金属フレーム上に給電点を含み、前記給電点が前記第一金属フレームの第一端部の所定位置にあり、前記給電点が第一コンデンサー素子の第一端部に結合され、前記第一コンデンサー素子の第二端部が切替スイッチの第一端部に結合され、前記切替スイッチの第二端部が第二コンデンサー素子の第一端部又はインダクタ素子の第一端部に結合され、前記第二コンデンサー素子の第二端部又は前記インダクタ素子の第二端部が第一接地点に結合され、且つ前記第一金属フレームの第二端部が第二接地点に結合され、第一アンテナを形成し、
前記第二金属フレームの第二端部が第三接地点に結合され、第二アンテナを形成する、アンテナ。
【請求項2】
前記切替スイッチが前記第一金属フレームの中心点位置に位置する
請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記切替スイッチは前記第二コンデンサー素子に結合されるように切り替えられた場合、前記第一アンテナと前記第二アンテナは中低周波信号と低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置され、又は、
前記切替スイッチは前記インダクタ素子に結合されるように切り替えられた場合、前記第一アンテナと前記第二アンテナは高周波信号と前記低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置される
請求項1に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記切替スイッチは前記第二コンデンサー素子に結合されるように切り替えられた場合、前記第二コンデンサー素子の所在する位置から前記隙間までの間の前記第一アンテナにおける部分は前記第二アンテナとともに中間周波信号を放射するように配置され、前記第一アンテナの4分の1の波長モードで共振は低周波信号を放射するように配置され、前記第一アンテナの4分の3の波長モードでの共振は前記低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置され、又は、
前記切替スイッチは前記インダクタ素子に結合されるように切り替えられた場合、前記インダクタ素子の所在する位置から前記隙間までの間の前記第一アンテナにおける部分は前記第二アンテナとともに高周波信号を放射するように配置され、前記第一アンテナの4分の3の波長モードでの共振は前記低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置される
請求項3に記載のアンテナ。
【請求項5】
前記第一金属フレームの長さと30ミリメートルとの間の差が所定数値以下であり、前記第二金属フレームの長さの値が16ミリメートル〜20ミリメートルにある
請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンテナ。
【請求項6】
前記第一コンデンサー素子の値が0.5p〜2.5pにある
請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンテナ。
【請求項7】
前記第一金属フレームと前記第二金属フレームはいずれも前記携帯端末の底部フレームである
請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンテナ。
【請求項8】
前記第一金属フレームの第一端部と前記第二金属フレームの第一端部との間の隙間幅は2ミリメートルである
請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンテナ。
【請求項9】
前記第一コンデンサー素子の第二端部は前記第一金属フレームによって前記切替スイッチの第一端部に結合される
請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンテナ。
【請求項10】
携帯端末であって、
前記携帯端末は上記請求項1〜9のいずれか1項に記載のアンテナを含む、携帯端末。
【発明の詳細な説明】
【関連出願と相互参照】
【0001】
本出願は、出願番号が201810841024.8で、出願日が2018年07月27日である中国特許出願に基づいて提出され、且つ該中国特許出願の優先権を主張し、該中国特許出願のすべての内容がここに参照として本出願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明の実施例は携帯端末の技術分野に関し、特にアンテナ及び携帯端末に関する。
【背景技術】
【0003】
5G時代の到来に従って、信号伝送に用いることができる周波数帯域がますます多くなり、携帯端末におけるアンテナの放射に対するニーズも継続的に拡大され、例えば、現在の従来周波数帯域の信号を放射することができるうえで、更に5Gにおける低周波ミリメートル波周波数帯域の信号を放射することができるようにアンテナに要求し、該低周波ミリ波周波数帯域はSub−6GHz周波数帯域と通称される。しかし、携帯端末技術の迅速な発展に従って、携帯端末の画面比率が徐々に増加し、且つ内部には金属構造の素子も継続的に増加し、このように、携帯端末の本体内部においてアンテナを設計するためのクリアランスエリアがますます小さくなることを引き起こす。このため、現在、様々な周波数帯域信号の放射を実現するように小さいクリアランスエリアでアンテナを設計することは急務である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、様々な周波数帯域信号の放射を実現することができるように、アンテナ及び携帯端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例の第一態様によれば、アンテナを提供し、前記アンテナは携帯端末に適用され、前記携帯端末は第一金属フレームと第二金属フレームを含み、前記第一金属フレームの第一端部と前記第二金属フレームの第一端部との間に隙間が存在し、前記第一金属フレームの長さが所定周波数帯域波長の4分の1の範囲内にあり、且つ前記第一金属フレームの長さが前記第二金属フレームの長さよりも大きく、
前記第一金属フレームに給電点を含み、前記給電点が前記第一金属フレームの第一端部の所定位置にあり、前記給電点が第一コンデンサー素子の第一端部に結合され、前記第一コンデンサー素子の第二端部が切替スイッチの第一端部に結合され、前記切替スイッチの第二端部が第二コンデンサー素子の第一端部又はインダクタ素子の第一端部に結合され、前記第二コンデンサー素子の第二端部又は前記インダクタ素子の第二端部が第一接地点に結合され、且つ前記第一金属フレームの第二端部が第二接地点に結合され、第一アンテナを形成し、
前記第二金属フレームの第二端部が第三接地点に結合され、第二アンテナを形成する。
【0006】
選択的に、前記切替スイッチが前記第一金属フレームの中心点位置に位置する。
【0007】
選択的に、前記切替スイッチは前記第二コンデンサー素子に結合されるように切り替えられた場合、前記第一アンテナと前記第二アンテナは中低周波信号と低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置され、又は、
前記切替スイッチは前記インダクタ素子に結合されるように切り替えられた場合、前記第一アンテナと前記第二アンテナは高周波信号と前記低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置される。
【0008】
選択的に、前記切替スイッチは前記第二コンデンサー素子に結合されるように切り替えられた場合、前記第二コンデンサー素子の所在する位置から前記隙間までの間の前記第一アンテナにおける部分は前記第二アンテナとともに中間周波信号を放射するように配置され、前記第一アンテナの4分の1の波長モードでの共振が低周波信号を放射するように配置され、前記第一アンテナの4分の3の波長モードでの共振が前記低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置され、又は、
前記切替スイッチは前記インダクタ素子に結合されるように切り替えられた場合、前記インダクタ素子の所在する位置から前記隙間までの間の前記第一アンテナにおける部分は前記第二アンテナとともに高周波信号を放射するように配置され、前記第一アンテナの4分の3の波長モードでの共振が前記低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置される。
【0009】
選択的に、前記第一金属フレームの長さと30ミリメートルとの間の差が所定範囲内にあり、前記第二金属フレームの長さの値が16ミリメートル〜20ミリメートルにある。
【0010】
選択的に、前記第一コンデンサー素子の値が0.5p〜2.5pにある。
【0011】
選択的に、前記第一金属フレームと前記第二金属フレームはいずれも前記携帯端末の底部フレームである。
【0012】
選択的に、前記第一金属フレームの第一端部と前記第二金属フレームの第一端部との間の隙間幅は2ミリメートルである。
【0013】
選択的に、前記第一コンデンサー素子の第二端部は前記第一金属フレームによって前記切替スイッチの第一端部に結合される。
【0014】
本発明の実施例の第二態様によれば、上記第一態様に記載のアンテナを含む携帯端末を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施例が提供した技術案は以下の有益な効果を含むことができる。
【0016】
本発明の実施例は、携帯端末に適用されるアンテナを提供する。該アンテナは主に携帯端末の第一金属フレームと第二金属フレームによって実現され、該第一金属フレームと該第二金属フレームとの間に隙間が存在する。該第一金属フレームにおける隙間に近い一端の所定位置に給電点を含み、該給電点が第一コンデンサー素子に結合され、該第一コンデンサー素子が切替スイッチに結合され、該切替スイッチが第二コンデンサー素子又はインダクタ素子に結合され、該第二コンデンサー素子又はインダクタ素子が第一接地点に結合され、該第一金属フレームが第二接地点に結合され、アンテナの一部を形成する。また、該第二金属フレームが第三接地点に結合され、アンテナの他の部分を形成する。第一金属フレームの長さが所定周波数帯域波長の4分の1の範囲内にあるので、切替スイッチが第二コンデンサー素子とインダクタ素子の間の切り替えを行う場合、該2つの部分のアンテナは従来の周波数帯域信号の放射を実現することができるだけでなく、該第一金属フレームの高次モードでの共振を利用して低周波ミリ波周波数帯域の信号放射を実現することができ、即ちSub 6GHz周波数帯域の信号も放射することができ、本発明の実施例において、余分の他の素子及びアンテナブランチを増設しない前提で、該アンテナは様々な異なる周波数帯域信号の放射を実現した。
【0017】
上記の一般的な説明及び後述の詳細な説明は単に例示的、説明するためのものであり、本発明の実施例を限定するためのものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】一例示的な実施例に従って示されたアンテナの概略構成図である。
図2】一例示的な実施例に従って示されたアンテナの正面の実体構造の概略図である。
図3】一例示的な実施例に従って示されたアンテナの背面の実体構造の概略図である。
図4】一例示的な実施例に従って示されたSmith概略図である。
図5】一例示的な実施例に従って示された等価回路図である。
図6】一例示的な実施例に従って示された信号のリターンロスの概略図である。
図7】一例示的な実施例に従って示されたもう一つの等価回路図である。
図8】一例示的な実施例に従って示されたもう一つの信号のリターンロスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここに示された図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本発明の実施例が示されており、且つ明細書とともに本発明の実施例の原理を解釈するためのものである。
【0020】
ここで例示的な実施例を詳細に説明し、その具体例が図面に示される。以下の説明において図面に係る場合、特に明記しない限り、異なる図面における同一の符号は同一または類似の要素を示す。以下の例示的な実施例に説明された実施形態は本発明の実施形態と一致するすべての実施形態を表すとは限らない。逆に、これらは単に本発明の実施例の幾つかの態様と一致する装置及び方法の例だけである。
【0021】
本発明の実施例が提供したアンテナ構造及び信号放射原理を詳細に説明する前に、まず、本発明の実施例に係る適用シーンを簡単に紹介する。
【0022】
現在、4G時代の時分割複信ロングタームエボリューション(TDD−LTE:Time Division Long Term Evolution)及び周波数分割複信ロングタームエボリューション(FDD−LTE:Frequency Division Duplex Long Term Evolution)と同様に、現在段階の5G技術にも2つの発展方向があり、それぞれはSub−6GHz及び6GHz以上のミリメートル波の周波数帯である。該2つの方向において、Sub−6GHzを達成する難易度は比較的容易で、通信事業者の現行のインフラストラクチャを引き続き使用することができ、且つ周波数帯域の分割も比較的明確であり、このため、今後数年間で、Sub−6GHz周波数帯域は通信事業者が5G計画をアップグレードするための重要な過渡的技術になり、該Sub−6GHz周波数帯域はn77、n78及びn79という幾つかの周波数帯域を含むことが可能であり、例えば、国内で公表されたように、n77周波数帯域における3.3GHz〜3.6GHz、及びn79周波数帯域における4.8GHz〜5GHzを使用しようとすることである。それによって、携帯端末におけるアンテナの放射に対するニーズも増加する可能性があり、即ちアンテナは、例えば2G、3G及び4G等を含む従来の周波数帯域の信号を放射することができるだけでなく、更に上記Sub−6GHz周波数帯域の信号を放射することができる必要があることを要求する。しかしながら、全画面表示及び金属材質の普及及び進化に伴い、携帯端末におけるアンテナのために残されたクリアランスエリアはますます小さくなり、このように、従来の周波数帯域信号を放射するうえでSub−6GHz周波数帯域信号の放射を増加させることは非常に困難である。
【0023】
このため、本発明の実施例はアンテナを提供し、該アンテナは例えばスイッチような素子及びアンテナブランチを更に増設しない前提で、従来の周波数帯域及びSub−6GHz周波数帯域信号の放射を実現することができ、これにより、ますます難しくなるアンテナ設計と周波数帯域のニーズ増加との矛盾を解決した。
【0024】
次に、図面を組み合わせて本発明の実施例が提供したアンテナを詳細に紹介する。図1に示すように、該図1は一例示的な実施例に従って示されたアンテナの概略構成図であり、該アンテナは携帯端末に適用され、該携帯端末は第一金属フレーム1と第二金属フレーム2を主に含み、該第一金属フレーム1の第一端部と該第二金属フレーム2の第一端部との間に隙間が存在し、該第一金属フレーム1の長さが所定周波数帯域波長の4分の1の範囲内にあり、且つ該第一金属フレーム1の長さが該第二金属フレーム2の長さよりも大きい。
【0025】
該第一金属フレーム1上には給電点3を含み、該給電点3が該第一金属フレーム1の第一端部の所定位置にあり、該給電点3が第一コンデンサー素子4の第一端部に結合され、該第一コンデンサー素子4の第二端部が切替スイッチ5の第一端部に結合され、該切替スイッチ5の第二端部が第二コンデンサー素子6の第一端部又はインダクタ素子7の第一端部に結合され、該第二コンデンサー素子6の第二端部又は該インダクタ素子7の第二端部が第一接地点に結合され、且つ該第一金属フレーム1の第二端部が第二接地点に結合され、第一アンテナを形成する。該第二金属フレームの第二端部が第三接地点に結合され、第二アンテナを形成する。
【0026】
図2図3を参照して、該図2図3はそれぞれ該アンテナが携帯端末の正面の実体構造の概略図及び背面の実体構造の概略図である。即ち、ここで既存の携帯端末の第一金属フレーム1及び第二金属フレーム2を利用して該アンテナを設計し、このように、余分のその他の素子又はアンテナブランチを増設する必要とせず、アンテナの占有スペースを節約し、即ち狭いクリアランスエリアで、該第一金属フレーム1と該第二金属フレーム2を利用して、アンテナを設計することができ、且つ該アンテナを利用して様々な周波数帯域信号の放射を実現する。
【0027】
幾つかの実施例において、該第一金属フレーム1と該第二金属フレーム2がいずれも該携帯端末の底部フレームであってよい。勿論、幾つかの他の実施例において、該第一金属フレーム1と該第二金属フレーム2がいずれも該携帯端末の上部フレームであってもよいし、又は、更に該第一金属フレーム1と該第二金属フレーム2のうちのいずれか一つは携帯端末の上部フレームであり、他方は携帯端末の底部フレームであってよく、本発明の実施例はこれを限定しない。
【0028】
上記所定位置はユーザによって実際のニーズに応じてカスタマイズされることができ、即ち、本発明の実施例において、該第一金属フレーム1における隙間に近い縁部に給電点3が設置され、且つ該給電点3が第一コンデンサー素子4の第一端部に結合される。また、異なる周波数帯域信号の放射を実現するために、該第一コンデンサー素子4の第二端部が切替スイッチ5の第一端部に結合され、切替スイッチ5の第二端部が第二コンデンサー素子6の第一端部又はインダクタ素子7の第一端部に結合され、該切替スイッチ5が該第二コンデンサー素子6とインダクタ素子7間で切り替えを行う時に、異なる周波数帯域信号の放射を容易に実現することができる。
【0029】
更に、第一金属フレーム1が放射した磁場には電界ゼロポイントが存在するので、切替スイッチ5の作動に影響を与えないように、一般的に該切替スイッチ5を該第一金属フレーム1における低次モードと高次モードの非電界ゼロポイントの位置に位置させてもよい。例えば、幾つかの実施例において、該切替スイッチ5は該第一金属フレーム1の中心点位置に位置してよい。
【0030】
1つの可能な実現形態において、該第一コンデンサー素子4の第二端部は第一金属フレーム1によって切替スイッチ5の第一端部に結合される。
【0031】
例えば、該第一コンデンサー素子4の第二端部が第一金属フレーム1に結合され、且つ該切替スイッチ5の第一端部が該第一金属フレーム1に結合される。該第一金属フレーム1が導電性を有するので、該第一コンデンサー素子4の第二端部は第一金属フレーム1によって切替スイッチ5の第一端部との結合を実現する。
【0032】
幾つかの実施例において、該第一コンデンサー素子4の第二端部と第一金属フレーム1とが弾性薄板によって結合を実現し、且つ該切替スイッチ5の第一端部と該第一金属フレーム1とが弾性薄板によって結合を実現する。
【0033】
更に、該第一コンデンサー素子4の第二端部と第一金属フレーム1とが1つ又は複数の弾性薄板によって結合を実現することができ、且つ該切替スイッチ5の第一端部と該第一金属フレーム1との間も1つ又は複数の弾性薄板によって結合を実現することができる。
【0034】
幾つかの実施例において、該アンテナがSub−6GHzにおけるn77周波数帯域を放射することができることを例として説明し、この際、上記所定周波数帯域は1.1GHz〜1.2GHzであってよい。即ち該第一金属フレーム1の長さを1.1−1.2GHz周波数範囲付近4分の1の波長モードに満たさせ、該波長が上記所定周波数帯域波長である。
【0035】
1つの可能な実現形態において、該第一金属フレーム1の長さと30ミリメートルとの間の差が所定範囲内にあり、該第二金属フレーム2の長さの値が16ミリメートル〜20ミリメートルにある。即ち、該第二金属フレーム2の長さが一般的に2.3GHz−2.7GHzの高周波部分の低次モードの共振の長さを満たすように要求される。
【0036】
上記所定範囲はユーザによって実際のニーズに応じてカスタマイズされることができ、即ち、該第一金属フレーム1の長さが約30ミリメートル程度に設定されることができる。
【0037】
更に、上記第一コンデンサー素子4の値が0.5p〜2.5pにある。1つの選択可能な実現形態において、アンテナの放射精度を向上させるために、該第一コンデンサー素子4を調整可能なコンデンサーとして選択することができ、これにより実現過程において、該調整可能なコンデンサーの容量値を調整することによって、必要な容量値の大きさを設定する。例えば、第二コンデンサー素子6に結合するように切り替えられることに比べて、切替スイッチ5がインダクタ素子7に結合されるように切り替えられた場合、該第一コンデンサー素子4の電気容量値を少し大きめに調整することができる。
【0038】
本発明の実施例において、給電点3の位置を第一金属フレーム1の縁部に近くするように調整し、該第一金属フレーム1の長さが1.1GHz−1.2GHzの周波数範囲付近の4分の1の波長モードを満たし、この際、図4に示すように、該図4におけるsmith図から分かるように、該1.1GHz−1.2GHz周波数範囲の対応するmark1点がsmithのゼロ軸に位置し、smith図におけるmark2点の位置に示すように、対応する0.9GHzの周波数ポイントがインダクタンス領域の50オーム等のインピーダンス円付近にある。この際、三倍の関係での計算から分かるように、該第一金属フレーム1の4分の3の波長モードでの共振周波数が約3.3GHz−3.6GHz範囲付近にあり、smith図におけるmark3〜mark4という部分の範囲に示すように、この部分は同様に50オーム等インピーダンス円で交差点がある。このため、給電点3に容量値の小さい第一コンデンサー素子を直列接続する時、同時に2G、3G及び4G周波数帯域の低周波部分及びSub−6GHz部分をともに矢印方向に沿って50オーム付近に引くことができ、この2つの共振モードを同時にアクティブする。これにより、該第一金属フレーム1の対応する異なる波長モードでの共振を利用して様々な周波数帯域信号の放射を実現することができる。
【0039】
更に、隙間の幅がアンテナに一定の影響を及ばすので、幾つかの実施例において、良好な信号放射を実現するように、上記第一金属フレーム1の第一端部と該第二金属フレーム2の第二端部間の隙間幅を2ミリメートルに設定することができる。
【0040】
なお、上記第一接地点、第二接地点及び第三接地点は互いに同じであっても異なっていてもよく、本発明の実施例はこれを限定しない。
【0041】
次に、該アンテナの様々な周波数帯域信号の放射原理を紹介する。上記のように、切替スイッチ5が第二コンデンサー素子6とインダクタ素子7間で切り替えを行う場合、異なる周波数帯域信号の放射を実現することができ、具体的には以下のように実現する。
【0042】
該切替スイッチ5は該第二コンデンサー素子6に結合されるように切り替えられる時、該第一アンテナと該第二アンテナは中低周波信号と低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置される。該切替スイッチ5は該インダクタ素子7に結合されるように切り替えられる時、該第一アンテナと該第二アンテナは高周波信号と該低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置される。
【0043】
更に、該切替スイッチ5は該第二コンデンサー素子6に結合されるように切り替えられる時、該第二コンデンサー素子6の所在する位置から該隙間までの間の該第一アンテナにおける部分は該第二アンテナとともに中間周波信号を放射するように配置され、該第一アンテナの4分の1の波長モードでの共振は低周波信号を放射するように配置され、該第一アンテナの4分の3の波長モードでの共振は該低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置される。又は、該切替スイッチ5は該インダクタ素子7に結合されるように切り替えられる時、該インダクタ素子7の所在する位置から該隙間までの間の該第一アンテナにおける部分は該第二アンテナとともに高周波信号を放射するように配置され、該第一アンテナの4分の3の波長モードでの共振は該低周波ミリ波周波数帯域の信号を放射するように配置される。
【0044】
該切替スイッチ5は該第二コンデンサー素子6に結合されるように切り替えられる時、図5を参照して、該図5は一例示的な実施例に従って示された等価回路図であり、この際、該第一アンテナの4分の1の波長モードでの共振は低周波信号を放射するように配置され、該第一アンテナの4分の3の波長モードでの共振はSub−6GHz周波数帯域の信号を放射するように配置される。図6を参照して、該図6は放射された信号のリターンロスの概略図であり、該図6から分かるように、この時の第一アンテナと第二アンテナは中低周波信号及びSub−6GHz周波数帯域信号の放射を実現した。
【0045】
該切替スイッチ5は該インダクタ素子7に結合されるように切り替えられる時、図7を参照して、該図7は一例示的な実施例に従って示されたもう一つの等価回路図であり、この際、該第一アンテナの4分の3の波長モードでの共振はSub−6GHz周波数帯域の信号を放射するように配置される。図8を参照して、該図8は放射された信号のリターンロスの概略図であり、該図8から分かるように、この時の第一アンテナと第二アンテナは高周波信号及びSub−6GHz周波数帯域信号の放射を実現した。
【0046】
なお、本発明の実施例は切替スイッチ5、第二コンデンサー素子6及びインダクタ素子7の数及びチャンネルステータスの数を限定せず、即ち、Sub−6GHz周波数帯域は複数の周波数帯域を含み、例えば、n77、n78及びn79ような幾つかの周波数帯域を含むので、幾つかの実施例において、上記n77、n78及びn79ような幾つかの異なる周波数帯域の信号の放射を実現することができるように、複数の切替スイッチ5、複数の第二コンデンサー素子6又は複数のインダクタ素子7を設置することができる。例えば、n77周波数帯域信号を放射する時、該第二コンデンサー素子6の容量値が2.7pであり、該インダクタ素子7のインダクタンス値が8nである。
【0047】
本発明の実施例において、携帯端末に適用されるアンテナを提供する。該アンテナは主に携帯端末の第一金属フレームと第二金属フレームによって実現され、該第一金属フレームと該第二金属フレームとの間に隙間が存在する。該第一金属フレームにおける隙間に近い一端の所定位置に給電点を含み、該給電点が第一コンデンサー素子に結合され、該第一コンデンサー素子が切替スイッチに結合され、該切替スイッチが第二コンデンサー素子又はインダクタ素子に結合され、該第二コンデンサー素子又はインダクタ素子が第一接地点に結合され、該第一金属フレームが第二接地点に結合され、アンテナの一部を形成する。また、該第二金属フレームが第三接地点に結合され、アンテナの他の部分を形成する。第一金属フレームの長さが所定周波数帯域波長の4分の1の範囲内にあるので、切替スイッチが第二コンデンサー素子とインダクタ素子の間の切り替えを行う場合、該2つの部分のアンテナは従来の周波数帯域信号の放射を実現することができるだけでなく、該第一金属フレームの高次モードでの共振を利用して低周波ミリ波周波数帯域の信号放射を実現することができ、即ちSub 6GHz周波数帯域の信号をも放射することができ、本発明の実施例において、余分の他の素子及びアンテナブランチを増設しない前提で、該アンテナは様々な異なる周波数帯域信号の放射を実現した。
【0048】
当業者は明細書を閲覧し、本明細書に開示された発明を実施した後、本発明の実施例のその他の実施案を想到し得る。本出願は本発明の実施例の任意の変形、用途又は適応的な変化をカバーするためのものであり、これらの変形、用途又は適応的な変化は本発明の一般的な原理に従うとともに、本発明の実施例に開示されない本技術分野における技術常識又は慣用の技術手段を含む。明細書と実施例は単に例示的なものだけと見なされる。
【0049】
本発明の実施例が以上に既に説明されて図面に示された正確な構造に限定されず、且つその範囲から逸脱しないように様々な修正及び改変を行うことができることを理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の実施例が提供した技術案は以下の有益な効果を含むことができる。
【0051】
本発明の実施例は携帯端末に適用されるアンテナを提供する。該アンテナは主に携帯端末の第一金属フレームと第二金属フレームで実現され、該第一金属フレームが第二接地点に結合され、アンテナの一部を形成する。また、該第二金属フレームが第三接地点に結合され、アンテナの他の部分を形成する。第一金属フレームの長さが所定周波数帯域波長の4分の1の範囲内にあるので、切替スイッチが第二コンデンサー素子とインダクタ素子の間の切り替えを行う場合、該2つの部分のアンテナは従来の周波数帯域信号の放射を実現することができるだけでなく、該第一金属フレームの高次モードでの共振を利用して低周波ミリ波周波数帯域の信号放射を実現することができ、即ちSub 6GHz周波数帯域の信号をも放射することができ、本発明の実施例において、余分の他の素子及びアンテナブランチを増設しない前提で、該アンテナは様々な異なる周波数帯域信号の放射を実現した。
【符号の説明】
【0052】
1:第一金属フレーム、2:第二金属フレーム、3:給電点、4:第一コンデンサー素子、5:切替スイッチ、6:第二コンデンサー素子、7:インダクタ素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8