特許第6860727号(P6860727)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝メモリ株式会社の特許一覧

特許6860727半導体装置の製造方法および半導体製造装置
<>
  • 特許6860727-半導体装置の製造方法および半導体製造装置 図000002
  • 特許6860727-半導体装置の製造方法および半導体製造装置 図000003
  • 特許6860727-半導体装置の製造方法および半導体製造装置 図000004
  • 特許6860727-半導体装置の製造方法および半導体製造装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860727
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】半導体装置の製造方法および半導体製造装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20210412BHJP
   B24B 49/10 20060101ALI20210412BHJP
   B24B 37/013 20120101ALI20210412BHJP
【FI】
   H01L21/304 621D
   B24B49/10
   B24B37/013
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-77514(P2020-77514)
(22)【出願日】2020年4月24日
(62)【分割の表示】特願2015-7017(P2015-7017)の分割
【原出願日】2015年1月16日
(65)【公開番号】特開2020-127041(P2020-127041A)
(43)【公開日】2020年8月20日
【審査請求日】2020年4月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(72)【発明者】
【氏名】松井 之輝
(72)【発明者】
【氏名】川崎 貴彦
(72)【発明者】
【氏名】側瀬 聡文
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 修治
(72)【発明者】
【氏名】三木 勉
【審査官】 杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−131732(JP,A)
【文献】 特開2004−028823(JP,A)
【文献】 特開2002−160154(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0061088(US,A1)
【文献】 特開2012−192511(JP,A)
【文献】 特開平11−183447(JP,A)
【文献】 特開2003−037090(JP,A)
【文献】 特開2003−086564(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/156083(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
B24B 37/013
B24B 49/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物を保持する回転可能な第1テーブルと、
前記被加工物を研磨布によって研磨するための回転可能な第2テーブルと、
前記研磨布の表面にスラリを供給する供給部と、
前記被加工物の研磨中に前記被加工物から発生する弾性波を検出するAE(Acoustic Emission)センサと、
前記AEセンサにより検出された弾性波を解析する弾性波処理ユニットと、
制御部と、を備え、
前記弾性波処理ユニットは、
他の被加工物に対する研磨がスクラッチまたはクラックが発生することなく終了した場合に得られた第1弾性波データと、他の被加工物に対する研磨中にスクラッチまたはクラックが発生した場合にその種類および程度毎に得られた第2弾性波データとを、4次元以上の特徴量のそれぞれを軸とする特徴空間にプロットし、
前記特徴空間にプロットされた前記第1弾性波データと前記第2弾性波データを、正常研磨モードと、スクラッチまたはクラックの前記種類および前記程度毎の複数の不良モードとにカテゴライズし、
前記被加工物の前記研磨中に、前記AEセンサにより得られる第3弾性波データを、前記特徴空間にプロットし、
パターン認識を行うことで、前記第3弾性波データが前記正常研磨モードと前記複数の不良モードのいずれに対応するかを特定する、半導体製造装置。
【請求項2】
前記特徴空間の各軸の特徴量は、前記第1弾性波データおよび前記第2弾性波データのそれぞれにフーリエ変換を用いて周波数分析を行って得られる、請求項1に記載の半導体製造装置。
【請求項3】
前記研磨の前に、前記第2弾性波データとして、スクラッチまたはクラックの種類と、その程度が同じとなる複数のデータが収集される、請求項 1 に記載の半導体製造装置。
【請求項4】
前記データを収集するときに、シミュレーションを用いて生成されたデータが使用される、請求項3に記載の半導体製造装置。
【請求項5】
前記第2テーブルを回転可能に保持する円柱状の台座部をさらに有し、
前記供給部は、前記第2テーブルの前記表面側に配置され、前記台座部の延伸方向からみたとき円の中央部に配置される、請求項1に記載の半導体製造装置。
【請求項6】
前記AEセンサは、前記第2テーブルの前記表面側に配置される、請求項5に記載の半導体製造装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記弾性波処理ユニットが前記被加工物の異常を検出または予測した場合、前記研磨を中止すること、前記研磨の研磨条件を変更すること、または前記研磨を継続することを決定する、請求項1に記載の半導体製造装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の前記半導体製造装置を用いて半導体装置を製造することを含む、半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置の製造方法および半導体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置については微細化の進展に伴い新たな構造が提案されている。例えば、1Xnm世代以降の半導体メモリでは、大容量化・低消費電力化に優れるエアギャップ構造が導入されている。
【0003】
しかしながら、エアギャップ構造には、デバイスの機械的強度を低下するという欠点がある。そのため、スラリを用いた通常の化学的機械的研磨(hemical echanical olishing:以下、「CMP」という)技術を用いると、スクラッチの発生に加え、CMP時のせん断応力によりエアギャップが崩壊し、これに伴ってクラックが発生する場合がある。
【0004】
このようなクラックの発生については、研磨後のウェーハ欠陥検査で初めて判明するのではなく、研磨中のダメージ異常としてリアルタイムで検出しまたは予測することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−24919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、研磨中のスクラッチまたはクラックをリアルタイムで検出しまたは予測することができる半導体装置の製造方法および半導体製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態の半導体装置の製造方法は、被加工物の研磨中に前記被加工物から発生する弾性波を検出することと、検出された弾性波を解析して前記研磨中に発生する前記加工物の異常を検出しまたは予測することと、を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の一形態による半導体製造装置の概略構成を示すブロック図の一例。
図2図1に示す半導体製造装置の弾性波処理ユニットにより得られたパワースペクトルの一例を示す図。
図3】クラックが発生した被加工物の断面を観察した像の一例を示す図。
図4図1に示す半導体製造装置の弾性波処理ユニットによるパターン認識に使用される参照データの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態のいくつかについて図面を参照しながら説明する。図面において、同一の部分には同一の参照番号を付し、その重複説明は適宜省略する。また、添付の図面は、それぞれ発明の説明とその理解を促すためのものであり、各図における形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所がある点に留意されたい。
【0010】
本願明細書において、説明中の上下等の方向を示す用語は、CMP装置の説明においては研磨テーブルの表面のうち研磨布が搭載される面側を上とし、被加工物の説明においては基板の被研磨物が形成された面側を上とした場合の相対的な方向を指し示す。そのため、重力加速度方向を基準とした現実の方向と異なる場合がある。
【0011】
(A)CMP装置
図1は、実施の一形態による半導体製造装置の概略構成を示すブロック図の一例である。図1に示すCMP装置1は、台座部11と、第2駆動ユニット26と、研磨布12と、被加工物14を保持する保持部13と、第1駆動ユニット24と、供給部15と、音響反射(coustic mission:以下、適宜「AE」という)センサ16と、弾性波処理ユニット18と、制御コンピュータ22と、を含む。
【0012】
台座部11は、研磨テーブル軸11aと、研磨テーブル軸11aに連結された研磨テーブル11bとを有する。研磨テーブル軸11aは、第2駆動ユニット26に連結される。
【0013】
第2駆動ユニット26は、例えば図示しないモータなどの駆動手段を含む。第2駆動ユニット26は、制御コンピュータ22に接続され、制御コンピュータ22からの指令信号に従って研磨テーブル軸11aを介して研磨テーブル11bを回転駆動する。本実施形態において、研磨テーブル11bは例えば第2のテーブルに対応し、第2駆動ユニット26は例えば第2の駆動ユニットに対応する。
【0014】
保持部13は、軸131を介して第1駆動ユニット24に連結される。
【0015】
第1駆動ユニット24は、例えば図示しないモータなどの駆動手段を含む。第1駆動ユニット24は、制御コンピュータ22に接続され、制御コンピュータ22からの指令信号に従って軸131を介して保持部13を回転駆動する。第1駆動ユニット24は、回転駆動のみならず、三次元を構成するX,Y,Zのいずれの方向にも保持部13を移動させることが可能である。例えば図1に示すように研磨布12の表面20がX−Y平面に平行に設置されている場合、第1駆動ユニット24は、保持部13が被加工物14を保持した状態で保持部13をZ方向に移動させることにより研磨布12の表面20に被加工物14を接触させる。
【0016】
本実施形態において、保持部13は例えば第1のテーブルに対応し、第1駆動ユニット24は例えば第1の駆動ユニットに対応する。
【0017】
台座部11および保持部13は、被加工物14の研磨量のむらをなくす観点から共に回転駆動されていることが望ましい。両者が回転駆動されるとき、図1中矢印AR1に示すように、保持部13の回転方向と台座部11の回転方向とは同じであるのが望ましい。なお、図1では、研磨テーブル11bおよび保持部13が共に矢印AR1の方向に回転する場合を示したが、勿論これに限ることなく矢印AR1と反対の方向に回転させてもよい。
【0018】
供給部15は、台座部11の上方、例えば、台座部11が円柱形のとき、円の中央部の上方に配置され、研磨布12の表面20にスラリSLを供給する。スラリSLは、例えば、研磨剤などの薬液および水などを含む。
【0019】
個体が変形し、または破壊する際に弾性波として音を放出する現象を音響反射(AE)という。図1に示すCMP装置に設けられたAEセンサ16は、研磨中に被加工物14から放出される異音や振動を検出する。AEセンサ16は弾性波処理ユニット18に接続され、研磨中に検出した異音や振動を弾性波データとして弾性波処理ユニット18に供給する。
【0020】
弾性波処理ユニット18は、AEセンサ16から供給された弾性波データを、後述する手順に従って解析する。弾性波処理ユニット18は、制御コンピュータ22に接続され、解析結果を制御コンピュータ22に供給する。
【0021】
制御コンピュータ22は、弾性波処理ユニット18から与えられる解析結果に基づいて研磨工程の継続、研磨条件変更または中止を決定し、必要な指示信号を生成して第2駆動ユニット26および第1駆動ユニット24に供給する。弾性波処理ユニット18から与えられる解析結果がスクラッチまたはクラック(以下、単に「スクラッチ/クラック」という)の発生を含む場合は、研磨の中止を指示する信号を生成する。
【0022】
図1に示すCMP装置1を用いた研磨方法について一実施形態の半導体装置の製造方法として説明する。本実施形態の研磨方法では、供給部15からスラリSLを供給し、第1駆動ユニット24により被加工物14を台座部11の方へ移動させて被加工物14を研磨布12の研磨層に接触させ、第1駆動ユニット24により被加工物14を回転させつつX−Y平面内で移動させ、併せて第2駆動ユニット26により研磨テーブル11bを回転させることにより被加工物14を研磨する。
【0023】
研磨中はAEセンサ16が被加工物14からの弾性波を検出し、弾性波処理ユニット18が認識技術を用いて被加工物14からの弾性波データを解析し、被加工物14においてスクラッチ/クラックが発生したかどうかを検出し、またはどのような種類および程度のスクラッチ/クラックが発生するかを予測する。スクラッチ/クラックの発生を検出しまたは予測した場合、弾性波処理ユニット18は検出結果または予測結果(以下、単に「検出・予測結果」という)を制御コンピュータ22に供給し、制御コンピュータ22は、弾性波処理ユニット18から送られた検出・予測結果に基づいて研磨工程の中止、研磨条件変更または継続を決定する。
【0024】
弾性波処理ユニット18の検出・予測結果から、スクラッチ/クラックが既に発生しており、その程度が甚大で研磨を継続することができないと判定した場合、制御コンピュータ22は研磨の中止を指示する信号を生成して第1駆動ユニット26および第2駆動ユニット24に供給する。これにより、研磨工程は中断され、被加工物14は検査工程に送られる。
【0025】
弾性波処理ユニット18の検出・予測結果から、スクラッチ/クラックが未だ発生してはいないが、その発生時点が予測可能な場合は、制御コンピュータ22は、スクラッチ/クラックが発生する前に研磨終了時点を設定し、その時点まで研磨工程を継続させた後、研磨終了時点が到来すると研磨の中止を指示する信号を生成して第1駆動ユニット26および第2駆動ユニット24に供給する。これにより、研磨工程は終了する。
【0026】
(B)モニタ方法
次に、AEセンサ16および弾性波処理ユニット18によるスクラッチ/クラックの発生を具体的に検出・予測する方法についてモニタ方法の実施形態として以下に説明する。
【0027】
(1)実施形態1
AEセンサ16により被加工物14の研磨中に被加工物14からの弾性波を検出し、得られた弾性波を弾性波処理ユニット18により解析する。本実施形態では、フーリエ変換を用いた周波数分析により解析を行う。
【0028】
より具体的には、弾性波処理ユニット18によりフーリエ変換を用いた周波数分析によって時系列のパワースペクトルデータを取得する。このようなパワースペクトルデータの一例を図2に示す。
【0029】
次いで、得られたパワースペクトルデータ中の変化点を弾性波処理ユニット18により検知する。図2に示す例では、所定の幅Wを以て時系列で推移するスペクトルに対し、大きく乖離した点CPが変化点として検知される。
【0030】
図3は、このような変化点CPが検知された被加工物14から得られた断面SEM像の一例である。本例では、エアギャップAGが形成されたNAND型半導体記憶装置の半製品を被加工物14として使用したものである。図3に示すように、本例の被加工物14では、半導体基板S上の被加工膜において、クラックCRの発生によりメモリセルの倒壊が発生したことが分かる。
【0031】
このような重大なクラックが発生した場合は、製造途中の被加工物14は破棄せざるを得ないが、検出された変化点CPの発生時点Tcpのデータは、その時点から所定時間だけ遡った時点で研磨が終了するよう、後続する被加工物14の研磨工程にフィードバックされる。なお、軽微なスクラッチ/クラックの場合でその後の製造工程でリワーク処理が可能な場合には、リワーク処理を実行する。
【0032】
本実施形態によれば、被加工物14から得られた弾性波データに対してフーリエ変換を用いた周波数分析を行うことによりスクラッチ/クラックなどの研磨中のダメージ異常の発生をリアルタイムで検出することができる。これにより、CMP工程における歩留まりを向上させることが可能になる。
【0033】
(2)実施形態2
本実施形態は、参照データを予め準備し、被加工物14の研磨中にAEセンサ16により得られた弾性波データに対し、参照データを用いたパターン認識を行い、これにより、今後発生し得るスクラッチ/クラックの種類および程度の予測を可能にするものである。
【0034】
本実施形態によるモニタ方法で使用される参照データの一例を図4に示す。
【0035】
図4に示す参照データは、スクラッチ/クラックが発生することなく研磨が終了した場合の弾性波に加え、スクラッチ/クラックが実際に発生した場合に、その種類および程度毎に弾性波のデータを収集し、特徴量を各軸とする多次元の特徴空間にプロットすることにより、正常研磨モード及び各種不良モードにカテゴライズして得られたものである。図4に示す例では、説明を簡単にするために、第1乃至第3の3種類の特徴量にX軸、Y軸、およびZ軸をそれぞれ対応させて3次元でプロットしたが、一般にはさらに多くの種類の特徴量を算出し、4次元以上の高次元が用いられる。特徴量の算出は、例えば弾性波データにフーリエ変換を用いて周波数分析を行って得られる数値データを用いることもできるが、特徴量算出のための弾性波データの加工方法及び特徴量の算出方法は限定しない。
【0036】
次いで、AEセンサ16により被加工物14の研磨中に被加工物14からの弾性波を検出し、得られた弾性波データを参照データの特徴空間中にプロットする。プロットした実際の弾性波データに最も類似する不良モードを特定することにより、研磨の継続により発生し得るスクラッチ/クラックの種類および程度を予測することができる。
【0037】
本実施形態によれば、被加工物14から得られた弾性波データに対して参照データを用いたフィッティングによりスクラッチ/クラックの種類および程度を特定するので、スクラッチ/クラックなどの研磨中のダメージ異常の発生を、スクラッチ/クラックが甚大な程度に至る前に事前に予測することが可能になる。これにより、CMP工程における歩留まりをさらに向上させることが可能になる。
【0038】
上記説明においては、参照データとしてスクラッチ/クラックが実際に発生した場合の弾性波データを用いたが、これに限ることなく、可能であれば、例えばシミュレーションなどを用いて作成した参照データを使用してもよい。なお、パターン認識の具体的方法は特定のものに特に限定されるものではない。
【0039】
以上述べた少なくとも一つの実施形態のモニタ方法によれば、被加工物の研磨中に検出された弾性波に対してフーリエ変換を用いた周波数分析または予め得られた参照データを用いたパターン認識を行うことにより、スクラッチ/クラックなどの研磨中のダメージ異常の発生をリアルタイムで検出しまたは予測することが可能になる。
【0040】
また、以上述べた少なくとも一つの実施形態の半導体装置の製造方法によれば、被加工物の研磨中に検出された弾性波に対してフーリエ変換を用いた周波数分析または予め得られた参照データを用いたパターン認識を行うことにより、スクラッチ/クラックなどの研磨中のダメージ異常の発生をリアルタイムで検出しまたは予測することが可能になる。
【0041】
さらに、以上述べた少なくとも一つの実施形態の半導体製造装置によれば、被加工膜の研磨中に上記被加工膜の変形または破壊により発生する弾性波を検出するAEセンサと、該AEセンサにより検出された弾性波に対してフーリエ変換を用いた周波数分析または予め得られた参照データを用いたパターン認識を行うことによりスクラッチまたはクラックの発生を検出しまたは予測する弾性波処理ユニットと、を持つので、スクラッチ/クラックなどの研磨中のダメージ異常の発生をリアルタイムで検出しまたは予測することが可能になる。
【0042】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0043】
1…CMP装置、11b…研磨テーブル、12…研磨布、13…保持部、14…被加工物、16…AEセンサ、18…弾性波処理ユニット。
図1
図2
図3
図4