【実施例1】
【0011】
以下、本発明の折り畳みバインダーの実施例について図面を参照して説明する。
本発明の一実施例による折り畳みバインダー10は、
図1(a),(b)に示すように、矩形平板状の支持部材11と、支持部材11の表面の四隅にそれぞれ取り付けられた4個の蓋片12とを具備する。
【0012】
ここで、支持部材11は、
図4に示した支持部材111と同様に、巡視員による筆記圧が加えられても形状を保持できる程度の硬度を有するプラスチック等の材料から構成されている。
支持部材11の縦および横の長さは、A4サイズ(縦297mmおよび横210mm)よりも上下左右が2mmずつほど大きく(すなわち、縦301mmおよび横214mm)されている。
支持部材11の厚さは、1mm程度とされている。
【0013】
支持部材11の裏面には、
図1(a)に破線で示すとともに
図1(b)に実線で示すように、谷折溝11aが縦方向中央部に左端から右端まで水平に形成されている。
これにより、支持部材11の
図1(c)に一点鎖線で示す下半分を同図紙面側に向かって谷折溝11aを境として折り返すことにより、折り畳みバインダー10を表面が内側になるように谷折りして1/2サイズに折り畳むことができるようにされている。
【0014】
支持部材11の表面の横方向中央部には、
図1(a)に実線で示すとともに
図1(b)に破線で示すように、山折溝11bが上端から谷折溝11aまで垂直に形成されている。
また、支持部材11の下半分の横方向中央部は、谷折溝11aから下端まで垂直に切断されている。
これにより、谷折りした折り畳みバインダー10の
図1(d)に一点鎖線で示す右半分を同図紙面と反対側に向かって山折溝11bを境として折り返すことにより、折り畳みバインダー10を山折りして1/4サイズに折り畳むことができる。
【0015】
蓋片12は、記録用紙1の隅部分(角部分)を差し込んで支持部材11で記録用紙1を保持するための保持ポケットを支持部材11と共に形成するものである。
蓋片12は、プラスチック等の材料から構成されているとともに、対辺および隣辺の長さが2〜3cmの直角三角形状のものである。
4個の蓋片12は、対辺部および隣片部が支持部材11の表面に固定されて、支持部材11の表面の四隅にそれぞれ取り付けられている。
【0016】
蓋片12は、直角三角形の直角側の部分が斜辺と平行な線に沿って切り落とされた帯状のもの(帯状部材)であってもよい。
この場合には、蓋片12の両端部を支持部材11の表面に固定して、記録用紙1の隅部分を蓋片12と支持部材11とで挟んで支持部材11で記録用紙1を保持する。
【0017】
また、蓋片12の代わりにゴムバンド(帯状部材)を使用してもよい。
この場合には、ゴムバンドの両端部を支持部材11の表面に固定して、記録用紙1の隅部分をゴムバンドと支持部材11とで挟んで支持部材11で記録用紙1を保持する。
【0018】
次に、折り畳みバインダー10の使用方法について、
図2(a)〜(c)を参照して説明する。
巡視員は、送電線の巡視業務を行く前に、
図2(a)に示すように、支持部材11と4個の蓋片12とでそれぞれ形成された4個の保持ポケットに記録用紙1の四隅部分をそれぞれ挿入して、記録用紙1を折り畳みバインダー10の表面に取り付ける。
【0019】
続いて、巡視員は、
図2(b)に示すように、谷折溝11aを境として支持部材11の下半分を折り返して、支持部材11の表面が内側になるように折り畳みバインダー10を1/2サイズに折り畳む(
図1(c)参照)。
【0020】
続いて、巡視員は、
図2(c)に示すように、山折溝11bを境として折り畳みバインダー10の右半分を折り返して、折り畳みバインダー10を1/4サイズに折り畳む(
図1(d)参照)。
【0021】
続いて、巡視員は、1/4サイズに折り畳んだ折り畳みバインダー10をポケットに入れたのち、巡視業務に出掛ける。
【0022】
これにより、記録用紙1は折り畳みバインダー10と共に折り畳まれてポケットに入れられるため、記録用紙1を小さく折り畳んでポケットに入れて持ち歩くことに比べて、巡視員は手が自由に使えるようになるとともに、記録用紙1を誤って紛失することを防止することができる。
また、折り畳みバインダー10は表面が内側になるように折り畳まれるため、記録用紙1も折り畳みバインダー10の内側に位置して露出することがないので、記録用紙1を小さく折り畳んでポケットに入れて持ち歩くことに比べて、巡視員が持ち歩いても記録用紙1が汗で濡れてしまい破れてしまうことを防止することができる。
【0023】
巡視対象である送電線に到着すると、巡視員は、1/4サイズに折り畳まれた折り畳みバインダー10をポケットから取り出したのち、上述した折り畳みバインダー10を折り畳む手順と逆の手順で折り畳みバインダー10を開いていく。
【0024】
続いて、巡視員は、開いた折り畳みバインダー10を下敷代わりとして、記録用紙1に巡視結果を記録していく。
【0025】
このとき、折り畳みバインダー10の支持部材11の下半分の横方向中央部は谷折溝11aから下端まで切断されているため、ダブルクリップ20を別に用意しておいて、
図3(a)に示すようにダブルクリップ20を用いて支持部材11の下端部の横方向中央部を挟んで支持部材11の下半分を固定するようにしてもよい(変形例1)。
【0026】
また、
図3(b)に示すように、支持部材11の下端部の横方向中央部近傍に取り付けられた回転軸(支持部材11の表面から裏面まで貫通している。)およびこの回転軸を中心として回動可能なU字状板を有する固定金具30を用いて、U字状板で支持部材11の下端部の横方向中央部を挟んで支持部材11の下半分を固定するようにしてもよい(変形例2)。
【0027】
さらに、巡視員が記録用紙1に記録し易いように折り畳みバインダー10を片手で支持するために、
図3(c)に示すように、手を挿入するためのベルト40を支持部材11の裏面の中央部に取り付けてもよい(変形例3)。
【0028】
以上の説明では、4個の蓋片12を支持部材11の表面の四隅にそれぞれ取り付けたが、2個の蓋片12を支持部材11の表面の対角の二隅にそれぞれ取り付けてもよく、また、3個の蓋片12を支持部材11の表面の対角の二隅と他の一隅にそれぞれ取り付けてもよい。