(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0009】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0010】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0011】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。情報処理システム1000は、システム構成として、サーバ装置100と、レジスター装置110と、PC(Personal Computer)120と、会計システム140と、を含む。サーバ装置100は、飲食店に対して各種サービスを提供する。レジスター装置110は、商品等の販売額を計算、記録する機器である。飲食店130の従業員は、レジスター装置110を用いて、飲食店130の商品の販売額のデータ等を入力する。PC120は、飲食店130の店長等の管理者が使用する装置であり、後述する勘定グループのデータを確認するための装置である。PCは一例であって、勘定グループのデータを確認することができればどのような装置であってもよい。例えば、PC120の替わりに、スマートフォンであってもよいし、ウェアラブルデバイスであってもよい。会計システム140は、後述する一般勘定項目のデータに基づき会計処理を行うシステムである。レジスター装置110、PC120、サーバ装置100、会計システム140は、ネットワーク150を介して通信可能に接続されている。
【0012】
2.ハードウェア構成
(1)サーバ装置100のハードウェア構成
図2は、サーバ装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ装置100は、ハードウェア構成として、制御部201と、記憶部202と、通信部203と、を含む。制御部201は、サーバ装置100の全体を制御する。記憶部202は、プログラム及び制御部201がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶する。制御部201が、記憶部202に記憶されたプログラムに基づき処理を実行することによって後述する
図5に示す機能構成及び後述する
図7に示すアクティビティ図の情報処理が実現される。通信部203は、サーバ装置100と他の装置との通信を司る。他の装置としては、例えば、レジスター装置110、PC120等がある。
【0013】
(2)レジスター装置110のハードウェア構成
図3は、レジスター装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。レジスター装置110は、ハードウェア構成として、制御部301と、記憶部302と、入力部303と、表示部304と、通信部305と、を含む。制御部301は、レジスター装置110の全体を制御する。記憶部302は、プログラム及び制御部301がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶する。制御部301が、記憶部302に記憶されたプログラムに基づき処理を実行することによってレジスター装置110の機能が実現される。入力部303は、ユーザの操作に応じて操作情報を制御部301に入力する。表示部304は、入力部303によって入力された入力結果、制御部301によって処理された処理結果等を表示する。
【0014】
(3)PC120のハードウェア構成
図4は、PC120のハードウェア構成の一例を示す図である。PC120は、ハードウェア構成として、制御部401と、記憶部402と、入力部403と、表示部404と、通信部405と、を含む。制御部401は、PC120の全体を制御する。記憶部402は、プログラム及び制御部401がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶する。制御部401が、記憶部402に記憶されたプログラムに基づき処理を実行することによってPC120の機能が実現される。入力部403は、ユーザの操作に応じて操作情報を制御部401に入力する。表示部404は、入力部403によって入力された入力結果、制御部401によって処理された処理結果等を表示する。
【0015】
3.機能構成
図5は、サーバ装置100の機能構成の一例を示す図である。サーバ装置100は、機能構成として、設定部501と、管理部502と、入力部503と、第1の出力部504と、第2の出力部505と、を含む。
【0016】
(設定部501)
設定部501は、勘定項目を設定する。ここで、
図6は、設定項目を説明する図である。設定項目には、勘定グループ601と、一般勘定項目602と、勘定項目603と、が含まれる。勘定グループ601の項目は、第1の項目の一例である。一般勘定項目602の項目は、第2の項目の一例である。勘定項目603の項目は、第3の項目の一例である。一般勘定項目602の項目は、会計システム140に対応する項目である。会計システム140は、外部システムの一例である。設定部501は、会計システム140から対応する勘定項目の情報を取得し、取得した情報に基づき一般勘定項目602の項目を設定、変更してもよいし、外部装置等を介したユーザ操作に基づき一般勘定項目602の項目を設定、変更してもよい。外部装置とは、例えば、例えば、レジスター装置110、PC120等である。
【0017】
勘定グループ601の項目は、一般勘定項目602の項目より粒度の粗い勘定項目であり、飲食店の店長等の管理職が見たいデータの項目である。設定部501は、外部装置等を介したユーザ操作に基づき勘定グループ601の項目を設定、変更する。勘定項目603の項目は、一般勘定項目602の項目より粒度の細かい勘定項目であり、飲食店におけるアルバイト等の従業員がデータを入力する際の項目である。設定部501は、外部装置等を介したユーザ操作に基づき勘定科目603の項目を設定、変更する。
【0018】
(管理部502)
管理部502は、勘定項目のデータを記憶部202等に記憶し、管理する。管理部502は、後述する入力部503から入力されたデータを、勘定項目603の項目に対応付けて管理する。すなわち、管理部502は、一番粒度の細かい勘定項目に対応付けてデータを管理する。
【0019】
(入力部503)
入力部503は、外部装置を介して勘定項目603の項目で入力されたデータを勘定項目に対応付けて管理部502に入力する。入力部503は、外部装置を介した入力操作等に基づいて、食材仕入れ、ドリンク仕入れ、物販仕入れ、社員人件費、アルバイト人件費、給料、賞与、通勤交通費、旅行交通費、福利厚生費等の項目ごとに項目に対応する費用をデータとして管理部502に入力する。各項目のデータは、例えば、入力部503によって毎日入力され、1ヶ月ごとに、管理部502等で集計される。他の例としては、集計された各項目のデータを入力部503が1ヶ月ごとに入力するようにしてもよい。外部装置とは、例えば、レジスター装置110、PC120等である。すなわち、外部装置がレジスター装置110の場合、入力部503は、レジスター装置110より入力された勘定科目603の項目のデータを管理部502に入力する。また、外部装置がPC120の場合、入力部503は、PC120のブラウザから閲覧できるレジの管理画面より入力された勘定項目603の項目のデータを管理部502に入力する。
【0020】
(第1の出力部504)
第1の出力部504は、要求に応じて、勘定グループ601の項目でデータを管理部502より取得し、出力する。より具体的に説明すると、第1の出力部504は、要求に応じて、勘定グループ601の項目「仕入れ」のデータとして、勘定科目603の項目「食材仕入れ」、「ドリンク仕入れ」、「物販仕入れ」のデータを合計して出力する。同様に、第1の出力部504は、勘定グループ601の項目「人件費」のデータとして、勘定科目603の項目「社員人件費」、「アルバイト人件費」、「給料」、「賞与」、「通勤交通費」、「旅行交通費」、「福利厚生費」のデータを合計して出力する。また、第1の出力部504は、要求に応じて、勘定グループ601の項目でデータを、端末装置のWebブラウザに出力する。ここで、端末装置とは、例えば、PC120、飲食店の店長等のスマートフォン等である。
【0021】
サーバ装置100が、設定部501と、管理部502と、入力部503と、第1の出力部504と、を有することにより、飲食店におけるアルバイト等の従業員がデータを入力する際にどの勘定項目にデータを入力すればよいのか迷う必要はなく、そのまま入力することができる。また、飲食店の店長等の管理職は、入力されたデータを入力する際の勘定項目、会計システム140に合わせた勘定項目ではなく、管理者が見たい勘定項目でデータを確認することができる。
【0022】
(第2の出力部505)
第2の出力部505は、要求に応じて、一般勘定科目602の項目でデータを管理部502より取得し、会計システム140に出力する。より具体的に説明すると、第2の出力部505は、要求に応じて、管理部502の項目「給料手当」のデータとして、勘定科目603の項目「社員人件費」、「アルバイト人件費」、「給料」のデータを合計して出力する。会計システム140は、外部システムの一例である。
サーバ装置100が、第2の出力部505を有することにより、会計システム140に対応する勘定項目でデータを、会計システム140に提供することができる。
【0023】
4.情報処理
図7は、サーバ装置100における情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
A701において、設定部501は、例えば、外部装置等から、勘定項目の設定要求を受信したか否かを判定する。設定部501は、勘定項目の設定要求を受信したと判定すると、処理をA702に進める。設定部501は、勘定項目の設定要求を受信していないと判定すると、A701の処理を繰り返す。
A702において、設定部501は、設定要求に基づき、指定された勘定項目、例えば、勘定グループ601の項目に一般勘定項目602のどの項目を含ませるか等、勘定項目を設定する。
勘定項目の変更も勘定項目の設定と同様である。
【0024】
A703において、入力部503は、例えば、外部装置等から、データの入力要求を受信したか否かを判定する。入力部503は、データの入力要求を受信したと判定すると、処理をA704に進める。入力部503は、データの入力要求を受信していないと判定すると、A703の処理を繰り返す。
A704において、入力部503は、入力要求に基づき、勘定項目603の項目で入力されたデータを勘定項目に対応付けて管理部502に入力する。
【0025】
A705において、第1の出力部504は、例えば、端末装置等からデータの出力要求を受信したか否かを判定する。第1の出力部504は、データの出力要求を受信したと判定すると、処理をA706に進める。第1の出力部504は、データの出力要求を受信していないと判定すると、A705の処理を繰り返す。
A706において、第1の出力部504は、要求に応じて、勘定グループ601の項目でデータを管理部502より取得し、出力する。
【0026】
A707において、第2の出力部505は、例えば、会計システム140等からデータの出力要求を受信したか否かを判定する。第2の出力部505は、データの出力要求を受信したと判定すると、処理をA708に進める。第2の出力部505は、データの出力要求を受信していないと判定すると、A708の処理を繰り返す。
A708において、第2の出力部505は、要求に応じて、一般勘定科目602の項目でデータを管理部502より取得し、会計システム140に出力する。
【0027】
A709において、制御部201は、処理を終了するか否かを判定する。制御部201は、処理を終了すると判定した場合、情報処理を終了する。制御部201は、処理を終了しないと判定した場合、処理をA701に戻す。
【0028】
実施形態1によれば、飲食店におけるアルバイト等の従業員がデータを入力する際にどの勘定項目にデータを入力すればよいのか迷う必要はなく、そのまま入力することができる。また、飲食店の店長等の管理職は、入力されたデータを入力する際の勘定項目、会計システム140に合わせた勘定項目ではなく、管理者が見たい、有用な勘定項目でデータを確認することができる。また、会計システム140に対応する勘定項目でデータを、会計システム140に提供することができる。
【0029】
<変形例>
上述した実施形態等では、1台のサーバ装置100が処理を行うものとして説明を行った。但し、複数のサーバ装置から構成されるいわゆるクラウドシステムが上述したサーバ装置100の替わりに処理を実行してもよい。この場合、それぞれのサーバ装置の制御部がそれぞれのサーバ装置の記憶部に記憶されたプログラムに基づき処理を実行することによって上述したサーバ装置100の機能が実現される。クラウドシステムは、情報処理システムの一例である。また、上述したサーバ装置100の機能の一部を他の装置、例えばレジスター装置110等が担うようにしてもよい。
また、サーバ装置100の替わりに、レジスター装置110が上述したサーバ装置100の機能を有し、処理を実行するようにしてもよい。
【0030】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理システムにおいて、第2の出力部を有し、前記第2の出力部は、要求に応じて、前記第2の項目でデータを前記管理部より取得し、前記外部システムに出力する、情報処理システム。
前記情報処理システムにおいて、前記外部システムは、会計システムである、情報処理システム。
前記情報処理システムにおいて、前記第1の出力部は、要求に応じて、前記第1の項目でデータを、端末装置のWebブラウザに出力する、情報処理システム。
前記情報処理システムにおいて、前記設定部は、ユーザ操作に基づいて、前記勘定項目の前記第1の項目を設定する、情報処理システム。
前記情報処理システムにおいて、前記入力部は、レジスター装置より前記第3の項目で入力されたデータを前記管理部に入力する、情報処理システム。
飲食店の情報処理装置であって、設定部と、管理部と、入力部と、出力部と、を有し、前記設定部は、勘定項目を設定し、前記勘定項目は、第1の項目と、第2の項目と、第3の項目と、を含み、前記第2の項目は、外部システムの勘定項目に対応する項目であり、前記第1の項目は、前記第2の項目より粒度の粗い勘定項目であり、前記第3の項目は、前記第2の項目より粒度の細かい勘定項目であり、前記管理部は、前記勘定項目のデータを管理し、前記入力部は、前記第3の項目で入力されたデータを前記管理部に入力し、前記出力部は、要求に応じて、前記第1の項目でデータを前記管理部より取得し、出力する、情報処理装置。
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、設定工程と、管理工程と、入力工程と、出力工程と、を含み、前記設定工程では、勘定項目を設定し、前記勘定項目は、第1の項目と、第2の項目と、第3の項目と、を含み、前記第2の項目は、外部システムの勘定項目に対応する項目であり、前記第1の項目は、前記第2の項目より粒度の粗い勘定項目であり、前記第3の項目は、前記第2の項目より粒度の細かい勘定項目であり、前記管理工程では、前記勘定項目のデータを管理し、前記入力工程では、前記第3の項目で入力されたデータを前記管理部に入力し、前記出力工程では、要求に応じて、前記第1の項目でデータを前記管理部より取得し、出力する、情報処理方法。
プログラムであって、コンピュータを、前記情報処理装置の各部として機能させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0031】
例えば、上述のプログラムを記憶する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体として提供してもよい。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0032】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【解決手段】飲食店の情報処理システムにおいて、サーバ装置100は、設定部と、管理部と、入力部と、第1の出力部と、を有する。設定部は、勘定項目を設定し、勘定項目は、第1の項目と、第2の項目と、第3の項目と、を含む。第2の項目は、外部システムの勘定項目に対応する項目であり、第1の項目は、第2の項目より粒度の粗い勘定項目であり、第3の項目は、第2の項目より粒度の細かい勘定項目である。管理部は、勘定項目のデータを管理する。入力部は、第3の項目で入力されたデータを管理部に入力する。第1の出力部は、要求に応じて、第1の項目でデータを管理部より取得し、出力する。