特許第6860897号(P6860897)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860897
(24)【登録日】2021年3月31日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】歯科用治療装置および切削工具
(51)【国際特許分類】
   A61C 1/07 20060101AFI20210412BHJP
   A61C 17/18 20060101ALI20210412BHJP
   A61C 3/03 20060101ALI20210412BHJP
   A61B 1/24 20060101ALI20210412BHJP
   A61B 1/01 20060101ALI20210412BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   A61C1/07 A
   A61C17/18
   A61C3/03
   A61B1/24
   A61B1/01
   A61B1/00 620
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-203861(P2016-203861)
(22)【出願日】2016年10月17日
(65)【公開番号】特開2018-64670(P2018-64670A)
(43)【公開日】2018年4月26日
【審査請求日】2019年10月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】502080704
【氏名又は名称】長田電機工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】特許業務法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大澤 雄三
(72)【発明者】
【氏名】福田 洋介
(72)【発明者】
【氏名】藁品 大介
【審査官】 細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−239727(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3118839(JP,U)
【文献】 国際公開第2009/117464(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 1/07
A61C 3/03
A61C 17/18
A61B 1/00
A61B 1/01
A61B 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動発生部を有する歯科用ハンドピースと、
該歯科用ハンドピースに装着される基部部分と閉じられた筒状の先端部分とを有する切削工具とからなる歯科用治療装置であって、
該切削工具の内部には、前記先端部分と前記基部部分との間の側面に開口部を有する中空部が形成されており、
前記切削工具の中空部には、前記開口部を介して歯の側表面をする内視鏡プローブを備えた撮像部材が内装されていることを特徴とする歯科用治療装置。
【請求項2】
前記撮像部材は、前記切削工具に内装された前記内視鏡プローブと、前記切削工具の前記開口部からの入射光を前記内視鏡プローブへ反射する反射部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の歯科用治療装置。
【請求項3】
前記撮像部材は前記切削工具の基部部分から先端部分の方向に延伸した中空の筒状部材を備え、
該筒状部材は、前記切削工具の基部側の内部に配設された前記内視鏡プローブと、前記開口部を臨むように形成された撮像窓と、該撮像窓からの入射光を前記内視鏡プローブへ反射する反射部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の歯科用治療装置。
【請求項4】
前記切削工具と前記撮像部材との間には防振部材が介されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の歯科用治療装置。
【請求項5】
前記内視鏡プローブは、イメージガイドと一または複数のライトガイドとを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載の歯科用治療装置。
【請求項6】
前記内視鏡プローブは、開口側へ液体を吐出する導管を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の歯科用治療装置。
【請求項7】
前記切削工具には、前記切削工具の先端部分から所定の距離を有する位置に吐出孔が形成されており、該吐出孔から前記先端部分側へ液体を吐出する導管を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1に記載の歯科用治療装置。
【請求項8】
振動発生部を備えた歯科用ハンドピースに装着される基部部分と閉じられた筒状の先端部分とを有する切削工具であって、
該切削工具の内部には、前記先端部分と前記基部部分との間の側面に開口部を有する中空部が形成されており、
前記切削工具の中空部には、前記開口部を介して歯の側表面をとする内視鏡プローブを備えた撮像部材が内装されていることを特徴とする切削工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科用治療装置および切削工具に関し、詳しくは、患部を視認して治療することを可能とする歯科用治療装置および切削工具に関する。
【背景技術】
【0002】
歯周ポケット内に付着した歯垢や歯石による歯周疾患は、原因となっている歯周病菌を器具によって機械的に取り除くことで治療される。この治療で取り除くのは、歯周病菌が表面に付着した歯石・歯垢などが相当する。歯石・歯垢の表面は、細かい凸凹があり、その凸凹に生きている歯周病菌などの細菌が付着しているため、歯石・歯垢ごとすべて取り除く必要がある。歯石・歯垢は非常に硬いため、超音波スケーラや、エアースケーラと呼ばれる切削工具で除去される。
【0003】
歯周ポケットは歯と歯茎(歯肉)の境目の溝であり、この溝の深さは健康な歯茎では1〜2mm、中程度の歯周炎があると3〜5mm、歯周病が進行した場合は6mm以上になる。一方溝の幅は通常1mmにも達さないことから、歯石・歯垢を切除する治療は多くの困難を伴う。すなわち、切削工具は完全に歯周ポケット内に挿入する必要があり、さらに挿入が完全に行われた否かの判定は、術者の手の感覚や患者の反応から判断せざるを得ないため、患者にとっては非常な苦痛を伴うおそれがあった。
【0004】
そこで、治療時に患部もしくは患部周辺を視認できない問題に対して、内視鏡プローブを超音波スケーラなどの歯科用振動式ハンドピースに外付けして、治療箇所の画像を内視鏡モニターへ伝送する技術が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−239726号公報
【特許文献2】特開2012−239727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2に開示されたハンドピースは、内視鏡プローブを歯科用振動式ハンドピースに外付けするものであり、ハンドピースに装着された切削工具(チップ)と並列に配設されるため、視野範囲に死角を生ずるとともに、切削方向が限定されることがあった。また、外付けのために断面のサイズが、通常の切削工具の端部よりも大きくなることがあった。さらに、治療を行う歯周ポケット内の歯の側表面を視認することは困難であった。このため、特許文献1,2に開示されたハンドピースを用いた場合、視認可能ではあるが治療位置に誤差を生ずるおそれがあった。
【0007】
したがって、特許文献1,2に開示された技術においては、歯質や歯肉を損傷したり、必要以上の切削範囲を要したりすることとなり、治療患者の負担を増大するおそれがあった。
【0008】
本発明は、これらの実情に鑑みてなされたものであり、歯周ポケット内の歯の側表面を視認させつつ、歯科治療をすることができるコンパクトな歯科治療装置および切削工具を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、振動発生部を有する歯科用ハンドピースと、該歯科用ハンドピースに装着される基部部分と閉じられた筒状の先端部分とを有する切削工具とからなる歯科用治療装置であって、該切削工具の内部には、前記先端部分と前記基部部分との間の側面に開口部を有する中空部が形成されており、前記切削工具の中空部には、前記開口部を介して歯の側表面をする内視鏡プローブを備えた撮像部材が内装されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記撮像部材は、前記切削工具に内装された前記内視鏡プローブと、前記切削工具の前記開口部からの入射光を前記内視鏡プローブへ反射する反射部材とを備えることを特徴とするものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記撮像部材は前記切削工具の基部部分から先端部分の方向に延伸した中空の筒状部材を備え、該筒状部材は、前記切削工具の基部側の内部に配設された前記内視鏡プローブと、前記開口部を臨むように形成された撮像窓と、該撮像窓からの入射光を前記内視鏡プローブへ反射する反射部とを備えることを特徴とするものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1に記載の発明において、前記切削工具と前記撮像部材との間には防振部材が介されていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに1に記載の発明において、前記内視鏡プローブは、イメージガイドと一または複数のライトガイドとを備えることを特徴とするものである。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記内視鏡プローブは、前記開口部側へ液体を吐出する導管を備えることを特徴とするものである。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれか1に記載の発明において、前記切削工具には、前記切削工具の先端部分から所定の距離を有する位置に吐出孔が形成されており、該吐出孔から前記先端部分側へ液体を吐出する導管が設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
請求項8の発明は、振動発生部を備えた歯科用ハンドピースに装着される基部部分と閉じられた筒状の先端部分とを有する切削工具であって、該切削工具の内部には、前記先端部分と前記基部部分との間の側面に開口部を有する中空部が形成されており、前記切削工具の中空部には、前記開口部を介して歯の側表面をとする内視鏡プローブを備えた撮像部材が内装されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、中空部に内装された内視鏡プローブによって、患部となる歯の歯石・歯垢を視認しながら歯科治療をすることができる。また、防振部材を介することで内視鏡プローブへ伝達される振動が減衰されるため、内視鏡プローブによって撮像された画像のブレを抑制することができる。さらに、ライトガイドを透過する光の波長を変更することによって可視領域の切削部分画像を取得することができる。また、治療箇所、方法に応じて切削箇所を洗浄等するための液体吐出口および方向を選択して適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る歯科用治療装置の一実施形態を説明するための全体外観図である。
図2】本発明に係る歯科用治療装置の一実施形態の要部断面図である。
図3】超音波振動子と超音波チップとの連結を説明する斜視図である。
図4】超音波チップの要部断面図である。
図5】内視鏡プローブの断面図である。
図6】本発明に係る歯科用治療装置を用いた治療例を説明するための図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係る超音波チップの要部断面図である。
図8】本発明の第3の実施形態に係る超音波チップの要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の歯科用治療装置および切削工具に係る好適な実施の形態について説明する。以下の説明において、異なる図面においても同じ符号を付した構成は同様のものであるとして、その説明を省略する場合がある。
【0020】
図1は、本発明に係る歯科用治療装置1の一実施形態を説明するための全体外観図である。図1を参照すると、歯科用治療装置1は、振動発生部を有する歯科用ハンドピースの例としての超音波ハンドピース10と、この超音波ハンドピース10に着脱自在に装着される切削工具の一例としての超音波チップ20を有する超音波スケーラであり、さらに、超音波チップ20に内装された撮像部材によって治療箇所の画像を取得する内視鏡装置30と、治療箇所を洗浄する液体供給部40とから構成される。
【0021】
図2は本発明に係る歯科用治療装置1の一実施形態の要部断面図であり、図3は超音波振動子11と超音波チップ20との連結を説明する斜視図である。図1とともに、図2、3もあわせて参照すると、超音波ハンドピース10は、内部に超音波振動子11と、この超音波振動子11と一体的に連結された超音波振動体12と、超音波振動子11を励振するための電源線13を備えている。超音波振動体12の先端部側には、軸孔14が設けられており、この軸孔14の内壁には雌ネジ15が形成されている。雌ネジ15に超音波チップ20に設けられた雄ネジ22が螺合されると、超音波振動体12の振動が超音波チップ20に伝達される。ここで、超音波振動子11と超音波振動体12とは、本発明の振動発生部に相当する。
【0022】
超音波チップ20は、切削工具となるスケーリングチップや歯牙切削用ファイルであり、超音波振動体12から伝達された振動によって患部の切削等を行う。図4は超音波チップの要部断面図であり、図1〜4をあわせて参照すると、超音波チップ20には中空部23が形成され、中空部の側面にはプローブ導入孔21が穿孔されている。
【0023】
内視鏡装置30は、超音波チップ20に形成された中空部23に防振部材36を介して内装された、内視鏡プローブ31と、内視鏡プローブ31に対して照明光や反射光などの授受を行う内視鏡本体装置34からなる。本実施形態では、内視鏡プローブ31と液体供給チューブ41とが一体に形成された一体型内視鏡プローブ35が中空部23に内挿されており、内視鏡プローブ31には後述するように光を伝送するための光導波路を有している。
【0024】
一体型内視鏡プローブ35は、中空部23に内装しやすいように超音波チップ20の内壁に密着するように形成された防振部材36に周囲を被われている。防振部材36は、超音波チップ20から一体型内視鏡プローブ35へ伝達される振動を減衰させる。
【0025】
図4に示すように、超音波チップ20には超音波振動体12に装着される基部部分とその反対方向の先端部分との間の側面に設けられた開口部25が形成されている。また、超音波チップ20には開口部25に臨む位置に反射部材26が設けられている。反射部材26は、開口部25を通って入射してきた入射光を超音波チップ20の先端部分とは反対の基部部分側に向けて反射するように構成されている。そして、一体型内視鏡プローブ35の先端は、間隙をもって反射部材26に対向している。本発明の撮像部材は、開口部25からの入射光を得て、内視鏡本体装置34に入射光を伝送するための機構を意味し、本実施形態では、一体型内視鏡プローブ35と反射部材26が、本発明の撮像部材に相当する。
【0026】
図5は一体型内視鏡プローブ35の断面図であり、図5を参照すると、一体型内視鏡プローブ35には、画像伝送用のイメージガイド51、歯石・歯垢がある治療箇所を照明するための複数のライトガイド52が配置されている。これらのイメージガイド51、ライトガイド52は一体型内視鏡プローブ35および内視鏡プローブ31を介して内視鏡本体装置34と結合されており、照明光や入射光の伝送を行う。ライトガイド52は、撮像する状況に応じて、通常の白色光、ブルー光、特定の波長のレーザ光を発光する発光素子からの光を通すことができる。
【0027】
なお、ライトガイド52には、通常の可視光領域での照明に加えて、概ね0.7μm〜1.2μmの近赤外レーザ光を適用することもできる。近赤外レーザ光は、表面から30mm程度の体内透過が可能であるため歯肉に隠れた歯石・歯垢を検出することができる。また、治療箇所を洗浄した後に405nm程度の波長の強パワーのレーザ光又はLED光を照射して殺菌を行うこともできる。
【0028】
ライトガイド52から照射された照明光は反射部材26によって光軸が90°変更され、開口部25を通って患部を照射する。また、照射された患部からの反射光は、開口部を通って反射部材26によって光軸が90°変更され、イメージガイド51に入射する。イメージガイド51に入射した反射光は、内視鏡本体装置34に導かれ、内視鏡本体装置34内に設けた撮像素子によって映像信号に変換された後、図示しない表示装置に患部の画像として表示される。
【0029】
液体供給部40は、図示しない液体狂装置等から液体供給チューブ41を通して、液体を超音波チップ20の中空部23へ送っている。液体は洗浄水、冷却水はもとより薬液であってもよい。
【0030】
液体供給チューブ41を通して送られた液体は、一体型内視鏡プローブ35に備えられた導管55および吐出口56を通じて超音波チップ20の開口部25へ向けて吐出される。かかる構成によって洗浄水、冷却水もしくは薬液等を治療部へ吐出させることができる。
【0031】
本実施形態では、液体供給チューブ41と内視鏡プローブ31は、両者を合わせて一つの一体型内視鏡プローブ35として構成されている。かかる構成は、プローブ導入孔21に導入する作業を容易にすることができる。一体型内視鏡プローブ35とプローブ導入孔21との間にはラバー等の防振部材24を介することが望ましい。振動によって一体型内視鏡プローブ35が損傷することを防止するためである。
【0032】
なお、超音波チップ20の中空部23内に、金属等の硬質材料を使用した円筒部材を防振部材24で片持ち支持し、この円筒部材の中に一体型内視鏡プローブ35を固着するような形態にすることもできる。係る構成にすることで、一体型内視鏡プローブ35が中空部23の内壁と非接触の状態を維持することができ、開口部25付近の超音波チップ20の内壁からの振動が伝達されず、防振部材36を省略することも可能となる。
【0033】
次に図6を参照して、本発明に係る歯科用治療装置を用いた治療例を説明する。図6を参照すると、図示しない患者の歯60と歯肉62との間には歯周ポケット63が存在する。歯周ポケット63とは歯周病の原因となるもので、歯と歯茎の境目の溝がポケットのように深くなった状態をいう。歯周ポケット63は、健康な状態の時には歯60と歯肉62とは密着していて細菌の侵入を防いでいるが、歯60と歯肉62との間に細菌が溜り腫れてくると、この密着が剥がされ、ポケットのような袋状の隙間ができる。歯周ポケット63にある歯60の表面には歯石・歯垢61が生ずる。ここで、歯垢とはプラークとも呼ばれ細菌のかたまりであり、歯石とは細菌が唾液成分と結びついて、石のように固まったものである。
【0034】
歯周病治療の一つにおいて、歯石・歯垢61を除去する治療が施術されるが、前記のように、歯周ポケットは治療箇所が極めて小さいため、非常に困難となっている。本実施例に係る歯科用治療装置1では、超音波チップ20の側面に設けられた窓となる開口部25を通して一体型内視鏡プローブ35から入射した歯石・歯垢61の状況を視認することができる。この視認に基づき、超音波チップ20を歯石・歯垢61に接触させて、歯石・歯垢61の除去施術をすることができる。
【0035】
このように本発明に係る歯科用治療装置1は、患部となる歯石・歯垢61を視認することで、歯肉62や健全な歯60を傷つけることがないため、治療患者の負担を軽減することができる。
【0036】
(第2の実施形態)
次に図7を参照して第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は液体吐出の形態にかかる変形例であり、前記した実施形態と重複する部分については省略し、差異のある部分を中心に説明する。
【0037】
図7を参照すると、液体供給チューブ41と内視鏡プローブ31を束ねた一体型内視鏡プローブ35は、超音波チップ70のプローブ導入孔21に挿入される。一体型内視鏡プローブ35は中空部23内にて液体供給チューブ42と内視鏡プローブ31に分離される。内視鏡プローブ31は第1の実施形態と同様に開口部25に臨む位置で超音波チップ20に固定される。一方、液体供給チューブ42は超音波チップ70の側面に穿孔された吐出口71に配設される。
【0038】
吐出口71からは、洗浄水、冷却水もしくは薬液等を超音波チップ20の先端に向けて吐出させる。吐出の方向については、吐出口71の角度を超音波チップ70に対して任意に設定することで調整することができる。なお、第1の実施形態においても、吐出口56に加えて、さらに導管55から液体供給チューブ41を分岐させて吐出口71を設けるようにしてもよい。
【0039】
(第3の実施形態)
次に図8を参照して第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態は撮像部分にかかる変形例であり、前記した実施形態と重複する部分については省略し、差異のある部分を中心に説明する。
【0040】
図8を参照すると、本実施形態では、超音波ハンドピース10に装着される基部部分側に穿孔されたプローブ導入孔21から、超音波チップ20の基部部分側から先端部分に延伸した中空の筒状部材80が挿入固定される。筒状部材80の基部部分側には、防振部材86を介して内視鏡プローブ31が固定される。
【0041】
筒状部材80には、開口部25を臨むように撮像窓81が形成されており、撮像窓81から入射された入射光を、筒状部材80の中空内部83を経由して、内視鏡プローブ31へ反射するように配設された反射部材82を備えている。かかる構成によって内視鏡プローブ31を、超音波チップ20の振動の影響が少ない箇所に配置することができる。ここで、筒状部材80は、プローブ導入孔21との間および開口部25近傍の超音波チップ20の内壁との間に防振部材84,85を介入させて、超音波チップ20から内視鏡プローブ31への振動をさらに抑制する構成としてもよい。本実施形態では、反射部材82を備えた筒状部材80、内視鏡プローブ31が、本発明の撮像部材に相当する。
【0042】
なお、本発明の態様は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、振動発生部を有する歯科用ハンドピースとして、エアースケーラに適応してもよい。
【符号の説明】
【0043】
1…歯科用治療装置、10…超音波ハンドピース、11…超音波振動子、12…超音波振動体、13…電源線、14…軸孔、15…雌ネジ、20…超音波チップ、21…プローブ導入孔、22…雄ネジ、23…中空部、24、36、84、85,86…防振部材、25…開口部、26、82…反射部材、30…内視鏡装置、31…内視鏡プローブ、34…内視鏡本体装置、35…一体型内視鏡プローブ、40…液体供給部、41、42…液体供給チューブ、51…イメージガイド、52…ライトガイド、55…導管、56、71…吐出口、60…歯、61…歯垢、62…歯肉、63…歯周ポケット、70…超音波チップ、80…筒状部材、81…撮像窓、83…中空内部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8