特許第6860985号(P6860985)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ファスター エス.ピー.エイ.の特許一覧

特許6860985クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ
<>
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000002
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000003
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000004
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000005
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000006
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000007
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000008
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000009
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000010
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000011
  • 特許6860985-クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860985
(24)【登録日】2021年3月31日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】クイックカプラ用ガスケットおよび前記ガスケットを備えるクイックカプラ
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/10 20060101AFI20210412BHJP
   F16J 15/48 20060101ALI20210412BHJP
   F16L 37/138 20060101ALI20210412BHJP
   F16J 15/08 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   F16J15/10 L
   F16J15/48
   F16L37/138
   F16J15/08 N
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-128218(P2016-128218)
(22)【出願日】2016年6月28日
(65)【公開番号】特開2017-101820(P2017-101820A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2019年4月9日
(31)【優先権主張番号】15175297.9
(32)【優先日】2015年7月3日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】515323146
【氏名又は名称】ファスター エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 正夫
(74)【代理人】
【識別番号】100152054
【弁理士】
【氏名又は名称】仲野 孝雅
(74)【代理人】
【識別番号】100130029
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 道雄
(72)【発明者】
【氏名】カルディ マッシモ
(72)【発明者】
【氏名】ランバルディーニ マウロ
(72)【発明者】
【氏名】ボッフェッリ ジャンピエーロ
(72)【発明者】
【氏名】ポルガティ イゴール
(72)【発明者】
【氏名】ラスコーニ パオロ
【審査官】 大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭62−083591(JP,A)
【文献】 特開昭52−055126(JP,A)
【文献】 特開昭63−195473(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/10
F16J 15/08
F16J 15/48
F16L 37/138
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クイックカプラ用ガスケット(1)であって、それが、内面(10a)と外面(10b)とを備えるトロイダル本体(10)を備え、前記外面(10b)は、Oリング(13)が収容される周囲シート(12)を備え、
少なくとも1つのスロット(11)が、第1側面(10c)および第2側面(10d)のうちの少なくとも1つで得られることを特徴とする、ガスケット。
【請求項2】
請求項1に記載のガスケット(1)であって、前記内面(10a)は、横断断面で円錐形状であることを特徴とする、ガスケット。
【請求項3】
請求項1または2に記載のガスケット(1)であって、前記外面(10b)は、横断断面で円錐形状であることを特徴とする、ガスケット。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか1項に記載のガスケット(1)であって、それが、第1側面(10c)と第2側面(10d)とをさらに備えることを特徴とする、ガスケット。
【請求項5】
請求項に記載のガスケット(1)であって、前記第1側面(10c)と第2側面(10d)とは、横断断面で、平らな形状を有することを特徴とする、ガスケット。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか1項に記載のガスケット(1)であって、それが、直径を有する横断断面で、前記ガスケットの軸(B)に関して対称形状を有することを特徴とする、ガスケット。
【請求項7】
請求項1〜のいずれか1項に記載のガスケット(1)であって、前記内面(10a)は、垂直に対して傾いた、2つの側部(10a’)を備える三角形状を有し、前記2つの側部(10a’)は、直径を有する横断断面で、フィレット半径によって2つの側部(10a’)に接続される、ほぼ平らな、水平面を有する接続部(10a”)で収束することを特徴とする、ガスケット。
【請求項8】
請求項1〜のいずれか1項に記載のガスケット(1)であって、前記外面(10b)は、垂直に対して傾いた、2つの側部(10b’)を備える三角形状を有し、前記2つの側部(10b’)は、直径を有する横断断面で、前記Oリング(13)の前記周囲シート(12)で収束することを特徴とする、ガスケット。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のガスケット(1)であって、前記第1側面(10c)および第2側面(10d)のそれぞれが、少なくとも1つのスロット(11)を備えることを特徴とする、ガスケット。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載のガスケット(1)であって、前記少なくとも1つのスロット(11)は、前記第1側面(10c)および/または第2側面(10d)に沿って径方向に延びることを特徴とする、ガスケット。
【請求項11】
請求項10に記載のガスケット(1)であって、それが、複数の前記スロット(11)を備え、複数の前記少なくとも1つのスロット(11)は、互いから90°間隔で前記外面に位置することを特徴とする、ガスケット。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載のガスケット(1)であって、それがポリウレタンで作られていることを特徴とする、ガスケット。
【請求項13】
クイックカプラであって、請求項1〜12のいずれか1項に記載のフロントバルブガスケットを備えることを特徴とする、クイックカプラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クイックカプラ用ガスケットに、およびこのガスケットを備えるクイックカプラに、関する。
【背景技術】
【0002】
より具体的には、本発明は、雄クイックカプラのフロントバルブガスケットに関する。
【0003】
本発明は、このガスケットを備えるクイック雄カプラにもさらに関する。
【0004】
従来技術では、フロントバルブ、すなわちカプラの軸方向流路のシャットオフバルブ、を備えている、雄クイックカプラを製造することが知られており、雄クイックカプラは、対応する雌クイックカプラに結合するように意図され、そのシールは、標準的なOリングである円形断面を有する環状ガスケットの存在によって保証される。
【0005】
状況は、図1でおよび図1aの拡大で示され、図1bは、雄クイックカプラ100と雌クイックカプラ300との最終接続ステップを示す。
【0006】
雄カプラ100では、公知の種類のガスケット200は、中空円筒状外側体110とバルブ体120との間に置かれ、従って、バルブ体120が外側体110に対して長手方向にスライドするときでも、これらの2つの要素の液密性を確かにする。
【0007】
雌カプラ300への雄カプラ100の接続ステップが表されている、特に図2に関し、接続ステップ中に、特に前記のバルブ体120が収容されるチャンバに残圧がある場合に、ガスケット200は、それが、裁断される危険性があるまで、すなわち、雌カプラ300のバルブ体320と雌カプラ自体の内側スライダ310との間に挟まれるまで、それを変形させる傾向がある応力を受ける。
【0008】
最新の技術によると、ガスケット200作動中のガスケットのはみ出し210の危険性を回避するために、それにもかかわらず、この手段は、しかしながら、Oリングのはみ出しおよび破砕の問題を防がず、Oリングは、プラスチック領域で変形し、全ての液密性能力を失う。
【0009】
従って、クイックカプラの最も厄介な用途(例えば、いわゆるヘビーデューティ用途など、土工機械分野での「ヘビーデューティ」)を考えると、クイックカプラは、使用の全ての起こり得る使用位置で、および全ての起こり得る圧力状態で、かなりの機械抵抗を必要とし、それは、結合されたカプラの完全なシールとも組み合わせられなければならない。
【0010】
従って、シール、および従って上記のガスケットの完全な作動を、ガスケット自体の破砕およびはみ出しを防ぎながら、保証することに関する問題がある。
【0011】
論じられているカプラの技術的用途は、従って、ガスケットシールが特に厄介な作動状態下でも保証されることを、必要とする。
【0012】
ガスケットから得られなければならない他の特徴の中で、この特徴は、カプラの空間的配向(水平/垂直)にかかわらず、完全なシールを保証しなければならない。
【0013】
加えて、ガスケットシールは、カプラに接続された管の重量による側方荷重(曲がり現象)の存在下でも、およびカプラが接続されるときに高圧の存在下で(典型的に350bar以上を意味する)、方形波パルスの存在下でさえ、保証されなければならない。
【0014】
再び、完全なシールは、カプラが接続されるときに真空の存在下でも(典型的に約755mmHgを意味する)、保証されなければならない。
【0015】
再び、特に厄介な使用状況は、ガスケットの転倒またははみ出しを引き起こすべきでなく、これは、ガスケットのおよび対応するシートの特定の形状による、例えば、高流量および/または方形波圧力パルスの存在下でも、当てはまる。
【0016】
さらに、ガスケットは、それへの損傷の際に容易に交換可能であるべきであり、適切な可撓および変形挙動および摩滅および疲労抵抗特性を有する必要がある。
【0017】
従来技術の公知の種類のガスケットは、主に以下の理由で、上記の作動特徴を保証することができない。
【0018】
「曲がり」現象、すなわち、カプラに接続された管の重量による側方荷重の存在下でのガスケットシール現象、に関し、公知の種類のはみ出し防止リングを有するOリングガスケットは、Oリングが圧縮変形を回復する制限された可能性を特徴とするので、シールを保証することができない。カプラが側方荷重を受けるとき、ガスケットの一部は圧縮を受けず、従って、シールの不具合が、結果として生じる作動流体の漏れと共に発生する。
【0019】
さらに、高圧を有する流体の存在下でカプラが接続されるときに(典型的に350bar以上を意味する)、Oリングガスケットは、径方向配向外側スラストの成分を主に受ける。これは、方形波パルス圧力状況下で、ガスケット抵抗を著しく制限する。
【0020】
再び、公知の種類のOリングガスケットは、カプラが接続されているときに真空の存在下でシールを保証するのに適していない。
【0021】
同じように、公知の種類のガスケットが高流量および/または方形波圧力パルスを受けるときに、ガスケットのはみ出しおよび転倒現象が生じる。
【0022】
再び、Oリングガスケットに使用される標準的な混合物(バイトン(登録商標)、ニトリルゴム)は、十分な弾性復帰、強度および摩滅抵抗を必ずしも保証するとは限らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の技術的目的は、従って、実現および保証されるべきである効率性および安全性の上記の状況を可能にするガスケットを提供することであり、それは、公知の種類のガスケットを悪化させる欠点を克服することを可能にし、実現されるべきであるより高い信頼性および高性能を可能にする。
【0024】
この目的との関連で、本発明の対象は、特にガスケットはみ出しの問題を解決するガスケットを提供することであり、とりわけ、雌カプラスライダ310への雄カプラバルブ120の重要な移動ステップにおいてであるが、そればかりでない。
【課題を解決するための手段】
【0025】
この目的、ならびに以下でより明らかになるこれらのおよび他の対象は、添付の請求項に係る、雄クイックカプラのフロントバルブガスケット1によって実現され、添付の請求項は、本明細書の一体部分を形成する。
【0026】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明からより明らかになり、以下の詳細な説明は、非限定的例として提供され、添付図面に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来技術の公知の種類のガスケットを備える雄カプラの垂直面を含む部分断面側面図を示し、図1aは、図1の詳細を示し、公知の種類のガスケットおよびはみ出し防止リングの拡大図が示されている。
図1b】雌カプラと完全に結合した雄カプラを示す。
図2】再び従来技術の公知の種類のガスケットの場合における、雄カプラバルブから雌カプラスライダへのシールの重要な移動ステップの断面を示す。
図3】本発明によるガスケットの斜視図を示す。
図4】垂直横断面で断面化された、図3と同じ図を示す。
図5】カプラが本発明によるガスケットを備える場合の図2の同じ重要なステップの断面を示す。
図6】雄カプラのそれ自体のシートに収容された本発明によるガスケットの詳細の断面を示す。
図7図8のA‐A面による本発明によるガスケットの断面正面図を示す。
図8】本発明によるガスケットの平面図を示す。
図9図8のA‐A面による本発明によるガスケットの部分断面正面図を示す。
図9b】Oリングが取り除かれた、図9aと同じ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の説明は、本発明によるガスケットの好ましい実施形態を示す。この説明は、非限定的例として提供され、従って、同等と判断できる記載されたもののあらゆる変形は、本発明の範囲内にあると見なされるべきである。
【0029】
特に図1に関し、雄カプラ100で、公知の種類のガスケット200は、中空円筒体である外側体110およびバルブ体120に特別に設けられたシートに置かれ、従って、バルブ体120が外側体110に対して長手方向にスライドするときでも、これらの2つの要素の液密性を確かにする。
【0030】
雌カプラ300への雄カプラ100の接続ステップを表す、特に図2に関し、接続ステップ中に、シールが、雌カプラ100のバルブ体120から、雌カプラ300のスライダ310に、移動することが、注目される。
【0031】
このステップは、前記のバルブ体120が収容されるチャンバに残圧がある場合に、特に重要である。
【0032】
バルブガスケットは、それが、裁断される危険性があるまで、すなわち、図2に見られるように、雌カプラ300のバルブ体320と雌カプラ自体の内側スライダ310との間に挟まれるまで、それを変形させる傾向がある応力を受ける。
【0033】
図3に関し、本発明の対象は、本体10を備える、ほぼトロイダル形状を有するガスケット1であり、本体10は、ポリウレタン(PUR)で好ましく作られ、成形プロセスによって好ましく得られる。
【0034】
本発明によるガスケットの本体10は、従ってトロイダル形状を有し、従って、環状の内面10a図7と、環状の外面10b図7と、第1側面10cおよび第2側面10d図7と、を備える。
【0035】
横断面上の断面で、本発明のガスケットは、図4,7,9aおよび9bに示されるように、特に、非円形幾何形状を有し、図4,7,9aおよび9bは、とりわけ、横断垂直面によって断面化された本発明によるガスケットを示す。
【0036】
特に図7に関し、図8で示されている、垂直面A‐Aを含む断面は、本発明によるガスケット10の形状を明らかにする。
【0037】
横断面で、内面10aの形状は、平らでなく、円錐形状であり、環状体の内側に向かうコニシティを有する。
【0038】
同様に、横断面で、外面10bの形状は、平らでなく、円錐形状であり、環状体の外側に向かうコニシティを有する。
【0039】
好ましくは、および添付図面で非限定的例として示されている実施形態に関し、内面10aは、垂直に対して傾いた、2つの側部10a’を備えるほぼ三角形状を有し、それは、横断直径面で、フィレット半径によって2つの側部10a’に接続される、ほぼ平らな、水平面を有する接続部10a”で収束する。好ましくは、ガスケット形状は、鉛直直径軸Bに関して対称である。
【0040】
外面10bは、Oリング13を含むように適合された周囲シート12を有する。好ましくは、外面10bも、横断垂直面A‐A上で平らな形状を有さず、円錐形状を有する。円錐形状は、溝12の存在により中心が遮られる。
【0041】
好ましくは、前記の外面10bは、垂直に対して傾いた、2つの側部10b’を備える三角形状を有し、それは、横断直径面で、前記のOリング13の前記のシート12で収束する。
【0042】
本発明によるガスケット1は、従って、Oリング13を備え、Oリング13は、ガスケットを、より弾性を有するように、および作動状態の変化により反応しやすくする。
【0043】
加えて、本発明によるガスケット1は、少なくとも1つのスロットまたはフレア11を備え、少なくとも1つのスロットまたはフレア11は、少なくとも1つの側面10c,10dで流体を放出する機能を有する。ガスケット1の支持フランク10c,10d上のスロット11の追加によって、油圧によって生じるサイドスラストがバランスすることができる。状況は図5に示されており、図5では、矢印が、流圧によってもたらされる横力を示す。
【0044】
図8に関し、前記のスロット11は、側面10cおよび10d上で好ましく径方向発展する。
【0045】
スロット11は、この場合、特に図8に見られるように、ガスケットの形状に沿って90°で配置される。
【0046】
これによるガスケット1は、従来技術の公知の種類のOリングが収容される同じシートへのその插入を可能にするのに適した全体の大きさおよび寸法を有し、それによって、新しいガスケットを、カプラ設計を変更する必要なしに、使用することができる。
【0047】
Oリング13の存在は、複合ガスケット1、本発明の対象を、革新的にするのに最も寄与する要素の1つである。
【0048】
実際、他の利点の中で、Oリング13は、ガスケットをより弾性および可撓性にし、それが、その相対スライド中に(接続および接続解除ステップで)雄カプラのバルブ体120のおよび雌カプラのバルブ体320のおよび/または雌カプラの内側スライダ310の形状により応答性よく従うことができるようになっており、こうして液密性を保証する。
【0049】
状況は、図5に示され、図5では、ガスケット1、および特にガスケットの本体10の内面10aは、雌カプラ300のバルブ体320の外面と、再び雌カプラ300の内側スライダ310と、カプラ接続ステップ中に、接触する。
【0050】
全ての作動状態で、ならびに接続および接続解除ステップで、本発明によるガスケット1は、従って、低圧および高圧下で、破砕およびはみ出し現象が常にない。
【0051】
機械的挙動の観点から、複合ガスケット1、本発明の対象は、高強度および摩滅および摩耗抵抗を有する。
【0052】
これらの特徴は、ガスケットが、すでに述べたように、ポリウレタンで好ましく作られるという材料によって特に保証され、それは、接続および接続解除ステップ中に、バルブ120,320と、およびカプラの内側スライダ310と、接触し、その機能によって、カプラは、繰り返される圧力およびフローサイクルで何回も結合および結合解除される。
【0053】
図7,8および9に関し、ガスケット1の本体10の側部10c,10d上で得られる逃げ溝11の機能をこれから説明する。
【0054】
1つ以上の逃げ溝11の存在によって、ガスケットが、カプラの接続および接続解除ステップ中に、および流体の漏れを作り出す流体の圧力の様々な影響で、動くバルブ間で挟まれるようになるおよび回転する傾向、ならびにガスケット自体への損傷を、防ぐことができる。
【0055】
逃げ溝11の存在によって、カプラ内(特に雄カプラ内)の残圧の存在下でさえ、カプラが接続および接続解除されることができる。ガスケットが動くバルブと接触する重要なステップで、それは油圧でバランスするからである。
【0056】
このように、本発明の対象ガスケットのそれぞれの技術的手段が、特定の技術的結果を達成するのに寄与することが、示された。
【0057】
全てのここに記載された革新的な特徴が同時に存在することによって、ガスケットが、クイックカプラの作動で、従来技術の公知の種類の現在の解決策を悩ます多くの問題を解決することができる。それぞれの特徴も、それ自体で、技術的利点を伴うことができ、従って、本発明によるガスケットは、その本質的特徴が、添付の主独立請求項によって定められ、本発明を補完する追加の特徴を導入する従属請求項は、多様な技術的利点を実現することができるようにする。
【0058】
本発明によるクイックカプラ用ガスケットは、このようにして、従来技術によっては未解決のままであった欠点を克服できる。
【0059】
加えて、この発明を備えるクイックカプラも、本発明の対象である。
図1
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図9b