(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
[ポリアミド系樹脂発泡成形体]
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
【0018】
(ポリアミド系樹脂)
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体は、ポリアミド系樹脂を含み、更に、任意選択的に、その他の成分等を含んでいてもよい。
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体に含まれるポリアミド系樹脂について詳述する。
【0019】
ポリアミド系樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリアミド共重合体、これらの混合物が挙げられる。
ポリアミドとしては、例えば、ジアミンとジカルボン酸との重縮合により得られる、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン46、ナイロン1212等;ラクタムの開環重合により得られるナイロン6、ナイロン12等;等が挙げられる。ポリアミド共重合体としては、例えば、ナイロン6/66、ナイロン66/6、ナイロン66/610、ナイロン66/612、ナイロン66/6T(Tは、テレフタル酸成分を表す)、ナイロン66/6I(Iは、イソフタル酸成分を表す)、ナイロン6T/6I等が挙げられる。中でも、脂肪族ポリアミドが好ましく、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/66、ナイロン66/6等がより好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの混合物としては、例えば、ナイロン66とナイロン6との混合物、ナイロン66とナイロン612との混合物、ナイロン66とナイロン610との混合物、ナイロン66とナイロン6Iとの混合物、ナイロン66とナイロン6Tとの混合物、ナイロン6とナイロン6I/6Tとの混合物等が挙げられる。中でも、発泡成形体の結晶化度を高めて、耐熱性及び融着率を十分にする観点から、混合物の場合のポリアミド系樹脂は、脂肪族ポリアミドを50質量%超含むものであることが好ましく、60質量%以上含むものであることがより好ましい。
【0020】
また、ポリアミド系樹脂の融点は、発泡成形体の耐熱性を十分にする観点から、170℃以上であることが好ましく、180℃以上であることが更に好ましく、また、発泡成形体の成形プロセスにおいて発泡粒子同士の融着率を向上させる観点から、270℃以下であることが好ましく、250℃以下であることが更に好ましい。
【0021】
なお、本明細書において、ポリアミド系樹脂の融点は、JIS K7121に準じて、示差走査熱量測定(DSC)により測定した値を指す。測定で現れた吸熱を示すピークを樹脂の融解を示すピークとし、最も高温側に現れた吸熱を示すピークにおける温度を、融点とする。
測定装置としては、市販の示差走査熱量計を用いてよく、例えば、パーキンエルマー社製のDSC7等が挙げられる。
測定条件としては、通常の条件を用いてよく、例えば、窒素雰囲気下、温度条件:樹脂をその融点超の温度(例えば300℃で5分)で保持し、その後、20℃/分で50℃程度まで急冷し、次いで、融点超の温度(例えば300℃)まで20℃/分で昇温させるという条件等が挙げられる。
【0022】
ポリアミド系樹脂が末端に有する高反応性の官能基(アミノ基及びカルボキシル基)を、ポリアミド系樹脂の合成において末端封止剤を添加することによって、低反応性の官能基に変える(ポリアミド系樹脂の末端を封鎖する)ことができる。
この場合、末端封止剤を添加する時期としては、原料仕込み時、重合開始時、重合中後期、又は重合終了時が挙げられる。
末端封止剤としては、ポリアミド系樹脂のアミノ基又はカルボキシル基との間で反応し得る単官能性の化合物である限り、特に制限されることなく、例えば、モノカルボン酸、モノアミン、酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
(その他の成分)
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体に含まれるポリアミド系樹脂以外のその他の成分としては、安定剤、衝撃改良材、難燃剤、滑剤、顔料、染料、耐候性改良剤、帯電防止剤、耐衝撃改質剤、結晶核剤、ガラスビーズ、無機充填材、架橋剤、タルク等の核剤や他の熱可塑性樹脂を、本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体におけるその他の成分の含有量は、ポリアミド系樹脂100質量部に対して、15質量部以下としてよく、6質量部以下であることが好ましい。3質量部以下であることがさらに好ましい。
【0024】
特に、安定剤としては、特に限定されることなく、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ホスファイト化合物、チオエーテル系化合物等の有機系酸化防止剤や熱安定剤;ヒンダードアミン系、ベンゾフェノン系、イミダゾール系等の光安定剤や紫外線吸収剤;金属不活性化剤等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱安定剤としては、120℃以上の高温環境下で長期熱老化を効果的に防止する観点から、銅化合物が好ましく、この銅化合物とハロゲン化アルカリ金属化合物との組み合わせも好ましい。ここで、ハロゲン化アルカリ金属化合物としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0025】
なお、本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体に含まれるポリアミド系樹脂のアミノ基又はカルボキシル基と反応する置換基(以下、反応性の置換基ともいう。)を有する化合物や重合体等を用いて、樹脂の分子内においてかかる置換基を介した架橋構造を形成させることによって、樹脂の架橋度を高めてもよい。
反応性の置換基としては、例えば、グリシジル基、カルボキシル基、カルボン酸金属塩、エステル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボジイミド基等の官能基等が挙げられ、特に、反応の速さの観点から、グリシジル基、カルボジイミド基が好ましい。
これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、化合物や重合体等は、1分子中に複数種の官能基を有していてもよい。
なお、反応性の置換基の樹脂への導入量は、架橋により樹脂にゲル化等が生じない程度とするのがよい。
【0026】
(ポリアミド系樹脂発泡成形体の製造方法)
初めに、本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体を製造する際に用いられる、ポリアミド系樹脂発泡粒子の製造方法について記載する。ここで、本明細書において、発泡粒子であっても、本発明の要件を満たすものは、ポリアミド系樹脂発泡成形体に含まれるものとする。
上記発泡粒子は、前述のポリアミド系樹脂に発泡剤を含有(含浸)させて、発泡を生じさせることによって得ることができる。
【0027】
ポリアミド系樹脂に発泡剤を含有(含浸)させる方法としては、特に限定されることなく、一般的に用いられている方法としてよい。
かかる方法としては、水等の懸濁系で水性媒体を用いて行う方法(懸濁含浸)や、重炭酸ナトリウム等の熱分解型発泡剤を用いる方法(発泡剤分解)、ガスを臨界圧力以上の雰囲気とし液相状態にして、基材樹脂に接触させる方法(液相含浸)、ガスを臨界圧力未満の雰囲気とし気相状態にして、基材樹脂に接触させる方法(気相含浸)等が挙げられる。発泡剤を含有させる方法としては、特に気相含浸が好ましい。
【0028】
気相含浸では、高温条件下で実施される懸濁含浸の場合と比較して、ガスの樹脂への溶解度がより高く、発泡剤の含有量を高くしやすい。そのため、気相含浸では、高発泡倍率を達成しやすく、発泡粒子内の気泡サイズが均一になりやすい。
【0029】
また、発泡剤分解法も、懸濁含浸と同様に高温条件下で実施される点で不都合がある。また、この方法では、加えた熱分解型発泡剤全てがガスになるわけではないため、ガス発生量が相対的に少なくなりやすい。そのため、気相含浸では、発泡剤含有量を高くしやすいという利点がある。
更に、気相含浸では、液相含浸の場合と比較して、耐圧装置や冷却装置等の設備がよりコンパクトになりやすく、設備費を低減しやすい。
【0030】
気相含浸の条件としては、特には限定されることなく、例えば、ガスの樹脂への溶解をより効率的に進める観点から、雰囲気圧力としては、0.5〜6.0MPaであることが好ましく、雰囲気温度としては、5〜30℃であることが好ましい。
【0031】
ここで、上記ポリアミド系樹脂発泡粒子を製造する際に使用される発泡剤としては、特に限定されることなく、空気やガスとし得る化合物等が挙げられる。
ガスとし得る化合物の例としては、二酸化炭素、窒素、酸素、水素、アルゴン、ヘリウム、ネオン等の無機化合物;トリクロロフルオロメタン(R11)、ジクロロジフルオロメタン(R12)、クロロジフルオロメタン(R22)、テトラクロロジフルオロエタン(R112)ジクロロフルオロエタン(R141b)クロロジフルオロエタン(R142b)、ジフルオロエタン(R152a)、HFC−245fa、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−225ca等のフルオロカーボン;HFO−1234y、HFO−1234ze(E)等のハイドロフルオロオレフィン;プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、ネオペンタン等の飽和炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、フラン、フルフラール、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類;塩化メチル、塩化エチル等の塩素化炭化水素類;メタノール、エタノール等のアルコール類;等が挙げられる。
これらの空気やガスとし得る化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
発泡剤としては、環境への影響が少なく、可燃性や支燃性がないものが好ましく、取り扱い時の安全性の観点から、可燃性及び支燃性のない無機化合物が更に好ましく、樹脂への溶解性、取り扱いの容易性の観点から、二酸化炭素ガス(炭酸ガス)が特に好ましい。
【0033】
発泡剤を含有(含浸)させたポリアミド系樹脂(発泡剤含浸ポリアミド系樹脂)に発泡を生じさせる方法としては、特に限定されないが、例えば、発泡剤含浸ポリアミド系樹脂を高圧雰囲気下から低圧雰囲気下に一気に持ち込むことによって、発泡剤含浸ポリアミド系樹脂中に溶解している発泡剤としてのガスを膨張させて、発泡を生じさせる方法や、圧力蒸気等を用いて加熱することによって、発泡剤含浸ポリアミド系樹脂中のガスを膨張させて、発泡を生じさせる方法等を用いることができ、特に、生成物である成形体内部の気泡の大きさ(セルサイズ)を均一にするという利点、及び発泡倍率を制御して低発泡倍率の成形体の作製を容易にするという利点が得られるため、後者の加熱・発泡を行う方法を用いることが好ましい。
【0034】
ここで、発泡粒子を所望の発泡倍率になるまで発泡させる際、一段階の発泡を行ってもよく、二次発泡、三次発泡等からなる多段階の発泡を行ってもよい。なお、多段階の発泡を行った場合、高発泡倍率の発泡粒子を調製しやすく、成形に用いられる発泡粒子は、単位体積当たりに使用される樹脂量を低減する観点から、三次発泡まで行った発泡粒子であることが好ましい。
特に、多段階の発泡の場合、各段階での発泡前に発泡粒子に対してガスによる加圧処理を行うことが好ましい。加圧処理に用いるガスとしては、ポリアミド系樹脂に対して不活性である限り、特には限定されないが、ガスの安全性が高く、ガスの地球温暖化係数の小さい、無機ガスやハイドロフルオロオレフィンが好ましい。無機ガスとしては、例えば、空気、炭酸ガス、窒素ガス、酸素ガス、アンモニアガス、水素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、ネオンガス等が挙げられ、また、ハイドロフルオロオレフィンとしては、例えば、HFO−1234y、HFO−1234ze(E)等が挙げられ、特に、取り扱い容易性及び経済性の観点から、空気や炭酸ガスが好ましい。加圧処理の手法としては、特には限定されないが、発泡粒子を加圧タンク内に充填し、該タンク内にガスを供給する手法等が挙げられる。
【0035】
次に、本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体の製造方法について記載する。
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体は、例えば、前述のポリアミド系樹脂発泡粒子を成形することによって得ることができる。
【0036】
ポリアミド系樹脂発泡粒子を成形する方法としては、特に限定されないが、例えば、発泡粒子を成形用金型のキャビティ内に充填し、加熱することによって、発泡粒子同士を熱融着させた後、冷却により生成物を固化し、成形することができる。ここで、発泡粒子の充填方法は、特には限定されないが、例えば、金型を多少開けた状態で発泡粒子を充填するクラッキング法、金型を閉じたままの状態で加圧圧縮した発泡粒子を充填する圧縮法、金型に加圧圧縮した発泡粒子を充填した後に上記クラッキング法を行う圧縮クラッキング法等が挙げられる。
【0037】
発泡粒子の気泡に一定のガス圧力を付与して、粒子内部の気泡の大きさ(セルサイズ)を均一にする観点から、発泡粒子を成形用金型のキャビティ内に充填する前に、発泡粒子に対してガスによる加圧処理を行ってもよい。加圧処理に用いるガスとしては、特には限定されないが、難燃性、耐熱性、寸法安定性の観点から、無機ガス等が挙げられる。無機ガス及び加圧処理の方法については、前述の多段階の発泡の場合に発泡粒子に対して施されるガスによる加圧処理の場合と同様である。
【0038】
ポリアミド系樹脂発泡粒子を成形する際に用いられる熱媒体は、汎用の熱媒体としてよく、発泡成形体の酸化劣化を抑制する観点から、飽和水蒸気や過熱水蒸気であることが好ましく、発泡成形体に対して均一な加熱を可能にする観点から、飽和水蒸気が更に好ましい。
【0039】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体の製造方法としては、例えば、ポリアミド系樹脂発泡粒子を金型のキャビティ内に充填する充填工程と、キャビティ内にポリアミド系樹脂発泡粒子の熱融着温度以下の水蒸気を5〜30秒間供給して、上記ポリアミド系樹脂発泡粒子を予備的に加熱する予熱工程と、キャビティ内にポリアミド系樹脂発泡粒子の熱融着温度以上の水蒸気を20〜120秒間供給して熱融着させることによって、ポリアミド系樹脂発泡成形体を得る融着工程と、を有する方法が好ましい。
【0040】
上記充填工程において、キャビティ内の体積に対して60〜90%の体積を占めるようにポリアミド系樹脂発泡粒子を充填することで、所望の空隙率を有する発泡成形体が得られやすくなる。充填時に用いる発泡粒子は、高い空隙率の発泡体を得る観点から、ガスによる加圧処理を行っていない発泡粒子を用いることが好ましい。
【0041】
また、ポリアミド系樹脂発泡成形体の製造方法において、ポリアミド系樹脂発泡粒子を予熱工程と融着工程において二段階で加熱することが好ましい。
この方法によれば、一段階目に、ポリアミド系樹脂発泡粒子の熱融着温度以下の水蒸気で発泡粒子を予備的に加熱することによって、発泡粒子の集合体全体における温度分布をより均一にすることができる。そして、この一段階目の予備的な加熱により、二段階目に、熱融着温度以上の水蒸気で発泡粒子を加熱した際に、発泡粒子における表層部の樹脂の溶融がより均一なものとなり、発泡粒子同士が融着しやすくなる。
また、この方法によれば、得られるポリアミド系樹脂発泡成形体において、樹脂の結晶子サイズがより大きくなり、また、結晶化度がより高くなり、ひいては、耐熱性に優れたポリアミド系樹脂発泡成形体を得ることができる。
【0042】
ポリアミド系樹脂発泡粒子を加熱する際の温度としては、前述の通り、ポリアミド系樹脂発泡粒子の熱融着温度(Tf)近傍であることが望ましい。
なお、熱融着温度とは、発泡粒子を飽和水蒸気内において加熱し、発泡粒子同士が融着する温度を指す。熱融着温度の測定方法は、実施例に記載の通りである。
【0043】
一段階目の加熱温度は、Tf(℃)より低い温度であることが望ましく、Tf−20℃以上であることが好ましく、Tf−15℃以上であることが更に好ましく、また、Tf−2℃以下であることが好ましく、Tf−5℃以下であることが更に好ましい。
一段階目の加熱時間は、2秒以上であることが望ましく、3秒以上であることが更に望ましく、20秒以下であることが望ましく、15秒以下であることが更に望ましい。
【0044】
二段階目の加熱温度は、Tf(℃)より高い温度であり、Tf+15℃以下であることが好ましく、Tf+10℃以下であることが更に好ましく、Tf+5℃以下であることが特に好ましい。
二段階目の加熱時間は、10秒以上であることが望ましく、15秒以上であることが更に望ましく、60秒以下であることが望ましく、45秒以下であることが更に望ましい。
【0045】
一段階目及び二段階目の加熱温度及び加熱時間を、上記範囲とすれば、ポリアミド系樹脂発泡粒子同士を十分に熱融着させることができ、また、樹脂の結晶化がより促進された樹脂発泡成形体を得ることができる。
【0046】
(物性)
以下に、ポリアミド系樹脂発泡成形体の物性について記載する。
【0047】
ポリアミド系樹脂発泡成形体の空隙率は、吸音性と放熱性の観点から、10%以上であり、15%以上であることが好ましく、吸音性、融着性、物性の低下抑制の観点から40%以下であり、35%以下であることが好ましい。
なお、本明細書において、空隙率は、発泡成形体の外形寸法から求めた見かけの体積(Vb)(cm
3)と、発泡成形体をアルコール中に沈めて測定される真の体積(Vn)(cm
3)とを用いて、下記式(1)により算出される値をいう。
空隙率(%)=(Vb−Vn)/Vb×100
・・・(1)
Vb:発泡成形体の外形寸法から求めた見かけの体積(cm
3)
Vn:発泡成形体をアルコール中に沈めて測定される真の体積(cm
3)
【0048】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体は、X線回折プロファイルにおいて最も狭いピーク幅を有するピークに基づいて算出したとき、結晶子サイズDが10nm以上であり、結晶化度Xが10〜50%である。
【0049】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体のX線回折プロファイルは、X線散乱装置を用いた透過法により得ることができる。
【0050】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体は、X線回折プロファイルにおいて最も狭いピーク幅を有するピークに基づいて算出したときの結晶子サイズDが、得られる発泡成形体の耐熱性、融着率及び強度の低下を抑制する観点から、10nm以上であり、11nm以上であることが好ましく、12nm以上であることが更に好ましく、また、得られる発泡成形体の融着率の低下を抑制する観点から、50nm以下であることが好ましく、40nm以下であることが更に好ましい。
【0051】
また、本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体は、X線回折プロファイルに基づいて算出したときの結晶化度Xが、得られる発泡成形体の耐熱性及び強度の低下を抑制する観点から、10%以上であり、20%以上であることが好ましく、25%以上であることが更に好ましく、また、得られる発泡成形体の融着率の低下を抑制する観点から、50%以下であり、45%以下であることが好ましい。
【0052】
結晶子サイズD及び結晶化度Xは、下記の通り求められるものを指す。
ここで、X線回折により得られたX線回折プロファイルを、結晶由来の回折ピークと非晶由来の回折ピークとについてガウス関数を仮定してピーク分離する。
結晶子サイズDは、下記式(2)で表されるシェラーの式により決定される。
【数1】
式中、βは、結晶由来の回折ピークの半価全幅(rad)であり、bは、X線の広がりの半価半幅(rad)であり、λは、X線の波長(単位:nm)であり、θは、ピーク位置におけるブラッグ角(単位:°)である。
【0053】
結晶化度Xは、下記式(3)で表される式により算出される。
【数2】
式中、Aci(i=1〜n)は、ピーク分離した際に得られるn個の結晶由来の回折ピークの面積であり、Aaは、ピーク分離した際に得られる非晶由来の回折ピークの面積である。
【0054】
なお、上記式(2)では光学系による補正がなされているが、光学系以外にも試料形状等(試料厚み等)によってもβは影響を受ける。適切な条件でX線回折を測定する、適切な補正を行う等によって、測定条件に依存しないDを算出する必要があるのは言うまでもない。
【0055】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体は、ポリアミド系樹脂発泡粒子を含むことが好ましい。
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体中のポリアミド系樹脂発泡粒子の平均粒子径は、融着性や高温環境下での物性低下を抑制する観点から、0.5〜3.0mmであることが好ましく、より好ましくは0.8〜2.5mmである。平均粒子径は成形体にある発泡粒子のうち、任意の20個の粒子径の平均値により算出する。
なお、ポリアミド系樹脂発泡粒子の平均粒子径は、発泡成形体の厚さ方向に2分割し、2分割した切片の断面を、走査型電子顕微鏡を用いて撮影し、得られた画像の中から任意の粒子を20個選び、それぞれの粒子において粒子の中心を通る直線2本を直交するように引いて、算出した粒子径を平均することにより得られる。なお、直線2本の線の長さが異なる場合は、短い方を粒子径として採用する。
【0056】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体の密度は、発泡成形体の強度を適度にして、気泡膜を破膜しにくくすることによって、発泡成形体の外観性を向上させる観点から、20kg/m
3以上であることが好ましく、50kg/m
3以上であることが更に好ましく、また、発泡成形体の軽量性を高める観点から、800kg/m
3以下であることが好ましく、500kg/m
3以下であることが更に好ましい。
【0057】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体の独立気泡率Sは、発泡成形体の強度を向上させると共に、連続気泡部分において生じ得る樹脂中への水の取り込みを生じにくくして、発泡成形体の密度を低下しにくくする観点から、80%以上であることが望ましく、85%以上であることが更に望ましい。
なお、独立気泡率S(%)は、下記式(4)で表される式により算出される。
S(%)={(Vx−W/ρ)/(Va−W/ρ)}×100
・・・(4)
式中、Vxは、発泡成形体の真の体積(cm
3)であり、Vaは、発泡成形体の見かけの体積(cm
3)であり、Wは、発泡成形体の重量(g)であり、ρは、発泡成形体の基材樹脂の密度(g/cm
3)である。
【0058】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体が使用される高温環境下は120〜150℃であるため、高温環境下での物性低下を抑制する観点から、160℃における寸法変化率が、1.5%以下であることが好ましく、1.0%以下であることが更に好ましい。
なお、寸法変化率は、JIS K6767の寸法安定性評価・B法に準拠して、測定した値を指す。
【0059】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体は、高温環境下での物性低下を抑制する観点から、180℃における寸法変化率は、2.5%以下であることが好ましく、1.0%以下であることが更に好ましい。
なお、寸法変化率は、JIS K6767の寸法安定性評価・B法に準拠して、測定した値を指す。
【0060】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体の融着率は、発泡成形体に曲げ歪み等の応力が加わった際の破断強度を高める観点、及び、発泡成形体を切断した際に発泡粒子の成形体からの欠落を抑制する観点から、60%以上であることが好ましく、70%以上であることが更に好ましく、80%以上であることが最も好ましい。
なお、融着率の測定方法は、実施例に記載の通りである。
【0061】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体のJIS A−1405−2に準拠して測定される吸音性は、0.4以上であることが好ましく、0.6以上であることがより好ましい。
なお、上記吸音性は、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
【0062】
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡成形体の放熱性は、10℃以下であることが好ましく、5℃以下であることがより好ましい。
なお、上記放熱性は、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
【実施例】
【0063】
以下、本発明を具体的な実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0064】
後述する実施例及び比較例のポリアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂発泡粒子、ポリアミド系樹脂発泡成形体の物性の測定方法(A)〜(F)を以下に示す。
【0065】
(A)結晶子サイズ、結晶化度
得られたポリアミド系樹脂発泡成形体のX線回折(XRD)測定を、X線散乱装置(商品名:NanoViewer、リガク社製)を用いた透過法により、行った。測定条件は、第一スリット:0.4mmφ、第二スリット:0.2mmφ、X線波長:0.154nm、カメラ長:78.8mm、とした。検出器にはイメージングプレート(IP)を用いた。試料には試料厚みが0.2mm程度になるようにスライスした発泡成形体を用いた。IPにより得られた二次元X線回折パターンを円環平均により一次元化した。また、空セル散乱補正も実施した。
こうして得られた一次元X線回折プロファイルを、ソフトウェア(商品名:Igor Pro Version6.3.2.3、Wavemetrics社製)を用いて、ピーク形状としてガウス関数を仮定して、結晶由来の回折ピークと非晶由来の回折ピークとにピーク分離を行った。
(A−1)結晶子サイズ
ピーク分離により得られたピークのうち、最も狭いピーク幅を有するピークの半価全幅β(rad)を計算し、該半価全幅βを用いて前述の式(2)に従って、発泡成形体の結晶子サイズDを算出した。
(A−2)結晶化度
ピーク分離により得られた各ピークの面積を計算し、該面積を用いて前述の式(3)に従って、発泡成形体の結晶化度Xを算出した。
【0066】
(B)密度
得られたポリアミド系樹脂発泡成形体について、重量W(kg)を測定し、その後、水没法により、発泡成形体の見かけの体積Va(m
3)を測定した。そして、その重量Wを見かけの体積Vaで除した値W/Va(kg/m
3)を、発泡成形体の密度とした。
【0067】
(C)独立気泡率
前述の(B)において見かけの体積Vaを測定した発泡成形体について、その真の体積(Vx)を空気比較式比重計(ベックマン(株)社製)を用いて測定した。そして、前述の式(4)に従って、独立気泡率S(%)を算出した。
【0068】
(D)空隙率
得られたポリアミド系樹脂発泡成形体の空隙率は下記式(1)により算出した。
空隙率(%)=(Vb−Vn)/Vb×100
・・・(1)
Vb:発泡成形体の外形寸法から求めた見かけの体積(cm
3)
Vn:発泡成形体をアルコール中に沈めて測定される真の体積(cm
3)
【0069】
(E)融点
ポリアミド系樹脂の融点の測定を、JIS K7121に準じて、示差走査熱量計(商品名:DSC7、パーキンエルマー社製)を用いて、行った。試料8mgを精秤し、これを測定に用いた。測定条件は、窒素雰囲気下、温度条件:300℃で5分間保持、その後、降温速度:20℃/分で50℃まで降温、次いで、昇温速度:20℃/分で50℃から300℃まで昇温、とした。
そして、現れた吸熱を示すピークを樹脂の融解を示すピークとし、最も高温側に現れた吸熱を示すピークにおける温度(℃)を、樹脂の融点とした。
【0070】
(F)熱融着温度
得られたポリアミド系樹脂発泡粒子を、気泡内部の圧力が大気圧であり、炭化水素等の発泡剤を含んでいない状態にした。この発泡粒子10gを金属メッシュの容器に発泡粒子同士が接触するように入れ、次いで、所定温度の飽和蒸気で30秒間加熱した。そして、加熱後に発泡粒子同士が全体で80%以上融着していた温度のうちの最低の温度(℃)を、発泡粒子の熱融着温度とした。
【0071】
後述する実施例及び比較例のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価方法(1)〜(5)について以下に説明する。
【0072】
(1)耐熱性評価
後述する実施例及び比較例のポリアミド系樹脂発泡成形体の耐熱性について、加熱による寸法変化率、及び加熱後の外観変化を評価した。
(1−1)寸法変化率
発泡成形体を成形後、60℃の乾燥機を用いて24時間乾燥させて、成形体に含まれる水分を除去した。この発泡成形体について、JIS K6767の寸法安定性評価・B法に準拠して、試験片の作製及び加熱試験(160℃及び180℃)を行い、その寸法変化率(%)を評価した。
評価基準としては、寸法変化率が小さいほど、発泡成形体は耐熱性に優れていると判定した。
【0073】
(1−2)外観変化
前述の(1−1)における加熱試験後の試験片の外観の変化を目視にて評価した。評価基準は、以下の通りである。
○:試験片に割れ、収縮、膨張がない。
△:試験片に割れ、収縮、膨張がわずかに確認されたが、使用上問題のない程度である。
×:試験片に使用上問題がある程度の割れ、収縮、膨張が確認される。
−:未評価
【0074】
(2)融着率
縦:300mm、横:300mm、厚み:20mmの板状の発泡成形体の表面にカッターナイフを用いて縦に2等分するように5mmの深さの切り込み線を入れ、この線に沿って発泡成形体を分割した。この分割面に現れた発泡粒子に関して、発泡粒子が粒子内で破断している(発泡粒子が分割面により破壊されている)ものの数(a)と、発泡粒子同士の界面に沿って破断している(発泡粒子同士の界面が分割面になっている)ものの数(b)とを測定し、下記式(5)に従って融着率(%)を算出した。
融着率(%)={a/(a+b)}×100
・・・(5)
【0075】
(3)曲げ強度
発泡成形体を成形後、60℃の乾燥機を用いて24時間乾燥させて、成形体に含まれる水分を除去した。この発泡成形体について、JIS K7171に準拠して、その曲げ強度を測定し、加熱前の曲げ強度(kPa)とした。
また、60℃の乾燥機を用いて24時間乾燥させたのち、160℃のオーブンに100時間静置させたのち、JIS K7171に準拠して、加熱後の曲げ強度(kPa)を測定し、加熱前後での強度保持率(%)を算出した。
【0076】
(4)吸音性
JIS A−1405−2に準拠して、垂直入射吸音率を測定し、直径100mm、厚み60mmの発泡成形体を試料として、1000Hzにおける吸音率で評価した。垂直入射吸音率の値が高いほど、発泡成形体が吸音性に優れていると判定した。
【0077】
(5)放熱性
実施例及び比較例のポリアミド系樹脂発泡成形体を5cm×5cm×5cmの大きさに切り、内部に温度センサーを取り付けた厚さ10mmのアルミニウム板の一方の面上に乗せて密着させた。室温25℃条件下で、上記アルミニウム板の他方の面側に取り付けたヒーターを用いて熱量30Wを3分間与え、アルミニウム板内部の温度上昇ΔT(℃)を測定した。ΔTが小さいほど、発泡成形体が放熱性能に優れていると評価した。
【0078】
(実施例1)
ポリアミド系樹脂としてのナイロン6(商品名:UBEナイロン 1022B、宇部興産(株)製)100質量部、核剤としてのタルク0.8質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(Irganox1098、BASF製)0.3質量部を、押出機にて加熱条件下で溶融混練し、その後ストランド状に押出し、冷水槽で水冷し、カッティングを行い、ペレット形状の基材樹脂を作製した。
これに、特開2011−105879号公報の実施例に記載の方法に準じて、基材樹脂に発泡剤としての炭酸ガスを含有させた。そして、炭酸ガスを含めた基材樹脂を加熱することによって、発泡を生じさせて、密度:200kg/m
3の発泡粒子を得た。
得られた発泡粒子を、型内成形金型のキャビティ(キャビティ寸法は、縦:300mm、横:300mm、高さ:20mm)内に、キャビティ体積の70%に相当する発泡粒子を充填し、その後、型締めした。そして、この金型を型内発泡成形機に取り付けた。
その後、キャビティ内に135℃の飽和水蒸気を10秒間供給し(一段階目の加熱)、その後、キャビティ内に144℃の飽和水蒸気を30秒間供給して(二段階目の加熱)、発泡粒子を熱融着させることによって、発泡粒子を成形した。
金型のキャビティ内に冷却水を供給することによって、得られた成形体を冷却し、その後、型開きを行い、発泡成形体を取り出した。
実施例1のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0079】
(実施例2)
実施例1と同様に密度:200kg/m
3の発泡粒子を得た後、得られた発泡粒子をオートクレーブ中に封入し、オートクレーブ内の圧力が0.3MPaとなるまで、圧縮空気を1時間かけて導入し、その後、圧力を0.3MPaに24時間保持する、加圧処理を施し、この加圧処理した発泡粒子を、金型に入れる前に、230℃で更に加熱することによって、更に発泡を生じさせて、密度:100kg/m
3とした点以外は、実施例1と同様に発泡成形体を得た。
実施例2のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0080】
(実施例3)
実施例2と同様に密度:100kg/m
3の発泡粒子を得た後、得られた発泡粒子をオートクレーブ中に封入し、オートクレーブ内の圧力が0.15MPaとなるまで、圧縮空気を1時間かけて導入し、その後、圧力を0.15MPaに24時間保持する、という条件で加圧処理した発泡粒子を、金型に入れる前に、230℃で更に加熱することによって、更に発泡を生じさせて、密度:50kg/m
3とした点以外は、実施例1と同様に発泡成形体を得た。
実施例3のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0081】
(実施例4)
発泡粒子の密度を500kg/m
3となるように発泡させたこと以外は実施例1と同様に発泡成形体を得た。
実施例4のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0082】
(実施例5)
ポリアミド系樹脂としてナイロン666(ナイロン66/6)(商品名:Novamid 2430A、(株)DSM製)100質量部、核剤としてのタルク0.8質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(Irganox1098、BASF製)0.3質量部を、押出機にて加熱条件下で溶融混練し、その後ストランド状に押出し、冷水槽で水冷し、カッティングを行い、ペレット形状の基材樹脂を作製した。
これに、特開2011−105879号公報の実施例に記載の方法に準じて、基材樹脂に発泡剤としての炭酸ガスを含有させた。そして、炭酸ガスを含めた基材樹脂を加熱することによって、発泡を生じさせて、密度:200kg/m
3の発泡粒子を得た。
得られた発泡粒子を、型内成形金型のキャビティ(キャビティ寸法は、縦:300mm、横:300mm、高さ:20mm)内に、キャビティ体積の70%に相当する発泡粒子を充填し、その後、型締めした。そして、この金型を型内発泡成形機に取り付けた。
その後、キャビティ内に105℃の飽和水蒸気を10秒間供給し、その後、キャビティ内に116℃の飽和水蒸気を30秒間供給して、発泡粒子を熱融着させることによって、発泡粒子を成形した。
金型のキャビティ内に冷却水を供給することによって、得られた成形体を冷却し、その後、型開きを行い、発泡成形体を取り出した。
実施例5のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0083】
(実施例6)
実施例5と同様に密度:200kg/m
3の発泡粒子を得た後、加圧処理において、得られた発泡粒子をオートクレーブ中に封入し、オートクレーブ内の圧力が0.3MPaとなるまで、圧縮空気を1時間かけて導入し、その後、圧力を0.3MPaに24時間保持する、加圧処理を施し、この加圧処理をした発泡粒子を、金型に入れる前に、200℃で更に加熱することによって、更に発泡を生じさせて、密度:100kg/m
3とした点以外は、実施例5と同様に発泡成形体を得た。
実施例6のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0084】
(実施例7)
ポリアミド系樹脂としてのナイロン6(商品名:UBEナイロン 1022B、宇部興産(株)製)50質量部、ナイロン6I/6T(商品名:Grivory G16、EMS製)50質量部を用いた以外は実施例2と同様に発泡成形体を得た。
実施例7のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0085】
(比較例1)
発泡粒子の成形を一段階で行った点以外は、実施例1と同様に発泡成形体を得た。
比較例1のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0086】
(比較例2)
型内成形金型のキャビティ内に充填する際に、キャビティ体積の95%に相当する発泡粒子を充填したこと以外は、実施例1と同様に発泡成形体を得た。
比較例2のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0087】
(比較例3)
型内成形金型のキャビティ内に充填する際に、キャビティ体積の50%に相当する発泡粒子を充填したこと以外は、実施例1と同様に発泡成形体を得た。
比較例3のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0088】
(比較例4)
ポリアミド系樹脂としてナイロン6(商品名:UBEナイロン 1022B、宇部興産(株)製)30質量部、ナイロン6I/6T(商品名:Grivory G16、EMS製)70質量部を用いた以外は実施例7と同様に発泡成形体を得た。
比較例4のポリアミド系樹脂発泡成形体の評価結果を表1に示す。
【0089】
【表1】