(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
<<<<本実施の形態の概要>>>>
<第1の実施態様>
本発明の第1の実施態様によれば、
剥離紙(例えば、後述する剥離紙RPなど)が剥離可能に粘着テープ(例えば、後述する粘着テープATなど)に設けられた剥離紙付粘着テープ(例えば、後述する剥離紙付粘着テープRPATなど)を第1の位置(例えば、後述する一定の位置CPなど)に案内する第1の案内部(例えば、後述する案内ローラ140など)と、
前記第1の位置を経由した前記剥離紙付粘着テープが第1の方向に沿って前記第1の位置とは異なる第2の位置(例えば、後述する剥離頂部152など)に向かって案内される第2の案内部であって、前記剥離紙付粘着テープのうちの少なくとも前記粘着テープの変位方向を前記第1の方向(例えば、後述する第1の案内方向GD1など)から前記第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、後述する第2の案内方向GD2など)に向かって変位させ、前記第1の方向から前記第2の方向に変位させる過程で前記剥離紙付粘着テープから前記剥離紙を剥離させ、剥離した前記剥離紙を前記第1の方向に沿って案内する第2の案内部(例えば、後述するガイド部150など)と、
前記剥離紙が剥離されて前記第2の方向に沿って案内された前記粘着テープを牽引する牽引部(例えば、後述する第1のローラ212など)と、を備える粘着テープ貼付け装置が提供される。
【0013】
上述したように、粘着テープ貼付け装置は、第1の案内部と、第2の案内部と、牽引部とを有する。
【0014】
本実施の形態では、剥離紙付粘着テープは、剥離紙と粘着テープと有し、剥離紙が剥離可能に粘着テープに貼付されている。第1の案内部は、剥離紙付粘着テープを第1の位置に案内する。すなわち、第1の位置は、第1の案内部によって画定される。
【0015】
第2の案内部は、第1の位置を経由した剥離紙付粘着テープを第1の方向に沿って第2の位置に向かって案内する。すなわち、剥離紙付粘着テープは、第2の案内部によって、第1の方向に沿って第1の位置から第2の位置に向かって案内される。また、第2の位置は、第2の案内部によって画定される。剥離紙付粘着テープは、一般に、長尺な形状を有し、第1の方向に沿った移動は、剥離紙付粘着テープの長手方向に沿って剥離紙付粘着テープを移動させるのが好ましい。
【0016】
さらに、第2の案内部は、剥離紙付粘着テープのうちの少なくとも粘着テープの移動の方向を第1の方向から第2の方向に変更して案内する。第2の案内部は、第1の方向から第2の方向に変位させる過程で、粘着テープから剥離紙を剥離する。このため、第1の方向から第2の方向に変位の方向が変わる過程では、剥離紙付粘着テープの状態で移動する工程と、粘着テープから剥離紙が剥離される工程と、粘着テープの状態で移動する工程と、を含む。このように、第1の方向から第2の方向に変位の方向が変わる過程では、剥離紙付粘着テープの状態から、剥離紙と粘着テープとが分離した状態へ移行する。第2の方向に沿った移動も、剥離紙付粘着テープの長手方向に沿って剥離紙付粘着テープを移動させるのが好ましい。
【0017】
「剥離紙付粘着テープのうちの少なくとも粘着テープ」の「少なくとも」とは、剥離紙付粘着テープの状態の粘着テープであっても、剥離紙が剥離された状態の粘着テープであっても、粘着テープは、剥離紙の有無にかかわらず、第2の案内部によって案内され、変位方向が第1の方向から第2の方向に変化することを意味する。
【0018】
さらに、剥離された剥離紙は、第1の方向に沿って案内される。剥離された剥離紙は、粘着テープの粘着力から解放されて、剥離紙付粘着テープの状態で移動していた第1の方向と同じ方向に移動する。
【0019】
このように、第2の案内部は、剥離紙付粘着テープを構成する粘着テープの変位方向を第1の方向から第2の方向に変更し、その過程で、粘着テープから剥離紙を剥離して、剥離紙と粘着テープとを分離する。第1の方向と第2の方向となす角は、例えば、鈍角(90度よりも大きく180度よりも小さい)が好ましい。第1の方向と第2の方向となす角を鈍角にすることで、少なくとも粘着テープの変位の方向を90度よりも大きく変え、剥離紙を粘着テープの粘着力から解放しやすくし、剥離紙を剥離することができる。
【0020】
牽引部は、第2の案内部(第2の位置)を経由して第2の方向に沿って案内されている粘着テープを牽引する。第2の案内部によって粘着テープから剥離紙が剥離されることで、牽引部は、粘着テープのみを牽引する。粘着テープは、牽引部によって、第2の方向に沿って第2の位置から牽引部に向かって牽引されて案内される。なお、牽引部によって、第3の位置が確定される。
【0021】
牽引部によって、粘着テープを牽引することで、剥離紙付粘着テープを、第1の案内部を経由させて第2の案内部に順次に案内することができる。
【0022】
このように、第2の案内部は、第1の方向から第2の方向に変位する過程で、剥離紙を粘着テープから剥離する。剥離された剥離紙は、第1の方向に沿って案内される。このように、剥離された剥離紙は、第2の方向とは異なる第1の方向に沿って案内するので、剥離された剥離紙が粘着テープと接触することを防止し、剥離された剥離紙が粘着テープや他の部材などと絡まることを防止することができる。
【0023】
さらに、牽引部によって、粘着テープを牽引するので、貼付作業を開始する時点で、粘着テープに弛みなどが生じている場合には、先ず、弛んでいる粘着テープのみを牽引し、剥離紙付粘着テープを新たに第2の案内部に案内することはない。すなわち、最初に、弛んでいた粘着テープを対象物に貼付することで弛みを取り除き、その後に、新たに、剥離紙付粘着テープを、第1の案内部を経由させて第2の案内部に案内する。このため、粘着テープに弛みなどが生じている場合であっても、弛みを確実に吸収することができる。
【0024】
さらにまた、牽引部による粘着テープの牽引によって、剥離紙付粘着テープを順次に第2の案内部に案内することができる。このため、第2の案内部によって剥離紙を剥離紙付粘着テープから連続的に剥離することができる。
【0025】
なお、上述した第1の案内部及び第2の案内部は、別体に構成されても、一体に構成されても、互いに着脱可能に構成されてもよい。少なくとも、第1の案内部は第1の位置を定め、第2の案内部は第2の位置を定めることができればよい。同様に、牽引部は、第1の案内部や第2の案内部と別体に構成されても、一体に構成されても、互いに着脱可能に構成されてもよい。牽引部は、剥離紙付粘着テープのうちの少なくとも粘着テープを牽引し、剥離紙付粘着テープを第2の案内部に案内することができればよい。
【0026】
<第2の実施態様>
本発明の第2の実施態様は、本発明の第1の実施態様において、
前記第2の案内部は、
前記第1の方向から前記第2の方向までに変位する間に亘って、前記剥離紙付粘着テープのうちの少なくとも前記粘着テープを移動させつつ係合させる係合変形部(例えば、後述する剥離頂部152など)であって、前記粘着テープの係合による変形によって前記剥離紙付粘着テープの前記剥離紙に復元力を生じさせ前記剥離紙付粘着テープを移動させつつ前記粘着テープから前記剥離紙を剥離する係合変形部を有するように構成される。
【0027】
上述したように、第2の案内部は、係合変形部を有する。剥離紙付粘着テープのうちの少なくとも粘着テープは、係合変形部と係合しつつ移動することによって、例えば、摺動することによって、第1の方向から第2の方向に移動方向が変わる。
【0028】
上述したように、第1の方向から第2の方向に移動方向が変わる過程は、a)剥離紙付粘着テープの状態で移動する工程(例えば、後述する
図10に示すθMの領域など)と、b)粘着テープから剥離紙が剥離される工程(例えば、後述する
図10に示すRAの状態など)と、c)粘着テープの状態で移動する工程(例えば、後述する
図10に示すRAを経た後の状態など)と、を含む。
【0029】
まず、a)剥離紙付粘着テープの状態で移動する工程では、剥離紙付粘着テープの状態で係合変形部と係合する。すなわち、剥離紙が粘着テープに貼付された状態で係合変形部と係合する。係合変形部との係合により、剥離紙が粘着テープに貼付された状態で徐々に変形し、剥離紙及び粘着テープは、ともに変形する。剥離紙と粘着テープとの間には粘着力が生じており、変形により剥離紙には復元力が生ずる。剥離紙と粘着テープとの間の粘着力が、剥離紙に生ずる復元力よりも大きい場合には、剥離紙が粘着テープに貼付された状態が維持される。さらに、剥離紙及び粘着テープが変形することで、剥離紙に生ずる復元力はさらに大きくなる。剥離紙に生ずる復元力が、剥離紙と粘着テープとの間の粘着力よりも大きくなったときには、剥離紙は、粘着テープから剥がれ分離する。このときが、b)粘着テープから剥離紙が剥離される工程となる。
【0030】
粘着テープから剥離紙が剥離された後に、粘着テープのみの状態となって牽引部によって牽引される。このときが、c)粘着テープの状態で移動する工程となる。
【0031】
さらに、剥離紙付粘着テープのうちの粘着テープは、係合変形部と係合しつつ移動するので、剥離紙は、剥離紙付粘着テープから連続的に剥離する。
【0032】
<第3の実施態様>
本発明の第3の実施態様は、本発明の第2の実施態様において、
前記係合変形部は、
前記係合変形部から離隔する方向に突出する湾曲面部であって、前記剥離紙付粘着テープのうちの少なくとも前記粘着テープを係合によって湾曲させる湾曲面部を有するように構成される。
【0033】
係合変形部は、湾曲面部を有する。湾曲面部は、係合変形部から離隔する方向に突出する。湾曲面部は、前記剥離紙付粘着テープのうちの少なくとも前記粘着テープを係合によって湾曲させる。
【0034】
剥離紙付粘着テープの粘着テープが湾曲面部に直接に接触するように剥離紙付粘着テープを湾曲面部に案内する。より具体的には、湾曲面部と向かいあう側に剥離紙付粘着テープの粘着テープの非粘着面が配置され、湾曲面部から離れる側に剥離紙付粘着テープの剥離紙が配置されて、剥離紙付粘着テープを湾曲面部に案内する。湾曲面部は、係合変形部から離隔する方向に突出する。したがって、係合変形部によって、剥離紙が外側になり粘着テープが内側になるように突出して変形する。この変形によって、剥離紙に生ずる復元力が、剥離紙と粘着テープとの間の粘着力よりも大きくなったときに、剥離紙は粘着テープから剥離する。
【0035】
<第4の実施態様>
本発明の第4の実施態様は、本発明の第1の実施態様において、
前記剥離紙付粘着テープを収納する収納部(例えば、後述する収納部110など)を、さらに備え、
前記第1の案内部は、回転可能な回転案内部を有し、
前記収納部から排出された剥離紙付粘着テープの変位方向を、前記回転案内部を介して前記第1の方向に変更するように構成される。
【0036】
粘着テープ貼付け装置は、さらに収納部を有する。収納部には、剥離紙付粘着テープが収納される。剥離紙付粘着テープは、剥離紙が剥離可能に粘着テープに設けられた状態になっている。
【0037】
さらに、第1の案内部は、回転可能な回転案内部を有する。収納部から排出された剥離紙付粘着テープの変位方向は、回転案内部によって第1の方向に変更される。
【0038】
<<<<本実施の形態の詳細>>>>
図1は、収納カバー部240、案内路カバー部250及びガイドカバー部260を取り付けた状態の粘着テープ貼付け装置10を示す斜視図である。
図2は、収納カバー部240、案内路カバー部250及びガイドカバー部260を外した状態の粘着テープ貼付け装置10を示す斜視図である。
【0039】
図3は、粘着テープ貼付け装置10の左側面を示す左側面図である。
図4は、粘着テープ貼付け装置10の右側面を示す右側面図である。
図5Aは、粘着テープ貼付け装置10の前面を示す前面図である。
図5Bは、粘着テープ貼付け装置10の背面を示す背面図である。
図6Aは、粘着テープ貼付け装置10の上面を示す平面図である。
図6Bは、粘着テープ貼付け装置10の底面を示す底面図である。
【0040】
図7は、収納カバー部240、案内路カバー部250及びガイドカバー部260を取り付けた状態の粘着テープ貼付け装置10の左側面を示す左側面図である。
図8は、収納カバー部240、案内路カバー部250及びガイドカバー部260を取り付けた状態の粘着テープ貼付け装置10の前面を示す前面図である。
図9は、剥離紙付粘着テープRPAT、剥離紙RP及び粘着テープATの動作の概略を示す概略図である。
【0041】
<粘着テープ貼付け装置10の正面(前面)及び背面(後面)>
粘着テープ貼付け装置10の正面とは、粘着テープ貼付け装置10において、剥離紙RP及び粘着テープATが排出される側の面であり、後述する前面端部122が位置する側の面である。粘着テープATを対象物OBに帖着するときには、粘着テープ貼付け装置10の正面を進行方向の前面にして、粘着テープ貼付け装置10を進めることができる。また、粘着テープ貼付け装置10の背面とは、粘着テープ貼付け装置10において、正面と反対側の面である。言い換えれば、粘着テープ貼付け装置10の背面は、粘着テープ貼付け装置10の進行方向と反対の側に位置する面である。
図3〜
図8は、本来、通常の六面図で示すべきであるが、後述する第1のローラ212及び第2のローラ222の配置や形状などを明確に示すべく、正面を向いた状態から略26度ほど斜め上方向に傾けた状態で示した。
【0042】
なお、後述する
図9〜
図13は、粘着テープ貼付け装置10の正面が紙面の水平方向に向いており、紙面の右側が、粘着テープ貼付け装置10の正面(前面)であり、紙面の左側が、粘着テープ貼付け装置10の背面(後面)である。また、
図14〜
図15は、水平に配置された対象物OBの上に粘着テープ貼付け装置10を載置した状態を示す左側面図であり、対象物OBに載置した粘着テープ貼付け装置10の移動前及び移動後の状態を示す。
【0043】
<<<剥離紙付粘着テープRPAT、剥離紙RPと粘着テープAT>>>
後述するように、粘着テープ貼付け装置10は、剥離紙付粘着テープRPATを取り付けることで、粘着テープATを対象物OBに帖着するための装置である。
【0044】
剥離紙付粘着テープRPATは、剥離紙RPと粘着テープATとを有する。剥離紙付粘着テープRPATは、剥離紙RPが粘着テープATに貼付されている。
【0045】
<粘着テープAT>
粘着テープATは、長尺な形状を有するとともに、一定の幅を有する。さらに、粘着テープATは、可撓性を有し、ロール状の形状や伸張した形状などに変形できるとともに、対象物OBの形状に応じて変形できる。
【0046】
粘着テープATは、基材と粘着層とからなる。基材は、公知の基材を用いることができ、クラフト紙や和紙を含めた紙、不織布、織布、編布、金属箔、プラスチックフィルム、あるいはこれらの積層体を用いることができ、ポリエチレンテレフタラート、ポリオレフィン、延伸ポリプロピレンなどにすることができる。粘着テープATは、互いに向かい合わせに配置される第1の面と第2の面とを有する。第1の面は、粘着層が形成された粘着面である。第2の面は、粘着層が形成されていない非粘着面である。粘着テープATの粘着面は、後述する剥離紙RPに貼付されて、剥離紙付粘着テープRPATを構成する。
【0047】
<剥離紙RP>
剥離紙RPは、長尺な形状を有するとともに、粘着テープATと同じ一定の幅を有する。さらに、剥離紙RPは、可撓性を有し、ロール状の形状や伸張した形状などに変形できる。特に、剥離紙RPは、弾性や剛性を有し、変形したときには復元力が生じ、元の形状に戻ろうとする。剥離紙RPの弾性や剛性により生ずる復元力によって、剥離紙RPは粘着テープATから剥がれることができる。
【0048】
本考案の剥離紙RPには公知の剥離紙を用いることができる。例えば、シリコーン系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤、又はフッ素系剥離剤等で、ポリラミ紙、プラスチックフィルム、紙、グラシン紙を処理して剥離性を持たせたものを用いてもよい。剥離紙RPは、粘着テープATと剥離可能に帖着できるものであれば、剥離紙RPとして用いることができる。剥離紙RPは、互いに向かい合わせに配置される第1の面と第2の面とを有する。第1の面は、シリコーン離型処理によって剥離性を有する面である。第2の面は、剥離性を有しない非剥離性を有する面である。剥離紙RPの剥離性を有する第1の面が、粘着テープATの粘着面に貼付されることで、剥離紙付粘着テープRPATを構成する。上述した例では、第1の面のみが、剥離性を有する場合を示したが、剥離紙RPは、第1の面及び第2の面の双方ともに剥離性を有するものを用いてもよい。
【0049】
<剥離紙付粘着テープRPAT>
上述したように、剥離紙付粘着テープRPATは、剥離紙RPが粘着テープATの粘着面に貼付されて重畳して形成されている。粘着テープAT及び剥離紙RPは、可撓性を有し、剥離紙付粘着テープRPATも可撓性を有し、ロール状の形状や伸張した形状などに適宜に変形することができる。
【0050】
粘着テープAT及び剥離紙RPは、長尺な形状を有し、剥離紙付粘着テープRPATも長尺な形状を有し、長手方向に第1の端部と第2の端部との2つの端部を有する。剥離紙付粘着テープRPATの第1の端部は、ロール体RBに固定されて、終端部として機能する。第1の端部をロール体RBに固定することで、剥離紙付粘着テープRPATをロール体RBに容易に巻回することができるともに、巻回した状態を安定して保つことができる。また、第2の端部は、開始端部として機能し、作業者によって把持されたり、帖着作業の開始部にされたりする。なお、帖着作業が終わるたびに、剥離紙付粘着テープRPATが切断されるため、開始端部は、帖着作業のたびに変更される。
【0051】
上述したように、剥離紙付粘着テープRPATは、ロール体RBに巻回される。ロール体RBは、一定の半径を有する円筒状を有し、剥離紙付粘着テープRPATの支持体として機能する。剥離紙付粘着テープRPATの長手方向がロール体RBの円筒側面を周回するようにして、剥離紙付粘着テープRPATは、ロール体RBに巻回される。剥離紙付粘着テープRPATをロール体RBに巻回することで、剥離紙付粘着テープRPATの外形を、ロール体RBと同心状の略円筒状に保持できる。
【0052】
また、剥離紙付粘着テープRPATがロール体RBに巻回された状態では、剥離紙RPの非剥離性の第2の面が内向きになり、粘着テープATの非粘着面の第2の面が外向きになるように、剥離紙付粘着テープRPATが巻回される。すなわち、剥離紙RPの非剥離性の第2の面と、粘着テープATの非粘着面の第2の面とが向かい合うように、剥離紙付粘着テープRPATがロール体RBに巻回される。
【0053】
剥離紙付粘着テープRPAT(剥離紙RP及び粘着テープAT)の幅は、帖着の対象物OBや目的に応じて適宜に選択すればよい。粘着テープATも、基材や粘着剤は、対象物OBや目的に適宜に任意のものを選択することができる。剥離紙付粘着テープRPAT(剥離紙RP及び粘着テープAT)は、可撓性を有し、対象物OBの形状に応じて変形できるものであればよい。
【0054】
<<<粘着テープ貼付け装置10の構成>>>
図1〜
図9を参照して、粘着テープ貼付け装置10の構成を説明する。粘着テープ貼付け装置10は、主に、本体部100と把持部300とからなる。
【0055】
<<本体部100>>
本体部100は、主に、収納部110と、ベース側壁130と、案内ローラ140と、ガイド部150とを有する。
【0056】
<収納部110>
収納部110は、内周円筒壁部112と、外周円筒壁部114と、干渉防止壁116と、排出開口118とを有する。収納部110の内周円筒壁部112及び外周円筒壁部114と、干渉防止壁116と、排出開口118と、ベース側壁130とにより囲まれた領域によって、剥離紙付粘着テープRPATの収納領域が画定される。剥離紙付粘着テープRPATは、収納領域内で回転可能に収納される。
【0057】
<内周円筒壁部112>
内周円筒壁部112は、一定の厚さの略円筒状の形状を有し、内周円筒壁部112の内側には、後述するベース側壁130を貫通する貫通孔128を有する。内周円筒壁部112は、剥離紙付粘着テープRPATのロール体RBと回転可能に係合する。具体的には、ロール体RBは、内周円筒壁部112の外側の円筒側面に、遊びのある状態で嵌められる(遊嵌される)。内周円筒壁部112によって、剥離紙付粘着テープRPATは、収納部110で回転可能に保持される。剥離紙付粘着テープRPATは、内周円筒壁部112と同心状(同軸状)に保持され、収納部110において、一定の点(内周円筒壁部112の中心軸)を中心にして回転することができる。
【0058】
また、内周円筒壁部112は、剥離紙付粘着テープRPATの幅より若干長い高さを有する。
【0059】
<外周円筒壁部114>
外周円筒壁部114は、本体部100のおおよその外形を画定する。外周円筒壁部114は、一定の厚さのおおよそ円筒状の筒形状を有する。外周円筒壁部114は、内周円筒壁部112と同心状(同軸状)に配置されている。外周円筒壁部114の内側側面の半径は、未使用の状態の剥離紙付粘着テープRPATの半径、すなわち、剥離紙付粘着テープRPATの半径が最も大きい状態の半径よりも大きく、剥離紙付粘着テープRPATが外周円筒壁部114の内側側面と接触することはない。
【0060】
さらに、外周円筒壁部114は、内周円筒壁部112と同様に、剥離紙付粘着テープRPATの幅より若干長い高さを有する。
【0061】
<前面端部122及び下端部124>
外周円筒壁部114は、前面端部122と、下端部124を有する。前面端部122は、粘着テープ貼付け装置10の前部に位置する外周円筒壁部114の端部である。下端部124は、粘着テープ貼付け装置10の底部に位置する端部である。外周円筒壁部114は、前面端部122と下端部124との間(略270度)に亘って、おおよそ円筒状の形状を有する。
【0062】
<干渉防止壁116>
干渉防止壁116は、外周円筒壁部114の前面端部122から後述する案内ローラ140に向かって延在する。案内ローラ140は、本体部100の底部に設けられており、干渉防止壁116は、前面端部122から斜め後向きかつ下向きに配置される。干渉防止壁116は、一定の厚さを有し、外周円筒壁部114と同様に、収納部110に収納される剥離紙付粘着テープRPATの外側側面に沿うように湾曲する形状を有する。未使用状態の剥離紙付粘着テープRPATが収納部110に収納された場合でも、干渉防止壁116は、剥離紙付粘着テープRPATの外側側面と接触しない位置に配置される。
【0063】
さらに、干渉防止壁116は、内周円筒壁部112及び外周円筒壁部114と同様に、剥離紙付粘着テープRPATの幅より若干長い高さを有する。
【0064】
干渉防止壁116は、内周円筒壁部112に巻回されている剥離紙付粘着テープRPATと、巻回から解放された剥離紙付粘着テープRPATとが、干渉しないようにするための壁部である。すなわち、干渉防止壁116は、剥離紙付粘着テープRPAT同士の干渉を防止するための壁部である。剥離紙付粘着テープRPATは、可撓性を有し、変形可能であるため、剥離紙付粘着テープRPATが粘着テープ貼付け装置10から排出されるまでの間に、粘着テープ貼付け装置10の内側で剥離紙付粘着テープRPAT同士が接触することも想定される。干渉防止壁116を設けることで、巻回から解放された剥離紙付粘着テープRPATが、剥離紙付粘着テープRPATの他の部分と接触して巻き込まれることを未然に防止し、剥離紙付粘着テープRPATを粘着テープ貼付け装置10から円滑に排出することができる。
【0065】
<下端部126>
干渉防止壁116は、粘着テープ貼付け装置10の底部側に下端部126を有する。下端部126は、案内ローラ140と間隙を有して配置される。下端部126と案内ローラ140との間隙の大きさは、案内ローラ140が円滑に回転できたり、案内ローラ140の交換作業を容易にできたりする程度に形成されていればよい。
【0066】
干渉防止壁116は、粘着テープ貼付け装置10の進行方向に沿って案内ローラ140の少なくとも一部を覆うように配置される。例えば、
図9に示すように、粘着テープ貼付け装置10の進行方向に沿って、干渉防止壁116の下端部126は、案内ローラ140の中心軸よりも後側に位置する(
図9のLx参照)。このように、干渉防止壁116を、案内ローラ140と間隙を有しかつ案内ローラ140を覆うように、干渉防止壁116を配置することで、ロール体RBに巻回されている剥離紙付粘着テープRPATの一部が緩んで案内ローラ140に近づいた場合であっても、案内ローラ140と干渉することを防止することができ、案内ローラ140の動作を安定して確保することで、剥離紙付粘着テープRPATを円滑に移動させることができる。
【0067】
<排出開口118>
排出開口118は、収納部110に収納されている剥離紙付粘着テープRPATを、巻回から解放し、後述する案内路170に向かって排出するために形成された開口である。排出開口118は、本体部100の底部側に形成されている。排出開口118は、外周円筒壁部114の下端部124と、干渉防止壁116の下端部126との間に形成される。
【0068】
排出開口118は、後述する第1のローラ212と第2のローラ222との間に位置する。排出開口118から排出された剥離紙付粘着テープRPATは、第2のローラ222側から第1のローラ212側に向かって移動する。すなわち、粘着テープ貼付け装置10の背面側から前面側に向かって排出される。剥離紙付粘着テープRPATが排出されるに従って、剥離紙付粘着テープRPATが収納部110内で回転し、剥離紙付粘着テープの半径は小さくなる。
【0069】
図9に示すように、外周円筒壁部114の下端部124は、内周円筒壁部112及び外周円筒壁部114の共通中心軸OAの直下に位置するように形成されている。外周円筒壁部114の下端部124は、巻回から解放された剥離紙付粘着テープRPATが、案内ローラ140に向かって円滑に移動できる位置に配置されていればよく、LAよりも前側に位置しても、後側に位置してもよい。
【0070】
<ベース側壁130>
ベース側壁130は、本体部100のベースとして機能する側壁である(
図4参照)。ベース側壁130によって、本体部100の側面のおおよその外形が画定される。ベース側壁130は、略薄板状の形状を有する。上述したように、ベース側壁130の略中央部に貫通孔128を有する。
【0071】
ベース側壁130には、内周円筒壁部112、外周円筒壁部114、干渉防止壁116、案内ローラ140などがベース側壁130と一体になって立設されている。また、後述するガイド部150もベース側壁130に着脱可能に設けられる。なお、ガイド部150は、内周円筒壁部112や外周円筒壁部114などと同様にベース側壁130と一体に形成されてもよい。
【0072】
<案内ローラ140>
案内ローラ140は、ベース側壁130に対して略垂直に配置されている。これにより、案内ローラ140は、剥離紙付粘着テープRPATの幅方向に沿って配置される。案内ローラ140は、干渉防止壁116の下端部126の下方に位置する。収納部110から排出された剥離紙付粘着テープRPATは、案内ローラ140と接触するように案内される。案内ローラ140は、収納部110から排出された剥離紙付粘着テープRPATを一定の位置CP(
図9参照)に案内する案内部材として機能する。
【0073】
収納部110から剥離紙付粘着テープRPATを排出するに従って、収納部110に収納されている剥離紙付粘着テープRPATの半径は徐々に小さくなる。未使用の剥離紙付粘着テープRPATを収納部110に取り付けたときには、剥離紙付粘着テープRPATの半径は最も大きく、巻回から解放された剥離紙付粘着テープRPATは、
図9の実線で示すXTのように略水平方向に沿って案内ローラ140に向かう。剥離紙付粘着テープRPATの半径が徐々に小さくなり、剥離紙付粘着テープRPATの第1の端部(終端部)に近づいたときには、巻回から解放された剥離紙付粘着テープRPATは、
図9の破線で示すNTのように、略水平方向から傾いた方向に沿って案内ローラ140に向かう。
【0074】
剥離紙付粘着テープRPATの半径の大小によることなく、収納部110から排出された剥離紙付粘着テープRPATは、常に、案内ローラ140に案内される。すなわち、剥離紙付粘着テープRPATの半径が変化した場合でも、巻回から解放された剥離紙付粘着テープRPATを、案内ローラ140を経由させることによって、常に一定の位置CP(
図9参照)に案内することができ、剥離紙付粘着テープRPATの半径の変化を案内ローラ140によって吸収することができる。
【0075】
案内ローラ140は、長尺な円柱状の形状を有し、軸方向中心にして回転することができる。収納部110に収納されている剥離紙付粘着テープRPATが案内ローラ140と接触したときには、剥離紙付粘着テープRPATの接触とともに、案内ローラ140は回転する。案内ローラ140が回転することで、剥離紙付粘着テープRPATは、案内ローラ140上で擦れることなく円滑に移動することができる。上述したように、剥離紙付粘着テープRPATの巻回状態では、剥離紙RPの非剥離性の第2の面が内向きになり、粘着テープATの非粘着面の第2の面が外向きになっている。したがって、剥離紙付粘着テープRPATが巻回から解放されて、案内ローラ140に案内されたときには、剥離紙RPの非剥離性の第2の面が、案内ローラ140と接触することになる。
【0076】
また、案内ローラ140の長手方向の長さは、剥離紙付粘着テープの幅よりも若干長い。剥離紙付粘着テープRPATの幅方向の全体に亘って案内ローラ140と接触することができ、剥離紙付粘着テープRPATを安定させて移動させることができる。
【0077】
剥離紙付粘着テープRPATは、案内ローラ140を経た後、後述するガイド部150の剥離頂部152に向かって案内される。案内ローラ140は、剥離紙付粘着テープRPATとの接触で、剥離紙付粘着テープRPATを湾曲させて剥離紙付粘着テープRPATの変位方向を変更する。このように、案内ローラ140は、剥離紙付粘着テープRPATの方向変換部としても機能する。
【0078】
剥離紙付粘着テープRPATが案内ローラ140を経由する前後でなす角は、剥離紙付粘着テープRPATの半径が最大である場合には、θX(
図9参照)となり、剥離紙付粘着テープRPATの半径が最小に近づいた場合には、θXよりも小さいθN(
図9参照)となる。最も大きいθXであっても、最も小さいθNであっても、いずれも鈍角(90度よりも大きく180度よりも小さい)をなす。このような角度にすることで、剥離紙付粘着テープRPATを過度に湾曲させることなく剥離紙付粘着テープRPATの変位方向を変更することができる。このため、案内ローラ140を経由する際に、粘着テープATから剥離紙RPが剥離したり、粘着テープATを損傷させたりすることを防止することができる。
【0079】
案内ローラ140の半径や材質などは、粘着テープATの基材や、剥離紙RPと粘着テープATとの間の粘着力などに応じて適宜に定めればよい。
【0080】
なお、案内ローラ140は、収納部110から排出された剥離紙付粘着テープRPATを一定の位置CPに案内するとともに、剥離紙付粘着テープRPATの変位方向を変更できればよく、必ずしも回転機能を有する必要はなく、滑らかに湾曲した部材などであってもよい。
【0081】
<ガイド部150>
ガイド部150は、突出部162を除いて、おおよそ三角柱状の形状を有し(
図2参照)、2つの底面と3つの側面とを有する。2つの底面のうちの一方の底面は、ベース側壁130と向かい合いように着脱可能に設けられる。すなわち、ガイド部150もベース側壁130から立設するように、ベース側壁130に着脱可能に設けられる。また、ガイド部150の2つの底面のうちの他方の底面は、後述するガイドカバー部260と向かい合いように設けられる(
図1及び
図8参照)。ガイド部150の2つの底面によって、ガイド部150は、ベース側壁130とガイドカバー部260との間に挟まれるようにして設けられる。ガイド部150の高さによって、ベース側壁130とガイドカバー部260との間隔が画定される。ガイド部150の高さは、剥離紙付粘着テープRPATの幅より若干長く形成されており、剥離紙付粘着テープRPATが、ベース側壁130とガイドカバー部260との間を円滑に移動することができる。
【0082】
上述したように、ガイド部150は、3つの側面とを有する。3つの側面のうちの第1の側面は、排出案内壁部154であり、第2の側面は、前面壁156である。排出案内壁部154及び前面壁156は、略長方形の形状を有する。また、第3の側面には、第3の側面から下方に向かって突出するように突出部162が形成されている(
図3参照)。
【0083】
ガイド部150は、主に、剥離頂部152と、排出案内壁部154と、前面壁156とを有する。排出案内壁部154と前面壁156とは、剥離頂部152を挟んで配置される。排出案内壁部154と前面壁156とは、側面視で、鋭角、例えば、10度ないし30度をなし(
図10のθA参照)、剥離頂部152は、排出案内壁部154と前面壁156とを互いに滑らかに連結する部分を構成する(
図3及び
図10参照)。
【0084】
<剥離頂部152>
剥離頂部152は、湾曲面や撓曲面などの曲面によって構成される。剥離頂部152は、剥離紙付粘着テープRPATの移動方向に進むに従って湾曲したり撓んだりする面からなる。例えば、剥離頂部152は、長尺な円柱側面の一部によって構成される。後述するように、剥離紙付粘着テープRPATは、排出路190によって案内されつつ移動する(
図1及び
図8参照)。剥離頂部152は、剥離紙付粘着テープRPATが円滑に移動できるように、剥離紙付粘着テープRPATの幅より長く形成されていればよい。
【0085】
剥離頂部152の曲面の曲率半径R(
図10参照)は、1ミリメートル以上10ミリメートル以下が好ましい。曲率半径Rは、粘着テープATの基材や、剥離紙RPの弾性や剛性や、剥離紙RPと粘着テープATとの間の粘着力などに応じて適宜に定めればよい。後述するように、剥離頂部152に剥離紙付粘着テープRPATを通過させることで、剥離紙RPを自然に剥離させることができればよい。具体的には、粘着テープATの非粘着面が剥離頂部152と接触しつつ移動(摺動)する。剥離頂部152を曲面によって構成することで、剥離紙付粘着テープRPAT(粘着テープAT)を損傷させることなく円滑に移動させることができる。
【0086】
<排出案内壁部154>
排出案内壁部154は、3つの側面のうちの第1の側面であり、
図3及び
図9に示すように、干渉防止壁116と向かい合うように配置される。上述したように、干渉防止壁116は湾曲しており、干渉防止壁116の一部分が、排出案内壁部154と略平行になるように、排出案内壁部154及び干渉防止壁116は配置される。
【0087】
<突出部162>
突出部162は、第3の側面から下方に向かって突出して形成されている。突出部162の一部は、排出案内壁部154を構成し、排出案内壁部154は、突出部162の一部と面一となって、平坦な形状を有して延在する。突出部162は、最下端に下端部164を有する。
【0088】
<導入口160、案内路170及び排出口180>
図3及び
図9に示すように、干渉防止壁116の下端部126と排出案内壁部154の下端部164との間に、導入口160が形成される。すなわち、干渉防止壁116の下端部126と、排出案内壁部154の下端部164と、ベース側壁130と、案内路カバー部250とによって、排出口180が画定される。また、導入口160の一部を覆うように、案内ローラ140が位置づけられる。すなわち、干渉防止壁116の下端部126と排出案内壁部154の下端部164との間に、案内ローラ140が配置され、案内ローラ140と排出案内壁部154の下端部164との間に形成された間隙を介して、剥離紙付粘着テープRPATが案内される。案内ローラ140と排出案内壁部154の下端部164との間の間隙は、剥離紙付粘着テープRPATの厚さを考慮して適宜に定めればよい。
【0089】
また、排出案内壁部154と干渉防止壁116とは、向かい合うように配置されており、排出案内壁部154と、干渉防止壁116と、ベース側壁130と、案内路カバー部250とによって囲まれる領域により案内路170が形成される。上述した導入口160は、剥離紙付粘着テープRPATを案内路170に案内する入り口として機能する。
【0090】
外周円筒壁部114の前面端部122と剥離頂部152との間に、排出口180が形成される。すなわち、外周円筒壁部114の前面端部122と、剥離頂部152と、ベース側壁130と、案内路カバー部250とによって、排出口180が画定される。案内路170に案内された剥離紙付粘着テープRPATは、排出口180から、粘着テープAT及び剥離紙RPとなって排出される。
【0091】
案内路170は、導入口160から排出口180に向かって徐々に広がるように形成される。すなわち、導入口160は、排出口180よりも狭く形成され、案内路170は、排出口180に向かうに従って徐々に広がる。したがって、例えば、案内路170において、剥離紙付粘着テープRPATが弛んで撓むことで、互いに重なるようなことが生じた場合であっても、排出口180を導入口160よりも広げたことにより、撓みによって剥離紙付粘着テープRPATに生ずる復元力によって、剥離紙付粘着テープRPATを排出口180に向かって移動しやすくでき、排出口180から自然に排出して、剥離紙付粘着テープRPATが案内路170で詰まることを防止することができる。
【0092】
<第1の案内方向GD1(第1の方向)>
上述したように、収納部110から排出開口118を介して排出された剥離紙付粘着テープRPATは、まず、案内ローラ140と接触することで、一定の位置CPに案内される。次いで、案内ローラ140によって、剥離紙付粘着テープRPATは、移動方向が変更されて導入口160に向かい、導入口160を通過する。導入口160を通過した剥離紙付粘着テープRPATは、案内路170内を移動し、剥離頂部152に向かう。このように、剥離紙付粘着テープRPATは、導入口160及び案内路170において、案内ローラ140から剥離頂部152に向かう一定の経路CR1に沿って案内される。この案内ローラ140から剥離頂部152に向かう一定の経路CR1を第1の案内方向GD1(第1の方向)と称する(
図10参照)。
【0093】
剥離頂部152に到達した剥離紙付粘着テープRPATは、剥離頂部152において剥離紙RPが剥離され、剥離紙RPと粘着テープATとに分離される。後述するように、粘着テープATは、第1のローラ212によって牽引されて、第2の案内方向GD2(第2の方向)に沿って移動する。一方、粘着テープATから剥離された剥離紙RPは、第1の案内方向GD1に沿って排出口180から排出される。粘着テープATから剥離紙RPが剥離される動作は後述する。
【0094】
なお、剥離紙RPは、第1の案内方向GD1に沿って排出口180から排出された後、剥離紙RPの可撓性により、重力に従って徐々に垂れ下がりつつ移動する。しかしながら、剥離紙RPは、後述する排出路190から離れた前方の位置で垂れ下がるので、剥離紙RPが粘着テープATと干渉することを防止し、剥離紙RPの巻き込みを防ぐことができる。
【0095】
<前面壁156>
前面壁156は、ガイド部150の3つの側面のうちの第2の側面である。前面壁156は、粘着テープ貼付け装置10の前面の一部をなす。
【0096】
<排出路190>
ベース側壁130の前端部には、排出側壁部192が形成されている(
図1、
図2、
図3、
図5A、
図6A、
図8等参照)。同様に、ガイドカバー部260の前端部には、排出側壁部194が形成されている(
図1及び
図8参照)。排出側壁部192及び排出側壁部194は、前面壁156を挟んで互いに向かい合って配置される。排出側壁部192及び排出側壁部194と前面壁156とによって、溝状の排出路190が形成される。排出路190は、剥離頂部152で剥離紙RPから分離した粘着テープATを、後述する第1のローラ212に向かって案内するための案内路として機能する。
【0097】
排出側壁部192及び排出側壁部194の各々の下部(例えば、第1のローラ212に最も近くなる位置)には、突出片196が、互いに向かい合って突出して形成されている。突出片196は、排出路190を移動する粘着テープATが前面壁156から離れすぎないように、粘着テープATを排出路190内に保持する。互いに向かい合う突出片196は、離隔して形成されており、粘着テープATの取り付け作業を妨げることなく、かつ、粘着テープATを排出路190内に保持することができる。
【0098】
排出側壁部192及び排出側壁部194の各々に1つの突出片196を設けた場合を示したが、排出側壁部192及び排出側壁部194の各々に複数の突出片196を設けることができる。また、排出側壁部192及び排出側壁部194の各々の下部に突出片196を設けた場合を示したが、他の位置に突出片196を設けることができる。突出片196は、粘着テープATの取り付け作業を妨げずに、粘着テープATを排出路190内に安定して保持できるように設ければよい。
【0099】
剥離紙RPから分離した粘着テープATの粘着面は、粘着テープ貼付け装置10の前側を向いて排出路190を移動するため、粘着テープATの粘着面が突出片196と接触する可能性が生ずる。このため、突出片196が突出する長さや幅を短くすることで、粘着テープATの粘着面との接触面積を小さくすることができる。
【0100】
<脚部200>
粘着テープ貼付け装置10の底部には、脚部200が設けられている。脚部200は、第1の脚210と第2の脚220とからなる。第1の脚210は、粘着テープ貼付け装置10の前側の脚であり、第2の脚220は、粘着テープ貼付け装置10の後側の脚である。第1の脚210は、第1のローラ212を有し、第1のローラ212を回転可能に支持する。第2の脚220は、第2のローラ222を有し、第2のローラ222を回転可能に支持する。
【0101】
<第1のローラ212>
第1の脚210は、第1のローラ212と支持杆(図示せず)とを有する。第1のローラ212は、長尺な円筒状の形状を有し、軸方向に沿って貫通孔(図示せず)が形成されている。支持杆は、長尺な棒状の形状を有し、第1のローラ212の貫通孔に、若干遊びのある状態で挿入されている。第1のローラ212は、支持杆を中心に円滑に回転することができる。第1のローラ212及び支持杆は、粘着テープATの幅方向に沿うように配置される。
【0102】
第1のローラ212は、ゴムや樹脂などの弾性変形可能な材料で形成されている。第1のローラ212は、粘着テープATの非粘着面と接触しつつ回転することができる。第1のローラ212は、ゴムや樹脂などの弾性変形可能な材料で形成することで、粘着テープATの非粘着面と滑ることなく回転することができる。第1のローラ212の回転により、剥離頂部152から粘着テープATを牽引する。剥離頂部152から牽引されてきた粘着テープATの粘着面は、第1のローラ212の回転によって対象物OBの表面に案内されつつ押圧される。第1のローラ212の回転に従って、粘着テープATを対象物OBに徐々に帖着することができる。
【0103】
<第2のローラ222>
第2の脚220は、第2のローラ222と支持杆(図示せず)とを有する。第2のローラ222及び支持杆は、第1の脚210の第1のローラ212及び支持杆と同様の構成を有する。第2のローラ222もゴムや樹脂などの弾性変形可能な材料で形成されている。第2のローラ222は、第1のローラ212によって対象物OBに既に帖着されている粘着テープATをさらに対象物OBに押圧する。第1のローラ212及び第2のローラ222によって、粘着テープATは、2度にわたって対象物OBに押圧され、粘着テープATを確実に対象物OBに帖着することで、帖着の状態を強めることができる。
【0104】
<第1のローラ212及び第2のローラ222>
第1のローラ212及び第2のローラ222は、粘着テープATの幅よりも十分に長く形成されている。具体的には、第1のローラ212及び第2のローラ222は、案内ローラ140の長さやガイド部150の高さよりも長く形成されている。このため、対象物OBに案内された粘着テープATの幅方向の全体に亘って、第1のローラ212及び第2のローラ222で押圧することができる。押圧されない箇所が生ずることを防止したり、押圧力のムラが生ずることを防止したり、粘着テープATに皺が生ずることを防止したり、粘着テープATと対象物OBとの間に空気が入った領域が形成されることを防止したりすることができる。
【0105】
また、帖着作業の開始当初などに、粘着テープ貼付け装置10の進行方向が、対象物OBに粘着テープATが帖着された向きと多少相違するような場合があっても、第1のローラ212及び第2のローラ222によって粘着テープATを確実に押圧することができる。
【0106】
<第2の案内方向GD2(第2の方向)>
剥離頂部152において粘着テープATから剥離紙RPが剥離された粘着テープATは、排出路190において、第1のローラ212に向かって案内される。このように、粘着テープATは、排出路190において、剥離頂部152から第1のローラ212に向かう一定の経路CR2に沿って案内される。この剥離頂部152から第1のローラ212に向かう一定の経路CR2を第2の案内方向GD2と称する(
図10参照)。
【0107】
<第1の案内方向GD1及び第2の案内方向GD2>
本実施の形態では、第2の案内方向GD2は、おおよそ対象物OBに向かう向きであり、対象物OBの表面に対して略垂直になる方向である。一方、第1の案内方向GD1は、対象物OBの表面に対して斜め方向(斜め前方(0度より大きく90度よりも小さい方向))に離隔していく方向である(
図10参照)。このように、第1の案内方向GD1と第2の案内方向GD2とのなす角θD(
図9及び
図10参照)は鈍角(90度より大きく180度よりも小さい)となる。例えば、第1の案内方向GD1と第2の案内方向GD2とのなす角θDは、略150度〜160度程度にすることができる。
【0108】
第1の案内方向GD1と第2の案内方向GD2とのなす角θDを鈍角にすることで、剥離頂部152を中心にして粘着テープATの非粘着面のなす角θFを鋭角にすることができ、剥離紙RPに復元力を生じさせやすくして、粘着テープATから剥離紙RPを容易に剥離するようにできる。なお、
図10に示すように、角θDと角θFとの和は略180度となる。
【0109】
<<把持部300>>
上述したように、粘着テープ貼付け装置10は、本体部100と把持部300とからなる。把持部300は、作業者が把持することができる部材であり、粘着テープATを貼り付ける方向に沿って粘着テープ貼付け装置10を移動させるための部材である。作業者は、把持部300を把持して、粘着テープ貼付け装置10を対象物OBの表面上で移動させることができる。
【0110】
把持部300は、本体部100の外周円筒壁部114の上部の外周面に固着されている。把持部300は、一定幅を有する薄板状の形状を有する。また、把持部300は、湾曲した形状を有し、側面視で略U状の形状を有する。把持部300は、その他の形状でもよく、作業者が把持部300を握って、粘着テープ貼付け装置10を対象物OBの上で移動させやすい形状であればよい。
【0112】
<<剥離紙付粘着テープRPATの収納>>
まず、剥離紙付粘着テープRPATが収納部110に収納されていない場合には、
図11Aに示すように、収納カバー部240、案内路カバー部250及びガイドカバー部260を外した状態にし、剥離紙付粘着テープRPATを収納部110に収納する。剥離紙付粘着テープRPATを収納した後に、開始端部STを排出開口118から突出させる。
【0113】
<<剥離紙付粘着テープRPATの案内>>
次いで、剥離紙付粘着テープRPATの開始端部STを牽引し、導入口160を介して、案内路170に案内する。
【0114】
<<剥離紙付粘着テープRPATの排出>>
さらに、
図11Bに示すように、剥離紙付粘着テープRPATの開始端部STを牽引し、剥離紙付粘着テープRPATを、案内路170を通過させて排出口180から排出させる。実際の作業では、剥離紙付粘着テープRPATを排出口180から排出させた後に、収納カバー部240、案内路カバー部250及びガイドカバー部260を取り付ける。なお、
図12A、
図12B、
図13、
図14及び
図15では、剥離紙付粘着テープRPAT、剥離紙RP及び粘着テープATの動作を明確に示すために、収納カバー部240、案内路カバー部250及びガイドカバー部260を取り外した状態で示す。
【0115】
<<剥離紙RPの剥離>>
次に、
図12Aに示すように、排出口180から排出させた粘着テープATから剥離紙RPを剥離し、粘着テープATと分離する。
【0116】
<<粘着テープATの案内>>
次に、
図12Bに示すように、粘着テープATを排出路190に案内して、排出路190を通過させた後に、第1のローラ212に至るまで粘着テープATを案内する。
【0117】
さらに、
図13に示すように、第1のローラ212まで案内した粘着テープATの粘着面が、粘着テープATの帖着の対象物OBの表面と向かい合うように、粘着テープ貼付け装置10を対象物OBに配置する。
【0118】
<<粘着テープATの帖着1>>
次に、
図14に示すように、第1のローラ212まで案内した粘着テープATの粘着面を対象物OBに帖着した後に、粘着テープ貼付け装置10を対象物OBの上で、進行方向(
図14の白抜き矢印)に向かって移動させる。作業者は、把持部300を把持することで、粘着テープ貼付け装置10を対象物OBの上で移動させることができる。
【0119】
粘着テープATは、まず、第1のローラ212まで案内された後、第1のローラ212によって押圧される。粘着テープ貼付け装置10は移動しているので、さらに、粘着テープATは、第2のローラ222によって押圧される。このように、粘着テープATは、第1のローラ212及び第2のローラ222によって押圧され、粘着テープATを対象物OBに確実にかつ連続して帖着することができる。
【0120】
<<粘着テープATの帖着2>>
また、帖着作業の開始の時点で、
図15に示すように、第1のローラ212まで案内した粘着テープATが、粘着テープ貼付け装置10の前方で弛む場合も想定される。例えば、作業者の熟練度が低い場合や、作業し難い場所で作業する場合や、緊急に作業をしなければいけない場合などでは、十分に弛みを取ることなく帖着作業を開始する場合もある。
【0121】
この場合に、粘着テープ貼付け装置10を対象物OBの上で、進行方向(
図15の白抜き矢印)に向かって移動させると、まず、弛んでいる粘着テープATは、第1のローラ212によって牽引されて対象物OBに帖着される。これにより、粘着テープATの弛みを全て吸収することができ、
図14に示す作業開始の状態と同様の状態にすることができる。
【0122】
この後、さらに、粘着テープ貼付け装置10を移動させることで、粘着テープATを牽引し、収納部110から剥離紙付粘着テープRPATを新たに排出して、粘着テープATを対象物OBに連続して帖着することができる。
【0123】
このように、剥離紙を的確に剥離しつつ粘着テープATを連続して帖着することができるので、剥離紙用の巻き取り機構を設ける必要がなく、装置の全体を小型化することができる。
【0124】
<<<<剥離の基本原理及び動作>>>>
粘着テープ貼付け装置10は、可撓性を有する剥離紙RPと粘着テープATとを有する剥離紙付粘着テープRPATを変形させることで剥離紙RPに復元力を生じさせ、復元力によって粘着テープATから剥離紙RPを剥離し、粘着テープATの粘着面を露出させて粘着テープATのみにした後に、粘着テープATを対象物OBに向かって案内し、粘着テープATの粘着面を対象物OBの表面に押圧して粘着テープATを帖着する装置である。
【0125】
<剥離頂部152による剥離紙RPの剥離>
粘着テープ貼付け装置10は、剥離頂部152(係合変形部)を備える。剥離頂部152は、剥離頂部152に案内された剥離紙付粘着テープRPATを変形させる。具体的には、剥離頂部152は、剥離頂部152に案内された剥離紙付粘着テープRPATの非粘着面と接触(係合)させて、剥離頂部152の外形に応じて剥離紙付粘着テープRPATを変形させる。この剥離紙付粘着テープRPATの変形によって、剥離紙RPに復元力を生じさせる。粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力よりも大きい復元力を剥離紙RPに生じさせることで、剥離紙RPを粘着テープATから剥離することができる。剥離紙RPの剥離により、粘着テープATの粘着面を露出させて粘着テープATのみの状態にすることができる。
【0126】
例えば、剥離頂部152による変形には、剥離紙付粘着テープRPATを撓み曲げたり(撓曲させたり)、弓状に曲げたり(湾曲させたり)するなどがある。より具体的には、剥離頂部152を中心にして粘着テープATの非粘着面同士が近づくように、剥離紙付粘着テープRPATを反らせるように変形させる。すなわち、剥離紙付粘着テープRPATの粘着テープATの非粘着面が剥離頂部152と向かいあうように、剥離紙付粘着テープRPATを剥離頂部152に跨らせて係合し、剥離頂部152との係合により、剥離頂部152の形状に合わせて剥離紙付粘着テープRPATを反るように変形させる。
【0127】
特に、剥離紙付粘着テープRPATが延在する面に対して垂直な方向にかつ剥離紙付粘着テープRPATの長手方向に対して垂直な方向に変位するように変形させるのが好ましい。剥離頂部152による変形は、剥離頂部152を中心にして粘着テープATの非粘着面のなす角θF(
図9及び
図10参照)が鋭角(0度より大きく90度よりも小さい)になるように反らせるのが好ましい。上述したように、第1の案内方向GD1と第2の案内方向GD2とのなす角θD(
図9及び
図10参照)が鈍角となるようにするのが好ましい。なお、剥離頂部152を中心にして粘着テープATの非粘着面のなす角θFは、排出案内壁部154と前面壁156とのなす角θAよりも若干大きくなる(
図10参照)。このようにすることで、粘着テープATは、剥離頂部152のみで接触して移動(摺動)することができる。
【0128】
<剥離紙RPの剥離の進展>
さらに、粘着テープ貼付け装置10は、粘着テープATを牽引する第1のローラ212(牽引部)を備える。上述したように、第1のローラ212は、回転することで粘着テープATを牽引して対象物OBに向かって案内する。さらに、本実施の形態では、第1のローラ212の押圧によって粘着テープATが対象物OBに帖着される。粘着テープATが第1のローラ212によって牽引されることで、剥離紙付粘着テープRPATも牽引されて収納部110から剥離頂部152に順次に案内される。
【0129】
剥離頂部152を通過する前では、
図9及び
図10に示すように、剥離紙付粘着テープRPATは、変形しておらず略平面状の形状を有する。剥離紙付粘着テープRPATが剥離頂部152に順次に案内されると、剥離紙付粘着テープRPATは、剥離頂部152上を摺動し剥離頂部152を通過する。したがって、剥離紙付粘着テープRPATは、剥離頂部152の通過に伴って剥離頂部152によって順次に変形されていく。さらに、剥離頂部152を通過した後では、粘着テープATや剥離紙RPは、変形から解放されて再び平面状の形状に戻る。
【0130】
上述したように、剥離紙付粘着テープRPATの変形によって、粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力よりも大きい復元力を剥離紙RPに生じさせると、剥離紙RPを粘着テープATから剥離させることができる。したがって、剥離紙付粘着テープRPATの剥離頂部152の通過に伴う変形によって、粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力よりも大きい復元力を剥離紙RPに生じさせることで、剥離紙RPを剥離紙付粘着テープRPATから連続して剥離することができる。すなわち、剥離紙付粘着テープRPATを移動させつつ剥離紙RPを連続的に剥離することができる(
図9及び
図10参照)。
【0131】
<剥離紙RPの剥離の条件>
剥離紙付粘着テープRPATが変形した場合であっても、剥離紙RPに生ずる復元力が、粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力よりも小さい場合には、剥離紙RPは粘着テープATから剥離することはない。すなわち、剥離紙付粘着テープRPATの変形が開始されてから、剥離紙RPに生ずる復元力が粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力よりも大きくなるまでの間は、剥離紙RPが粘着テープATに付着した状態が維持される(
図10のθM参照)。
【0132】
また、剥離紙付粘着テープRPATが剥離頂部152を通過する間に亘って、剥離紙RPに生ずる復元力よりも粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力が大きい場合は、剥離紙RPが剥離することなく、剥離紙付粘着テープRPATの状態のまま、第1のローラ212に向かって移動する(
図10のRP1参照)。このような場合には、粘着テープATの粘着面は露出されておらず、粘着テープATを対象物OBに帖着することができない。
【0133】
さらに、剥離紙付粘着テープRPATが剥離頂部152の最頂部166を通過した後に、剥離紙RPに生ずる復元力が、粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力よりも大きくなった場合には、粘着テープATから剥離紙RPが剥離するが、剥離した剥離紙RPは、第1のローラ212に近くに移動するため、粘着テープATと接触し巻き込まれ易くなる(
図10のRP2参照)。
【0134】
以上より、
図10に示すように、剥離頂部152と排出案内壁部154との境界168から、剥離頂部152の最頂部166に至るまでの間のθRの範囲で、剥離紙RPに生ずる復元力が、粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力よりも大きくなるようにして、境界168から最頂部166までのθRの範囲で、剥離紙RPが剥離する剥離点RAが発生するようにするのが好ましい。ここで、境界168とは、平面形状を有する排出案内壁部154と、曲面形状を有する剥離頂部152との境目であり、曲率半径が変化する境である。
【0135】
剥離点RAがθRの範囲で発生させるようにすることで、粘着テープATから剥離紙RPを的確に剥離することができ、剥離紙RPが剥離されずに剥離紙付粘着テープRPATの状態で対象物OBに到達することを防止できる。さらに、剥離点RAがθRの範囲で発生するようにすることで、剥離した剥離紙RPを粘着テープATから十分に離れるように案内でき、剥離した剥離紙RPが粘着テープATと接触して、剥離した剥離紙RPが巻き込まれることを防止することができる。
【0136】
上述したように、剥離紙付粘着テープRPATが延在する面に対して垂直な方向にかつ剥離紙付粘着テープRPATの長手方向に対して垂直な方向に変位するように変形させることで、剥離紙RPに復元力を発生させて、剥離紙RPを粘着テープATから剥離することができる。このようなことから、剥離紙付粘着テープRPATが剥離頂部152を通過させる際には、剥離頂部152の曲率中心CC(
図10参照)に向かうように剥離紙付粘着テープRPATを変位させることで剥離紙RPに復元力を発生させやすくできる。
【0137】
このように構成することで、粘着テープATに牽引力を加えて牽引し、剥離紙付粘着テープRPATを剥離頂部152に通過させるだけで、他に力を加えることなく剥離紙RPを自然に剥離させることができる。
【0138】
<剥離頂部152の曲率半径R>
上述したように、剥離紙付粘着テープRPATを、剥離頂部152の曲率中心CC(
図10参照)に向かうように変位させることで剥離紙RPに復元力を発生させやすくできる。このため、剥離頂部152の曲率半径Rの大きさによって、剥離のし易さを調整することができる。
【0139】
剥離頂部152の曲率半径Rが大きい場合には、剥離頂部152の曲率中心CC(
図10参照)に向かう変位の変化率は小さく、剥離紙付粘着テープRPATは十分に変形できず、剥離紙RPの復元力は発生しにくくなる。このため、剥離点RAは、境界168から最頂部166までのθRの範囲に存在できず、剥離紙RPが十分に剥離しない場合が生ずる。一方、剥離頂部152の曲率半径Rが小さい場合には、剥離頂部152の曲率中心CCに向かう変位の変化率は大きくなり、剥離紙付粘着テープRPATは急激に変形することで、剥離紙RPに復元力が発生し易くなる。このため、剥離点RAは、境界168から最頂部166までのθRの範囲に存在でき、剥離紙RPに復元力が発生することで、剥離紙RPが剥離される。
【0140】
<剥離紙付粘着テープRPATの通過速度>
また、剥離紙付粘着テープRPATが剥離頂部152を通過する速度によっても、剥離のし易さが変化する。
【0141】
剥離頂部152の通過速度が速い場合には、剥離頂部152の曲率中心CCに向かう単位時間当たりの変位の変化率を大きくできるので、剥離紙RPを剥離させやすくできる。特に、剥離頂部152の曲率半径Rが小さい場合には、剥離紙RPを剥離させやすくできる。しかしながら、剥離頂部152の通過速度が速い場合であっても、剥離頂部152の曲率半径Rが大きく、剥離紙RPの復元力を十分に発生させることができない場合には、剥離紙RPが剥離しないこともある。また、復元力が弱い材質を剥離紙RPに用いた場合には、剥離頂部152の通過速度を速くしたときであっても、剥離紙RPの復元力を十分に発生させることができない場合がある。剥離頂部152の曲率半径Rは、4ミリメートル以下が好ましく、2ミリメートル以下がより好ましい。このように、剥離頂部152の曲率半径Rは、2ミリメートル以下であればよいが、曲率半径Rの下限値として、1ミリメートル以上にするのが好ましい。剥離頂部152の曲率半径Rの下限値は、剥離頂部152の耐久性や粘着テープATの変形による損傷の防止の観点から定めることができる。
【0142】
一方、剥離頂部152の通過速度が遅い場合には、剥離頂部152の曲率中心CCに向かう単位時間当たりの変位の変化率は小さくなり、剥離紙RPを剥離させにくくなる。しかしながら、剥離頂部152の曲率半径Rを小さくしたり、復元力が強い材質を剥離紙RPに用いたりすることで、剥離紙RPの復元力を発生させて、剥離紙RPを剥離させやすくできる。
【0143】
<<<実施例>>>
図16を参照しつつ、以下に実施例1〜実施例3について説明する。
図16は、実施例1〜実施例3の結果を示す表である。
【0144】
<実施例1>
剥離紙付粘着テープRPATの総厚は225μmで、粘着テープATの基材の種類はポリエチレンテレフタラート(PET)で、剥離紙RPはシリコーン離型処理ポリエチレンラミネート紙である。
【0145】
この場合のハートループ剛軟度は36mmで、速度300mm/minにおける粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力は、0.10(N/60mm)であり、速度1000mm/minにおける粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力は、0.20(N/60mm)である。また、剥離頂部152の曲率半径R=1mmのときの帖着性は良好で、R=4mmのときの帖着性はおおむね良好であった。
【0146】
<実施例2>
剥離紙付粘着テープRPATの総厚は245μmで、粘着テープATの基材の種類はポリオレフィンで、剥離紙RPはシリコーン離型処理ポリエチレンラミネート紙である。
【0147】
この場合のハートループ剛軟度は45mmで、速度300mm/minにおける粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力は、0.13(N/60mm)であり、速度1000mm/minにおける粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力は、0.16(N/60mm)である。また、剥離頂部152の曲率半径R=1mm及び4mmで帖着性は良好であった。
【0148】
<実施例3>
剥離紙付粘着テープRPATの総厚は85μmで、粘着テープATの基材の種類は延伸ポリプロピレン(OPP)で、剥離紙RPはシリコーン離型処理ポリエチレンラミネート紙である。
【0149】
この場合のハートループ剛軟度は45mmで、速度300mm/minにおける粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力は、0.12(N/60mm)であり、速度1000mm/minにおける粘着テープATと剥離紙RPとの間の粘着力は、0.14(N/60mm)である。また、剥離頂部152の曲率半径R=1mm及び4mmで帖着性は良好であった。
【0150】
上述した実施例1〜実施例3において、ハートループ剛軟度は、数字が小さくなるに従って硬くなることを示し、数字が大きくなるに従って軟らかくなることを示す。ここで、ハートループ剛軟度の測定法は、JIS−L1096の剛軟性D法(ハートループ法)に準拠したもので、実施例1〜実施例3の各々について3つの試料を準備してハートループ剛軟度を測定した。また、実施例1では、粘着力の測定速度を速くすると、粘着力が高くなる傾向があり、実施例1のテープの帖着速度を速くした場合には、巻き込み易い傾向を示した。さらに、
図16の表の帖着性の欄に示した記号○は、粘着テープATに弛みが生じた場合であっても剥離紙RPを巻き込むことなく粘着テープATを帖着できたことを意味する。