(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の収穫機では、収穫駆動軸は、駆動ケースに収容されている。そのため、作業者は、収穫駆動軸や、収穫駆動軸に取り付けられたギヤなどの部材をメンテナンスする際、ケース端部を露出させた上で、その露出したケース端部から、駆動ケース内の収穫駆動軸にアクセスする必要がある。
【0008】
ここで、上述の収穫機においては、左右の分草杆は、駆動ケースの機体左右方向外側に隣接する状態で配置されている。そして、左右の分草杆の後端部は、ケース端部に、機体左右方向外側からボルトで連結されることにより支持されている。
【0009】
従って、作業者が、ケース端部を露出させるためには、分草杆と駆動ケースとの間の連結を解除した上で、収穫部から分草杆を取り外す必要がある。
【0010】
しかしながら、上述の通り、この収穫機において、左右の分草杆は、何れも、引起装置及び刈取装置に連結されている。そのため、収穫部から分草杆を取り外すためには、分草杆と駆動ケースとの間の連結を解除するだけでなく、分草杆と引起装置及び刈取装置との間の連結も解除する必要がある。
【0011】
従って、この収穫機においては、作業者が収穫駆動軸にアクセスする際、ケース端部を露出させる作業に、比較的多くの工数が必要となる。
【0012】
本発明の目的は、作業者が収穫駆動軸にアクセスしやすい収穫機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の特徴は、
圃場の作物を収穫する収穫部と、
前記収穫部における下部に設けられ、機体左右方向に延びる収穫駆動軸と、
前記収穫駆動軸を収容する駆動ケースと、
前記収穫部における左右両端部に設けられ、機体前後方向に延びる左右の分草杆と、
前記左右の分草杆の先端部に設けられた左右のデバイダと、を備える収穫機であって、
前記分草杆は、第1部分と第2部分とを有し、
前記第1部分の先端部は前記デバイダを支持しており、且つ、前記第1部分の中間部は前記駆動ケースよりも前側に設けられたフレームに支持され、且つ、前記第1部分の後部は前記第2部分の前部に支持されており、
前記第2部分
は、前記第2部分の後部が前記駆動ケースの機体左右方向における端部であるケース端部
を覆う状態で前記ケース端部に支持されており、
且つ、前記第1部分及び前記ケース端部のみに連結され、且つ、前記第1部分及び前記ケース端部の何れに対しても、連結解除可能な状態で連結され、
前記第2部分の前記第1部分及び前記ケース端部に対する連結を解除することで、前記第1部分が機体から外れることなく前記第2部分が取り外され、前記ケース端部が開放されることにある。
【0014】
本発明であれば、分草杆の第1部分が引起装置や刈取装置などの各種部材に連結されている場合であっても、分草杆の第1部分と第2部分とのうち、第2部分のみを収穫部から取り外すことが可能となる。即ち、分草杆のうち、ケース端部に支持されている部分のみを、収穫部から容易に取り外すことができる。
【0015】
従って、作業者がケース端部を露出させることが容易となる。これにより、作業者は、収穫駆動軸にアクセスしやすくなる。なお、前記フレームは、圃場の作物を刈り取る刈刃を支持すると好適である。
【0016】
さらに、本発明において、
側面視において、前記第1部分は、前記駆動ケースと重複しない状態で設けられていると好適である。
【0017】
この構成によれば、分草杆の第1部分と第2部分とのうち、第2部分のみが、側面視において駆動ケースと重複することとなる。従って、作業者は、第2部分を収穫部から取り外すだけで、ケース端部を容易に露出させることができる。これにより、作業者は、収穫駆動軸にアクセスしやすくなる。
【0018】
さらに、本発明において、
前記収穫駆動軸の軸端に取り付けられた動力取り出し機構を備え、
前記駆動ケースは、前記動力取り出し機構を収容する取り出しケース部を有し、
側面視において、前記第1部分は、前記取り出しケース部と重複しない状態で設けられていると好適である。
【0019】
この構成によれば、分草杆の第1部分と第2部分とのうち、第2部分のみが、側面視において取り出しケース部と重複することとなる。従って、作業者は、第2部分を収穫部から取り外すだけで、取り出しケース部を容易に露出させることができる。これにより、作業者は、収穫駆動軸及び動力取り出し機構にアクセスしやすくなる。
【0020】
さらに、本発明において、
前記取り出しケース部における機体左右方向外側の端面に、ケース開口部が形成されており、
側面視において、前記ケース端部に連結されている状態の前記第2部分は、前記ケース開口部と重複していると好適である。
【0021】
この構成によれば、作業者は、第2部分を収穫部から取り外すだけで、ケース開口部にアクセスすることができる。これにより、作業者は、収穫駆動軸及び動力取り出し機構にアクセスしやすくなる。
【0022】
さらに、本発明において、
前記駆動ケースは、機体左右方向に延びるケース本体部を有し、
前記取り出しケース部は、前記ケース本体部の機体左右方向外側に隣接する状態で配置されており、
前記取り出しケース部と前記ケース本体部との間は、連結解除可能な状態で連結されており、
側面視において、前記ケース端部に連結されている状態の前記第2部分は、前記取り出しケース部と重複していると好適である。
【0023】
この構成によれば、作業者は、第2部分を収穫部から取り外すだけで、取り出しケース部にアクセスすることができる。そして、作業者は、取り出しケース部にアクセスすれば、取り出しケース部を駆動ケースから取り外すことができる。
【0024】
即ち、この構成によれば、作業者は、取り出しケース部を駆動ケースから容易に取り外すことができる。
【0025】
さらに、本発明において、
前記収穫部は、圃場の作物を刈り取る刈刃を有し、
前記動力取り出し機構は、ベベルギヤを介して前記収穫駆動軸に接続された入力軸を有し、
前記収穫駆動軸の回転駆動力は、前記入力軸を介して前記刈刃へ伝達されると好適である。
【0026】
ベベルギヤは、交換の必要となる頻度が比較的高い部材である。そのため、作業者がベベルギヤにアクセスしにくい構成であると、ベベルギヤの交換のために多くの工数が必要となってしまう。
【0027】
ここで、上記の構成によれば、作業者は、ベベルギヤにアクセスしやすい。従って、上記の構成によれば、作業者は、ベベルギヤを容易に交換することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、
図1、
図3、
図4、
図8から
図11に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」として、
図1、
図3、
図5、
図10に示す矢印Lの方向を「左」、矢印Rの方向を「右」とする。また、
図4、
図5、
図8、
図9、
図11に示す矢印Uの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」とする。
【0030】
〔コンバインの全体構成〕
図1に示すように、自脱型のコンバイン1(本発明に係る「収穫機」に相当)の機体前部には、収穫部2が設けられている。収穫部2は、圃場の穀物(本発明に係る「作物」に相当)を収穫する。
【0031】
このように、コンバイン1は、圃場の作物を収穫する収穫部2を備えている。
【0032】
収穫部2の後方には、搬送装置Hが設けられている。また、コンバイン1における前部右側には、運転部3が設けられている。運転部3の下方側には、コンバイン1の動力源としてのエンジン(図示せず)が備えられている。また、運転部3は、運転座席3aを有している。
【0033】
また、収穫部2は、圃場に植立する穀稈(本発明に係る「作物」に相当)を引き起こす引起装置30を有している。
【0034】
図1に示すように、コンバイン1における後部左側には、脱穀装置4が設けられている。また、コンバイン1における後部右側には、穀粒タンク5が設けられている。
【0035】
収穫部2で収穫された穀物は、搬送装置Hによって脱穀装置4に搬送される。脱穀装置4において、穀物は脱穀処理される。脱穀処理により得られた穀粒は、穀粒タンク5に貯留される。穀粒タンク5に貯留された穀粒は、必要に応じて、穀粒排出装置6によって機外に排出される。
【0036】
また、コンバイン1は、機体下部に位置するクローラ式走行装置(図示せず)によって自走可能である。
【0037】
〔収穫部の構成〕
図2から
図4に示すように、収穫部2における下部には、駆動ケース7が設けられている。駆動ケース7は、機体左右方向に延びている。
【0038】
図5に示すように、駆動ケース7の内部には、収穫駆動軸8が配置されている。即ち、駆動ケース7は、収穫駆動軸8を収容している。また、収穫駆動軸8は、収穫部2における下部に設けられている。そして、収穫駆動軸8は、機体左右方向に延びている。
【0039】
このように、コンバイン1は、収穫部2における下部に設けられ、機体左右方向に延びる収穫駆動軸8を備えている。また、コンバイン1は、収穫駆動軸8を収容する駆動ケース7を備えている。
【0040】
また、
図2から
図4に示すように、収穫部2における左右両端部には、左右の外側分草杆9(本発明に係る「分草杆」に相当)が設けられている。左右の外側分草杆9は、機体前後方向に延びている。
【0041】
このように、コンバイン1は、収穫部2における左右両端部に設けられ、機体前後方向に延びる左右の外側分草杆9を備えている。
【0042】
左右の外側分草杆9の間には、5つの内側分草杆10が設けられている。内側分草杆10は、それぞれ、機体前後方向に延びている。そして、5つの内側分草杆10は、機体左右方向に間隔を空けて並んでいる。
【0043】
左右の外側分草杆9の先端部には、左右の外側デバイダ11(本発明に係る「デバイダ」に相当)が設けられている。また、5つの内側分草杆10の先端部には、それぞれ、内側デバイダ12が設けられている。
【0044】
このように、コンバイン1は、左右の外側分草杆9の先端部に設けられた左右の外側デバイダ11を備えている。
【0045】
また、
図2から
図4に示すように、外側分草杆9は、第1部分91と第2部分92とを有している。外側デバイダ11は、第1部分91の先端部に支持されている。そして、第1部分91の後部は、第2部分92の前部に支持されている。
【0046】
このように、第1部分91の先端部は外側デバイダ11を支持しており、且つ、第1部分91の後部は第2部分92の前部に支持されている。
【0047】
また、第2部分92の後部は、ケース端部7aに支持されている。ケース端部7aは、駆動ケース7の機体左右方向における端部である。
【0048】
このように、第2部分92の後部は、駆動ケース7の機体左右方向における端部であるケース端部7aに支持されている。
【0049】
図6及び
図7に示すように、第1部分91と第2部分92とは、ボルトb1によって互いに連結されている。作業者は、ボルトb1を緩めて取り外すことによって、第1部分91と第2部分92との間の連結を解除することができる。
【0050】
また、
図5から
図7に示すように、第2部分92は、ケース端部7aに対して、ボルトb2によって連結されている。作業者は、ボルトb2を緩めて取り外すことによって、第2部分92とケース端部7aとの間の連結を解除することができる。
【0051】
このように、第2部分92は、第1部分91及びケース端部7aの何れに対しても、連結解除可能な状態で連結されている。
【0052】
また、
図2から
図4に示すように、収穫部2における下部には、中間フレーム21が設けられている。中間フレーム21は、機体左右方向に延びる角パイプ状の部材である。中間フレーム21の両端は、それぞれ、左右の外側分草杆9の第1部分91に連結されている。即ち、第1部分91の中間部は、駆動ケース7よりも前側に設けられた中間フレーム21(本発明のフレーム)に支持されている。
【0053】
内側分草杆10の後端部は、中間フレーム21の上面に固定されている。また、
図2に示すように、5つの内側分草杆10のうち、右から2つ目及び4つ目の内側分草杆10は、刈取フレーム22に連結されている。そして、刈取フレーム22は、引起装置30(
図1及び
図4参照)を支持している。
【0054】
図2から
図4に示すように、収穫部2は、刈刃23を有している。刈刃23は、中間フレーム21の前部に取り付けられている。即ち、中間フレーム21(本発明のフレーム)は、圃場の作物を刈り取る刈刃23を支持する。また、刈刃23は、固定刃23a(
図10参照)及び可動刃23bを有しており、圃場の穀稈を刈り取るように構成されている。
【0055】
このように、収穫部2は、圃場の作物を刈り取る刈刃23を有している。
【0056】
また、この構成により、左右の外側分草杆9の第1部分91は、中間フレーム21、内側分草杆10、刈取フレーム22を介して、引起装置30に連結されている。さらに、左右の外側分草杆9の第1部分91は、中間フレーム21を介して、刈刃23に連結されている。
【0057】
図5に示すように、収穫駆動軸8の左右の軸端には、それぞれ、動力取り出し機構13が取り付けられている。また、駆動ケース7は、第1取り出しケース部71(本発明に係る「取り出しケース部」に相当)及び第2取り出しケース部72(本発明に係る「取り出しケース部」に相当)を有している。
【0058】
機体左側に位置する動力取り出し機構13は、第1取り出しケース部71に収容されている。また、機体右側に位置する動力取り出し機構13は、第2取り出しケース部72に収容されている。
【0059】
このように、コンバイン1は、収穫駆動軸8の軸端に取り付けられた動力取り出し機構13を備えている。また、駆動ケース7は、動力取り出し機構13を収容する第1取り出しケース部71及び第2取り出しケース部72を有している。
【0060】
図5に示すように、左右の動力取り出し機構13は、それぞれ、入力軸14、第1ベベルギヤ15(本発明に係る「ベベルギヤ」に相当)、第2ベベルギヤ16(本発明に係る「ベベルギヤ」に相当)を有している。
【0061】
左右の入力軸14は、収穫駆動軸8と直交する方向に延びている。左右の第1ベベルギヤ15は、それぞれ、収穫駆動軸8の左右の軸端に取り付けられている。また、第2ベベルギヤ16は、入力軸14の下端に取り付けられている。そして、第1ベベルギヤ15と第2ベベルギヤ16とは、互いに係合している。
【0062】
即ち、入力軸14は、第1ベベルギヤ15及び第2ベベルギヤ16を介して、収穫駆動軸8に接続されている。
【0063】
このように、動力取り出し機構13は、第1ベベルギヤ15及び第2ベベルギヤ16を介して収穫駆動軸8に接続された入力軸14を有している。
【0064】
また、
図5に示すように、収穫部2は、第1伝動軸17を有している。第1伝動軸17は、収穫駆動軸8と直交する方向に延びている。また、第1伝動軸17は、第1伝動軸ケース17Cに収容されている。
【0065】
第1伝動軸17の下端には、第3ベベルギヤ18が取り付けられている。第1伝動軸17の上端側には、エンジンからの回転駆動力が伝達される。また、収穫駆動軸8の中間部には、第4ベベルギヤ19が取り付けられている。そして、第3ベベルギヤ18と第4ベベルギヤ19とは、互いに係合している。
【0066】
この構成により、収穫駆動軸8は、第3ベベルギヤ18及び第4ベベルギヤ19を介して、第1伝動軸17に接続されている。そして、エンジンからの回転駆動力が、第1伝動軸17、第3ベベルギヤ18、第4ベベルギヤ19を介して、収穫駆動軸8へ伝達される。
【0067】
図4に示すように、入力軸14の上端側は、刈刃駆動機構24に接続している。また、
図3に示すように、刈刃駆動機構24は、刈刃23の可動刃23bに接続している。
【0068】
この構成により、収穫駆動軸8の回転駆動力は、第1ベベルギヤ15及び第2ベベルギヤ16を介して、入力軸14へ伝達される。そして、入力軸14の回転駆動力は、刈刃駆動機構24を介して、刈刃23の可動刃23bへ伝達される。
【0069】
このように、収穫駆動軸8の回転駆動力は、入力軸14を介して刈刃23へ伝達される。
【0070】
以上の構成によれば、コンバイン1の走行に伴い、圃場の穀稈は、外側デバイダ11及び内側デバイダ12によって分草される。そして、分草された穀稈は、刈刃23によって刈り取られる。
【0071】
また、
図5に示すように、収穫部2は、第2伝動軸27を有している。第2伝動軸27は、収穫駆動軸8と直交する方向に延びている。また、第2伝動軸27は、第2伝動軸ケース27Cに収容されている。
【0072】
第2伝動軸27の下端には、第5ベベルギヤ28が取り付けられている。第2伝動軸27の上端側は、搬送装置H及び引起装置30に接続している。また、収穫駆動軸8の左端部には、第6ベベルギヤ29が取り付けられている。第6ベベルギヤ29は、第1ベベルギヤ15の右側に隣接する状態で配置されている。そして、第5ベベルギヤ28と第6ベベルギヤ29とは、互いに係合している。
【0073】
この構成により、収穫駆動軸8は、第5ベベルギヤ28及び第6ベベルギヤ29を介して、第2伝動軸27に接続されている。そして、収穫駆動軸8の回転駆動力が、第5ベベルギヤ28及び第6ベベルギヤ29を介して、第2伝動軸27へ伝達される。また、第2伝動軸27の回転駆動力が、搬送装置H及び引起装置30へ伝達される。
【0074】
図4及び
図8に示すように、側面視において、機体右側に位置する第1部分91は、駆動ケース7及び第2取り出しケース部72と重複しない状態で設けられている。また、
図9に示すように、側面視において、機体左側に位置する第1部分91は、駆動ケース7及び第1取り出しケース部71と重複しない状態で設けられている。
【0075】
このように、側面視において、第1部分91は、駆動ケース7と重複しない状態で設けられている。また、側面視において、第1部分91は、第1取り出しケース部71及び第2取り出しケース部72と重複しない状態で設けられている。
【0076】
図5、
図6、
図9に示すように、第1取り出しケース部71における機体左右方向外側の端面には、第1ケース開口部71a(本発明に係る「ケース開口部」に相当)が形成されており、第1ケース開口部71aを覆う第1キャップ71bが取り付けられている。
【0077】
また、
図9において、機体左側に位置する第2部分92は、ケース端部7a(
図6参照)に連結されている状態である。この状態の第2部分92は、側面視において、第1ケース開口部71aと重複している。
【0078】
このように、第1取り出しケース部71における機体左右方向外側の端面に、第1ケース開口部71aが形成されている。また、側面視において、ケース端部7aに連結されている状態の第2部分92は、第1ケース開口部71aと重複している。
【0079】
図5に示すように、駆動ケース7は、機体左右方向に延びるケース本体部73を有している。そして、ケース本体部73は、第1本体部73a、第2本体部73b、第3本体部73cを有している。第1本体部73a、第2本体部73b、第3本体部73cは、それぞれ、機体左右方向に延びている。
【0080】
第1本体部73aの右端と第2本体部73bの左端とは、ボルトb3によって互いに連結されている。また、第2本体部73bの右端と第3本体部73cの左端とは、ボルトb4によって互いに連結されている。そして、第1本体部73aの左端部と、第1取り出しケース部71と、は一体形成されている。
【0081】
また、第2取り出しケース部72は、ケース本体部73の機体左右方向外側に隣接する状態で配置されている。より具体的には、第2取り出しケース部72は、第3本体部73cの右側に隣接する状態で配置されている。そして、第3本体部73cの右端と第2取り出しケース部72の左端とは、ボルトb5によって互いに連結されている。作業者は、ボルトb5を緩めて取り外すことによって、第3本体部73cと第2取り出しケース部72との間の連結を解除することができる。
【0082】
このように、第2取り出しケース部72とケース本体部73との間は、連結解除可能な状態で連結されている。
【0083】
また、
図8において、機体右側に位置する第2部分92は、ケース端部7a(
図7参照)に連結されている状態である。この状態の第2部分92は、側面視において、第2取り出しケース部72と重複している。
【0084】
このように、側面視において、ケース端部7aに連結されている状態の第2部分92は、第2取り出しケース部72と重複している。
【0085】
以上で説明した構成によれば、外側分草杆9の第1部分91は引起装置30や刈刃23などの各種部材に連結されているものの、第1部分91と第2部分92とのうち、第2部分92のみを収穫部2から取り外すことが可能となる。即ち、外側分草杆9のうち、ケース端部7aに支持されている部分のみを、収穫部2から容易に取り外すことができる。
【0086】
従って、作業者がケース端部7aを露出させることが容易となる。これにより、作業者は、収穫駆動軸8にアクセスしやすくなる。
【0087】
〔ベベルギヤの取り外し方法〕
以下では、第1ベベルギヤ15及び第2ベベルギヤ16の取り外し方法について説明する。
【0088】
図5に示すように、機体左側に位置する入力軸14の下端は、ベアリング40を介して、第1取り出しケース部71の内壁に支持されている。また、第1取り出しケース部71の内壁には、ベアリング40の抜け止めのためのサークリップ41が取り付けられている。
【0089】
また、第1取り出しケース部71において、入力軸14の下端及びベアリング40と対向する部分には、第2ケース開口部71cが形成されており、第2ケース開口部71cを覆う第2キャップ71dが取り付けられている。
【0090】
そして、作業者が、機体左側に位置する第1ベベルギヤ15及び第2ベベルギヤ16を取り外す場合、まず、ボルトb2を緩めて取り外すことによって、第2部分92とケース端部7aとの間の連結を解除する。また、ボルトb1(
図6参照)を緩めて取り外すことによって、第2部分92と第1部分91との間の連結を解除する。次に、第2部分92をケース端部7aから取り外した後、第1キャップ71b及び第2キャップ71dを取り外す。
【0091】
そして、サークリップ41を取り外した後、入力軸14を、第2ケース開口部71cの側からハンマー等で叩く。すると、ベアリング40及び第2ベベルギヤ16から入力軸14が抜ける。そして、ベアリング40及び第2ベベルギヤ16を取り外す。最後に、収穫駆動軸8から、第1ベベルギヤ15を抜き取る。
【0092】
以上で説明した構成によれば、このようにして、機体左側に位置する第1ベベルギヤ15及び第2ベベルギヤ16を容易に取り外すことができる。
【0093】
尚、以上で説明した構成によれば、機体右側に位置する第1ベベルギヤ15及び第2ベベルギヤ16についても同様に、容易に取り外すことができる。
【0094】
〔刈刃の取り付け構造〕
以下では、刈刃23の取り付け構造について説明する。
【0095】
図10に示すように、外側分草杆9の下部には、外側分草プレート9aが設けられている。また、内側分草杆10の下部には、内側分草プレート10aが設けられている。
【0096】
図4に示すように、外側分草プレート9aは、下方に突出する板状の部材である。また、
図11及び
図13に示すように、内側分草プレート10aも、下方に突出する板状の部材である。
【0097】
図11に示すように、刈刃23は、ヒンジ部31を介して、中間フレーム21に支持されている。この構成により、刈刃23は、機体左右方向に沿う軸芯P1周りに上下揺動可能である。
【0098】
また、刈刃23には、固定アーム32が連結されている。固定アーム32は、刈刃23から上方に延び、前方に屈曲した形状を有している。また、固定アーム32は、5つの内側分草杆10のうち、右から2つ目及び4つ目の内側分草杆10の位置に対応する位置に、1つずつ設けられている。即ち、刈刃23には、2つの固定アーム32が連結されている。
【0099】
図11から
図13に示すように、内側分草杆10と固定アーム32との間の位置には、支持プレート33が設けられている。
図12に示すように、支持プレート33は、内側分草杆10の外周面に、溶接によって固定されている。
【0100】
図12に示すように、内側分草杆10には、分草杆開口部10bが形成されている。また、支持プレート33には、ナットn1が溶接によって固定されている。そして、ナットn1が分草杆開口部10bに入り込むように、支持プレート33が配置されている。
【0101】
支持プレート33には、ナットn1に対応する位置に、ボルト孔33aが形成されている。また、
図11から
図13に示すように、固定アーム32の前端部には、長孔32aが形成されている。
【0102】
そして、固定アーム32と支持プレート33とは、ボルトb6及びナットn1によって互いに連結されている。
図12に示すように、ボルトb6は、長孔32a及びボルト孔33aを通して、ナットn1に締結されている。
【0103】
即ち、刈刃23は、固定アーム32及び支持プレート33を介して、内側分草杆10に固定されている。そして、これにより、刈刃23の姿勢が固定される。
【0104】
尚、
図11から
図13に示すように、中間フレーム21の上面には、分草杆支持部材34が連結されている。
図12に示すように、分草杆支持部材34は、内側分草杆10の後端部を左右から挟持している。そして、内側分草杆10の後端部は、分草杆支持部材34に、溶接によって固定されている。
【0105】
即ち、内側分草杆10の後端部は、分草杆支持部材34を介して、中間フレーム21の上面に固定されている。
【0106】
〔その他の実施形態〕
(1)内側分草杆10の個数は、5つに限定されない。内側分草杆10の個数は、4つ以下でも良いし、6つ以上でも良い。また、内側分草杆10は、設けられていなくても良い。
【0107】
(2)固定アーム32の個数は、2つに限定されない。固定アーム32の個数は、1つでも良いし、3つ以上でも良い。また、刈刃23が上下揺動できない状態で設けられている場合、固定アーム32は、設けられていなくても良い。
【0108】
(3)ケース本体部73は、単一の部材から構成されていても良い。
【0109】
(4)ケース本体部73と第1取り出しケース部71とは、それぞれ別体として形成されていても良い。
【0110】
(5)ケース本体部73と第2取り出しケース部72とは、一体形成されていても良い。
【0111】
(6)第1キャップ71bは設けられていなくても良い。また、第2キャップ71dは設けられていなくても良い。
【0112】
(7)第1ケース開口部71aは設けられていなくても良い。また、第2ケース開口部71cは設けられていなくても良い。