【課題を解決するための手段】
【0014】
驚くべきことに、本発明の基本的な問題は、特許請求の範囲による組成物、装置および使用によって克服されることが発見された。本発明のさらなる実施形態は詳細な説明全体にわたって述べている。
【0015】
本発明の主題は、飲料および飲料に分散されたビーズを含む経口投与用組成物であって、ビーズは2〜10mmの平均直径を有し、ビーズは50%(w/w)超の食物繊維を含み、組成物中のビーズの量は1〜20wt%である、組成物である。
【0016】
組成物は経口投与用である。具体的には、組成物はビーズを食べることと組み合わせて飲料に適用可能である。ビーズは、飲む過程の際、または飲む過程の間に噛まれる。このことは、比較的小さなビーズが飲料に分散されているので可能である。組成物が飲まれるとき、飲んでいる間にビーズは摂取され、飲んでいる際またはその間に噛まれ得る。
【0017】
全体として、主に食物繊維から構成される組成物およびビーズは比較的低いエネルギー含有量である。ビーズを噛むことと組み合わせて飲むことによるこのような低いエネルギー組成物の消費は、体重減少に対して顕著な効果を有することが発見された。組成物は空腹または食欲を軽減し、その効果は長時間継続することが発見された。その効果はエピジェネティック因子と相関しているように見える。飲料は、短期間の間、空腹感を和らげることができることが当該分野において知られている。なぜなら、胃の拡張に関連した胃の充填は胃内の機械的受容器を活性化させ、それにより空腹感を一時的に抑制するからである。しかしながら、この効果は短時間のみであり、体重減少に対して顕著な効果を有さない。さらに、噛むプロセスは、口、鼻および咽頭領域内の機械的受容器に影響を与えることが知られており、これもまた、一時的に空腹感または食欲を抑制する。また、この効果は短時間であり、例えばガムを噛んで消費しているときに観察されるように、一般に体重減少に顕著に影響を与えるとみなされない。しかしながら、具体的に設計した低エネルギー含有量を有する本組成物により達成された胃を充填することと噛むことを組み合わせた効果は、顕著におよび恒久的に体重減少を誘導するか、または体重増加を防ぐことが見出された。したがって、本組成物は単離された成分から予想することができない相乗効果と関連している。
【0018】
組成物は飲料に分散されたビーズを含む。ビーズは固体である。それらは、少なくとも組成物が消費される期間にわたって飲料中でそれらの形状およびテクスチャを維持する。好ましくは、ビーズは撥水性である。このことは、飲料が、少なくとも消費に必要とされる期間の間、ビーズの内部に浸入せず、および/またはビーズが飲料に浸されないか、もしくは溶解しないことを示す。例えば、ビーズは、少なくとも20分間、好ましくは最大30分間、最大40分間、最大1時間または最大5時間、飲料中で安定および/または撥水性であるべきである。好ましくはビーズはゲルではない。
【0019】
ビーズは、2〜10mm、好ましくは3〜6mmまたは4〜5mmの平均直径を有する。好ましくは、ビーズの全ては、2〜10mm、好ましくは3〜6mmまたは4〜5mmの直径を有する。ビーズが2mmより小さいとき、噛むことは、消費者にとってもはや都合良くはなくなり、それらは飲み込まれる傾向がある。平均直径が10mmより大きいとき、それらは、所望の量で飲んでいる際に消費するには、および都合良く均一に噛むには、大き過ぎる可能性がある。飲むことと組み合わせて噛むための最適なビーズ直径は4〜5mmであることを見出した。直径はビーズの最大直径で決定される。ビーズ直径は、例えばビーズが型内での圧縮によって製造される場合、製造過程において調節されてもよい。ビーズが所定のサイズではない場合、ビーズ平均直径は、視覚分析によって、好ましくは100、500または1000個のビーズなどの有意な数のビーズの最大直径を測定し、平均化することによって決定され得る。
【0020】
ビーズは、飲むことおよび噛むことによって飲料と一緒の摂取に適用可能な任意の形状を有してもよい。形状は、好ましくは、円形、例えば、球形または楕円形である。好ましくはビーズは球形である。あるいは、それらは糖衣錠、錠剤、ペレットなどの製造から知られている他の典型的な形状を有してもよい。
【0021】
組成物中のビーズの量は、1〜20wt%、好ましくは2〜15wt%または4〜10wt%である。全体として、飲料対ビーズの比は、全体の飲む時間および噛む時間が同様になるように、すなわち、個体が飲料を飲んでいる間にビーズを都合良く噛むことができるように調節されるべきである。一般に、大過剰(w/w)の飲料は、飲料を飲むこととビーズを噛むことに間に良好なバランスを達成することを必要とされる。過剰な飲料を考慮すると、通常、飲むプロセスが噛むプロセスより速くなる。
【0022】
体重減少のための組成物の効果は、組成物の比較的低い食物エネルギー含有量によって支持される。したがって、組成物を消費する個体は、体重減少の目的と矛盾する多量の食物エネルギーを摂取しない。
【0023】
食物繊維はビーズの主な成分である。したがって、ビーズは50%(w/w)超の食物繊維を含む。好ましくは、それらは60%超、70%超、またはさらに80%超、または85%超、または90%(w/w)超の食物繊維を含む。好ましくは、食物繊維の量は、50%〜98%、より好ましくは80%〜95%(w/w)である。
【0024】
本明細書に使用される場合、「食物繊維」という用語は、ヒトにおいて消化されにくい、食品に適用可能である炭水化物、さらにリグニンに関する。具体的には、食物繊維は、好ましくは少なくとも10単量体単位を有する炭水化物ポリマー(多糖)であり、それはヒトの小腸における内在性酵素によって加水分解されない。そのような繊維は腸内酵素によって消化することはできないので、エネルギーが個体によって使用され得ず、食物エネルギー含有量は低い。好ましくは、食物繊維は炭水化物またはその誘導体である。本明細書に使用される場合、「誘導体」という用語は、食品業界において一般に承認されているか、または有用である化学的に修飾された炭水化物に関する。繊維は、好ましくは植物由来の天然であってもよく、または人工であってもよく、または処理後の天然繊維であってもよい。「食物繊維」という用語は、「機能繊維」を包含する。好ましい実施形態では、繊維は天然繊維および/または天然繊維の誘導体である。好ましくは、食物繊維は欧州共同体または米国において食品成分として承認されている。食物繊維は、セルロース、アルギン酸、アラビノキシラン、イヌリン、キチン、ペクチン、難消化性デンプン、難消化性デキストリン、およびベータグルカン、またはそれらの誘導体であってもよい。
【0025】
好ましい実施形態では、ビーズは、海藻(藻類)から得られる食物繊維、例えば、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウムもしくはカラギーナン、またはそれらの誘導体などの高分子電解質を含む。海藻由来の線維は、キリンサイ属(Eucheuma)、スギノリ属(Gigartina)および/またはツノマタ属(Chondrus)由来であってもよい。線維はまた、植物から得られる天然ゴム、例えばアラビアゴムまたはその誘導体などの高分子電解質であってもよい。
【0026】
好ましくは、多糖誘導体は、エーテル、好ましくはC1〜C5アルキルエーテル、より好ましくはメチル、エチルもしくはプロピルエーテル;またはエステル、好ましくはC1〜C20カルボン酸、より好ましくは酢酸エステルであり;または1〜5個のC原子を有するカルボキシルアルキル基、好ましくはカルボキシメチル基により置換されている。食品添加剤として適用可能である多糖誘導体は当該分野において周知である。例えば、それらは、「Food Polysaccharides and Their Applications」、Alistair M.Stephen、Glyn O.Phillips、2006 CRC Pressに記載されている。
【0027】
好ましい実施形態では、食物繊維はヒトにおいて発酵性ではない。この文脈において、「発酵性」という用語は、食物繊維が腸内細菌によって消化されないことを意味する。具体的には、炭水化物鎖は典型的に切断されない。発酵されない食物繊維は非常に低い食物エネルギー含有量を有する。
【0028】
好ましい実施形態では、食物繊維はセルロース繊維またはその誘導体である。典型的に、セルロースおよびその誘導体は、腸内酵素によって消化されず、腸内細菌によっても発酵されない。したがって、セルロースおよびその誘導体の食物エネルギー含有量は実際にはほぼ0kJ/molである。本明細書に使用される場合、「セルロース誘導体」という用語は、化学反応によって修飾されており、食品に適用可能および/または食品に使用するのに承認されているセルロースに関する。好ましくは、誘導体は、セルロースエーテル、好ましくはC1〜C5アルキルエーテル、より好ましくはメチル、エチルもしくはプロピルエーテル;またはエステル、好ましくはC1〜C20カルボン酸エステル、より好ましくは酢酸エステルであり;または1〜5個のC原子を有するカルボキシアルキル基、好ましくはカルボキシメチル基により置換されている。セルロースエーテルおよび/またはエステルは、グルコース環単位の1、2または3個のヒドロキシル基において置換されていてもよい。好ましくは、セルロース誘導体は、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチルメチルセルロース(MEC)または微結晶性セルロース(MCC)から選択される。食品添加剤として適用可能であるセルロース誘導体、特にセルロースエーテルは当該分野において周知である。例えば、それらは、「Cellulose and Cellulose Derivatives in the Food Industry:Fundamentals and Applications」、2015、Wiley−VCH Verlag GmbH & Co.KGaA、Tanja Wustenberg(編者)に記載されている。好ましくは、誘導体は本出願の優先日において欧州共同体または米国において食品に使用されることが承認されている。
【0029】
ビーズは低いエネルギー含有量を有する。好ましくは、ビーズのエネルギー含有量は、500kJ/100g以下、好ましくは400kJ/100g以下、より好ましくは300kJ/100g以下、より好ましくは200kJ/100g以下、またはさらに150kJ/100g以下である。このような低いエネルギー含有量は、発酵性ではない高い比率の食物繊維を含むことによって調節されてもよい。
【0030】
本出願によれば、ビーズのエネルギー含有量は、主な食品成分についての標準的なエネルギー表によって決定され、脂肪(37kJ/g)、エタノール(29kJ/g)、タンパク質(17kJ/g)、炭水化物(17kJ/g)、有機酸(13kJ/g)、ポリオール(10kJ/g)および食物繊維(8kJ/g)であり、修飾により、セルロース誘導体などの非消化性および非発酵性の繊維のエネルギー含有量は0kJ/gに設定されている。他の未知の成分のエネルギー含有量は熱量により決定することができる。
【0031】
飲料(ビーズを有さない)は比較的低いエネルギー含有量を有するべきである。好ましくは、飲料(ビーズを有さない)のエネルギー含有量は、25kJ/100g以下、好ましくは10kJ/100g以下、5kJ/100g以下、またはさらに2kJ/100g以下、またはほぼ0kJ/100gである。このような低いエネルギー含有量は、水、茶または希釈ジュースによって達成され得る。飲料のエネルギー含有量は、ビーズについて上記したように算出することができる。あるいは飲料のエネルギー含有量は熱量により決定することができる。
【0032】
組成物のエネルギー含有量は、100kJ/100g以下、好ましくは50kJ/100g以下または25kJ/100g以下、より好ましくは20kJ/100g以下、またはさらに15kJ/100g以下または10kg/100g以下であってもよい。このような低いエネルギー含有量は上記したようにビーズおよび低いエネルギー飲料により達成され得る。
【0033】
組成物、ビーズおよび飲料の低いエネルギー含有量は、組成物を消費したときの食物エネルギー摂取を減少させるのに有益である。したがって、組成物のエネルギー含有量は、飲むことおよび噛むことによって達成される体重減少に対する組成物の有益な効果を支持する。それによって全体のエネルギー摂取は低くなるが、空腹感または食欲は抑制され得る。
【0034】
飲料は、ミネラルウォーターなどの水、茶、希釈果汁または低エネルギーソフトドリンクから選択され得る。好ましい実施形態において、飲料は天然飲料である。好ましくは、それは茶、より好ましくは緑茶である。緑茶は様々な有益な特性を兼ね備える。エネルギー含有量は約2kJ/100gであるので非常に低い。緑茶は一般に一時的な食欲を減少させるために当該分野において推奨されている。さらに、それは肥満を防ぐことができる活性物質を含むと思われる。一般に緑茶はまた、健康および幸福を増加させることを望んでいる個人によって受け入れられる。したがって、緑茶は本組成物の有益な効果を支持することができる。
【0035】
好ましい実施形態において、ビーズは、植物ステロール、サポニン、グリシルリジン、リクイリチン、リクイリチゲニン、オテリン(oterin)、オルトシフォンまたはブロメリンなどの、少なくとも1つの植物活性物質を含む。好ましくは、植物活性物質は、好ましくは、植物エキスの形態で提供される。好ましくは、植物エキスは活性物質を含み、ならびに/またはタンパク質、脂質および炭水化物などの、植物のエネルギーが豊富な成分が除かれている。好ましい実施形態において、植物は、スペインカンゾウ(Glycyrrhiza glabra)、ダイダイ(Citrus aurantium)(シネフリン)、自然薯(ワイルドヤム(Dioscorea villosa))、ヌマハッカ(Mentha aquatica)、ツボクサ(Centella asiatica)、サンザシ属(Crataegus)およびイチョウ(Gingko)、または果実および野菜、好ましくはパイナップル(ブロメライン)、マンゴーまたはパパイヤから選択される。
【0036】
好ましい実施形態において、植物活性物質は体重減少を支持する。好ましい実施形態において、ビーズは、好ましくはグリシルリジンが豊富にある、スペインカンゾウからの抽出物を含む。活性成分グリシルリジンは体重減少に対してプラスの効果を有し得るので、組成物の効果を支持することができる。
【0037】
好ましい実施形態において、組成物は、甘くするための糖、すなわちサッカリド甘味料を含まない。好ましくは、このような糖甘味料は添加剤として含まれない。好ましくは、組成物は単糖類および/または二糖類を含まない。好ましくは、それはグルコース、ラクトースまたはフルクトースを含まない。このことは、単糖類が有意な量で存在しないことを意味する。わずかな量が組成物に存在してもよい。なぜならそれらは、リコリスなどの天然源からの抽出物などの添加剤に含まれるからである。好ましくは、組成物は1%(w/w)未満、好ましくは0.5%(w/w)未満または0.2%(w/w)未満の、単糖類および二糖類から選択される糖を含む。好ましくは、ビーズおよび/または飲料は、1%(w/w)未満、好ましくは0.5%(w/w)未満、または0.2%(w/w)未満の、単糖類および二糖類から選択される糖を含む。添加剤は、組成物のエネルギー含有量を顕著に増加させないように、すなわち体重減少に対する所望の効果に有害ではないように選択されるべきである。たとえあるとしても、低いエネルギー含有量を有さない添加剤は少量でのみ加えられるべきである。添加剤は、全体のエネルギー含有量が低いままであるように選択されるべきである。低分子量のサッカリド、特に単糖および二糖は高いエネルギー含有量を有するので、回避されるべきである。好ましくは、組成物および/またはビーズはステビアなどの他の甘味料で甘くされる。
【0038】
好ましい実施形態では、ビーズは、好ましくは飲料として緑茶と組み合わせて、セルロース誘導体、特にメチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースである少なくとも70%の食物繊維、ならびにリコリスエキスを含む。好ましい実施形態では、飲料は緑茶であり、ビーズはグリシルリジンならびにメチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む。グリシルリジンおよび緑茶は体重減少に対してプラスの効果を有することができるので、組成物の効果をサポートすることができ、一方、セルロース誘導体は低いエネルギーポリマーとして特に適用可能である。
【0039】
好ましい実施形態では、ビーズは、食物繊維または植物活性物質ではない少なくとも1つのさらなる添加剤を含む。原則として、糖衣錠、食物ペレットまたは錠剤の製造の技術分野において適用可能である任意の添加剤が使用されてもよい。大量に使用される場合、添加剤は適切なエネルギー含有量を有するべきである。添加剤はビーズに所望の特性を与えることができるか、またはビーズの製造および安定性を改良することができる。好ましくは、添加剤は、ステビアなどの甘味料、バインダー、コーティング、食品サプリメント、例えばクロミウムポリニコチネート、固結防止剤(antiadherent)、着色剤、崩壊剤、香味剤、流動促進剤、滑沢剤、防腐剤、吸着剤および疎水性物質から選択される。甘味料、香味剤、着色剤、植物エキスなどは食物繊維と容易に混合され得るので、組成物に快適な味および外観を提供することができる。このことは、長期間にわたって個体による定期的な消費をサポートするのに有益である。
【0040】
好ましい実施形態では、ビーズは撥水性である。このことは、ビーズと接触させた水がビーズから垂れることおよび/またはビーズを浸透しないことを意味する。例えば、添加剤はビーズを撥水性にすることができる。好ましくは、それらは、脂質、脂肪および/またはワックスなどの疎水性物質、好ましくはモノ−およびジグリセリド脂肪酸エステル、特に酒石酸からのエステルである。あるいは、ビーズは撥水性コーティングでコーティングされてもよい。ビーズは食品または錠剤技術に使用される任意の公知のコーティングを含んでもよい。好ましくは、コーティングはポリマー、特に多糖、例えばセルロース誘導体、例えばヒプロメロースフタレート(hydromellose−phthalate)(HPMC−P)、またはセラックを含む。コーティングは、噴霧コーティングなどの公知の方法によって塗布されてもよい。
【0041】
ビーズは、糖衣錠、錠剤、ペレット、チューイングガムなどの類似の小さなビーズを製造するための食品または製薬業界から公知の技術的プロセスによって製造され得る。ビーズは成分を圧縮することによって製造され得る。多くの場合、ビーズの主な成分である食物繊維多糖は比較的安定なビーズに圧縮され得る。ビーズの圧縮および安定性は製剤中の水分によって改良され得る。必要な場合、ビーズの内部強度を改良するバインダーが加えられてもよい。メチルセルロースなどのいくつかの食物繊維はバインダーとしても機能することができる。
【0042】
所望の場合、香味剤、着色剤または活性物質などの添加剤もまた、飲料に含まれてもよい。好ましい実施形態では、組成物は緑茶からの活性物質であるエピガロカテキン没食子酸塩(epigallochatingelate)を含む。
【0043】
原則として、ビーズは、それらが約10秒〜200秒、好ましくは約20〜90秒、多くの場合、約30〜60秒以内に噛まれるように適合される。したがって、噛むプロセスは大部分の通常の食品と比較して多くの労力を必要とし、このことは全体のエネルギー摂取を減少させるのに有益である。
【0044】
本発明の別の主題は、経口投与用の組成物を保存および/または調製するための装置(システム)であって、飲料および上記のように飲料に分散するためのビーズを含む、装置である。装置におけるビーズと飲料の比は、装置におけるビーズの全てが装置における飲料と混合されるとき、組成物が1〜20w%のビーズを含むように適合される。したがって、本発明の組成物は、ビーズ全てを装置における飲料と混合したときに得られる。好ましくは、組成物は単糖類を含まない。このことは、ビーズも飲料も単糖類を含まないことを意味する。装置は、飲料およびビーズが互いに別々に維持される容器を含む。好ましくは、容器は互いに隣接する。
【0045】
このような装置(システム)は消費前に飲料をビーズと混合できる消費者に提供されてもよい。それによって、ビーズのテクスチャおよび特性は長期間維持され得る。好ましい実施形態において、装置は、区画に結合したビーズを含む区画を有する、カップまたはボトルなどの飲用の飲料容器である。好ましくは、装置は飲料からビーズを分離するための取り外し可能な手段を含む。例えば、ビーズは、紙またはフィルムなどの薄い障壁によって飲料から分離されている、カップの上の区画に埋め込まれてもよい。装置はストローなどの飲用補助具を含んでもよい。ストローは、ストローを通して飲料およびビーズを摂取するための十分な幅を有する。このような飲料の通常の消費は、ビーズの飲み込みに関する問題などを有さずにストローによって可能であることが見出された。装置は、ストローが飲料に入ると、ビーズが飲料内に放出されるように飲料とビーズとの間の障壁が破壊されるように適合されてもよい。好ましくは、装置は、200〜1000mlの飲料、好ましくは250〜750または200〜500mlを含む。
【0046】
本発明の別の主題は、個体の体重を減少させ、および/または体重増加を防ぐための上記の組成物または装置の使用である。一実施形態において、使用は非治療的であってもよい。あるいは、使用は、例えば肥満を処置および/または防ぐために治療的であってもよい。そのとき組成物は医薬である。本発明はまた、個体の体重を減少させるためおよび/または体重増加を防ぐための方法であって、組成物を個体に投与する工程を含む、方法に関する。
【0047】
好ましい実施形態において、使用は、合計で1日当たり200〜2000ml、好ましくは200〜1000ml、もしくは200〜600mlの消費のため、および/または1日当たり1〜5回、好ましくは1日当たり1回または2回の消費のためである。好ましくは、使用は長期間の消費のため、好ましくは少なくとも10、20または50日のためである。好ましくは、使用は、夕方または晩、例えば4pmの後または6pmの後における消費のためである。特定の実施形態において、使用は、好ましくは40を超えるまたは50を超える年齢の女性による消費のためである。特定の実施形態において、消費者は投与前に体重増加を経験している。
【0048】
別の実施形態において、使用は更年期の間または後の女性のためである。好ましくは、それらの女性は更年期の間または後に体重増加を経験している。
【0049】
好ましい実施形態において、使用は食事と併用される。この場合、使用は食事をサポートするためである。したがって、組成物は消費されるが、全体の食物エネルギーの摂取は減少する。具体的には、使用は消費後に食事自制をサポートするためである。好ましくは、組成物を消費した後、個体は同じ日にこれ以上食物を消費しない。組成物を消費しない場合より、組成物の消費後に個体が食物を絶つことが容易であることが見出された。
【0050】
好ましくは、組成物の投薬量は、10〜30分、好ましくは約15分の時間の間に消費される。組成物中のビーズの量は、十分なビーズがこの時間の間ずっと継続して噛むことに利用されるように調節されるべきである。
【0051】
上記のようにビーズは、経口投与のための組成物または上記の装置を調製するために使用される。好ましくは、ビーズは複数のビーズ、例えば少なくとも5gまたは少なくとも10gの量である。
【0052】
好ましい実施形態において、ビーズは持続放出ビーズではなく、特に米国特許出願公開第2010/330189A1号に開示されているものではない。ビーズは噛まれ、体重減少に対する効果は含まれる活性物質に依存しているので、活性物質がゆっくり放出されるようなビーズを設計することは必要ではない。特定の実施形態において、ビーズは体重減少のための活性成分を含まない。理論によって束縛されないが、組成物の効果は飲料と噛むことができるビーズとの物理的な組み合わせに起因し得ると想定される。好ましい実施形態において、飲料は増粘剤を含まない。
【0053】
本発明の例示的な実施形態および本発明の態様は図に示される。