特許第6861172号(P6861172)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6861172機械的な利点を有する外科用エンドエフェクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861172
(24)【登録日】2021年3月31日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】機械的な利点を有する外科用エンドエフェクタ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/29 20060101AFI20210412BHJP
   A61B 34/30 20160101ALI20210412BHJP
【FI】
   A61B17/29
   A61B34/30
【請求項の数】14
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-565928(P2017-565928)
(86)(22)【出願日】2016年6月21日
(65)【公表番号】特表2018-519058(P2018-519058A)
(43)【公表日】2018年7月19日
(86)【国際出願番号】US2016038458
(87)【国際公開番号】WO2016209788
(87)【国際公開日】20161229
【審査請求日】2019年5月10日
(31)【優先権主張番号】62/183,383
(32)【優先日】2015年6月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ウォレス, ダニエル
【審査官】 北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第08568443(US,B1)
【文献】 米国特許第06582451(US,B1)
【文献】 特開2008−212451(JP,A)
【文献】 米国特許第06206903(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0111735(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 − 18/28
A61B 34/30 − 34/37
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタは、
第1の駆動ピンおよび第1のガイドピンを含む第1のプーリと、
第2の駆動ピンおよび第2のガイドピンを含む第2のプーリと、
第1の穴および第1の細長溝を画定する第1の顎部材であって、前記第1のプーリの前記第1の駆動ピンが前記第1の顎部材の前記第1の穴に受容され、前記第2のプーリの前記第2のガイドピンが前記第1の顎部材の前記第1の細長溝に受容される、第1の顎部材と、
第2の穴および第2の細長溝を画定する第2の顎部材であって、前記第1のプーリの前記第1のガイドピンが前記第2の顎部材の前記第2の細長溝に受容され、前記第2のプーリの前記第2の駆動ピンが前記第2の顎部材の前記第2の穴に受容される、第2の顎部材と、
前記第1のプーリと前記第2のプーリとを枢動的に結合するコネクタピンと
を備え、
前記第1のプーリおよび前記第2のプーリのうちの少なくも1つの回転に応じて、前記第1の顎部材および前記第2の顎部材は、開状態と閉状態との間で互いに対して移動可能である、エンドエフェクタ。
【請求項2】
前記第1の顎部材の前記第1の細長溝は、直線部および曲線部を含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項3】
前記第2のプーリの前記第2のガイドピンが前記第1の顎部材の前記第1の細長溝の前記直線部に沿って移動するにつれて、前記第1の顎部材前記第2の顎部材とが平行関係を維持しつつ、前記エンドエフェクタの長手方向軸に直交する方向に移動する、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
【請求項4】
前記第2のプーリの前記第2のガイドピンが前記第1の顎部材の前記第1の細長溝の前記曲線部に沿って移動するにつれて、前記第1の顎部材が、前記第1のプーリの前記第1の駆動ピンを中心として枢動し、かつ、前記第1の顎部材と前記第2の顎部材との間に画定された仮想枢軸を中心として回転する、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
【請求項5】
前記第1の顎部材の前記第1の細長溝は、前記第1の細長溝の長さに沿って直線状である、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項6】
前記コネクタピンは、前記第1の顎部材と前記第2の顎部材との間に延在する、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項7】
前記コネクタピンは、前記第1の顎部材および前記第2の顎部材から離間されている、請求項6に記載のエンドエフェクタ。
【請求項8】
前記第2の顎部材の前記第2の細長溝は、直線部および曲線部を含む、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
【請求項9】
前記第1のプーリの前記ガイドピンが前記第2の顎部材の前記直線部に沿って移動するにつれて、前記第2の顎部材前記第1の顎部材とが平行関係を維持しつつ、前記エンドエフェクタの長手方向軸に直交する方向に移動する、請求項8に記載のエンドエフェクタ。
【請求項10】
前記第1のプーリの前記第1のガイドピンが前記第2の顎部材の前記第2の細長溝の前記曲線部に沿って移動するにつれて、前記第2の顎部材が、前記第2のプーリの前記第2の駆動ピンを中心として枢動し、かつ、前記第1の顎部材と前記第2の顎部材との間で画定された仮想枢軸を中心として回転する、請求項9に記載のエンドエフェクタ。
【請求項11】
前記第2の顎部材の前記第2の細長溝は、前記第2の細長溝の長さに沿って直線状である、請求項5に記載のエンドエフェクタ。
【請求項12】
前記第1の顎部材および前記第2の顎部材は、前記開状態から前記閉状態へと移動し、前記第1の顎部材の近位端が前記第2の顎部材の近位端に接触する前に、前記第1の顎部材の遠位端が前記第2の顎部材の遠位端に接触する、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項13】
外科用ロボットシステムであって、前記外科用ロボットシステムは、
前記外科用ロボットシステムの制御デバイスのモータから延在する少なくとも1つのコネクタ部材と、
請求項1〜12のいずれかに記載のエンドエフェクタと
を備え、
前記第1のプーリまたは前記第2のプーリのうちの少なくとも1つは、前記外科用ロボットシステムの前記少なくとも1つのコネクタ部材に結合され、前記第1のプーリおよび前記第2のプーリのうちの少なくとも1つは、前記第1のプーリおよび前記第2のプーリのうちの前記少なくとも1つの移動に応じて回転することにより、前記第1の顎部材および前記第2の顎部材のうちの少なくとも1つを開状態と閉状態との間で前記第1の顎部材および前記第2の顎部材の他方に対して移動させる、外科用ロボットシステム。
【請求項14】
前記第1の顎部材および前記第2の顎部材が開状態と閉状態との間で移動することを可能にするために、前記第1のプーリまたは前記第2のプーリのうちの少なくとも1つは、互いに対して前記エンドエフェクタの長手方向軸に沿った方向に移動可能である第1の連結具および第2の連結具を含む、請求項13に記載の外科用ロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年6月23日に出願された、米国仮特許出願第62/183,383号の利益及び優先権を主張し、その内容の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
手で持てるサイズで、かつロボット式の外科用システムが、低侵襲的な医療処置において使用されてきた。手で持てるサイズのシステムは、典型的にハンドルアセンブリ及び細長本体部を含んだが、一部の外科用ロボットシステムは、ロボットアームを支持する制御卓を含んだ。それでもなお、手で持てるサイズの外科システム、及びロボット式の外科用システムの両方とも、医療処置を実行するための、ロボットアームまたは細長本体部に装着された、鉗子または把持具などの、少なくとも1つのエンドエフェクタを含んだ。医療処置の間、患者の身体内の作業部位にエンドエフェクタを位置付けるために、エンドエフェクタは、(カニューレを介して)患者の小切開部または自然開口部に挿入された。エンドエフェクタは、作業部位における操縦、かつ/またはその中の組織を操作するために、多重な運動度により、移動可能であるように設計された。
【0003】
より小さなエンドエフェクタに対する要求が増加するにつて、デバイス製造業者は、小さな断面積を有する、把持用及び切断用のエンドエフェクタなどの、エンドエフェクタを発達させ続けた。これらのより小さな断面積は、エンドエフェクタの顎の間に加えられ得る総力を減らした。しかし、すべてのエンドエフェクタ構成のための十分な機械的な利点の必要性は、サイズ及び/または運動に関わらず、エンドエフェクタ設計を要因として含め続けた。
【0004】
したがって、2つの顎のうちの1つまたは両方が様々な位置及び/または条件の間で動く一方で、エンドエフェクタの2つの顎の間により強い力を提供することができる、エンドエフェクタの必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本開示は、手動またはロボット式の外科用システムまたは器具における使用に適合され得る、エンドエフェクタを対象とする。エンドエフェクタは、機械的に有利な把持を提供するために一緒に結合される、2つの顎部材及び2つのプーリを含む。2つの顎部材は、2つの顎部材を開けかつ/または閉めるために、2つの顎部材が互いに対して移動することを可能にするように、回転かつ/または平行移動する可動部材によって、互いに間接的に結合される。有利に、可動部材は、様々な枢軸点を通して互いに対して、第1の顎部材及び第2の顎部材の平行移動、枢動、及び/または回転移動を達成するために、第1の顎部材及び第2の顎部材の穴及び/または細長溝に結合された、駆動ピン及びガイドピンを含む。2つの顎部材のどちらも、共通の枢軸点を通して他の顎部材に直接結合されないが、2つの顎部材は、2つの顎部材の間で仮想枢軸を画定し得、仮想枢軸を中心とした第1の顎部材及び第2の顎部材の回転運動を可能にする。
【0006】
1つの態様において、エンドエフェクタは、第1のプーリ、第2のプーリ、プーリピン、第1の顎部材、及び第2の顎部材を含む。第1のプーリは、第1の駆動ピン及び第1のガイドピンを含む。第2のプーリは、第2の駆動ピン及び第2のガイドピンを含む。プーリピンは、第1のプーリ及び第2のプーリに結合される。第1の顎部材は、第1の穴及び第1細長溝を画定する。第1のプーリの第1の駆動ピンは、第1の顎部材の第1の穴に受容される。第2のプーリの第2のガイドピンは、第1の顎部材の第1の細長溝に受容される。第2の顎部材は、第2の穴及び第2の細長溝を画定する。第1のプーリの第1のガイドピンは、第2の顎部材の第2の細長溝に受容される。第2のプーリの第2の駆動ピンは、第2の顎部材の第2の穴に受容される。第1の顎部材及び第2の顎部材は、第1のプーリ及び第2のプーリのうちの1つまたは両方の回転に応じて、開状態と閉状態との間で互いに対して可動である。いくつかの実施形態において、第1の顎部材及び第2の顎部材は、互いの方に向かって先端付勢(tip−bias)するように位置付けられる。
【0007】
特定の実施形態において、第1の顎部材の第1の細長溝は、直線部及び曲線部を含む。第2のプーリの第2のガイドピンが、第1の顎部材の第1の細長溝の直線部を通って平行移動するにつれて、第1の顎部材は、第2の顎部材に対して平行関係で移動し得る。第2のプーリの第2のガイドピンが、第1の顎部材の第1の細長溝の曲線部を通って平行移動するにつれて、第1の顎部材は、第1のプーリの第1の駆動ピンを中心として枢動し得、かつ、第1の顎部材と第2の顎部材との間で画定された仮想枢軸を中心として第2のガイドピンに対して回転し得る。
【0008】
いくつかの実施形態において、第1の顎部材の第1の細長溝は、第1の細長溝の長さに沿って直線状である。
【0009】
実施形態において、プーリピンは、第1の顎部材と第2の顎部材との間で延在する。プーリピンは、第1の顎部材及び第2の顎部材から離間され得る。
【0010】
いくつかの実施形態において、第2の顎部材の第2の細長溝は、直線部及び曲線部を含む。第1のプーリの第1のガイドピンが、第2の顎部材の直線部を通って平行移動するにつれて、第2の顎部材は、第1の顎部材に対して平行関係で移動し得る。第1のプーリの第1のガイドピンが、第2の顎部材の第2の細長溝の曲線部を通って平行移動するにつれて、第2の顎部材は、第2のプーリの第2の駆動ピンを中心として枢動し得、かつ、第1の顎部材と第2の顎部材との間で画定された仮想枢軸を中心として、第1の顎部材に対して回転し得る。
【0011】
実施形態において、第2の顎部材の第2の細長溝は、第2の細長溝の長さに沿って直線状である。
【0012】
別の態様により、本開示は、外科用ロボットシステムの制御デバイスのモータから延在する、1つ以上のコネクタ部材を含む、外科用ロボットシステムに使用するため、かつ、外科用ロボットシステムと接続するための、エンドエフェクタを対象とする。エンドエフェクタは、第1の可動部材、第2の可動部材、第1の顎部材、及び第2の顎部材を含む。
【0013】
第1の可動部材は、第1の駆動ピン及び第1のガイドピンを含む。第2の可動部材は、第2の駆動ピン及び第2のガイドピンを含む。第1の顎部材は、第1の穴及び第1の細長溝を画定する。第1の可動部材の駆動ピンは、第1の顎部材の第1の穴に受容される。第2の可動部材の第2のガイドピンは、第1の顎部材の第1の細長溝に受容される。第2の顎部材は、第2の穴及び第2の細長溝を画定する。第1の可動部材の第1のガイドピンは、第2の顎部材の第2の細長溝に受容される。第2の可動部材の第2の駆動ピンは、第2の顎部材の第2の穴に受容される。第1の可動部材と第2の可動部材のうちの1つまたは両方は、外科用ロボットシステムの1つ以上のコネクタ部材に結合される。第1の顎部材及び第2の顎部材のうちの1つまたは両方を、開状態と閉状態との間で第1の顎部材及び第2の顎部材のうちの他方に対して移動させるために、第1の可動部材及び第2の可動部材のうちの1つまたは両方の移動に応じて、第1の可動部材及び第2の可動部材のうちの1つまたは両方が回転する。
【0014】
実施形態において、第1の顎部材の第1の細長溝は、第1の顎部材の二峰性移動を可能にするために、直線部及び曲線部を含む。第2の可動部材の第2のガイドピンが、第1の顎部材の第1の細長溝の直線部を通って平行移動するにつれて、第1の顎部材は、第2の顎部材に対して平行関係で移動し得る。
【0015】
いくつかの実施形態において、第2の可動部材の第2のガイドピンが、第1の顎部材の第1の細長溝の曲線部を通って平行移動するにつれて、第1の顎部材は、第1の可動部材の第1の駆動ピンを中心として枢動し得、かつ、第1の顎部材と第2の顎部材との間で画定された仮想枢軸を中心として、第2の顎部材に対して回転し得る。第1の顎部材の第1の細長溝は、第1の細長溝の長さに沿って直線状である。第2の顎部材の第2の細長溝は、直線部及び曲線部を含む。第1の可動部材の第1のガイドピンが、第2の顎部材の直線部を通って平行移動するにつれて、第2の顎部材は、第1の顎部材に対して平行関係で移動し得る。第1の可動部材の第1のガイドピンが、第2の顎部材の第2の細長溝の曲線部を通って平行移動するにつれて、第2の顎部材は、第2の可動部材の第2の駆動ピンを中心として枢動し得、かつ、第1の顎部材と第2の顎部材との間で画定された、仮想枢軸を中心として、第1の顎部材に対して回転し得る。
【0016】
実施形態において、第2の顎部材の第2の細長溝は、第2の細長溝の長さに沿って直線状である。
【0017】
いくつかの実施形態において、第1の可動部材及び第2の可動部材のうちの1つまたは両方は、第1の顎部材及び第2の顎部材が開状態と閉状態との間で移動することができるように、互いに対して軸方向に移動可能である、第1の連結具及び第2の連結具を含む。特定の実施形態において、第1の可動部材及び第2の可動部材のうちの1つまたは両方は、プーリを含む。
【0018】
本開示の例示的な実施形態のさらなる詳細及び態様は、添付図面を参照して以下により詳細に説明される。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
第1の駆動ピン及び第1のガイドピンを含む、第1のプーリと、
第2の駆動ピン及び第2のガイドピンを含む、第2のプーリと、
第1の穴及び第1の細長溝を画定する第1の顎部材であって、前記第1のプーリの前記第1の駆動ピンが前記第1の顎部材の前記第1の穴に受容され、前記第2のプーリの前記第2のガイドピンが前記第1の顎部材の前記第1の細長溝に受容される、第1の顎部材と、
第2の穴及び第2の細長溝を画定する第2の顎部材であって、前記第1のプーリの前記第1のガイドピンが前記第2の顎部材の前記第2の細長溝に受容され、前記第2のプーリの前記第2の駆動ピンが前記第2の顎部材の前記第2の穴に受容され、
前記第1のプーリ及び第2のプーリのうちの少なくも1つの回転に応じて、前記第1の顎部材及び前記第2の顎部材が、開状態と閉状態との間で互いに対して可動である、第2の顎部材と、
前記第1のプーリと前記第2のプーリとを枢動的に結合する、コネクタピンと、を備える、エンドエフェクタ。
(項目2)
前記第1の顎部材の前記第1の細長溝が、直線部及び曲線部を含む、項目1に記載のエンドエフェクタ。
(項目3)
前記第2のプーリの前記第2のガイドピンが、前記第1の顎部材の前記第1の細長溝の前記直線部を通って平行移動するにつれて、前記第1の顎部材が前記第2の顎部材に対して平行関係で移動する、項目2に記載のエンドエフェクタ。
(項目4)
前記第2のプーリの前記第2のガイドピンが、前記第1の顎部材の前記第1の細長溝の前記曲線部を通って平行移動するにつれて、前記第1の顎部材が、前記第1のプーリの前記第1の駆動ピンを中心として枢動し、かつ、前記第1の顎部材と前記第2の顎部材との間に画定された仮想枢軸を中心として回転する、項目2に記載のエンドエフェクタ。
(項目5)
前記第1の顎部材の前記第1の細長溝が、前記第1の細長溝の長さに沿って直線状である、項目1に記載のエンドエフェクタ。
(項目6)
前記コネクタピンが、前記第1の顎部材と前記第2の顎部材との間に延在する、項目1に記載のエンドエフェクタ。
(項目7)
前記コネクタピンが、前記第1の顎部材及び前記第2の顎部材から離間される、項目6に記載のエンドエフェクタ。
(項目8)
前記第2の顎部材の前記第2の細長溝が、直線部及び曲線部を含む、項目2に記載のエンドエフェクタ。
(項目9)
前記第1のプーリの前記ガイドピンが、前記第2の顎部材の前記直線部を通って平行移動するにつれて、前記第2の顎部材が、前記第1の顎部材に対して平行関係で移動する、項目8に記載のエンドエフェクタ。
(項目10)
前記第1のプーリの前記第1のガイドピンが、前記第2の顎部材の前記第2の細長溝の前記曲線部を通って平行移動するにつれて、前記第2の顎部材が、前記第2のプーリの前記第2の駆動ピンを中心として枢動し、かつ、前記第1の顎部材と前記第2の顎部材との間で画定された仮想枢軸を中心として回転する、項目9に記載のエンドエフェクタ。
(項目11)
前記第2の顎部材の前記第2の細長溝が、前記第2の細長溝の長さに沿って直線状である、項目5に記載のエンドエフェクタ。
(項目12)
前記第1の顎部材及び前記第2の顎部材が、互いに対して先端付勢(tip−bias)するように位置付けられる、項目1に記載のエンドエフェクタ。
(項目13)
外科用ロボットシステムの制御デバイスのモータから延在する少なくとも1つのコネクタ部材を含む、前記外科用ロボットシステムに使用するため、かつ前記外科用ロボットシステムに接続するためのエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、
第1の駆動ピン及び第1のガイドピンを含む、第1の可動部材と、
第2の駆動ピン及び第2のガイドピンを含む、第2の可動部材と、
第1の穴及び第1の細長溝を画定する第1の顎部材であって、前記第1の可動部材の前記第1の駆動ピンが前記第1の顎部材の前記第1の穴に受容され、前記第2の可動部材の前記第2のガイドピンが前記第1の顎部材の前記第1の細長溝に受容される、第1の顎部材と、
第2の穴及び第2の細長溝を画定する第2の顎部材であって、前記第1の可動部材の前記第1のガイドピンが前記第2の顎部材の前記第2の細長溝に受容され、前記第2の可動部材の前記第2の駆動ピンが前記第2の顎部材の前記第2の穴に受容される、第2の顎部材と、を備え、
前記第1の可動部材及び前記第2の可動部材のうちの少なくとも1つが、前記外科用ロボットシステムの前記少なくとも1つのコネクタ部材に結合され、前記第1の顎部材及び前記第2の顎部材のうちの少なくとも1つを、開状態と閉状態との間で前記第1の顎部材及び前記第2の顎部材の他方に対して移動させるように、前記第1の可動部材及び前記第2の可動部材のうちの少なくとも1つが、前記第1の可動部材及び前記第2の可動部材のうちの前記少なくとも1つの移動に応じて回転する、エンドエフェクタ。
(項目14)
前記第1の顎部材の前記第1の細長溝が、直線部及び曲線部を含む、項目13に記載のエンドエフェクタ。
(項目15)
前記第2の可動部材の前記第2のガイドピンが、前記第1の顎部材の前記第1の細長溝の前記直線部を通って平行移動するにつれて、前記第1の顎部材が、前記第2の顎部材に対して平行関係で移動する、項目14に記載のエンドエフェクタ。
(項目16)
前記第2の可動部材の前記第2のガイドピンが、前記第1の顎部材の前記第1の細長溝の前記曲線部を通って平行移動するにつれて、前記第1の顎部材が、前記第1の可動部材の前記第1の駆動ピンを中心として枢動し、かつ、前記第1の顎部材と前記第2の顎部材との間で画定された仮想枢軸を中心として回転する、項目15に記載のエンドエフェクタ。
(項目17)
前記第1の顎部材の前記第1の細長溝が、前記第1の細長溝の長さに沿って直線状である、項目13に記載のエンドエフェクタ。
(項目18)
前記第2の顎部材の前記第2の細長溝が、直線部及び曲線部を含む、項目14に記載のエンドエフェクタ。
(項目19)
前記第1の可動部材の前記第1のガイドピンが、前記第2の顎部材の前記直線部を通って平行移動するにつれて、前記第2の顎部材が、前記第1の顎部材に対して平行関係で移動する、項目18に記載のエンドエフェクタ。
(項目20)
前記第1の可動部材の前記第1のガイドピンが、前記第2の顎部材の前記第2の細長溝の前記曲線部を通って平行移動するにつれて、前記第2の顎部材が、前記第2の可動部材の前記第2の駆動ピンを中心として枢動し、かつ、前記第1の顎部材と前記第2の顎部材との間で画定された仮想枢軸を中心として回転する、項目19に記載のエンドエフェクタ。
(項目21)
前記第2の顎部材の前記第2の細長溝が、前記第2の細長溝の長さに沿って直線状である、項目17に記載のエンドエフェクタ。
(項目22)
前記第1の顎部材及び前記第2の顎部材が、開状態と閉状態との間で移動できるようにするために、前記第1の可動部材または前記第2の可動部材のうちの少なくとも1つが、互いに対して軸方向に移動可能である、第1の連結具及び第2の連結具を含む、項目13に記載のエンドエフェクタ。
(項目23)
前記第1の可動部材または前記第2の可動部材のうちの少なくとも1つが、プーリを含む、項目13に記載のエンドエフェクタ。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本明細書に組み込まれ、かつその一部を構成する、添付図面は、本開示の実施形態を示し、上記の本開示の概要、及び下記の実施形態の詳細な説明とともに、本開示の原理を解説するのに役立つ。
【0020】
図1A】本開示による、医療ワークステーション及び操作卓を含む、外科用ロボットシステムの概略図である。
図1B図1Aの医療ワークステーションの制御デバイスのモータの、概略的な斜視図である。
図1C図1Aの医療ワークステーションのロボットアームに結合された、駆動ユニット及び付属デバイスの概略図である。
図2図1Aの医療ワークステーションにおいて使用するための、本開示の例示的な実施形態による、エンドエフェクタの斜視図である。
図3図1Aの医療ワークステーションにおいて使用するための、本開示の例示的な実施形態による、エンドエフェクタの斜視図である。
図4】部品が分離された、図2及び3のエンドエフェクタの斜視図である。
図5】明確さのために、そのプーリが取り除かれた、図2及び3のエンドエフェクタの斜視側面図である。
図6】開状態と閉状態との間でエンドエフェクタの移動を示す、図2及び3のエンドエフェクタの、段階的な側面図である。
図7】開状態と閉状態との間でエンドエフェクタの移動を示す、図2及び3のエンドエフェクタの、段階的な側面図である。
図8】開状態と閉状態との間でエンドエフェクタの移動を示す、図2及び3のエンドエフェクタの、段階的な側面図である。
図9】開状態と閉状態との間でエンドエフェクタの移動を示す、図2及び3のエンドエフェクタの、段階的な側面図である。
図10】本開示による、エンドエフェクタの別の例示的な実施形態の段階的な側面図である。
図11】本開示による、エンドエフェクタの別の例示的な実施形態の段階的な側面図である。
図12】本開示による、エンドエフェクタの別の例示的な実施形態の段階的な側面図である。
図13】本開示による、エンドエフェクタの別の例示的な実施形態の段階的な側面図である。
図14】本開示による、エンドエフェクタの別の例示的な実施形態の段階的な側面図である。
図15】本開示による、エンドエフェクタの別の例示的な実施形態の段階的な側面図である。
図16】本開示による、エンドエフェクタの別の例示的な実施形態の段階的な側面図である。
図17】本開示による、エンドエフェクタの別の例示的な実施形態の段階的な側面図である。
図18】本開示による、エンドエフェクタのさらに別の例示的な実施形態の、部品が分離された、斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の実施形態は、図面を参照して詳細に説明され、類似の参照番号は、いくつかの図のそれぞれにおいて、同一のまたは対応する要素を指定する。本明細書において使用されるように、用語「distal(遠位の)」は、ユーザから離れたデバイスの一部について言及するが、用語「proximal(近位の)」は、ユーザに近いデバイスの一部について言及する。本明細書において使用されるように、用語「clinician(臨床医)」は、医師、看護師、またはいずれかの他の介護提供者について言及し、支援要員を含み得る。以下の説明において、周知の機能または構成は、本開示を不必要な詳細で曖昧にするのを避けるために、詳細には説明されない。
【0022】
初めに図1Aを参照すると、外科用ロボットシステムは、医療ワークステーション1を含み、また、複数のロボットアーム2、3、コントローラ/制御デバイス4、及び、コントローラ4と結合された操作卓5を概して含む。操作卓5は、3次元画像を表示するように特にセットアップされた、表示デバイス6、及び、原則として当業者に知られているような、それによって例えば外科医などの臨床医(図示なし)が、第1の操作モードでロボットアーム2、3を遠隔操作することができる、手動入力デバイス7、8を含む。
【0023】
一般に、ロボットアーム2、3のそれぞれは、接合部を通して接続される、複数の部材、及び、例えば、エンドエフェクタ100を支持する外科用ツールまたは外科用器具20を、取り付けられ得る、付属デバイス9、11を含む。
【0024】
ロボットアーム2、3は、制御デバイス4に操作可能に接続された、1つ以上の電子デバイスまたはモータによって駆動させられ得る。制御デバイス4は、コンピュータを含み得、また、ロボットアーム2、3、それらの付属デバイス9、11、及び/または外科用ツール20(エンドエフェクタ100を含む)が、手動入力デバイス7、8によって規定された移動により望ましい移動を実行するような方法で、特にコンピュータプログラムを用いて、モータを作動させるようにセットアップされる。
【0025】
図1Bも参照すると、制御デバイス4は、それぞれのモータが、それぞれのロボットアーム2、3を通って外科用ツール20(図1A)のエンドエフェクタ100まで延在する、コネクタ部材「CM」(例えば、ケーブル、チェーン、ベルト、ロッドなど、及び/または、それらの組み合わせ)の長さを折り畳む、かつ/または広げるように構成された状態で、複数のモータ「M」(モータ1...n)を制御し得る。例えば、1つ以上のコネクタ部材「CM」は、モータ「M」の1つ以上に関連した1つ以上のプーリ「PL」と、エンドエフェクタ100に関連した1つ以上のプーリ(例えば、図2、3、及び/または5を参照)との間で、直接的かつ/または間接的に結合されることができる。使用中、コネクタ部材「CM」は、折り畳まれ、かつ/または広げられ、コネクタ部材「CM」は、外科用ツール20のそれぞれのエンドエフェクタ100の作動及び/または移動をもたらす。制御デバイス4は、それぞれのエンドエフェクタ100の作動及び/または移動を調整するために、それぞれのコネクタ部材「CM」の長さを折り畳む、かつ/または広げるように調整するように、様々なモータ「M」の起動を調整する。いくつかの例において、単一のコネクタ部材「CM」は、単一のモータによって折り畳まれ、かつ/または広げられる。しかし、特定の例において、2つ以上のコネクタ部材または単一のコネクタ部材の2つの端は、単一のモータによって折り畳まれ、かつ/または広げられ得る。例えば、2つのコネクタ部材またはコネクタ部材の端は、モータ「M」が第1の方向に起動されるにつれて、コネクタ部材の1つが折り畳まれるが、他のコネクタ部材が広げられるように、単一のモータに対して反対方向に結合され得る。他のコネクタ部材の構成は、異なる実施形態において使用され得る。
【0026】
制御デバイス4は、一連の命令に従って、計算及び/または操作を実行するように適合された、任意の適切な論理制御回路を含むことができる。制御デバイス4は、遠隔システム「RS」と、無線(例えば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、LTEなど)かつ/または有線で通信するように構成されることができる。遠隔システム「RS」は、様々な構成要素、アルゴリズム、及び/またはワークステーション1の操作に関連した、データ、命令、及び/または情報を含むことができる。遠隔システム「RS」は、任意の適切な電子サービス、データベース、プラットフォーム、クラウドなどを含むことができる。制御デバイス4は、メモリと動作可能に接続された、中央処理装置を含み得る。メモリは、一時型メモリ(例えば、RAM)及び/または非一時型メモリ(例えば、フラッシュ媒体、ディスク媒体など)を含み得る。いくつかの実施形態において、メモリは、遠隔システム「RS」の一部であり、かつ/または、遠隔システム「RS」と動作可能に結合される。
【0027】
制御デバイス4は、例えば、医療ワークステーション(例えば、コネクタ部材「CM」、エンドエフェクタ100など)の構成要素のうちの1つ以上の使用回数をカウントする1つ以上の計数器を含むことができる。コントローラ4は、駆動回路を通してなどの、ワークステーション1の構成要素とインタフェースで接続するための、複数の入力及び出力を含むことができる。コントローラ4は、ワークステーション1の様々な構成要素(例えば、1つ以上のモータ16)のうちの1つ以上を制御するため、入力信号を受信し、かつ/または出力信号を生成するように構成されることができる。出力信号は、ユーザによって予めプログラムされ得、かつ/または入力され得る、アルゴリズム命令を含むことができ、かつ/または基づかれることができる。制御デバイス4は、遠隔システム「RS」に結合され得る、ユーザインタフェース(例えば、操作卓5のスイッチ、ボタン、タッチスクリーンなど)から複数のユーザ入力を受け取るように構成されることができる。
【0028】
データベース4aは、制御デバイス4と直接的かつ/または間接的に結合されることができる。データベース4aは、生物または患者「P」からの手術前データ、及び/または解剖図解書を保存するように構成されることができる。データベース4aは、遠隔システム「RS」の一部であることができ、かつ/または、または動作可能に結合されることができる、メモリを含むことができる。
【0029】
ワークステーション1は、エンドエフェクタ100を用いて、低侵襲性の方法で治療されるべき、患者台12に横たわる患者「P」に対して使用するために構成される。ワークステーション1は、3つ以上のロボットアーム2、3も含み得、付加的ロボットアームは同様に、
コントローラ4に接続され、かつ操作卓5を用いて遠隔操作される。1つ以上の外科用器具20は、付加的ロボットアームに取り付けられ得る。
【0030】
ワークステーション1の構成及び操作の詳細な考察に対して、「Medical Workstation」と題された、2011年11月3日に出願された、米国特許出願公開第2012/0116416号に対して、参照がなされ得、その全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0031】
図1Cは、それに結合された駆動ユニット14を有する、例示的な取付デバイス9を示す。駆動ユニット14及び/または取付デバイス9は、ロボットアーム2、3のうちの1つと、直接的かつ/または間接的に取り付けられ得、かつ/または一体形成され得る。例えば、いくつかの例において、駆動ユニット14はロボットアーム2、3のうちの1つと直接取り付けられ、取付デバイス9はロボットアーム2、3のうちの1つと間接的に取り付けられるが、取付デバイス9は駆動ユニット14に結合される。特定の例において、取付デバイス9はロボットアーム2、3のうちの1つと直接取り付けられ、駆動ユニット14はロボットアーム2、3のうちの1つと間接的に取り付けられるが、駆動ユニット14は取付デバイス9に結合される。いくつかの例において、取付デバイス9及び駆動ユニット14の両方は、ロボットアーム2、3のうちの1つと直接取り付けられる。
【0032】
駆動ユニット14は、1つ以上のモータ16を有する駆動アセンブリ15、及び、1つ以上のモータ16に結合された1つ以上の駆動部材17を含む。モータ16は、コントローラ4に電気的に結合され、駆動部材17に運動(例えば、回転運動)を伝えるように動作可能である。いくつかの実施形態において、駆動部材17は親ネジである。1つ以上の駆動タブ18は、それぞれの駆動部材17に装着され、そこに沿って可動である。矢印「A1」によって示されるように、駆動タブ18は、矢印「A2」によって示されるような、時計回りかつ/または反時計回り方向への駆動部材17の回転運動に応じて、駆動部材17に対して軸方向(例えば、z軸方向)に可動である。いくつかの実施形態において、駆動タブ18は、分割ナット駆動タブである。
【0033】
駆動タブ18は、駆動部材17に対して駆動タブ18の運動を実施するために、駆動部材17に螺合的に結合され得る。駆動タブ18及び/または駆動部材17は、任意の適切な螺合構成を含み得る。例えば、駆動タブ18及び/または駆動部材17のネジ山のうちの1つ以上は、任意の適切な形状、直径、勾配、方向/向きなどを有することができる。いくつかの実施形態において、駆動部材17は複数組のネジ山を含み得、ネジ山のそれぞれの組は、隣接する組のネジ山と比べて、反対方向に螺合される。特定の実施形態において、ネジ山のそれぞれの組は、複数の駆動タブ18の間で、近似かつ/または非近似の運動を伝えるために、異なる駆動タブ18を係合させるように構成される。
【0034】
駆動タブ18は、コントローラ4に動作可能に結合され、加力を決定するように構成された、力覚センサ19a(例えば、変換器など)を含む。駆動部材17は、コントローラ4に動作可能に結合され、それの他の構成要素(例えば、駆動部材17)に対して駆動アセンブリ15の1つ以上の構成要素(例えば、駆動タブ18)の1つ以上の位置を決定するように構成された、位置センサ19bを支持する。例えば、位置センサ19bは、モータ16の出力、駆動部材17、及び/または駆動タブ18の、位置及び/または運動を測定するように構成される。
【0035】
図1Cに示される例示的な実施形態に見られるように、駆動ユニット14は、外科用ツール20(図1Aを参照)または外科用器具20などの器具に結合する。外科用器具20は、1つ以上の支持具またはレール24に移動可能に装着された、1つ以上の器具タブ22を含む。例えば、器具タブ22は、矢印「A3」によって示されるように、z方向のレール24に沿って軸方向に移動可能であることができる。1つ以上のコネクタ部材「CM」は、器具タブ22に結合され、1つ以上のコネクタ部材「CM」の運動に応じて、エンドエフェクタ100及び/またはその一部の運動を引き起こすために、外科用器具20のシャフトアセンブリ21に沿って、そのエンドエフェクタ100まで延在する。図1Bに関して上述のように、コネクタ部材「CM」は、ケーブル、チェーン、ロッド、ベルトなど、及び/またはその組み合わせを含み得る。加えて、かつ/または、代替的に、コネクタ部材「CM」は、例えば、エンドエフェクタ(例えば、ステープル、クリップなど)を発射させるために、エンドエフェクタ100に力を伝えるために移動させられることができる。
【0036】
制御デバイス4は、外科的処置の間中、モータ16に印加される電流を制御し得る。1つ以上のコネクタ部材「CM」を介してエンドエフェクタ100などの外科用器具20の構成要素を移動させるために、駆動タブ18が、外科用器具20の対応する器具タブ22を同じz方向に押し、移動させるように、モータ16に供給された電流は、駆動部材17及び駆動タブ18を移動させるように調整され得る。図1Cに示される例において、外科用器具20のそれぞれのコネクタ部材「CM」は、それぞれの器具タブ22に1つの端で、またエンドエフェクタ100のそれぞれの部分に反対側の端で、取り付けられる。駆動ユニット14の対応する駆動タブ18及び/またはモータ16を介して、それぞれの器具タブ22の移動に応じて、エンドエフェクタ100の様々な移動(例えば、関節運動、回転、その顎部材の開/閉など)を引き起こすために、それぞれのコネクタ部材「CM」は、エンドエフェクタ100の異なる部分に接続される。
【0037】
次に図2及び3を参照すると、エンドエフェクタ100は、エンドエフェクタ100の近位端及び遠位端を通って延在する、中央長手方向軸「L」を画定する。エンドエフェクタ100は、第1の可動部材またはプーリ110、第2の可動部材またはプーリ120、第1の顎部材130、第2の顎部材140、及びコネクタピン150を含む。
【0038】
図4及び5を参照すると、第1のプーリ110は、第1の駆動ピン112、及びそこから延在する第1のガイドピン114を含む。装着部材115も第1のプーリ110から延在する。第1のプーリ110は、その外面におけるチャネル116、及び、そこを通るプーリピン開口118を画定する。第1のプーリ110は、第1のプーリ110が、矢印「C1」によって示されるような、第1の回転軸「B1」を中心として回転することができるように、ワークステーション1の1つ以上のコネクタ部材「CM」に結合する(図1A〜1Cを参照)。
【0039】
第2のプーリ120は、第1のプーリ110と鏡映であり、第2の駆動ピン122及びそこから延在する第2のガイドピン124を含む。装着部材125も第2のプーリ120から延在する。第2のプーリ120は、その外面におけるチャネル126、及び、そこを通るプーリピン開口128を画定する。第1のプーリ110と同様に、第2のプーリ120は、第2のプーリ120が、矢印「C2」によって示されるような、第2の回転軸「B2」を中心として回転することができるように、ワークステーション1のコネクタ部材「CM」に結合する(図1A〜1C参照)。
【0040】
第1の顎部材130は、その近位端で直線部132aを有し、その遠位端で曲線部132bを有する、第1の細長溝132を画定する。直線部132a及び曲線部132bは、その変曲点132cによって分離される。第1の細長溝132は、第2のプーリ120の第2のガイドピン124を受容する。以下により詳細に説明されるように、第1の顎部材130が、第2のガイドピン124が第1の細長溝132の遠位端に位置付けられている間は、エンドエフェクタ100の中央長手方向軸「L」に対して角度付けられた方向に配置され、第2のガイドピン124が第1の細長溝132の近位異端に位置付けられている間は、中央長手方向軸「L」に対して平行方向に配置されるように、第2のガイドピン124は第1の細長溝132を通って移動可能である。第1の顎部材130は、第1のプーリ110の第1の駆動ピン112を受容する、第1の穴134をさらに画定する。第1の顎部材130は、外面136a及び内面136bを含む。第1の顎部材130の内面136bは、その近位端において凹部138a、及び、その遠位端において組織接触面138bを含む。
【0041】
第2の顎部材140は、第1の顎部材130と鏡映であり、また、その近位端において直線部142a、及び、その遠位端において曲線部142bを有する、第2の細長溝142を画定する。直線部142a及び曲線部142bは、変曲点142cによって分離される。第2の細長溝142は、第1のプーリ110の第1のガイドピン114を受容する。以下により詳細に説明されるように、第2の顎部材140が、第1のガイドピン114が第2の顎部材140の第2の細長溝142の遠位端に位置付けられている間は、エンドエフェクタ100の中央長手方向軸「L」に対して角度のある方向に配置され、第1のガイドピン114が第2の顎部材140の第2の細長溝142の近位端に位置付けられている間は、中央長手方向軸「L」に対して平行方向に配置されるように、第1のガイドピン114は第2の細長溝142を通って移動可能である。第2の顎部材140は、第2のプーリ120の第2の駆動ピン122を受容する、第2の穴144をさらに画定する。第2の顎部材140は、外面146a及び内面146bを含む。第2の顎部材140の内面146bは、その近位端において凹部148a、及び、その遠位端において組織接触面148bを含む。
【0042】
コネクタピン150は、それを通して中央軸「B3」を画定し、また、第1のプーリ110のプーリピン開口118及び第2のプーリ120の第2のプーリピン開口128の内部に固定される間、第1のプーリ110及び第2のプーリ120を一緒に結合する。第1のプーリ110及び第2のプーリ120が、コネクタピン150によって一緒に固定される間、第1の顎部材130及び第2の顎部材140は、第1のプーリ110と第2のプーリ120との間で固定される。コネクタピン150が、第1のプーリ110及び第2のプーリ120のプーリピン開口118、128の内部に受容される間、コネクタピン150の中央軸「B3」は、第1のプーリ110及び第2のプーリ120の、第1の回転軸「B1」及び第2の回転軸「B2」と一致する。
【0043】
使用中、第1のプーリ110及び第2のプーリ120のうちの1つまたは両方は、1つ以上のコネクタ部材「CM」の運動に応じて(例えば、図1B及び/または1Cを参照)、矢印「C1」及び「C2」によって示されるように(図4)、コネクタピン150を中心として回転(例えば、時計回り及び/または反時計回り)させられる。プーリの回転は、第1のプーリ110の第1のガイドピン114に、第2の顎部材140の第2の細長溝142を通って平行移動させ、第2のプーリ120の第2のガイドピン124に、第1の顎部材130の第1の細長溝132を通って平行移動させる。図6〜9に示されるように、第1のプーリ110及び第2のプーリ120のうちの1つまたは両方の回転は、第1の顎部材130及び第2の顎部材140が、互いに対して開状態(例えば、図6を参照)と閉状態(例えば、図9を参照)との間で移動することを可能にする。
【0044】
開状態と閉状態との間での第1の顎部材130及び第2の顎部材140の移動は、二峰性であり(例えば、第1の顎部材130及び/または第2の顎部材140の弧状運動及び/または平行運動の両方を含むことができる多軸運動)(図6参照)、また、第1の顎部材130及び第2の顎部材140が、矢印「D」によって概して示されるように角度付けられて移動する第1のモード(図6及び7)、及び、第1の顎部材130及び第2の顎部材140が、矢印「E」によって概して示されるように互いに対して平行関係で移動する第2のモード(図8)を含む。第1のモードにおける第1の顎部材130及び第2の顎部材140の角度移動は、第1の顎部材130及び第2の顎部材140の、それぞれのガイド細長溝132、142の曲線部132b、142bを通して、第1のプーリ110及び第2のプーリ120の、それぞれのガイドピン114、124の平行移動に対応する。第2のモードにおける第1の顎部材130及び第2の顎部材140の平行移動は、第1の顎部材130及び第2の顎部材140の、それぞれのガイド細長溝132、142の直線部132a、142aを通して、第1のプーリ110及び第2のプーリ120の、それぞれのガイドピン114、124の平行移動に対応する。第1のプーリ110及び第2のプーリ120の、それぞれのガイドピン114、124が、第1の顎部材130及び第2の顎部材140の、それぞれの細長溝132、142の変曲点132c、142cと交差するにつれて、第1の顎部材130及び第2の顎部材140の、角度移動と平行移動との間の移行は起こる。
【0045】
顎部材移動の2つのモードのうちの第1のモードにおいて、第1の顎部材130及び第2の顎部材140のうちの1つまたは両方の角度移動は、2つの移動度、すなわち、互いに対して第1の顎部材130及び第2の顎部材140の、枢動移動及び/または回転移動を提供する。図6及び7を参照すると、第1のモードにおける2つの移動度のうちの第1の移動度において、矢印「D1」によって示されるように、第1の顎部材130及び第2の顎部材140は、第1の顎部材130と第2の顎部材140との間で画定された仮想枢軸160として概してみなされた、仮想枢軸点/軸を中心として互いに対して回転する。
【0046】
第1のプーリ110及び第2のプーリ120の、それぞれの第1のガイドピン114及び第2のガイドピン124の構成と同様に、このような構成に依存して変化するように構成された仮想枢軸160の位置を使用して、仮想枢軸160は、第1の顎部材130及び第2の顎部材140の、それぞれの第1のガイド細長溝132及び第2のガイド細長溝142の構成によって画定される。仮想枢軸160は、第1のプーリ110及び第2のプーリ120の、それぞれの第1のガイドピン114及び第2のガイドピン124と同様に、第1の顎部材130及び第2の顎部材140の、それぞれの第1のガイド細長溝132及び第2のガイド細長溝142が、任意の適切な構成(例えば、エンドエフェクタ100の1つ以上の構成要素に対する形状、寸法、及び/または位置)を含むことができる、任意の適切な位置を有し得る。
【0047】
続いて図6及び7を参照すると、第1のモードにおける2つの移動度のうちの第2の移動度において、矢印「D2」は、それぞれの駆動ピン114、124を中心とした第1の顎部材130及び第2の顎部材140の、枢動移動を示す。第1の顎部材130及び第2の顎部材140のうちの1つまたは両方の枢動移動は、第1の顎部材130及び第2の顎部材140のうちの1つまたは両方の回転移動と、同時発生的で、継続的で、かつ/またはさもなければパターニングされ得る。枢動移動及び/または回転移動の量は、第1の顎部材130及び第2の顎部材140のうちの1つまたは両方の、向き、位置、及び/または状態に依存し得る。
【0048】
図8及び9を参照すると、顎部材移動の2つのモードのうちの第2のモードにおいて、単一の移動度を提供する、第1の顎部材130と第2の顎部材140との間での相対的な平行移動は、第1の顎部材130及び第2の顎部材140の組織接触面138b、148bが、第1の顎部材130と第2の顎部材140との間で把持される組織(図示なし)に対して、それぞれの組織接触面138b、148bの長さに沿って均一な圧力を提供することを可能にする。
【0049】
次に図10〜13を参照すると、概してエンドエフェクタ200と呼ばれる、エンドエフェクタの別の実施形態が提供される。エンドエフェクタ200は、エンドエフェクタ100と実質的に類似し、エンドエフェクタ100に対してエンドエフェクタ200の構成及び操作における違いを説明するのに必要な範囲で、本明細書において説明されるのみである。エンドエフェクタ200は、第1の可動部材またはプーリ210、第2の可動部材またはプーリ220、第1の顎部材230、第2の顎部材240、及びコネクタピン150を含む。
【0050】
コネクタピン150は、第1の顎部材230及び第2の顎部材240を、第1の可動部材210及び第2の可動部材220に結合する。第1の可動部材210は、第1の駆動ピン212、及びそこから延在する第1のガイドピン214を含み、また、第2の可動部材220は、第2の駆動ピン222、及びそこから延在する第2のガイドピン224を含む。第1の顎部材230は、第1の細長溝232及び握りこぶし穴234を画定し、また、第2の顎部材240は、第2の細長溝242及び第2の穴244を画定する。
【0051】
使用中、第1の可動部材210及び第2の可動部材220は、時計回り方向及び/または反時計回り方向に回転される(例えば、上述のように1つ以上のコネクタ部材「CM」の作動時において、図1B及び/または1Cを参照)。第1の可動部材210及び第2の可動部材220が回転するにつれて、第1の顎部材230及び第2の顎部材240が開状態と閉状態との間で移動するように、第1の可動部材210及び第2の可動部材220の、それぞれの駆動ピン212、222、及びガイドピン214、224、ならびに、第1の顎部材230及び第2の顎部材240の、それぞれの細長溝232、242、及び穴234、244は、配置される。開状態において(図10)、第1の顎部材230及び第2の顎部材240は、互いに対して、かつ、エンドエフェクタ200の中央長手方向軸「L」に対して、平行関係で配置される。矢印「F」及び「G」によって示されるように、第1の顎部材230及び第2の顎部材240が閉状態の方に移動する場合(図13)、第1の顎部材230及び第2の顎部材240の近位端236b、246bが互いに接触する前に、第1の顎部材230及び第2の顎部材240の、それぞれの組織接触面236、246の遠位端236a、246aが互いに接触するように、第1の顎部材230及び第2の顎部材240は、先端に偏る。
【0052】
次に図14〜17を参照すると、概してエンドエフェクタ300と呼ばれる、エンドエフェクタの別の実施形態が提供される。エンドエフェクタ300は、エンドエフェクタ100、200と実質的に類似し、エンドエフェクタ100、200に対してエンドエフェクタ300の構成及び操作における違いを説明するのに必要な範囲で、本明細書において説明されるのみである。エンドエフェクタ300は、第1の可動部材またはプーリ310、第2の可動部材またはプーリ320、第1の顎部材330、第2の顎部材340、及びコネクタピン150を含む。
【0053】
コネクタピン150は、第1の顎部材330及び第2の顎部材340を、第1の可動部材310及び第2の可動部材320に結合する。第1の可動部材310は、第1の駆動ピン312、及びそこから延在する第1のガイドピン314を含み、また、第2の可動部材320は、第2の駆動ピン322、及びそこから延在する第2のガイドピン324を含む。第1の顎部材330は、第1の細長溝332及び第1の穴334を画定し、また、第2の顎部材340は、第2の細長溝342及び第2の穴344を画定する。第1の顎部材330及び第2の顎部材340の、それぞれの細長溝332、342は、その近位端からその遠位端に直線状に延在し、第1の顎部材330及び第2の顎部材340の連続的な平行移動を、互いに対して、かつ、エンドエフェクタ300の中央長手方向軸「L」に対して、可能にする。
【0054】
使用中、第1の可動部材310及び第2の可動部材320は、コネクタピン150を中心として、時計回り方向及び/または反時計回り方向に回転される(例えば、上述のように1つ以上のコネクタ部材「CM」の作動時において、図1B及び/または1Cを参照)。コネクタピン150を中心とした、第1の可動部材310及び第2の可動部材320の回転は、第1の顎部材330及び第2の顎部材340が開状態と閉状態との間で移動するにつれて、第1の顎部材330及び第2の顎部材340を、互いに対して平行関係で移動させる。矢印「H」によって示されるように、第1の顎部材330及び第2の顎部材340は、互いと、かつ、エンドエフェクタ300の中央長手方向軸「L」と、連続的な平行関係を維持する。
【0055】
次に図18を参照すると、概してエンドエフェクタ400と呼ばれる、エンドエフェクタのさらに別の実施形態が提供される。エンドエフェクタ400は、エンドエフェクタ100、200、300と実質的に類似し、エンドエフェクタ100、200、300に対してエンドエフェクタ400の構成及び操作における違いを説明するのに必要な範囲で、本明細書において説明されるのみである。エンドエフェクタ400は、第1の可動部材410、第2の可動部材420、第1の顎部材130、第2の顎部材140、及びコネクタピン150を含む。
【0056】
第1の可動部材410は、第1の駆動連結具410a、第1のガイド連結具410b、及び第1の枢動連結具410cを含む。第1の駆動連結具410a及び第1のガイド連結具410bは、第1の枢軸ピン410e、410dによって第1の枢軸連結具410cに枢動式に接続される。第1の駆動連結具410aは、そこから延在する第1の駆動ピン412を含み、第1のガイド連結具410bは、そこから延在する第1のガイドピン414を含む。第1の枢軸連結具410cは、コネクタピン150を受容する、そこを通る第1の開口410fを画定する。
【0057】
第2の可動部材420は、第1の可動部材410に類似し、第2のガイド連結具420a、第2の駆動連結具420b、及び第2の枢軸連結具420cを含む。第2の可動部材420の、第2のガイド連結具420a及び駆動連結具420bは、第2の枢軸ピン420e、420dによって、第2の可動部材420の第2の枢軸連結具420cに枢動式に接続される。第2の可動部材420の第2のガイド連結具420aは、そこから延在する第2のガイドピン424を含む。第2の可動部材420の第2の駆動連結具420bは、そこから延在する第2の駆動ピン422を含む。第2の可動部材420の第2の枢軸連結具420cは、コネクタピン150を受容する、そこを通る第2の開口420fを画定する。
【0058】
エンドエフェクタ100に関して上に説明されたように、第1の顎部材130及び第2の顎部材140は、それぞれ細長溝132、142、及び穴134、144を画定する。第1の顎部材130の第1の細長溝132は、第2の可動部材420の第2のガイドピン424を受容し、第2の顎部材140の第2の細長溝142は、第1の可動部材410の第1のガイドピン414を受容する。第1の顎部材130の第1の穴134は、第1の可動部材410の第1の駆動ピン412を受容し、第2の顎部材140の第2の穴144は、第2の可動部材420の第2の駆動ピン422を受容する。
【0059】
使用中、第1の可動部材410の第1のガイド連結具410a及び第1の駆動連結具410b、ならびに第2の可動部材420の第2のガイドガイド連結具420a及び第2の駆動連結具420bは、1つ以上のコネクタ部材「CM」として機能し、かつ/またはそれに接続され得る(例えば、図1B及び/または1Cを参照)。矢印「I」及び「J」によって示されるように、第1の可動部材410の第1のガイド連結具410a及び第1の駆動連結具410b、ならびに第2の可動部材420の第2のガイド連結具420a及び第2の駆動連結具420bは、それぞれエンドエフェクタ100に対して上述のように、第1の顎部材130及び第2の顎部材140を移動させるように、軸方向に移動可能である。実施形態において、第1の可動部材410の第1のガイド連結具410a及び第1の駆動連結具410b、ならびに第2の可動部材420の第2のガイド連結具420a及び第2の駆動連結具420bが、それぞれエンドエフェクタ200、300に対して上述のように、先端付勢、かつ/または相対的な平行移動をもたらすように、第1の顎部材130及び第2の顎部材140は、第1の顎部材230及び第2の顎部材240、及び/または第1の顎部材330及び第2の顎部材340と交換されることができる。
【0060】
手短に言えば、第1の可動部材410の第1のガイド連結具410a及び第1の駆動連結具410b、ならびに第2の可動部材420の第2のガイド連結具420a及び第2の駆動連結具420bが、それぞれ互いに対して軸方向に平行移動されるにつれて、第1の可動部材410の第1のガイドピン412及び第1の駆動ピン414、ならびに第2の可動部材420の第2のガイドピン422及び第2の駆動ピン424は、開状態と閉状態との間で、それぞれ第1の顎部材430及び第2の顎部材440を移動させる。第1の可動部材410の第1の駆動連結具410aが、軸に向かって近位方向に平行移動する一方、第1の可動部材410の第1のガイド連結具410bは、遠位方向に平行移動し、逆もまた同様である。同様に、第2の可動部材420の第2のガイド連結具420aが、近位方向に平行移動する一方、第2の可動部材420の第2の駆動連結具420bは、遠位方向に平行移動し、逆もまた同様である。
【0061】
実施形態において、第1の顎部材130及び第2の顎部材140は、第1の顎部材230及び第2の顎部材240、かつ/または第1の顎部材330及び第2の顎部材340と、交換されることができる。例えば、第1の可動部材410の第1のガイド連結具410a及び第1の駆動連結具410b、ならびに第2の可動部材420の第2のガイド連結具420a及び第2の駆動連結具420bの、軸方向移動が、それぞれエンドエフェクタ200、300に対して上述のように、先端付勢、かつ/または相対的な平行移動をもたらすように、エンドエフェクタ400の第1の顎部材130及び第2の顎部材140は、第1の顎部材230及び第2の顎部材240、かつ/または第1の顎部材330及び第2の顎部材340と交換され得る。
【0062】
ここに開示されたエンドエフェクタは閉状況において全体的に説明されているが、ここに説明されたエンドエフェクタのいずれかの開きは、上述の構成要素のうちの1つ以上の運動の方向を逆にすることによって達成され得る。
【0063】
ここに開示されたエンドエフェクタの実施形態は、外科用ロボット器具に関して本明細書において説明されるが、本明細書において説明されたエンドエフェクタは、電気エネルギ、RFエネルギ、マイクロ波エネルギ、及び/または超音波エネルギが適用される、組織切断デバイス及び組織保持デバイスを含む、外科用把持器または外科用鋏などの、任意の適切な手で持てるサイズの器具と接続して使用するために、使用かつ/または修正されることができる。
【0064】
本明細書において明確に説明され、添付図面に示された、構造及び方法は、非限定的な例示的な実施形態であり、また、記述、開示、及び図面は、特定の実施形態の単なる例として構成されるべきであることを、当業者は理解するだろう。したがって、本開示は、説明された正にその実施形態に限定されず、また、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、当業者によって、様々な他の変更及び修正がもたらされ得ることが、理解されるべきである。さらに、特定の実施形態に関連して示され、また説明された要素及び特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、特定の他の実施形態の要素及び特徴と組み合わせられ得、その上、このような修正及び変形も本開示の範囲内に含まれる。さらに、本開示の発明の対象は、特に示され、かつ説明されてきたものによって限定されない。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18