(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記停止部により前記コントローラ側スライド部のスライド移動が実質的に停止された状態において、前記挿入方向とは逆の抜去方向へのスライド移動を係止する係止部をさらに備える、請求項1または請求項2に記載のアタッチメント。
前記係止部は、前記停止部により前記コントローラ側スライド部のスライド移動が実質的に停止された状態において前記コントローラ側突起部のうちで前記一方側を向く面が当接する当接面を有し、
前記当接面は、前記一方側に向かうにつれて前記2つの対向部の間隔が狭くなるように形成される、請求項5に記載のアタッチメント。
前記係止部は、前記アタッチメント側スライド部において中央よりも前記一方側の部分に設けられ、前記停止部によりスライド移動が実質的に停止された状態における前記コントローラ側スライド部に引っ掛かることが可能なアタッチメント側突起部を有する、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のアタッチメント。
前記アタッチメント側突起部は、前記一方側に設けられ、前記一方側に向かうにつれて、当該アタッチメント側突起部が設けられる所定面に近づくように傾斜する面を有する、請求項7に記載のアタッチメント。
前記アタッチメント側突起部による前記第1位置から前記第2位置への移動方向は、前記操作部による前記第3位置から前記第4位置への移動方向に対して実質的に垂直であり、
前記操作部は、前記第3位置となる状態において、前記第1位置にある前記アタッチメント側突起部に当接することによって、当該アタッチメント側突起部が前記第1位置から前記第2位置へと移動することを制限し、前記第4位置となる状態において、前記第1位置にある前記アタッチメント側突起部に当接しない位置に位置する、請求項9に記載のアタッチメント。
前記アタッチメント側スライド部の底面に設けられ、前記停止部によりスライド移動が実質的に停止された状態における前記コントローラ側スライド部に対して、当該底面から離れる方向への力を加える弾性部材をさらに備える、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のアタッチメント。
【発明を実施するための形態】
【0036】
[1.概要]
以下、本実施形態の一例に係るアタッチメント、および、アタッチメントを含む操作システムについて説明する。
図1および
図2は、本実施形態に係るストラップアタッチメントの外観の一例を示す図である。
図1は、ストラップアタッチメントを一方側(具体的には、x軸正方向側)から見た斜視図である。
図2は、ストラップアタッチメントを他方側(具体的には、x軸負方向側)から見た斜視図である。
【0037】
図1に示すストラップアタッチメント1は、コントローラに装着可能なアタッチメントの一例であり、ストラップ47を有するアタッチメントである。ユーザは、後述するゲームコントローラにストラップアタッチメント1を装着することによって、当該ゲームコントローラにストラップ47を取り付けることができる。詳細は後述するが、ストラップアタッチメント1は、スライド機構によってゲームコントローラに対して容易に着脱することができるので、本実施形態によれば、ゲームコントローラに対するストラップの取り外しを容易に行うことができる。以下、本実施形態におけるストラップアタッチメントおよび当該ストラップアタッチメントを含む操作システムの概要について説明する。
【0038】
(1−1:ストラップアタッチメントを用いることができるゲーム装置)
まず、
図3および
図4を参照して、ストラップアタッチメント1を用いることができるゲーム装置(つまり、ストラップアタッチメント1を装着可能なゲーム装置)の一例について説明する。
図3および
図4は、ストラップアタッチメント1が用いられるゲーム装置の一例を示す図である。
図3に示すように、ゲーム装置5は、本体装置2と、左コントローラ3と、右コントローラ4とを含む。本体装置2は、ディスプレイ7を備え、ゲーム装置5における各種の処理を実行する装置である。左コントローラ3および右コントローラ4は、ストラップアタッチメント1を装着可能なコントローラの一例であり、ユーザが入力を行うための入力装置(操作装置とも言う)である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0039】
図4は、本体装置2から各コントローラ3および4を外した状態の一例を示す図である。
図3および
図4に示すように、各コントローラ3および4は、本体装置2に対して着脱可能である。左コントローラ3は、本体装置2の左側(
図3に示すx軸正方向側)に装着することができる。右コントローラ4は、本体装置2の右側(
図3に示すx軸負方向側)に装着することができる。本実施形態において、ストラップアタッチメント1は、本体装置2から外されたコントローラ3および4に対して装着することが可能である。
【0040】
なお、本実施形態においては、本体装置2と各コントローラ3および4とがそれぞれスライド部を有しており、それぞれのスライド部によって構成されるスライド機構によって各コントローラ3および4が本体装置2に装着(接続とも言う)される。各コントローラ3および4は、スライド部としてスライダを有している。本体装置2は、スライド部として、上記スライダに対してスライド可能に係合することが可能なレール部材を有している。なお、各コントローラ3および4が有するスライダについては後述する。本体装置2が有するレール部材については詳細な説明を省略するが、本体装置2が有するレール部材は、上記スライダに対してスライド可能に係合することが可能である点で、ストラップアタッチメント1が有するレール部材(このレール部材の詳細については後述する)と同様である。
【0041】
コントローラを本体装置2に装着する際、ユーザは、まず、コントローラのスライダを本体装置2のレール部材に挿入することによって、当該スライダとレール部材とを係合させる。そして、レール部材の奥までスライダをスライド移動させることによって、ユーザは、コントローラを本体装置2に装着することができる。
【0042】
本実施形態においては、
図4に示すように、コントローラは、本体装置2の上から(すなわち、y軸正方向側から)装着される。すなわち、レール部材の上端部に対してスライダ(具体的にはスライダの下端)を挿入することで、コントローラが本体装置2に装着される。換言すれば、本体装置2は、コントローラの下から装着されると言うことができる。上記によれば、本体装置2が床に載置された状態のままでコントローラを本体装置2に対して着脱することができるので、着脱の利便性を向上することができる。
【0043】
以上のように、本実施形態におけるゲーム装置5によれば、ユーザは、本体装置2に対して各コントローラ3および4を装着することによって、ゲーム装置5の全体を把持して使用することができるとともに、本体装置2から各コントローラ3および4を外すことによって、コントローラのみを把持して使用することができる。本実施形態におけるストラップアタッチメントは、本体装置2から外されたコントローラに対して装着されて使用される。
【0044】
(1−2:コントローラに対する装着の概要)
次に、
図5〜
図7を参照して、コントローラに対するストラップアタッチメント1の装着の概要について説明する。
図5は、右コントローラに対してストラップアタッチメントを装着する様子の一例を示す図である。本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、コントローラのスライダに対してスライド可能に係合することが可能なレール部材を有している(レール部材の詳細については後述する)。したがって、コントローラを本体装置2に装着する場合と同様に、コントローラのスライダをストラップアタッチメント1のレール部材に挿入することで、ストラップアタッチメント1をコントローラに対して装着することができる(
図5参照)。なお、
図5に示すように、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、ストラップアタッチメント1の下側からコントローラ(の上側)に対して装着される(この理由については後述する)。
【0045】
図6は、右コントローラに対してストラップアタッチメントが装着された様子の一例を示す図である。
図6に示すように、右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1が装着された状態においては、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とが一体的な外観を有する(すなわち、一体であるかのように見える外観を有する)。そのため、ユーザは、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とを一体として把持して使用することができる。このとき、ユーザは、ストラップアタッチメント1のストラップを手首に通した状態で、右コントローラ4およびストラップアタッチメント1を把持してもよい。これによれば、例えばユーザが右コントローラ4およびストラップアタッチメント1を振って操作するような状況において、ユーザの手と右コントローラ4およびストラップアタッチメント1との距離を一定範囲内に収めることができる。
【0046】
図7は、左コントローラに対してストラップアタッチメントが装着された様子の一例を示す図である。
図6および
図7に示すように、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、左コントローラ3と右コントローラ4との両方に装着されることが可能である。なお、ストラップアタッチメント1を左コントローラ3に装着する場合と右コントローラ4に装着する場合とでは、ストラップアタッチメント1の向きが反対になる(
図6および
図7参照)。また、ストラップアタッチメント1を左コントローラ3に装着する場合も、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4に装着する場合と同様、ストラップアタッチメント1は左コントローラ3の上から装着される。
【0047】
[2.コントローラの構成]
次に、
図8を参照して、右コントローラ4の構成例について説明する。
図8は、右コントローラの一例を示す六面図である。なお、
図8に示すxyz座標系は、正面図(
図8に示す(a))における向きを表す。
【0048】
(2−1:ハウジング)
図8に示すように、右コントローラ4は、ハウジング10を備える。本実施形態においては、ハウジング10は、長手形状(
図8においては上下方向に長い形状)を有する。ハウジング10は、大略的には、6つの面を有する直方体形状である。
図8に示すように、ハウジング10の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、
図8に示すz軸負方向側の面)は、右側の角部分が、左側の角部分よりも丸みを帯びた形状になっている。すなわち、ハウジング10の上側面と右側面との接続部分、および、ハウジング10の下側面と右側面との接続部分は、その上側面と左側面との接続部分、および、その下側面と左側面との接続部分に比べて、丸くなっている(換言すれば、面取りにおけるRが大きい)。したがって、右コントローラ4が本体装置2またはストラップアタッチメント1と接続された状態(
図3および
図6参照)では、右コントローラ4を含む装置の角部分が丸みを帯びた形状となるので、ユーザにとって持ちやすい形状となる。
【0049】
(2−2:スライダ)
図8に示すように、右コントローラ4は、スライダ11を備える。上述のように、スライダ11は、本体装置2またはストラップアタッチメント1に対して右コントローラ4を接続するためのスライド部である。スライダ11は、右コントローラ4の左側面(すなわち、x軸正方向側の側面)から突出するように設けられる。
【0050】
図9は、右コントローラが備えるスライダの拡大図である。
図9は、
図8に示すスライダ11を、上側(すなわち、y軸正方向側)から見たときの拡大図である。
図9に示すように、スライダ11は、大略的には、スライド方向(すなわち、y軸方向)に垂直な断面がT字形状となる形状を有する。
【0051】
具体的には、スライダ11は、軸部31と、天面部32とを有する。軸部31は、ハウジング10から突出して設けられる。天面部32は、軸部31においてハウジング10の反対側(すなわち、x軸正方向側)に設けられる 。天面部32の幅(すなわち、z軸方向に関する長さ)は、軸部31の幅より広い。また、天面部32のz軸方向における端部は、軸部31のz軸方向における端部よりも突出した位置(換言すれば、外側の位置)に配置される。
【0052】
このように、スライダ11は、スライド方向に垂直な断面における断面形状として、ハウジング10の側面から突出する(換言すれば、側面に隣接する)第1部分(すなわち、軸部31)の幅が、第1部分よりも当該ハウジング10の側面から離れた位置にある第2部分(すなわち、天面部32)の幅よりも短い形状を有する。詳細は後述するが、上記の形状によって、レール部材と係合したスライダ11は、スライド方向に垂直な向きに関してはレール部材に対して固定されて外れないようになっている(
図13参照)。
【0053】
図8および
図9に示すように、本実施形態においては、右コントローラ4は、突起部27を備える。
図9に示すように、突起部27は、スライダ11の軸部31の側面から突出するように設けられる。具体的には、軸部31の側面には孔が設けられており、突起部27は、当該孔から突出して設けられる。また、突起部27は、軸部31の側面から突出した突出状態と、当該突出状態から当該側面の内側の方へ移動した状態(収納状態と呼ぶ。ただし、突起部27が軸部31の内部に完全に収納されなくてもよい。)との間で移動可能である。本実施形態において、突起部27は、例えばバネ等の弾性部材(付勢部材とも言う)によって、上記突出状態となるように付勢されている。
【0054】
上記突起部27は、右コントローラ4が本体装置2に対して装着された状態(装着状態と呼ぶ)において、本体装置2に対する右コントローラ4のスライド移動をロックするために用いられる。ここで、本体装置2のレール部材には、装着状態において突起部27に対応する位置に、切欠きが形成される。本体装置2のレール部材における切欠きは、図示しないが、ストラップアタッチメント1のレール部材に設けられる切欠き(詳細は後述する)と同様の位置に形成される(
図14参照)。なお、本実施形態においては、突起部27は、スライダ11の上端側(すなわち、y軸正方向側)の部分に設けられており、上記切欠きは、レール部材の上端側の部分に形成されている。以上より、装着状態においては、突出状態にある突起部27は、レール部材の切欠きに引っ掛かる。これによって、突起部27は、本体装置2に対する右コントローラ4のスライド移動を係止する(換言すれば、ロックする)ことができる。
【0055】
また、
図8に示すように、右コントローラ4は、解除ボタン28を備える。図示しないが、解除ボタン28は、突起部27と連動して移動することが可能に構成される。具体的には、解除ボタン28が押下されていない状態では、突起部27が上記突出状態となり、解除ボタン28が押下されたことに応じて、突起部27が上記収納状態となる。装着状態において、突起部27が収納状態となる場合、突起部27は、上記レール部材の切欠きには引っ掛からない(あるいは、ほとんど引っ掛からない)。そのため、収納状態においては、突起部27による係止(換言すれば、ロック)が解除される。
【0056】
以上より、ユーザは、解除ボタン28を押下することによって、突起部27を収納状態へと移行させ、突起部27によるロックを解除することができる。したがって、ユーザは、解除ボタン28を押下してロックが解除された状態で、右コントローラ4をスライド移動させることによって、本体装置2から右コントローラ4を容易に外すことができる。
【0057】
(2−3:入力部)
右コントローラ4は、ユーザが入力操作を行うための操作部(入力部とも言う)を備える。本実施形態においては、右コントローラ4は、操作部として、アナログスティック12、および、各ボタン13〜23を備える。
【0058】
ハウジング10の上記主面には、アナログスティック12、および、各ボタン13〜18が設けられる。アナログスティック12は、方向入力を行うことが可能な方向入力部の一例である。右コントローラ4が本体装置2から外された状態で使用される場合、ハウジング10の主面に設けられる各操作部は、右コントローラ4を把持するユーザの例えば親指で操作される。
【0059】
ハウジング10の上側側面(すなわち、y軸正方向側の側面)には、第1Rボタン19およびZRボタン20が設けられる。第1Rボタン19は、ハウジング10の側面のうちの右上部分に設けられる。また、ZRボタン20は、ハウジング10の側面から裏面にかけての右上部分(厳密には、ハウジング10を表側から見たときの右上部分)に設けられる。右コントローラ4が本体装置2から外された状態で使用される場合、ハウジング10の上側側面に設けられる各ボタン19および20は、例えばユーザが右コントローラ4を片手で把持する場合において、ユーザの例えば人差し指および/または中指で操作される。
【0060】
スライダ11の天面には、第2Lボタン21および第2Rボタン22が設けられる。ここで、スライダの天面とは、スライダが設けられるハウジング10の面と実質的に同じ方向を向く面であり、換言すれば、コントローラが本体装置2に装着された場合に本体装置2のレール部材の底面に対向する面である。スライダ11の天面に設けられる各ボタン21および22は、例えばユーザが右コントローラ4を両手で把持する場合において、ユーザの例えば人差し指および/または中指で操作される。
【0061】
上記の各ボタン13〜22は、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0062】
また、上記スライダ11の天面には、ペアリングボタン23が設けられる。本実施形態において、ペアリングボタン23は、右コントローラ4と本体装置2との無線通信に関する処理を指示するために用いられる。無線通信に関する処理は、例えば、右コントローラ4と本体装置2との無線通信に関する設定処理(ペアリングとも言う)や、無線通信を一端切断してから接続し直す処理(リセット処理とも言う)である。
【0063】
なお、本実施形態において、スライダ11の天面に設けられる各ボタン21〜23は、当該天面に対して突出しないように設けられる。すなわち、上記各ボタン21〜23の操作面は、スライダ11の天面と同じ面上の位置、あるいは、天面よりも凹んだ位置に配置される。これによれば、スライダ11が本体装置2またはストラップアタッチメント1のレール部材に係合する状態において、スライダ11をレール部材に対してスムーズにスライドさせることができる。
【0064】
また、図示しないが、本実施形態においては、右コントローラ4は、入力部の一例として、加速度センサおよび角速度センサを備える。加速度センサは、所定の3軸(例えば、
図3に示すxyz軸)方向に沿った直線加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサは、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。また、角速度センサは、所定の3軸(例えば、
図3に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサは、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。
【0065】
本体装置2は、上記の加速度センサおよび角速度センサの検出結果に基づいて、右コントローラ4の動きおよび/または姿勢に関する情報を算出することが可能である。つまり、本実施形態においては、ユーザは、コントローラ自体を動かす操作を行うことが可能である。なお、他の実施形態においては、コントローラの動き、姿勢、および/または位置を算出するセンサ(例えば、慣性センサ)として、他の種類のセンサが用いられてもよい。
【0066】
(2−4:その他の構成)
右コントローラ4は、通知用LED25を備える。通知用LED25は、ユーザに対して所定の情報を通知するための通知部である。本実施形態においては、右コントローラ4は、通知用LED25として、4つのLEDを備える。例えば、上記所定の情報は、本体装置2によって右コントローラ4に対して付された番号や、右コントローラ4の電池残量に関する情報である。
【0067】
図8に示すように、本実施形態においては、通知用LED25は、スライダ11(具体的には、スライダ11の天面)に設けられる。このように、通知用LED25は、右コントローラ4が本体装置2に装着されている状態では見えない位置に配置されており、右コントローラ4を本体装置2から外した場合において主に用いられる。また、本実施形態においては、通知用LED25は、上記第2Lボタン21と、上記第2Rボタン22との間に設けられる。これによれば、例えば、ユーザが右コントローラ4を両手で把持して使用する際において、左手の人差し指で第2Lボタン21を操作し、右手の人差し指で第2Rボタン22を操作する場合に、通知用LED25を見やすい位置(換言すれば、ユーザの手で隠れにくい位置)に配置することができる。
【0068】
また、右コントローラ4は、本体装置2と電気的に接続するための端子26を備える。本実施形態においては、端子26は、スライダ11の下端部(すなわち、y軸負方向側の端部)に設けられる。詳細な説明は省略するが、本実施形態においては、装着状態において、右コントローラ4の端子26と、本体装置2の端子とが接触するように構成される。したがって、装着状態においては、右コントローラ4と本体装置2との間で、上記端子を介した有線通信が可能となる。
【0069】
なお、本実施形態においては、右コントローラ4は、本体装置2との間で無線通信を行う機能を備える。本体装置2と各コントローラとの通信方式は任意であるが、本実施形態においては、本体装置2ならびに各コントローラ3および4は、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行うことが可能である。
【0070】
以上より、本実施形態においては、コントローラは、本体装置2に装着された状態と、本体装置2から外された状態とのいずれの状態においても、本体装置2との通信が可能である。例えば、コントローラは、上記入力部に対する入力を示すデータを本体装置2へ送信する。
【0071】
また、
図8に示すように、ハウジング10の下側面には、窓部29が設けられる。本実施形態においては、右コントローラ4は、図示しない赤外撮像部を備えており、赤外撮像部によってユーザの手の動きおよび/またはジェスチャなどを検出する。窓部29は、ハウジング10の内部に配置される赤外撮像部のカメラが右コントローラ4の周囲を撮像するために設けられる。窓部29は、赤外撮像部のカメラのレンズを保護するためのものであり、当該カメラが検知する波長の光を透過する材質(例えば、透明な材質)で構成される。
【0072】
(2−5:左コントローラ3の構成)
左コントローラ3は、ハウジングの形状(左コントローラ3のハウジングは、右コントローラ4のハウジング10とは大略的には左右対称の形状を有する)、および、操作部(アナログスティックおよびボタン)の配置について、右コントローラ4とは異なる構成を備えている(
図3および
図4参照)。
【0073】
一方、左コントローラ3は、スライド部(具体的にはスライダ)に関して、右コントローラ4と同様の構成を有する。なお、右コントローラ4は、ハウジング10の左側面にスライダが設けられるのに対して、左コントローラ3においては、ハウジングの右側面にスライダが設けられる点で相違する(
図3および
図7参照)。ただし、本実施形態においては、スライダ、および、スライダに設けられる部材(具体的には、各ボタン21−24、および、通知用LED25)については、右コントローラ4と左コントローラ3とで同じである。
【0074】
また、左コントローラ3は、右コントローラ4と同様、加速度センサおよび角速度センサを備えており、ユーザは、左コントローラ3自体を動かす操作を行うことが可能である。
【0075】
本実施形態においては、各コントローラ3および4のスライダの天面に、第2Lボタンおよび第2Rボタンが設けられる。これらの第2Lボタンおよび第2Rボタンは、上下方向(すなわち、y軸方向)に関して、左コントローラ3と右コントローラ4とで同じ位置に配置される。詳細は後述するが、上記によって、ストラップアタッチメント1が各コントローラ3および4に装着された場合に、ストラップアタッチメント1のボタンを押下することによって第2Lボタンおよび第2Rボタンを操作することができる。
【0076】
また、本実施形態においては、各コントローラ3および4のスライダの天面には、通知用LED(本実施形態においては、4つの通知用LED)が設けられる。この通知用LEDは、上下方向(すなわち、y軸方向)に関して、左コントローラ3と右コントローラ4とで同じ位置に配置される。詳細は後述するが、上記によって、ストラップアタッチメント1が各コントローラ3および4に装着された場合に、ストラップアタッチメント1の出射口から通知用LEDの光を出射させることができる。
【0077】
なお、上記各コントローラ3および4において、ハウジングに設けられる各構成要素(具体的には、スライダ、スティック、ボタン、およびLED等)の形状、数、および、設置位置は任意である。例えば、他の実施形態においては、各コントローラ3および4は、アナログスティックとは別の種類の方向入力部を備えていてもよい。また、スライダは、本体装置2に設けられるレール部材の位置に応じた位置に配置されてよく、例えば、ハウジングの主面または裏面に配置されてもよい。また、他の実施形態においては、コントローラ3および4は、上記各構成要素のうちいくつかを備えていない構成であってもよい。
【0078】
[3.ストラップアタッチメントの構成]
次に、
図10〜
図17を参照して、ストラップアタッチメント1の構成例について説明する。
図10は、ストラップアタッチメントの一例を示す六面図である。
図11は、
図10に示すストラップアタッチメントの一例の分解斜視図である。なお、
図10に示すxyz座標系は、正面図(
図10に示す(a))における向きを表す。
【0079】
(3−1:ハウジングに関する構成)
図10に示すように、ストラップアタッチメント1は、ハウジング41を備える。ハウジング41の形状は任意であるが、本実施形態においては、ハウジング41は、長手形状(
図10においては上下方向に長い形状)を有する。ハウジング41は、後述するレール部材43が設けられる装着面(換言すれば、右側面、すなわち、x軸負方向側の面)と、後述するボタン51および52が設けられるボタン配置面(換言すれば、左側面、すなわち、x軸正方向側の面)とを有する。
図11に示すように、本実施形態においては、ハウジング41は、第1部材41aと、第2部材41bとを有する。第2部材41bは、上記装着面を構成する部材であり、第1部材41aは、上記装着面以外の面(上記ボタン配置面を含む)を構成する部材である。ハウジング41は、第1部材41aと第2部材41bとが、ネジ55(ここでは、3つのネジ55)によって接続されることによって構成される。なお、上記第1部材41aおよび第2部材41bに加えて、レール部材43を含めてハウジングと言うこともできる。つまり、レール部材43もハウジングの一部と言うこともできる。
【0080】
図10に示すように、本実施形態においては、ハウジング41において、スライド方向におけるボタン配置面の両側の端部(すなわち、y軸方向における両側の端部)は、丸みを帯びた曲面で形成される。これによれば、ストラップアタッチメント1と、当該ストラップアタッチメント1が装着されたコントローラとによって構成される装置(以下、「ストラップ付きコントローラ装置」と呼ぶ。)の角部分を丸く形成することができる(
図6および
図7参照)。これによって、ユーザが把持しやすい装置を提供することができる。
【0081】
また、本実施形態においては、装着面とボタン配置面との間に設けられる2つ面(すなわち、前面および後面。換言すれば、z軸負方向側の面と、z軸正方向側の面)には、それぞれ異なるマークが付される。具体的には、
図10に示すように、ハウジング41の前面には、「+」を表すプラスマーク41cが付され、ハウジング41の後面には、「−」を表すマイナスマーク41dが付される。これらのマーク41cおよび41dは、2種類のコントローラ3および4に装着する場合におけるストラップアタッチメント1の向きをユーザに認識させる目的で付されている。すなわち、「+」の形状を有するボタン17を主面に有する右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1を装着する場合には、プラスマーク41cが付されたハウジング41の前面が右コントローラ4の主面と同じ向きとなるようにすることを、プラスマーク41cによってユーザに認識させる(
図6参照)。また、「−」の形状を有するボタンを主面に有する左コントローラ3に対してストラップアタッチメント1を装着する場合には、マイナスマーク41dが付されたハウジング41の後面が左コントローラ3の主面と同じ向きとなるようにすることを、マイナスマーク41dによってユーザに認識させる(
図7参照)。これによって、コントローラ3または4に対してストラップアタッチメント1を装着する場合におけるストラップアタッチメント1の向きを、わかりやすくユーザに提示することができる。
【0082】
なお、他の実施形態においては、上記マーク41cおよび41dと共に(または代えて)他の提示方法が用いられてもよい。例えば、他の実施形態においては、ハウジング41の前面側と後面側とで外観(例えば、色、模様、または、質感(具体的には、光沢の有無))を異ならせるようにしてもよい。このとき、左コントローラ3の主面の外観とハウジング41の前面の外観とを同じにしたり(または類似させる)、右コントローラ4の主面の外観とハウジング41の後面の外観とを同じにしたり(または類似させる)するようにしてもよい。
【0083】
(3−2:レール部材に関する構成)
図10に示すように、ストラップアタッチメント1は、レール部材43を備える。レール部材43は、コントローラのスライダに対してスライド可能に係合することが可能なスライド部の一例である。レール部材43は、ハウジング41の装着面に設けられる。本実施形態においては、
図11に示すように、レール部材43は、ハウジング41の第1部材41aおよび第2部材41bとともに、3つのネジ55によってハウジング41に取り付けられる。なお、他の実施形態においては、レール部材43は、ハウジング41と一体的に構成されてもよい。すなわち、ハウジング41の一部がレール部材として機能してもよい。
【0084】
図12は、スライド方向から見たレール部材の一例を模式的に示す図である。なお、本明細書において「模式的に示す」とは、説明対象となる構成要素(例えば、
図12においてはレール部材)を見やすくする目的で、当該構成要素の大きさおよび形状や、構成要素間の位置関係を、他の図面とは異なるようにして示すことを意味する。
【0085】
図12に示すように、レール部材43は、底面部61と、側面部62aおよび62bと、対向部63aおよび63bとを有する。なお、以下において、側面部62aおよび62bの総称として「側面部62」と記載することがある。また、対向部63aおよび63bの総称として「対向部63」と記載することがある。本実施形態においては、各部61〜63は、略板状の部材である。
【0086】
図12に示すように、底面部61は、ハウジング41の装着面において、当該装着面と実質的に平行に配置される。なお、本明細書において、「実質的に(ある状態となる)」とは、厳密にその状態となる場合と、概ねその状態となる場合との両方を含む意味である。例えば、「実質的に平行」とは、厳密に平行となる状態であってもよいし、厳密には平行でなくても概ね平行となる状態であってもよいことを意味する。
【0087】
底面部61は、レール部材43の底面61aを有する。また、
図12に示すように、側面部62は、底面61aに対して実質的に垂直な側面を有する。側面部62は、底面部61における幅方向(すなわち、z軸方向)に関する両端から、底面部61に対して実質的に垂直に延びる。具体的には、側面部62aは、底面部61の一端側(すなわち、z軸負方向側)から延び、側面部62bは、底面部61の他端側(すなわち、z軸正方向側)から延びる。
図12に示すように、底面部61と側面部62とによって、溝部が形成される。
【0088】
図12に示すように、対向部63は、側面部62の2つの側面からそれぞれ延びて設けられ、底面61aに対向する面を有する。対向部63は、側面部62において、底面部61が接続される側と反対側(すなわち、x軸負方向側)から、底面61aと実質的に平行な方向へ延びる。具体的には、対向部63aは、側面部62aのx軸負方向側の端部から延び、対向部63bは、側面部62bのx軸負方向側の端部から延びる。対向部63aおよび63bは、側面部62からレール部材43の内側に向かって突出するように(換言すれば、互いに近づく方向に突出するように)設けられる。また、底面部61と側面部62とによって形成される上記溝部にコントローラのスライダを挿入することができるように、対向部63aと対向部63bとは、互いに間隔を空けて配置される(
図12)。
【0089】
図13は、コントローラのスライダとストラップアタッチメントのレール部材とが係合した状態の一例を模式的に示す図である。
図13は、右コントローラ4のスライダ11と、ストラップアタッチメント1のレール部材43とが係合した状態を模式的に示す図である。右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1が装着される場合には、レール部材43の上記溝部に右コントローラ4のスライダ11が挿入されることによって、
図13に示すような、レール部材43とスライダ11とが係合した状態となる。この状態において、レール部材43に係合したスライダ11は、スライド方向(すなわち、y軸方向)にはスライド移動可能であるとともに、スライド方向に垂直な方向(すなわち、x軸方向)に関しては、対向部63によって固定されて外れないようになっている。
【0090】
図11に示すように、レール部材43の下端(すなわち、y軸負方向側の端)は、コントローラのスライダを挿入可能なように、開放されている。一方、レール部材43の上端側(すなわち、y軸正方向側)には、停止部44が設けられる。停止部44は、レール部材43の下端から挿入されたスライダの挿入方向(すなわち、y軸正方向)への移動を停止するために設けられる。すなわち、レール部材43の下端から挿入されたスライダは、停止部44に当接することによって、挿入方向へのスライド移動を停止する。本明細書においては、「コントローラに対してストラップアタッチメント1が装着された状態(装着状態と呼ぶ)」とは、スライダのスライド移動が停止部44によって実質的に停止された状態である。なお、この装着状態は、スライダが停止部44に接触した状態に限らず、スライダと停止部44とが厳密には接触していなくても、(スライダと停止部44との隙間がほとんどないために)スライダが挿入方向へほとんど移動できない状態をも含む。
【0091】
本実施形態においては、停止部44は、ハウジング41の第2部材41bと一体的に構成される。なお、他の実施形態においては、停止部44は、レール部材43と一体的に構成されてもよいし、ハウジング41およびレール部材43とは別体で構成されてもよい。
【0092】
また、停止部44は、レール部材43のスライド方向における一方の端部付近に設けられればよく、レール部材43の端部よりも外側(本実施形態においては、上側)に設けられてもよいし、レール部材43の内側(例えば、レール部材43の上端部分)に設けられてもよい。なお、本実施形態においては、停止部44は、レール部材43の上側の端部付近に設けられるので、ストラップアタッチメント1は、自身の下側からコントローラ(の上側)に対して装着されることとなる(
図5参照)。
【0093】
以上のように、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、レール部材43の上側の端部付近に設けられ、レール部材43の下側から挿入されたスライダの挿入方向へのスライド移動を停止するための停止部44を備える。これによって、レール部材43に挿入されたスライダの移動を停止することができる。
【0094】
また、以上のように、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、スライド部として、スライド方向に沿って設けられるレール部材43を備える。これによれば、ストラップアタッチメント1のレール部材43にコントローラのスライダを挿入した際に、ストラップアタッチメント1のスライド移動(コントローラのスライド移動とも言える)を容易に行うことができる。
【0095】
なお、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1が備えるスライド部は、スライド方向に延びる単一の部材で構成される必要は無く、スライド方向に沿って配置される複数の部材によって構成されてもよい。例えば、ストラップアタッチメント1は、レール部材43に代えて、レール部材43と同様の断面形状(具体的には、スライド方向に垂直な断面形状)を有する複数の部材を備えていてもよい。このとき、上記複数の部材は、スライド方向に沿って配置される。このような複数の部材によっても、ストラップアタッチメント1は、コントローラのスライダとスライド可能に係合することが可能である。
【0096】
本実施形態においては、レール部材43は、金属で構成される。これによれば、レール部材の強度を向上することができる。また、レール部材が設けられるハウジング41自体の強度も向上することができる。なお、本実施形態においては、ハウジング41は、樹脂で構成される。また、他の実施形態においては、レール部材43の材質は任意であり、例えば、樹脂(ハウジング41を構成する樹脂よりも硬い樹脂であってもよい)で構成されてもよい。
【0097】
図14は、レール部材の対向部を模式的に示す図である。なお、
図14では、対向部63の上端部分(すなわち、y軸正方向側の端部)と下端部分(すなわち、y軸負方向側の端部)とを拡大して示している。
【0098】
図14に示すように、本実施形態においては、対向部63の一部において、切欠きC1およびC2が設けられる。詳細は後述するが、切欠きC1およびC2は、ストラップアタッチメント1がコントローラに装着された装着状態において、コントローラの突起部が対向部63に接触しないようにする(換言すれば突起部が突出状態となるようにする)ために設けられる。すなわち、切欠きC1およびC2は、装着状態においてコントローラの突起部に対応する位置に形成される。具体的には、切欠きC1およびC2は、レール部材43における上端部分に形成される(
図14参照)。なお、装着状態において、コントローラの突起部は、対向部63の切欠き(厳密には、切欠きの周囲の対向部63)に引っ掛かることとなる。
【0099】
図14に示すように、対向部63は、切欠きC1およびC2が形成される部分において、当接面631aおよび631bを有する。当接面は、装着状態において、コントローラの突起部のうちで下側(すなわち、y軸負方向側)を向く面が当接する面である。すなわち、当接面631aは、左コントローラ3とストラップアタッチメント1との装着状態において、左コントローラ3の突起部が当接する面である。また、当接面631bは、右コントローラ4とストラップアタッチメント1との装着状態において、右コントローラ4の突起部27が当接する面である。
【0100】
ここで、本実施形態においては、当接面631aおよび631bは、下側(すなわち、y軸負方向側)に向かうにつれて2つの対向部63aおよび63bの間隔が狭くなるように形成される(
図14参照)。当接面631aおよび631bは、下側に向かうにつれて狭くなるように形成される、2つの対向部63aおよび63bの間隔の境界部分である。これによれば、コントローラからストラップアタッチメント1を外す際に、コントローラの突起部が対向部63に引っ掛かりにくくすることができる。これによって、ユーザは、コントローラからストラップアタッチメント1をスムーズに外すことができる。
【0101】
また、
図14に示すように、本実施形態においては、上記2つの対向部63aおよび63bにおける下側の端部は、先端(換言すれば、下側)に向かうにつれて互いに離れる方向に広がるように形成される。これによれば、コントローラのスライダをレール部材43の下端に対して挿入した際に、コントローラの突起部が対向部63に引っ掛かりにくくすることができる。これによって、ユーザは、ストラップアタッチメント1をコントローラに対してスムーズに装着することができる。
【0102】
(突起部)
図10および
図11に示すように、ストラップアタッチメント1は、突起部49を備える。詳細は後述するが、突起部49は、ストラップアタッチメント1がコントローラに装着された装着状態において、挿入方向とは逆の抜去方向へのスライド移動を係止する。突起部49によって、ストラップアタッチメント1がコントローラから外れる可能性を低減することができる。
【0103】
図11に示すように、突起部49は、突起部材49aと、基板49bとを有する。基板49bは、板状の部材であり、レール部材43の内側(すなわち、x軸正方向側)に設けられる。突起部材49aは、基板49bの表側(すなわち、x軸負方向側)の面に設けられる。本実施形態においては、2つの突起部材49aが、スライド方向に垂直な方向における基板49b上の両側(すなわち、z軸正方向側とz軸負方向側)に、それぞれ設けられる。なお、
図11に示すように、レール部材43の底面部61には、孔43cが2つ設けられる。上記2つの突起部材49aは、それぞれ孔43cから突出可能に設けられる。このように、突起部49の一部は、レール部材43の底面部から突出可能に設けられる。
【0104】
なお、他の実施形態においては、突起部49(具体的には、突起部材49a)は、レール部材の側面部62から突出するように設けられてもよいし、対向部63から突出するように設けられてもよい。具体的には、突起部49は、2つの側面部62aおよび62bのいずれか一方に設けられる孔から、2つの側面部62aおよび62bの他方に向かって突出するように設けられてもよい。また、突起部49は、2つの対向部63aおよび63bのいずれか一方に設けられる孔から、2つの対向部63aおよび63bの他方に向かって突出するように設けられてもよい。また、突起部49は、対向部63に設けられる孔から、底面部61に向かって突出するように設けられてもよい。
【0105】
図10および
図11に示すように、突起部49は、レール部材43における下側部分(すなわち、y軸負方向側の部分)に設けられる。具体的には、装着状態においてコントローラのスライダ(具体的には、天面部32)の下端(すなわち、y軸負方向側の端部)に対して突起部材49aが係止可能な位置に、突起部49が設けられる(
図15(c)参照)。なお、他の実施形態においては、装着状態において突起部49がコントローラに対して係止する位置(正確には、コントローラの位置)は、任意である。例えば、突起部49がスライダの下端とは異なる他の位置に係止する場合、突起部49が設けられる位置は、レール部材43の下側部分でなくてもよい。
【0106】
本実施形態において、突起部49は、第1位置と、第2位置との間で移動可能に構成される(
図15参照)。ここで、第1位置は、突起部材49aが第2位置にある状態よりも突出した状態となる位置である。すなわち、第1位置にある突起部49は、当該突起部49が設けられるレール部材43の底面から、当該突起部49が第2位置にある状態よりも突出している。後述するように、突起部49は、第1位置となる場合に、装着状態におけるコントローラのスライダに引っ掛かる状態となる。突起部49は、第2位置となる場合に、装着状態におけるコントローラのスライダに引っ掛からない(あるいは、ほとんど引っ掛からない)状態となる。第2位置は、突起部材49aがレール部材43の底面の孔43c内に収納される状態となる位置であってもよいし、突起部材49aが底面から少しだけ突出した状態であってもよい。
【0107】
また、本実施形態においては、突起部49は、第1位置にある突出状態となるように、弾性体によって付勢されている。具体的には、突起部49は、弾性体の一例であるバネ50によって付勢されている(
図11参照)。
図11に示すように、基板49bの裏側(すなわち、x軸正方向側)に、バネ50が設けられる。バネ50は、ハウジング41の内部に配置される。上記バネ50によって、突起部49は、底面部61から突出する方向へ付勢される。
【0108】
また、突起部49(具体的には、突起部材49a)は、挿入側(すなわち、y軸負方向側)を向く面が、傾斜するように設けられる(
図15参照)。なお、以下では、上記面を「傾斜面」と呼ぶ。具体的には、突起部49の傾斜面は、上記挿入側に向かうにつれてレール部材43の底面に近づくように傾斜していてもよい。これによれば、コントローラのスライダがレール部材43に挿入される際に、突起部がスライダに引っ掛かりにくくなるので、スムーズにスライド移動を行うことができる。
【0109】
(弾性部材)
図10および
図11に示すように、ストラップアタッチメント1は、弾性部材45を備える。本実施形態においては、弾性部材45は、レール部材43の底面に設けられる。具体的には、ハウジング41およびレール部材43に孔が形成され、弾性部材45は、当該孔から、レール部材43の底面よりも突出するように設けられる(
図11参照)。
【0110】
弾性部材45は、装着状態において、コントローラのスライダに当接する。すなわち、弾性部材45は、装着状態において、スライダに対して、レール部材43の底面から離れる方向への力を加える(
図15参照)。したがって、弾性部材45によって、コントローラとストラップアタッチメント1とのがたつきを低減することができ、コントローラとストラップアタッチメント1とをよりしっかりと接続することができる。また、図示しない振動子によってコントローラが振動する場合には、振動時に生じる音(いわゆる、ビビリ音)を低減することができる。
【0111】
本実施形態においては、弾性部材45はゴムで構成される。したがって、本実施形態においては、スライダと接触しても弾性部材45はスライダを傷つけにくい。なお、他の実施形態においては、弾性部材45は、任意の弾性材で構成されてもよく、例えば、金属または樹脂で構成される板バネであってもよい。
【0112】
また、本実施形態においては、弾性部材45は、レール部材43の中央よりも上端側(すなわち、y軸正方向側)の部分に設けられる。より具体的には、弾性部材45は、レール部材43の上端部に設けられる。これによれば、スライダがレール部材43に挿入された際に弾性部材45がスライダに接触する期間を短くすることができる。これによって、ユーザは、スライダのスライド移動をスムーズに行うことができる。なお、弾性部材45の配置位置は任意であり、他の実施形態においては、レール部材43における下側部分に設けられてもよい。また、弾性部材45は、レール部材43の側面部62または対向部63に設けられてもよい。
【0113】
(装着動作)
次に、
図15を参照して、右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1が装着される際の動作を例として、コントローラに対するストラップアタッチメント1の装着動作について説明する。
図15は、スライダとレール部材とが接続される際における動作の一例を模式的に示す図である。
図15は、
図14に示すA−A’断面に対応する断面におけるスライダ11とレール部材43とを示す図である。
【0114】
図15の(a)は、スライダ11がレール部材43に挿入された直後の状態を示している。
図15の(a)に示すように、右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1を装着する際、まず、レール部材43の下端側(すなわち、y軸負方向側)に対してスライダ11の上端が挿入される。なお、このとき、右コントローラ4の突起部27は突出状態となっている。また、このとき、突起部49の突起部材49aは、スライダ11に接触しておらず、バネ50によって付勢されているので、上述の第1位置(すなわち、レール部材43の底面部61から突出した状態)となる。
【0115】
右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1が装着される際には、
図15の(a)に示す状態から、スライダ11が挿入方向(すなわち、スライダ11がレール部材43の奥の停止部44へ向かう方向)へスライド移動される。ここで、上述のように、レール部材43の対向部63における下側の端部は、先端に向かうにつれて互いに離れる方向に広がるように形成されている(
図14参照)。したがって、スライダ11の突起部27がレール部材43の対向部63に接触した際に、突起部27が対向部63に引っ掛かりにくくなっている。
【0116】
図15の(b)は、スライダ11がレール部材43にある程度挿入された状態(ただし、装着状態に達していない状態)を示している。この状態において、突起部27はレール部材43の対向部63に接触する結果、収納状態となっている。また、この状態において、突起部材49aは、スライダ11によって第2位置へと移動される。なお、上述のように、突起部49aは傾斜面を有する。そのため、スライダ11が突起部材49aに接触する際には傾斜面とスライダ11とが接触するので、突起部材49aがスライダ11に引っ掛かりにくくなっている。
図15の(b)に示す状態から、スライダ11がさらに挿入方向へスライド移動されることによって、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とが装着状態となる。
【0117】
図15の(c)は、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4に装着された装着状態を示している。装着状態においては、突起部49はスライダ11によって押下されないので、突起部材49aは上記第1位置となり、
図15の(c)に示すように、レール部材43の底面から突出する。したがって、スライダ11を抜去方向にスライド移動させようとした場合、突起部49はスライダ11に接触する。したがって、本実施形態においては、突起部49によって、スライダ11の抜去方向へのスライド移動を係止することができる。
【0118】
上記のように、本実施形態においては、突起部49は、弾性体(すなわち、バネ50)によって第1位置(換言すれば、コントローラのスライダを係止する状態)となるように付勢される。上記によれば、装着状態においては、突起部49が突出状態となることによってコントローラのスライダを係止することができる(
図15参照)。
【0119】
なお、装着状態において、スライダを抜去方向へスライド移動させるための一定以上の力が加えられた場合には、突起部49が上記第2位置へと移動する結果、係止状態が解除される。これによれば、ユーザは、単純な操作でストラップアタッチメント1をコントローラから外すことができる。
【0120】
また、上述のように、装着状態において、突起部27は、対向部63の切欠きC2の場所に位置するので、突出状態となる。したがって、本実施形態において、ストラップアタッチメント1は、装着状態において突起部27に対して余計な力を加えないようにすることができる。
【0121】
なお、装着状態において、スライダ11を抜去方向にスライド移動させようとした場合、突起部27は対向部63に接触する。したがって、本実施形態においては、突起部27および対向部63によっても、スライダ11の抜去方向へのスライド移動を係止することができると言うことができる。なお、本実施形態においては、対向部63の当接面631は、2つの対向部63aおよび63bの間隔が下側に向かうにつれて狭くなるように設けられる(
図14参照)。そのため、突起部27および対向部63によるスライド移動の係止機能は、限定的なものになっている。
【0122】
また、
図15の(c)に示すように、装着状態においては、弾性部材45がスライダ11を押圧するので、コントローラとストラップアタッチメント1とのがたつきを低減することができる。
【0123】
(3−3:ストラップに関する構成)
図10および
図11に示すように、ストラップアタッチメント1は、ストラップ47を備える。ストラップ47は、紐あるいはロープ等の紐状部材であり、環状形状を有する。上述のように、ストラップ47は、ストラップ付きコントローラ装置をユーザが把持する時に、ストラップ47を手首に通すために用いられる。
【0124】
本実施形態においては、ストラップ47は、ハウジング41に対して固定的に取り付けられる。具体的には、
図11に示すように、ハウジング41(具体的には第1部材41a)の内部には、ネジ55を取り付けるためのネジ穴を有する軸部41eが設けられる。また、
図10に示すように、ハウジング41(具体的には第1部材41a)には、孔41fが設けられる。ストラップ47は、上記軸部41eにストラップ47を通した状態で、孔41fからハウジング41の外側に延びるように設けられる。これによって、本実施形態においては、ストラップ47をハウジング41に対して固定的に取り付けることができる。本実施形態によれば、ストラップ47をハウジング41に対して強固に取り付けることができる。
【0125】
なお、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、ストラップを着脱可能に取り付けることが可能な構成であってもよい。すなわち、ストラップアタッチメント1は、ストラップに代えて(または、ストラップと共に)、ストラップを取り付けるためのストラップ取り付け部を備えていてもよい。例えば、ストラップ取り付け部は、ハウジング41に設けられ、孔を有する構成であってもよい。このとき、この孔にストラップを通すことでストラップが取り付けられてもよい。なお、本実施形態においては、ストラップ47は、上記軸部41eに取り付けられるので、上記軸部41eがストラップ取り付け部に相当する。
【0126】
本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、ストラップアタッチメント1のうちで、当該ストラップアタッチメント1の中央よりも下側の部分(より具体的には、ハウジング41の下端部分)に、ストラップ47(またはストラップ47を取り付けるためのストラップ取り付け部)を有する。換言すれば、ストラップ47は、レール部材43のスライド方向において上記停止部44の反対側に取り付けられる。つまり、ストラップアタッチメント1は、ストラップ47が取り付けられる下側の部分からコントローラ(の上側)に装着されることとなる(
図5参照)。
【0127】
ここで、ユーザがストラップ47を手首に通してストラップ付きコントローラ装置を把持しながら振って操作を行う状況を考える。この状況において、ユーザがストラップ付きコントローラ装置を誤って手から離してしまった場合、ストラップ47が手首に引っ掛かるためにストラップアタッチメント1は移動を停止するのに対して、コントローラはそのまま移動しようとする。そのため、コントローラには、ストラップアタッチメント1に対して移動しようとする力が働く。しかし、本実施形態においては、スライド方向において停止部44の反対側にストラップ47が取り付けられるので、上記の場合においては、コントローラには挿入方向へ移動しようとする力が働くこととなる。
【0128】
上記のように、ストラップ47(またはストラップ取り付け部)を、レール部材43のスライド方向において上記停止部44の反対側に設けることによって、コントローラがストラップアタッチメント1から外れる方向へ移動させないようにすることができる。
【0129】
図10に示すように、本実施形態においては、ストラップ47は調整部48を有する。調整部48は、ストラップ47の紐状部材による輪の大きさを調整するための部材である。具体的には、調整部48は、調整ボタン48aを有している。調整部48の具体的な機構は任意であるが、本実施形態においては、調整ボタン48aを押下した状態では、ストラップ47の紐状部材に対して調整部48を容易に移動させることができ、調整ボタン48aが押下されない状態では、ストラップ47の紐状部材に対して調整部48を固定する(換言すれば、移動させにくくする)ことができる。これによって、ユーザは、手首からストラップ47が外れないように、調整部48を用いて紐状部材による輪の大きさを調整することができる。
【0130】
(3−4:ボタンに関する構成)
図10および
図11に示すように、ストラップアタッチメント1は、第1ボタン51および第2ボタン52を備える。これらのボタン51および52は、ストラップアタッチメント1がコントローラに装着された際に、コントローラの第2Lボタンおよび第2Rボタンを操作するために設けられる。
【0131】
図10に示すように、各ボタン51および52は、ハウジング41のボタン配置面から突出するように設けられる。第1ボタン51は、ボタン配置面において上下方向(すなわち、y軸方向)の中央よりも下側の位置に設けられる。第2ボタン52は、ボタン配置面において上下方向の中央よりも上側の位置に設けられる。
【0132】
各ボタン51および52は、上記ボタン配置面から突出する方向に付勢されている。具体的には、
図11に示すように、第1ボタン51は、ハウジング41の内部に設けられるバネ53によって付勢されており、第2ボタン52は、ハウジング41の内部に設けられるバネ54によって付勢されている。各ボタン51および52は、押下されていない状態では、操作面(すなわち、x軸正方向側の面)がボタン配置面から所定の第1距離だけ突出した状態となっている。また、各ボタン51および52は、ユーザによって押下されることによって、操作面がボタン配置面から所定の第2距離(第2距離は第1距離よりも短い)となる位置まで押下可能である。
【0133】
図11に示すように、第1ボタン51は、第1突出部51aを有する。第1突出部51aは、第1ボタン51の操作面の反対側に突出するように設けられる。第1突出部51aは、第1ボタン51が押下されることに応じて、第1動作位置(
図16(a))から第2動作位置(
図16(b))へと移動することが可能に構成される。また、第2ボタン52は、第2突出部52aを有する。第2突出部52aは、第2ボタン52の操作面の反対側に突出するように設けられる。第2突出部52aは、第2ボタン52が押下されることに応じて、第3動作位置から第4動作位置へと移動することが可能に構成される。各突出部51aおよび52aは、棒状の部材である。
【0134】
図11に示すように、レール部材43およびハウジング41(具体的には、第2部材41b)には、孔43aおよび43bが設けられている。第1突出部51aは、孔43aからレール部材43の底面に対して突出可能に設けられる。また、第2突出部52aは、孔43bからレール部材43の底面に対して突出可能に設けられる。第1突出部51aが底面から突出する位置は、装着状態において、右コントローラ4の第2Lボタン21(あるいは、左コントローラ3の第2Rボタン)に実質的に対応する位置である。すなわち、第1突出部51aが底面から突出する位置は、装着状態における第2Lボタン21の位置に対向する位置であり、上下方向(すなわち、y軸方向)および前後方向(すなわちz軸方向)において、装着状態における第2Lボタン21の位置と同じ位置である。また、第2突出部52aについても第1突出部51aと同様、第2突出部52aが底面から突出する位置は、装着時における右コントローラ4の第2Rボタン22(あるいは、左コントローラ3の第2Lボタン)に対応する位置である。
【0135】
なお、
図11(および後述する
図16)に示すように、突出方向に垂直な断面における突出部の断面積(具体的には、yz平面に平行な断面に関する断面積)は、当該突出部が設けられるボタンの操作面の面積よりも小さい。これによれば、各突出部51aおよび52aを通す孔43aおよび43bを、ボタン51および52の操作面よりも小さくすることができる。換言すれば、レール部材および/またはハウジングに設ける孔43aおよび43bを大きくすることなく、各ボタン51および52を大きくして操作しやすくすることができる。
【0136】
図16は、ストラップアタッチメントのボタンによってコントローラのボタンが押下される様子の一例を模式的に示す図である。なお、
図16においては、ストラップアタッチメント1に右コントローラ4が装着される状態において、第1ボタン51が第2Lボタン21を押下する場合を例として説明するが、他の場合(すなわち、第1ボタン51が左コントローラ3の第2Rボタンを押下する場合、第2ボタン52が左コントローラ3の第2Lボタンを押下する場合、および、第2ボタン52が右コントローラ4の第2Lボタンを押下する場合)も同様である。
【0137】
図16(a)は、第1ボタン51が押下されていない状態(非押下状態)を示している。非押下状態において、第1突出部51aは、レール部材43の底面から突出せず、ハウジング41の内部に収納された状態となる。そのため、第1突出部51aは、第2Lボタン21を押下していない。
【0138】
一方、
図16(b)は、第1ボタン51が押下された状態(押下状態)を示している。押下状態では、第1突出部51aは、レール部材43の底面から突出した状態となる。このとき、第1突出部51aは、第2Lボタン21を押下する。つまり、ユーザは、装着状態において、第1ボタン51を押下することによって、第2Lボタン21を押下することができる。
【0139】
以上のように、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1がコントローラに装着された場合でも、ユーザは、ストラップアタッチメント1に設けられたボタンを押下することによって、(ストラップアタッチメント1によって隠されるボタンである)コントローラの第2Lボタンおよび第2Rボタンを操作することができる。
【0140】
なお、上記第1ボタン51および第2ボタン52は、ユーザがストラップ付きコントローラ装置を両手で把持する場合において、ユーザの例えば人差し指および/または中指で操作されることが可能である。つまり、ユーザは、ストラップアタッチメント1が装着されていない場合に第2Lボタンおよび第2Rボタンを操作する場合と同じ指で、上記各ボタン51および52を操作することができる。
【0141】
本実施形態においては、ストラップアタッチメント1のボタン(すなわち、第1ボタン51および第2ボタン52)の操作面の面積は、コントローラのボタン(すなわち、第2Lボタンおよび第2Rボタン)の操作面の面積よりも大きい。したがって、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1をコントローラに装着してストラップアタッチメント1のボタンを押下する場合の方が、コントローラのボタンを直接押下する場合よりも、ユーザにとってボタン操作が行いやすくなる。すなわち、ストラップアタッチメント1をコントローラに装着することによって、コントローラの操作性を向上することができる。
【0142】
なお、本実施形態においては、コントローラのスライダに設けられるペアリングボタンについては、ストラップアタッチメント1をコントローラに装着した状態において、ユーザが操作できないようになっている。これは、ペアリングボタンは、コントローラと本体装置2との無線通信に関する処理を指示するために用いられ、コントローラの操作中(例えば、ゲーム操作中)には用いられないと想定されるためである。なお、他の実施形態においては、ペアリングボタンに対応するボタンをストラップアタッチメント1に設け、装着状態においてペアリングボタンを操作することができるようにしてもよい。
【0143】
図17は、突出部の一例を示す図である。なお、
図17は、
図11に示す第1突出部51aを示すが、第2突出部52aも第1突出部51aと同様の形状を有している。
【0144】
図17の(a)は、第1突出部51aを突出方向から(すなわち、x軸負方向側から)見た図である。
図17の(a)に示すように、第1突出部51aは、突出方向に垂直な断面形状が十字形状である。これによれば、突出部51aの体積を抑えつつ強度を維持することができる。なお、他の実施形態においては、第1突出部51aは、例えば円筒形状であってもよいし、柱状形状であってもよい。
【0145】
また、
図17の(b)は、第1突出部51aを突出方向に垂直な方向から(すなわち、y軸負方向側から)見た図である。
図17の(b)に示すように、第1突出部51aの先端は曲面形状(具体的には、中心が突出する曲面形状)を有している。これによれば、突出部51aがコントローラのボタンを押下する時に、コントローラのボタンが突出部51aによって傷つけられる可能性を低減することができる。
【0146】
(3−5:導光に関する構成)
ストラップアタッチメント1は、自身に装着されたコントローラの通知用LEDによる光をユーザが視認可能にするための構成を備えている。ここで、各コントローラ3および4の通知用LEDは、コントローラに付された番号を示すように点灯したり、コントローラのバッテリの残量を示すように点灯したりする場合がある。このような場合において、上記の構成によれば、コントローラにストラップアタッチメント1が装着された状態でも、当該コントローラの通知用LEDによる光をユーザが視認できるようにすることができる。以下、詳細を説明する。
【0147】
図10に示すように、レール部材43の底面(および、ハウジング41の装着面)には、入射口56(すなわち、
図11に示す導光部材58の入射面が設けられる孔)が設けられる。入射口56の数は、コントローラの通知用LEDと同数(ここでは4つ)である。各入射口56は、ストラップアタッチメント1に装着されたコントローラの通知用LEDに対応する位置に設けられる。すなわち、各入射口56の位置は、装着状態における通知用LEDの位置に実質的に対向する位置であり、より具体的には、上下方向(すなわち、y軸方向)および前後方向(すなわちz軸方向)において、装着状態における通知用LEDの位置と同じ位置である。
【0148】
また、
図10に示すように、ハウジング41には、出射口57(すなわち、導光部材58の出射面が設けられる孔)が設けられる。出射口は4つの入射口に対応しており、入射口と同数(ここでは4つ)の出射口が形成される。本実施形態においては、出射口57は、ハウジング41のボタン配置面に設けられる(
図10参照)。より具体的には、出射口57は、第1ボタン51と第2ボタン52との間に設けられる。なお、他の実施形態においては、出射口57は、レール部材43の底面(換言すれば、装着面)とは異なる任意の面に設けられてもよい。例えば、他の実施形態においては、出射口57は、ハウジング41の前面または後面に設けられてもよい。
【0149】
図11に示すように、ストラップアタッチメント1は、ハウジング41の内部に導光部材58を備える。導光部材58は、例えば樹脂等で構成される透明部材(具体的には、レンズ)である。導光部材58は、入射口56および出射口57と同数(ここでは、4つ)のレンズを有する。本実施形態においては、導光部材58は、作成を容易にするべく、4つのレンズが互いに接続されて一体として成型された構成を有する。ただし、他の実施形態においては、各レンズが別体として設けられてもよい。
図11に示すように、導光部材58の各レンズは、入射面(すなわち、x軸負方向側の面)が各入射口56の付近にそれぞれ位置し、出射面(すなわち、x軸正方向側の面)が各出射口57の付近にそれぞれ位置するように配置される。
【0150】
なお、本実施形態において、導光部材58の入射面は、レール部材43の底面より凹んだ位置(換言すれば、ハウジング41の中央に近い位置)に設けられる。これによれば、コントローラのスライダをレール部材43に挿入する際に、導光部材58がコントローラに接触する可能性を低減することができ、コントローラに対してストラップアタッチメント1をスムーズに装着することができる。
【0151】
図18は、コントローラの通知用LEDによる光がストラップアタッチメントの出射口から出射される様子の一例を示す図である。例えば右コントローラ4にストラップアタッチメント1が装着された状態において、通知用LED25が発光した場合、通知用LED25からの光は、発光した通知用LED25に対向する入射口56を介して、導光部材58の入射面に入射する。導光部材58は、入射面に入射した光を、内面反射によって出射面まで導き、出射面から出射する。これによって、出射口57から光が出射される。
【0152】
なお、他の実施形態においては、導光部材58は、入射口56に入射した光を、出射口57まで導くことができる任意の部材であってよい。例えば他の実施形態においては、導光部材は、入射口56と出射口57とを繋ぐ孔の壁に設けられた鏡であってもよい。
【0153】
以上のように、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、レール部材43の底面に設けられる入射口56に対して入射された光を、当該底面とは異なる他の面(ここでは、ボタン配置面)に設けられる出射口まで導光する導光部(ここでは、導光部材58)を備える。これによって、コントローラにストラップアタッチメント1が装着された状態でも、装着されていない状態と同様に、当該コントローラの通知用LEDによる光をユーザに提示することができる。また、導光部を設けることによって、(例えば、コントローラから通知用LEDに関する情報をストラップアタッチメント1が受信し、受信した情報に基づいて自身の通知用LEDを制御するような態様と比べて)簡易な構成で、ストラップアタッチメント1が装着されたコントローラの通知用LEDによって通知される情報をユーザに提示することができる。
【0154】
なお、本実施形態においては、出射口57は、ハウジング41のボタン配置面に設けられる(
図10参照)。これによれば、コントローラに装着したストラップアタッチメント1の出射口の向きが、コントローラの通知用LEDの向きと同じになるので、出射口からの光をユーザに見やすく提示することができる。
【0155】
また、本実施形態においては、出射口57は、ボタン配置面において、第1ボタン51と第2ボタン52との間に設けられる(
図10参照)。これによれば、ストラップアタッチメント1における2つのボタン51および52と出射口57との位置関係を、コントローラにおける2つのボタン(すなわち、第2Lボタンおよび第2Rボタン)と通知用LEDとの位置関係と同じにすることができる。これによって、コントローラに対してストラップアタッチメント1を装着する場合としない場合とで同じような操作感覚をユーザに与えることができ、ストラップアタッチメント1を装着した際のコントローラの操作性を向上することができる。
【0156】
また、本実施形態においては、コントローラの複数の通知用LEDからの光が、当該複数の通知用LEDに個別に対応する複数の出射口57から出射される。したがって、本実施形態によれば、複数の通知用LEDのうちで発光している通知用LEDをユーザに把握させることができる。
【0157】
なお、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、コントローラが有する通知用LEDが複数である場合であっても、1つの入射口および出射口を備える構成であってもよい。このとき、コントローラの複数の通知用LEDのうちいずれかが発光した場合に、ストラップアタッチメント1の出射口から光が出射される。これによれば、コントローラの複数の通知用LEDのうちどれが発光したかを通知することができないものの、いずれかの通知用LEDが発光していることをユーザに通知することができる。通知用LEDによってユーザに通知される情報の内容によっては、上記の構成で十分である場合も考えられる。
【0158】
なお、他の実施形態においては、並んで配置される複数の入射口(換言すれば、複数の入射面)の間に仕切りが設けられてもよい。これによれば、1つの通知用LEDによる光が、それに対応する入射口とは異なる入射口にも入射する可能性を低減することができ、発光する通知用LEDに対応していない出射面から光が出射される可能性を低減することができる。
【0159】
[4.本実施形態の作用効果および変形例]
以上に説明した上記実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、コントローラ側第1操作ボタン(例えば、第2Lボタン21)とコントローラ側第2操作ボタン(例えば、第2Rボタン22)とが設けられるコントローラ側スライド部(例えば、スライダ11)を有するゲームコントローラ(例えば、右コントローラ4)に装着可能なアタッチメントである。ストラップアタッチメント1は、以下の構成を備える。
・ストラップ
・アタッチメントの第1面(例えば、装着面)に設けられ、コントローラ側スライド部に対して所定のスライド方向(例えば、
図10に示すy軸方向)にスライド可能に係合することが可能であって、当該スライド方向の一方側と他方側とのうちの一方側(例えば、
図10に示すy軸負方向側)からコントローラ側スライド部を挿入可能なアタッチメント側スライド部(例えば、レール部材43)
・アタッチメント側スライド部の中央より他方側(例えば、
図10に示すy軸正方向側)に設けられ、アタッチメント側スライド部の一方側から挿入されたコントローラ側スライド部の挿入方向へのスライド移動を停止するための停止部(例えば、
図11に示す停止部44)
・停止部によりコントローラ側スライド部のスライド移動が停止された状態において、挿入方向とは逆の抜去方向へのスライド移動を係止する係止部(例えば、突起部、および/または、当接面631aおよび631b)
・第1面の裏側の第2面(例えば、ボタン配置面)から突出可能なアタッチメント側第1操作ボタン(例えば、第1ボタン51)
・第2面から突出可能なアタッチメント側第2操作ボタン(例えば、第2ボタン52)
また、アタッチメント側第1操作ボタンは、当該アタッチメント側第1操作ボタンに対する押下操作に応じて第1面から突出可能であり、ゲームコントローラ側第1操作ボタンを押下可能な第1突出部(例えば、
図11に示す第1突出部51a)を有する。アタッチメント側第2操作ボタンは、当該アタッチメント側第2操作ボタンに対する押下操作に応じて第1面から突出可能であり、ゲームコントローラ側第2操作ボタンを押下可能な第2突出部(例えば、
図11に示す第2突出部52a)を有する。
【0160】
上記によれば、アタッチメントのスライド部と、ゲームコントローラのスライド部とを係合させることによって、ユーザは、ゲームコントローラに対する(ストラップを備える)アタッチメントの取り外しを容易に行うことができる。つまり、上記によれば、ゲームコントローラに対するストラップの取り外しを容易に行うことができる。
【0161】
また、上記「スライド部材」は、上記実施形態におけるレール部材であってもよいし、スライダであってもよい。なお、上記実施形態においては、ストラップアタッチメント1に設けられるスライド部材と、コントローラに設けられるスライド部材とをわかりやすく区別するべく、前者を「レール部材」と呼び、後者を「スライダ」と呼ぶこととした。ここで、レール部材およびスライダの形状は、上記実施形態の形状に限定されない。例えば、
図12に示すような断面形状を有するスライド部材を「スライダ」と言うこともできるし、
図9に示すようなT字型の断面形状を有するスライド部材を、「レール部材」と言うこともできる。
【0162】
なお、上記実施形態においては、スライド部材の一例であるレール部材は、ハウジング41の装着面に設けられ、底面部と側面部と対向部とを有する構成であった。ここで、他の実施形態においては、ハウジングおよびレール部材(換言すれば、スライド部材)は、次のように構成されてもよい。すなわち、ストラップアタッチメント1は、ハウジングの一部を構成し、開口部を有する部材A(例えば上記第1部材41a)と、底面部と側面部と対向部とを有する部材B(例えば、上記レール部材43)とを備えていてもよい。このとき、部材Bの底面部は、部材Aの開口部の少なくとも一部を覆うように部材Aに接続される。上記の構成においては、部材Bの底面部の面が上記「第1面」に相当し、部材Bの側面部と対向部とが上記「レール部材」に相当する。このように、レール部材は、底面部を有していない構成であってもよい。また、例えば、ストラップアタッチメント1は、レール部材が(底面部を有さず)側面部と対向部とを有し、ハウジングの装着面に当該側面部が接続される構成を有していてもよい。
【0163】
また、上記によれば、アタッチメントが突出部を備えるので、アタッチメントがゲームコントローラに装着された場合でも、ユーザは、アタッチメントに設けられた操作ボタンを押下することによって、ゲームコントローラの操作ボタンを操作することができる。
【0164】
また、上記によれば、アタッチメントが係止部を備えるので、アタッチメント側スライド部に挿入されたコントローラ側スライド部が抜去方向へ移動する結果、ゲームコントローラからアタッチメントが外れてしまう可能性を低減することができる。
【0165】
なお、上記「(スライド移動の)係止」とは、ある部材と他の部材とが係り合うことによってスライド移動を制限することを意味する。ただし、上記「(スライド移動の)係止」とは、一定よりも小さい力によるスライド移動を妨げることができればよく、一定以上の力が加えられた場合には、(係止が解除される結果、)スライド移動が行われてもよい意味である。
【0166】
また、上記実施形態においては、ゲームコントローラは、突起部(例えば、
図8に示す突起部27)を有している。ここで、上記実施形態においては、上述の対向部63が有する当接面631aおよび631bが、上記係止部の機能を有していると言える。すなわち、係止部は、アタッチメント側スライド部において中央よりも他方側(例えば、
図10に示すy軸正方向側)の部分に設けられ、停止部によりコントローラ側スライド部のスライド移動が停止された状態において突起部が引っ掛かる(
図15参照)ことが可能な形状を有する(
図14参照)。
【0167】
上記によれば、アタッチメントは、突起部を有するゲームコントローラに装着された場合に、スライド移動を係止することができるので、当該ゲームコントローラからアタッチメントが外れてしまう可能性を低減することができる。
【0168】
また、上記実施形態においては、アタッチメント側スライド部は、スライド方向に実質的に平行な底面(例えば、
図12に示す底面61a)と、スライド方向に実質的にそれぞれ平行であって、底面の両側からそれぞれ延びる2つの側面(例えば、
図12に示す側面部62の側面)と、2つの側面からそれぞれ延びて設けられ、底面に対向する面を有する2つの対向部(例えば、
図12に示す対向部63)とを有する。また、係止部は、2つの対向部のそれぞれに設けられる(
図14参照)。
【0169】
上記によれば、アタッチメントがゲームコントローラに装着された状態において、ゲームコントローラの突起部が2つの対向部のうちいずれの側に設けられている場合であっても、突起部が係止部に引っ掛かることとなる。したがって、上記によれば、アタッチメントをより多くの種類のゲームコントローラに対応させることができる。
【0170】
また、上記実施形態においては、ストラップアタッチメント1が備える上述の突起部が、上記係止部の機能を有していると言える。すなわち、係止部は、アタッチメント側スライド部において中央よりも一方側(例えば、
図10に示すy軸負方向側)の部分に設けられ、停止部によりスライド移動が停止された状態におけるコントローラ側スライド部に引っ掛かることが可能な突起部を有する。
【0171】
上記によれば、アタッチメントは、ゲームコントローラに装着された場合に、上記突起部によってスライド移動を係止することができるので、当該ゲームコントローラからアタッチメントが外れてしまう可能性を低減することができる。
【0172】
上記のように、上記実施形態においては、対向部63が有する当接面631aおよび631bと、突起部との両方が、上記係止部としての役割を果たしている。なお、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、係止部として、当接面および突起部のいずれか一方のみを備えていてもよい。
【0173】
また、上記実施形態におけるストラップアタッチメント1は、コントローラ側スライド部(例えば、スライダ11)を有するゲームコントローラ(例えば、右コントローラ4)に取り付け可能なアタッチメントであると言うことができる。ストラップアタッチメント1は、以下の構成を備える。
・アタッチメントの第1面(例えば、装着面)に設けられ、コントローラ側スライド部に対して所定のスライド方向(例えば、
図10に示すy軸方向)にスライド可能に係合することが可能であって、当該スライド方向の一方側と他方側とのうちの一方側(例えば、
図10に示すy軸負方向側)から前記コントローラ側スライド部を挿入可能なアタッチメント側スライド部(例えば、レール部材43)
・アタッチメント側スライド部の中央より他方側に設けられ、アタッチメント側スライド部の一方側から挿入された前記コントローラ側スライド部の挿入方向へのスライド移動を停止するための停止部(例えば、
図11に示す停止部44)
・アタッチメントのうちで、当該アタッチメントの中央よりも、スライド方向の一方側と同じ側の部分にストラップを取り付け可能なストラップ取り付け部(例えば、
図11に示す軸部41e)
【0174】
上記によれば、アタッチメントのスライド部と、ゲームコントローラのスライド部とを係合させることによって、ユーザは、ゲームコントローラに対する(ストラップを備える)アタッチメントの取り外しを容易に行うことができる。ここで、アタッチメントのストラップ取り付け部にストラップを取り付けておけば、ユーザは、ストラップをアタッチメントから取り外さなくても、アタッチメントをコントローラから取り外すことによって、コントローラからストラップを取り外すことができる。つまり、上記によれば、ゲームコントローラに対するストラップの取り外しを容易に行うことができる。
【0175】
(突起部に関する変形例)
上記実施形態においては、コントローラの抜去方向へのスライド移動を係止するための突起部49は、第1位置(換言すれば、突出状態)となるように付勢された。ここで、他の実施形態においては、突起部49は、ユーザによって操作可能な操作部(後述する操作レバー)によって、第1位置から第2位置への移動が制限される状態(「固定状態」と呼ぶ)と、第1位置から第2位置への移動が可能な状態(「解除状態」と呼ぶ)とを切り替えるように構成されてもよい。以下、突起部49に関する変形例について説明する。
【0176】
図19は、上記実施形態の変形例におけるストラップアタッチメントの一例を示す図である。
図19では、ストラップアタッチメントの正面図(
図19の(a))および左側面図(
図19の(b))を示している。また、
図20は、
図19に示すB−B’断面における断面図である。なお、
図20においては、説明対象となる構成を見やすくする目的で、ストラップアタッチメント1の一部の構成(例えば、ストラップ47)を省略して示している。
【0177】
図19に示すように、本変形例において、ストラップアタッチメント1は、操作レバー71を備えている。操作レバー71は、ハウジング41によって支持されており、ユーザによる操作によって移動可能に支持されている。本変形例では、操作レバー71は、上下方向(すなわち、y軸方向)に移動可能に設けられている。より具体的には、操作レバー71は、上方位置(すなわち、
図20の(a)に示す位置)と、下方位置(すなわち、
図20の(b)に示す位置)との間で移動可能である。
【0178】
上記のように、本変形例においては、操作レバー71は、ボタン51および52の移動方向(すなわち、x軸方向)とは異なる方向(すなわち、y軸方向)に移動可能である。より具体的には、操作レバー71の移動方向は、ボタンの移動方向に実質的に垂直である。これによれば、ユーザがボタンを押下しようとした際に操作レバー71に触れてしまっても、操作レバー71を動かしてしまう(詳細は後述するが、これによってストラップアタッチメント1がコントローラから外れてしまう)可能性を低減することができる。
【0179】
また、
図19に示すように、操作レバー71は、ストラップアタッチメント1の下端部分、すなわち、突起部49が設けられる部分の近傍に設けられる。なお、操作レバー71の近傍にはストラップ47が設けられる。したがって、図示しないが、操作レバー71は、ストラップ47を避けることができる形状(例えば、ストラップ47を通す孔を有する形状)を有する。なお、操作レバー71の具体的な形状および材質は任意である。
【0180】
図20に示すように、操作レバー71は、当接部71aを有している。当接部71aは、ハウジング41の内部(より具体的には、突起部49の基板49bの裏側付近の位置)に設けられる。ここで、
図20の(a)に示すように、操作レバー71が上方位置にある状態では、当接部71aは突起部49の基板49bの裏側の面と当接する。また、操作レバー71が上方位置にある状態では、当接部71aは、基板49bとハウジング41(具体的には、第2部材41b)とに挟まれる。上記の状態においては、突起部49は、固定状態となり、第1位置から第2位置への移動が当接部71aによって制限される(
図20(a)に示す矢印参照)。すなわち、操作レバー71が上方位置にある状態では、突起部49が第1位置にある状態が維持される。
【0181】
なお、操作レバー71が上方位置にある状態では、当接部71aは基板49bと第2部材41bとによって押圧される。これによって、操作レバー71は、一定以上の力を加えなければ移動させることができない。例えば、上方位置にある操作レバー71は、自身の重さによって下方位置に移動することはない。また、突起部49が移動可能な方向と、操作レバー71(具体的には当接部71a)が移動可能な方向とは、実質的に垂直である。したがって、(例えば、装着状態においてコントローラのスライダが抜去方向に移動しようとする力によって)突起部49が第1位置から第2位置へ移動しようとする力が突起部49に加えられたとしても、操作レバー71が上方位置から下方位置に移動することは困難である。
【0182】
一方、
図20の(b)に示すように、操作レバー71が下方位置にある状態では、第1位置にある突起部49の基板49bと、ハウジング41の第2部材41bとの間から当接部71aが退避する。したがって、この状態では、突起部49は、解除状態となり、第1位置から第2位置への移動が可能となる。なお、本変形例においては、基板49bの裏側にはバネ50は設けられない。
【0183】
また、本変形例においては、
図20に示すように、当接部71aは、上側(y軸正方向側、換言すれば、下方位置から上方位置への方向における端部の側)に斜面71bを有する。つまり、当接部71aは、上側の端部において、上側に向かうにつれて基板49bから離れる方向へ傾斜する面を有する。また、
図20に示すように、基板49bは、下側(y軸負方向側、換言すれば、当接部71aの上方位置から下方位置への方向における端部の側)に斜面49cを有する。つまり、基板49bは、下側の端部において、下側に向かうにつれて当接部71aから離れる方向へ傾斜する面を有する。これらの斜面71bおよび49cによって、当接部71aが下方位置から上方位置へと移動する際に、基板49bに引っ掛かりにくくなり、スムーズに移動することができる。なお、他の実施形態においては、当接部71aおよび基板49bのいずれか一方にのみ斜面が設けられてもよい。これによっても、本変形と同様の効果を奏することができる。なお、他の実施形態においては、当接部71aおよび基板49bは上記の斜面を有していない構成であってもよい。
【0184】
本変形例の構成によれば、ユーザは、操作レバー71の位置を操作することによって、突起部49を固定状態と解除状態とに切り替えることができる。つまり、装着状態において、ユーザは、操作レバー71を上方位置とすることによって、突起部49を固定状態にする結果、スライダの抜去方向へのスライド移動を突起部49によって係止することができる。また、装着状態において、ユーザは、操作レバー71を下方位置とすることによって、突起部49を解除状態にする結果、突起部49によるスライド移動の係止を解除することができる。
【0185】
本変形例では、コントローラにストラップアタッチメント1を装着する際には、ユーザは、操作レバー71を下方位置に移動させた状態で、ストラップアタッチメント1のレール部材43にコントローラのスライダを挿入する。なお、本変形例においても上記実施形態と同様、突起部材49aに傾斜面を設けることによって、突起部材49aをスライダ11に引っ掛かりにくくすることができる。
【0186】
ストラップアタッチメント1のレール部材43にコントローラのスライダを挿入して装着状態とした後、ユーザは、操作レバー71を上方位置に移動させる。これによって、突起部49が固定状態となり、スライダの抜去方向へのスライド移動を係止することができる。ストラップ付きコントローラ装置を使用する間、ユーザは、操作レバー71を上方位置にしておく。
【0187】
コントローラからストラップアタッチメント1を外す際には、ユーザは、操作レバー71を下方位置に移動させる。これによって、突起部49が解除状態となり、突起部49によるスライド移動の係止が解除されるので、ユーザは、ストラップアタッチメント1をコントローラから容易に外すことができる。
【0188】
以上のように、本変形例においては、ストラップアタッチメント1は、ユーザによる操作によって第3位置(例えば、上方位置)と第4位置(例えば、下方位置)との間で移動可能に設けられる操作部(例えば、操作レバー71)を備える。操作部は、第3位置となる状態において、突起部49が第1位置から第2位置へと移動することを制限し(
図20の(a))、第4位置となる状態において、突起部49が前記第1位置から第2位置へと移動することを可能とする(
図20(b))。
【0189】
上記によれば、ユーザは、操作部の位置を操作することによって、スライド部の挿入方向へのスライド移動を突起部が係止可能な状態(例えば、上記固定状態)と、スライド移動を突起部が係止しない(あるいは、ほとんど係止しない)状態(例えば、上記解除状態)とを切り替えることができる。
【0190】
また、上記変形例においては、突起部49による第1位置から第2位置への移動方向は、操作レバー71による第3位置から第4位置への移動方向に対して実質的に垂直である(
図20)。操作レバー71は、第3位置となる状態において、第1位置にある突起部49に当接することによって、当該突起部49が第1位置から第2位置へと移動することを制限する。また、操作レバー71は、第4位置となる状態において、第1位置にある突起部49に当接しない位置に位置する。
【0191】
上記によれば、突起部49が第1位置から第2位置へ移動しようとする力が突起部49に加えられたとしても、その力によって操作レバー71が第3位置から第4位置に移動する可能性を低減することができる。これによれば、ユーザの意に反して操作レバー71が第3位置から第4位置へ移動してしまうことによって、コントローラからストラップアタッチメント1が外れる可能性を低減することができる。