【実施例】
【0021】
図1、
図2及び
図3を参照して、本発明にかかる電子部品の送込み装置及びその送込み方法の好適な実施例について説明する。該電子部品の送込み装置は、搬送ユニット5と、位置決めユニット7と、駆動ユニット8とを含む。
【0022】
該搬送ユニット5は、ベース51と、該ベース51に設けられて該電子部品を移動させる回転円板52と、該ベース51に分離可能に設けられたキャリアテープ53とを備え、該キャリアテープ53は該回転円板52に位置する電子部品をその中に受けるために用いられる。実際には、実施の際に、該ベース51に位置した搬送経路(図示せず)を設けて、該キャリアテープ53を該回転円板52のそばに輸送してもよい。
【0023】
該位置決めユニット7は、該搬送ユニット5と間隔を空けて設けられ、ここで、該位置決めユニット7は該搬送ユニット5の上方に位置し、該ベース51上に位置した
上部支持台71
−1と、間隔を空けて該
上部支持台71
−1に設けられた二つの固定シート72と、これらの二つの固定シート72の間に設けられた電磁石73と、該電磁石73の作用を受け且つ該電磁石73に接続された駆動スクリュー74と、該固定シート72に設けられた弾性素子75とを備える。
【0024】
実際に実施の際に、
下部支持台71
−2に枢軸回転部品(図示せず)が枢結されることで、該
下部支持台71
−2を該ベース51に対してある角度で枢軸回転させて、送込み作業や該搬送ユニット5に対して行った部品維持作業を容易にしてもよい。弾性回復力を蓄積したり放出したりするために用いられた弾性素子75は、該電磁石73や該
下部支持台71
−2に設けられてもよく、これに限定されない。
【0025】
該駆動ユニット8は、該電磁石73に電気的に接続された電源81と、該電源81の作動を制御する制御器82とを備え、該制御器82は該電源81の作動を制御して、該電磁石73に電気を通して該電子部品を引き付けることができる。
【0026】
実際に作動の際に、該制御器82は該電磁石73を作動させて該駆動スクリュー74を該
下部支持台71
−2に対して引付位置と送込み位置との間で移動させ、該駆動スクリュー74は該引付位置にある場合に、該
下部支持台71
−2から外方へ突出して、該回転円板52における電子部品を引
き付ける。さらに、該駆動スクリュー74が該引付位置にあった場合に、該弾性素子75は該駆動スクリュー74の移動によって押されて弾性回復力を蓄積する。
【0027】
逆に、該駆動スクリュー74は
該送込み位置にある場合に、内方に向けて該
下部支持台71
−2に引っ込んで、該電子部品を動かしてそれを該キャリアテープ53に落ち込ませる。さらに、該駆動スクリュー74が該送込み位置にある場合に、該弾性素子75はそれ以上該駆動スクリュー74に押されず弾性回復力を放出して、反対方向の押す力を生成して、該電子部品を速やかに該キャリアテープ53に落ち込ませる。該電磁石73の通電時と電源切断時との該電子部品に対する引き付けの有無によって、該駆動スクリュー74は上下往復の駆動運動を実行する。
復力を蓄積する。
【0028】
図4を参照して、上記した電子部品の送込み装置に基づいて、本発明にかかる電子部品の送込み方法について説明する。該送込み方法は、輸送ステップ91と、吸着ステップ92と、送込みステップ93とを含む。
【0029】
まず、該輸送ステップ91を行い、複数の電子部品は該回転円板52に位置して、該回転円板52によって移動されて該位置決めユニット7の下方に回転する。該回転円板52の回転速度は該位置決めユニット7の作動速度に合わせる。
【0030】
次に、該引付ステップ92を行い、該制御器82は該電源81の作動を制御して該電磁石73に電気を通し、該駆動スクリュー74は該電磁石73の作用下で引付力を生成し、且つ該駆動スクリュー74は該
下部支持台71
−2から外方へ突出して、該回転円板52における電子部品を引き付け、該弾性素子75は該駆動スクリュー74の移動によって押されて弾性回復力を蓄積する。
【0031】
最後に、該送込みステップ93を行い、該制御器82は該電源81の作動時の出力電圧を減らして保持して、該駆動スクリュー74の該電子部品に対する引付力を低減し、この時、該駆動スクリュー74の移動によって押されて弾性回復力を蓄積する弾性素子75はそれ以上該駆動スクリュー74に押されず弾性回復力を放出して、反対方向の押す力を生成して、引付された電子部品を速やかに該キャリアテープ53に落ち込ませ、該駆動スクリュー74は内方に向けて該
下部支持台71
−2に引っ込む。
【0032】
この好適な実施例において、該制御器82に第一作動プログラム及び第二作動プログラムが格納されており、まず該第一作動プログラム、そして該第二作動プログラムを実行し、該吸着ステップ92において、該制御器82は該第一作動プログラムを実行するが、該第二作動プログラムを実行しない。該送込みステップ93において、該制御器82は該第二作動プログラムを実行するが、、該第一作動プログラムを実行しない。
【0033】
さらに、該第一作動プログラムによる出力電圧は、該第二作動プログラムによる出力電圧より大きく、該第二作動プログラムの作動時間は該第一作動プログラムの作動時間より長い。
【0034】
出力電圧の大きな第一作動プログラムで該電磁石73に電気を通し、そして出力電圧の小さい第二作動プログラムで該電磁石73に電気を通し、且つ該出力電圧を保持することによって、該電子部品を速やかに所定の場所に位置させ、つまり速やかに該キャリアテープ53に落ち込ませ、送込み作業の効率を向上させる上に、大電圧の長期間使用による該電磁石73の過熱破損を防止することができる。
【0035】
また、この好適な実施例において、該第一作動プログラムによる出力電圧は該第二作動プログラムによる出力電圧の8倍である。さらに、該第一作動プログラムによる出力電圧出力電圧は48Vであり、該第二作動プログラムによる出力電圧は6Vである。なお、該第一作動プログラムによる作動時間は0.5ミリセカンド(millisecond,ms)であり、該第二作動プログラムによる作動時間は1.5ミリセカンド(millisecond,ms)である。好ましくは、該第一作動プログラムによる作動時間は0.5ミリセカンドであり、該第二作動プログラムによる作動時間は1ミリセカンドである。
【0036】
一般的に言えば、電気装置が一定の方式で素子に接続された電気回路は、電圧に耐えるピーク限界、つまり大電圧が瞬間的に供給されても耐えられる時間があり、該電磁石73を例にとると、6Vで制御を行ってよく、6V以上を超えるとたとえ瞬間的な供給であっても該電磁石73が焼けてしまって破損する。該電磁石73が大電圧の供給に耐えられる時間内に作動するように設定を行うと、該電磁石73が焼けてしまうことはなく、且つ該電磁石73が瞬間的な大電圧に耐えられることを利用して、該駆動スクリュー74を速やかに且つ瞬間的に回転作動させて、引き付けの速度を高める。
【0037】
また、該制御器82にさらに該第二作動プログラムの実行後に実行される第三作動プログラムが格納されており、該第三作動プログラムによる出力電圧は0Vである。実際に実施の際に、始めに48Vの瞬間的な大電圧を利用し、且つ作動時間が0.5ミリセカンドで該電子部品を引き付け、その後6Vの小電圧に低減してその電圧を保持し、作動時間を1ミリセカンドとし、最後に、該制御器82は該第三作動プログラムを実行することで、該駆動スクリュー74にそれ以上引付力を持たせず、この時、該弾性素子75は瞬間に反対方向の押す力を利用して、引き付けられた電子部品を速やかに該キャリアテープ53に落ち込ませる。
【0038】
該電磁石73は、許容作動距離を有し、ここで使用される電磁石73の許容作動距離は1.2mmであり、それを超えると作動力が減衰する。容量の小さい電磁石73を使用した場合には、作動速度が高くて相対的に作業効率を向上できるという優位性を有するが、相対的に厚みのある電子部品を引き付ける場合には、該駆動スクリュー74の該電子部品に対する引付力に直接影響を及ぼす。
【0039】
本発明では、始めの瞬間的な大電圧で該電子部品を引き付け、その後電圧を低減させて小電圧とし、それを保持し、最後に出力電圧を0に低減させた時に、該電子部品を速やかに該キャリアテープ53に落ち込ませ、始めの瞬間的な大電圧の設計によって、速やかに相対的に厚みのある電子部品を引き付けることができ、容量の小さい電磁石73を使用して、製品の効率と適用性の向上とを図ってもよい。しかも、該送込みステップ93を行った時に、該制御器82は該電源81の出力電圧を減少させて該出力電圧を保持し、つまり該駆動スクリュー74の該電子部品に対する引付力を低減させることで、該駆動スクリュー74と該電子部品とを分離する困難さ及び電源切断の時間を相対的に低減させて、該電子部品の送込み時間を短くすることができる。
【0040】
以上をまとめると、本発明にかかる電子部品の送込み装置及びその送込み方法において、該輸送ステップ91と、該吸着ステップ92と、該送込みステップ93とによって、出力電圧を大きくした第一作動プログラムを利用して該電磁石73に電気を通し、そして出力電圧を小さくした第二作動プログラムを使用して該電磁石73に電気を通し、且つ該出力電圧を保持することで、該電子部品を速やかに所定の場所に位置させて、送込み作業の効率を向上させることができ、且つ、該電磁石73が瞬間的な大電圧に耐えられることを利用して、該駆動スクリュー74を瞬間的且つ速やかに回転作動させることで、引付速度を高めるので、本発明の目的を確実に達成できる。
【0041】
ところで、上記したものは単に本発明の好適な実施例を説明したに過ぎなく、これにより本発明に係る特許請求の範囲は限定されない。すなわち、本発明に係る特許の請求範囲、及び、本明細書における説明内容に対して簡単で同等な変更及び修飾の全ては本発明の範囲内に含まれる。