特許第6861280号(P6861280)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6861280無線通信システムにおける端末の位相トラッキング参照信号の受信方法及びそれをサポートする装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861280
(24)【登録日】2021年3月31日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおける端末の位相トラッキング参照信号の受信方法及びそれをサポートする装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20210412BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20210412BHJP
【FI】
   H04L27/26 114
   H04W72/04 136
   H04W72/04 132
   H04W72/04 131
【請求項の数】20
【全頁数】44
(21)【出願番号】特願2019-530451(P2019-530451)
(86)(22)【出願日】2018年3月26日
(65)【公表番号】特表2020-502904(P2020-502904A)
(43)【公表日】2020年1月23日
(86)【国際出願番号】KR2018003505
(87)【国際公開番号】WO2018182248
(87)【国際公開日】20181004
【審査請求日】2019年6月6日
(31)【優先権主張番号】62/476,744
(32)【優先日】2017年3月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/520,666
(32)【優先日】2017年6月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/555,020
(32)【優先日】2017年9月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/565,161
(32)【優先日】2017年9月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/619,123
(32)【優先日】2018年1月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】リ キルポム
(72)【発明者】
【氏名】カン チウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム キョソク
(72)【発明者】
【氏名】キム キチュン
(72)【発明者】
【氏名】ヨム クニル
【審査官】 福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】 Ericsson,On DL PTRS design,3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1708707,2017年 5月 6日
【文献】 Huawei, HiSilicon,PTRS for CP-OFDM,3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1706937,2017年 5月 8日
【文献】 ITL,Considerations on DMRS pattern for NR,3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1708321,2017年 5月 6日
【文献】 LG Electronics,On UL PT-RS design,3GPP TSG RAN WG1 NR Ad-Hoc#2 R1-1710297,2017年 6月17日
【文献】 Intel Corporation,On RS for Phase,3GPP TSG RAN WG1 #88 R1-1702213,2017年 2月 7日
【文献】 LG Electronics,Discussion on Phase Tracking RS for DL,3GPP TSG RAN WG1 #88 R1-1702463,2017年 2月 7日
【文献】 ZTE,Discussion on RS for phase tracking,3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1707132,2017年 5月 7日
【文献】 ZTE, ZTE Microelectronics,Discussion on RS for phase tracking,3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1704413,2017年 3月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 72/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて端末が位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal;PT−RS)を受信する方法であって、
第1のインデックスに従って順に番号付けされた複数のリソースブロックのうち、前記端末に割り当てられたN個のリソースブロックを決定し、
前記N個のリソースブロックは、前記第1のインデックスと異なる第2のインデックスに従って0からN−1まで順に番号付けされ、ここで、Nは、自然数であり、
前記端末に割り当てられたN個のリソースブロックのうち、前記PT−RSがマッピングされる副搬送波を有する1つ又は複数のリソースブロックを決定し、
前記1つ又は複数のリソースブロックを介して前記PT−RSを受信する、ことを有し、
前記PT−RSがマッピングされる副搬送波を有する1つ又は複数のリソースブロックを決定することは、
(i)前記PT−RSの周波数密度(frequency density)に関する複数の第1の値と、
(ii)リソースブロックオフセットに関する単一の第2の値と、の組み合わせに基づき、
前記PT−RSの周波数密度は、前記端末に割り当てられたN個のリソースブロックのためにスケジューリングされた帯域幅に関する、端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項2】
前記PT−RSの周波数密度は、
2つのリソースブロック当たり1つのPT−RS、又は4つのリソースブロック当たり1つのPT−RSのいずれかに等しい、請求項1に記載の端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項3】
前記1つ又は複数のリソースブロック内において、前記PT−RSがマッピング可能な1つ又は複数の副搬送波候補に関する情報を受信する、ことをさらに有する、請求項1に記載の端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項4】
前記1つ又は複数の副搬送波候補のうち、前記PT−RSに関連付けられた復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DM−RS)ポートの周波数位置に基づいて、前記PT−RSがマッピングされる副搬送波の位置を決定する、ことをさらに有する、請求項3に記載の端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項5】
前記PT−RSは、前記PT−RSがマッピングされた副搬送波内の前記関連付けられたDM−RSポートがマッピングされるシンボルの後の少なくとも1つのシンボルにマッピングされる、請求項4に記載の端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項6】
前記PT−RSが前記少なくとも1つのシンボルにマッピングされる時間領域パターンは、前記端末にスケジューリングされた変調及び符号化方式(Modulation and Coding Scheme;MCS)に基づく、請求項5に記載の端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項7】
前記1つ又は複数の副搬送波候補に関する情報は、上位層シグナリングによって受信される、請求項3に記載の端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項8】
2つのPT−RSポートによって受信される複数のPT−RSと、時間領域でコード分割多重化(Code Division Multiplexing in Time domain;CDM−T)される複数の復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DM−RS)ポートに各々関連付けられる前記2つのPT−RSポートと、に基づいて、
前記2つのPT−RSポートによって受信される複数のPT−RSのそれぞれは、互いに異なるリソースブロックにマッピングされる、請求項1に記載の端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項9】
前記PT−RSがマッピングされる副搬送波を有する1つ又は複数のリソースブロックを決定することは、
前記第2の値に基づいて、前記1つ又は複数のリソースブロックのうち、スケジューリングされる最下のリソースブロックに関するオフセットを決定する、こと有する、請求項1に記載の端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項10】
前記PT−RSがマッピングされる副搬送波を有する1つ又は複数のリソースブロックを決定することは、
前記第2の値と前記複数の第1の値のそれぞれとの和に従って、前記第2のインデックスのうち、前記1つ又は複数のリソースブロックに対応する1つ又は複数の第2のインデックスiを決定する、ことをさらに有する、請求項9に記載の端末の位相トラッキング参照信号受信方法。
【請求項11】
無線通信システムにおいて位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal;PT−RS)を受信するよう構成された端末であって、
少なくとも1つの送受信部と、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと動作可能に接続可能であり、実行されると前記少なくとも1つのプロセッサに動作を行わせる指示を記憶する、少なくとも1つのコンピュータメモリと、を有し、当該動作は、
第1のインデックスに従って順に番号付けされた複数のリソースブロックのうち、前記端末に割り当てられたN個のリソースブロックを決定し、
前記N個のリソースブロックは、前記第1のインデックスと異なる第2のインデックスに従って0からN−1まで順に番号付けされ、ここで、Nは、自然数であり、
前記端末に割り当てられたN個のリソースブロックのうち、前記PT−RSがマッピングされる副搬送波を有する1つ又は複数のリソースブロックを決定し、
前記少なくとも1つの送受信部によって、前記1つ又は複数のリソースブロックを介して前記PT−RSを受信する、ことを有し、
前記PT−RSがマッピングされる副搬送波を有する1つ又は複数のリソースブロックを決定することは、
(i)前記PT−RSの周波数密度(frequency density)に関する複数の第1の値と、
(ii)リソースブロックオフセットに関する単一の第2の値と、の組み合わせに基づき、
前記PT−RSの周波数密度は、前記端末に割り当てられたN個のリソースブロックのためにスケジューリングされた帯域幅に関する、端末。
【請求項12】
前記PT−RSの周波数密度は、
2つのリソースブロック当たり1つのPT−RS、又は4つのリソースブロック当たり1つのPT−RSのいずれかに等しい、請求項11に記載の端末。
【請求項13】
前記動作は、
前記少なくとも1つの送受信部によって、前記1つ又は複数のリソースブロック内において、前記PT−RSがマッピング可能な1つ又は複数の副搬送波候補に関する情報を受信する、ことをさらに有する、請求項11に記載の端末。
【請求項14】
前記動作は、
前記1つ又は複数の副搬送波候補のうち、前記PT−RSに関連付けられた復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DM−RS)ポートの周波数位置に基づいて、前記PT−RSがマッピングされる副搬送波の位置を決定する、ことをさらに有する、請求項13に記載の端末。
【請求項15】
前記PT−RSは、前記PT−RSがマッピングされた副搬送波内の前記関連付けられたDM−RSポートがマッピングされるシンボルの後の少なくとも1つのシンボルにマッピングされる、請求項14に記載の端末。
【請求項16】
前記PT−RSが前記少なくとも1つのシンボルにマッピングされる時間領域パターンは、前記端末にスケジューリングされた変調及び符号化方式(Modulation and Coding Scheme;MCS)に基づく、請求項15に記載の端末。
【請求項17】
前記1つ又は複数の副搬送波候補に関する情報は、上位層シグナリングによって受信される、請求項13に記載の端末。
【請求項18】
2つのPT−RSポートによって受信される複数のPT−RSと、時間領域でコード分割多重化(Code Division Multiplexing in Time domain;CDM−T)される複数の復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DM−RS)ポートに各々関連付けられる前記2つのPT−RSポートと、に基づいて、
前記2つのPT−RSポートによって受信される複数のPT−RSのそれぞれは、互いに異なるリソースブロックにマッピングされる、請求項11に記載の端末。
【請求項19】
前記PT−RSがマッピングされる副搬送波を有する1つ又は複数のリソースブロックを決定することは、
前記第2の値に基づいて、前記1つ又は複数のリソースブロックのうち、スケジューリングされる最下のリソースブロックに関するオフセットを決定する、こと有する、請求項11に記載の端末。
【請求項20】
前記PT−RSがマッピングされる副搬送波を有する1つ又は複数のリソースブロックを決定することは、
前記第2の値と前記複数の第1の値のそれぞれとの和に従って、前記第2のインデックスのうち、前記1つ又は複数のリソースブロックに対応する1つ又は複数の第2のインデックスiを決定する、ことをさらに有する、請求項19に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、無線通信システムに関し、無線通信システムにおいて端末が位相トラッキング参照信号を受信する方法及びそれをサポート(支援する)(supporting)装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線アクセスシステム(無線接続システム)(wireless access systems)が音声やデータなどの種々の通信サービスを提供するために広範囲に展開されている。一般に、無線アクセスシステムは、使用可能な(可用の)(available)システムリソース(帯域幅、送信電力など)を共有して複数のユーザとの通信をサポートできる多元接続(多重接続)(multiple access)システムである。多元接続システムの例には、CDMA(Code Division Multiple Access)システム、FDMA(Frequency Division Multiple Access)システム、TDMA(Time Division Multiple Access)システム、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)システム、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)システムなどがある。
【0003】
なお、多数の通信機器がより大きな通信容量を要求することにより、既存のRAT(Radio Access Technology)に比べて向上したモバイルブロードバンド通信の必要性が高まっている。また、多数の機器やモノ(物事)(things)を接続(連結)し(connecting)て、いつでもどこでも多様なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)が次世代通信において考えられている。さらに、信頼性及び遅延などにセンシティブ(敏感)な(sensitive)サービス/UEを考慮した通信システム設計(デザイン)(system design)も考えられている。
【0004】
このように向上したモバイルブロードバンド通信、大規模MTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代RATの導入が論議されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、無線通信システムにおいて端末が位相トラッキング参照信号を受信する方法及びそれをサポートする装置を提供することにある。
【0006】
本発明で遂げようとする技術的目的は、以上で言及した事項に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下に説明する本発明の実施例から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって考慮されてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、無線通信システムにおいて端末が位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal;PT−RS)を受信する方法及びそのための装置を提供する。
【0008】
本発明の一態様であって、無線通信システムにおいて端末が位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal;PT−RS)を受信する方法であって、端末に割り当てられた帯域幅に基づいてPT−RSの周波数密度(frequency density)を決定し、該端末に割り当てられた全リソースブロックに対する新しいリソースブロックインデックスと決定されたPT−RSの周波数密度とに基づいて決定されるPT−RSがマッピングされるリソースブロックでPT−RSを受信する、ことを有する、端末の位相トラッキング参照信号受信方法を提案する。
【0009】
本発明の他の態様であって、無線通信システムにおいて位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal;PT−RS)を受信する端末であって、受信部と、該受信部に接続されて動作するプロセッサと、を有し、該プロセッサは、端末に割り当てられた帯域幅に基づいてPT−RSの周波数密度(frequency density)を決定し、端末に割り当てられた全リソースブロックに対する新しいリソースブロックインデックス及び該決定されたPT−RSの周波数密度に基づいて決定されるリソースブロックでPT−RSを受信するように構成される、端末を提案する。
【0010】
この構成において、PT−RSの周波数密度は、2つのリソースブロック当たり1つのPT−RS、又は4つのリソースブロック当たり1つのPT−RSのうちの1つの値を有する。
【0011】
また、この構成において、端末に割り当てられた全リソースブロックに対する新しいリソースブロックインデックスとしては、端末に割り当てられた全リソースブロックに対する仮想リソースブロックインデックスが適用される。このとき、仮想リソースブロックインデックスは、端末に割り当てられた全リソースブロックのインデックスの順に番号付けされる。
【0012】
また、この構成において、端末は、PT−RSがマッピングされるリソースブロック内において、PT−RSがマッピング可能な1つ又は複数の副搬送波を指示する情報を受信する。
【0013】
このとき、端末は、1つ又は複数の副搬送波のうち、PT−RSと関係を有する復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DM−RS)ポートの周波数位置に基づいて、PT−RSがマッピングされる少なくとも1つの副搬送波の位置を決定する。
【0014】
ここで、情報は、上位層シグナリングにより受信される。
【0015】
また、PT−RSは、PT−RSがマッピングされた少なくとも1つの副搬送波内の対応するDM−RSポートがマッピングされるシンボル以後の少なくとも1つのシンボルにマッピングされて受信される。
【0016】
ここで、PT−RSが少なくとも1つのシンボルにマッピングされる時間領域(ドメイン)(domain)パターンは、端末にスケジューリングされた変調及び符号化方式(Modulation and Coding Scheme;MCS)に基づいて決定される。
【0017】
また、PT−RSが2つのPT−RSポートで受信され、該2つのPT−RSポートが時間領域でコード分割多重化(Code Division Multiplexing in Time Domain;CDM−T)される複数の復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DM−RS)ポートに各々関連付けられる(連関する)(associated with)場合、2つのPT−RSポートで送信されるPT−RSは、互いに異なるリソースブロックにマッピングされて受信される。
【0018】
上述した本発明の態様は、本発明の好適な実施例の一部に過ぎず、本願発明の技術的特徴が反映された様々な実施例が、当該技術の分野における通常の知識を有する者にとって、以下に詳述する本発明の詳細な説明に基づいて導出され、理解されるであろう。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施例によれば、次のような効果がある。
【0020】
本発明によれば、本発明が適用可能な無線通信システムにおいて、端末は、他の参照信号との衝突を最少にしながら位相トラッキング参照信号を受信することができる。
【0021】
本発明の実施例から得られる効果は、以上で言及した効果に限定されず、言及していない他の効果は、以下の本発明の実施例に関する記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって明確に導出され理解されるであろう。即ち、本発明を実施することに伴う意図していない効果も、本発明の実施例から当該技術の分野における通常の知識を有する者によって導出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】物理チャネル及びそれらを用いた信号送信方法を説明する図である。
図2】無線フレームの構造の一例を示す図である。
図3】下りリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)を例示する図である。
図4】上りリンクサブフレームの構造の一例を示す図である。
図5】下りリンクサブフレームの構造の一例を示す図である。
図6】本発明に適用可能なセルフサブフレームの構造(Self-Contained subframe structure)を示す図である。
図7】TXRUとアンテナエレメント(要素)(antenna elements)との代表的な接続方式を示す図である。
図8】TXRUとアンテナエレメントとの代表的な接続方式を示す図である。
図9】本発明の一例によるTXRU及び物理アンテナの観点におけるハイブリッドビームフォーミング(形成)(beamforming)構造を簡単に示す図である。
図10】本発明の一例による下りリンク(DownLink、DL)の送信過程(処理、プロセス)(process)において、同期信号(Synchronization signal)及びシステム情報(System information)に対するビームスウィーピング(掃引)(Beam sweeping)動作を簡単に示す図である。
図11】本発明の一例による端末のDM−RS及びPT−RSの送信動作を簡単に示す図である。
図12】本発明の他の例によるDM−RS及びPT−RSのマッピングパターンを簡単に示す図である。
図13】本発明のさらに他の例によるDM−RS及びPT−RSのマッピングパターンを簡単に示す図である。
図14】本発明の一例によりPT−RSの周波数位置が予め決定された例を示す図である。
図15】本発明に適用可能なPT−RSの周波数パターンを簡単に示す図である。
図16】2つの互いに異なるDM−RSポートグループが端末に各々送信される場合を示す図である。
図17】DM−RSポートグループごとのPT−RSが定義される場合、起こり得る(発生可能な)(that may occur)問題点を簡単に示す図である。
図18】本発明の一例によるPT−Rポートのマッピング例を簡単に示す図である。
図19】本発明の他の例によるPT−RSのマッピング例を簡単に示す図である。
図20】本発明の他の例によるPT−RSのマッピング例を簡単に示す図である。
図21】本発明に適用可能なCSI−RS及びPT−RSのマッピングパターンの一例を簡単に示す図である。
図22】本発明に適用可能なCSI−RS及びPT−RSのマッピングパターンの一例を簡単に示す図である。
図23】本発明に適用可能なPT−RSの潜在的リソース位置を簡単に示す図である。
図24】本発明に適用可能なPT−RSの潜在的リソース位置を簡単に示す図である。
図25】特定のPT−RSの潜在的リソース位置が指示された場合、端末が対応するPT−RSポートのマッピング位置を決定する方法を説明する図である。
図26】本発明の一例によるPT−RSのマッピングパターンを簡単に示す図である。
図27】本発明の一例による端末のPT−RSの受信方法を簡単に示す流れ図である。
図28】提案する実施例を具現できる端末及び基地局の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
添付する図面は、本発明に関する理解を助けるためのものであり、詳細な説明と共に本発明に関する実施例を提供する。但し、本発明の技術的特徴が特定の図面に限定されるものではなく、各図面で開示する特徴が互いに組み合わせられて新しい実施例として構成されてもよい。各図面における参照番号(reference numerals)は、構造的構成要素(structural elements)を意味する。
【0024】
以下の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で組み合わせたものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮することができる。各構成要素又は特徴は、別の構成要素や特徴と組み合わせない形態で実施されてもよく、一部の構成要素及び/又は特徴を組み合わせて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例において説明される動作の順序は、変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えられてもよい。
【0025】
図面に関する説明において、本発明の要旨を曖昧にさせ得る手順又は段階などは記述を省略し、当業者のレベルで理解可能な程度の手順又は段階も記述を省略する。
【0026】
明細書全体を通じて、ある部分がある構成要素を「含む(comprising又はincluding)」とされているとき、これは、別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書における“…部”、“…器”、“モジュール”などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合せによって具現することができる。また、「ある(a又はan)」、「1つ(one)」、「その(the)」及び類似(同様)の関連語は、本発明を記述する文脈において(特に、添付の請求項の文脈において)本明細書に別に指示されたり文脈によって明らかに反駁されない限り、単数及び複数の両方を含む意味で使うことができる。
【0027】
この明細書において、本発明の実施例は、基地局と移動局との間のデータ送受信関係を中心に説明されている。ここで、基地局は、移動局と通信を直接行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書において基地局によって行われるとされている特定の動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)によって行われてもよい。
【0028】
即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network node)からなるネットワークにおいて、移動局との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外の他のネットワークノードで行うことができる。このとき、「基地局」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、gNode B(gNB)、発展した基地局(ABS:Advanced Base Station)又はアクセスポイント(access point)などの用語に言い換えることができる。
【0029】
また、本発明の実施例において、端末(Terminal)は、ユーザ機器(UE:User Equipment)、移動局(MS:Mobile Station)、加入者端末(SS:Subscriber Station)、移動加入者端末(MSS:Mobile Subscriber Station)、移動端末(Mobile Terminal)、又は発展した移動端末(AMS:Advanced Mobile Station)などの用語に言い換えることができる。
【0030】
また、送信端は、データサービス又は音声サービスを提供する固定及び/又は移動ノードを意味し、受信端は、データサービス又は音声サービスを受信する固定及び/又は移動ノードを意味する。したがって、上りリンクでは、移動局を送信端にし、基地局を受信端にすることができる。同様に、下りリンクでは、移動局を受信端にし、基地局を送信端にすることができる。
【0031】
本発明の実施例は、無線アクセスシステムであるIEEE 802.xxシステム、3GPP(3rd Generation Partnership Project)システム、3GPP LTEシステム及び3GPP 5G NRシステム及び3GPP2システムのうち少なくとも1つに開示されている標準文書によってサポートすることができ、特に、本発明の実施例は、3GPP TS 36.211、3GPP TS 36.212、3GPP TS 36.213、3GPP TS 36.321、3GPP TS 36.331、3GPP TS 38.211、3GPP TS 38.212、3GPP TS 38.213、3GPP TS 38.321及び3GPP TS 38.331の文書によってサポートすることができる。即ち、本発明の実施例のうち、説明していない自明な段階又は部分は、上記文書を参照して説明することができる。また、本文書に開示している用語は、いずれも、上記標準文書によって説明することができる。
【0032】
以下、本発明に係る好適な実施形態を添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのもので、本発明が実施され得る唯一の実施形態を表すことを意図するものではない。
【0033】
また、本発明の実施例で使われる特定の用語は、本発明の理解し易さのために提供されるものであり、このような特定の用語の使用は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で他の形態に変更されてもよい。
【0034】
例えば、送信機会区間(TxOP:Transmission Opportunity Period)という用語は、送信区間、送信バースト(Tx burst)又はRRP(Reserved Resource Period)という用語と同じ意味で使うことができる。また、LBT(Listen Before Talk)過程は、チャネル状態がアイドル(遊休)(idle)であるか否かを判断するためのキャリアセンシング過程、CCA(Clear Channel Assessment)、チャネル接続過程(CAP:Channel Access Procedure)と同じ目的で行うことができる。
【0035】
以下、本発明の実施例を利用可能な無線アクセスシステムの一例として3GPP LTE/LTE−Aシステムについて説明する。
【0036】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などの様々な無線アクセスシステムに適用することができる。
【0037】
CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000などの無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)などの無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などの無線技術によって具現することができる。
【0038】
UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP LTE(Long Term Evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)システムは、3GPP LTEシステムを改良したシステムである。本発明の技術的特徴に関する説明を明確にするために、本発明の実施例は、3GPP LTE/LTE−Aシステムを中心に述べられるが、IEEE 802.16e/mシステムなどに適用されてもよい。
【0039】
1.3GPP LTE/LTE A システム
【0040】
1.1.物理チャネル及びこれを用いた信号送受信方法
【0041】
無線アクセスシステムにおいて、端末は、下りリンク(DL:DownLink)で基地局から情報を受信し、上りリンク(UL:UpLink)で基地局に情報を送信する。基地局と端末とが送受信する情報は、一般データ情報及び種々の制御情報を含み、基地局と端末とが送受信する情報の種類/用途によって様々な物理チャネルが存在する。
【0042】
図1は、本発明の実施例で使用可能な物理チャネル及びそれらを用いた信号送信方法を説明する図である。
【0043】
電源が消えた状態で電源が入ったり、新しくセルに進入したりした端末は、S11段階で、基地局と同期を取るなどの初期セルサーチ(探索)(Initial cell search)作業を行う。そのために、端末は、基地局から、プライマリ(主)同期チャネル(P−SCH:Primary Synchronization CHannel)及びセカンダリ(副)同期チャネル(S−SCH:Secondary Synchronization CHannel)を受信して基地局と同期を取り、セルIDなどの情報を取得する。
【0044】
その後、端末は、基地局から物理ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast CHannel)信号を受信してセル内ブロードキャスト情報を取得することができる。
【0045】
一方、端末は、初期セルサーチ段階で下りリンク参照信号(DL RS:DownLink Reference Signal)を受信して下りリンクチャネル状態を確認することができる。
【0046】
初期セルサーチを終えた端末は、S12段階で、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control CHannel)、及び物理下りリンク制御チャネル情報に対応する物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Control CHannel)を受信して、より具体的なシステム情報を取得することができる。
【0047】
その後、端末は、基地局への接続を完了するために、段階S13〜段階S16のようなランダムアクセス過程(Random Access Procedure)を行うことができる。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access CHannel)でプリアンブル(preamble)を送信し(S13)、物理下りリンク制御チャネル及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネルでプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S14)。コンテンション(競合)ベースの(contention-based)ランダムアクセスでは、端末は、更なる物理ランダムアクセスチャネル信号の送信(S15)、並びに物理下りリンク制御チャネル信号及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネル信号の受信(S16)などの衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
【0048】
上述したような手順を行った端末は、その後、一般的な上りリンク/下りリンク信号送信手順として、物理下りリンク制御チャネル信号及び/又は物理下りリンク共有チャネル信号の受信(S17)、及び物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared CHannel)信号及び/又は物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control CHannel)信号の送信(S18)を行うことができる。
【0049】
端末が基地局に送信する制御情報を総称して上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)という。UCIは、HARQ−ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest ACKnowledgement/Negative-ACK)、SR(Scheduling Request)、CQI(Channel Quality Indication)、PMI(Precoding Matrix Indication)、RI(Rank Indication)情報などを含む。
【0050】
LTEシステムにおいて、UCIは、一般的にPUCCHで周期的に送信されるが、制御情報とトラフィックデータとが同時に送信されるべき場合には、PUSCHで送信されてもよい。また、ネットワークの要求/指示によって、PUSCHでUCIを非周期的に送信することもできる。
【0051】
1.2.リソースの構造
【0052】
図2は、本発明の実施例で用いられる無線フレームの構造を示す図である。
【0053】
図2(a)には、フレーム構造タイプ1(タイプ1フレーム構造)(frame structure type1)を示す。フレーム構造タイプ1は、全二重(full duplex)FDD(Frequency Division Duplex)システムにも半二重(half duplex)FDDシステムにも適用可能である。
【0054】
1つの無線フレーム(radio frame)は、Tf=307200×Ts=10msの長さを有するものであり、Tslot=15360×Ts=0.5msの均等な長さを有し、0〜19のインデックスが与えられた20個のスロットで構成される。1つのサブフレームは、2個の連続したスロットで定義され、i番目のサブフレームは、2i及び2i+1に該当するスロットで構成される。すなわち、無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)で構成される。1つのサブフレームを送信するためにかかる時間をTTI(Transmission Time Interval)という。ここで、Tsは、サンプリング時間を表し、Ts=1/(15kHz×2048)=3.2552×10-8(約33ns)と表される。スロットは、時間領域において複数のOFDMシンボル又はSC−FDMAシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block)を含む。
【0055】
1つのスロットは、時間領域において複数のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルを含む。3GPP LTEでは、下りリンクにおいてOFDMAが用いられるので、OFDMシンボルは、1つのシンボル区間(symbol period)を表現するためのものである。OFDMシンボルは、1つのSC−FDMAシンボル又はシンボル区間ということができる。リソースブロック(resource block)は、リソース割り当て単位であり、1つのスロットで複数の連続した副搬送波(subcarrier)を含む。
【0056】
全二重FDDシステムでは、各10ms区間において10個のサブフレームを下りリンク送信と上りリンク送信とのために同時に利用することができる。このとき、上りリンク送信と下りリンク送信とは、周波数領域において分離される。これに対し、半二重FDDシステムでは、端末が送信と受信とを同時に行うことができない。
【0057】
上述した無線フレームの構造は、1つの例に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、様々に変更されてもよい。
【0058】
図2(b)には、フレーム構造タイプ2(タイプ2フレーム構造)(frame structure type2)を示す。フレーム構造タイプ2は、TDDシステムに適用される。1つの無線フレーム(radio frame)は、Tf=307200×Ts=10msの長さを有し、153600×Ts=5msの長さを有する2個のハーフフレーム(half-frame)で構成される。各ハーフフレームは、30720×Ts=1msの長さを有する5個のサブフレームで構成される。i番目のサブフレームは、2i及び2i+1に該当する各Tslot=15360×Ts=0.5msの長さを有する2個のスロットで構成される。ここで、Tsはサンプリング時間を表し、Ts=1/(15kHz×2048)=3.2552×10-8(約33ns)と表される。
【0059】
フレームタイプ2には、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、ガード(保護)区間(GP:Guard Period)、UpPTS(Uplink Pilot Time Slot)の3つのフィールドで構成されるスペシャル(特別)(special)サブフレームが含まれる。ここで、DwPTSは、端末における初期セルサーチ、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局におけるチャネル推定及び端末との上り伝送同期化に用いられる。ガード区間は、上りリンクと下りリンクとの間で、下りリンク信号のマルチパス(多重経路)(multi-path)遅延による上りリンクにおける干渉を除去するための区間である。
【0060】
次の表1は、スペシャルフレームの構成(DwPTS/GP/UpPTSの長さ)を表す。
【0061】
[表1]
【表1】
【0062】
また、LTE Rel−13システムにおいては、スペシャルフレームの構成(DwPTS/GP/UpPTSの長さ)が下記の表のようにX(追加的なSC−FDMAのシンボルの数、上位層パラメータsrs−UpPtsAddにより提供され、パラメータが設定されないと、Xは0である)を考慮して設定される構成が新しく追加されており、LTE Rel−14システムにおいては、Special subframe configuration#10が新しく追加されている。ここで、UEは、下りリンクにおけるノーマルCPのためのSpecial subframe configurations{3,4,7,8}及び下りリンクにおける拡張CPのためのSpecial subframe configurations{2,3,5,6}に対して2つの追加UpPTS SC−FDMAシンボルが設定されることを期待しない。さらに、UEは、下りリンクにおけるノーマルCPのためのSpecial subframe configurations{1,2,3,4,6,7,8}及び下りリンクにおける拡張CPのためのSpecial subframe configurations{1,2,3,5,6}に対して4つの追加UpPTS SC−FDMAシンボルが設定されることを期待しない。(The UE is not expected to be configured with 2 additional UpPTS SC-FDMA symbols for special subframe configurations{3,4,7,8} for normal cyclic prefix in downlink and special subframe configurations{2,3,5,6} for extended cyclic prefix in downlink and 4 additional UpPTS SC-FDMA symbols for special subframe configurations{1,2,3,4,6,7,8} for normal cyclic prefix in downlink and special subframe configurations{1,2,3,5,6} for extended cyclic prefix in downlink)
【0063】
[表2]
【表2】
【0064】
図3は、本発明の実施例で利用可能な下りリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)を例示する図である。
【0065】
図3を参照すると、1つの下りリンクスロットは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含む。ここで、1つの下りリンクスロットは、7個のOFDMシンボルを含み、1つのリソースブロックは、周波数領域において12個の副搬送波を含むとしているが、これに限定されるものではない。
【0066】
リソースグリッド上で各要素をリソースエレメントといい、1つのリソースブロックは、12×7個のリソースエレメントを含む。下りリンクスロットに含まれるリソースブロックの数NDLは、下りリンク送信帯域幅(bandwidth)に依存(従属)する(depends on)。
【0067】
図4には、本発明の実施例で利用可能な上りリンクサブフレームの構造を示す。
【0068】
図4を参照すると、上りリンクサブフレームは、周波数領域において制御領域とデータ領域とに分けることができる。制御領域には、上りリンク制御情報を搬送するPUCCHが割り当てられる。データ領域には、ユーザデータを搬送するPUSCHが割り当てられる。単一搬送波の特性を維持するため、1つの端末は、PUCCHとPUSCHとを同時に送信しない。1つの端末に対するPUCCHには、サブフレーム内にRB対が割り当てられる。RB対に属するRBは、2個のスロットのそれぞれにおいて異なる副搬送波を占める。このようなPUCCHに割り当てられたRB対は、スロット境界(slot boundary)で周波数ホッピング(跳躍)(frequency hopping)する、という。
【0069】
図5は、本発明の実施例で利用可能な下りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0070】
図5を参照すると、サブフレームにおける1番目のスロットにおいてOFDMシンボルインデックス0から最大で3個までのOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域(control region)であり、残りのOFDMシンボルは、PDSCHが割り当てられるデータ領域(data region)である。3GPP LTEで用いられる下りリンク制御チャネルの例には、PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)、PDCCH、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator CHannel)などがある。
【0071】
PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信され、サブフレームにおいて制御チャネルの送信のために用いられるOFDMシンボルの数(すなわち、制御領域のサイズ)に関する情報を搬送する。PHICHは、上りリンクに対する応答チャネルであり、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)に対するACK(ACKnowledgement)/NACK(Negative-ACKnowledgement)信号を搬送する。PDCCHで送信される制御情報を下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)という。下りリンク制御情報は、上りリンクリソース割り当て情報、下りリンクリソース割り当て情報、又は任意の端末グループに対する上りリンク送信(Tx)電力制御命令を含む。
【0072】
2.新しい無線アクセス技術(New Radio Access Technology)システム
【0073】
多数の通信機器がより大きな通信容量を要求することにより、既存の無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)に比べて向上した端末広帯域(Mobile Broadband)通信の必要性が高まっている。また、多数の機器やモノを接続して、いつでもどこでも多様なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)も必要となっている。さらに、信頼性及び遅延などにセンシティブなサービス/UEを考慮した通信システムのデザインが提示されている。
【0074】
このように向上した端末広帯域通信(Enhanced mobile broadband communication)、大規模MTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した新しい無線アクセス技術であって、新しい無線アクセス技術システムが提案されている。以下、本発明では、便宜上、該当技術をNew RAT又はNR(New Radio)と称する。
【0075】
2.1.ニューマロロジ(Numerologies)
【0076】
本発明が適用可能なNRシステムにおいては、以下の表のような様々なOFDMニューマロロジがサポートされている。このとき、搬送波帯域幅の部分(carrier bandwidth part)ごとのμ及びサイクリックプリフィックス(循環前置)(cyclic prefix)情報は、下りリンク(DL)又は上りリンク(UL)ごとに各々シグナリングされる。一例として、下りリンク搬送波帯域幅の部分(downlink carrier bandwidth part)のためのμ及びサイクリックプリフィックス(cyclic prefix)情報は、上位層シグナリングDL−BWP−mu及びDL−MWP−cpを通じてシグナリングされる。他の例として、上りリンク搬送波帯域幅の部分(uplink carrier bandwidth part)のためのμ及びサイクリックプリフィックス(cyclic prefix)情報は、上位層シグナリングUL−BWP−mu及びUL−MWP−cpを通じてシグナリングされる。
【0077】
[表3]
【表3】
【0078】
2.2.フレーム構造
【0079】
下りリンク及び上りリンクの伝送(送信)(transmission)は、長さが10msのフレームで構成される。フレームは、長さが1msの10個のサブフレームで構成される。このとき、各々のサブフレームごとに連続するOFDMシンボルの数は、
である。
【0080】
各々のフレームは、2つの同じサイズのハーフフレーム(half-frame)で構成される。このとき、各々のハーフフレームは、サブフレーム0−4及びサブフレーム5−9で構成される。
【0081】
副搬送波間隔(subcarrier spacing)μに対して、スロットは、1つのサブフレーム内において昇順に
のようにナンバリングされ、1つのフレーム内において昇順に
のようにナンバリングされる。このとき、1つのスロット内に連続するOFDMシンボルの数
は、サイクリックプリフィックスによって以下の表のように決定される。1つのサブフレーム内の開始スロット
は、同じサブフレーム内の開始OFDMシンボル
と時間の次元で整列されている(aligned)。以下の表3は、ノーマルサイクリックプリフィックス(一般循環前置)(normal cyclic prefix)のためのスロットごと/フレームごと/サブフレームごとのOFDMシンボルの数を示し、表4は、拡張サイクリックプリフィックス(拡張された循環前置)(extended cyclic prefix)のためのスロットごと/フレームごと/サブフレームごとのOFDMシンボルの数を示す。
【0082】
[表4]
【表4】
【0083】
[表5]
【表5】
【0084】
本発明が適用可能なNRシステムにおいては、上記のようなスロット構造であって、セルフスロット構造(Self-Contained subframe structure)が適用されている。
【0085】
図6は、本発明に適用可能なセルフサブフレーム構造(Self-Contained subframe structure)を示す図である。
【0086】
図6において、斜線領域(例えば、symbol index=0)は、下りリンク制御(downlink control)領域を示し、黒色領域(例えば、symbol index=13)は、上りリンク制御(uplink control)領域を示す。その他の領域(例えば、symbol index=1〜12)は、下りリンクデータ伝送又は上りリンクデータ伝送のために使用される。
【0087】
このような構造により、基地局及びUEは、1つのスロット内でDL伝送とUL伝送とを順次行うことができ、1つのスロット内でDLデータを送受信し、これに対するUL ACK/NACKも送受信することができる。結果として、この構造では、データ伝送エラーの発生時にデータの再伝送までにかかる時間を短縮させることにより、最終データ伝達の遅延を最小にすることができる。
【0088】
このようなセルフスロット構造においては、基地局及びUEが送信モードから受信モードに、又は受信モードから送信モードに転換するために一定時間の長さのタイムギャップ(time gap)が必要である。このために、セルフスロット構造において、DLからULに転換される時点の一部のOFDMシンボルは、ガード区間(Guard Period、GP)として設定されることができる。
【0089】
以上では、セルフスロット構造がDL制御領域及びUL制御領域を全て含む場合を説明したが、制御領域は、セルフスロット構造に選択的に含まれることができる。即ち、本発明によるセルフスロット構造は、図6に示したように、DL制御領域及びUL制御領域を全て含む場合だけではなく、DL制御領域又はUL制御領域のみを含む場合もある。
【0090】
一例として、スロットは、様々なスロットフォーマットを有することができる。このとき、各々のスロットのOFDMシンボルは、下りリンク(‘D’と表す)、フレキシブル(‘X’と表す)及び上りリンク(‘U’と表す)に分類される。
【0091】
したがって、下りリンクスロットにおいて、UEは、下りリンク伝送が‘D’及び‘X’シンボルでのみ発生すると仮定できる。同様に、上りリンクスロットにおいて、UEは、上りリンク伝送が‘U’及び‘X’シンボルでのみ発生すると仮定できる。
【0092】
2.3.アナログビームフォーミング(形成)(Analog Beamforming)
【0093】
ミリ波(Millimeter Wave、mmW)は波長が短いので、同一面積に多数のアンテナエレメント(要素)(element)の設置が可能である。即ち、30GHz帯域において、波長は、1cmであるので、5×5cmのパネルに0.5lambda(波長)間隔で2次元(2-dimension)配列する場合、合計100個のアンテナエレメントを設けることができる。これにより、ミリ波(mmW)では、多数のアンテナエレメントを使用してビームフォーミング(BeamForming、BF)利得を上げてカバレッジを増加させるか、或いはスループット(throughput)を向上させることができる。
【0094】
このとき、アンテナエレメントごとに伝送電力(パワー)(power)及び位相の調節ができるように、各々のアンテナエレメントは、TXRU(Transceiver)を含む。これにより、各々のアンテナエレメントは、周波数リソースごとに独立したビームフォーミングを行うことができる。
【0095】
しかしながら、100余個の全てのアンテナエレメントにTXRUを設けることは、コストの面で実効性が乏しい。したがって、1つのTXRUに多数(複数)のアンテナエレメントをマッピングし、アナログ位相シフタ(analog phase shifter)でビーム方向を調節する方式が考えられている。かかるアナログビームフォーミング方式では、全帯域において1つのビーム方向しか形成できないので、周波数選択ビームフォーミングが難しいという短所がある。
【0096】
これを解決するために、デジタルビームフォーミング及びアナログビームフォーミングの中間形態として、Q個のアンテナエレメントより少ない数のB個のTXRUを有するハイブリッドビームフォーミング(hybrid BF)が考えられる。この場合、B個のTXRUとQ個のアンテナエレメントとの接続方式によって差(違い)はあるが、同時に伝送可能なビームの方向は、B個以下に制限される。
【0097】
図7及び図8は、TXRUとアンテナエレメント(element)との代表的な接続方式を示す図である。ここで、TXRU仮想化(virtualization)モデルは、TXRUの出力信号とアンテナエレメントの出力信号との関係を示す。
【0098】
図7は、TXRUがサブアレイ(sub-array)に接続された方式を示している。図7の場合、アンテナエレメントは、1つのTXRUのみに接続される。
【0099】
反面、図8は、TXRUが全てのアンテナエレメントに接続された方式を示している。図8の場合、アンテナエレメントは、全てのTXRUに接続される。このとき、アンテナエレメントが全てのTXRUに接続されるためには、図8に示したように、別の加算器が必要である。
【0100】
図7及び図8において、Wは、アナログ位相シフタ(analog phase shifter)により乗じられる位相ベクトルを示す。即ち、Wは、アナログビームフォーミングの方向を決定する主要パラメータである。ここで、CSI−RSアンテナポートと複数のTXRUとのマッピングは、1:1又は1:多である。
【0101】
図7の構成によれば、ビームフォーミングの集束(フォーカシング)が難しいという短所があるが、全てのアンテナ構成を低価で構成できるという長所がある。
【0102】
図8の構成によれば、ビームフォーミングの集束が容易であるという長所がある。但し、全てのアンテナエレメントにTXRUが接続されるので、全体のコストが増加するという短所がある。
【0103】
本発明が適用可能なNRシステムにおいて、複数のアンテナが使用される場合、デジタルビームフォーミング(Digital beamforming)とアナログビームフォーミングとを組み合わせたハイブリッドビームフォーミング(hybrid beamforming)方式が適用される。このとき、アナログビームフォーミング(又はRF(Radio Frequency)ビームフォーミング)は、RF端でプリコーディング(又は組み合わせ(combining))を行う動作を意味する。また、ハイブリッドビームフォーミングにおいて、ベースバンド(baseband)端(end)及びRF端は、各々プリコーティング(又は組み合わせ)を行う。これにより、RFチェーンの数及びD/A(Digital To Analog)(又はA/D(Analog To Digital))コンバータの数を減らしながら、デジタルビームフォーミングに近い性能(performance)を得られるという長所がある。
【0104】
説明の便宜上、ハイブリッドビームフォーミングの構造は、N個の送受信端(Transceiver Unit、TXRU)とM個の物理アンテナとで表すことができる。このとき、送信端から伝送するL個のデータ層(digital layer)に対するデジタルビームフォーミングは、N×L(N by L)行列で表される。その後、変換されたN個のデジタル信号は、TXRUを介してアナログ信号に変換され、変換された信号に対してM×N(M by N)行列で表されるアナログビームフォーミングが適用される。
【0105】
図9は、本発明の一例によるTXRU及び物理アンテナの観点におけるハイブリッドビームフォーミングの構造を簡単に示す図である。このとき、図9において、デジタルビームの数はL個であり、アナログビームの数はN個である。
【0106】
さらに、本発明が適用可能なNRシステムにおいては、基地局がアナログビームフォーミングをシンボル単位で変更できるように設計して、所定の地域に位置する端末に効率的なビームフォーミングをサポートする方法が考えられる。さらに、図9に示したように、所定のN個のTXRUとM個のRFアンテナとを1つのアンテナパネルに定義したとき、本発明によるNRシステムにおいて、互いに独立したハイブリッドビームフォーミングが適用可能な複数のアンテナパネルを導入する方法(方案)(method)も考えられる。
【0107】
以上のように基地局が複数のアナログビームを活用する場合、端末ごとに信号の受信に有利なアナログビームが異なる。よって、本発明が適用可能なNRシステムにおいては、基地局が所定のサブフレーム(SF)内でシンボルごとに異なるアナログビームを適用して(少なくとも、同期信号、システム情報、ページング(paging)など)信号を伝送することにより、全ての端末が受信機会を得るようにするビームスウィーピング(beam sweeping)動作が考えられている。
【0108】
図10は、本発明の一例による下りリンク(DownLink、DL)伝送過程において、同期信号(Synchronization signal)及びシステム情報(System information)に関するビームスウィーピング(Beam sweeping)動作を簡単に示す図である。
【0109】
図10において、本発明が適用可能なNRシステムのシステム情報がブロードキャスト(Broadcasting)方式で伝送される物理リソース(又は物理チャネル)を、xPBCH(Physical Broadcast CHannel)と称する。このとき、1つのシンボル内で互いに異なるアンテナパネルに属する複数のアナログビームは、同時に伝送可能である。
【0110】
また、図10に示したように、本発明が適用可能なNRシステムにおいて、アナログビームごとのチャネルを測定するための構成であって、(所定のアンテナパネルに対応する)単一のアナログビームが適用されて伝送される参照信号(Reference Signal、RS)であるビーム参照信号(Beam RS、BRS)の導入が論議されている。BRSは、複数のアンテナポートに対して定義され、BRSの各々のアンテナポートは、単一のアナログビームに対応する。このとき、BRSとは異なり、同期信号又はxPBCHは、任意の(random)端末がよく受信するようにアナログビームのグループ内の全てのアナログビームが適用されて伝送される。
【0111】
2.4.PT−RS(Phase Tracking Reference Signal)
【0112】
本発明に関連する位相雑音(phase noise)について説明する。時間軸上で発生するジッタ(jitter)は、周波数軸上で位相雑音として現れる。この位相雑音は、時間軸上の受信信号の位相を以下の数式1のようにランダムに変更する。
【0113】
[数式1]
【数1】
【0114】
上記数式1において、
パラメータは、各々、受信信号、時間軸信号、周波数軸信号、位相雑音による位相回転(phase rotation)値を示す。数式11における受信信号がDFT(Discrete Fourier Transform)過程を経る場合、以下の数式2が導き出される。
【0115】
[数式2]
【数2】
【0116】
上記数式2において、
パラメータは、各々、CPE(Common Phase Error)及びICI(inter Cell Interference)を示す。このとき、位相雑音間の相関関係が大きいほど数式12のCPEが大きい値を有する。かかるCPEは、無線LANシステムにおけるCFO(Carrier Frequency Offset)の一種であるが、端末の立場では、位相雑音という観点でCPEとCFOとを同様に解釈することができる。
【0117】
端末は、CPE/CFOを推定することにより周波数軸上の位相雑音であるCPE/CFOを除去し、端末が受信信号についてCPE/CFOを推定する過程は、受信信号の正確なデコーディングのために先行されるべき過程である。これにより、端末がCPE/CFOを正確に推定できるように、基地局は、所知(所定)の(certain)信号を端末に送信することができ、この信号は、位相雑音を推定するための信号として端末と基地局との間で予め共有されたパイロット信号、或いはデータ信号が変更又は複製された信号である。以下、位相雑音を推定するための一連の信号を併せてPCRS(Phase Compensation Reference Signal)又はPNRS(Phase Noise Reference Signal)又はPT−RS(Phase Tracking Reference Signal)と呼ぶ。以下、説明の便宜上、該当構成を全てPT−RSと総称する。
【0118】
3.提案する実施例
【0119】
以下では、上記の技術的思想に基づき、本発明で提案する構成についてより詳しく説明する。
【0120】
以下、PT−RSなどを送信する送信器は基地局(又はTRP(transmission Reception Point)、受信器は端末、と仮定して詳しく説明する。但し、これは、説明の便宜のための仮定であり、実施例によっては、以下の説明において送信器として端末が適用され、受信器として基地局(又はTRP)が適用されることもできる。
【0121】
3.1.第1の提案(PTRS design for CSI-RS distribution and spatial diversity)
【0122】
PT−RSのプリコーディング(precoding)は、周波数軸で循環形式(サイクリング(cycling)の形態)で定義されることができる。基地局は、DM−RSポートとPT−RSポートとの関係を明示的/暗示的に(explicit/implicit)端末に知らせることができる。また、基地局は、各PT−RSポートの周波数位置を端末に明示的/暗示的に知らせることができる。
【0123】
ここで、明示的指示とは、基地局が端末にRRC及び/又はMAC−CE及び/又はDCIにより、“DM−RSポートとPT−RSポートとの関係”又は“PTRSポートの周波数位置”を明示的に知らせることを意味する。一例として、基地局は、特定の周波数ブロック内のPT−RSが送信可能な周波数領域をRRCシグナリングにより設定することができる。
【0124】
また、暗示的指示とは、端末が"BW(帯域幅)及び/又はRANK(ランク)及び/又はMCS(Modulation and Coding Scheme)により、“DM−RSポートとPT−RSポートとの関係”又は“PTRSポートの周波数位置”を暗示的に認知/獲得することを意味する。一例として、端末は、割り当てられたDM−RSポートのうちのPT−RSに関連付けられるDM−RSポートの周波数位置を用いて、PT−RSの周波数位置を決定することができる。
【0125】
図11は、本発明の一例によるDM−RS及びPT−RSのマッピングパターンを簡単に示す図である。
【0126】
図11に示したように、送信器は、2つのDM−RSポート及び2つのPT−RSポートを用いて、受信器にDM−RS及びPT−RSを送信する。このとき、各PT−RSポートは、互いに異なるDM−RSにマッピングされる。一例として、11/12番目のPT−RSポートは、各々、1/2番目のDMRSポートにマッピングされることができる。
【0127】
かかる関係は、基地局が端末に明示的に知らせるか、又は端末が暗示的に決定することができる。
【0128】
ここで、PT−RSポート数は、RRCシグナリング又はMAC−CEにより設定される。
【0129】
又は、PT−RSポート数は、与えられたDM−RSポート数により決定される。一例として、DM−RSポート数が4つである場合、PT−RSポート数は、4つに決定される。又は、DM−RSポート数は、PT−RSポート数の最大値のみを決定し、実際に使用するPT−RSポート数は、RRCシグナリング又はMAC−CEにより決定することもできる。
【0130】
位相ソース(phase source)が1つである場合、1つのPT−RSポートのみが定義される。但し、送信器が、2つのPT−RSポートのうちチャネル性能が良好なポートを選択してPT−RSを受信器に送信すると、受信器の立場ではより正確なCPE(Common Phase Error)を推定できるが、該受信器は、2つのPT−RSポートのうちどのPT−RSポートが選択されたかが分からない曖昧さ(ambiguity)が発生することができる。
【0131】
この曖昧さを解消するために、送信器は、2つのPT−RSポートを周波数軸で変更しながらPT−RSを送信することができる。これにより、さらに空間的多様性(spatial diversity)を得ることができる。このとき、PTRSポート#1/2がどの(リソース)位置で定義されたかに関する情報は、基地局から端末に明示的又は暗示的に提供される。
【0132】
一例として、端末は、割り当てられたRBs内の周波数軸上の最小(最下)(lowest)インデックスを有するREにPTRSポート#11をマッピングし、その後のREにPTRSポート#12をマッピングすることができる。かかる方法により、端末は、周波数軸方向に互いに異なるPTRSポートをマッピングしてPT−RSを送信又は受信することができる。
【0133】
図12は、本発明の他の例によるDM−RS及びPT−RSのマッピングパターンを簡単に示す図である。このとき、端末には、3つのRBが割り当てられていると仮定する。
【0134】
この場合、図12に示したように、PTRSポート#11は、2つのRBにマッピングされ、PTRSポート#12は、2つのRBにマッピングされる。
【0135】
図13は、本発明のさらに他の例によるDM−RS及びPT−RSのマッピングパターンを簡単に示す図である。このとき、端末には、互いに分離されたRBグループが割り当てられたと仮定する。
【0136】
この場合、端末は、物理RBインデックスではない仮想のRBインデックスを使用して、PT−RSポートをマッピングすることができる。一例として、図13のRB#3〜#5、RB#15〜#17を、各々、vRB#1〜#6に転換した後、端末は、互いに異なるPT−RSポートを周波数軸で順に変更しながらマッピングする。次いで、間の端末は、マッピングされたPT−RSポートによりPT−RSを送信又は受信する。
【0137】
本発明において、CQIは、各コードワードごとに報告される。このとき、1つのコードワードは、複数の層(レイヤ、階層)(layers)(例えば、DMRSポート)にマッピングされる。この場合、端末は、特定のコードワードが他のコードワードより状態が良好であることを把握できる。よって、最高のCQIを有するコードワードに属する複数のレイヤとPT−RSポートとが対応するように、端末は、DM−RSポートとPT−RSポートとをマッピングする。
【0138】
一例として、8レイヤの送信において、1st CW及び2nd CWが定義され、1st CWは、#1〜#4のDM−RSポートと、2nd CWは、#5〜#8のDM−RSポートと、マッピングされたと仮定する。
【0139】
このとき、1st CWのCQIが2nd CWより良好である場合、#1〜#4のDM−RSポートは、#11〜#14のPT−RSポートに対応することができる。このとき、#11〜#14のPT−RSポートは、周波数軸で互いに変更されながらマッピングされることができる。(又は2nd CWのCQIが1st CWより良好である場合は、#5〜#8のDM−RSポートが#11〜#14のPT−RSポートと対応することもできる)
【0140】
なお、2つのCWが同じCQIを有する場合、端末は、常に特定のCW(例えば、1st CW)を優先的に利用することができる。即ち、特定のCWとマッピングされたDM−RSポートをPT−RSポートにマッピングすることができる。
【0141】
又は、端末は、レイヤ数がより多く定義されたCWを選択し、選択されたCWとマッピングされたDM−RSポートをPT−RSポートにマッピングすることができる。この場合、相対的に大きい空間的多様性(spatial diversity)を期待できる。
【0142】
一方、#11〜#14のPT−RSポートのうちの一部のみが選択されて周波数軸で互いに変更されながらマッピングすることもできる(周波数領域に交互にマッピングされてもよい)(may be alternately mapped to the frequency domain)。一例として、RRCシグナリングにより使用可能なPT−RSポート数が2に設定された場合、送信器は、#11〜#12のPT−RSポートのみを周波数軸で互いに変更しながらPT−RSを送信できる。
【0143】
基地局は、PT−RSの時間軸及び/又は周波数軸に対する潜在的(potential)(リソース)位置を予め設定し、RRCシグナリング及び/又はMAC−CE及び/又はDCIにより、端末に、PT−RSに対する潜在的(リソース)位置を知らせることができる。
【0144】
図14は、本発明の一例によりPT−RSの周波数位置が予め決定された例を示す。図14において、PT−RSの(潜在的)周波数位置は、CSI−RSを考慮して決定される。
【0145】
よって、端末は、潜在的PT−RS位置について、データ又はPT−RSをマッピング(又は定義)することができる。但し、この場合、PT−RSは、潜在的PT−RS(リソース)位置を除いた他の位置については定義しないこともできる。
【0146】
このように、基地局は、全てのCSI−RSポートについてPT−RS衝突(collision)が分散されるように予めPT−RSの潜在的な位置を決定し、これをRRCシグナリング及び/又はMAC−CE及び/又はDCIにより端末に知らせる。
【0147】
3.2.第2提案(Frequency pattern design for PT-RS)
【0148】
本発明において、PT−RSの周波数密度(frequency density)は、1/2/4/8/16個のRB当たり1副搬送波と設定される。これにより、以下の表のようなPT−RSの周波数密度が適用される。
【0149】
[表6]
【表6】
【0150】
但し、表6によれば、PT−RS副搬送波の数は、周波数密度の遷移境界(transition boundary)で急に減少することが分かる。一例として、スケジューリングされたBWが8及び9である場合、対応するPT−RS副搬送波の数は、各々8つ及び4つである。
【0151】
これにより、より広いBWのためのPT−RS副搬送波の数は、より狭いBWのためのPT−RS副搬送波の数より小さいことができる。
【0152】
特に、BLER(BLock Error Rate)の性能は、割り当てられたBWが大きくなるほどPT−RS副搬送波の数にセンシティブになる。
【0153】
したがって、表6によれば、特定のBWのためのPT−RS副搬送波の数が不適切に設定されることができる。また、周波数密度が1未満のPT−RSを含むPRBにおいても曖昧さが発生することができる。
【0154】
かかる問題を解決するために、1未満の周波数密度のために、PT−RSを含むPRBインデックスi(i=0、…、L−1)は、以下のような数式により決定される。このとき、Lは、PT−RS副搬送波の数を意味する。
【0155】
[数式3]
【数3】
【0156】
上記数式3において、パラメータP及びkは、各々割り当てられたPRBの数及びPRBオフセット値を意味する。
【0157】
上記数式3によれば、PT−RS副搬送波の数は、遷移境界(transition boundary)に関係なく一定に設定される。また、周波数密度も、スケジューリングされたBWが増加するほど減少することができる。
【0158】
数式3において、
及び
である場合、PT−RS周波数パターンは、図15のようになる。
【0159】
図15は、本発明に適用可能なPT−RSの周波数パターンを簡単に示す図である。図15では、説明の便宜上、数式3のPRBオフセット値kが0であると仮定する。
【0160】
これにより、表6は、以下の表のように修正できる。このとき、K値は、スケジューリングされたBWの与えられた範囲により固定される(例えば、L=8 for P>8)。
【0161】
[表7]
【表7】
【0162】
数式3では、切り捨て関数を適用することを仮定しているが、切り捨て関数の代わりに、四捨五入関数又は切り上げ関数が適用されることもできる。一例として、切り上げ関数が適用される場合、PT−RSを含むPRBインデックスは、以下の数式により算出される。
【0163】
[数式4]
【数4】
【0164】
数式3又は数式4において、Lは、BWごとに異なるように設定される。これは、BWが大きくなるほど、必要なPT−RSの数(L)が大きくなるためである。
【0165】
このとき、以下の表のような定義が適用される。
【0166】
[表8]
【表8】
【0167】
一方、一定数以上のPT−RSが周波数軸で定義される場合は、PT−RS副搬送波数の増加は、性能を向上させるよりむしろオーバーヘッドを増加させて、却ってスペクトル効率(spectral efficiency)の観点で損失が発生する。
【0168】
よって、LX(x=1、…、N−1)については、以下のような関係が適用される。
【0169】
[数式5]
【数5】
【0170】
上述したPT−RSを含むPRBインデックスを算出する数式は、仮想のPRBインデックスについても適用可能である。即ち、実際にPRBが連続しなくても、仮想のPRBインデックスを数式に適用してPT−RSの周波数位置を決定できる。
【0171】
一例として、実際の物理PRBの位置が以下のようである場合、仮想のPRB位置は、以下のように変更される。
【0172】
割り当てられた物理PRBインデックス=PRB#10〜#15、PRB#30〜#39−>vPRB#0〜#15に変更される。
【0173】
次いで、変更されたvPRBを基準として上記数式が適用される。
【0174】
次いで、数式により算出されたvPRB基準のPT−RSの周波数位置は、物理PRBインデックスを基準として以下のような方法により算出される。
【0175】
−vPRB#0〜#5に含まれたvPRB#Aの場合、PRB#A+10に対応する。
【0176】
−vPRB#6〜#15に含まれたvPRB#Bの場合、PRB#B+24に対応する。
【0177】
さらに、実際の物理リソース位置を考慮して、上記数式を以下のように変更することもできる。
【0178】
[数式6]
【数6】
【0179】
ここで、
は、実際に割り当てられた物理PRBの最小インデックスを意味する。
【0180】
上記数式は、割り当てられた物理PRBが全て連続するときに有用に活用される。
【0181】
3.3.第3提案(PT-RS port multiplexing for time CDMed DMRS port)
【0182】
図16は、2つの互いに異なるDM−RSポートグループが端末に各々送信される場合を示す図である。
【0183】
図16に示したように、2つの互いに異なるDM−RSポートグループ(例えば、TRP(transmission Reception Point))が端末に各々送信される場合、各DM−RSポートグループごとに1つのPT−RSポートが定義される。
【0184】
本発明において、DM−RSポートグループ#0は、DMRSポート{#0、#1}、そして、DM−RSポートグループ#1は、DM−RSポート{#7、#8}が割り当てられたと仮定する。また、各DM−RSポートグループでPT−RSが定義されることができる。
【0185】
図17は、DM−RSポートグループごとにPT−RSが定義される場合、起こり得る問題点を簡単に示す図である。
【0186】
図17に示したように、DM−RSポートグループごとにPT−RSが同一のリソースに重畳して設定される場合、問題が発生し得る。これは、PT−RSが互いに区分(区別)され(distinguished)ないためである。
【0187】
以下では、CDM−Tの関係にある複数のDM−RSポートの各々にPT−RSポートが関連する場合、各々のPT−RSポートがCDM−Fの関係にある(副搬送波)REの各々にマッピングされる具体的な例について詳しく説明する。
【0188】
このとき、本発明において、特定のDM−RSポートと特定のPT−RSポートとが関連する(association)とは、両ポートについて同じプリコーディングが適用されることを意味する。又は、少なくとも1つのDM−RSポート(例えば、DM−RSポートグループ)と特定のPT−RSポートとが関連するとは、少なくとも1つのDM−RSポート(例えば、DM−RSポートグループ)は、PT−RSポートで送信されたPT−RSに基づくCPE(Common Phase Error)を互いに共有することを意味する。
【0189】
図18は、本発明の一例によるPT−RSポートのマッピング例を簡単に示す図である。
【0190】
図18に示したように、PT−RSポート#4は、周波数軸0番のRE(又は、副搬送波)とCDM(Code Division Multiplexing)された2番のRE(又は副搬送波)にマッピングされることができる。これにより、PT−RSポート#0とPT−RSポート#4とは、互いに直交性を維持することができる。
【0191】
このとき、CDM−Tされている2つのPT−RSポートを互いに異なるRE(又は副搬送波)にマッピングさせる方法として、以下のような規則が考えられる。
【0192】
(1)DM−RSの構成1
【0193】
−PT−RSポートがDMRSポート#0〜#3のうちの1つに関連する場合、PT−RSポートは、CDM−Fされている2つのRE(又は副搬送波)のうちの下側(のRE)に位置付けられ(位置させ)る(located)。
【0194】
−PT−RSポートがDMRSポート#4〜#7のうちの1つに関連する場合、PT−RSポートは、CDM−Fされている2つのRE(又は副搬送波)のうちの上側(のRE)に位置付けられる。
【0195】
(2)DM−RSの構成2
【0196】
−PT−RSポートがDM−RSポート#0〜#5のうちの1つに関連する場合、PT−RSポートは、CDM−Fされている2つのRE(又は副搬送波)のうちの下側に位置付けられる。
【0197】
−PT−RSポートがDM−RSポート#6〜#11のうちの1つに関連する場合、PT−RSポートは、CDM−Fされている2つのRE(又は副搬送波)のうちの上側に位置付けられる。
【0198】
一方、図18において、DM−RSポート#0〜#3は、互いにCDM−F又はFDMされた関係を有し、これらは、各々DM−RSポート#4〜#7とCDM−Tされていると仮定する。但し、図18は、ポート番号付けに関する一例に過ぎず、上記ポート番号付けは、図18とは異なるように適用されることもできる。但し、ここで重要な事項は、DM−RSポートがCDM−F又はFDM又はCDM−Tされているか否かによって、PT−RSポートがマッピングされる副搬送波の位置が決定されるということである。かかる事項は、上述したDM−RSの構成1及びDM−RSの構成2についても同様に適用される。
【0199】
このような規則は、CDM−Tの関係にある複数のDM−RSポートの各々にPT−RSポートが関連する場合にのみ定義されることができる。このとき、上述した場合でなければ、PT−RSポートは、CDM−Fされている2つのRE(又は副搬送波)のうち、常に下側に位置付けられる(located)。
【0200】
より具体的な実施例として、DM−RSの構成1において、DM−RSポート#0についてはPT−RSポートが定義されない反面、DM−RSポート#4のみにPT−RSポートが定義される場合、DM−RSポート#4に対応するPT−RSポートは、下側にマッピングされることができる。
【0201】
上述した規則において、各条件による“下側/上側”は、実施例によって変更可能である。
【0202】
また、上述した規則において、各条件による“下側/上側”は、RRCシグナリングにより設定されることもできる。
【0203】
なお、該当のPT−RSの基本位置は、CDM−FされたRE(又は副搬送波)の上側と定義されることができる。この場合、上述した実施例は、以下のように変更可能である。
【0204】
より具体的な実施例として、DM−RSの構成1においてDM−RSポート#0についてPT−RSポートが定義されない反面、DM−RSポート#4のみにPT−RSポートが定義される場合、DM−RSポート#4に対応するPT−RSポートは、上側にマッピングされることができる。
【0205】
このような規則によれば、PT−RSポート間で直交性が維持される。
【0206】
また、単一のDCI(single DCI)である場合、互いに異なるDM−RSポートグループは、同じBWを有し、特に1つのCW(コードワード)の場合、同じMCSを有する。このとき、MCSがPT−RSの送信条件を満たす場合、全てのDMRSポートグループは、PT−RSを送信しなければならない。この場合、図18のような場合が発生し得る。
【0207】
したがって、本発明で提案する規則は、単一のDCIの場合に適合する解決方法である。
【0208】
一方、マルチDCI(multi-DCI)の場合は、互いに異なるDM−RSポートグループは、互いに異なるBWを有し、互いに異なるMCSを有する。しかしながら、上述した提案事項を適用する場合、相変わらずPT−RSポート間で直交性が維持される。
【0209】
また、CDM−Tの関係にある複数のDM−RSポートの各々にPT−RSポートが関連する場合、各々のPT−RSポートは、同じRBに位置付けられるか、又は互いに異なるRBに位置付けられる。
【0210】
以下、互いに異なるPT−RSポートが互いに異なるRBに位置する(located)場合を例示するが、実施例によっては、互いに異なるPT−RSポートは、同じRBに位置することができる。
【0211】
図19及び図20は、本発明の他の例によるPT−RSのマッピング例を簡単に示す図である。
【0212】
図19において、8−RB以後のBWについて、周波数軸に隣接するPT−RSは、1つ以上のRBの間隔でマッピングされる。
【0213】
かかる特徴によれば、互いに異なるPT−RSポートは、図20のようにRB−wiseの形態で分布される。
【0214】
3.4.第4提案(Higher layer signaling for PT-RS potential location indication)
【0215】
図21及び図22は、本発明に適用可能なCSI−RS及びPT−RSのマッピングパターンの例を簡単に示す図である。
【0216】
図21及び図22に示したように、PT−RSは、CSI−RSとの衝突を避けるために、図21及び図22のようにCSI−RSとFDMされるようにマッピングされる。
【0217】
但し、互いに異なるTRP(transmission Reception Point)間のCSI−RS衝突(collision)を最小にするために、各TRPは、CSI−RSを互いに異なるリソース位置で送信することができる(例えば、図21及び図22)。
【0218】
これにより、各TRP/セル/gNBごとにCSI−RSのマッピング位置が異なるように設定される場合、PT−RSの潜在的なリソース位置も変更する必要がある。したがって、基地局は、端末にPT−RSの潜在的位置を知らせることができ、このような情報は、DCI及び/又は上位層シグナリング(例えば、RRC/MAC−CE)などにより送信されることができる。
【0219】
一例として、CSI−RSの位置及びシグナリングの簡素化のために、PT−RSの潜在的リソース位置は、以下のように設定される。
【0220】
まず、端末には、既に定義された複数のPT−RS(リソース)位置のうちの1つがDCI及び/又は上位層シグナリング(例えば、RRC/MAC−CE)により設定される。また、端末は、設定されたリソース位置内でPT−RSを送受信することができる。
【0221】
(1)DM−RSの構成1
【0222】
図23は、本発明に適用可能なPT−RSの潜在的リソース位置を簡単に示す図である。
【0223】
図23に示したように、DM−RSの構成1の場合、3つのPT−RSの潜在的リソース位置(PT−RSの位置1/2/3)が定義される。このとき、基地局は、3つのリソース位置のうちの1つを端末に設定することができる。
【0224】
また、図23で提案したPT−RSの潜在的リソース位置のうちの一部のみがPT−RSの潜在的リソース位置として定義されることができる。一例として、図23のPT−RSの位置1及びPT−RSの位置3のみが定義される。この場合、基地局は、1ビットサイズの情報によりPT−RSのリソース位置を端末に指定することができる。
【0225】
(2)DM−RSの構成2
【0226】
図24は、本発明に適用可能なPT−RSの潜在的リソース位置を簡単に示す図である。
【0227】
図24に示したように、DM−RSの構成2の場合、2つのPT−RSの潜在的リソース位置(PT−RSの位置1/2)が定義される。このとき、基地局は、2つのリソース位置のうちの1つを端末に設定することができる。
【0228】
これらの構成において、基地局又は端末のPT−RSの送信の有無は、MCS及び/又は割り当てられたBWにより決定される。このとき、PT−RSが送信されない場合は、該当リソース領域ではその代わりにデータが送信される。これにより、上述したリソース位置では必ずPT−RSが送信されないので、指示されるリソース位置は、PT−RSの潜在的リソース位置と言える。
【0229】
図25は、特定のPT−RSの潜在的リソース位置が指示された場合、端末が対応するPT−RSポートのマッピング位置を決定する方法を説明する図である。
【0230】
図25において、端末については図23のPT−RSの位置3が設定されたと仮定する。このとき、端末は、設定されたPT−RS領域(例えば、PT−RSの位置3)でPT−RSポートがマッピングされるDM−RSポート#0に対する副搬送波(subcarrier)を決定できる。
【0231】
このとき、PT−RSポートは、DM−RSポートと同一の副搬送波の位置にいる必要があるので、PT−RSポートに対応する副搬送波の位置は、サブキャリア#0又はサブキャリア#2である。この場合、上記3.3.で説明した技法などによって、端末は、PT−RSポートがマッピングされる正確な副搬送波の位置を決定することができる。
【0232】
3.5.第5提案(Enhanced PT-RS port multiplexing for time CDMed DMRS port)
【0233】
本発明が適用可能なNRシステムにおいて、DM−RSの構成1の場合、PT−RSが送信されると、DM−RSポート#1000〜#1003のみが活性化される。言い換えれば、上記の場合、DM−RSポート#1004〜#1007は、非活性化されることもできる。
【0234】
これにより、以下の表のように定義される。このとき、以下の表においてUL−PTRS−RE−offsetは、上述したPT−RSの潜在的リソース位置を指示するために(用途として)活用できる。
【0235】
[表9]
【表9】
【0236】
さらに、本発明が適用可能なNRシステムでは、DM−RSの構成1の場合についてもPT−RSが設定されるDM−RSポート#1004〜#1007が活性化されることができる。
【0237】
DM−RSポート#1004〜#1007にPT−RSポートが関連する場合、対応するPT−RSポートに対する周波数リソース位置は、従来のDM−RSポート#1000〜#1003のために割り当てられたPT−RSポートに対する周波数リソース位置と重畳することができる。
【0238】
よって、以下では、DM−RSポート#1004〜#1007(for DMRS configuration type I)又はDM−RSポート#1006〜#1011(for DMRS configuration type II)に関連するPT−RSポートに対する周波数リソース位置を決定する具体的な方法について詳しく説明する。
【0239】
以下、DM−RSの構成タイプ1を基準として本発明で提案する構成について説明するが、該当構成は、DM−RSの構成タイプ2についても同様に適用できる。
【0240】
但し、DM−RSの構成タイプ1の場合、DM−RSポート#1000〜#1003とDM−RSポート#1004〜#1007とは、互いにCDM−Tの関係を有することができる。反面、DM−RSの構成タイプ2の場合、DM−RSポート#1000〜#1005とDM−RSポート#1006〜#10011とは、互いにCDM−Tの関係を有する。
【0241】
本発明において、CDM−Tの関係においてDM−RSポートと関連付けられた(連携する)(associated)PT−RSポートは、互いに異なるRBにマッピングされる(又は位置付けられる)。
【0242】
一例として、PT−RSの周波数密度が2つのRB当たり1つ(即ち、1/2)であり、端末についてRB#0〜#5が割り当てられたと仮定する。このとき、DM−RSポート#1000と関連付けられたPT−RSポートが1、3、5番目のRBに位置する場合、DM−RSポート#1004と関連付けられたPT−RSポートは、2、4、6番目のRBに位置することができる。
【0243】
また、CDM−Tの関係においてDM−RSポートに関連付けられたPT−RSポートのRB位置は、以下の数式により決定される。以下の数式において、[]は、それぞれ、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)(or UE ID)、PT−RSの周波数密度を指示する情報(例えば、2である場合、PT−RSの周波数密度は1/2。4である場合、PT−RSの周波数密度は1/4)、割り当てられたRB数を示す。
【0244】
[数式7]
【数7】
【0245】
(1)DM−RSポートの構成タイプ1
【0246】
DM−RSポート#1000〜#1003に関連付けられたPT−RSポートのRB位置は、以下の数式により決定される。このとき、以下の数式において、
は、周波数領域におけるリソースブロックのサイズを示す値であり、該当リソースブロックに含まれた副搬送波の数を表す。
【0247】
[数式8]
【数8】
【0248】
DM−RSポート#1004〜#1007に関連付けられたPT−RSポートのRB位置は、以下の数式により決定される。
【0249】
[数式9]
【数9】
【0250】
上記式において、
としては、1の値の代わりに0ではない他の値を設定することができる。このとき、
は、上位層シグナリングにより設定される。又は、
値によって、
は、互いに異なる値を有することができる。一例として、
のような関係が適用される。
【0251】
(2)DM−RSポートの構成タイプ2
【0252】
DMRSポート#1000〜#1005に関連付けられたPT−RSポートのRB位置は、以下の数式により決定される。
【0253】
[数式10]
【数10】
【0254】
DM−RSポート#1006〜#1011に関連付けられたPT−RSポートのRB位置は、以下の数式により決定される。
【0255】
[数式11]
【数11】
【0256】
上記式において、
としては、1の値の代わりに0ではない他の値を設定することができる。このとき、
は、上位層シグナリングにより設定される。又は、
値によって、
は、互いに異なる値を有することができる。一例として、
のような関係が適用される。
【0257】
図26は、本発明の一例によるPT−RSのマッピングパターンを簡単に示す図である。
【0258】
図26では、
と設定され、DM−RSの構成タイプ1の場合を仮定する。
【0259】
但し、RBの数が1つである場合、端末は、PT−RSポートがDM−RSポート#1004〜#1007のうちの1つのDM−RSに関連付けられていることを期待しない。
【0260】
図27は、本発明の一例による端末のPT−RSの受信方法を簡単に示す流れ図である。
【0261】
まず、端末は、端末に割り当てられた帯域幅に基づいてPT−RSの周波数密度(frequency density)を決定する(S2710)。
【0262】
本発明において、PT−RSの周波数密度としては、
【0263】
−2つのリソースブロック当たり1つのPT−RS、
【0264】
−4つのリソースブロック当たり1つのPT−RS
【0265】
などの周波数密度が適用される。
【0266】
次いで、端末は、PT−RSのリソース位置を決定し、決定されたリソース位置でPT−RSを受信する(S2720)。
【0267】
より具体的には、端末は、端末に割り当てられた全リソースブロックに対する新しいリソースブロックインデックスと上記決定されたPT−RSの周波数密度とに基づいて決定されるリソースブロックによりPT−RSを受信する。
【0268】
ここで、端末に割り当てられた全リソースブロックに対する新しいリソースブロックインデックスは、端末に割り当てられた全リソースブロックに対する仮想のリソースブロックインデックスを意味する。このとき、仮想のリソースブロックインデックスは、端末に割り当てられた全リソースブロックのインデックスの順に番号付けされる。
【0269】
このとき、端末は、PT−RSがマッピングされるリソースブロック内において、PT−RSがマッピング可能な1つ又は複数の副搬送波を指示する情報を受信する。
【0270】
よって、端末は、1つ又は複数の副搬送波のうち、PT−RSと関係を有する復調参照信号(Demodulation Reference Signal;DM−RS)ポートの周波数位置に基づいてPT−RSがマッピングされる少なくとも1つの副搬送波位置を決定することができる。
【0271】
このような情報は、上位層シグナリングにより受信される。
【0272】
このようなPT−RSは、PT−RSがマッピングされた少なくとも1つの副搬送波内の対応する(associated)DM−RSポートがマッピングされるシンボル以後の少なくとも1つのシンボルにマッピングされて受信される。
【0273】
この場合、PT−RSが少なくとも1つのシンボルにマッピングされる時間領域パターンは、端末にスケジューリングされたMCS(Modulation and Coding Scheme)に基づいて決定される。
【0274】
また、PT−RSが2つのPT−RSポートで受信され(又は2つのPT−RSポートに対して定義され)、該2つのPT−RSポートが時間領域でコード分割多重化(Code Division Multiplexing In Time Domain;CDM−T)される複数の復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DM−RS)ポートと各々関連付けられる場合、2つのPT−RSポートで送信されるPT−RSは、互いに異なるリソースブロックにマッピングされて受信される。
【0275】
参考として、本発明に適用可能なPT−RSポートとDM−RSポートとは、以下のような方法により連関関係(association)が設定される。
【0276】
(1)1つのDM−RSポートグループが定義される場合
【0277】
この場合、1つのPT−RSポートが定義される。
【0278】
一例として、1つのコードワードの場合、PT−RSポートは、DM−RSポートグループのうち、最小のインデックスを有するDM−RSポートに関連付けられ(又はマッピングされ)る。
【0279】
他の例として、2つのコードワードの場合は、PT−RSポートは、higher MCSを有するCWに属するDM−RSポートのうち、最小のインデックスを有するDMRSポートに関連付けられ(又はマッピングされ)る。
【0280】
(2)2つのDM−RSポートグループが定義される場合
【0281】
この場合、2つのPT−RSポートが定義される。
【0282】
このとき、各DM−RSのポートグループで、PT−RSが1つずつ送信される。この場合、各PT−RSポートは、各DM−RSポートグループにおいて最小のインデックスを有するDM−RSポートに関連付けられ(又はマッピングされ)る。
【0283】
又は、この場合、1つのPT−RSポートが定義されることができる。
【0284】
このとき、PT−RSポートは、Higher MCSを有するCWに属するDM−RSポートのうち、最小のインデックスを有するDM−RSポートに関連付けられ(又はマッピングされ)る。
【0285】
上述した提案方式に関する一例も、本発明の具現方法の1つとして含まれてもよく、一種の提案方式と見なし得ることは明白な事実である。また、上述した提案方式は、独立して具現されてもよく、一部の提案方式の組合せ(又は、併合)の形態で具現されてもよい。上記提案方法適用の有無に関する情報(又は、上記提案方法の規則に関する情報)は、基地局が端末に事前に定義されたシグナル(例えば、物理層シグナル又は上位層シグナル)で知らせるように規則が定義されてもよい。
【0286】
4.装置構成
【0287】
図28は、提案する実施例を具現できる端末及び基地局の構成を示す図である。図28に示した端末及び基地局は、上述した端末と基地局との間の位相トラッキング参照信号の送受信方法の実施例を具現するように動作する。
【0288】
端末(UE:User Equipment)1は、上りリンクでは送信端として動作し、下りリンクでは受信端として動作することができる。また、基地局(eNB:e-Node B)100は、上りリンクでは受信端として動作し、下りリンクでは送信端として動作することができる。
【0289】
即ち、端末及び基地局は、情報、データ及び/又はメッセージの送信及び受信を制御するためにそれぞれ、送信器(Transmitter)10,110及び受信器(Receiver)20,120を含むことができ、情報、データ及び/又はメッセージを送受信するためのアンテナ30,130などを含むことができる。
【0290】
また、端末及び基地局は、それぞれ、上述した本発明の実施例を行うためのプロセッサ(Processor)40,140、及びプロセッサの処理過程を一時的(臨時的)に(temporarily)又は持続的に記憶できるメモリ50,150を含むことができる。
【0291】
このように構成された端末1は、プロセッサ40により端末に割り当てられた帯域幅に基づいてPT−RSの周波数密度(frequency density)を決定する。次いで、端末1は、受信器20を介して端末に割り当てられた全リソースブロックに対する新しいリソースブロックインデックス及び上記決定されたPT−RSの周波数密度に基づいて決定されるリソースブロックを介してPT−RSを受信する。
【0292】
端末及び基地局に含まれた送信器及び受信器は、データ送信のためのパケット変復調機能、高速パケットチャネルコーディング機能、直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)パケットスケジューリング、時分割二重(デュプレックス)(TDD:Time Division Duplex)パケットスケジューリング及び/又はチャネル多重化機能を有することができる。また、図28の端末及び基地局は、低電力RF(Radio Frequency)/IF(Intermediate Frequency)ユニットをさらに含むことができる。
【0293】
一方、本発明において端末として、個人携帯端末機(PDA:Personal Digital Assistant)、セルラフォン、個人通信サービス(PCS:Personal Communication Service)フォン、GSM(登録商標)(Global System for Mobile)フォン、WCDMA(登録商標)(Wideband CDMA)フォン、MBS(Mobile Broadband System)フォン、ハンドヘルドPC(Hand-Held PC)、ノートPC、スマート(Smart)フォン、又はマルチモードマルチバンド(MM−MB:Multi Mode-Multi Band)端末機などを用いることができる。
【0294】
ここで、スマートフォンとは、移動通信端末機と個人携帯端末機との長所を混合した端末機であり、移動通信端末機に、個人携帯端末機の機能である日程管理、ファクシミリ送受信、及びインターネット接続などのデータ通信機能を統合した端末機を意味することができる。また、マルチモードマルチバンド端末機とは、マルチモデムチップを内蔵して携帯インターネットシステム及び他の移動通信システム(例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)2000システム、WCDMA(登録商標)(Wideband CDMA)システムなど)のいずれにおいても作動し得る端末機のことを指す。
【0295】
本発明の実施例は、様々な手段によって具現することができる。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせなどによって具現することができる。
【0296】
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例による方法は、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、DSPD(Digital Signal Processing Device)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0297】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例による方法は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順又は関数などの形態として具現することができる。例えば、ソフトウェアコードは、メモリ50,150に記憶し、プロセッサ40,140によって駆動することができる。上記メモリユニットは、上記プロセッサの内部又は外部に設けられて、既に公知である様々な手段によって、上記プロセッサとデータをやり取りすることができる。
【0298】
本発明は、本発明の技術的アイディア及び必須の特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態として具体化することができる。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付する請求項の合理的解釈によって決定しなければならず、本発明の等価的範囲内における変更は、いずれも本発明の範囲に含まれる。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係にない請求項を組み合わせて実施例を構成してもよく、出願後の補正によって新しい請求項として含めてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0299】
本発明の実施例は、様々な無線アクセスシステムに適用することができる。様々な無線アクセスシステムの一例として、3GPP(3rd Generation Partnership Project)又は3GPP2システムなどがある。本発明の実施例は、上記様々な無線アクセスシステムの他、上記様々な無線アクセスシステムを応用する全ての技術分野にも適用することができる。さらに、提案した方法は、超高周波帯域を利用するmmWave通信システムにも適用することができる。
図1
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