【実施例】
【0012】
図1〜
図7に、実施例の呼気検出装置2を示す。
図1,
図2は、パイプ8とアタッチメント10等を示す。4はガスセンサで、電気化学式あるいは金属酸化物半導体式等のガスセンサで、ガスセンサ4の種類は任意である。6は圧力センサで、吹込検出センサの例であり、気流センサ、サーミスタなどでも良い。5はソレノイド等から成るポンプで、一定容積の呼気をアタッチメント10を介し、パイプ8からガスセンサ4へ導入する。なおポンプ5を設けず、パイプ8からアタッチメント10を介してガスセンサ4へ、呼気の圧力により導入するようにしても良い。
【0013】
12は基板で、ガスセンサ4、ポンプ5,圧力センサ6,アタッチメント10、及びその他の回路部品を支持する。下ケース14と上ケース16が呼気検出装置2のハウジングを構成し、呼気が流れるパイプ8は例えば下ケース14と上ケース16により支持されている。さらに下ケース14には複数の突起15が設けられ、基板12の底面を支持している。
【0014】
アタッチメント10は非連続多孔の軟質プラスチックなどにより構成されており、弾性があり、呼気をパイプ8からガスセンサ4及び圧力センサ6へ導入する。アタッチメント10の突起17はパイプ8に嵌め合わされ、突起17の先端の孔20,21から呼気を導入する。アタッチメント10は弾性体から成るので、パイプ8内で圧縮され、突起17とパイプ8の間は気密に保たれる。
【0015】
孔20につながるリセス18が設けられ、リセス18はアタッチメント10の底部で基板12に接触する。そして基板12上の圧力センサ6は、リセス18内に収容されている。孔21につながるように孔19が設けられ、孔19にガスセンサ4のガス導入部が挿入されている。実施例では孔19の中心は孔21の中心よりも高い位置にあり、孔19,21の接続部に、アタッチメント10の底部からリセス22が伸びている。
【0016】
リセス18は孔20に接続され、リセス22は孔21に接続されている。アタッチメント10は弾性体から成るので、上ケース16と基板12とにより圧縮され、リセス18,22と基板12との間から呼気が逃げることを防止する。呼気の洩れを更に完全に防止するため、好ましくは、アタッチメント10の底部でリセス18,22の周囲にリング状の突起24を設ける。なお突起24は設けなくても良い。
【0017】
実施例では2個の孔20,21と、2個のリセス18,22を設けたが、これらを一体にし、1個の孔と1個のリセスでも良い。またリセス22を設けるのは、孔21と孔19とで中心の高さが異なるためで、リセス22は設けなくても良い。
【0018】
アタッチメント10は、基板12と上ケース16とに挟まれ、
図1での上下方向に加圧されている。このためリセス18,22と基板12の隙間が気密に保たれ、実施例ではリング状の突起24が圧力で変形することにより、気密性がさらに増す。
【0019】
実施例の作用を説明する。パイプ8を呼気が流れると、孔20につながっているリセス18内の圧力が低下し、圧力センサ6により呼気が吹き込まれたことを検出する。圧力センサ6の代わりに気流センサを用いる場合、リセス18から例えばガスセンサ4側への出口を設けて、気流センサの周囲に呼気の流れを形成する。
【0020】
孔21から導入された呼気は、孔19を経て、ガスセンサ4内へ吸引され、アルコール、アセトン、アセトアルデヒド等の呼気成分が検出される。
【0021】
実施例では、パイプ8とガスセンサ4及び圧力センサ6を、補助的なパイプで接続する必要がない。そしてアタッチメント10は基板12と上ケース16に押されて、リセス18,22が基板12に密着する。パイプ8に、弾性体から成るアタッチメント10の突起17を挿入すると、パイプ8と突起17との間も気密に保たれる。
【0022】
図7に、呼気検出装置2の構成を示し、マイクロコンピュータ等のコンピュータ30は、圧力センサ6からの信号により、呼気が吹き込まれたことを検出し、ポンプ5を動作させる。次いでガスセンサ4は呼気中のアルコール、アセトン、アセトアルデヒド等を検出し、コンピュータ30はガスセンサ4の信号をアルコール等の濃度に換算し、表示部31に表示すると共に、通信部32から外部へ出力する。
【0023】
図8は第2の実施例のアタッチメント40を示し、突起44には1個の孔45が設けられ、孔45に連通する1個のリセス46が設けられている。なおリセス46の開口部(基板12側の開口)は、
図5,
図6と同様、リング状の突起で囲まれている。リセス45にガスセンサ42が収容され、ガスセンサ42はガス導入孔43から自然拡散により呼気を導入し、ポンプ5は設けない。またガスセンサ42の信号の時間的変化等により、呼気の吹き込みを検出し、吹込検出センサは設けない。
【0024】
図8の実施例では、ガスセンサ42がアタッチメント40内に収容され、2個の孔20,21を1個の孔45に統合し、2個のリセス18,22が1個のリセス46に統合する。他の点では
図1〜
図7の実施例と同様で、同じ符号は同じものを表す。
図8の実施例でも、リセス46の縁からの呼気の洩れを防止でき、ガスセンサ42とパイプ8を接続する補助のパイプが不要になる。
【0025】
図9は変形例のアタッチメント50を示し、突起52に実施例と同様に2個の孔20,21が設けられている。実施例とは異なり、孔21はパイプ8とは反対側のガスセンサ56側まで貫通し、突起54がガスセンサ56のガス導入孔に挿入され、孔21は突起54の先端まで続いている。他の点では
図1〜
図7の実施例と同様で、同じ符号は同じものを表す。