(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861457
(24)【登録日】2021年4月1日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】インダイレクトスポット溶接方法及び制御装置
(51)【国際特許分類】
B23K 11/24 20060101AFI20210412BHJP
B23K 11/11 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
B23K11/24 315
B23K11/11 540
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-102540(P2018-102540)
(22)【出願日】2018年5月29日
(65)【公開番号】特開2019-206024(P2019-206024A)
(43)【公開日】2019年12月5日
【審査請求日】2020年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100155457
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】木許 圭一郎
(72)【発明者】
【氏名】加藤 知嗣
【審査官】
正木 裕也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−014968(JP,A)
【文献】
特開2011−194459(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 11/24
B23K 11/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の金属板からなる部品の接合予定部を溶接電極で加圧すると共に、前記部品のうち、前記接合予定部と異なる部位にアース電極を当接させた状態で両電極間に通電することにより、前記接合予定部を溶接するインダイレクトスポット溶接方法において、
前記溶接電極により前記接合予定部を第1の加圧力F1で加圧しながら、両電極間に第1の電流値C1を通電する第1のステップと、
前記溶接電極による加圧力を第1の加圧力F1からそれよりも低い第2の加圧力F2まで低下させながら、両電極間に、第1の電流値C1よりも低い第2の電流値C2を通電する第2のステップと、
前記溶接電極により前記接合予定部を第2の加圧力F2で加圧しながら、両電極間に、第1の電流値C1よりも高い第3の電流値C3を通電する第3のステップと、
前記溶接電極により前記接合予定部を第2の加圧力F2で加圧しながら、両電極間に、第3の電流値C3よりも高い第4の電流値C4を通電する第4のステップとを備えたインダイレクトスポット溶接方法。
【請求項2】
前記第4のステップの後、前記溶接電極により前記接合予定部を第2の加圧力F2で加圧しながら、両電極間に、前記第4の電流値C4よりも低い第5の電流値C5で通電する第5のステップをさらに備えた請求項1に記載のインダイレクトスポット溶接方法。
【請求項3】
複数の金属板からなる部品の接合予定部を溶接電極で加圧すると共に、前記部品のうち、前記接合予定部と異なる部位にアース電極を当接させた状態で両電極間に通電することにより、前記接合予定部を溶接するインダイレクトスポット溶接装置に接続され、前記溶接電極の加圧力及び両電極間の電流値を制御する制御装置であって、
前記溶接電極により前記接合予定部を第1の加圧力F1で加圧しながら、両電極間に第1の電流値C1を通電する第1のステップと、
前記溶接電極による加圧力を第1の加圧力F1からそれよりも低い第2の加圧力F2まで低下させながら、両電極間に、第1の電流値C1よりも低い第2の電流値C2を通電する第2のステップと、
前記溶接電極により前記接合予定部を第2の加圧力F2で加圧しながら、両電極間に、第1の電流値C1よりも高い第3の電流値C3を通電する第3のステップと、
前記溶接電極により前記接合予定部を第2の加圧力F2で加圧しながら、両電極間に、第3の電流値C3よりも高い第4の電流値C4を通電する第4のステップとが設けられるように加圧力及び電流値を制御する制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インダイレクトスポット溶接方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の組立工程では、金属板からなる複数の部品をスポット溶接により接合することにより車体が組み立てられる。スポット溶接としては、複数の金属板を一対の電極で挟み込んで通電するダイレクトスポット溶接が多く用いられる。しかし、部品の形状によっては、複数の金属板を一対の電極で挟み込むことができず、ダイレクトスポット溶接を適用することができないことがある。この場合、一対の電極を複数の金属板に一方側から押し当てて通電することにより2箇所を同時に溶接するシリーズスポット溶接や、複数の金属板の接合予定部を一方側から溶接電極で加圧すると共に、接合予定部と異なる部位にアース電極を当接させた状態で両電極間に通電することにより溶接するインダイレクトスポット溶接が適用される。
【0003】
シリーズスポット溶接は、車体の組立工程において実際に使用されているが、必ず2点の溶接点を同時に打つ必要があるため、溶接できる場所に制約がある。また、シリーズスポット溶接では、両電極を当接させた金属板のみを流れる溶接に寄与しない電流(無効電流)が多くなりやすいため、接合予定部に十分な電流を流す溶接条件(加圧力及び電流値)の設定が困難となる。例えば、金属板にスリットを設けて無効電流を減らす手段もあるが、この場合、生産性の低下やコスト高を招く。
【0004】
一方、インダイレクトスポット溶接は、溶接電極とアース電極とを異なる金属板に接触させるため、シリーズスポット溶接と比べて、接合予定部に電流を流しやすくなるようにも思われる。しかし、インダイレクトスポット溶接では、溶接電極とアース電極とが離れて配置されることが多く、予め溶接された点(既溶接点)を介して流れる無効電流が生じやすいため、実際にはシリーズスポット溶接よりも良品範囲が狭くなり、溶接条件の設定が困難となる。
【0005】
例えば、下記の特許文献1には、加圧力及び電流値を制御しながら行うインダイレクトスポット溶接方法が示されている。具体的には、
図5に示すように、通電時間を2つの時間帯t1、t2に区分し、最初の時間帯t1では加圧力F1で加圧しながら電流値C1で通電し、次の時間帯t2では、F1よりも低い加圧力F2で加圧しながら、C1よりも高い電流値C2で通電する。このように、最初の時間帯t1で、高加圧力F1・低電流値C1とすることにより、電極と金属板との間の接触面積を確保して電流密度を抑え、金属板表面の溶融飛散を防止することができる。また、次の時間帯t2で、低加圧力F2・高電流値C2とすることにより、電極先端の金属板への沈み込みを抑える。これにより、電流密度を十分に高めることができるため、ナゲットを成長させるに十分な発熱が得られ、ナゲットを安定して得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−194609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記の特許文献1に示されているような方法でインダイレクトスポット溶接を行っても、ナゲットを安定的に形成することができるとは言えない。特に、車体の組立工程では、接合すべき金属板の間に微小な隙間(板隙)が形成されることが多いため、このような場合にもナゲットを安定的に形成することができるインダイレクトスポット溶接方法が求められている。
【0008】
そこで、本発明は、板隙の有無等の外乱に関わらず、所望の大きさ及び形状のナゲットを安定的に形成することができるインダイレクトスポット溶接方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明は、複数の金属板からなる部品の接合予定部を溶接電極で加圧すると共に、前記部品のうち、前記接合予定部と異なる部位にアース電極を当接させた状態で両電極間に通電することにより、前記接合予定部を溶接するインダイレクトスポット溶接方法において、前記溶接電極により前記接合予定部を第1の加圧力F1で加圧しながら、両電極間に第1の電流値C1を通電する第1のステップと、前記溶接電極による加圧力を第1の加圧力F1からそれよりも低い第2の加圧力F2まで低下させながら、両電極間に、第1の電流値C1よりも低い第2の電流値C2を通電する第2のステップと、前記溶接電極により前記接合予定部を第2の加圧力F2で加圧しながら、両電極間に、第1の電流値C1よりも高い第3の電流値C3を通電する第3のステップと、前記溶接電極により前記接合予定部を第2の加圧力F2で加圧しながら、両電極間に、第3の電流値C3よりも高い第4の電流値C4を通電する第4のステップとを備えたインダイレクトスポット溶接方法を提供する。
【0010】
第1のステップでは、接合予定部を高加圧力F1で加圧することで、溶接電極と金属板との接触面積、及び、金属板同士の接触面積を確保することができる。この状態で、低電流値C1を通電することにより、電流密度を抑えて金属板表面の溶融飛散を防止しながら、溶接電極と金属板との接触面積、及び、金属板同士の接触面積を増大させることができる。
【0011】
第2のステップでは、加圧力をF1からF2まで低下させている間、電流値を抑えることで、加圧力がF2まで低下して安定するまでの時間を確保すると共に、電極や金属板を適度に冷却あるいは保温してヒートバランス(通電抵抗による金属板の発熱と、電極及び金属板表面からの放熱とのバランス)を調整する。これにより、その後の第3のステップにスムーズに移行することができる。
【0012】
第3のステップでは、低加圧力F2で加圧しながら、ナゲットを形成する電流値よりも低い電流値C3で通電することで、金属板を軟化させて金属板同士の接触面積を拡大し、スパッタの発生を防止できる。こうして、金属板同士の接触面積を確保した状態で、第4のステップで本通電の電流値C4まで上昇させることで、ナゲットを確実に形成することができる。
【0013】
以上のように、高加圧力F1で加圧しながら低電流値C1を通電する第1のステップと、低加圧力F2で加圧しながら高電流値C4を通電する第4のステップとの間に、加圧力の変化(移行期間)に対応させて電流値を調整する上記の第2のステップ及び第3のステップを設けることで、金属板間に隙間がある場合であっても、焼けやスパッタを発生させることなく、所望の大きさ及び形状のナゲットを安定して形成することができる。
【0014】
上記のインダイレクトスポット溶接方法において、第4のステップの電流値を大きくしたり通電時間を長くしたりすると、ナゲットを拡大することができるが、投入熱量が多すぎて、上板の割れや電極の溶着等の不具合が生じる恐れがある。そこで、第4のステップでナゲットの種をしっかり形成し、その後の第5のステップで、溶接電極により第2の加圧力F2で加圧しながら、両電極間に、第4の電流値C4よりも低い第5の電流値C5で通電することが好ましい。この第5のステップでは、投入熱量を抑えつつ、第4のステップの予熱を利用してナゲットの形成を安定化させることができる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明のインダイレクトスポット溶接方法によれば、板隙の有無等の外乱に関わらず、所望の大きさ及び形状のナゲットを安定的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】複数の金属板からなる部品に対してインダイレクトスポット溶接を施す様子を示す断面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るインダイレクトスポット溶接方法の加圧通電パターンを示すグラフである。
【
図4】(A)〜(E)は、それぞれ
図3のA〜Eで示す時刻における接合予定部周辺の断面図である。
【
図5】従来のインダイレクトスポット溶接方法の加圧通電パターンを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
本実施形態では、自動車の車体の組立工程において行われるインダイレクトスポット溶接方法を示す。具体的には、例えば
図1に示すような車体の骨格部品100を溶接する場合を示す。この骨格部品100は、
図1の紙面直交方向に延びるフレーム状の部品である。骨格部品100は、略平板状を成した第1の金属板1と、断面ハット形状を成した第2の金属板2と、第1の金属板1と第2の金属板2とで構成される中空部に配された断面ハット形状を成した第3の金属板3とで構成される。金属板1〜3としては、例えば鋼板が使用され、具体的には軟鋼板、高張力鋼板(引張強度490MPa以上)、超高張力鋼板(引張強度980MPa以上)等が使用される。
【0019】
第1の金属板1と第2の金属板2のフランジ部2aとは、ダイレクトスポット溶接により予め溶接された既溶接点Q1を介して接合されている。第2の金属板2の底部2bと第3の金属板3のフランジ部3aとは、ダイレクトスポット溶接により予め溶接され既溶接点Q2を介して接合されている。
【0020】
第3の金属板3の天板部3bと第1の金属板1とが、本発明の一実施形態に係るインダイレクトスポット溶接方法により接合される。具体的には、第1の金属板1と第3の金属板3の天板部3bとの接合予定部Pを、厚さ方向一方側(図中上側)から溶接電極10で加圧すると共に、骨格部品100の接合予定部Pと異なる部位にアース電極20を当接させた状態で両電極10,20間に通電することにより、接合予定部Pを溶接する。図示例では、第2の金属板2の底部2bに下方からアース電極20を当接させている。
【0021】
このインダイレクトスポット溶接方法は、上記の溶接電極10及びアース電極20を有するインダイレクトスポット溶接装置と、インダイレクトスポット溶接装置に接続され、溶接電極10の加圧力及び両電極10,20間の電流値を制御する制御装置とを備えた設備で行われる。インダイレクトスポット溶接装置は、溶接電極10を軸線方向に駆動して金属板を加圧する加圧手段を備える。加圧手段としては、エアシリンダや電動シリンダを使用することができ、本実施形態ではエアシリンダが使用される。
【0022】
溶接電極10の先端には、
図2に示すように、平坦面11と、平坦面11の外周側に連続して設けられたテーパ面12とを有する。溶接電極10の先端の形状はこれに限らず、例えば球面状の先端を有する溶接電極を使用してもよい。
【0023】
本実施形態では、制御装置からの指令により、
図3に示す加圧通電パターンに従って溶接が行われる。以下、この加圧通電パターンを詳しく説明する。
【0024】
[第1のステップS1]
第1のステップS1では、溶接電極10で接合予定部Pを、相対的に高い第1の加圧力F1で加圧する。これにより、金属板1,3間の隙間を詰めて両金属板1,3を確実に接触させると共に、溶接電極10と第1の金属板1との接触面積、及び、第1の金属板1と第3の金属板3との接触面積を確保することができる。この状態で、電極10,20間に、相対的に低い第1の電流値C1を通電することにより、電流密度を抑えて金属板1,3表面の溶融飛散を防止しながら、金属板1を軟化させて、溶接電極10と第1の金属板1との接触面積、及び、第1の金属板1と第3の金属板3との接触面積を拡大することができる{
図4(A)参照}。尚、
図4に散点で示す領域は、熱影響部である。
【0025】
[第2のステップS2]
第2のステップS2では、始めに、溶接電極10に加圧力を付与する加圧手段に対して加圧力低下の指令を出す(
図3参照)。このとき、加圧手段の構造上、指令を受けると同時に実際の加圧力がF1からF2まで瞬時に降下するのではなく、F1からF2まで徐々に低下する移行期間が必然的に設けられる。特に、本実施形態のように、溶接電極10の加圧手段としてエアシリンダを用いた場合、例えば電動シリンダを用いた場合と比べて加圧力変化のレスポンスが悪く、加圧力の降下に時間がかかり、且つ、加圧力の値が不安定になる。このように加圧力が不安定な状態で高電流値を通電すると、通電状態(電流密度)が不安定となり、溶接状態にバラつきが生じる恐れがある。
【0026】
そこで、第2のステップS2では、加圧力をF1からF2まで降下させながら、第1のステップの電流値C1よりもさらに低い電流値C2で通電する。このように、加圧力が不安定な状態での投入熱量を抑えることで、溶接電極10及び金属板1,3を適度に冷却あるいは保温してヒートバランスを調整することができる。このとき、加圧力が降下している全期間で電流値を抑える(C2にする)ことが好ましく、図示例では、加圧力が降下している期間と電流値C2で通電する期間とが一致している。この第2のステップS2では、金属板1,3の接合予定部P周辺の状態はほとんど変化しない{
図4(B)参照}。
【0027】
[第3のステップS3]
その後、加圧手段の加圧力を検知する加圧力検知部(図示省略)が、加圧力がF2まで降下したことを検知したら、電流値を上昇させる。本実施形態では、加圧力がF2まで降下すると同時に、電流値を上昇させる(
図3参照)。このとき、第2のステップS2の低電流値C2から、ナゲットを形成する本通電の電流値(次の第4のステップS4の電流値C4)まで一気に高めると、スパッタが発生する恐れがある。そこで、第3のステップS3において、低加圧力F2で加圧しながら、まずは本通電の電流値C4よりも低い電流値C3で通電することにより、金属板1,3を軟化させてこれらの接触面積を拡大することができる{
図4(C)参照}。
【0028】
[第4のステップS4]
こうして金属板1,3同士の接触面積を確保した状態で、続く第4のステップS4で本通電の電流値C4まで上昇させて通電する(
図3参照)。これにより、スパッタを発生させることなくナゲットの種(所望の大きさには至らないナゲット)を確実に形成することができる{
図4(D)参照}。図示例では、第4のステップS4で、両金属板1,3の接合予定部Pに環状のナゲットNが形成される。
【0029】
[第5のステップS5]
上記のステップS4でナゲットの種を形成した後、第5のステップS5で、溶接電極10により第2の加圧力F2で加圧しながら、両電極10,20間に、第4の電流値C4よりも低い第5の電流値C5を通電する(
図3参照)。図示例では、第5の電流値C5が、第3の電流値C3よりも低く、さらには第1の電流値C1よりも低い。また、第5の電流値C5は、第2の電流値C2よりも高い。この第5のステップS5により、金属板1,3への投入熱量を抑えながら、第4のステップS4で加熱した金属板1,3の予熱を利用して、ナゲットの状態を安定化させることができる{
図4(E)参照}。図示例では、第4のステップS4で形成された環状のナゲットNが第5のステップS5で内径側に成長し、中空部が埋められて略円盤状となる。
【0030】
以上により、金属板1と金属板3の天板部3bとの接合予定部Pに、所望の大きさ及び形状(特に、金属板3への厚さ方向の溶け込み量)を有するナゲットNが形成され、このナゲットNを介して両金属板1,3が接合される。
【0031】
本発明は、上記の実施形態に限られない。例えば、第4のステップS4で所望の大きさ及び形状のナゲットNが形成される場合は、第5のステップS5を省略してもよい。
【符号の説明】
【0032】
1-3 金属板
10 溶接電極
20 アース電極
100 骨格部品
N ナゲット
P 接合予定部
Q1,Q2 既溶接点