(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した従来の回転検出器では、エンジンに歯車機構を組み込むため、エンジンへの着脱が煩雑になるとともに、エンジンの機種ごとに歯車機構を用意する必要があり、回転を検出するためのコストが高くなるという問題がある。
また、従来の回転検出器では、部品点数が多くなり、装置が大きくなるため、エンジンルーム内に設置スペースを確保するのが難しいという問題がある。
【0005】
本発明は、前記した問題を解決し、回転体に対して容易に着脱可能であるとともに、汎用性を高めることができ、さらに、設置スペースを小さくすることができるロータリエンコーダを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、回転体の回転を検出するロータリエンコーダであって、軸回りに回転自在な回転軸と、前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、を備えている。前記回転軸の先端面には、前記回転体に設けられた六角ボルトの頭部が嵌合される連結穴が形成されている。
前記連結穴の底部に磁石が設けられている。前記磁石は、開口部を有する鉄製の枠体と、前記枠体内に取り付けられた磁石本体と、を備えている。前記枠体の開口縁部は、前記磁石本体よりも前記連結穴の開口側に突出している。
【0007】
前記課題を解決するため、本発明の他の構成は、回転体の回転を検出するロータリエンコーダであって、軸回りに回転自在な回転軸と、前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、を備えている。前記回転軸の先端面には、前記回転体に設けられた六角ボルトの頭部が挿入される連結穴が形成されている。前記連結穴の内周面には、前記六角ボルトの前記頭部の外周面に押し付けられる弾性体が設けられている。
前記連結穴の底部に磁石が設けられている。前記磁石は、開口部を有する鉄製の枠体と、前記枠体内に取り付けられた磁石本体と、を備えている。前記枠体の開口縁部は、前記磁石本体よりも前記連結穴の開口側に突出している。
【0009】
本発明のロータリエンコーダでは、回転体の六角ボルトの頭部に連結穴を嵌め合わせることで、回転体と回転軸とを連結することができるため、回転体に対して容易に着脱することができる。
なお、連結穴の内周面の形状は、六角ボルトの頭部に嵌合する形状であれば限定されるものではない。例えば、連結穴の内周面は、六角形や十二角形など六の倍数となる面を有する多角形の形状や、六角ボルトの頭部の外周面に当接する複数の凹部が形成された面接触型の形状など、工具用ソケット穴の形状を用いることができる。
【0010】
また、本発明のロータリエンコーダでは、規格化されている六角ボルトに回転軸を連結するため、汎用性を高めることができる。これにより、回転体とロータリエンコーダとの間に機種ごとに設計された取付機構を設ける必要がないため、回転体の回転を検出するためのコストを低減することができる。
また、本発明のロータリエンコーダでは、回転体と回転軸との間の部品点数が少ないため、設置スペースを小さくすることができる。したがって、例えば、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でも本発明のロータリエンコーダを配置することができる。
【0011】
本発明のロータリエンコーダにおいて、連結穴の内周面に弾性体を設け、六角ボルトの頭部の外周面に弾性体が押し付けられる構成では、六角ボルトを回転軸に対して確実に連結することができる。
【0012】
前記のロータリエンコーダにおいて、前記弾性体が前記連結穴に嵌合されたゴム製または樹脂製の筒体であり、前記筒体の外周面および内周面を、前記連結穴の内周面に沿って形成することが好ましい。
【0013】
この構成では、筒体に連結された六角ボルトが回転したときに、筒体の外周面が連結穴の内周面に対して滑るのを防ぐことができる。
また、筒体の外周面に沿って内周面が形成されるため、筒体の肉厚を薄くすることができる。これにより、筒体に連結された六角ボルトが回転したときに、筒体が回転方向に撓むのを防ぐことができるため、検出精度を高めることができる。
【0014】
前記したロータリエンコーダにおいて、前記連結穴の底部に磁石を設けた場合には、鉄などの強磁性体によって形成された六角ボルトの頭部が連結穴の底部の磁石に吸着されるため、六角ボルトを回転軸に対して確実に固定することができる。
【0015】
前記したロータリエンコーダにおいて、前記磁石は、開口部を有する鉄製の枠体と、前記枠体内に取り付けられた磁石本体と、を備え、前記枠体の開口縁部が前記磁石本体よりも前記連結穴の開口側に突出してい
る。
【0016】
この構成では、磁石本体に鉄製の枠体を設けることで、磁石の吸着力を高めることができる。また、連結穴に六角ボルトを嵌合させたときに、六角ボルトの頭部の端面が枠体の開口縁部に当接することになる。これにより、六角ボルトの軸線が連結穴の底面に対して垂直になるため、六角ボルトの軸線と連結穴の軸線とを平行にすることができる。
【0017】
前記課題を解決するため、本発明の他の構成は、回転体の回転を検出するロータリエンコーダであって、軸回りに回転自在な回転軸と、前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、を備えている。前記回転軸の先端面には、前記回転体に設けられた六角穴付ボルトの頭部が挿入される連結穴が形成されている。前記連結穴の底面には、前記六角穴付ボルトの六角穴に嵌合される嵌合軸部が突設されている。
前記嵌合軸部の先端部に磁石が設けられている。前記磁石は、開口部を有する鉄製の枠体と、前記枠体内に取り付けられた磁石本体と、を備えている。前記枠体の開口縁部は、前記磁石本体よりも前記連結穴の開口側に突出している。
【0018】
前記課題を解決するため、本発明の他の構成は、回転体の回転を検出するロータリエンコーダであって、軸回りに回転自在な回転軸と、前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、を備えている。前記回転軸の中心穴に筒体が嵌合されている。前記筒体の先端面には、前記回転体に設けられた六角穴付ボルトの頭部が挿入される連結穴が形成されている。前記連結穴の底面には、前記六角穴付ボルトの六角穴に嵌合される嵌合軸部が突設されている。
前記嵌合軸部の先端部に磁石が設けられている。前記磁石は、開口部を有する鉄製の枠体と、前記枠体内に取り付けられた磁石本体と、を備えている。前記枠体の開口縁部は、前記磁石本体よりも前記連結穴の開口側に突出している。
【0019】
前記したロータリエンコーダでは、回転体に設けられた六角穴付ボルトの六角穴に連結穴内の嵌合軸部を嵌め合わせることで、回転体と回転軸とを連結することができるため、回転体に対して容易に着脱することができる。
【0020】
また、前記したロータリエンコーダでは、規格化されている六角穴付ボルトに回転軸を連結するため、汎用性を高めることができる。これにより、回転体とロータリエンコーダとの間に機種ごとに設計された取付機構を設ける必要がないため、回転体の回転を検出するためのコストを低減することができる。
また、前記したロータリエンコーダでは、回転体と回転軸との間の部品点数が少ないため、設置スペースを小さくすることができる。したがって、例えば、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でも前記したロータリエンコーダを配置することができる。
【0021】
前記したロータリエンコーダにおいて、前記嵌合軸部に磁石を設けた場合には、鉄などの強磁性体によって形成された六角穴付ボルトが嵌合軸部の磁石に吸着されるため、六角穴付ボルトを回転軸に対して確実に固定することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明のロータリエンコーダでは、回転体の六角ボルトまたは六角穴付ボルトに連結穴を着脱することで、回転体に対して容易に着脱することができる。また、汎用性を高めることができるため、回転体の回転を検出するためのコストを低減することができる。また、回転体と回転軸との間の部品点数が少ないため、設置スペースを小さくすることができる。さらに、連結穴の内周面に弾性体を設けた構成では、回転体の六角ボルトを連結穴に対して確実に取り付けることができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
また、以下の説明において、上下前後左右方向とは、各実施形態のロータリエンコーダを説明する上で便宜上設定したものであり、ロータリエンコーダの構造や取り付け状態を限定するものではない。
【0025】
[第一実施形態]
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは、
図6に示すように、エンジンのクランク軸110の回転を検出するための回転検出器である。
クランク軸110の先端部には、
図5に示すように、円板状の回転体であるクランクプーリー120が取り付けられている。
クランクプーリー120の中心部に形成された貫通穴121には、後方から六角ボルト2の軸部2bが挿通されている。六角ボルト2の軸部2bは、
図6に示すように、クランク軸110の先端面の中心部に形成されたねじ穴111に螺合されている。
【0026】
このように、六角ボルト2によってクランク軸110にクランクプーリー120が取り付けられている。そして、クランク軸110に連動してクランクプーリー120および六角ボルト2がクランク軸110の軸回りに回転する。
【0027】
六角ボルト2は、鉄製の規格品であり、軸部2bの一端に六角形の頭部2aが形成されている。第一実施形態の六角ボルト2では、頭部2aの先端面に円形の窪みが形成されており、先端面の外周縁部2cが突出している。なお、頭部2aの先端面の中央部には、六角ボルト2の種類などを示す記号が突設されている。
【0028】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは、
図7に示すように、ケース10と、ケース10に回転自在に支持された回転軸20と、回転軸20に設けられた被検出部25の変位を検出する検出素子61を有する基板60と、を備えている。ケース10内に基板60が収容されている。
【0029】
ケース10の前壁部11の下部には、
図4に示すように、円形の軸受用穴12が貫通している。軸受用穴12内には軸受13が嵌合されている。軸受13は、回転軸20を回転自在に支持するためのボールベアリングである。
【0030】
回転軸20は、
図1に示すように、軸断面が円形の軸部材であり、前後方向に延びている。回転軸20の後部21は、
図4に示すように、ケース10の軸受13内に嵌合されている。これにより、回転軸20は、ケース10の前壁部11に対して回転自在に支持されている。
なお、ケース10の前壁部11の上端部には、回転軸20に連動してケース10が回転するのを防ぐための回転防止ワイヤ15の一端が連結されている(
図1参照)。
【0031】
回転軸20の後部21の端部は、軸受13からケース10内に突出している。回転軸20の後端面には、被検出部25が取り付けられている。第一実施形態の被検出部25は磁石である。
【0032】
回転軸20の前部には、後部21よりも拡径された連結部22が形成されている。連結部22の前端面22aの中心部には、
図2に示すように、連結穴23が形成されている。連結穴23の中心点は回転軸20の回転中心に配置されている。
【0033】
第一実施形態の連結穴23には、内周面が正六角形に形成された多面部23aと、内周面が円形に形成された円周部23bと、が形成され、多面部23aの前側に円周部23bが形成されている。
連結穴23全体の深さは、
図7に示すように、六角ボルト2の頭部2aの長さと略同じ深さに形成されている。多面部23aの深さは、円周部23bの深さよりも深く形成されている。
円周部23bは、多面部23aよりも径が広がっている(
図2参照)。円周部23bには、後記するストッパ40が嵌合される。
【0034】
連結穴23内には、
図1に示すように、筒状の筒体30が嵌合されている。筒体30はゴム製の弾性体である。
筒体30には、
図2に示すように、嵌合部32および円筒部33が形成されている。筒体30の嵌合部32は、連結穴23の多面部23aに嵌合される部位である。円筒部33は、連結穴23の円周部23b内に配置される部位である。
【0035】
嵌合部32の外周面は、
図3に示すように、連結穴23の内周面に沿って正六角形に形成されている。円筒部33の外周面は、円形に形成されており、嵌合部32よりも径が狭くなっている。
【0036】
筒体30の中心部には、
図2に示すように、中央穴31が貫通している。この中央穴31には、
図6に示すように、六角ボルト2の頭部2aが嵌合される。
中央穴31の内周面は、
図3に示すように、嵌合部32の外周面に沿って正六角形に形成されている。つまり、嵌合部32の外周面および内周面は、連結穴23の内周面に沿って正六角形に形成されている。これにより、嵌合部32の肉厚は全周に亘って略一定の厚さに形成されている。
【0037】
中央穴31の内周面は、
図6に示すように、六角ボルト2の頭部2aの外周面よりも僅かに小さく形成されている。したがって、中央穴31に頭部2aを挿入したときに、中央穴31の内周面が頭部2aの外周面に押し付けられる。
このように、第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、六角ボルト2の頭部2aが筒体30を介して連結穴23に嵌合される。
【0038】
連結穴23の円周部23bには、
図1に示すように、円環状のストッパ40が嵌合されている。また、筒体30の円筒部33は、ストッパ40に嵌合されている。
そして、
図4に示すように、筒体30の嵌合部32の前端面がストッパ40の後端面に当接することで、連結穴23に対する筒体30の抜け止めが構成されている。
【0039】
連結穴23の底面23cの中心部には、
図7に示すように、凹部24が形成されている。凹部24は、磁石50が嵌合される円形の窪みである(
図3参照)。また、凹部24の底面の中心部には、ねじ穴24aが形成されている。
磁石50は、
図2に示すように、鉄製の枠体51と、枠体51内に嵌め込まれた磁石本体52と、を備えている。
【0040】
枠体51は、有底円筒状のケースであり、前面に開口部51aが形成されている。枠体51の底部の中心部には、
図7に示すように、取付穴51bが貫通している。
磁石本体52は、
図2に示すように、円筒状であり、枠体51内に接着されている。
【0041】
磁石本体52の中心部には、取付穴52bが貫通している。磁石本体52の取付穴52bは、
図7に示すように、枠体51の取付穴51bに連通している。
磁石本体52の取付穴52bに前方から皿小ねじ3を挿入し、その皿小ねじ3を凹部24のねじ穴24aに螺合させることで、磁石50が凹部24内に固定されている。また、皿小ねじ3の頭部は、磁石本体52の取付穴52b内に収容されている。
【0042】
枠体51の開口縁部51cは、磁石本体52の前面よりも連結穴23の開口側(前側)に突出している。枠体51の開口縁部51cは、筒体30の中央穴31に挿入された六角ボルト2の頭部2aの外周縁部2cの先端面に当接する。これにより、六角ボルト2の軸線が連結穴23の底面に対して垂直になり、六角ボルト2の軸線と連結穴23の軸線とが平行になる。
【0043】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、検出素子61を有する基板60がケース10内に収容されている。第一実施形態の検出素子61は、磁気検出素子である。
そして、回転軸20の回転に伴って、回転軸20に設けられた被検出部25が回転すると、被検出部25の磁界の変化を検出素子61が検出する。また、検出素子61が磁界の変化を検出すると、基板60の電子回路から検出信号がケーブル16を通じて各種装置に出力される。このように、第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは磁気式の検出機構を有している。
【0044】
以上のような第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、
図6に示すように、クランクプーリー120に設けられた六角ボルト2の頭部2aに、回転軸20の筒体30を嵌め合わせることで、クランクプーリー120と回転軸20とを連結することができる。したがって、クランクプーリー120に対してロータリエンコーダ1Aを容易に着脱することができる。
【0045】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、クランクプーリー120と回転軸20との間の部品点数が従来方式と比較して少ないため、設置スペースを小さくすることができる。したがって、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でも、クランクプーリー120にロータリエンコーダ1Aを連結することができる。したがって、エンジンを車両に搭載した状態で、クランク軸110の回転を検出することができる。
【0046】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、規格化されている六角ボルト2の頭部2aに回転軸20を連結するため、汎用性を高めることができる。これにより、クランクプーリー120とロータリエンコーダ1Aとの間に、エンジンの機種ごとに設計された取付機構を設ける必要がないため、クランク軸110の回転を検出するためのコストを低減することができる。
【0047】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、六角ボルト2の頭部2aの外周面に弾性体である筒体30の内周面が押し付けられるため、六角ボルト2の頭部2aを回転軸20に対して確実に連結することができる。
【0048】
また、筒体30の外周面は、
図3に示すように、連結穴23の内周面の多面部23aに沿って正六角形に形成されている。これにより、筒体30に連結された六角ボルト2(
図6参照)が回転したときに、筒体30の外周面が連結穴23の内周面に対して滑るのを防ぐことができる。
【0049】
また、筒体30は、正六角形の外周面に沿って内周面が正六角形に形成されているため、筒体30の肉厚を薄くすることができる。これにより、
図6に示すように、筒体30に連結された六角ボルト2が回転したときに、筒体30が回転方向に撓むのを防ぐことができるため、クランク軸110の回転の検出精度を高めることができる。
【0050】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、鉄製の六角ボルト2の頭部2aが連結穴23の底部の磁石50に吸着されるため、六角ボルト2を回転軸20に対して確実に固定することができる。
また、磁石50の磁石本体52を鉄製の枠体51に収容することで、磁石50の吸着力を高めることができる。
【0051】
また、六角ボルト2の頭部2aの先端面が磁石50の枠体51の開口縁部51cに当接して、六角ボルト2の軸線が連結穴23の底面に対して垂直になる。これにより、六角ボルト2の軸線と連結穴23の軸線とが平行になるため、六角ボルト2と回転軸20との芯出しを容易に行うことができる。
【0052】
また、枠体51の開口縁部51cが六角ボルト2の頭部2aの外周縁部2cに当接するため、頭部2aの先端面に記号が突設されていても、頭部2aを磁石50に対して安定して吸着させることができる。
【0053】
以上、本発明の第一実施形態について説明したが、本発明は前記第一実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、
図7に示すように、磁気式の検出機構を用いているが、回転軸20の回転を検出するための検出機構の構成は限定されるものではない。例えば、光学式の検出機構を用いてもよい。この構成では、スリットを有する円板状の被検出部を回転軸20に設け、スリットを通過した光を検出素子が受光することで、回転軸20の回転を検出する。
【0054】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、
図1に示すように、筒体30の中央穴31の内周面が正六角形に形成されているが、筒体30の中央穴31の内周面の形状は、六角ボルト2の頭部2aに嵌合する形状であれば限定されるものではない。
例えば、
図8(a)に示すように、連結穴23の内周面を正十二角形に形成するとともに、筒体30の中央穴31の内周面を正十二角形に形成してもよい。このように、連結穴23および筒体30の内周面は、六の倍数となる面を有する多角形の形状であればよい。
【0055】
また、筒体30の中央穴31の内周面は、
図8(b)に示すように、六角ボルト2の頭部2aの外周面に当接する複数の凹部が形成された面接触型の形状に形成してもよい。
このように、連結穴23は、六角、十二角、面接触など、工具用ソケット穴の形状を用いることができる。
【0056】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、
図2に示すように、ゴム製の筒体30が連結穴23に嵌合されているが、樹脂製の筒体を用いてもよい。
また、連結穴23の内周面に設けられる弾性体の形状は限定されるものではない。例えば、六角ボルト2の頭部2aの外周面に押し付けられる複数の弾性体を連結穴23の内周面に取り付けてもよい。
さらに、連結穴23の内周面と六角ボルト2の頭部2aの外周面とを粘着剤や接着剤によって接合してもよい。
【0057】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、
図4に示すように、連結穴23の底部に磁石50が設けられているが、磁石50の構成は限定されるものではない。
本発明の参考例としては、連結穴23の底部に磁石50を設けなくてもよい。
【0058】
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは、
図6に示すように、クランク軸110の回転を検出するものであるが、本発明のロータリエンコーダの検出対象は限定されるものではなく、六角ボルトが設けられた各種の回転体の回転を検出することができる。
【0059】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態のロータリエンコーダ1Bについて説明する。第二実施形態のロータリエンコーダ1Bは、
図9に示すように、第一実施形態のロータリエンコーダ1A(
図1参照)と略同様な構成であり、連結穴23内に弾性体が設けられていない点が異なっている。
【0060】
第二実施形態のロータリエンコーダ1Bでは、回転軸20の連結穴23に六角ボルト2の頭部2aが直接嵌合されるように構成されている。すなわち、第二実施形態の連結穴23の内周面は、頭部2aの外周面に合わせて正六角形に形成されている。
この構成では、ロータリエンコーダ1Bの従来方式に比べて部品点数が少なくなるため、製造コストを低減することができる。
【0061】
なお、第二実施形態のロータリエンコーダ1Bは、第一実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
第二実施形態の連結穴23の内周面の形状は、六角ボルト2の頭部2aに嵌合する形状であれば限定されるものではない。例えば、連結穴23の内周面を六の倍数となる面を有する多角形に形成したり、頭部2aの外周面に当接する複数の凹部が形成された面接触型に形成したりしてもよい。
【0062】
[第三実施形態]
次に、第三実施形態のロータリエンコーダ1Cについて説明する。第三実施形態のロータリエンコーダ1Cは、
図10に示すように、第二実施形態のロータリエンコーダ1B(
図9参照)と略同様な構成であり、回転軸20の連結部22を後部21に対して着脱自在である点が異なる。
【0063】
第三実施形態では、後部21の前端面から前方に向けて連結用軸部21aが突出している。また、連結部22の後端面には、連結用穴部22bが形成されている。連結用軸部21aおよび連結用穴部22bは、軸断面が四角形に形成されている。そして、連結部22の連結用穴部22bに後部21の連結用軸部21aを嵌め合わせることで、連結部22と後部21とを連結することができる。
第三実施形態のロータリエンコーダ1Cでは、回転軸20が分割されており、連結部22を交換することで、各種の六角ボルトの頭部に対応することができる。
【0064】
なお、第三実施形態のロータリエンコーダ1Cは、第二実施形態と同様に、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、連結部22と後部21とを連結する構成は限定されるものではなく、各種の連結構造を用いることができる。
第三実施形態では、連結用軸部21aおよび連結用穴部22bの軸断面が四角形に形成されているが、その形状は限定されるものではない。また、軸断面が円形の連結用穴部22bの内周面にキー溝を形成するとともに、軸断面が円形の連結用軸部21aの外周面にキーを形成してもよい。
【0065】
第三実施形態では、後部21に連結用軸部21aを形成し、連結部22に連結用穴部22bを形成しているが、後部21に連結用穴部を形成し、連結部22に連結用軸部を形成してもよい。
【0066】
[第四実施形態]
次に、第四実施形態のロータリエンコーダ1Dについて説明する。第四実施形態のロータリエンコーダ1Dは、
図11に示すように、六角穴付ボルト3が回転軸20に連結される点が、第一実施形態のロータリエンコーダ1A(
図1参照)と異なる。
第四実施形態のロータリエンコーダ1Dの回転軸20は、クランクプーリー(図示せず)に設けられた六角穴付ボルト3に連結される。
【0067】
六角穴付ボルト3は、鉄製の規格品であり、軸部3bの一端に円形の頭部3aが形成されている。六角穴付ボルト3の頭部3aの先端面には、内周面が六角形の六角穴3cが形成されている。
【0068】
第四実施形態のロータリエンコーダ1Dにおいて、連結部22の前端面22aには、六角穴付ボルト3の頭部3aが挿入される円形の連結穴23が形成されている。
また、連結穴23の底面23cには、六角穴付ボルト3の六角穴3cに嵌合される嵌合軸部23dが突設されている。嵌合軸部23dは、外周面が正六角形に形成されている。また、嵌合軸部23dの軸方向の長さは、六角穴付ボルト3の六角穴3cの深さと略同じ長さに形成されている。
【0069】
第四実施形態のロータリエンコーダ1Dでは、クランクプーリー(図示せず)に設けられた六角穴付ボルト3の六角穴3cに、回転軸20の嵌合軸部23dを嵌め合わせることで、クランクプーリーと回転軸20とを連結することができる。
【0070】
また、第四実施形態のロータリエンコーダ1Dでは、嵌合軸部23dの先端部に磁石50が設けられている。
これにより、鉄製の六角穴付ボルト3の頭部3aが嵌合軸部23dの磁石50に吸着されるため、六角穴付ボルト3を回転軸20に対して確実に固定することができる。
【0071】
以上、本発明の第四実施形態について説明したが、本発明は前記第四実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
第四実施形態では、嵌合軸部23dの外周面が正六角形に形成されているが、嵌合軸部23dの外周面の形状は限定されるものはなく、例えば、嵌合軸部23dの外周面に複数の凸部を形成し、その各凸部が六角穴3cの内周面に面接触するように形成してもよい。
【0072】
[
参考例]
次に、
参考例のロータリエンコーダ1Eについて説明する。
参考例のロータリエンコーダ1Eは、
図12に示すように、ケース70と、ケース70に回転自在に支持された回転軸80と、回転軸80の中心穴81に嵌合された筒体90と、を備えている。
ケース70は、中空な環状の箱である。ケース70の内周部71には、円筒状の回転軸80が回転自在に嵌合されている。
【0073】
参考例のロータリエンコーダ1Eは、磁気式の検出機構を有する回転検出器である。回転軸80の外周面には、磁石である被検出部82が設けられている。また、ケース70内には、回転軸80の回転時に被検出部82の磁界の変化を検出する磁気検出素子である検出素子72が収容されている。
【0074】
なお、回転軸80の回転を検出するための検出機構の構成は限定されるものではない。例えば、スリットを有する円板状の被検出部を回転軸80に設け、スリットを通過した光を検出素子が受光することで、回転軸80の回転を検出する光学式の検出機構を用いてもよい。
【0075】
筒体90は、円筒状の軸部材であり、回転軸80の中心穴81に嵌合されている。筒体90の中心部には連結穴91が前後方向に延びている。筒体90の連結穴91には、六角ボルト2の頭部2aが嵌合される。連結穴91の内周面は、頭部2aの形状に対応して正六角形に形成されている。
【0076】
このような
参考例のロータリエンコーダ1Eでは、クランクプーリーに設けられた六角ボルト2の頭部2aに対して容易に着脱することができる。
また、汎用性を高めることができるため、クランク軸の回転を検出するためのコストを低減することができる。また、クランク軸と回転軸80との間の部品点数が少ないため、設置スペースを小さくすることができる。
【0077】
以上、本発明の
参考例について説明したが、本発明は前記
参考例に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、連結穴91の内周面の形状は、六角ボルト2の頭部2aに嵌合する形状であれば限定されるものではなく、例えば、正十二角形や面接触型に形成してもよい。
また、頭部2aの外周面に押し付けられる弾性体を連結穴91の内周面に設けた場合には、頭部2aを連結穴91に対して確実に取り付けることができる。
【0078】
[第六実施形態]
次に、第六実施形態のロータリエンコーダ1Fについて説明する。第六実施形態のロータリエンコーダ1Fは、
図13に示すように、六角穴付ボルト3が筒体90に連結される点が、第五実施形態のロータリエンコーダ1E(
図12参照)と異なる。
第六実施形態のロータリエンコーダ1Fの筒体90は、クランクプーリー(図示せず)に設けられた六角穴付ボルト3に連結される。
【0079】
六角穴付ボルト3は、鉄製の規格品であり、軸部3bの一端に円形の頭部3aが形成されている。六角穴付ボルト3の頭部3aの先端面には、内周面が六角形の六角穴3cが形成されている。
【0080】
第六実施形態のロータリエンコーダ1Fにおいて、筒体90の前端面90aには、六角穴付ボルト3の頭部3aが挿入される有底円形の連結穴91が形成されている。
また、連結穴91の底面91aには、六角穴付ボルト3の六角穴3cに嵌合される嵌合軸部92が突設されている。嵌合軸部92は、外周面が正六角形に形成されている。また、嵌合軸部92の軸方向の長さは、六角穴付ボルト3の六角穴3cの深さと略同じ長さに形成されている。
【0081】
第六実施形態のロータリエンコーダ1Fでは、クランクプーリー(図示せず)に設けられた六角穴付ボルト3の六角穴3cに、筒体90の嵌合軸部92を嵌め合わせることで、クランクプーリーと回転軸80とを連結することができる。
【0082】
また、第六実施形態のロータリエンコーダ1Fでは、嵌合軸部92の先端部に磁石50が設けられている。
これにより、鉄製の六角穴付ボルト3の頭部3aが嵌合軸部92の磁石50に吸着されるため、六角穴付ボルト3を回転軸20に対して確実に固定することができる。
【0083】
以上、本発明の第六実施形態について説明したが、本発明は前記第六実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
第六実施形態では、嵌合軸部92の外周面が正六角形に形成されているが、嵌合軸部92の外周面の形状は限定されるものはなく、例えば、嵌合軸部92の外周面に複数の凸部を形成し、その各凸部が六角穴3cの内周面に面接触するように形成してもよい。