(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記傾斜抑制部材は、前記第1突起部材及び前記第2突起部材の間の凹部の前面を覆う蓋部材であって、前記蓋部材は前記第1コネクタが前記第2突起部材側に傾斜した場合に前記第1コネクタに当接する当接部を含む、請求項1に記載の電子機器。
前記傾斜抑制部材は、前記第1コネクタを、前記第2突起部材側から前記第1突起部材側に向けて押圧する押圧部材であって、前記押圧部材は前記第1コネクタに当接する当接部を含む、請求項1に記載の電子機器。
前記傾斜抑制部材は、前記凹部内で、前記第2突起部材の周囲に配置されたスペーサであって、前記スペーサは前記第1コネクタが前記第2突起部材側に傾斜した場合に前記第1コネクタに当接する当接部を含む、請求項1に記載の電子機器。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る電子機器について図を参照しつつ説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0011】
<第1実施形態>
図1(A)は電子機器1の一例を示す斜視図(電子機器1の背面を斜め上方から見た図)であり、
図1(B)は開口部110付近の拡大図であり、
図1(C)は電子機器1のA−A´断面の一例を示す断面図である。
【0012】
図1(A)に示す様に、電子機器1は、筐体10及びソケット20等を有している。本実施形態ではスキャナを例として、スキャナをパーソナルコンピュータ等と接続する為のソケット20及びその周辺の構成を中心に説明する。ソケット20は筐体10の内部に配置され、筐体10はソケット20の前面を外部に露出する為の開口部110を有している。
図1(A)は、後述する開閉部材310を開とした状態を示している。
【0013】
図1(B)に示す様に、ソケット20は、USB2.0規格用の端子である第1端子220を有する第1突起部材210と、USB3.0規格で追加された端子である第2端子240を有する第2突起部材230とを有している。ソケット20は、USB3.0規格のType-B準拠のソケットであり、電子機器1内部の電子部品と接続される。枠部材260は第1突起部材210及び第2突起部材230の周囲を囲い、枠部材260により、第1突起部材210及び第2突起部材230の周囲、及び第1突起部材210と第2突起部材230との間には凹部250が形成されることとなる。ソケット20は筐体10内に配置された電子回路基板40に固定され、電子回路基板40は不図示のネジ等で筐体10に固定されている。
【0014】
図1(C)に示す様に、筐体10の開口部110には、傾斜抑制部材30の一例である開閉部材310が取り付けられている。開閉部材310は、筐体10の開口部110において少なくとも第2突起部材230の前面を開閉する部材である。開閉部材310は、筐体10の内側に沿って上下方向(z方向)に移動可能に、筐体の内側に取り付けられている。開閉部材310の上端には筐体10の内側に向かって突出する凸部310Aを有し、開閉部材310の下端には後述する当接部310Cを有している。
【0015】
筐体10の内部には、開閉部材310が上下方向に移動する際にその間を摺動する為の溝部120が形成されている。溝部120の内側には第1凹部130、第2凹部140及び第3凹部150が形成され、各凹部は開閉部材310の凸部310Aと嵌合可能である。
【0016】
図2(A)はソケット20に第2コネクタ52が差し込まれた状態の一例を示す断面図であり、
図2(B)、
図2(C)はソケット20に第1コネクタ51が差し込まれた状態の一例を示す断面図である。
【0017】
第1コネクタ51は、USB2.0規格のType-B準拠のコネクタである。第1コネクタ51は、ソケット20の第1突起部材210と嵌合し、第1端子220と接続可能であるが、第2突起部材230とは嵌合せず、第2端子240とは接続しない。第1コネクタ51は、ソケット20の内部に差し込まれる差込部511、第1コネクタ51をソケット20に抜き差しする際にユーザが掴む把持部512等を有している。把持部512は差込部511より太く形成されている。
【0018】
第2コネクタ52は、USB3.0規格のType-B準拠のコネクタであり、ソケット20の第1突起部材210及び第2突起部材230と嵌合し、第1端子220及び第2端子240と接続可能である。第2コネクタ52は、ソケット20の内部に差し込まれる差込部521、第2コネクタ52をソケット20に抜き差しする際にユーザが掴む把持部522等を有している。把持部522は差込部521より太く形成されている。
【0019】
図2(A)に示す様に、第2コネクタ52をソケット20に差し込む場合、電子機器1のユーザは開閉部材310を上方向に移動することによりソケット20の凹部250の前面を外部に露出させる。第2コネクタ52をソケット20に差し込むことにより、第2コネクタ52はソケット20の第1突起部材210及び第2突起部材230と嵌合する。第2コネクタ52をソケット20に差し込んだ際に、第2コネクタ52の把持部522に第2突起部材230側(図中のz方向)への力が加わっても、第1突起部材210及び第2突起部材230が破損することはない。枠部材260全体により、第2コネクタ52の第2突起部材230側(図中のz方向)への移動が制限されているからである。
【0020】
図2(B)に示す様に、第1コネクタ51をソケット20に差し込む場合、第1コネクタ51はソケット20の第1突起部材210と嵌合するが、第2突起部材230とは嵌合しない。第1コネクタ51の差込部511の上面は、ソケット20の凹部250の上面とも、第2突起部材230の下面とも接しない。第1コネクタ51をソケット20に差し込んだ場合、第1コネクタ51の把持部512に第2突起部材230側への力が加わると、第1コネクタ51が第1突起部材210と嵌合したまま、第2突起部材230側へ移動してしまう為、第1突起部材210が破損してしまう可能性がある。この様な破損を防止する為、本発明に係る電子機器1は、開閉部材310を第1コネクタ51の傾斜抑制部材として備えている。
【0021】
図2(C)に示す様に、第1コネクタ51を使用する場合、開閉部材310を下方に移動し、凸部310Aを筐体10の内側の第2凹部140に嵌合させて、開閉部材310を筐体10に対して係止させる。第1コネクタ51の把持部512に上方向への力が加わり第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとしても、開閉部材310の当接部310Cが第1コネクタ51に当接し、それ以上第1コネクタ51を傾斜させない。したがって、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0022】
第1コネクタ51が正常に差し込まれた場合に、開閉部材310の当接部310Cの位置は、第1コネクタ51の把持部512に当接していても、第1コネクタ51の把持部512から少しだけ離れていてもよい。なお、当接部310Cを第1コネクタ51に当接する様に位置決めした場合には、当接部310C及び第1コネクタ51がソケット20の開口領域を塞ぐことになり更にソケット20内に塵が入ることを防止する効果が高まる。
【0023】
<第1変形例>
図3(A)及び
図3(B)は第1変形例に係る傾斜抑制部材の他の例を示す図である。本変形例では、
図2に示した開閉部材310の代わりに、筐体10に対して回転可能な開閉部材311を傾斜抑制部材として有する点で第1実施形態と異なる。第1変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0024】
開閉部材311は、回転軸311Bと当接部311Cとを有している。回転軸311Bは、筐体10の開口部110の上端近傍に取り付けられ、筐体10の横方向(図中のy方向)に延在する。
【0025】
図3(A)に示す様に、第1コネクタ51を開口部110に挿入してソケット20に差し込んだ際には、開閉部材311の当接部311Cが、第1コネクタ51の把持部512の直上に配置される様に開閉部材311が筐体10に取り付けられている。この状態において、第1コネクタ51の把持部512に上向きの力が加わって、第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとしても、開閉部材311の当接部311Cが把持部512を支える為、第1コネクタ51の傾斜が抑制される。したがって、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0026】
図3(B)に示す様に、ユーザが第2コネクタ52を利用する際には、最初に開閉部材311の当接部311Cを筐体10の外部に引き出す。これによって、開閉部材311は回転軸311Bを中心に回転し、筐体10の開口部110が完全に開く。ユーザは、第2コネクタ52を完全に開いた開口部110に挿入し、ソケット20に差し込んで、第2コネクタ52の接続動作を完了することになる。
【0027】
第1コネクタ51をソケット20に差し込む際に、ユーザは、開閉部材311を
図3(A)の位置においたまま第1コネクタ51を差し込んでも、開閉部材311を筐体10の外部に引き出してから差し込んでもよい。
【0028】
<第2変形例>
図4は第2変形例に係る傾斜抑制部材の他の例を示す図である。第2変形例では、
図2に示した開閉部材310の代わりに、筐体10の内部に移動できる開閉部材312を傾斜抑制部材として有する点で第1実施形態と異なる。第2変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0029】
開閉部材312は、回転軸312Bと当接部312Cとを有している。開閉部材312が開口部110の一部を覆っている状態で、ユーザが第2コネクタ52を筐体10の開口部110に挿入すると、開閉部材312は第2コネクタ52により押し込まれ、筐体10の内部に入る様に回転軸312Bを中心として回転する。回転した開閉部材312は、第2コネクタ52のソケット20への差し込みに支障のない位置に移動する。ユーザは、第2コネクタ52をソケット20に差し込んで、第2コネクタ52の接続動作を完了することになる。この為、第2変形例に係る電子機器1を使用するユーザは、開閉部材312の移動と第2コネクタ52のソケット20への差し込みとを1つの動作で行うことができる。
【0030】
一方、第1コネクタ51を筐体10の開口部110に挿入する場合には、開閉部材312はそのままで(筐体10の内部に入る様に回転せず)、第1コネクタ51を開口部110に挿入する。その状態で、開閉部材312の当接部312Cが第1コネクタ51の把持部512に当接する。第1コネクタ51の把持部512に上向きの力が加わって、第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとしても、開閉部材312の当接部312Cが把持部512を支える為、第1コネクタ51の傾斜が抑制される。したがって、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0031】
第1コネクタ51をソケット20に差し込む際に、ユーザは、開閉部材312を
図4の位置においたまま第1コネクタ51を差し込んでも、開閉部材312を回転させてから差し込んでもよい。
【0032】
<第3変形例>
図5(A)、
図5(B)は第3変形例に係る傾斜抑制部材の他の例を示す図である。第3変形例では、
図2に示した開閉部材310の代わりに、図中のx−z平面上において円柱の一部を直線で切り取った形状を有する開閉部材313を傾斜抑制部材として有する点で第1実施形態と異なる。第3変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0033】
開閉部材313は、回転軸313Bと当接部313Cとを有している。開閉部材313の図中のx−z平面上における外形は、円弧からなる曲線部分(当接部313C)と、曲線部分の両端を結ぶ直線部分から成る。回転軸313Bは、円弧を含む円の中心を通る軸であって、筐体10の所定の箇所(不図示)に固定されている。また、通常の状態で開閉部材313は
図5(A)の状態にある。
【0034】
図5(A)に示す様に、第1コネクタ51をソケット20に差し込んだ場合、当接部313Cが第1コネクタ51の把持部512に当接する。この状態において、第1コネクタ51の把持部512に上向きの力が加わって、第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとしても、開閉部材313の当接部313Cが把持部512を支える為、第1コネクタ51の傾斜が抑制される。したがって、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0035】
第1コネクタ51をソケット20に差し込む際に、ユーザは、開閉部材313の当接部313Cが第1突起部材210側を向く状態で第1コネクタ51を差し込んでも、直線部分が第1突起部材210側を向く状態で第1コネクタ51を差し込んでもよい。
【0036】
図5(B)に示す様に、第2コネクタ52をソケット20に差し込む場合、ユーザは、最初に、開閉部材313の直線部分がソケット20の第1突起部材210側を向く様に開閉部材313を回転させる。回転により開口部110にできた空間を介して第2コネクタ52をソケット20に差し込み、第2コネクタ52の接続動作を完了することになる。
【0037】
<第4変形例>
図6は第4変形例に係る傾斜抑制部材の他の例を示す図である。第4変形例では、
図2に示した開閉部材310の代わりに、扇状の形状を有する開閉部材314を傾斜抑制部材として有する点で第1実施形態と異なる。第4変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0038】
開閉部材314は、回転軸314Bと当接部314Cとを有している。開閉部材314の図中のy−z平面上における外形は、円弧からなる曲線部分(当接部314C)と、回転軸314Bと円弧とを結ぶ2つの直線部分から成る。回転軸314Bは、円弧を含む円の中心を通る軸に相当している。
【0039】
回転軸314Bは電子機器1の開口部110に直交(回転軸がx方向に延在)する様に筐体10に取り付けられ、開閉部材314は回転軸314Bを中心として筐体10に沿って回転する。
【0040】
開閉部材314が
図6の実線で示す状態において第1コネクタ51をソケット20に差し込んだ場合、当接部314Cが第1コネクタ51の把持部512の直上に配置される様に開閉部材314が筐体10に取り付られている。この状態において、第1コネクタ51の把持部512に上向きの力が加わって、第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとしても、開閉部材314の当接部314Cが把持部512を支える為、第1コネクタ51の傾斜が抑制される。したがって、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0041】
一方、第2コネクタ52をソケット20に差し込む場合、ユーザは、開閉部材314の当接部314Cが筐体10の開口部110の反対側を向く様に開閉部材314を回転させる(
図6の開閉部材314の点線部参照)。回転により開口部110にできた空間を介して第2コネクタ52をソケット20に差し込み、第2コネクタ52の接続動作を完了することになる。
【0042】
第1コネクタ51をソケット20に差し込む際に、ユーザは、開閉部材314の当接部314Cが第1突起部材210側を向く状態で第1コネクタ51を差し込んでも、筐体10の開口部110の反対側を向く状態で第1コネクタ51を差し込んでもよい。
【0043】
<第5変形例>
図7(A)は第5変形例に係る電子機器の他の例を示す斜視図(電子機器1Aの背面を斜め上方から見た図)であり、
図7(B)は移動機構320の一例を示す斜視図であり、
図8(A)及び
図8(B)は第5変形例に係る移動機構320を説明する為の図である。第5変形例は、ソケット20が、他の開口部160を更に有する筐体10Aの開口部110を介して外部に露出する領域を拡大又は減少させる点で第1実施形態と異なる。第5変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0044】
第5変形例において、
図7(B)に示す様に、ソケット20は、移動機構320によって上下方向に移動可能なソケット用基板40Aに取り付けられている。移動機構320は、把手部321及び移動面322を有する三角柱状の形状を有している。
図7(A)に示す様に、把手部321は筐体10Aの他の開口部160から外部に露出しており、ユーザは筐体10Aの外部から把手部321を左右方向に移動させることが可能である。把手部321を左右方向に移動させることによって、移動機構320を左右方向に移動させ、移動機構320の移動に伴って移動面322に沿ってソケット用基板40Aが上下方向に移動する。なお、ソケット用基板40Aの一方の端部は移動面322に沿って、他方の端部は、筐体10Aに固定された固定板370に沿って移動できる様に構成されている。
【0045】
図8(A)に示す様に、把手部321が他の開口部160の図中の最も左側にある時、ソケット20の前面全体が筐体10Aの開口部110から外部に露出する様に、移動機構320とソケット用基板40Aの位置関係が定められている。この状態で、ユーザは第2コネクタ52をソケット20に差し込む。
【0046】
図8(B)に示す様に、把手部321が他の開口部160の図中の最も右側にある時、ソケット20の前面の内第1突起部材210の部分のみが筐体10Aの開口部110から外部に露出する様に移動機構320とソケット用基板40Aの位置関係が定められている。この状態で、ユーザは第1コネクタ51をソケット20に差し込む。
【0047】
図8(B)の状態で、ソケット20に差し込まれた第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとしても、筐体10Aの開口部110の上方にある部分が第1コネクタ51に当接し、それ以上第1コネクタ51を傾斜させない。すなわち、筐体10Aの開口部110の端部が傾斜抑制部材として機能することになる。したがって、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0048】
<第6変形例>
図9(A)は第6変形例に係る傾斜抑制部材の他の例を示す図である。第6変形例は、傾斜抑制部材である開閉部材が押圧部材として動作する様に圧縮ばね331を備える点で第1実施形態と異なる。第6変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0049】
第6変形例において、
図9(A)に示す様に、筐体10に設けられた固定板371の下方に圧縮ばね331が取り付けられ、圧縮ばね331の下方且つ筐体10の側面と背面板374との間に、開閉部材315が取り付けられている。圧縮ばね331は、ソケット20に差し込まれた第1コネクタ51が上方に傾斜しようとする時に、第1コネクタ51と当接する開閉部材315を上方から押圧する様に、固定板371に取り付けられている。
【0050】
図9(A)に示す様に、第1コネクタ51をソケット20に差し込んだ場合、第1コネクタ51の把持部512に上向きの力が加わって、第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとすると、開閉部材315の当接部315Cが把持部512を押圧する。この為、第1コネクタ51の傾斜が抑制され、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0051】
第2コネクタ52をソケット20に差し込む場合、第2コネクタ52の把持部522により開閉部材315の当接部315Cを下方から上方に向けて押し上げながら第2コネクタ52をソケット20に差し込む。
【0052】
第1コネクタ51がソケット20に正常に差し込まれている時に、圧縮ばね331は、開閉部材315を押圧しなくても、軽く押圧してもよい。また、圧縮ばね331に代えて、ゴム部材などの弾性力のある部材を使用してもよい。
【0053】
<第7変形例>
図9(B)は第7変形例に係る傾斜抑制部材の他の例を示す図である。第7変形例は、傾斜抑制部材である開閉部材が押圧部材として動作する様に板ばね332を備える点で第1実施形態と異なる。第7変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0054】
第7変形例において、
図9(B)に示す様に、筐体10に設けられた固定板372の下方に板ばね332が取り付けられ、板ばね332の下方且つ筐体10の側面と背面板374との間に開閉部材316が取り付けられている。板ばね332は、ソケット20に差し込まれた第1コネクタ51が上方に傾斜しようとする時に、第1コネクタ51と当接する開閉部材316を上方から押圧する様に、固定板372に取り付けられている。
【0055】
図9(B)に示す様に、第1コネクタ51をソケット20に差し込んだ場合、第1コネクタ51の把持部512に上向きの力が加わって、第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとすると、開閉部材316の当接部316Cが把持部512を押圧する。この為、第1コネクタ51の傾斜が抑制され、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0056】
第2コネクタ52をソケット20に差し込む場合、第2コネクタ52の把持部522により開閉部材316の当接部316Cを下方から上方に向けて押し上げながら、第2コネクタ52をソケット20に差し込む。
【0057】
第1コネクタ51がソケット20に正常に差し込まれている時に、板ばね332は、開閉部材316を押圧しなくても、軽く押圧してもよい。また、板ばね332に代えて、ねじりコイルばねなど他の種類のばねを使用してもよい。
【0058】
<第8変形例>
図9(C)は第8変形例に係る傾斜抑制部材の他の例を示す図である。第8変形例は、傾斜抑制部材である開閉部材が押圧部材として動作する様に磁石333及び磁石333Aを備える点で第1実施形態と異なる。第8変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0059】
第8変形例において、
図9(C)に示す様に、磁石333が開閉部材317に固定され、磁石333と同じ極性を有する磁石333Aが開閉部材317の上方で筐体10に固定されている。開閉部材317は、筐体10の側面と背面板374との間に取り付けられている。磁石333及び磁石333Aは同じ極性を有しているので、ソケット20に差し込まれた第1コネクタ51が上方に傾斜しようとする時に、第1コネクタ51と当接する開閉部材317を上方から押圧する様に反発し合う。
【0060】
図9(C)に示す様に、第1コネクタ51をソケット20に差し込んだ場合、第1コネクタ51の把持部512に上向きの力が加わって、第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとすると、開閉部材317の当接部317Cが把持部512を押圧する。この為、第1コネクタ51の傾斜が抑制され、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0061】
第2コネクタ52をソケット20に差し込む場合、第2コネクタ52の把持部522により開閉部材317の当接部317Cを下方から上方に向けて押し上げながら第2コネクタ52をソケット20に差し込む。
【0062】
<第9変形例>
図10(A)は第9変形例に係る傾斜抑制部材の他の例を示す図であり、
図10(B)は第9変形例に係る電子機器の他の例を示す図(電子機器1Bの背面を斜め上方から見た図)である。第9変形例は傾斜抑制部材として蓋部材340を使用する点で第1実施形態と異なる。第9変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0063】
蓋部材340は、第1コネクタ51と当接する当接部340C及び蓋部材340と筐体10とを結び付ける紐360を有しており、磁気を帯びている。ソケット20の枠部材260は金属製の部分を有し、磁気を帯びている蓋部材340と枠部材260の金属製の部分とは磁力で固定可能である。
【0064】
蓋部材340を、当接部340Cが第1突起部材210側を向く様にソケット20に固定して、蓋部材340の当接部340Cが第1コネクタ51の把持部512と当接する様にする。この状態において、第1コネクタ51の把持部512に上向きの力が加わって、第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとしても、蓋部材340がソケット20と固定されている為、第1コネクタ51の傾斜は抑制される。したがって、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0065】
第2コネクタ52をソケット20に差し込む場合、ユーザは、蓋部材340をソケット20に固定せずに第2コネクタ52をソケット20に差し込んで、第2コネクタ52の接続動作を完了することになる。
【0066】
第1コネクタ51をソケット20に差し込む際に、ユーザは、蓋部材340をソケット20に固定した状態で第1コネクタ51を差し込んでも、第1コネクタ51を差し込んだ後に蓋部材340をソケット20に固定してもよい。蓋部材340とソケット20とを磁力により固定することに代えて、蓋部材340をソケット20にねじ止めする等により固定してもよい。
【0067】
<第10変形例>
図10(C)は第10変形例に係る傾斜抑制部材の他の例を示す図である。第10変形例は、傾斜抑制部材としてスペーサ350を使用する点で第1実施形態と異なる。第10変形例の説明において、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0068】
スペーサ350は第1コネクタ51と当接する当接部350Cを有し、第2突起部材230と嵌合可能な形状を有し、樹脂等の非導電性の部材で構成されている。
【0069】
スペーサ350を、ソケット20の凹部250に押し込んで、第2突起部材230と嵌合させ、スペーサ350は第2突起部材230の周辺の凹部250に係止される。第1コネクタ51がソケット20に差し込まれている場合、スペーサ350の当接部350Cと第1コネクタ51の差込部511とはソケット20の凹部250内において当接する。この状態において、第1コネクタ51の把持部512に上向きの力が加わって、第1コネクタ51が第2突起部材230側に傾斜しようとしても、スペーサ350が凹部250内において第1コネクタ51に当接する為、第1コネクタ51の傾斜は抑制される。したがって、第1突起部材210の根本に大きな力がかからず、破損が防止できる。
【0070】
第2コネクタ52をソケット20に差し込む場合、ユーザは、スペーサ350を利用せずに、第2コネクタ52をソケット20に差し込んで、第2コネクタ52の接続動作を完了することになる。
【0071】
第1コネクタ51をソケット20に差し込む際に、ユーザは、スペーサ350を第2突起部材230と嵌合させた状態で第1コネクタ51を差し込んでも、第1コネクタ51を差し込んだ後にスペーサ350を第2突起部材230と嵌合させてもよい。
【0072】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、ソケット20及び第2コネクタ52はUSB3.0規格のType-Bに準拠し、第1コネクタ51はUSB2.0規格に準拠する例について説明したが、ソケット及びコネクタはこれらの規格に準拠するものに限らない。また、電子機器1はスキャナに限られず、電子カメラ及びスマートフォン等の組込機器など、物理的なコネクタとソケットとを使用して通信を行う機器であればよい。