(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861636
(24)【登録日】2021年4月1日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】エマルション
(51)【国際特許分類】
A23L 27/00 20160101AFI20210412BHJP
A23D 7/00 20060101ALI20210412BHJP
A23G 3/00 20060101ALI20210412BHJP
A23L 19/18 20160101ALI20210412BHJP
A21D 13/80 20170101ALI20210412BHJP
【FI】
A23L27/00 C
A23D7/00 510
A23G3/00
A23L19/18
A21D13/80
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-547965(P2017-547965)
(86)(22)【出願日】2016年3月10日
(65)【公表番号】特表2018-509159(P2018-509159A)
(43)【公表日】2018年4月5日
(86)【国際出願番号】EP2016055116
(87)【国際公開番号】WO2016142463
(87)【国際公開日】20160915
【審査請求日】2018年12月21日
(31)【優先権主張番号】62/132,110
(32)【優先日】2015年3月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/262,053
(32)【優先日】2015年12月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501105842
【氏名又は名称】ジボダン エス エー
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】マッキー,メアリー アマンダ
(72)【発明者】
【氏名】フェニモア,ステフェン
(72)【発明者】
【氏名】トー,キム パー
【審査官】
藤澤 雅樹
(56)【参考文献】
【文献】
カナダ国特許出願公開第00835328(CA,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0053251(US,A1)
【文献】
特開2006−274227(JP,A)
【文献】
特表2011−516090(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/102477(WO,A1)
【文献】
特表2009−505670(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/090416(WO,A1)
【文献】
米国特許第03223532(US,A)
【文献】
特開2011−032265(JP,A)
【文献】
特開昭64−055144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 27/00
A23D 7/00−9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の親水性フレーバー成分および少なくとも1種の親油性フレーバー成分を含むスプレーオンまたはスラリーオンスナックを調製するための局所用フレーバー組成物であって、フレーバー組成物が、連続非水性相および分散水性相を有する油中水エマルションであって、少なくとも1種の親油性フレーバー成分が連続非水性相に溶解または分散し、少なくとも1種の親水性フレーバー成分が分散水性相に溶解または分散する、前記組成物。
【請求項2】
エマルションの連続非水性相が、室温で固体または半固体である可食性油または脂である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
連続非水性相が、脂肪酸、ラクトン、アルデヒド、精油およびテルペンから選択される、少なくとも1種の親油性フレーバー成分を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
親油性フレーバー成分が、酪酸、ガンマ−デカラクトン、デカナール、オレンジオイル、およびリモネンから選択される、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
分散水性相が共溶媒をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
分散水性相に溶解した親水性フレーバー成分が、糖、甘味料、塩、有機フレーバー酸、MSGおよび酵母エキスから選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
分散水性相が、20〜60重量%のフレーバー成分を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
組成物が、乳化剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
乳化剤がPGPRであり、連続相が周囲温度で液体である食用油である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
連続非水性相および分散水性相の少なくとも一方が、増粘剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
分散水性相中の増粘剤が、キサンタンガム、増粘デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプンおよびアセチル化リン酸架橋デンプンから選択される、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
連続非水性相中の増粘剤が、ワックス、増粘剤、および有機ゲル化剤から選択される、請求項10に記載の組成物。
【請求項13】
請求項1に記載のフレーバー組成物で局所的にフレーバーが付与されたスプレーオンまたはスラリーオンスナック。
【請求項14】
請求項1に記載のフレーバー組成物の食用製品への局所適用を含む、スプレーオンまたはスラリーオンスナックにフレーバーを提供する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、食用製品に局所適用するためのフレーバー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
食用製品、特に製造された製品において、所望のフレーバーを達成するために、フレーバー化合物を添加することが必要であることが多い。フレーバリストには、幅広い種類のこれらが入手可能であり、天然のフレーバーを模倣するか、または完全にユニークなものを作り出すために、それらを無数の方法で組み合わせて所望のフレーバーを作り出すことができる。
【0003】
多くのフレーバーは、例えば、生地に混合されて、食用製品の大部分に添加されるが、他は製品に局所的に添加される。これにより、より多くの多用途性および多様性が可能となり、基本的な製品に、様々な異なる方法でフレーバーを付与することができ、したがってコストを削減することができる。局所的なフレーバーは、典型的に固体である。これは、適用プロセスに複雑さをもたらすため、フレーバー添加の可能性を制限する。例えば、それらはスラリーとして適用されることが多く、安定性に問題があるだけでなく、時間が経つにつれて適用システムの閉塞を引き起こす可能性がある。
【0004】
さらに、フレーバー化合物は、非常に様々な化学構造を有しており、水性媒体および非水性媒体におけるそれらの溶解性が大きく異なることが多いことを意味する。フレーバリストは水性媒体に可溶性のいくつかのフレーバー化合物と、非水性媒体に可溶性の他のフレーバー化合物とを組み合わせることを望むことが多く、これは問題となる可能性がある。両者の非相溶性は、フレーバリストの潜在的な創造性、特に食用製品として使用されるか、または食用製品に組み込まれる油に関する重大な創造性を著しく妨げる。
【発明の概要】
【0005】
食用製品に局所適用するために、親水性および親油性フレーバー化合物の両方を単一のパッケージに供給することが可能であることが今や見出された。したがって、少なくとも1種の親水性フレーバー化合物および少なくとも1種の親油性フレーバー化合物を含む局所用フレーバー組成物であって、フレーバー組成物が、連続非水性相および分散水性相を有する油中水エマルションであって、少なくとも1種の親油性フレーバー化合物が連続相に溶解または分散し、少なくとも1種の親水性フレーバー化合物が分散相に溶解または分散する、前記組成物を提供する。
【0006】
少なくとも1種の親油性フレーバー化合物および少なくとも1種の親水性フレーバー化合物を含み、少なくとも1種の親油性フレーバー化合物が連続相に溶解または分散し、少なくとも1種の親水性フレーバー化合物が分散相に溶解または分散する、局所的に適用された油中水エマルションによって少なくとも部分的にフレーバーが提供される、フレーバー付与された食用製品をさらに提供する。
【0007】
少なくとも1種の親油性フレーバー化合物および少なくとも1種の親水性フレーバー化合物を含むフレーバー組成物の局所添加を含む食用製品にフレーバーを提供する方法であって、フレーバー組成物が、連続非水性相および分散水性相を有する油中水エマルションであって、少なくとも1種の親油性フレーバー化合物が連続相に溶解または分散し、少なくとも1種の親水性フレーバー化合物が分散相に溶解または分散する、前記方法をさらに提供する。
【0008】
上述のフレーバー組成物は、油中水(以下「W/O」)エマルションである。この組成物は、非水性食用液体への唯一のフレーバー化合物を提供してもよく、または当該液体自体に存在するフレーバー化合物を補ってもよい。特定の態様において、W/Oエマルションは、液体に全てのフレーバー化合物を提供する。
【0009】
フレーバーが付与されたW/Oエマルションは、例えば米国公開出願第2014/0100276号から知られている。しかしながら、スプレッドまたはフィリングとは対象的な、局所適用としてのかかるエマルションの使用の開示は知られていない。
【0010】
本開示の組成物は、流体または固体であってもよい。「流体」は流動可能な液体およびペーストなどの粘性の固体または半固体組成物の両方を含む。
【0011】
W/Oエマルションの連続相は、全ての油溶性フレーバー成分を含む。これらの成分は、油相全体を含んでいてもよく、または溶媒が存在してもよく、その性質および量は当業界の通常の慣行に従って選択し得る。非水性(油)相の典型的な成分には、脂肪酸、ラクトン、アルデヒド、精油(特に、より低い倍率、例えば1×対10×)およびテルペンを含む1種以上のフレーバーオイルが含まれる。「アルデヒド」とは、フレーバー付与目的に好適なものを意味し、典型的な非限定例は、アセトアルデヒド nat、アルデヒド−C12(ラウリン酸)食品グレード、アルデヒドC−06(ヘキサナール)、アルデヒドC−07、アルデヒドC−08(オクタナール)、アルデヒドC−08 Natフラクション40%、アルデヒドC−09(ノナナール)、アルデヒドC−10(デカナール)、アルデヒドC−16(ストロベリーアルデヒド)、アミルシンナムアルデヒド、アニスアルデヒドW/O Bha、ベンズアルデヒド syn、ブチルアルデヒド、シンナムアルデヒド、シトロネラール 85〜90%、シトロネラール nat、シクラメンアルデヒド、2,4−デカジエナール、trans−2−デセナール、フルフラール nat、2,4−ヘプタジエナール、trans−2−ヘプテナール、ヒドロキシシトロネラール ex、イソブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、メロナール(2,6−ジメチル−5−ヘプテナール)、メチオナール、2−メチルブチルアルデヒド、5−メチル−2−フェニル−2−ヘキセナール、ミルテナール、2−ノネナール、trans−2,cis−6−ノナジエナール、trans−2−オクテナール、trans−2−ペンテナール、ペリルアルデヒド、サリチルアルデヒド、パラ−トリルアルデヒド エキストラ、N−バレルアルデヒド、バニリンおよびベラトルアルデヒドである。
【0012】
フレーバーオイルの具体例は、酪酸、ガンマ−デカラクトン、デカナール、オレンジオイル、およびリモネンを含む。特定の態様において、連続相は、室温で固体または半固体である可食性油または脂であり、これは十分に流体となるまで加熱される。典型的な例は、部分水素添加大豆油である。
【0013】
分散水相は、水溶性または水分散性のフレーバー成分が溶解または分散している、水、任意にグリコールなどの共溶媒を含む。これらは、糖、ステビア抽出物などの甘味料、塩、クエン酸などの有機フレーバー酸、バイオベース、MSGおよび酵母エキスを含むが、これらに限定されない。特定の態様において、水性相は、0〜60重量%、20〜60重量%または約50重量%のフレーバー成分を含む。
【0014】
エマルションは安定であることが重要である。W/Oエマルションの安定化の原理は、当該技術分野で周知であり、当業者は、各場合において必要とされることを容易に理解するか、または簡便な、非独創的で日常的な実験により判断することができる。例は、食用界面活性剤、乳化剤および増粘剤の使用を含む。当該技術分野には、異なる物理的特性および能力を有するかなりの数のこれらが利用可能であり、好適な材料の選択または組み合わせが、当該技術分野の技術範囲内にある。典型的な乳化剤は、レシチンおよびPGPR(ポリグリセロールポリリシノレート(potyglycerol polyricinoleate))を含む。
【0015】
特定の態様において、PGPRは、連続相が周囲温度で液体である食用油から選択される場合に特に有効である。好適な油の典型的な例は、大豆油、キャノーラ油、または中鎖トリグリセリド(MCT)を含む。
【0016】
W/Oエマルションは、かかるシステムにおいて有用であることが知られている他の成分を含んでもよい。これらは、安息香酸ナトリウムおよびソルビン酸カリウムなどの防腐剤を含む。さらなる成分は増粘剤であり、これは水性相および油相の一方または両方に存在し得る。これは、各相に物理的安定性を付与し、組成物を経時的に、より広い温度範囲、特に25℃〜60℃でより強固にする。キサンタンガムなどの標準的な増粘剤、Ultratex(商標)などの高性能増粘デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプンおよびアセチル化リン酸架橋デンプンを、当該技術分野で認識されている量において水性相のために使用し得る。油相の場合、典型的な例は、ワックス、増粘剤、および有機ゲル化剤を含み得る。具体的な非限定例は、カルナバワックス、キャンデリラワックス、サトウキビワックス、蜜ろう、12−ヒドロキシステアリン酸、セチルアルコール、パルミチン酸、ステアリン酸、および脂肪酸のモノおよび/またはジグリセリドを含む。
【0017】
フレーバーのフレーバー化合物は、親水性化合物と親油性化合物とに分け、W/Oエマルションの形成に先立ち、別々に適切な相に添加する。これは、フレーバーを処方し、単一体として添加する通常の慣行とは全く異なる。フレーバー化合物が、極めて親油性(テルペンなど)から極めて親水性(アセトンなど)にわたる幅広い溶解性を有することは周知である。ある程度両親媒性である、すなわち両方の相に親和性を有する化合物が存在する。かかる化合物はいずれの相にも組み込むことができる。
【0018】
通常は単一の処方物が、2つの個別の成分に分割されることを考えると、分割の効果は、単一処方物のそれとは多少異なる全体的なフレーバー効果を与えるであろう。しかしながら、これを調整して所望の効果を提供することは、熟練したフレーバリストの能力の範囲内である。
【0019】
親油性および親水性フレーバー化合物を、当該技術分野において既知のあらゆる便利な手段によって関連する相に溶解または分散する。次に、あらゆる便利な手段、例えば、例えば高圧ホモゲナイザーまたはSilverson(登録商標)ミキサーを用いた高せん断乳化によって、2つの相を乳化する。これは、連続した、単一パス、または単一/複数パスを用いたバッチ製造、または容器内での再循環混合により行うことができる。
【0020】
室温固体または半固体の油または脂を連続相として利用する典型的な方法において、油または脂を溶融する。次に、油中水乳化剤および油溶性フレーバー付与部分を添加する。次に、温かい(および依然として液体の)油混合物を高せん断ミキサーに添加し、これに水性相(水+水溶性フレーバー)を添加する。次に、安定なペーストが形成されるまで、混合物を抗せん断で混合する。次に、ペーストを室温まで冷却し、その時点でこれは安定である。
【0021】
フレーバーW/Oエマルションを、局所適用によって、すなわち、典型的には噴霧、浸漬またはコーティングによる組成物の食用製品への適用によって、食用製品へ組み込む。
【0022】
本開示のフレーバー組成物は、親油性および親水性フレーバーの両方の局所的存在が所望されるあらゆる食用製品において使用され得る。非限定的な例は、
− スプレーオンまたはスラリーオンスナック
− a)フードサービス(フライドチキン、フライドポテト)、b)スナック、c)インスタント麺生地用のフライ用オイル
− インスタント麺用のオイル袋
− 加工肉、例えば、缶詰のハム
− ソースおよびドレッシング
を含む。
【0023】
使用するフレーバー組成物の割合は、フレーバーの性質、所望のフレーバー効果、および食用製品の特定の最終用途に応じて広範囲に変化し得る。しかしながら、適切な割合の選択は、あらゆる場合において、当業者によって行うことができる。
【0024】
本開示は、好ましい実施形態を示す以下の非限定的例を参照してさらに説明する。全ての部は重量による。
【0025】
例1
フレーバー組成物の調製:
水性相:
水 43.9部
フレーバー* 11.0
ソルビン酸カリウム 0.05
安息香酸ナトリウム 0.05
*所望の市販のフレーバー原料のブレンドからなる水溶性フレーバー。これらの原料の性質は所望の最終用途によって変わり得る。
【0026】
油相:
部分水素化大豆油 22.95
油溶性フレーバー** 11.05
米ぬかレシチン 11.0
**所望の市販のフレーバー原料のブレンドからなる油溶性フレーバー。
【0027】
水性相成分をブレンドして溶液を形成した。油相成分を別途、植物油を溶融するのに十分な高温(40〜60℃)でブレンドした。溶融した油相を高せん断ミキサーに添加し、混合を開始した。水性相をこの混合物にゆっくりと添加しながら混合し、水性相添加の完了後に少なくとも15分間混合を続けた。
【0028】
最終生成物は、W/Oエマルションであり、これは容器から容易に取り除かれ、周囲温度まで冷却するとペースト様の特性を示した。
【0029】
例2
チーズフレーバーが付与されたフレーバー組成物の調製:
水性相:
水 43.9部
水溶性チーズフレーバー付与剤 11
ソルビン酸カリウム 0.05
安息香酸ナトリウム 0.05
【0030】
油相:
部分水素化大豆油 23部
液体チーズフレーバー付与剤 11
米ぬかレシチン 11
【0031】
水性相および油相を実施例1に記載したようにブレンドした。最終結果は、周囲温度まで冷却するとペースト様の性質を有する安定で均一なエマルションであった。この組成物を16.3重量%で65℃のキャノーラ油に添加し、得られた混合物を7重量%で、予め焼成し、予め塩味を付したクラッカーの外面にブラシで塗布した。
これにより、所望のフレーバー強度およびクリスピー感を有するチーズフレーバーが付与されたクラッカーを得た。
【0032】
例3
チョリソーフレーバーが付与されたフレーバー組成物の調製:
水性相:
水 27.4部
水溶性フレーバー付与剤 27.5
ソルビン酸カリウム 0.05
安息香酸ナトリウム 0.05
【0033】
油相:
中鎖トリグリセリド 27.68部
液体チョリソーフレーバー付与剤 13.33
PGPR 4
【0034】
中鎖トリグリセリドを液化するために高温を必要としなかったことを除いて、水性相および油相を実施例1に記載したようにブレンドした。最終的な結果は、周囲温度で液体様の特性を有する安定した均一なエマルションであった。
この組成物を26.1重量%で65℃のキャノーラ油に添加し、得られた混合物を7重量%で、予め焼成し、予め塩味を付したクラッカーの外面にブラシで塗布した。
これにより、所望のフレーバー強度およびクリスピー感を有するチョリソーフレーバーが付与されたクラッカーを得た。
【0035】
例4
ピザフレーバー組成物の調製:
水性相:
水 27.4部
水溶性フレーバー付与剤 27.5
ソルビン酸カリウム 0.05
安息香酸ナトリウム 0.05
【0036】
油相:
パーム油 27部
パルミチン酸 5
液体ピザフレーバー付与剤 12
ヒマワリレシチン 1
【0037】
水性相および油相を実施例1に記載したようにブレンドした。最終結果は、周囲温度まで冷却するとペースト状の性質を有する安定で均一なエマルションであった。この組成物を26.1重量%で、65℃のキャノーラ油に添加し、得られた混合物を7重量%で、予め焼成し、予め塩味を付したクラッカーの外面にブラシで塗布した。
これにより、所望のフレーバー強度およびクリスピー感を有するピザフレーバーが付与されたクラッカーを得た。
【0038】
例5
ピザフレーバー組成物の調製:
水性相:
水 27.4部
水溶性フレーバー付与剤 27.5
ソルビン酸カリウム 0.05
安息香酸ナトリウム 0.05
【0039】
油相:
パーム油 24部
パルミチン酸 5
液体ピザフレーバー付与剤 12
モノオレイン酸ソルビタン 4
【0040】
水性相および油相を実施例1に記載したようにブレンドした。最終結果は、周囲温度まで冷却するとペースト様の性質を有する安定で均一なエマルションであった。この組成物を26.1重量%で、65℃のキャノーラ油に添加し、得られた混合物を7重量%で、予め焼成し、予め塩味を付したクラッカーの外面にブラシで塗布した。
これにより、所望のフレーバー強度およびクリスピー感を有するピザフレーバーが付与されたクラッカーを得た。
【0041】
例6
ピザフレーバー組成物の調製:
水性相:
水 27.4部
水溶性フレーバー付与剤 27.5
ソルビン酸カリウム 0.05
安息香酸ナトリウム 0.05
【0042】
油相:
ヒマワリ油 28部
キャンデリラワックス 1
液体ピザフレーバー付与剤 12
PGPR 4
【0043】
原料を水に溶解することにより水性相を調製した。キャンデリラワックスを65℃でヒマワリ油に溶解することにより油相を調製した。次に、フレーバー付与剤およびPGPR乳化剤を溶融した油相に添加した。溶融した油相を高せん断ミキサーに添加し、混合を開始した。水性相をこの混合物にゆっくりと添加しながら混合し、水性相添加の完了後少なくとも10分間混合を続けた。最終結果は、周囲温度まで冷却すると液体ゲル様の性質を有する安定で均一なエマルションであった。この組成物を26.1重量%で、65℃のキャノーラ油に添加し、得られた混合物を7重量%で、予め焼成し、予め塩味を付したクラッカーの外面にブラシで塗布した。
これにより、所望のフレーバー強度およびクリスピー感を有するピザフレーバーが付与されたクラッカーを得た。