【文献】
Journal of Porphyrins and Phthalocyanines,2011年,Vol.15,p.898-907
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記リンの置換基Rが、置換又は未置換C1-C20若しくはC1-C10アルキル、アリール又はヘテロアリールである、請求項1から4のいずれか1項記載のTADF化合物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
なされた進歩にもかかわらず、ディスプレイ用及び照明用、例えば、有機発光ダイオード(OLED)及び発光電気化学電池(LEEC)における使用のための改良され、かつ代替の化合物を提供するようにとの要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第一の鏡面によれば、本発明は式Iの化合物を提供する。
【化1】
【0005】
式中、環II:
【化2】
は隣接炭素原子に結合されたそれぞれのHet 及び隣接炭素原子に結合されたそれぞれの部分Dを有する芳香族スペーサー環を表し、
それぞれのHet は芳香族複素環部分であり、かつそれぞれのDはドナー部分である。
式Iの化合物はTADF挙動を示す。芳香族複素環基Het はアクセプター基として作用し、ドナー部分Dはドナー基として作用する。環IIによるHet 及びDの空間分離は有効なTADF挙動を与えるHOMO(ドナーDに集中)及びLUMO(アクセプターHet に集中)の分離を与える。
【0006】
環IIはベンゼン環であってもよく、こうして本発明の化合物は式III により表し得る:
【化3】
【0007】
式中、D及びHet は先と同じ意味を有する。R
* は、それぞれの出現につき独立に、-H、アルキル、アリール又はヘテロアリール(例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10)からなる群から選ばれてもよい。
芳香族複素環部分Het は、それぞれの出現につき独立に、下記のものからなる群から選ばれてもよい。
【化4】
【0008】
式中、-Lは環II又はIII への結合位置を表し、XはO、S又はNR
2 を表し、かつ基R
2は、それぞれの出現につき独立に、-H、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これらは環状であってもよく、また不飽和であってもよい)(例えば、C1-C10又は更にはC1-C4); 置換又は未置換アリール又はヘテロアリールからなる群から選ばれ、
基R
1は、それぞれの出現につき独立に、-H、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これらは環状であってもよく、また不飽和であってもよい)(例えば、C1-C10又は更にはC1-C4);置換又は未置換アリール又はヘテロアリール、-CF
3、-OMe、-SF
5、-NO
2、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード) 、アリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート、ホスフィンオキサイド、ホスフィンスルフィド等からなる群から選ばれる。
【0009】
基R
1がアミノである場合、それは-NH
2、-NHR又は-NR
2であってもよく、この場合、その窒素の置換基Rはアルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
基R
*、R
1又はR
2 (又は本明細書に説明された構造中に提示されたあらゆるその他の基、例えば、R、及びR
3〜R
9) が置換されたと記載される場合、それらはそれぞれの出現につき独立に置換されていてもよい。例えば、1回、2回、又は3回、例えば、1回、形式上1個以上の水素原子を置換基、例えば、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード)、-SF
5、-CF
3、-OMe、-NO
2、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これらは環状であってもよく、また不飽和であってもよい)(例えば、C1-C10又は更にはC1-C4);置換又は未置換アリール又はヘテロアリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート等で置換してもよい。置換基がアミノである場合、それはNH
2 、NHR 又はNR
2 であってもよく、この場合、その窒素の置換基Rはアルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
アリールは本明細書では芳香族化合物からの水素原子の引抜により形式上形成された基を意味する。当業者に知られているように、ヘテロアリール部分は1個以上の炭素原子及びそれらに結合されたいずれかの水素原子に代えて、1個以上のヘテロ原子、典型的にはO、N又はSを含むアリール部分のサブセットである。例示のアリール置換基として、例えば、フェニル又はナフチルが挙げられ、これらは置換されていてもよい。例示のヘテロアリール置換基として、例えば、ピリジニル、フラニル、ピロリル及びピリミジニルが挙げられる。
ヘテロ芳香族環の更なる例として、ピリダジニル(2個の窒素原子が芳香族6員環中で隣接している);ピラジニル(2個の窒素原子が6員芳香族環中で1,4-位に配置される);ピリミジニル(2個の窒素原子が6員芳香族環中で1,3-位に配置される);又は1,3,5-トリアジニル(3個の窒素原子が6員芳香族環中で1,3,5-位に配置される)が挙げられる。
基R
*、R
1又はR
2 (又は本明細書に説明された構造中に提示される基R、R
3〜R
9のいずれか) が一つ以上の環を含む場合、それらがシクロアルキルであってもよく、例えば、それらがシクロヘキシル環又はシクロペンチル環であってもよい。シクロヘキシル基又はシクロペンチル基が存在する場合には飽和又は不飽和であってもよく、また上記されたように置換されていてもよい。
芳香族複素環部分Het の例として、下記の1,3,4 オキサジアゾールが挙げられる。
【0010】
【化5】
【0011】
式中、-Lは環II又はIII への結合位置を表し、
-アルキルは置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これらは環状であってもよく、また不飽和であってもよい)(例えば、C1-C10又は更にはC1-C4)を表し、かつ基R
3、R
4及びR
5は、それぞれの出現につき独立に、
-H、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これらは環状であってもよく、また不飽和であってもよい)(例えば、C1-C10又は更にはC1-C4);置換又は未置換 アリール又はヘテロアリール、-CF
3、-OMe、-SF
5、-NO
2、ハロ (例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード) 、アリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート、ホスフィンオキサイド、ホスフィンスルフィド等からなる群から選ばれる。
DはTADF化合物の分野で知られているように幾つかの異なる形態をとり得るドナー部分である。それらはそれぞれの出現につき同じであってもよく又は異なっていてもよい。
例えば、ドナー部分Dが下記のものであってもよい。
【0012】
【化6】
【0013】
式中、-Lは環II又はIII への結合位置を表し、
それぞれの基R
6、R
7、R
8及びR
9は、それぞれの出現につき独立に、-H、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これらは環状であってもよく、また不飽和であってもよい)(例えば、C1-C10又は更にはC1-C4) ;置換又は未置換アリール又はヘテロアリール、-CF
3、-OMe、-SF
5、-NO
2、ハロ (例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード) 、アリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート、ホスフィンオキサイド、ホスフィンスルフィド等からなる群から選ばれる。
基(R
6、R
7、R
8及びR
9の一つ以上) がアミノである場合、それは-NH
2、-NHR又は-NR
2であってもよく、この場合、窒素の置換基Rは置換又は未置換アルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
基(R
6、R
7、R
8及びR
9の一つ以上)がホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィドである場合、それは下記の基からなる群から選ばれてもよい。
【0014】
【化7】
【0015】
この場合、リンの置換基Rが置換又は未置換アルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
ホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィド置換基はカルバゾール構造の窒素に対してパラであってもよく、即ち、R
8の一方又は両方がホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィド置換基であってもよい。都合良くは、両方のR
8がホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィド置換基である場合、それらが同じであってもよい。ホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィド置換基はリンの位置にフェニル又は置換フェニル基Rを有してもよい。
こうして、下記の置換基、又は一方もしくは両方のフェニル基が置換されている置換基が、ドナー部分Dについて意図されている。
【0016】
【化8】
【0017】
ホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィドはTADF分子、例えば、本明細書に記載されたTADF化合物の構造中のアクセプター部分、又はアクセプター部分の一部 (アクセプター部分の置換基) として使用されてもよい。
本明細書に記載されたドナー部分Dの置換基として使用される場合、ホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィドはドナーの特徴を適度にするように作用し、それ故、TADF化合物の光物理的挙動を変化することができ、例えば、発光の色及び/又は強さの変化をもたらす。TADF化合物、例えば、本明細書に記載された化合物のドナー部分Dの置換基としてのホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィドの使用は本発明の別の局面を構成する。
更に一般に、部分Dがまた下記のものから選ばれてもよい。
【0018】
【化9】
【0019】
式中、-Lは環II又はIII への結合位置を表し、これは構造C、D、G及びH中で窒素に対してパラであり、
X
1はO、S、NR、SiR
2、PR及びCR
2 からなる群から選ばれ、この場合、それぞれのRは独立に-H、アルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換 C1-C20 又は更にはC1-C10) からなる群から選ばれ、
それぞれのArはそれぞれの出現につき独立に置換又は未置換アリール又はヘテロアリールからなる群から選ばれ、かつ
【化10】
は、それぞれの出現につき独立に、構造A、B、C、D、E又はFの中央の環に融合された置換又は未置換アリール又はヘテロアリール環、例えば、5員又は6員置換又は未置換アリール又はヘテロアリール環を表し、かつ
n ( )はベンゼン環に縮環された環中の飽和-CH
2- 基の任意の存在を示し、この場合、nはそれぞれの出現につき独立に、0、1、又は2である。
Ar及び
【化11】
の置換基は存在する場合にドナー特性を適度にするために、先に説明された、ホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィドを含み得る。
こうして、部分Dは下記のものから選ばれてもよい。
【0020】
【化12】
【0021】
式中、基R
6、R
7、R
8及びR
9は先と同じ意味を有し得る。
構造:
【化13】
中のベンゼン環に縮環された飽和環は5員環、6員環又は7員環であってもよい。典型的には、それらは6員、即ち、下記のジュロリジン構造(この場合、nが1である)であってもよい。
【0022】
【化14】
【0023】
例示化合物として、下記の構造IV、V及びVIが挙げられ、この場合、部分Het は1,3,4 オキサジアゾールであり、かつドナー部分Dはカルバゾールである。
【化15】
【0024】
既知のTADFエミッタ“2CzPN”:
【化16】
と比較して、これらの化合物は見出し“幾つかの実施態様及び実験結果の詳細な記載”のもとに、以下に記載されるように改良されたTADF特性を示す。
【0025】
一般に、シアノ基と較べて部分Het の一層弱いアクセプター強さは、TADFエミッタ中の発光の分子内電荷移動 (ICT)の性質を考えると、一層青色の発光を与える。更に、DFT 計算によれば、2CzPN のLUMO密度が中央のベンゼン環に殆ど位置され、一方、Het 部分、例えば、オキサジアゾールのそれは複素環に位置されると予想されるかもしれない。これは本発明の化合物中のHOMO及びLUMOの電子密度が2CzPN 中よりも一層分離されるべきであり、一層有効なTADFをもたらすことを意味する。実際に、全てのこれらの期待は従来技術の2CzPN と較べて場合にIV、V及びVIにより示される発光の遅延成分の青色にシフトされた発光及び一層短い発光寿命により支持されるように満たされる。
本発明の第一の局面の化合物の合成は当業者により達成し得る。例えば、以下に提示される実施例により示されるように、基Het はニトリルにおける反応により既存のTADF構造に形成し得る。基Het を芳香族(スペーサー)環に構築又は結合するその他の手段は公知である。同様に、ドナー部分Dを芳香族(スペーサー)環に結合するための方法が当業者に利用できる(例えば、Name reactions in heterocyclic chemistry 2005 - Jie jack Li,編集者; Wiley;及びStrategic Applications of Organic Named Reactions in Organic Synthesis 2005 - Laslo Kurti及びBarbara Czako 著; Academic Press これらの書類の内容が参考として本明細書に含まれる)。都合良くは、ドナー部分Dの付加が2CzPN のような従来技術のTADF分子にカルバゾール置換基を与えるのに使用されるような求核芳香族置換反応によるものであってもよい。
本発明の化合物における異なるドナー部分Dの使用はTADF構造の光物理的性質を調節する機会を与える。更に一般に、本明細書に記載されたドナー部分は幾つかの従来技術のTADF構造、例えば、2CzPN 中に典型的に使用されるカルバゾール又は変性カルバゾール部分の有益な代替物を与え得る。こうして、第二の局面によれば、本発明は式Icの化合物を提供する。
【0026】
【化17】
【0027】
式中、環II:
【化18】
は芳香族スペーサー環を表し、この場合、それぞれのAcc はアクセプター部分であり、それぞれのアクセプター部分Acc は隣接炭素原子に結合され、それぞれのDはドナー部分であり、それぞれのドナー部分Dが隣接炭素原子に結合され、かつ
ドナー部分Dの一方が式Aのものであり、かつ他方が式A又は式Bのものである。
【0028】
【化19】
【0029】
式中、-Lは環IIへの結合位置を表し、
X
1はO、S、NR、SiR
2、PR及びCR
2 からなる群から選ばれ、この場合、それぞれのRは独立に-H、アルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) からなる群から選ばれ、かつ
【化20】
は、それぞれの出現につき独立に、構造A又はBの中央の環に融合された置換又は未置換アリール又はヘテロアリール環、例えば、5員又は6員の置換又は未置換アリール又はヘテロアリール環を表わす。
【0030】
【化21】
の置換基は、存在する場合に、ドナーの性質を適度にするために、先に説明されたように、ホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィドを含み得る。
環IIはベンゼン環であってもよく、こうして式Icの化合物は式IIIcのものであってもよい。
【化22】
【0031】
式中、D及びAcc は先と同じ意味を有する。R
*は、それぞれの出現につき独立に、-H、アルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) からなる群から選ばれてもよい。
式Ic又はIIIcの化合物はTADF挙動を示す。アクセプター部分Acc はアクセプター基として作用し、またドナー部分Dはドナー基として作用する。環IIによるAcc とDの空間分離は有効なTADF挙動を与えるHOMO (ドナーDに集中) 及びLUMO (アクセプターAcc に集中) の分離を与える。
式Aのドナー部分はTADF構造の光物理的挙動を適度にし、改良された丈夫さを分子に与え得る。従来技術の典型的なTADF構造は同様の“十字形”構造−式Icに示されたような二つのアクセプター基及び二つのドナー基を有する場合にカルバゾール誘導ドナー部分Dのみを使用する。光物理的性質の適度化はスペクトルの赤色端部に向かっての発光スペクトルのシフチングを含み得る。この効果はドナー基Dにより与えられる増大されたドナー強さに関係し得る。こうして、本発明のこの局面は赤色を含む、赤色にシフトされた発光スペクトルを有する式Icの一般構造をベースとする発光デバイスの製造を可能にする。
アクセプター部分Acc は本明細書に記載されたアクセプター部分Het 、-CN 及びその他のアクセプター、例えば、スルホキシド、イミン、アミド、スルホン、アクリジン、アクリジニウム、カルボン酸エステル、ホスフィンオキサイド、ホスフィンスルフィド、ケトン及びアルデヒドからなる群から選ばれてもよい。都合良くは、アクセプター部分が両方とも同じであってもよい。また、それらが異なっていてもよい。
式Ic中の式Aの部分Dが下記のものから選ばれてもよい。
【0032】
【化23】
【0033】
式中、基R、R
6、R
7、R
8及びR
9は先と同じ意味を有してもよい。
式Icの化合物の例として、式VIII、IX及びXの化合物が挙げられる。
【化24】
【0034】
これらの化合物において、アクセプター基Acc は-CN であり、また使用されるドナー部分Dはフェノキサジン(VIII)、フェノチアジン(IX)及びフェノチアジンとカルバゾールの両方 (X)である。これらの構造の性質を更に変性するために、ニトリルアクセプター部分-CN が本明細書に記載されるように、また本発明の第一の局面に従ってアクセプター部分-Hetであるように変性されてもよい。
第三の局面によれば、本発明が式Iaの荷電された有機種を提供する。
【0035】
【化25】
【0036】
式中、環 II:
【化26】
は芳香族スペーサー環を表し、それぞれのHet が隣接炭素原子に結合され、またそれぞれの部分Dが隣接炭素原子に結合され、
それぞれのHet が芳香族複素環部分であり、かつそれぞれのDがドナー部分である。
充分な対イオンCが用意されて式Iaの荷電された種の電荷とつり合わせる。
式Iaの荷電された有機種はTADF挙動を示す。芳香族複素環基Het はアクセプター基として作用し、またドナー部分Dはドナー基として作用する。環IIによるHet 及びDの空間分離が有効なTADF挙動を与えるHOMO (ドナーDに集中) 及びLUMO (アクセプターHet に集中) の分離を与える。
こうして、下記のIbの有機塩が、それらのTADF挙動のためにOLED中に使用し得る。
【0037】
【化27】
【0038】
式中、Cは基Het 及びDを含む環構造に与えられる電荷と反対の電荷を有する対イオンであり、かつnは少なくとも1である。加えて、それらは電荷及び相当する対イオンのためにLEEC中の使用において使用し得る。
TADF種Iaは電荷及び相当する対イオン(即ち、塩Ib)のために、LEEC中の使用においてであるがOLEDデバイスで見られる高い効率に関する利益を与えることができる。荷電された有機の熱活性化遅延蛍光(TADF)種Ia及びその随伴対イオンは溶液加工、例えば、ディスプレイデバイスを加工する場合、特に大型ディスプレイを加工する場合のインクジェット型印刷を可能にする良好な溶解性の利点を与え得る。LEECのその他の利点、例えば、デバイスを空気中で加工することができること及び空気安定性電極を使用することができることが実現し得る。
本発明の荷電された種が式IIIaのものであってもよい。
【0039】
【化28】
【0040】
式中、D及びHet は式Iaについてのそれらと同じ意味を有する。R
*は、それぞれの出現につき独立に、-H、アルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20 又は更にはC1-C10) からなる群から選ばれてもよく、芳香族複素環部分Het はそれぞれの出現につき独立に下記のものからなる群から選ばれてもよい。
【化29】
【0041】
式中、-Lは環II又はIII への結合位置を表し、XはO、S又はNR
2 を表し、かつ基R
2は、それぞれの出現につき独立に、-H、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これは環状であってもよく、また不飽和であってもよい) (例えば、C1-C10又は更にはC1-C4); 置換又は未置換アリール又はヘテロアリールからなる群から選ばれ、
基R
1は、それぞれの出現につき独立に、-H、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これは環状であってもよく、また不飽和であってもよい) (例えば、C1-C10又は更にはC1-C4);置換又は未置換アリール又はヘテロアリール、-CF
3、-OMe、-SF
5、-NO
2 、ハロ (例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード) 、アリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート、ホスフィンオキサイド、ホスフィンスルフィド等からなる群から選ばれ、かつ
出現R
*及びR
1の少なくとも一つが荷電された基Zへの、直接又は結合基Lによる、結合位置を表し、かつ/又は
ドナー部分Dの少なくとも一つが直接結合され、又は結合基Lにより結合された荷電された基Zを含む。
【0042】
荷電された種中の部分D及びHet は本発明の第一の局面に関して上記された形態をとってもよい。
結合基Lは基Zのそれぞれの出現につき任意である。都合良くは、結合基Lが使用される場合、一つがそれぞれの基Zに使用される。
存在する場合、結合基Lは、それぞれの出現につき独立に、ヒドロカルビレン鎖、例えば、C1〜C30 又は更にはC1〜C10 を含み、又はこれらからなり、これらは置換又は未置換ヒドロカルビレン、又は不飽和ヒドロカルビレンであってもよい。ヒドロカルビレン鎖は置換又は未置換、飽和環、不飽和環又は芳香族環を含み得る。例えば、ヒドロカルビレン鎖が置換又は未置換シクロペンタン-1,3-ジイル、シクロヘキサン-1,4-ジイル、1,4-フェニレン又は4,4’-ビフェニレン部分を含んでもよく、又はこれらからなってもよい。芳香族環は存在する場合にはアリール又はヘテロアリールであってもよい。
結合基Lが置換されている場合、それはそれぞれの出現につき独立に置換されていてもよい。例えば、1回、2回、又は3回、例えば、1回で、ヒドロカルビレン鎖の1個以上の水素原子を形式上置換してもよい。このような置換基の例はハロ (例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード) 、-SF
5、-CF
3、-OMe、-NO
2、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これは環状であってもよく、また不飽和であってもよい) (例えば、C1-C10又は更にはC1-C4);置換又は未置換アリール又はヘテロアリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート等である。置換基がアミノである場合、それはNH
2 、NHR 又はNR
2 であってもよく、この場合、窒素の置換基Rはアルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
【0043】
先に説明された結合基Lについての置換選択肢に加えて、置換についての同様の選択肢がその他の基又は置換基(これらは本明細書に記載されたように置換されていてもよく、又は置換されていなくてもよい)に使用されてもよい。こうして、置換されていてもよい基は、例えば、1回、2回、又は3回、例えば、1回で、その基の1個以上の水素原子を形式上置換して置換されていてもよい。このような置換基の例はハロ (例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード) 、-SF
5、-CF
3、-OMe、-NO
2、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これは環状であってもよく、また不飽和であってもよい) (例えば、C1-C10又は更にはC1-C4);置換又は未置換アリール又はヘテロアリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート等である。置換基がアミノである場合、それはNH
2 、NHR 又はNR
2 であってもよく、この場合、窒素の置換基Rはアルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
結合基が一つ以上の環を含む場合、それらがシクロアルキルであってもよく、それらが、例えば、シクロヘキシル環又はシクロペンチル環であってもよい。シクロヘキシル基又はシクロペンチル基が存在する場合には飽和又は不飽和であってもよく、また上記されたように置換されていてもよい。
結合基Lはまた、例えば、鎖中の1個以上の炭素原子、例えば、1個、2個又は3個の炭素原子を、例えば、O、N、又はSのいずれか一つで置換することによりヒドロカルビレン鎖中にヘテロ原子を含んでもよい。
基Lについての未置換ヒドロカルビレン鎖の例として、
【化30】
(式中、nは0から10まで、又は更には0〜5であり、必要により一つ以上の不飽和を含んでいてもよい);シクロペンタン-1,3-ジイル;シクロヘキサン-1,4-ジイル; 1,4-フェニレン; 4,4’-ビフェニレンが挙げられる。
【0044】
非金属の荷電された基Zは、それぞれの出現につき独立に、正又は負に荷電されてもよい。対イオンは反対の電荷を有するであろう。
基Zが正に荷電される場合、それらは、それぞれの出現につき独立に、四級窒素カチオン、及び四級リンカチオンからなる群から選ばれてもよい。都合良くは、全ての基Zが同じであろう。
基Zが負に荷電される場合、それらはアニオン置換基、例えば、カルボキシレート、スルホネート、スルフィネト、ホスホネート、シアニド及びチオシアネートを備えていてもよい。
四級窒素基Zの例として、下記のものがあげられる。
【0045】
【化31】
【0046】
式中、-Lは結合基L又は直接に式IaもしくはIIIaの荷電された部分への結合の位置を示し、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10 は、それぞれの出現につき独立に、-H、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これは環状であってもよく、また不飽和であってもよい) (例えば、C1-C10又は更にはC1-C4);置換又は未置換アリール又はヘテロアリール、-CF
3、-OMe、-SF
5、-NO
2、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード)、アリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート等からなる群から選ばれる。置換基がアミノである場合、それはNH
2 、NHR 又はNR
2 であってもよく、この場合、窒素の置換基Rはアルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
四級窒素が構造3中のようにピリジニルである場合、結合基L又は直接にTADF部分への結合は窒素ではなく、炭素へのものであってもよい。こうして、四級窒素基Zは構造5の形態をとってもよい。
【0047】
【化32】
【0048】
式中、R
8、R
9、R
10 及びR
11 の一つが結合基L又は直接にTADF部分に結合し、かつR
8、R
9、R
10 及びR
11 のその他が、それぞれの出現につき独立に-H、置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これは環状であってもよく、また不飽和であってもよい)(例えば、C1-C10又は更にはC1-C4);置換又は未置換アリール又はヘテロアリール、-CF
3、-OMe、-SF
5、-NO
2、ハロ (例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード) 、アリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート等からなる群から選ばれる。置換基がアミノである場合、それはNH
2 、NHR 又はNR
2 であってもよく、この場合、窒素の置換基Rはアルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10 がアリール、ヘテロアリール又はシクロアルキルであり、かつ置換されている場合、それらは置換又は未置換一級、二級又はターシャリーアルキル(これは環状であってもよく、また不飽和であってもよい) (例えば、C1-C10又は更にはC1-C4);置換又は未置換アリール又はヘテロアリール、-CF
3、-OMe、-SF
5、-NO
2、ハロ (例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード) 、アリール、アリールヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルチオ、カルボキシ、シアノ、チオ、ホルミル、エステル、アシル、チオアシル、アミド、スルホンアミド、カルバメート等で置換されていてもよい。置換基がアミノである場合、それはNH
2 、NHR 又はNR
2 であってもよく、この場合、窒素の置換基Rはアルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
こうして、四級窒素基Zの例として、下記のものが挙げられる。
【0049】
【化33】
【0050】
式中、-Lは結合基L又は直接にTDAF部分への結合の位置を表す。
四級リン基Zの例として、下記のものが挙げられる。
【化34】
【0051】
式中、R
1、R
2及びR
3は先に説明された相当する四級窒素基1についての意味と同じ意味を有し、かつ-Lは結合基L又は直接にTDAF部分への結合の位置を表す。
こうして、四級リン基Zの例として、下記のものが挙げられる。
【化35】
【0052】
式中、-Lは結合基L又は直接にTDAF部分への結合の位置を表す。
一つ以上の対イオンCはハロゲン化物イオン、PF
6-、BF
4-、BR
4-- ; (式中、Rはアリール基、例えば、フェニルである); OTf
--、OTs
-- 、SbX
6--(式中、Xはハロゲン化物イオンである)、NTf
2--、NO
3-- 、CO
32--; 周期律表中の第一族及び第二族の元素のカチオン及び四級アンモニウムカチオンからなる群から選ばれてもよい。
本発明の第二の局面の例示の構造は本発明の第一の局面に関して先に説明されたものと同じ形態をとってもよく、少なくとも一つの荷電された基Zの付加により、それぞれが必要により結合基Lにより結合されてもよい。
例えば、カルバゾール部分がドナー部分Dとして使用される場合、荷電された種が一般形態VII をとってもよい。
【0053】
【化36】
【0054】
式中、基R
8(カルバゾール窒素に対してパラ位)の 一つは形態-L-Zのものであり、この場合、Lは結合基であり、かつZは本明細書に説明されたように荷電された基である。
荷電された有機の熱活性化遅延蛍光(TADF)種及び荷電された有機の熱活性化遅延蛍光(TADF)種の電荷につり合わせるのに充分な対イオンの合成は当業者により行ない得る。
これらの塩は荷電された種を得るためのTADF種の変性によりつくられてもよく、所望の一つ以上の対イオンが荷電された種への合成経路中に存在してもよく、又は好適なイオン交換操作により導入されてもよい。
例えば、TADF分子のカルバゾール又は同様のドナー部分Dは荷電された一つ以上の基を得るためにTADF分子の合成の前及び/又は後に変性されてもよい。
例示の合成経路が以下にスキームAに示される。
【0055】
【化37】
【0056】
スキームA.荷電されたTADFエミッタの合成.a.NBS, ACN, rt, 1 h.b.i) NaH, THF, rt, 30分, ii) TBDMSiCl c.i) n-BuLi, THF, -78
oC, 30分, ii) 過剰の1,4-ジヨードブタン.d.NaH,イミダゾール, THF,還流, 4 h.e.i) NaH, 4, THF, rt, 30 分, ii) 2 当量の4,5-ジフルオロフタロニトリル, rt, 4 h.f.i) NaH, 4, THF, rt, 30 分, ii) 0.6 当量の4,5-ジフルオロフタロニトリル, rt, 4 h.g.i) MeI, ACN, 40
oC, 2h ii) 飽和NH
4PF
6 (aq). 先のスキームAに示された例において、ドナー部分として使用される、カルバゾールが、臭素化により変性されて3-ブロモカルバゾール 1を得る。そのTBDMS 保護中間体 2がヨード−ヒドロカルビレン基でアルキル化されて中間体 3を得る。イミダゾールでアルキル化して変性カルバゾール 4を得る。そのスキームに示されたように、変性カルバゾール 4が使用されてTADF種 5 又は6 を得る。イミダゾール窒素をヨウ化メチルで四級化し、次いでヨウ化物アニオンをPF
6 と交換して7 及び8 を得る。
この一般アプローチが必要によりヒドロカルビレンリンカーの如き結合基により連結されていてもよい、荷電された基を有するその他のTADF種を得るのに使用し得る。例えば、本明細書に説明されたその他のドナー部分DがスキームAの合成経路と類似の合成経路により変性されて、必要により結合基により連結されていてもよい、荷電された基を付加してもよい。N又はPにおける四級化が荷電された(カチオンの)種への都合の良い経路を与える。また、アニオンの荷電された種(必要により結合基Lにより連結されてもよい)、例えば、カルボキシレート、スルホネート、スルフィネート、ホスホネート、シアニド及びチオシアネートを得ることは当業者により直ぐになし得る。
-Het基を生じるための-CN 基の変性はドナー基の付加の前又は後に行ない得る。
【0057】
本発明はまた本発明の化合物又は荷電された有機種を含むOLED又はその他の発光デバイス、例えば、LEECを提供する。
第四の局面によれば、本発明は少なくとも一つのドナー部分 (D)がホスフィンオキサイド及びホスフィンスルフィドからなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基により置換されているTADF化合物を提供する。都合良くは、一つより多いホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィド置換基が用意される場合、それらは同じであってもよい。また、それらは異なっていてもよい。TADF化合物が一つより多いドナー部分 (D)を有する場合、全てのドナー部分Dが一つより多いホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィド置換基を備えていてもよい。
ホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィド置換基は下記のものからなる群から選ばれてもよい。
【0058】
【化38】
【0059】
この場合、リンの置換基Rはアルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) であってもよい。
ホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィド置換基はリンの位置にフェニル又は置換フェニル基Rを有してもよい。
こうして、下記の置換基、又は一方もしくは両方のフェニル基が置換されている置換基が、ドナー部分Dについて意図されている。
【化39】
【0060】
こうして、本発明の第四の局面のTADF化合物は式Idのものであってもよい。
【化40】
【0061】
式中、環II:
【化41】
は芳香族スペーサー環を表し、この場合、それぞれのAcc はアクセプター部分であり、それぞれのアクセプター部分Acc が隣接炭素原子に結合され、それぞれのDはドナー部分であり、それぞれのドナー部分Dが隣接炭素原子に結合され、かつ
ドナー部分Dが独立に式A及び式Bからなる群から選ばれ、
【0062】
【化42】
【0063】
式中、-Lは環IIへの結合位置を表し、
X
1 はO、S、NR、SiR
2、PR及びCR
2 からなる群から選ばれ、この場合、それぞれのRは独立に-H、アルキル、アリール又はヘテロアリール (例えば、置換又は未置換C1-C20又は更にはC1-C10) からなる群から選ばれ、かつ
【化43】
は、それぞれの出現につき独立に、構造A又はBの中央の環に融合された置換又は未置換アリール又はヘテロアリール環、例えば、5員又は6員の置換又は未置換アリール又はヘテロアリール環を表し、かつ
その化合物中に存在する少なくとも一つの
【化44】
にある少なくとも一つの置換基がホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィドである。
【発明を実施するための形態】
【0065】
幾つかの実施態様の詳細な記載及び実験結果
一般合成操作
全ての市販の化学薬品及び試薬等級の溶媒を受け取ったまま使用した。空気に敏感な反応をシュレンク技術を使用して窒素雰囲気下で行なった。フラッシュカラムクロマトグラフィーをシリカゲル (Silicycle からのSilia-P, 60 Å, 40-63 μm)を使用して行なった。分析薄層クロマトグラフィー (TLC)をアルミニウム裏材料を備えたシリカプレート (F-254 インジケーターを含む、250 μm) で行なった。TLC 可視化を254/365 nmのUVランプにより行なった。
1H、
13C 及び
19F NMR スペクトルをBruker Advanceスペクトロメーターで記録した。融点をElectrothermal融点装置で開放端部キャピラリーを使用して測定し、修正しなかった。高分解能質量測定法(HRMS)をEPSRC National Mass Spectrometry Service Centre (NMSSC), Swanseaにより行なった。
【0066】
複素環アクセプター部分を有するTADFエミッタの合成
従来技術のTADF化合物 “2CzPN”:
【化45】
【0067】
その合成を文献 (文献4)から殆ど採用した。室温の乾燥THF (40 mL) 中のカルバゾール (2.0 g, 12.0 ミリモル, 1 当量) の溶液に水素化ナトリウム (鉱油中60%, 0.96 g, 24.0 ミリモル, 2 当量) を少しずつ添加した。その懸濁液を窒素保護のもとに15分間撹拌した。4,5-ジフルオロフタロニトリル (1.2 g, 0.72 ミリモル, 0.6 当量) を添加した。その懸濁液の色が乳白色から赤色に直ちに変化し、それを更に3時間撹拌した。緑の発光 (365 nmの紫外線による励起後) がその反応の経過中に徐々に発生した。次いでその懸濁液を氷水に徐々に添加し、次いでその混合物をDCM (3 x 25 mL) で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮した。粗混合物をDCM : ヘキサン= 3 : 2 を溶離剤として使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題化合物を得た。緑色の固体。収率: 74%.R
f: 0.39 (EtOAc : ヘキサン= 1:4 、シリカ上).Mp: 332-333 ℃.
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 8.33 (s, 2 H), 7.82-7.79 (m, 4 H), 7.16-7.06 (m, 12 H).
13C NMR (76 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 138.4, 138.2, 135.5, 126.2, 124.3, 121.7, 120.4, 114.7, 114.5, 109.0.
下記の3種の化合物、IV、V、VIを2CzPN から調製した。
【0069】
IV、V、VIの合成のための一般操作
2CzPN (120 mg, 0.26 ミリモル, 1.0 当量) 、塩化アンモニウム (84 mg, 1.56 ミリモル, 6.0 当量) 及びアジ化ナトリウム (100 mg, 1.56 ミリモル, 6.0 当量) をDMF (2.5 mL) 中で混合し、8時間にわたって110 ℃で加熱した。冷却後、その反応混合物を水に注いで灰色の固体を得、これを乾燥させ、精製しないで直接使用した。次いでその固体を乾燥ピリジン (2 mL) に溶解し、適当な酸塩化物を10秒にわたって滴下して添加した。その反応混合物を6時間にわたって110 ℃で加熱した。冷却後、その混合物を10% HCl (10 mL) に添加した。次いでその混合物をDCM (3 x 10 mL) で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮した。粗混合物を溶離剤として酢酸エチル/ヘキサンを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0071】
白色の固体。収率: 64%.Mp: 分解.R
f: 0.25 (EA : ヘキサン = 3:2, シリカ).
1H NMR (300 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 8.47 (s, 2 H), 7.90-7.86 (m, 4 H), 7.30-7.26 (m, 4 H), 7.15-7.11 (m, 8 H), 2.61 (s, 6 H).
13C NMR (76 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 165.5, 163.1, 139.9, 137.5, 133.3, 126.7, 124.6, 121.5, 120.8, 110.3, 11.7.HR-MS (ESI): [M+H]
+ 計算値: (C
36H
25N
6O
2) 573.2034; 実測値: 573.2028.
【0073】
黄褐色の固体。収率: 70%.Mp: 309-310 ℃.R
f: 0.25 (EA : ヘキサン = 1:3, シリカ).
1H NMR (400 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 8.68 (s, 2 H), 8.05-8.03 (m, 4 H), 7.92-7.90 (m, 4 H), 7.58-7.56 (m, 2 H), 7.52-7.48 (m, 4 H), 7.36-7.34 (m, 4 H), 7.20-7.16 (m, 8 H).
13C NMR (101 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 165.6, 162.2, 139.2, 137.1, 132.7, 132.1, 129.2, 126.9, 125.9, 123.9, 123.6, 123.4, 120.8, 120.1, 109.6.HR-MS: [M+H]
+ 計算値: (C
46H
29N
6O
2) 697.2347; 実測値: 697.2347.
【0075】
黄褐色の固体。収率: 71%.Mp: 179-180 ℃.R
f: 0.50 (EA : ヘキサン = 1:3, シリカ).
1H NMR (400 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 8.69 (s, 2 H), 8.20 (d, J = 8.4 Hz, 4 H), 7.93-7.91 (m, 4 H), 7.79 (d, J = 8.4 Hz, 4 H), 7.36-7.33 (m, 4 H), 7.19-7.17 (m, 8 H).
13C NMR (101 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 164.4, 162.6, 139.1, 137.3, 132.9, 127.4, 126.2, 126.2, 126.0, 123.9, 123.3, 120.9, 120.1, 109.5.
19F {
1H} NMR (376 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): -63.6.HR-MS (ESI) [M+H]
+ 計算値: (C
48H
27F
6N
6O
2) 833.2094; 実測値: 833.2104.
【0076】
光物理的測定
10
-5又は10
-6 Mのオーダの濃度の光学的希薄溶液を吸収及び発光分析のためにHPLC等級溶媒中で調製した。吸収スペクトルを1cmの石英キュベットを備えたShimadzu UV-1800二重ビームスペクトロフォトメーターで室温で記録した。モル吸収率値を少なくとも4つの溶液から測定し、続いて線形回帰分析を行なった。
発光研究のために、通気溶液を5分間にわたって圧縮空気により泡立て、吸収分析のためにキュベットを使用してスペクトルを採取した。脱気溶液を5回の凍結−ポンプ−解凍サイクルにより調製し、社内製Schlenk 石英キュベットを使用してスペクトルを採取した。定常状態発光、励起スペクトル及び時間分解発光スペクトルをEdinburgh Instruments F980を使用して298 K で記録した。サンプルを定常状態測定につき360 nmで、また時間分解測定につき378 nmで励起し、450 nmを励起スペクトルにつき監視した。溶液についての発光量子収量を光学的希薄方法(文献5)を使用して測定し、その方法では360 nmにおける約0.10、0.080 、0.060 及び0.040 の吸光度を有する4種のサンプル溶液を使用した。Beer-Lambert法を溶液の濃度で線形に留まると仮定した。それぞれのサンプルにつき、吸収強さと発光強さの間の線形性を0.9 を超えるデータ組の線形フィットについてのPearson 回帰係数 (R
2) による線形回帰分析により確かめた。個々の相対的量子収量値をそれぞれの溶液について計算し、報告された値はこれらの結果の線形フィットから得られた傾斜を表す。式Φ
s=Φ
r(A
r/A
s)((I
s/I
r)(n
s/n
r)
2を使用してサンプルの相対的量子収量を計算した。式中、 (Φ
r)は外部標準キニン硫酸塩の絶対的量子収量 (Φ
r = 1 N H
2SO
4 中54.6%)である(文献6)。励起波長における吸光度についての基準、Iは修正された発光曲線の下の積分面積であり、nは溶媒の屈折率である。下付きの添え字“s” 及び“r” はサンプル及び基準をそれぞれ表す。発光量子収量の実験の不確かさは10% であると控えめに推定されるが、本発明者らは統計上本発明者らがPLQYs を3%の相対誤差まで再現し得るとわかった。積分球を薄膜サンプルについての量子収量測定に使用した。
【0077】
電気化学測定
サイクルのボルタンメトリー(CV)分析をCH Instrumentsからの電気化学アナライザーポテンシオスタットモデル600Dで行なった。サンプルをMeCN溶液として調製し、これらを測定前に15分間にわたってMeCN飽和アルゴンガスでスパージすることにより脱気した。テトラ- n-ブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェートの0.1 M MeCN溶液を使用して全ての測定を行なった。Ag/Ag
+電極を基準電極として使用し、一方、白金電極及び白金ワイヤを作用電極及び対向電極としてそれぞれ使用した。酸化還元電位を内部標準としてフェロセニウム/フェロセン(Fc
+/Fc)酸化還元対を用いる飽和カロメル電極 (SCE)に対して報告する (0.38 V vs SCE)。
【0078】
OLED加工及び特性決定
プレ−パターン化ITO ガラス支持体(
図2)を連続的にアセトン及びプロパン-2- オール中で超音波洗浄により処理し、次いで酸素プラズマにより処理した。PEDOT:PSS 層をそのITO 支持体にスピン被覆し、続いてグローブボックス内で10分間にわたって120 ℃で焼き付けて残留水分を除去した。正孔輸送体として作用する、PVK のほぼ30 nm の厚さの層を、クロロベンゼン溶液からスピン被覆し、次いで更に10分間にわたって120 ℃で焼き付けた。発光層をPVK にスピン被覆した後、サンプルを真空チャンバーに移した。電子輸送材料、B3PYMPM の層を、熱付着した。最後に、複合カソードとしてのCa/Al を約2.0 × 10
-6 ミリバールの圧力のもとに真空チャンバー中でシャドーマスクにより熱付着した。全てのデバイスをグローブボックス内でUVエポキシ樹脂で封入した。輝度−電流−電圧特性を周囲環境でKeithley 2400 ソースメーター及び較正Si光ダイオードに連結された2000マルチ−メーターを使用して測定した。外部量子効率をLambertian分布の仮説で計算した。エレクトロルミネセンススペクトルをAndor DV420-BV CCDスペクトロメーターにより捕獲した。
【0080】
スキーム1.IV、V及びVIの合成
IV、V及びVIについての合成経路をスキーム1に示す。
オキサジアゾールモチーフの創設に利用できる多くの合成経路(文献7)にもかかわらず、既知の2CzPN 中のシアノ基の存在を考えると、テトラゾール中間体を経由する、2工程プロトコルが最も直線的である(文献4)。こうして、2CzPN をDMF 中で110 ℃で塩化アンモニウム及びNaN
3と反応させてテトラゾール中間体を得、続いてこれを相当する酸塩化物と直接反応させて所望のオキサジアゾールエミッタを良好な収率(64-71%)で得た。
吸収及び電気化学
【0081】
表1.IV、V及びVI並びに対照としての2CzPN の吸収及び電気化学の要約
【表1】
【0082】
IV、V及びVIの電気化学をアルゴン雰囲気下で脱気されたMeCN溶液中でCVにより研究した(
図1)。色素のHOMOレベルは実際には同じであった (-5.83 〜-5.84 eV) 。何とならば、それらが同じカルバゾールドナーを有するからである。しかも、それらのLUMOレベルはオキサジアゾールに結合された基により誘導されたアクセプター強さにより強く影響される。VのLUMOレベルはフェニル基により与えられた増大された共役長さの結果としてIVと較べて0.1 eVだけ低下される。エミッタVIはトリフルオロメチル基の強い電子吸引効果のために最も安定化されたLUMO (-2.86 eV) を有する。全ての3種の色素の酸化は不可逆的であり、これは予想されないことではない。何とならば、カルバゾール基カチオンが電気化学的に不安定であり、二量化を受けることが知られているからである。3のみが、おそらく還元後のC−F結合の開裂、還元された後の炭素−フッ素結合の分解のために、不可逆的還元を示す。
【0083】
光物理学
表2(下記)は光物理学測定の要約を示す。
表2.IV、V及びVIの溶液及び薄膜の光物理的性質の要約
【表2】
【0084】
IV、V及びVIの溶液状態の光物理的性質をトルエン、DCM 及びMeCN中で研究した。全ての3種のTADFエミッタが顕著なソルバトクロミズム及び広く、かつ未構造化発光プロフィールを示し、これらはICT エミッタの特徴である。発光の広さ(これは半最大における完全幅(FWHM)により特徴づけられる)はまた溶媒の増大する極性とともに増大する。溶媒にかかわらず、発光最大はIV < V < VI の順に増大し、これは電気化学から得られるバンドギャップと合致する。
【0085】
光ルミネッセンス量子収量 (Φ
PL) は12-39%の範囲であり、溶媒選択により殆ど変化しない。脱気された溶液における量子収量は通気溶液中のそれらよりも常に高く、これはTADF材料の典型的な観察である、発光に向かっての三重項励起状態からの寄与があることを示唆する。IV、V及びVIの発光寿命 (τ
e)は速い (13.2-25.0 ns) 成分及び遅延 (556-1310 ns)成分の両方からなり、これらはTADF発光の特徴である。
シアノ基と較べてオキサジアゾールの一層弱いアクセプター強さは2CzPN と較べてエミッタIV、V、VIで所望の青色にシフトされた発光を生じる。実際に、IV、V、VIのLUMOレベルは-2.70 eVから-2.86 eVまでの範囲であり、一方、2CzPN のLUMOは-2.99 eVであるとわかり、その発光は結果として青色にシフトされる。例えば、IVはトルエン中で448 nmで発光最大を有し、同溶媒中の2CzPN (478 nm)と較べて30 nm だけ青色にシフトされる。加えて、1-3 についての遅延成分の発光寿命は0.5 〜1.3 μs の範囲であり、これらは2CzPN について観察された寿命(14.9 μs)よりもかなり短い。発光寿命の短い遅延成分は一層小さい一重項−三重項エネルギーギャップを明らかにし、これは2CzPN と較べてIV、V、及びVI中のドナー(HOMO)単位とアクセプター(LUMO)単位の間の一層大きい電気分離の結果である。IV、V及びVIの遅延成分発光寿命は既知の有機TADF材料の最短の中にある。
薄膜測定のために、高品質の薄膜をPMMA中10質量%の色素のDCM 溶液をスピン被覆することにより調製した。全ての発光最大が約20 nm だけ青色にシフトされ、プロフィールがトルエン溶液中で測定されたものと較べてわずかにシャープであった。薄膜量子収量(40-75%)は一層きびしい環境の結果として溶液中よりもかなり高い。特に、V (λ
em: 442 nm)及びVI (λ
em: 464 nm) は窒素雰囲気下で深青色領域で62% 及び75% の注目すべき量子収量を示し、それらをOLED適用に有益な青色のTADF材料にする。溶液中のそれらの挙動と同様に、薄膜の量子収量は空気に暴露される時よりも窒素雰囲気下で一層高く、固体状態のTADFの存在を示唆する。薄膜中のIV、V、VIの発光寿命 (τ
e)は速い (11-12 ns) 成分及び遅延 (1582-1989 ns) 成分の両方からなり、これらはTADF発光の特徴である。
【0086】
エレクトロルミネセンス性能
3種のエミッタをベースとする一連のOLEDを
図2に示された多層構成で加工し、この場合、PVK 、mCP 及びOXD-7 をそれぞれ正孔輸送層 (HTL)、電子遮断層及び励起子遮断層 (EBL)として使用し、一方、B3PYMPM を電子輸送層 (ETL)として使用した。Caを使用して注入バリヤーを減少した。この多層構造がコンパクトな発光層 (EML)を与え、この場合、励起子が微細に形成されて放射性再結合率を高めた。
9種のデバイスを構築してエミッタの性質、即ち、発光層についての性質を比較した。
A1: mCP:OXD-7:IV (70:20:10), A2: mCP: IV (90:10), A3: IV(添加剤なし);
B1: mCP:OXD-7:V (70:20:10), B2: mCP: V (90:10), B3: V;
C1: mCP:OXD-7:VI (70:20:10), C2: mCP: VI (90:10), 及びC3: VI のそれぞれ
(PEDOT:PSS = ポリ (3,4-エチレンジオキシチオフェン): ポリ (スチレンスルホネート),PVK = ポリ(N-ビニルカルバゾール), mCP = 3,5′-N,N′-ジカルバゾール-ベンゼン, OXD-7 = 1,3-ビス[(4-tert-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾリル] フェニレン, B3PYMPM = ビス-4,6-(3,5-ジ-3-ピリジルフェニル)-2-メチルピリミジン)
これらのOLEDについての光物理学的結果の要約を下記の表3に示す。
表3.デバイスの性能の比較
【0088】
a V
on -ターンオン電圧@1 cd/m
2.
b λ
peak - 1 mA/cm
2におけるピーク波長
c FWHM - 1 mA/cm
2 におけるELスペクトルの半最大における完全幅
d EQE
max- 最大外部量子効率.
e CE
max -最大電流効率.
f PE
max -最大出力効率
g CIE -1 mA/cm
2におけるThe Commission Internationale de L’Eclairage 座標
異なるドナー部分Dを有する十字形TADF構造
スキーム2(下記)は異なる窒素含有ドナー部分Dを使用するTADF構造への合成経路を示す。その経路は小さい相違でもって、化合物2CzPN 、VIII及びIXについてのスキーム1のそれと同様である。
乾燥THF (20 mL) 中の相当する窒素ドナー部分 (2 当量) の溶液にNaH ( 鉱油中60%, 4当量) を少しずつ添加し、その混合物を15分間撹拌した。4,5-ジフルオロフタロニトリル(1当量) を添加し、その混合物を更に3時間撹拌した。その混合物を氷−水 (20 mL)に徐々に添加し、DCM (20 mL x 3) で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮した。残渣を溶離剤としてDCM:ヘキサン (v/v = 1:1)を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体を更にDCM/ヘキサン (v/v = 1:9)から再結晶して分析により純粋な最終生成物を得た。
化合物Xをジフルオロフタロニトリルからカルバゾール中間体XII CzFPN (これはそれ自体TADFエミッタ材料である)を経由する2段階方法でつくる。3-ブロモカルバゾール誘導体XI (3-BrCz)2PNの合成がまたスキーム2に示される。
【0090】
この化合物はドナー部分Dの芳香族環の置換を示す。
【化52】
【0091】
スキーム2: VIII、IX、X、中間体XII 及び3-ブロモカルバゾール別型 XIの合成
CzFPN, XII:
【化53】
【0092】
1当量のカルバゾールを使用した以外は、XII を2CzPN と同じ方法で調製した。明黄色の固体。収率: 81%.R
f: 0.42 (シリカ上でEtOAc : ヘキサン = 1:4).Mp: 225-226 ℃.
1H NMR (300 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 8.19-8.17 (m, 3 H), 7.90 (d, J = 9.2, 1 H), 7.51 (td, J = 7.7, 1.2 Hz, 2 H), 7.41 (td, J = 7.5, 1.0 Hz, 2 H), 7.27 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 2 H),
13C NMR (76 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 162.0, 158.4, 140.3, 135.4, 135.4, 131.9, 131.7, 127.5, 125.1, 124.4, 124.1, 122.6, 121.4, 116.7, 116.5, 115.0, 114.4, 114.4, 110.5, 110.4.
19F NMR (282 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 105.0.分析. C
20H
10FN
3としての計算値:C, 77.16%; H, 3.24%; N, 13.50%.実測値: C, 77.14%; H, 3.16%; N, 13.41%.HR-MS (ESI) [M+NH
4]
+ 計算値: (C
20H
14FN
4) 329.1197; 実測値: 329.1200.
【0093】
(3-BrCz)
2PN, XI:
【化54】
【0094】
明緑色の固体。収率: 75%.R
f: 0.39 (シリカ上でEtOAc : ヘキサン = 1:4).Mp: 315-316 ℃.
1H NMR (300 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 8.35 (s, 1 H), 8.35 (s, 1 H), 7.94 (dd, J = 6.5, 1.7 Hz, 2 H), 7.87-7.82 (m, 2 H), 7.27-7.10 (m, 8 H), 6.99 (d, J = 8.7, 1 H), 6.91 (d, J = 8.7, 1 H).
13C NMR (76 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 139.5, 139.5, 138.6, 137.8, 137.7, 136.3, 129.6, 129.4, 128.0, 127.8, 126.8, 126.7, 124.1, 124.0, 123.9, 123.8, 122.9, 122.8, 121.5, 121.4, 116.2, 115.2, 115.2, 115.1, 111.4, 111.3, 111.1, 109.9.分析. C
32H
16N
4Br
2 としての計算値:C, 62.36%; H, 2.62%; N, 9.09%.実測値: C, 62.26%; H, 2.52%; N, 8.95%.HR-MS (ESI) [M+NH
4]
+ 計算値: (C
32H
20N
5Br
2) 634.0062; 実測値: 634.0059.
【0095】
(PXZ)
2PN VIII:
【化55】
【0096】
深紅色の固体。収率: 58%.R
f: 0.46 (シリカ上でEtOAc : ヘキサン = 1:4).Mp: 375-376 ℃.
1H NMR (300 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 8.18 (s, 2 H), 6.65 (td, J = 7.2, 1.4 Hz, 4 H), 6.57 (dd, J = 8.0, 1.7 Hz, 4 H), 6.40 (td, J = 8.0, 1.7 Hz, 4 H), 6.06 (dd, J = 8.0, 1.4 Hz, 4 H),
13C NMR (76 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 145.7, 143.8, 140.9, 131.3, 124.2, 123.5, 116.9, 116.3, 115.3, 114.8.分析. C
32H
18N
4O
2 としての計算値: C, 78.36; H, 3.70; N, 11.42 実測値 N/A.HR-MS (ESI) [M+Na]
+ 計算値: (C
32H
18N
4O
2Na) 513.1322; 実測値: 513.1314.
【0097】
(PTZ)
2PN, IX:
【化56】
【0098】
赤色の固体。収率: 66%.R
f: 0.43 (シリカ上でEtOAc : ヘキサン = 1:4) .Mp: 339-340℃.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 7.80 (s, 2 H), 7.26-6.92 (m, 4 H), 6.81-6.79 (m, 12 H), 6.32-6.30 (m, 4 H).
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 143.9, 140.7, 137.1, 127.3, 126.9, 125.3, 124.3, 118.8, 114.6, 114.1.分析. C
32H
18N
4S
2としての計算値: C, 73.54%; H, 3.47%; N, 10.72%.実測値: C, 73.39%; H, 3.45%; N, 10.63%.HR-MS (ESI) [M+H]
+ 計算値: (C
32H
19N
4S
2) 523.1046; 実測値: 523.1032.
【0100】
乾燥THF (5 mL)中のフェノチアジン (31.8 mg, 0.16 ミリモル, 1 当量) の溶液にNaH (鉱油中60%, 25.6 mg, 0.32 ミリモル, 2 当量)を少しずつ添加した。その混合物を15分間撹拌した。化合物 2 (50 mg, 0.16 ミリモル, 1 当量) を添加し、その混合物を更に3時間撹拌した。その混合物を氷−水 (10 mL)に徐々に添加し、DCM (10 mL x 3) で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮した。残渣を溶離剤としてDCM:ヘキサン(v/v = 1:1) を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体をDCM/ヘキサン混合物から更に再結晶して最終生成物を得た。黄褐色の固体。収率: 64%.R
f: 0.46 (シリカ上でEtOAc : ヘキサン = 1:4).Mp: 316-317 ℃.
1H NMR (300 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 8.27 (s, 1 H), 8.12 (s, 1 H), 8.00-7.97 (m, 2 H), 7.20 (td, J = 7.2, 1.1 Hz, 1 H), 7.13-7.07 (m, 2 H), 6.89-6.82 (m, 3 H), 6.80-6.75 (m, 5 H), 6.57 (t, J = 0.8 Hz, 1 H), 6.55 (q, J = 0.5 Hz, 1 H).
13C NMR (76 MHz, CD
2Cl
2) δ (ppm): 145.5, 141.3, 140.1, 140.0, 137.8, 137.5, 127.1, 126.8, 125.7, 125.5, 124.3, 124.0, 120.8, 120.1, 117.6, 116.0, 114.8, 114.7, 114.5, 109.5.分析. C
32H
18N
4S としての計算値: C, 78.35%; H, 3.70%; N, 11.42%.実測値: C, 78.37%; H, 3.71%; N, 11.41%.HR-MS (ESI) [M+NH
4]
+ 計算値: (C
32H
22N
5S) 508.1590; Found: 508.1572.
【0101】
吸収及び電気化学
表4は化合物VIII、IX、X、XI、XII 及び2CzPN についての吸収データ及び電気化学データを要約してリストする。
【表4】
【0102】
光物理学
表5(下記)は光物理学測定の要約を示す。
化合物VIII、IX、X、XI、XII 及び2CzPN の溶液及び薄膜の光物理的データの要約
【表5】
【0103】
標準化発光スペクトル(
図3を参照のこと)において、ドナーとしてカルバゾールのみを有する化合物(化合物XI、XII 及び2CzPN )は可視スペクトルの青色〜スカイブルー領域で強く発光性である。極めて強いPTZ (フェノチアジン)及びPXZ (フェノキサジン)ドナーを有する化合物(VIII、IX、X)は赤色発光性である。化合物XII は基準2CzPN と較べて27nmだけ青色にシフトされる発光を有するファミリーの最も青い発光を示す。XI中でカルバゾールへの電子吸引性臭素の付加は同様に発光における8 nmの小さい青色シフトを誘発する。対称的に、フェノチアジンは674 nmのIX中の発光最大を有する最も強いドナーとして作用することがわかり、フェノチアジンはVIII中で650 nmに見られる発効最大でもって一層小さい赤色シフトを促進した。重要なことに、Xについての発光プロフィールはVIIIと較べて18nmだけ青色シフトされ、PTZ 環に局在化されたX中のHOMOを示すが、そのエネルギーは殆どおそらくπ−スタッキング相互作用によりカルバゾールにより調節される。
全ての化合物の崩壊プロフィールは脱気されたトルエン及びドーピングされた薄膜中の速い成分及び遅延成分を示し、TADF材料を示す。2CzPN 及びXIの寿命はそれらの同様の構造のために同様である。化合物VIII、IX及びXについて、遅延成分は2CzPN と較べて極めて短い (279-1000 ns)。
【0104】
OLEDデバイス
化合物VIII、IX、X、XI、XII 及び2CzPN についてのOLEDデバイスを
図2に示されたのと同じデバイス構成で加工し、その発光層はmCP:OXD-7:エミッタ材料 (70:20:10, 20 nm の厚さ) を含む。
エレクトロルミネセンス (EL) スペクトルを要約する結果が表6に示される。発光スペクトルの幅がFWHM値 (半最大における完全幅) により示唆される。
表6 6種のデバイスの性能の比較
【表6】
【0105】
a.ターンオン電圧
b.1 mA/cm
2 におけるピーク発光
c.最大外部量子効率
d.1 mA/cm
2 におけるCIE
カルバゾールからフェノキサジン(VIII)又はフェノチアジン (IX及びX) に変えるドナー単位を有するエミッタについて、発光色が青緑色から深赤色へとかなりシフトし、例えば、エミッタVIIIについて629 nmのピーク波長及び(0.60, 0.39)のCIE 座標である。異なる電流密度における試験はフェノキサジンドナー及びフェノチアジンドナーだけでなく、臭素化カルバゾールドナーを有する化合物が、極めて安定なELスペクトルを示すことを示し、これらは適用される電流密度とは独立である。これはピーク波長が適用される電流密度に応じてシフトすることがわかったカルバゾール含有化合物とは対称的である。
ホスフィンオキサイド又はホスフィンスルフィド置換基で変性されたドナー部分を有するTADF化合物の合成
その一般合成経路が下記のスキーム2に示される。その方法はカルバゾール誘導ドナー部分Dとシアノアクセプター部分Aを有するTADF化合物を調製することにより説明される。
【0107】
スキーム2
スキーム2中の化合物1〜8についての実験の詳細
N-tert-ブチルジメチルシリル -3-ブロモカルバゾール, 1の調製:
【化59】
【0108】
これを既知の方法 (Chem.Mater., 2015, 27, 6535-6542)により調製した。
3-(ジフェニルホスホリル)カルバゾール, 2の調製:
【化60】
【0109】
-78 ℃に冷却された乾燥THF (10 mL) 中の1 (500 mg, 1.4 ミリモル, 1.0 当量) の溶液に1.6 M n-BuLi溶液 (1.1 mL, 1.7 ミリモル, 1.2 当量) を滴下して添加した。その反応混合物をこの温度で15分間撹拌した。クロロジフェニルホスフィン(0.30 mL, 1.7 ミリモル, 1.2 当量) を添加し、その混合物を室温に上昇させ、続いて1時間撹拌した。30% H
2O
2 (0.6 mL, 5.1 ミリモル, 3.0 当量) を添加し、その混合物を30分間撹拌した。最後に、フッ化n-テトラブチルアンモニウム (1.34 g, 5.1 ミリモル, 3.0 当量) を添加し、その混合物を更に30分間撹拌した。その混合物を水 (10 mL)に添加し、DCM (3x 10 mL)により抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮された有機層を溶離剤としてEA/ヘキサン (v/v 2:1)を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製した。白色の固体。収率: 71%.Mp: 310 ℃.R
f: 0.34 (EA, シリカ).
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 11.73 (s, 1 H), 8.49 (d, J = 14.1 Hz, 1 H), 8.10 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.73-7.50 (m, 13 H), 7.43 (td, J = 7.7, 1.1 Hz, 1 H), 7.18 (td, J = 7.5, 0.9 Hz, 1 H),
13C NMR (76 MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 141.9, 141.9, 140.7, 134.6, 133.5, 132.3, 132.1, 132.1, 132.0, 129.3, 129.1, 129.1, 127.0, 125.2, 125.1, 122.9, 122.7, 122.3, 121.3, 121.0, 120.1, 120.0, 111.9, 111.7, 111.6.
31P NMR (121 MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 43.24.HR-MS (ESI): [M + H]
+ 計算値: (C
24H
19NOP) 368.1199; 実測値: 368.1208.
【0110】
3-(ジフェニルホスホロチオイル)カルバゾール, 3の調製:
【化61】
【0111】
30% H
2O
2に代えて元素状硫黄をチオニル化剤として添加した以外は、標題化合物を2と同じ方法で調製した。白色の固体。収率: 56%.R
f: 0.20 (EA: ヘキサン = 1:3, シリカ).
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 8.53 (dd, J = 14.0, 1.2 Hz, 1 H), 8.35 (br, 1 H), 8.04 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.82-7.71 (m, 5 H), 7.56-7.46 (m, 9 H), 7.29-7.26 (m, 1 H).
13C NMR (125 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 141.2, 141.2, 139.8, 134.2, 133.5, 132.4, 132.3, 131.4, 131.4, 129.6, 129.5, 128.5, 128.4, 126.8, 125.6, 125.5, 123.5, 123.4, 122.8, 122.4, 121.7, 120.8, 120.4, 110.9, 110.7, 110.6.
31P NMR (202 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 44.35.
【0112】
PPOCzPN, 4の調製:
【化62】
【0113】
乾燥THF (5 mL)中の2 (100 mg, 0.27 ミリモル, 2 当量) の溶液にNaH (鉱油中60%, 21.6 mg, 0.54 ミリモル, 4 当量)を少しずつ添加し、その混合物を15分間撹拌した。4,5-ジフルオロフタロニトリル (22.1 mg, 0.14 ミリモル, 1 当量) を添加し、その混合物を更に3時間撹拌した。その混合物を氷−水 (10 mL)に徐々に添加し、DCM (10 mL x 3) で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮した。残渣を溶離剤としてEA:ヘキサン(v/v = 1:1) を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体を更にDCM/ヘキサン (v/v = 1:9)から再結晶して分析により純粋な最終生成物を得た。明黄色の固体。収率: 77%.R
f: 0.17 (EA, シリカ).
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 8.39 (s, 2 H), 8.21-8.12 (m, 2 H), 7.78-7.48 (m, 22 H), 7.23-6.90 (m, 9 H), 6.73-6.70 (m, 1 H).
31P NMR (121 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 30.49, 30.39.HR-MS (ESI): [M + H]
+ 計算値: (C
56H
37N
4O
2P
2) 859.2386; 実測値: 859.2372.
【0114】
PPSCzPN, 5の調製:
【化63】
【0115】
標題化合物を4の同じ方法で3から調製した。明黄色の固体。収率: 80%.R
f: 0.14 (EA: ヘキサン = 1:3, シリカ).
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 8.38 (s, 1 H), 8.37 (s, 1 H), 8.32-8.23 (m, 2 H), 7.80-7.44 (m, 24 H), 7.23-6.93 (m, 7 H), 6.66 (dd, J = 8.6, 2.0 Hz, 1 H).
31P NMR (121 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 43.64, 43.58.HR-MS (ESI): [M + H]
+ 計算値: (C
56H
37N
4S
2P
2) 819.1929; 実測値: 819.1927.
【0116】
N-tert-ブチルジメチルシリル -3,6-ジブロモカルバゾール, 6の調製:
【化64】
【0117】
標題化合物を公表された方法に従って化合物1の同じ方法で3,6-ジブロモカルバゾールから調製した(既知の方法 (Chem.Mater., 2015, 27, 6535-6542) により調製した)。白色の固体。収率: 95%.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 8.13 (t, J = 1.3 Hz, 2 H), 7.48 (d, J = 1.3 Hz, 4 H), 1.03 (s, 9 H), 0.76 (s, 6 H).
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ (ppm): 144.1, 128.7, 127.1, 122.7, 115.6, 112.9, 26.5, 20.6, -1.3.
【0118】
3,6-ビス (ジフェニルホスホリル)カルバゾール, 7の調製:
【化65】
【0119】
全ての試薬の当量を一致して2倍にする以外は、標題化合物を2の同じ方法で化合物6から調製した。
ジPPOCzPN, 8の調製:
【化66】
【0120】
4及び5を2及び3から調製したのと同じ方法で化合物8を7から調製した。
文献:
1.(a) Uoyama, H.; Goushi, K.; Shizu, K.; Nomura, H.; Adachi, C.Nature 2012, 492, 234; (b) Nakanotani, H.; Higuchi, T.; Furukawa, T.; Masui, K.; Morimoto, K.; Numata, M.; Tanaka, H.; Sagara, Y.; Yasuda, T.; Adachi, C.Nat Commun 2014, 5, 4016; (c) Zhang, Q.; Li, J.; Shizu, K.; Huang, S.; Hirata, S.; Miyazaki, H.; Adachi, C.J Am Chem Soc 2012, 134, 14706; (d) Zhang, Q.; Li, B.; Huang, S.; Nomura, H.; Tanaka, H.; Adachi, C.Nature Photonics 2014, 8, 326.
2.Reineke, S.Nature Photonics 2014, 8, 269.
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