【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、従来技術の不利な点を克服することを目指しており、その目的のため、特に、
レーザーによって溶かされた粉状の材料堆積による物体の形成手法であるCLADメソッドを用いた、積層造形(3Dプリント)装置の調整および測定のためのシステムが、粉末噴射ノズルと該ノズルの中心を通過するレーザービームとからなり、該装置は、以下の構成からなる:
a.以下の構成からなる光源と:
ai.材料の表面に関する前記光源を位置決めするための手段;
aii.照明面(照射面 lighting plane)と呼ばれる、面に対してほぼ垂直に光線を供給する照射手段(lighting means);
b.その光軸(optical axis)が照明面(照射面)に対してほぼ平行となるように設置される、
輪郭カメラ(側面カメラ profile camera)と呼ばれる画像撮影装置(a picture taking device)と;
c.噴射ノズルの中心を経由して見られるビューを投影可能な光路装置(optical path device)と;
d.その光軸が光路上となる、センタリングカメラと呼ばれる第二画像撮影(装置)と;
e.低出力のレーザー照射により印(マーク)付け可能な目標物(ターゲット target)と;
f.画像撮影装置から来る画像を集めることを可能とする取得および処理ユニット(acquisition and processing unit)。
【0007】
このように、本発明に係るシステムの目的(対象)は、粉末の流れおよびレーザービームの画像を取得し、ノズルを通過する光線による粉末噴射開口部(powder spray orifice)の位置および目標物(ターゲット)に印(マーク)付けすることによるレーザーのセンタリングを具体化(実体化)することを可能にする。該装置は、もう一回の照射や、装置の再設置を行うことなく、リアルタイムでノズルおよびレーザーのセンタリングをチェックすることを可能にする。
【0008】
本発明は、有利なことには、以下に開示される実施例および代替手段に従って実装され、それらは、個々に、またはあらゆる技術的に展開可能な組合せに従って考察される。
【0009】
有利なことには、光源は、照明面(照射面)における環状の配置による多数の発光ダイオードからなる。この実施例は、影のない照明を取得することを可能にするもので、環状の配置は、この照明に関し、センタリングされたカメラの上の噴射開口部の画像が均一に照らされるようにする方法によりノズルを中心に置くことを可能にする。一方で、レーザービームの焦点部分は、視認可能にするため、十分に暗いままに保たれる。
【0010】
改良された実施例によれば、本発明のシステムは、以下からなる(以下を含む)。
g.その光軸が照明面(照射面)に平行で
輪郭カメラ(側面カメラ)の面に垂直である第三画像撮影装置。
【0011】
この実施例は、2つの面に従い、レーザーを用いて粉末の流れの全体像(形状)を測定し、その輪郭(外形)のアライメント(調整・整合)を可能とする。粉末の流れの形状の調整は、粉末およびガスの流量(流動率)の変化によって行われる。このように、本発明に係るシステムの目的(対象)は、3次元計測および噴射
・溶融の形状(geometry)の調整を可能にすることである。
【0012】
本発明は、材料(material)噴射
および溶融装置の調整および計測のための方法でもあり、特に、本発明に係るシステムを用いた、
レーザーによって溶かされた粉状の材料堆積による物体の形成手法であるCLADメソッドによるものであって、前記方法は、以下の構成からなるステップを含む:
i.照明面(照射面)上に、該面に対してほぼ垂直(substantially normal)の方
向(orientation)に従い、噴射ノズルの位置決めをするステップと;
ii.目標物(ターゲット)がレーザー照射を遮る(遮断する)ように、ノズルの出口(outlet)と照明面(照射面)との間に、目標物(ターゲット)を配置するステップと;
iii.低出力のレーザー照射を実行するステップと;
iv.光源によりノズルの末端を照らすステップと;
v.ノズルの末端が照らされている間に、センタリングカメラにより、ノズルの末端を通して、目標物(ターゲット)上にレーザー照射によって印(マーク)付けされた画像を取得するステップ。
【0013】
この方法は、粉末噴射開口部の位置の、照射リング(被照リング illuminated ring)のように見える、画像を取得することを可能にするものであり、レーザービームの軸に関しては、レーザーによって目標物(ターゲット)上に付けられた印(マーク)として現れ、前記目標物(ターゲット)を移動することなく、また、それぞれの調整時におけるこの位置の修正の視認も同様に移動することなく、照射リング(被照リング)の移動によって、ノズルの調整がより容易となる。
【0014】
本発明に係る方法の代替例によれば、目標物(ターゲット)がノズルの末端に張り付けられている。
【0015】
本発明に係る方法の別の代替例によれば、目標物(ターゲット)は照明面(照射面)に固定されている。
【0016】
本発明に係るセンタリングカメラおよび装置の光路によって与えられるノズルを通した視認可能性は、これら2つの末端の間または後述する(部材)間の任意の箇所に位置する目標物(ターゲット)に、本発明に係る方法の実装することを可能にする。
【0017】
有利なことには、本発明の方法は、以下の構成からなるステップを含む:
vi.ステップv)において得られた画像上で、照らされたスペースの輪郭と、レーザーによって目標物(ターゲット)上に付けられた印(マーク)の画像と、の間のセンタリングエラー(centring error)を計測するステップと;
vii.センタリングエラー(centring error)を訂正(補正)するために調整
量を計算するステップ。
【0018】
これらのステップは、取得および処理手段によって実装されるものであり、機器の装置の調整によって、行われるべき訂正(補正)を自動的に決定することを可能にする。
【0019】
有利なことには、本発明の方法は、以下の構成からなるステップを含む:
viii.粉末の噴射を実行するステップと;
ix.
輪郭カメラ(側面カメラ)によって、噴射された粉末の画像を取得するステップ。
【0020】
このように、本発明に係る方法は、粉末の流れの形状を視認することを可能にする。すなわち、本発明の方法は、有利なことには、以下の構成からなるステップを含む:
x.ステップix)で得られた画像上における所定の
輪郭(外形)から、粉末の流れの画像の形状を決定するステップと;
xi.ステップx)から、流れに対応するツールゲージを推測するステップ。
【0021】
その結果として、本発明の方法の目的(対象)は、製品の製造品質を改善するための、正確なツールゲージを取得することを可能にする。
【0022】
有利なことには、本発明に係る方法は、更に、以下の構成からなるステップを含む:
xii.ステップviii)の間にレーザービームを発生させるステップと;
xiii.ステップix)で取得された画像上で、レーザービームの画像との関係で粉末の流れの画像の方向偏差(orientation deviation)を計測するステップと;
xiv.ステップxii)の結果から、方向性不良を訂正(補正)するために実行すべき調整を推測するステップ。
【0023】
更に、レーザーとの関係で完全な粉末の流れの方向性を取得するため、ステップxii)の間に行われる計測は、特に、衝突(不一致 collision)の後に、積層造形(3Dプリント)装置の作動の精確性を検査(確認)することを可能にする。
【0024】
改善された実施例によれば、本発明に係る方法は、3つの画像撮影装置からなるシステムを実装し、以下の構成からなるステップを含む:
xv.第三画像撮影装置を用いて、噴射された粉末の画像を取得するステップと;
xvi.ステップix)で取得された画像の代わりに、ステップxv)で取得された画像を用いて、ステップxiii)およびxiv)を繰り返すステップ。
【0025】
これと同じ実施例によれば、本発明に係る方法は、以下の構成からなるステップを含む:
xvi.ステップix)で取得された画像の代わりに、ステップxiv)で取得された画像を用いて、ステップx)およびxi)を繰り返すステップ。
【0026】
本発明に係る方法のこの改善された実施例では、粉末の流れおよびレーザービームの3次元検査および調整を実行することを可能にする。さらに、この実施例によれば、本発明に係る方法は、有利なことには、以下の構成からなるステップを含む:
xvii.ステップix)で取得された画像の代わりに、ステップxv)で取得された画像を用いて、ステップx)およびxi)を繰り返すステップ。