特許第6861719号(P6861719)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6861719電気的使用のための層状物品のアセンブリ用の改良された装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861719
(24)【登録日】2021年4月1日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】電気的使用のための層状物品のアセンブリ用の改良された装置
(51)【国際特許分類】
   B21D 28/02 20060101AFI20210412BHJP
   H01F 41/02 20060101ALI20210412BHJP
   H02K 15/02 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   B21D28/02 D
   H01F41/02 B
   B21D28/02 F
   H02K15/02 F
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-544301(P2018-544301)
(86)(22)【出願日】2017年2月24日
(65)【公表番号】特表2019-510635(P2019-510635A)
(43)【公表日】2019年4月18日
(86)【国際出願番号】IB2017051085
(87)【国際公開番号】WO2017153861
(87)【国際公開日】20170914
【審査請求日】2019年12月17日
(31)【優先権主張番号】102016000023728
(32)【優先日】2016年3月7日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518294812
【氏名又は名称】コッラーダ エス.ピー.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202577
【弁理士】
【氏名又は名称】林 浩
(72)【発明者】
【氏名】ヴェッリ ダヴィデ
(72)【発明者】
【氏名】ベルトッキ ジャンルカ
【審査官】 藤田 和英
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭58−138526(JP,A)
【文献】 特開昭60−158926(JP,A)
【文献】 特開昭60−186009(JP,A)
【文献】 特開平04−197530(JP,A)
【文献】 英国特許出願公告第01548338(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 28/02
B21D 43/22 − 43/24
H01F 41/02
H02K 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的使用のための層状物品の、すなわち、モータ、発電機、トランス、ゲージ、点火コイルおよび類似の電気設備のような電気的機械において使用するタイプの磁気的薄片の、アセンブリ用の改良された装置(10)であり、剪断プレス機(12)に接続可能な装置(10)であって、前記剪断プレス機(12)の下に配置されたプレス平面(16)、前記プレス平面によって収容されて、前記剪断プレス機(12)による形成プロセスの間、前記剪断プレス機(12)によって得られた複数の薄片の重畳により定義される薄片のパック(14)をサポートするのに適した第1のシリンダ(18)、仕上げられた薄片のパック(14)を放出するための第2のシリンダ(20)、および、前記薄片のパック(14)を放出ステーションまで移動させるのに適したコンベアベルト(22)、を備え、前記装置は、相互に並置された一対のアームまたは顎(24’)を備えるグリッパ(24)であって、前記第2のシリンダ(20)のステムに固定されるボディ(25)に関して拘束された端部を有し、前記薄片のパック(14)の外側の横の表面に対応する仕方で成形される、各アームまたは顎の自由端の並置された端部(24’’)を有する、グリッパ(24)を備え、前記剪断プレス機(12)が稼動している間、前記グリッパ(24)は、前記第1のシリンダの動きと干渉しないように作動するために前記第1のシリンダ(18)と協働する、ことを特徴とする、装置(10)。
【請求項2】
前記第1のシリンダ(18)は、前記剪断プレス機(12)の開/閉のための方向に同軸に配置されて、前記剪断プレス機(12)に関して上方に/下方に(接近して/離間して)移動するように作動され、前記第2のシリンダ(20)は、前記第1のシリンダ(18)の上流に、それに対して垂直に配置されて、前記第1のシリンダ(18)に関して前進/後退するように作動され、前記コンベアベルト(22)は、前記第1のシリンダ(18)の下流に配置されて、電気モータ(26)によって駆動され、前記第1のシリンダ(18)は、前記第2のシリンダ(20)およびコンベアベルト(22)に関して中間位置に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記グリッパ(24)は、前記拘束された端部が前記ボディ(25)に枢支された前記一対のアームまたは顎(24’)が、前記並置された端部(24’’)に向かって互いに角度をなしている、角度的なまたは枢支されたタイプのものである、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記グリッパ(24)は、直線に沿って可動のアームまたは顎(24’)を有するパラレルタイプのものである、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記グリッパ(24)の一対のアームまたは顎(24’)が最大限開いたときの相互間の距離は、前記第1のシリンダ(18)の横の寸法よりも大きく、前記グリッパの動作不能状態(グリッパが閉じた構成)における2つの並置されたアームまたは顎(24’)間の距離は、前記第1のシリンダ(18)の横の寸法よりも大きい、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記グリッパ(24)の一対のアームまたは顎(24’)が最大限開いたときの相互間の距離は、前記第1のシリンダ(18)の横の寸法の少なくとも2倍である、ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のシリンダ(18)、前記第2のシリンダ(20)および前記グリッパ(24)は、空気圧または油圧作動タイプのものである、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の改良された装置による電気的使用のための層状物品のアセンブリのための方法であって、
−剪断プレス機(12)の方向に完全に上昇した位置にある第1のシリンダ(18)、および、第1のシリンダ(18)に関して後退した位置にあり、開いたグリッパ(24)を有する第2のシリンダ(20)、を用いる、薄片のパック(14)を得る動作ステップ、
−剪断プレス機(12)に関して完全に下降した位置において薄片のパック(14)サポートする第1のシリンダ(18)、および、第1のシリンダ(18)に関して後退した位置にあり、横の表面で前記片のパック(14)を囲んでクランプする自由端(24’’)によって薄片のパック(14)上に閉じたグリッパ(24)を有する第2のシリンダ(20)、を用いる、薄片のパック(14)を完成する動作ステップ、
−組立てステップにおいて新たな薄片のパック(14)を受け入れるために、剪断プレス機(12)に関して完全に上昇した位置にある第1のシリンダ(18)、および、第1のシリンダ(18)およびコンベアベルト(22)の方向に移動したステム(20’)とともに前進位置に駆動された第2のシリンダ(20)、を用いて、グリッパ(24)は、アームまたは顎(24’)とともに閉じて端(24’’)間に薄片のパック(14)をクランプする、コンベアベルト(22)上に薄片のパック(14)を移動させる動作ステップ、
−剪断プレス機(12)の方向において完全に上昇した位置にあり、組立てステップの間、薄片のパック(14)をサポートする第1のシリンダ(18)、第1のシリンダ(18)の方向において完全に突出した位置にあるステム(20’)を有する第2のシリンダ(20)、を用いて、グリッパ(24)は開いて、アームまたは顎(24’)は薄片のパック(14)と接触しない、コンベアベルト(22)上の薄片のパック(14)を放出する動作ステップ、
グリッパ(24)が開いた状態で、第2のシリンダ(20)のステム(20’)とともに第1のシリンダ(18)の上流である不作動位置に戻る動作ステップ、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項9】
剪断プレス機(12)が稼動している間、第1のシリンダ(18)の上昇/下降、第2のシリンダ(20)の前進/後退、およびグリッパ(24)の開/閉、のための移動が生じる、ことを特徴とする請求項8に記載の層状物品のアセンブリのための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的使用のための層状物品のアセンブリ用の改良された装置に関する。
【0002】
より詳しくは、本発明は、電気的機械(例えば、モータ、発電機、トランス、ゲージ、点火コイルおよび類似の電気設備)において使用する磁気的薄片を組立てる、より詳しくは1つを他の上に積み重ねるまたは重畳するために適切な装置に関する。
【背景技術】
【0003】
公知であるように、電気的機械は、通常、層状の磁気回路(すなわち、互いに重畳されて、相互に拘束される複数の薄片によって定義される)によって得られる。
【0004】
概して、上述した層状物品(層状パックとも呼ばれる)は、不必要な「ばね効果」を発生可能な小さい中間エアスペースを残すことなく互いに直接接触で薄片を重畳することによって得られ、この種の中間エアスペースの欠如には、電気的機械の電気的、寸法的および機械的特徴を最適化する目的がある。
【0005】
その重畳および接続による薄片のスタッキングは、シートから開始して薄片を得る、そして相対的な制動手段およびパンチを備える少なくとも1つの分離マトリックスを含む剪断型によって作動され、この種のデバイスは、薄片のパックを形成するために、カットされた薄片の分離および続くスタッキングを達成するのに適している。
【0006】
加えて、薄片のスタッキングを得る装置は、単一の薄片の剪断および、薄片のパックを得るように1つずつ漸進的な重畳実行する型、型に対して同軸的に配置されて、形成される薄片のパックをサポートするのに適した第1のピストン、および、前記第1のピストンに対して垂直に配置されて、形成された薄片のパックの放出を可能にするのに適した第2のピストン、を概して含む。
【0007】
第1のピストンは、軸方向に可動であり、そして薄板の厚みに実質的に対応する量だけ型から離れて漸進的に下降するのに適していて、その結果、一旦技術的な製造仕様書(このソリューションは1つ以上パックを同時に放出することを可能にする)にしたがって薄片のパックが形成されると、薄片の前記パックは、もはや型に係合しなくて、しかし放出を可能にするのに適したコンベアベルトのレベルにある。
【0008】
第1のピストンの変位方向に垂直に配置される第2のピストンは、第1のピストンに関して薄片のパックを分離して、放出コンベアベルト上にそれを移動させる押出し要素を定める。一旦薄片のパックがコンベアベルト上に配置されると、次の薄片のパックが準備されることができるように、第2のピストンは後退する。
【0009】
上述した技術的な特徴を有する周知のソリューションは、特許文献1に記載されていて、それは、薄片のパックを形成するのに適した薄片を蓄積するためのスピンドル(第1のピストン)、および、アクチュエータシリンダ/ピストン(第2のピストン)によって駆動される形成された薄片のパックをイジェクトするためのスライド、を含む、薄片のパックを得るための装置に関する。このソリューションによれば、一旦薄片のパックが完成されると、薄片を蓄積するためのスピンドルは下降し、そしてイジェクションスライドは、形成されたパックを放出領域の方へ押して前進し、前記スライドが不作動位置に戻るときに、蓄積スピンドルは、新たな薄片パックを形成するのに適した新たな薄片を受け入れるために再び上昇する。
【0010】
しかしながら、この種の従来の装置は、形成された薄片のパックをイジェクトするために第2のピストンを前進させるときに、そして、前記第2のピストンが不作動位置まで戻るときに、前記第2のピストンは、第1のピストンの作動領域を占めて、そのため、前記第2のピストンの前進/後退のステップの間、第1のピストンは作動せず、したがって、第2のピストンが不作動位置に完全に後退するまで、薄片の次のパックを包装するプロセスは実行することができない、という事実に関連したいくつかの重要な欠点を明らかにする。
【0011】
このように、薄片のパックを得るために必要な時間は、相対的な生産コストおよび最終生産物のコストならびに完成品の量の続いて起こる増加にともなって高い。
【0012】
従来の装置のさらなる欠点は、例えば、システムに生じるかもしれない故障が生じた場合に、第2のピストンが不作動位置に戻る前に、第1のピストンが上昇しなければならない破損の危険にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】英国特許第GB1548338号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、上述した欠点を解決することである。
【0015】
より特に、本発明の目的は、機械が稼動している間、第1および第2のシリンダが作動することを可能にできる、すなわち、前進/後退のステップの間、第1のシリンダの作動領域を占めない第2のシリンダを有し、そのため、2つの可動シリンダの移動間での干渉を生じさせない、電気的使用のための層状物品のアセンブリ用の改良された装置を提供することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、生産時間および関連経費の続いて起こる減少をともなう、薄片を剪断するための速度をほぼ40%に等しい値までかなり上げることができる、層状物品のアセンブリ用の装置を提供することである。
【0017】
本発明のさらなる目的は、時間とともに高い抵抗および信頼度水準を保証するのに適していて、そのため得るのが経済的かつ容易である、電気的使用のための層状製品のアセンブリ用の装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
これらのおよび他の目的は、請求項1による特徴を有する本発明によって達成される。
【0019】
本発明によれば、電気的使用のための層状物品の、すなわち、モータ、発電機、トランス、ゲージ、点火コイルおよび類似の電気設備のような電気的機械において使用するタイプの磁気的薄片の、アセンブリ用の改良された装置にして、剪断プレス機に連結可能な装置であって、剪断プレス機の下に配置されて、第1のシリンダを収容するのに適したプレス平面と、形成プロセスの間、プレス機によって得られた複数の薄片の重畳により定義される薄片のパックをサポートするのに適した第1のシリンダと、薄片の仕上げられたパックを放出するための第2のシリンダと、薄片の前記パックを放出ステーションまで移動させるのに適したコンベアベルトと、を備え、装置は、薄片の仕上げられたパックを把持して、放出するための手段を備え、前記手段は、第2のシリンダに関連していて、機械が稼動している間、第1のシリンダと協働する、電気的使用のための層状物品のアセンブリ用の改良された装置が提供される。
【0020】
本発明の有利な実施形態は、従属クレームによって概説される。
【0021】
本発明の電気的使用のための層状物品のアセンブリ用の改良された装置の構造および機能的特徴は、その好適なかつ非限定的な実施形態を表す添付図面に参照される以下の詳細な説明からより明白である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の層状物品のアセンブリ用の改良された装置の正面図を図式的に表す。
図2図2は、本発明の装置の平面図を図式的に表す。
図3図3は、本発明の装置の動作シーケンスおよび機能ステップの正面図を図式的に表す。
図4図4は、本発明の装置の動作シーケンスおよび機能ステップの平面図を図式的に表す。
図5図5は、本発明の装置の動作シーケンスおよび機能ステップの正面図を図式的に表す。
図6図6は、本発明の装置の動作シーケンスおよび機能ステップの平面図を図式的に表す。
図7図7は、本発明の装置の動作シーケンスおよび機能ステップの正面図を図式的に表す。
図8図8は、本発明の装置の動作シーケンスおよび機能ステップの平面図を図式的に表す。
図9図9は、本発明の装置の動作シーケンスおよび機能ステップの正面図を図式的に表す。
図10図10は、本発明の装置の動作シーケンスおよび機能ステップの平面図を図式的に表す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
上述した図に関して、その全体が10で示される本発明の電気的使用のための層状物品のアセンブリ用の改良された装置は、シート(示されない)から開始する薄片の剪断および薄片14のパックを定めるために互いに重畳されたそのスタッキングを得るのに適した従来のタイプの(それが公知であると想定して図において破線によって示されて、詳細に記載されない)剪断プレス機12と協働する。
【0024】
本発明の装置は、剪断プレス機12の下に配置され、第1のシリンダ18、第2のシリンダ20およびコンベアベルト22を収容するのに適したプレス平面16を備える。
【0025】
第1のシリンダ18は、好ましくは油圧作動によって定義され、剪断プレス機12の型の開/閉に同軸に配置され、および、金属シートから開始する単一の薄片を得て、そしてそれらを1つが他の上に重畳されて組立てる、前記剪断プレス機によって漸進的に形成される薄片14のパックをサポートするのに適している。
【0026】
特に、第1のシリンダ18は、その形成プロセスの間、薄片14のパックをサポートし、薄片14のパックを定めるために単一の薄片の漸進的な組立てまたは積み重ねのためのステップに関連した衝撃を吸収し、および、以下によりよく記載するように剪断プレス機12に関して上方に/下方に(接近して/離間して)変位される。
【0027】
好ましくは油圧作動によって定義される第2のシリンダ20は、第1のシリンダ18の上流に、そしてそれに関して垂直に配置され、および、グリッパ24によって定義される把持装置を移動(薄片14のパックに関して前進/後退)させるのに適している。
【0028】
コンベアベルト22は、第1のシリンダ18の下流に配置され、周知のタイプのモータ26によって作動され、前記コンベアベルトは、薄片14の仕上げられたパックを放出領域またはさらなる処理装置(図に示されない)の方へ移動させる機能を有する。
【0029】
用語「上流」および「下流」は、第2のシリンダ20およびコンベアベルト22に関して中間位置に配置される第1のシリンダ18に関する第2のシリンダ20およびコンベアベルト22の位置を示すために用いる。
【0030】
第2のシリンダ20に接続しているグリッパ24は、角度的なまたは枢支されたタイプのものであり、第2のシリンダ20のステムに固定されるボディ25に関して端部を有する相互に並置されてヒンジされた一対のアームまたは顎24’を備え、および、薄片14のパックの外側の横の表面に対応する仕方で成形される並置された自由端24’’を有する。
【0031】
別の実施形態によれば、グリッパ24は、直線に沿って可動のアームまたは顎24’を有するパラレルタイプのものである。
【0032】
グリッパ24のアームまたは顎24’の長さ的な拡張は、第1のシリンダ18の横の寸法よりも大きくて、好ましくは上述した寸法の2倍を超え、そして、同様に、グリッパの動作不能状態(状態0)における2つの並置されたアームまたは顎24’間の距離は、第1のシリンダ18の横の寸法よりも大きく、これは、以下にさらに明らかにされる目的のためである。
【0033】
グリッパ24のアームまたは顎24’の開/閉作動は、油圧または空気圧のタイプあるいは目的に適した他の任意の周知のタイプのものである。
【0034】
その技術的/機能的特徴に関して上で詳述する、本発明の電気的使用のための層状物品のアセンブリ用の改良された装置の機能は、以下に概説される。
【0035】
より特に、参照は、本発明の装置の動作ステップのシーケンスを示す図3図10になされる。
【0036】
図3および図4は、薄片14のパックを得るステップを、それぞれ正面図および平面図において示す。
【0037】
この種の動作ステップにおいて、第1のシリンダ18は、剪断プレス機の方へ完全に上昇した位置にあり、そして、開いたグリッパ24を有し、クランプしないで第1のシリンダ18を囲む前記グリッパの自由端24’’を有する第2のシリンダ20は、第1のシリンダ18に関して後退した位置にある。
【0038】
図5および図6は、薄片14のパックが完成される動作ステップを、それぞれ正面図および平面図において示す。
【0039】
この種の動作ステップにおいて、薄片14のパックをサポートする第1のシリンダ18は、(図5の矢印Xによって示されるように)剪断プレス機12に関して完全に下降した位置にあり、そして、薄片14のパック上に閉じたグリッパ24を有し、特に、グリッパ24の自由端24’’がその横の表面で薄片14の前記パックを囲んでクランプする、第2のシリンダ20は、第1のシリンダ18に関して後退した位置にある。
【0040】
図7および図8は、コンベアベルト22上の薄片14のパックを移動させるための動作ステップを、それぞれ正面図および平面図において示す。
【0041】
この種の動作ステップにおいて、第1のシリンダ18は、(図7の矢印Xによって示されるように)リフティングにおいて作動して、組立てステップにおいて薄片14の新たなパックを受け入れるために剪断プレス機12に関して完全に上昇した位置にもたらされ、第2のシリンダ20は、第1のシリンダ18の方へ前進してグリッパ24をコンベアベルト22の方へ移動させるそのステム20’とともに作動し、特に、グリッパ24は、自由端24’’間に薄片14のパックをクランプするアームまたは顎24’とともに閉じる。
【0042】
図9および図10は、薄片14のパックをコンベアベルト上に放出して、不作動位置に戻るための動作ステップを、それぞれ正面図および平面図において示す。
【0043】
この種の動作ステップにおいて、第1のシリンダ18は、剪断プレス機の方向に完全に上昇した位置にあり、組立てステップの間、薄片14のパックをサポートし、第2のシリンダ20は、開いたグリッパ24とともに、そして薄片14のパックと接触しないアームまたは顎24’とともに、第1のシリンダの方へ突出した位置にあるステム20’を有し、かかるステップでは、薄片14のパックは、グリッパ24の開放とともに、放出またはさらなる処理ステップの方へそれを移動させるコンベアベルト22上に実際に配置される。
【0044】
この動作ステップの間、一旦薄片14のパックがコンベアベルト上に配置されると、開いたグリッパ24を有する第2のシリンダ20は、第1のシリンダ18上の組立てステップの間、薄片14のパックを把握して、移動させやすいように、(図3および図4に示すように)不作動位置へ移動する後退運動を行う。
【0045】
本発明の装置によって達成される利点は、上記に照らして観察可能である。
【0046】
本発明の電気的使用のための層状物品のアセンブリ用の改良された装置は、薄片のパックを把持するためのグリッパの存在に起因して、薄片の仕上げられたパックを放出するための時間に対応する時間の間、薄片の新たなパックを組立てるステップを中断することなく、機械が稼動している間、薄片の仕上げられたパックを放出して、薄片の新たなパックを組立てるための動作を実行することを都合よく可能にする。この種の有利な特徴は、剪断プレス機により薄片を剪断するための速度を(従来の装置に関してさらに最高40%)向上させ、薄片のパックを組立てるための速度を向上させ、生産時間および相対的コストの有利な減少と共に生産を増加させる可能性につながる。
【0047】
本発明の装置が、記載されたグリッパの存在に起因して、システムの故障の場合に生じるかもしれない破損の危険を避けるという事実によって、さらなる利点は表される。実際のところ、例えば、薄片のパックを組立てて、移動させるための可動部品間に衝突の可能性はない。
【0048】
本発明が非限定的な例によって単に提供されるその実施形態に特に関連して記載されたけれども、上の説明に照らして多くの修正および異型が当業者に明らかである。このように、本発明は、請求項の保護の範囲内にあるすべての修正および異型を保護する。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10