(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記横方向作業ヘッド(19)が、第1のスライダ(20)を含み、前記第1の横方向 ガイド部材(16)が、第1の対のガイドレール(18)を含み、該ガイドレール(18)は、その一方が前記第1のスライダ(20)の上部と協働し、かつその他方が前記第1 のスライダ(20)の下部と協働するように、垂直方向に離間して配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の機械。
前記長手方向作業ヘッド(32)の各々が、第2のスライダ(33)を含み、前記第1の横方向ガイド部材(16)が、第2の対のガイドレール(30)を含み、該ガイドレール(30)は、その一方が前記第2のスライダ(33)の上部と協働し、かつその他方が前記第2のスライダ(33)の下部と協働するように、垂直方向に離間して配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の機械。
前記第1の横方向ガイド部材(16)が、2つの垂直な横方向面を有するバーを含み、該バーの第1の面上に、前記第1の対のガイドレール(18)が取り付けられ、該バーの第2の面上に、前記第2の対のガイドレール(30)が取り付けられていることを特徴とする、請求項2または3に記載の機械。
各第2の横方向ガイド部材(17)が、第3の対のガイドレール(31)を含み、該第3の対のガイドレール(31)は、前記第2の対のガイドレール(30)に対して前記第2のスライダ(33)の反対側で、その一方が前記第2のスライダ(33)の上部と協働し、かつその他方が前記第2のスライダ(33)の下部と協働するように、前記第2の対のガイドレール(30)と垂直方向に整列していることを特徴とする、請求項3に記載の機械。
前記第2のスライダ(33)には、前記対応する長手方向作業ヘッド(32)を、前記 横方向ガイド部材(16,17)の少なくとも1つに対して前記所望の横方向に選択的に クランプするように構成された、クランプ装置(40)が設けられていることを特徴とす る、請求項3、4または5のいずれか一項に記載の機械。
前記クランプ装置(40)が、前記第2の対のガイドレール(30)の間に配置されて、第1の圧縮空気供給チャネル(43)が設けられた対応する第1の支持・膨張チャンバ(42)に接続された、少なくとも第1の可膨張性膜(41)を含むことを特徴とする、請求項6に記載の機械。
前記クランプ装置(40)が、前記第3の対のガイドレール(31)の間に配置されて、第2の圧縮空気供給チャネル(46)が設けられた対応する第2の支持・膨張チャンバ(45)に接続された、第2の可膨張性膜(44)を含むことを特徴とする、請求項7に記載の機械。
【背景技術】
【0002】
梱包用の製品を作製するための機械および方法の分野では、十分に剛性のある材料、例えば、ボール紙のシート上に、同じ機械で複数の加工を行うことが知られている。本明細書および特許請求の範囲では、所定の厚さおよび所定の横方向サイズを有する単一のシート、または、後に所望のサイズに切断されるロールまたはストリップからなるシートのいずれかが意図されている。これらの加工は、典型的には、切断および折り目付けを含み、時には事前の折り目付けが先行することもある。いくつかの機械では、打ち抜きオペレーションも任意に実行される。
【0003】
特に、本出願人による国際公開第2011/135433(A)号より、十分に剛性のある材料からなるシート上への切断および/または折り目付けオペレーションによって、コンテナを作製する機械が知られている。既知の機械は、側方フランクを有する固定フレームおよびそれらに垂直な2つの横方向ガイドバーと、加工されるシートを側方フランクに平行な長手方向に水平面上で送ることができる送りロールと、2つの横方向ガイドバーのうちの一方に沿って長手方向に垂直な横方向に移動し、シートの横方向の切断および/または折り目付けを実行するための横方向作業ヘッドと、を含む。既知の機械では、多数の長手方向作業ヘッドも存在し、長手方向作業ヘッドの各々は、2つの横方向ガイドバーのうちの他方に沿って移動して横方向に選択的に位置決めされ、横方向作業ヘッドに加えてまたは代替的に、シートの縦方向の切断および/または折り目付けを実行する。位置決め装置は、横方向作業ヘッドに取り付けられており、長手方向作業ヘッドを横方向の所望の作業位置に選択的に位置決めするように、各長手方向作業ヘッドと協働することができる。このように、以前に生産されたコンテナとは異なるコンテナを作製するように機械を設定する必要があるときはいつでも、各長手方向作業ヘッドを、以前とは異なる横方向の所望の作業位置に選択的に位置決めすることができる。
【0004】
しかしながら、上述の既知の機械では、別個の長手方向作業ヘッドのすべてが1つの横方向ガイドバーによって支持されているため、長手方向作業ヘッドの各々が、横方向に安定して正確に位置決めされることも、到達した作業位置で確実にクランプされることも保証されていない、という欠点がある。
【0005】
本発明の1つの目的は、非常に信頼性があり、多数の長手方向作業ヘッドの各々に対して正確かつ確実なガイドを保証する、コンテナ作製に適した十分に剛性のある材料を加工するための機械を設計し、かつ方法を完成させることにある。
【0006】
本発明の他の目的は、横方向作業ヘッドが動作中であって、加工されるシート上で横方向の作業を実行している間であっても、多数の長手方向作業ヘッドの各々を所望の横方向位置に選択的に位置決めすることを可能にし、その結果、機械の準備時間および生産時間を全体的に短縮できる、コンテナ作製に適した十分に剛性のある材料を加工するための機械を設計することにある。
【0007】
本出願人は、最先端技術の欠点を克服し、これらおよび他の目的並びに利点を得るために、本発明を考案し、試験し、実施した。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、独立請求項に記載されて特徴づけられており、従属請求項には、本発明の他の特徴または主な発明思想に対する変形形態が記載されている。
【0009】
上記の目的によれば、本発明に従う、コンテナ作製に適した十分に剛性のあるシートを加工するための機械は、シートの支持面を画定する固定フレームと、シートを支持面に沿って第1の長手方向に送るように構成された送り手段と、を含み、固定フレームは、第1の長手方向に対して実質的に垂直である横方向に配置された、少なくとも1つの第1の横方向ガイド部材を含む。機械は、シート上に横方向の切断および/または折り目付けを選択的に実行するために、第1の切断ツールおよび/または第1の折り目付けツールが設けられ、第1の横方向ガイド部材によってガイドされる、横方向作業ヘッドと、シート上に長手方向の切断および/または折り目付けを選択的に実行するための第2の切断ツールおよび/または第2の折り目付けツールが各々に設けられた、1つ以上の長手方向作業ヘッドであって、各々が選択的に所望の横方向位置に位置決め可能であり、第1の横方向ガイド部材に平行な少なくとも1つの第2の横方向ガイド部材によってガイドされて、シート上に長手方向の切断および/または折り目付けを実行する、1つ以上の長手方向作業ヘッドと、長手方向作業ヘッドの各々を所望の横方向位置に選択的に配置するために、該長手方向作業ヘッドと協働するように構成された、位置決め手段と、を含む。
【0010】
本発明の一態様によれば、位置決め手段が、横方向作業ヘッドに取り付けられた第1の横方向位置決め装置と、固定フレームに取り付けられた第2の横方向位置決め装置と、を含み、それぞれが長手方向作業ヘッドの各々を横方向に沿って位置決めするように構成されている。
【0011】
この解決策は、横方向作業ヘッドが作動していて位置決めオペレーションができない加工オペレーション中であっても、長手方向作業ヘッドの位置決めモードを最適化することができる。
【0012】
このようにして、機械の作業プロセスを最適化し、例えば、得られる製品の形状変更時に要する機械の設定変更などに起因する停止時間を完全に排除することができる。
【0013】
本発明の他の態様によれば、長手方向作業ヘッドの各々が、第1の横方向ガイド部材と第2の横方向ガイド部材との間に配置され、かつ第1の横方向ガイド部材および第2の横方向ガイド部材の両方と摺動可能に協働するように構成された、スライド要素を含む。
【0014】
本発明の他の態様によれば、第1の横方向ガイド部材が、第1の対のガイドレールを含み、該ガイドレールは、その一方が横方向作業ヘッドの第1のスライダの上部と協働し、かつその他方が第1のスライダの下部と協働するように、垂直方向に離間して配置されている。
【0015】
本発明の他の態様によれば、第1の横方向ガイド部材がまた、第2の対のガイドレールを含み、該ガイドレールは、その一方対応する長手方向作業ヘッドの第2のスライダの上部と協働し、かつその他方が前記第2のスライダの下部と協働するように、垂直方向に離間して配置されている。
【0016】
本発明の他の態様によれば、第1の横方向ガイド部材が、2つの垂直な横方向面を有するバーを含み、該バーの第1の面上に、第1の対のガイドレールが取り付けられ、該バーの第2の面上に、第2の対のガイドレールが取り付けられている。
【0017】
本発明の他の態様によれば、第2の横方向ガイド部材が、第3の対のガイドレールを含み、該第3の対のガイドレールは、第2の対のガイドレールに対して第2のスライダの反対側で、その一方が第2のスライダの上部と協働し、かつその他方が第2のスライダの下部と協働するように、第2の対のガイドレールと垂直方向に整列している。
【0018】
本発明の他の態様によれば、第2のスライダには、対応する長手方向作業ヘッドを、横方向ガイド部材の少なくとも1つに対して所望の横方向に選択的にクランプするように構成された、クランプ装置が設けられている。
【0019】
本発明の他の態様によれば、コンテナ作製に適した十分に剛性のある材料からなるシート上への加工方法は、シートが第1の長手方向に送られるステップと、第1の切断ツールおよび/または第1の折り目付けツールが設けられ、第1の長手方向に対して実質的に垂直である第2の横方向に移動する、横方向作業ヘッドによって、横方向の切断および/または折り目付けを実行するステップと、第2の切断ツールおよび/または第2の折り目付けツールがそれぞれに設けられ、それぞれが第2の横方向に沿って所望の位置に選択的に位置決め可能である、1つ以上の長手方向作業ヘッドによって、長手方向の切断および/または折り目付けを実行するステップと、を含む。本発明の他の特徴的な態様によれば、各長手方向作業ヘッドは、横方向作業ヘッドに取り付けられた第1の位置決め装置によって、または機械の固定フレームに取り付けられた第2の位置決め装置によって、所望の横方向位置に選択的に位置決めされ、横方向作業ヘッド(19)が横方向の切断および/または横方向の折り目付けを実行している間でさえも駆動可能である。
【0020】
可能な解決策によれば、第2の横方向の所望の位置における選択的な位置決めステップの前に、例えば、制御・指令ユニットによって、各長手方向作業ヘッドの位置決めに、第1の位置決め装置または第2の位置決め装置のいずれを駆動するのかを決定する、設定ステップが実行される。
【0021】
本発明のこれらおよび他の特徴は、添付の図面を参照して非限定的な例として示される、好ましい実施形態に関する以下の説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1を参照すると、例えば、紙、ボール紙、プラスチック材料または他の好適な材料のような十分に剛性のある材料からなる平坦なシートFから、例えば、梱包用の箱などのコンテナを作製するための本発明に従う機械10は、2つの垂直な側方フランク12,13を有する固定フレーム11を含み、該側方フランク12,13の間には、シートFを加工している間に該シートFを支持するのに適した支持平面P(
図7)を画定する、水平プレート14が配置されている(
図5,6,7)。
【0024】
4つの送りロール15は、垂直な側方フランク12,13上に回転可能に取り付けられて、該垂直な側方フランク12,13に平行な長手方向LにシートFを選択的に送るように構成されている。
【0025】
ここに示す実施形態において、垂直な側方フランク12と垂直な側方フランク13との間隔は、複数のシートFを同時に加工するために、該複数のシートFを互いに同一平面内に挿入することができるようなものである。
【0026】
一例として、垂直な側方フランク12と垂直な側方フランク13との間隔は、機械の特定の用途に応じて、600mm〜4000mmの間に含まれるように構成することができる。単なる例であるが、機械に設けることのできる垂直な側方フランク12と垂直な側方フランク13との間隔は、約880mm、約2500mm、および約3000mmである。
【0027】
垂直な側方フランク12,13上では、送りロール15の上方に、第1および第2の横方向ガイド部材が取り付けられている。この例では、第1の横方向ガイドバー16(
図5,6,7)および第2の横方向ガイドバー17が取り付けられており、これらは互いに平行であり、長手方向Lに対して垂直であり、かつそれぞれが実質的に長方形の断面を有して長辺が垂直方向に延びている。
【0028】
第1の横方向ガイドバー16の正面側(
図5では左側)には、2つの第1のガイドレール18が取り付けられており、その上には、長手方向Lに対して垂直である横方向T(
図1,5)に摺動可能に取り付けられ、かつスライディングパッド21が設けられたスライダ20を含む、横方向作業ヘッド19が取り付けられている。
【0029】
2つの第1のガイドレール18間の垂直方向の距離は十分に大きく、例えば、150mm〜300mmの間であり、2つのガイドレール18は、一方がスライダ20の上部に対応し、他方がスライダ20の下部に対応する。これは、スライダ20が横方向Tに移動するときに、該スライダ20の確実で安定したガイドを保証するためである。
【0030】
スライダ20には、円形ブレードを含む切断ツール22(
図6)と、成形ディスクを含む折り目付けツール23と、が取り付けられている。ツール22およびツール23は、例えば、空気圧式の、対応するアクチュエータ24に既知の方法で接続されており、アクチュエータ24は、下方の各シートFに対してツールを選択的に用いるように構成されている。これは、シートFを停止させてスライダ20を横方向Tに移動させるときに、横方向の切断および/または折り目付けを行うためである。
【0031】
双方型の電動モータ25もまた、スライダ20に取り付けられている。電動モータ25は、例えば、ステッピングモータまたはブラシレスモータであり、一方側にのみ歯を有して垂直な側方フランク12,13の間に張設されている伝動ベルト27の歯に常時係合する、歯付きピニオン26を含む。2つのアイドルリターンプーリ28(
図2),29は、スライダ20の上部に回転可能に取り付けられ、歯付きピニオン26と伝動ベルト27の歯との間の接触を改善するために、伝動ベルト27の非歯面に常時接触している。
【0032】
図示されていない既知のタイプのトランスデューサが、電気モータ25に関連付けられている。これは、第1の横方向ガイドバー16に対するスライダ20の瞬時の位置を横方向Tに決定し、それによって、第1の横方向ガイドバー16に対する横方向作業ヘッド19の瞬時の位置を横方向Tに決定するためであり、また、対応する電気信号を、例えば、電気モータ25も制御する機械10の下部に配置された制御回路C(
図3)に送るようにするためである。
【0033】
第1の横方向ガイドバー16の背面側(
図7の右側)には、第1のガイドレール18と平行に対応する2つの第2のガイドレール30が取り付けられている。さらに、第2の横方向ガイドバー17の正面側(
図7の左側)には、同じく、第1のガイドレール18と平行に対応する2つの第3のガイドレール31が取り付けられている。
【0034】
第2および第3のガイドレール30,31には、複数の長手方向作業ヘッド32(
図1〜7)が、互いに平行に摺動可能に取り付けられている。ここに示す例において、長手方向作業ヘッド32は12個存在するが、その数は、垂直な側方フランク12,13間の間隔の大きさと、機械10に挿入される各シートF上で同時に実施されるべき加工数との関数として、より多くてもより少なくてもよい。
【0035】
各長手方向作業ヘッド32は、スライディング要素が設けられたスライダ33(
図7)を含み、このケースでは、スライダ33に、対応するレール30,31と常時係合されたスライディングパッド34,35が設けられている。
【0036】
したがって、2つの第2のガイドレール30間の垂直方向の距離および2つの第3のガイドレール31間の垂直方向の距離は、ガイドレール30,31が各スライダ33の上部に対応し、かつ同スライダ33の下部に対応するように十分に大きい。これは、スライダ33が横方向Tに移動するときに、該スライダの33確実で安定したガイドを保証するためである。
【0037】
さらに、各スライダ33には、同様に、円形ブレードを含む切断ツール36と、同様に成形されたディスクを含む折り目付けツール37とが取り付けられている。
【0038】
ツール36およびツール37は、例えば、空気圧式の対応するアクチュエータ38,39に関連づけられており、下方のシートFに対してツールを選択的に用いるのに適している。これは、シートFが送りロール15によって長手方向Lに送られている間に、同じ長手方向Lに、長手方向の切断および/または折り目付けを行うためである。
【0039】
各スライダ33には、対応する長手方向作業ヘッド32を、横方向ガイドバー16,17に対して所望の横方向位置にクランプするように構成された、クランプ装置40がさらに設けられている。
【0040】
各クランプ装置40は、第2のガイドレール30間に配置されて、対応する第1の支持・膨張チャンバ42に接続された、第1の可膨張性膜41を含み、膨張チャンバ42には、例えば、既知のタイプの電気弁(不図示)によって制御される、第1の圧縮空気供給チャネル43が設けられている。各クランプ装置40はまた、第3のガイドレール31間に配置されて、対応する第2の支持・膨張チャンバ45に接続された、第2の可膨張性膜44を含み、膨張チャンバ45には、例えば、既知のタイプの電気弁(不図示)によって制御される、第2の圧縮空気供給チャネル46が設けられている。
【0041】
2つの可膨張性膜41,44は、例えばゴム製であり、それらが圧縮空気で選択的に膨張されると、2つの横方向ガイドバー16,17の対応する平坦な垂直面に対して決定的な力でブレーキを掛けるように作用する。このようにして、対応するスライダ33を所望の位置に保持し、これによって関連する長手方向作業ヘッド32を所望の位置に維持する。反対に、1つ以上の長手方向作業ヘッド32が横方向ガイドバー16,17に対して横方向Tに移動しようとするとき、可膨張性膜41,44は収縮し、このようにして対応するスライダ33を解放する。
【0042】
各スライダ33を横方向Tに選択的に移動させる目的で、位置決め手段、この場合には、第1の横方向位置決め装置47および第2の横方向位置決め装置48が任意に設けられる。
【0043】
機械10では、横方向の位置決め装置47,48の両方が存在していてもよく、または代替的に、2つの横方向位置決め装置47,48のうちの一方または他方のみが存在していてもよい点に留意されたい。
【0044】
特に、第1の横方向位置決め装置47は、上記の国際公開第2011/135433(A)号に記載されるものと同様である。このケースでは、第1の横方向位置決め装置47(
図6,7)が、横方向作業ヘッド19のスライダ20の上部に取り付けられており、かつ、例えば空気圧式のアクチュエータ49を含んでいる。アクチュエータ49は、対応する長手方向作業ヘッド32の各スライダ33の側面に存在するフレア状キャビティ51と選択的に協働するように構成された、尖頭ペグ50を有する。
【0045】
このように、尖頭ペグ50は、引込み要素として作用するように構成されており、長手方向作業ヘッド32と干渉しないように、通常は、引っ込められた位置に保持される。アクチュエータ49は、横方向作業ヘッド19の作業ステップの間、すなわち、横方向Tに切断および/または折り目付けしている間は、非作動状態にある。
【0046】
フォトセル52(
図6)は、スライダ20上に取り付けられて、各長手方向作業ヘッド32の前でスライダ20の移動を認識し、また、各長手方向作業ヘッド32に対するスライダ20の位置を精密に示すように、対応する電気信号を制御回路Cに送信することができる。さらに、スライダ20によって長手方向作業ヘッド32の1つにフォトセル52が取り付けられると、取り付けられた長手方向作業ヘッド32の横方向ガイドバー16,17に対する位置を正確に決定することができる。
【0047】
第2の横方向位置決め装置48は、代わって、機械10の後部に対応して固定フレーム11(
図1)に取り付けられており、垂直な側方フランク12に対応して配置された、例えば、ステップモータまたはブラシレスモータである電気モータ55(
図3)の歯付きピニオン54と、垂直な側方フランク13に対応して回転可能に取り付けられた戻りプーリ56と、の間で伸長された、リング状に閉じられた歯付き伝動ベルト53を含んでいる。
【0048】
伝動ベルト53の後部には、小型スライダ57が取り付けられており(
図1,6,7)、該小型スライダ57には、例えば、空気圧式のアクチュエータ58が取り付けられている。アクチュエータ58は、下向きの尖頭ペグ59を有し、対応する長手方向作業ヘッド32の各スライダ33の上部に存在するフレア状キャビティ60と選択的に協働するように構成されている。
【0049】
このように、尖頭ペグ59は、引込み要素として作用するように構成されており、長手方向作業ヘッド32と干渉しないように、通常は、引っ込められた位置に保持される。アクチュエータ58は、長手方向作業ヘッド32の作業ステップの間、すなわち、長手方向Lに切断および/または折り目付けしている間は、非作動状態にある。
【0050】
図示されていない既知のタイプのトランスデューサは、電気モータ55(
図3)に関連づけられ、各長手方向作業ヘッド32に対する小型スライダ57の位置を正確に識別するために、また、小型スライダ57によって長手方向作業ヘッドの1つに取り付けられるときに、取り付けられた長手方向作業ヘッド32の横方向ガイドバー16,17に対する位置を正確に識別するために、対応する電気信号を制御回路Cに送信することができる。これに代えて、またはこれに加えて、各長手方向作業ヘッド32の位置を検出するために、例えば、2つの横方向ガイドバー16,17の1つに関連する線形トランスデューサを設けることもてきる。
【0051】
上述した機械10の機能は以下の通りであり、該機能はまた、コンテナを作製するために十分な剛性を有する、本明細書ではシートFで表される材料の加工方法を規定する。
【0052】
まず、支持面P上に配置されて送りロール15と接触するシートF(
図7)上に、長手方向の所望の切断および/または所望の折り目付けを実施するために、垂直な側方フランク12,13および横方向ガイドバー16,17に対する各長手方向作業ヘッド32の位置(
図1,3)が、既知の方法で制御回路Cにプログラムされる。
【0053】
シートF上における、横方向への切断および/または折り目付けの作業は、例えば、上記の国際公開第2011/135433(A)号に記載されるような方法で実行される。具体的には、アクチュエータ24を選択的に作動して(
図6,7)切断ツール22および/または折り目付けツール23を下方のシートFに当て、電気モータ35を駆動して横方向作業ヘッド19を横方向Lに移動させる。
【0054】
シートF上における、長手方向への切断および/または折り目付けの作業を実行するためには、1つ以上の長手方向作業ヘッド32を、まず、横方向ガイドバー17に沿った所望の位置に位置決めしなければならない。
【0055】
これを行うためには、最初に、可膨張性膜41,44を収縮させて、対応するクランプ装置40(
図7)を解放しなければならない。次いで、各長手方向作業ヘッド32を、2つの横方向位置決め装置47,48(
図6,7)の1つによって、横方向T(
図1)の所望の位置に移動させる。
【0056】
具体的には、第1の横方向位置決め装置47が使用される場合、上記した国際公開第2011/135433(A)号に記載される方法と同様に、各長手方向作業ヘッド32の位置決めは、横方向作業ヘッド19のツール22およびツール23を非動作位置に持ち上げた状態で行われなければならない。
【0057】
この第1のケースでは、最初に、スライダ20を、左から右に向かって、そして右から左に向かって完全に走行させて、フォトセル52(
図6)が、すべての長手方向作業ヘッド32の実際の位置に関する必要な情報を取得して、該情報を制御回路C(
図3)に伝達できるようにしなければならない。
【0058】
次に、長手方向作業ヘッド32を、例えば、
図1の最も左のものから横方向に移動させるために、制御回路C(
図3)は、アクチュエータ49の尖頭ペグ50が、対応する長手方向作業ヘッド32のフレアキャビティ51の反対側に位置するまで、モータに指令して動伝ベルト27によってスライダ20の動きを誘引する。次いで、アクチュエータ49を作動して、尖頭ペグ50を、選択された長手方向作業ヘッド32のスライダ33のフレアキャビティ51に正確に挿入する。
【0059】
次いで、電気モータ25は、動伝ベルト27によって、スライダ20および該スライダ20に一時的に取り付けられたスライダ33の動きを作動させるように、再び指令される。スライダ33およびそれに関連する長手方向作業ヘッド32が、制御回路C(
図3)によって計算された所望の横方向位置に到達すると、この動きは、電気モータ25に関連するトランスデューサによって終了させられる。
【0060】
次いで、アクチュエータ49が非作動にされると(
図6)、その尖頭ペグ50が当初の退避位置に戻る。このようにして、選択された長手方向作業ヘッド32は、その新しい所望の横方向位置に位置決めされる。
【0061】
次いで、横方向ガイドバー16,17に対して横方向に移動されて位置決めされるべき他のすべての長手方向作業ヘッド32に対し、同じ動作が繰り返される。
【0062】
すべての長手方向作業ヘッド32が位置決めされると、クランプ装置40が作動し、各スライダ33の2つの可膨張性膜41,44が膨張して、横方向ガイドバー16,17の側面の対応する平坦面に対してブレーキとして作用する。
【0063】
このようにして、機械10は、横方向作業ヘッド19によって横方向に、また別々の長手方向作業ヘッド32によって長手方向に、シートF上におけるすべての切断および/または折り目付けオペレーションを既知の方法で実行することができる。
【0064】
代わりに、第2の横方向位置決め装置48が使用される場合、各長手方向作業ヘッド32の位置決めオペレーションは、横方向作業ヘッド19のツール22,23が作業している間であって、かつ横方向作業ヘッド19が2つの垂直な側方フランク12,13の一方から他方に移動している間に、実行することができる。
【0065】
実際には、この第2のケースでは、長手方向作業ヘッド32を、例えば、
図1の最も左のものから横方向に移動させることができ、制御回路C(
図3)は、アクチュエータ58の尖頭ペグ59が、対応する長手方向作業ヘッド32のフレアキャビティ60(
図6,7)の反対側に位置するまで、モータ55に指令して伝動ベルト53によって小型スライダ57の動きを誘引する。次いで、アクチュエータ58を作動し、尖頭ペグ59を、選択された長手方向作業ヘッド32の小型スライダ57のフレアキャビティ60に正確に挿入する。次いで、電気モータ55は、伝動ベルト53によって、小型スライダ57および該小型スライダ57に一時的に取り付けられたスライダ33の動きを作動させるように、再び指令される。スライダ33およびそれに関連する長手方向作業ヘッド32が、制御回路C(
図3)によって計算された所望の横方向位置に到達すると、この移動は、電気モータ55に関連するトランスデューサによって終了させられる。
【0066】
次いで、アクチュエータ58が非作動にされると(
図6)、その尖頭ペグ59が当初の退避位置に戻る。このようにして、選択された長手方向作業ヘッド32は、その新しい所望の横方向位置に再び位置決めされる。
【0067】
この第2のケースにおいても、横方向ガイドバー16,17に対して横方向に移動されて位置決めされるべき他のすべての長手方向作業ヘッド32に対して、同じ動作が繰り返される。
【0068】
すべての長手方向作業ヘッド32が位置決めされると、クランプ装置40が作動し、各スライダ33の2つの可膨張性膜41,44が膨張して、横方向ガイドバー16,17の側面の対応する平坦面に対してブレーキとして作用する。
【0069】
このようにして、機械10は、横方向作業ヘッド19による横方向の切断および/または折り目付けオペレーションの続行中であっても、別々の縦方向作業ヘッド32を用いて、シートF上におけるすべての長手方向の切断および/または折り目付けオペレーションを実行することができる。
【0070】
いずれの横方向位置決め装置47,48が使用されようとも、2つの横方向ガイドバー16,17が個々のスライダ33に対して反対側に配置されていることと、第2のレール30および第3のレール31における各レール間の垂直方向距離が大きいことによって、長手方向作業ヘッド32は、常に、精度と信頼性をもって横方向Tにガイドされる点に留意されたい。
【0071】
さらに、各クランプ装置40もまた、第2のレール30間および第3のレール31間にそれぞれ配置された膜41,44によって、各長手方向作業ヘッド32を所望の位置に正確かつ安定的に位置決めすることを保証し、確実にする。
【0072】
機械10および上述の対応する方法において、本発明の分野および範囲から逸脱することなく、部品および/またはステップを修正および/または追加できることは明らかである。
【0073】
また、本発明は、いくつかの特定の例を参照して説明されているが、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された特性を有し、したがって特許請求の範囲によって定義される保護領域内に含まれる、コンテナ作製に適した十分に剛性のある材料を加工するための機械および/または方法の多くの他の同等の形態が達成できることは明らかである。