特許第6861745号(P6861745)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861745
(24)【登録日】2021年4月1日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】試験システム
(51)【国際特許分類】
   G01R 27/06 20060101AFI20210412BHJP
   G01R 31/28 20060101ALI20210412BHJP
   G01R 31/54 20200101ALI20210412BHJP
   G01R 31/26 20200101ALI20210412BHJP
【FI】
   G01R27/06
   G01R31/28 H
   G01R31/54
   G01R31/26
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2019-21209(P2019-21209)
(22)【出願日】2019年2月8日
(62)【分割の表示】特願2017-99478(P2017-99478)の分割
【原出願日】2012年2月13日
(65)【公開番号】特開2019-70672(P2019-70672A)
(43)【公開日】2019年5月9日
【審査請求日】2019年3月8日
(31)【優先権主張番号】1102507.9
(32)【優先日】2011年2月11日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】502024823
【氏名又は名称】テラビュー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】コール,ブライアン,エドワード
【審査官】 島▲崎▼ 純一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−233879(JP,A)
【文献】 特開2006−108556(JP,A)
【文献】 特開2005−094314(JP,A)
【文献】 特開昭49−060409(JP,A)
【文献】 特開2000−097846(JP,A)
【文献】 特開平02−191349(JP,A)
【文献】 特開平04−104531(JP,A)
【文献】 米国特許第05751149(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 27/06
G01R 31/26
G01R 31/28
G01R 31/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスの試験を可能にする反射率計であって、
パルス放射線源と、
該パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子と、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子と、
前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向けるよう構成される、伝送線路配置とを含み、
前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子のうちの少なくとも一方は、前記伝送線路配置の基板とは異なる基板に設けられ、
前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子のうちの少なくとも一方は、前記伝送線路配置が形成される基板よりも高い誘電定数を備える基板に設けられる、
反射率計。
【請求項2】
前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子は、空間的に分離される、請求項1に記載の反射率計。
【請求項3】
前記伝送線路配置は、第1の基板に設けられ、前記第1の光導電素子は、第2の基板に設けられ、前記第2の光導電素子は、第3の基板に設けられる、請求項1又は2に記載の反射率計。
【請求項4】
前記伝送線路配置は、少なくとも3つの端子を有し、前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子は、別個の端子に設けられ、前記デバイスへの接続部が第3の端子に設けられる、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の反射率計。
【請求項5】
前記第1の光導電素子から前記デバイスへの経路長は、前記第2の光導電素子から前記デバイスへの経路長と実質的に等しい、請求項4に記載の反射率計。
【請求項6】
前記第1の光導電素子から前記デバイスへの経路長と前記第2の光導電素子から前記デバイスへの経路長との間の差は、前記第1の光導電素子から直接的に前記第2の光導電素子への経路長よりも少ない、請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の反射率計。
【請求項7】
少なくとも1つの光導電素子は、第1の基板の第1の面に設けられる一対の電極を含み、前記伝送線路配置は、第2の基板の第2の面に設けられ、
前記第1の面及び前記第2の面は、前記少なくとも1つの光導電素子と前記伝送線路配置との間にパルスのやり取りが存在するように互いに面して設けられる、
請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の反射率計。
【請求項8】
前記伝送線路配置は、最大誘電定数が10である基板に設けられる、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の反射率計。
【請求項9】
前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子のうちの少なくとも一方を保護するよう構成される少なくとも1つの過渡電圧ダイオードを更に含む、請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の反射率計。
【請求項10】
前記第1の光導電素子は、ポンプビームの放射を受ける発生器であり、前記第2の光導電素子は、プローブビームの放射を受ける受信器であり、前記ポンプビーム及び前記プローブビームは同じ発生源から発せられ、当該反射率計は、前記プローブビームの経路長に対して変更されるよう前記ポンプビームの経路長を変更し又は逆に前記ポンプビームの経路長に対して変更されるよう前記プローブビームの経路長を変更するよう構成される遅延線を更に含む、請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の反射率計。
【請求項11】
前記遅延線は、高速走査遅延区間及び低速走査遅延区間を有し、前記高速走査遅延区間は、発振偏菱形プリズムによって設けられ、前記低速走査遅延区間は、直線遅延線を有する、請求項10に記載の反射率計。
【請求項12】
前記第1の光導電素子は、発生器として構成され、前記第2の光導電素子は、受信器として構成され、当該反射率計は、前記発生器へACバイアスを与えるACバイアスユニットと、前記受信器のデバイスから直接に測定される信号に対して位相敏感検波を実行するよう構成される位相敏感検波ユニットとを更に含む、請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載の反射率計。
【請求項13】
前記第1及び第2の光導電素子は、ワイヤボンド又はリボンボンドによって前記伝送線路配置へ結合される、請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の反射率計。
【請求項14】
前記第1及び第2の光導電素子は、GaAs、InP、GaInAs又は他のIII−V族合金を有する、請求項1乃至13のうちいずれか1項に記載の反射率計。
【請求項15】
前記第1及び第2の光導電素子の電極は、はんだボールバンプ、導電性エポキシ、インジウムボールバンプ又はワイヤボールバンプから選択されたフリップチップ接合法によって前記伝送線路配置へ結合される、請求項7に記載の反射率計。
【請求項16】
請求項7に記載の反射率計を複数個有する反射率計システムであって、
単一の共通第1基板は、複数の反射率計のための光導電素子が同時にフリップチップ接合されるように、前記複数の反射率計のために設けられる、
反射率計システム。
【請求項17】
デバイスに反射率測定試験を行う方法であって、
パルス放射線源を設けるステップと、
前記パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子を設けるステップと、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子を設けるステップと、
伝送線路配置を用いて前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向ける、ステップとを含み、
前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子のうちの少なくとも一方は、前記伝送線路配置の基板とは異なる基板に設けられ、
前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子のうちの少なくとも一方は、前記伝送線路配置が形成される基板よりも高い誘電定数を備える基板に設けられる、
方法。
【請求項18】
前記伝送線路配置は、少なくとも3つの端子を有し、前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子は、別個の端子に設けられ、前記デバイスへの接続部が第3の端子に設けられる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つの光導電素子は、第1の基板の第1の面に設けられる一対の電極を有し、前記伝送線路配置は、第2の基板の第2の面に設けられ、
前記第1の面及び前記第2の面は、前記少なくとも1つの光導電素子と前記伝送線路配置との間にパルスのやり取りが存在するように互いに面して設けられる、
請求項17又は18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、試験システムの分野に関する。より具体的には、本発明は、電子デバイスのインテグリティを試験するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
時間領域反射率計(time domain reflectometers;TDRs)は、ケーブル、印刷回路基板、電子デバイス等のインテグリティを試験するために使用される。それらは、試験される対象を介して短立ち上がり時間パルスを伝送することによって動作し、通常対象は“被試験デバイス”又はDUT(Device Under Test)と呼ばれる。DUTがその配線において何らかの断線又は短絡を有する場合に、パルスは少なくとも部分的に反射される。不具合が存在せず、デバイス配線が適切に終端される場合は、パルスは反射されない。
【0003】
以前より、パルスを用いてTDRを実行することが提案されてきた。例えば、米国特許第7280190号明細書(特許文献1)を見ると、電気光学サンプリング技術を基礎とするT(テラ)Hz送信器及び受信器が使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7280190号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、光導電素子を受信器及び発生器として使用するTDRを実行するシステム又は反射率計を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様において、本発明は、デバイスの試験を可能にする反射率計であって、
パルス放射線源と、
前記パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子と、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子と、
前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向けるよう構成される伝送線路配置と、
前記伝送線路に設けられ、該伝送線路のインピーダンスを整合させるよう構成される終端抵抗と
を有する反射率計を提供する。
【0007】
実施形態において、前記第1の光導電素子によって出力されるパルスは、10GHzから10THzの周波数範囲にある。更なる実施形態において、その周波数範囲は50GHzから500GHzである。
【0008】
実施形態において、光導電素子(PCEs)は、別個の基板上でマイクロストリップ又はコプラナー伝送線路と一体化される。DUTからの信号においてアーティファクトを引き起こす導波路からの後方反射を回避することが望ましい。
【0009】
この問題に少なくとも部分的に対処するよう、実施形態において、整合抵抗が発生器及び受信器の少なくとも一方に設けられ、それにより、マイクロストリップに沿って発生器及び/又は受信器に入射する信号は実質的に吸収される。
【0010】
米国特許第4896109号明細書において、光導電受信器は直接に50オーム伝送線路へ接続されている。この構成では、それらのデバイスは高インピーダンスを与え、従って、線路上の信号を摂動させない。伝送線路が発生器及び/又は受信器に対して異なる基板上に形成された場合に、マイクロストリップに対するPCEの近接性は、その線路のインピーダンスの変化を不可避的に引き起こし、従って、後方反射は避けられない。本発明の実施形態に従うシステムは、そのような問題を最小限とする。
【0011】
前記終端抵抗は、前記光導電素子にそれらを組み立てる代替案として、(マイクロストリップ回路自体上で)伝送線路の終端にある埋込抵抗であってよい。
【0012】
第2の態様において、本発明は、デバイスの試験を可能にする反射率計であって、
パルス放射線源と、
前記パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子と、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子と、
前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向けるよう構成される伝送線路配置と
を有し、
前記伝送線路は、別個の端子に設けられた前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子と、第3の端子に設けられた前記デバイスへの入力とを備える3端子配置を有する、
反射率計を提供する。
【0013】
DUTは直接に又は間接的に前記第3の端子へ接続され得る。例えば、DUTへの入力は、DUTへ接続される更なる伝送線路を有してよい。
【0014】
発生器から受信器への電気パルスの直接伝播が起こることができる。しかし、本発明の実施形態に従う反射率計において、発生器から受信器への経路長は、発生器からDUTへ更に受信器への経路長よりも実質的に短い。従って、時間領域において2つの信号の間には重なりは存在せず、故に、外部への信号と反射信号との間の混同は生じない。
【0015】
実施形態において、発生器からDUTへ更に受信器への経路長は、発生器から受信器への経路長の少なくとも2倍である。
【0016】
一実施形態において、前記3端子伝送線路配置は、Y字形スプリッタ設計として知られる、Y形を取る。この設計は、夫々のデバイスのアクティブ領域上にポンプビーム及びプローブビームの焦点を合わせるために使用される非球面レンズにとって十分な、発生器素子と受信器素子との間の一定の最小限の物理的な分離を保つ働きもする。すなわち、デバイス分離は、少なくとも集束レンズの直径と等しくなければならない。
【0017】
更なる実施形態において、発生器のための励起ビーム(ポンプビーム)及び受信器のための励起ビーム(プローブビーム)は、より近いデバイス間隔を可能にするよう内側に向けて曲げられ得る。
【0018】
また、本発明の実施形態に従うデバイスは、光導電半導体基板を介する発生又は受信パルスの如何なる伝播も完全に回避することを目指す。信号は、光導体電極からボンドワイヤによって100Ωマイクロストリップトラックへ直ちに向けられる。
【0019】
上記の電送線路配置は、前記終端抵抗とともに使用され得る。
【0020】
第3の態様において、本発明は、デバイスの試験を可能にする反射率計であって、
パルス放射線源と、
前記パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子と、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子と、
前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向けるよう構成される伝送線路配置と
を有し、
少なくとも1つの光導電素子は、第1の基板の第1の面上に設けられた一対の電極を有し、前記伝送線路配置は、第2の基板の第2の面上に設けられ、
前記第1の面及び前記第2の面は、前記少なくとも1つの光導電素子と前記伝送線路配置との間にパルスのやり取りが存在するように互いに面して設けられる、
反射率計を提供する。
【0021】
上記の配置は、光導体の上面がマイクロストリップ回路上に下向きに配置されるフリップチップ配置である。フリップチップ実装は、マイクロストリップ/ストリップライン導波路とともに、コプラナー導波路へ光導体を結合するためにも使用され得る。光導電素子とマイクロストリップとの間の電気接続は、通常のフリップチップ手法:
−リフロー半田付け
−導電性エポキシ
の1つを用いて形成されている。リフロー半田処理の場合に、半田ペーストは、ステンシル印刷又はその他の堆積法を用いてマイクロストリップPCB上の導体パッド上に堆積される。チップは、ペーストがチップ及びPCBの両方と接するように、PCT上に下向きに配置される。次いで、アセンブリは、チップとPCBとの間の接合を形成する半田を溶かすようオーブンで加熱される。
【0022】
導電性エポキシを用いる方法は同様であるが、より低い温度がエポキシの加工のために使用され得る。
【0023】
このフリップチップ配置において光導体を光学的に励起させるために、PCBアセンブリを介する光導体のアクティブ領域への光アクセスを提供するようPCBに小さい穴を設けることが必要である(例えば、レーザードリルのようなドリルを用いて)。
【0024】
光導体への光アクセスを提供する代替方法は、透明な基板に光導電層を組み立てることである。これは、GaAsから石英ガラスウェハー上に1μmのエピ層を移動させるようエピタキシャルリフトオフ法を用いて可能である。
【0025】
更なる実施形態において、反射率計システムは、複数の反射率計を有して提供され、単一の共通第1基板は、複数の反射率計のための光導電素子が同時にフリップチップ接合されるように、前記複数の反射率計のために設けられる。
【0026】
上記のシステムはマルチチャネルTDRを提供し、多くの光導電素子は単一の半導体ダイに形成され、このダイは、被試験デバイス(通常、マルチピンIC)における様々なテストポイントへ/からパルスを伝えるマイクロ波PCB回路へフリップチップ実装される。
【0027】
米国特許第4896109号明細書において、光導電デバイスの直線配置が記載されており、単一の伝送線路に沿って配置される。パルス発生器は、伝送線路の一方の端部において見つけられる。受信器デバイスは、発生器とDUTとの間の伝送線路に沿った測定点に位置付けられている。
【0028】
半導体基板の高い誘電定数は、100Ω伝送線路の設計を困難にする。コプラナー設計は放射損失を欠点とし、マイクロストリップ設計は極薄いトラック幅を必要とする。大きい反射又は挿入損失を発生せずに同軸線へ半導体基板上の伝送線路を結合することも困難である。
【0029】
本発明の実施形態において、上記の問題は、半導体における介在導波路なしに低誘電定数(PTFEに基づく)基板(タコニックTLY5又はロジャーズRO4000は、高周波伝送線路が作られる銅張り材料の適切な例である。)に形成されたマイクロストリップ導波路へ直接に光導電素子を結合することによって、少なくとも部分的に対処される。実施形態において、誘電定数εは10であり、あるいは、それより小さい。
【0030】
実施形態において、ポンプビームの経路長は、プローブビームの経路長に対して変更され、あるいは、その逆も同様である。このような変更を達成するための先行技術の手法は、ステッピングモータにより作動される光遅延を用いることを含む。このアプローチは、光遅延素子を位置から位置へ動かすのに要する時間に起因して測定速度を制限する。
【0031】
一実施形態において、システムは所謂“高速走査”システムを有し、光遅延は、欧州特許第1543372号明細書において記載されるガラス偏菱形を発振させることによって得られる。これは、高速のデータ収集を可能にする。しかし、回転高速走査法を用いることによって得られる最大遅延の長さは、半導体デバイスの適正な特性には不十分である。実施形態に従う更なるシステムは、高速走査光遅延を、第2の長距離運動“低速”線形段に基づく光遅延と組み合わせる。その場合に、全体的な光遅延は、高速及び低速遅延からの遅延の合計である。取得方法は、長時間遅延位置の夫々の値で1又はそれ以上の高速走査された取得波形を収集することを含む。夫々の長時間遅延位置からの波形は、高速交差遅延のみによってカバーされるよりもずっと長い範囲をカバーする全体波形を生成するよう制御PC内で結合される。このように、150mm超の光遅延が得られる。この方法は、“複合型の”走査法と呼ばれる。
【0032】
米国特許第4896109号明細書は、どのようにしてDC電圧がパルス発生デバイスにバイアスをかけるために使用されるのかを記載する。光チョッピング及び位相敏感検波は、信号測定システムの感度及び選択性(ノイズに関する)を改善する手段として文献中で開示されている。しかし、光チョッピングは、信号が50%の時間オフであることから、システムスループットを不必要に低下させる。
【0033】
第4の態様において、本発明は、デバイスの試験を可能にする反射率計であって、
パルス放射線源と、
前記パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子と、
少なくとも100Ωの抵抗を有するチョーク抵抗であって、当該チョーク抵抗を介して前記第1の光導電素子がバイアスをかけられるように配置されるチョーク抵抗と、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子と、
前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向けるよう構成される伝送線路配置と
を有する反射率計を提供する。
【0034】
前記チョーク抵抗は、前記第1の光導電素子における光導電ギャップの光励起の後の電流フローを制限する。
【0035】
純粋な単結晶の光学活性半導体は、通常、1ns超(あるいは、間接バンドギャップを有するSi又は他の物質の場合には、>1μs)の電荷キャリア寿命を有する。これは、ピコ秒単位の電気パルスの測定又は発生には長すぎる。物質の放射線損傷、イオン注入、低温成長又は量子ドットのような他の構造体の埋込によって、そのような半導体の電荷キャリア寿命を短縮することが知られている。このように、1ピコ秒を下回るキャリア寿命が可能である。しかし、高い電界の適用下で、自由電荷は、そのような手段によってはあまり効率的に捕捉されない。そのような短寿命物質が光導電パルス発生器を作るために使用される場合に、結果として得られるパルスは、バイアスをかけられない物質の特性から期待されるほど短くはない。
【0036】
上記の実施形態において、チョーク抵抗は、サブピコ秒パルスの発生を可能にするよう電流フローを制限するために使用される。よって、本質的に短いキャリア寿命を有するキャリアを有する半導体基板を形成する必要性は回避される。
【0037】
上記の終端抵抗は、チョークコイルとともに使用されてよい。上記の伝送線路配置は、チョークコイル及び/又は終端抵抗とともに使用され得る。
【0038】
一実施形態において、チョーク抵抗は、光導電デバイスの基板上に直接に、直接にデバイス電極と隣接して集積される。他の実施形態において、チョーク抵抗は、他の基板に設けられ、光導体への接続は、ボンドワイヤ、表実装接続等を用いてなされる。
【0039】
本発明の実施形態に従う方法は、パルス発生器へのACバイアスを用いる。その場合に、受信器デバイスから直接に測定される信号に対して位相敏感検波を用いることが可能である。ポンプ及びプローブビームは連続的にオンのままであり、故に、スループットは最大とされる。レーザーは〜80MHzの繰り返し率で一連のサブピコ秒パルスを発生させる点に留意すべきである。これは、エレクトロニクス又はデジタルサンプリングシステムの応答率よりもずっと速い。80MHzは、JFET前置増幅器の入力キャパシタンスによって完全に平滑化される。よって、ビームは、取得システムの観点からすれば、連続的として扱われ得る。光チョッピングが使用される場合に、ビームは50%の時間遮断される、その時間の間、光電力は事実上無駄使いされる。ACバイアス変調を用いることは、如何なる光電力も無駄使いすることを防ぐ。
【0040】
本発明の実施形態において使用されるタイプの受信器は、通常、〜1MΩのむしろ高いソースインピーダンスを有する。受信器の出力信号を増幅するよう前置増幅器を有する実施形態において、前置増幅器は、望ましくは、この信号ソースを測定するよう高い入力インピーダンスを有する。前置増幅器の入力インピーダンスは、主にその入力キャパシタンスによって決定される。JFETバッファを用いて、〜5pFの入力キャパシタンスが与えられる。
【0041】
更なる実施形態において、1MΩのインピーダンスに関して、バイアス周波数は:

f=1/2πZC=31.8kHz

である。ここで、C=5pF及びZ=1MΩ。
【0042】
これは、システムのための最適なバイアス周波数が決定されることを可能にする。より高い周波数で、JFETの入力キャパシタンスは、より低いインピーダンスをソースに与え、故に信号振幅を下げる。より低い周波数で、より長い信号積分時間が位相敏感検波のために必要であり、故に測定速度を制限する。
【0043】
米国特許第4896109号明細書の図2の項目33は、RFチョークとして使用されるインダクタについて述べている。更に、光導体との統合は記載されていない。
【0044】
本発明の実施形態に従うシステムでは、抵抗が使用される。抵抗は、周波数に関して一定であるインピーダンスを有してよく、それにより、その電流遮断動作を低周波数で保つ。実施形態において、インピーダンスは、光導体における電荷キャリアに関し、(1/再結合時間)までの周波数について高いままでなければならない。GaAsでは、再結合時間は〜1nsであり、よって、実施形態においてチョークインピーダンスは、1GHzかそこらまでの周波数について高いままでなければならない。実施形態において、インピーダンスは、ACバイアス周波数で少なくとも100000Ωである。
【0045】
本発明の実施形態において、光ファイバが、光導電デバイスへ光励起を提供するために使用される。具体的な実施形態では、単一モードファイバが使用される。また、ファイバは、パルスがファイバを通る場合にパルスの散乱の効果を無効にするよう散乱補償されてよい。偏波保持ファイバも使用されてよく、ファイバの動きに起因した信号の変動を防ぐ。
【0046】
本発明の幾つかの実施形態において、光導電デバイスは、ワイヤボンディングを用いて導波路へ結合される。ボンドワイヤは、信号の帯域幅を制限するインダクタンスを有し、よって、このインダクタンスは、望ましくは最小限にされるべきである。このため、ウェッジボンディング法がボールボンディングに対して好ましい。リボンボンディングは、この接続のインダクタンスを最小限にする更に一層好ましい手段である。リボンボンディングは、リボンがワイヤよりも低いインダクタンスを有するので、ワイヤボンディングにとって好ましい。ウェッジボンディングは、(一般的に円形断面ワイヤとともに使用されるボールボンディングとは対照的に)リボンボンドを作る通常の手法である。
【0047】
実施形態において、光導電物質の基板がアニールされる。基板は、GaAS、InP、GaInAs又は他のIII−V合金であってよい。
【0048】
光導電デバイスは、一般的に、それらの高周波制限で平坦なロールオフを有する。これは、生成され検出される電力の大部分が<70GHz範囲にあるが、これを上回る周波数である信号電力が少なからず存在することを意味する。システムの高ダイナミックレンジは、この極めて高い周波数の信号が未加工の測定パルスを用いて得られるものに対してシステムの立ち上がり時間を改善するために使用されてよいことを意味する。
【0049】
実施形態において、光結合は、デバイス上への光配列を調整するために使用される2つの配列ミラーによる平行自由空間ビーム(すなわち、デバイスは、固定ピグテイル配置を用いてファイバへ結合されない。)を用いてなされる。これは、デバイスブロック(発生器及び受信器PCE、Y形スプリッタ及び“スパークプラグ”マイクロストリップ−同軸コネクタを有する。)が容易に交換され得ることを意味する。
【0050】
実施形態において、その性能を特徴付ける手段としての発生器デバイスを通る電流が測定される。発生器に対するESD損傷が起こるならば、発生器を通る光電流は変化する。
【0051】
更なる実施形態において、試験信号は、受信器光導体がレーザービームによって照射される場合に、検出信号へ結合される受信器デバイスへの接地接続へ注入される。この試験信号の大きさは、受信器デバイスの性能に関してインジケーションを提供する。
【0052】
上記の2つの方法を用いて、ESD損傷又は他の劣化に起因するデバイスの状態の変化を確認することが可能である。
【0053】
上記の実施形態に従うシステムは、様々な使用のために適合され得る。例えば:
1.故障解析ツール−デバイスにおける単一の対のピンをプローブで調べる。手動位置合わせが使用される。
2.品質保証ツール−これは、IC基板のバッチからの有意なサンプルを試験するための半自動ツールである。
3.大量生産−これは、ダイに組み込まれる前に全てのパッケージを試験する高スループットシステムである。
【0054】
高度に並列化可能なアーキテクチャは、供給光電力を多数のパルス発生器/受信器へ分配する平面光波回路(PLC)を必要としてよい。更なる実施形態において、故障解析ツール(FAツール)は1.55μmファイバレーザに基づく。かかるシステムは、ファイバに基づく高速走査遅延線及び“U”ベンチ線形遅延を更に有してよく、光学ベンチ又はキャスティングの必要性を回避する。
【0055】
第5の態様において、本発明は、デバイスに反射率測定試験を行う方法であって、
パルス放射線源を設けるステップと、
前記パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子を設けるステップと、
少なくとも100Ωの抵抗を有するチョーク抵抗であって、当該チョーク抵抗を介して前記第1の光導電素子がバイアスをかけられるように配置されるチョーク抵抗を設けるステップと、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子を設けるステップと、
伝送線路を用いて前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向けるステップと
を有する方法を提供する。
【0056】
第6の態様において、本発明は、デバイスに反射率測定試験を行う方法であって、
パルス放射線源を設けるステップと、
前記パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子を設けるステップと、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子を設けるステップと、
伝送線路を用いて前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向けるステップと、
前記伝送線路に設けられ、該伝送線路のインピーダンスを整合させるよう構成される終端抵抗を設けるステップと
を有する方法を提供する。
【0057】
第7の態様において、本発明は、デバイスに反射率測定試験を行う方法であって、
パルス放射線源を設けるステップと、
前記パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子を設けるステップと、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子を設けるステップと、
伝送線路を用いて前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向けるステップと
を有し、
前記伝送線路は、別個の端子に設けられた前記第1の光導電素子及び前記第2の光導電素子と、第3の端子に設けられた前記デバイスへの入力とを備える3端子配置を有する、
方法を提供する。
【0058】
第8の態様において、本発明は、デバイスに反射率測定試験を行う方法であって、
パルス放射線源を設けるステップと、
前記パルス放射線源からの放射に応答してパルスを出力するよう構成される第1の光導電素子を設けるステップと、
パルスを受けるよう構成される第2の光導電素子を設けるステップと、
伝送線路を用いて前記第1の光導電素子からのパルスを被試験デバイスへ向け、該被試験デバイスから反射されたパルスを前記第2の光導電素子へ向けるステップと
を有し、
少なくとも1つの光導電素子は、第1の基板の第1の面上に設けられた一対の電極を有し、前記伝送線路配置は、第2の基板の第2の面上に設けられ、
前記第1の面及び前記第2の面は、前記少なくとも1つの光導電素子と前記伝送線路配置との間にパルスのやり取りが存在するように互いに面して設けられる、
方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】反射率計の概略図である。
図2】本発明の実施形態に従う反射率計の詳細図である。
図3図2の反射率計のプローブを示す、本発明の実施形態に従う反射率計の更なる詳細図である。
図3a図2及び図3の反射率計で使用されるマイクロストリップ伝送線路の変形例の概略図である。
図4】伝送線路に対して異なる基板に設けられた光導電素子を示す、本発明の実施形態に従う反射率計の概略図である。
図5】本発明の実施形態に従う反射率計における使用のための光導電素子及び伝送線路の概略図である。
図6】本発明の実施形態に従う反射率計の3次元図である。
図7図6の概略図の拡大断面を示す。
図8】マイクロストリップと光導電素子との間のボンディング接続を示す図である。
図9】本発明の実施形態に従うトランシーバ構成を備える反射率計の線画である。
図10】本発明の実施形態に従うトランシーバ構成を備える反射率計の概略図である。
図11】光導電素子がフリップチップ技術により伝送線路へ結合されている本発明の実施形態に従う反射率計の概略図である。
図12】光導電素子の下にある金属トラックを表すよう透明な光導電体発生器を備える図11の反射率計の概略図である。
図13】光導電体受信器の下にある配線を表すよう透明な光導電体受信器を備える図11の反射率計の概略図である。
図14】導電体素子がフリップチップ技術により結合される本発明の実施形態に従うマルチチャネル反射率計の概略図である。
図15図14の拡大範囲を示す。
図16】光入力を備える図14の反射率計の底面を示す。
図17a】本発明の更なる実施形態に従う試験システムである。
図17b図17aのシステムの光導電体エミッタの詳細図である。
図17c図17aのシステムの光導電体ディテクタの詳細図である。
図18a図17aのシステムで使用されるY字形スプリッタの概略図である。
図18b図17aのシステムで使用されるΔ形スプリッタの概略図である。
図19図17aのマイクロストリップ基板及びマイクロストリップの概略図である。
図20】RF吸収物質を有する図5の素子の概略図である。
図21】TVSダイオードを有する本発明の実施形態に従うシステムにおける使用のための光導電体ディテクタ回路の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
ここで、本発明について、以下の限定されない実施形態を参照して記載する。
【0061】
図1は、本発明の実施形態に従う試験装置の概略図である。光導電素子1は、伝送線路に沿って被試験デバイス(DUT)5へパルスを送る。実施形態において、第1の光導電素子によって出力されるパルスは、10GHzから10THzの周波数範囲にある。更なる実施形態において、その周波数範囲は50GHzから500GHzである。
【0062】
DUTは、伝送線路に沿って光導電素子3へ信号を反射し返す。反射されたパルスを測定することによって、DUTに伴う何らかの問題が存在するかどうかを決定することが可能である。パルスは短絡又は開放のような何らかの不具合が存在する場合に反射される。一般的に、DUTは、試験される必要がある多くの接点を有する。発生器1として使用される光導体素子及び受信器3として使用される光導体素子は然るべく位置付けられる。
【0063】
図2は、本発明の実施形態に従う試験システムを示す。如何なる不必要な繰り返しも避けるよう、同じ参照符号が同じ特徴を表すために使用される。光導電素子1は、伝送線路アセンブリ7の中へ放射線を向け、放射線は、DUT5から伝送線路アセンブリ7を介して光導電体受信器3へ反射される。
【0064】
システムはレーザーを有する。この具体的な実施形態において、それは、約800nm波長を扱うモード同期サブピコ秒レーザーシステムである。レーザー21の出力は、次いで、群速度分散補償器(GVDC)ユニット23の中へ向けられる。GVDCユニット23は、レーザー21によって発せられたパルスをチャープするために使用される。パルスは、光ファイバを通される。パルスは、光ファイバを通るよう広げられることが可能であり、従って、ユニット23は、ファイバで引き起こされる如何なる歪みも補償するようパルスを圧縮するためにそこにある。
【0065】
次いで、パルスは、ビームスプリッタ25を介して、経路27を辿るプローブパルスと、経路29を辿るポンプパルスとに分けられる。ポンプパルスは発生器を励起するために使用され、プローブパルスは受信器を励起するために使用される。パルスの周波数の範囲をサンプリングするよう、ポンプパルスとプローブパルスとの間の光遅延を変更することが必要である。これは、高速走査光遅延線31を用いることによって行われる。遅延線31は、ポンプパルス又はプローブパルスのいずれか一方の経路において設けられ得る。この特定の実施形態では、それは、プローブパルスの経路27の中に設けられている。遅延線31は、欧州特許第1543372号明細書において記載されるガルバノメーター駆動部及び線形段低速走査部33の2つの経路を有する。
【0066】
低速走査部及びガルバノメーター35による駆動部の組み合わせは、長い長さにわたって遅延が走査されることを可能にしながら高速なデータ収集を可能にする。取得方法は、長い遅延位置の夫々の値で1又はそれ以上の高速走査取得波形を収集することを含む。夫々の長時間遅延位置からの波形は、高速走査遅延のみによってカバーされるよりもずっと長い範囲をカバーする全体的な波形を生成するよう制御PC内で結合される。このように、150mm超の光遅延が得られる。
【0067】
プローブビームが遅延31を通ると、プローブビームは、受信器3へビームを伝える単一モード偏波保持光ファイバへ結合される。ポンプビームも単一モード偏波保持光ファイバへ結合され、発生器へ向けられる。
【0068】
プローブパルスを搬送する光ファイバの出力部には、光ファイバの近赤外線ビーム出力を平行ビームへ結合するコリメーター36がある。次いで、これは、近赤外線放射線を光導電体受信器3へ向けるレンズ37へ出力される。光導電体受信器3は、受信器3の出力信号を受信するJFETバッファトランジスタ71を有する。次いで、出力信号は前置増幅器73を通される。
【0069】
光導電体受信器3は、一般的に、1MΩのむしろ高いソースインピーダンスを有する。前置増幅器73は、受信器3の出力信号を増幅するために使用される。前置増幅器73は、望ましくは、この信号ソースを測定するよう高い入力インピーダンスを有する。前置増幅器73の入力インピーダンスは、主にその入力キャパシタンスによって決定される。JFETバッファ71を用いて、〜5pFの入力キャパシタンスが与えられる。
【0070】
ポンプパルスは、ファイバの近赤外線ビーム出力を平行ビームへ結合するコリメーター41へ向けられる。次いで、このビームは、レンズ43によって発生器1へ焦点を合わせられる。
【0071】
受信器3及び発生器1は両方とも、この実施形態ではマイクロストリップ導波路Y接合45である伝送線路へ結合されている。マイクロストリップ導波路Y接合は、発生器1へ接続される100Ωマイクロストリップ伝送線導波路である第1のアーム47を有する。100Ωマイクロストリップ伝送線導波路である第2のアーム49は、受信器3へ接続されている。伝送線導波路の第1のアーム47及び第2のアーム49は、50Ωマイクロストリップ伝送線導波路である第3のアーム51を形成するよう接合する。次いで、第3のアーム51は、マイクロストリップ導波路の第3のアーム51を同軸ケーブル導波路へ接合するインタコネクト53へ接続される。これは、図3においてより詳細に示される。
【0072】
一実施形態において、発生器と受信器との間の複数の反射のための更なる時間が減衰することを可能にするよう、DUTを介する経路は直接の発生器−受信器間経路の長さの2倍でなければならない。例えば、上記のシステムでは、一例として、発生器から受信器への直接経路は8mmであり、一方、DUTを介する経路は〜170mmである。
【0073】
マイクロストリップ導波路Y接合45は、小さな中心アームを備えた、より“V”字形であってよい。例えば、線路の50Ω区間は、インタコネクタへ直接に接続する極短いスタブである。更なる実施形態において、図3aにおいて示されるようにインピーダンスを整合させるよう薄膜抵抗回路網を用いて広帯域50Ωで3ポートスプリッタを実装することが可能である。夫々のポートは、図示されるように16.7Ω抵抗が接合に挿入される場合に、50Ω負荷を提示する。これは、6dB抵抗スプリッタとして知られている。それは、広帯域周波数特性を有する(すなわち、その効率及びスプリッタ比は周波数とは無関係である。)。TDR信号はこのデバイスにわたって2つの遷移を作らなければならないので、スプリッタに起因する全損失は12dBである。対照的に、この実施形態の場合に使用される非対称スプリッタ(2×100Ωポート、1×50Ωポート)は、それを通るパスごとにたった3dBの損失しか有さない(すなわち、全部で6dB)。よって、スループット電力は、より従来の対称設計と比べて4倍だけ改善され得る。
【0074】
次いで、同軸コネクタ53は同軸導波路55へ接続される。同軸導波路55は50Ω導波路である。これは、同軸プロービングチップ、例えばGGBピコブローブモデル110Hである高周波プローブ57へ接続される。プロービングチップ57は、被試験デバイス5の様々なポートへ動かされ得る。
【0075】
制御エレクトロニクスが図2の部分60として示されている。20Hz発振器は、駆動信号を遅延線31へ供給する。次いで、遅延線の位置が、アナログ−デジタルコンバータ65へ供給される。33キロヘルツ発振器67が、AC信号を発生器1へ出力するよう設けられる。発生器1は、その最も簡単な形態において、一対の電極を有する光導電基板を有する。電極は、2つの電極の間に光導電ギャップが存在するように配置される。電極間にACバイアスを加えることによって、近赤外線(NIR)パルス状放射線ビームによる照射時に、ピコ秒パルスが発生器1によって生成される。変換器69が設けられ、発振器67から発生器1への出力を増大させる。
【0076】
受信器は発生器に類似した構成を有するが、ここでは、NIRプローブパルス及びDUTから反射されたパルスの両方の受信は電極間にバイアスを流させる。これは、最初にJFET71を通され、増幅器73を通され、位相敏感検波(PSD)を通され、アナログ−デジタルコンバータ65を通されてPC81へ至る。上記の実施形態では、位相敏感検波は、デジタル化の後にシステムPC内で実行される。しかし、ロックイン増幅器のような他の技術が使用されてよい。
【0077】
図4は、より詳細に本発明の実施形態に従う試験モジュールを示す。如何なる不必要な繰り返しも回避するよう、同じ参照符号が同じ特徴を表すために使用される。発振器67からのACバイアスは、発生器1の電極91及び93の間に加えられる。次いで、これは、発生信号を第1の100Ω伝送線路47に沿って送る。マイクロストリップ導波路47は、光導電素子の基板とは異なる基板上に形成されている。
【0078】
半導体基板の高い誘電定数は、100Ω伝送線路の設計を困難にする。よって、この実施形態では、マイクロストリップ導波路47は、PTFEに基づく基板、例えばタコニックTLY5又はロジャーズRO4000のような低誘電定数基板に形成される。
【0079】
次いで、この信号は50Ω伝送線路へ送られる。50Ω伝送線路は、その場合に、同軸コンバータ53を介して同軸伝送線路55に変換される。次いで、信号は、DUT5のポートに向けられる。次いで、DUTから反射された信号は、同軸伝送線路55に沿って、伝送線路53の第3のアーム(図示せず。)を介して、そして伝送線路の第2のアーム49に沿って返送される。次いで、出力は光導電体受信器3に向けられる。次いで、これはJFET71を通される。光励起はNIRパルスであるプローブパルス27であり、光励起27及びDUT5から反射された信号の結合は、バイアスを電極間に流させる。次いで、出力は増幅器73を用いて増幅され、出力はデータ取得システムにより処理される。
【0080】
図5は、より詳細に本発明の実施形態に従う光導電素子を示す。素子は、光導電基板101に形成される。この特定の例では、それは半絶縁性のガリウムヒ素であるが、それは如何なる光導電基板であってもよい。グループボンドパッドは基板の上に設けられる。この特定の例では、それらは、Uに基づくギャップを有して直角U字の形を取る。その形状はまた、第1のL字形ボンドパッドから狭い間隔を有して設けられたL字形ボンドパッドのミラー画像を有するL字形ボンドパッドであると考えられてもよい。それらのボンドパッドは、通常は金であるが、アルミニウム又は他の知られているボンドパッド物質であってもよい。
【0081】
ギャップ105は、U字形ボンドパッド103の底部に設けられる。第1の電極107は、伝送線路終端抵抗を介してボンドパッド103の両側へ接続される。この特定の実施形態では、夫々の伝送線路終端抵抗は約200Ωである。終端抵抗は、出力信号においてアーティファクトを引き起こす後方反射を防ぐよう伝送線路のインピーダンスを整合させるために設けられる。2つの200Ω抵抗は、マイクロストリップ伝送線路の100Ωインピーダンスを整合させる100Ω負荷を提示するよう並列に作動する。
【0082】
第1の電極107は、ボンドワイヤ113を介して100Ωマイクロストリップ導波路111へ接続される。第2の光導電素子電極115は、第1の光導電電極107の向かい側に設けられる。第1の光導電電極107及び第2の光導電電極115は、光導電基板101によって形成されるそれらの頂点の間に小さなギャップを有するよう構成される。第2の光導電電極115は100KΩ電流制限(チョーク)抵抗117と直列に設けられ、ACボンドパッド119が電流制限抵抗117へ接続されている。チョーク抵抗117は、サブピコ秒パルスの生成を可能にするために電流フローを制限するよう使用される。
【0083】
第2の光導電電極115、抵抗117及びボンドパッド119は、ボンドパッド103によって形成されるU形状の凹部内に一列に設けられている。
【0084】
発生器として構成される場合に、ACバイアスがボンドパッド109へ適用され、ボンドパッド103は接地され、従って、これは第1の光導電電極107と第2の光導電電極115との間の光導電ギャップにわたってACバイアスを印加する。光導電ギャップにわたるNIR放射のパルスの印加は、第1の光導電電極107からボンドワイヤ113を介して100Ωマイクロストリップ導波路111へ送られる信号の出力をもたらす。
【0085】
ボンドワイヤ113は、信号の帯域幅を制限するインダクタンスを有し、よって、このインダクタンスは望ましくは最小限にされるべきである。このため、ウェッジ結合法がボールボンディングに対して好ましい。実施形態において、ワイヤインピーダンスは、関心のある最大周波数で100Ω以下である。例えば、100GHzの最大周波数で、これは160pHに対応する。1THzで、これは16pHである。理論上は、直径25μm(ボンドワイヤにとって典型的)を有する200μm長のワイヤは〜100pHのインダクタンスを有する点に留意すべきである。
【0086】
PCEを受信器として構成するために、100Ωマイクロストリップ導波路111は、DUTから反射されたパルスを受け、これは、ボンドワイヤ113を介して第1の光導電電極107へ送られる。NIR励起信号(プローブパルス)が光導電ギャップ105にわたって適用される場合に、ACバイアスが第1の光導電電極107と第2の光導電電極115との間に流れ、これは次いで検出される。
【0087】
図6は、実施形態に従って使用され得る試験構造体を示す。光導電体発生器201が設けられ、マイクロストリップY字形スプリッタ203へ結合される。光導電体発生器201は、図5を参照して記載されるのと同じタイプであってよく、図5を参照して記載されたようにマイクロストリップライン203の端子にパルスを出力する。次いで、受信器205は、反射されたパルスを検出するよう設けられる。図6に示される実施形態では、接地ボンドパッド103の配置は、図5に示されたものとは異なる。しかし、光導電ギャップにわたって2つの電極が設けられる点と、ギャップにACバイアスを印加する能力及びマイクロストリップY字形スプリッタ203のアームへ直接に電極の1つを結合する能力とについては、同じ構成のままである。
【0088】
PCB209は発生器デバイスに隣接して発生器デバイスへの接続を設けられ、JFETユニット及び前置増幅器を有するPCBは受信器デバイスに隣接して設けられる。伝送線路ユニットは、発生器光導電素子と受信器光導電素子との間に設けられる。次いで、伝送線路からの出力は、マイクロストリップを介して同軸コンバータ211へ与えられる。
【0089】
図7は、図6の伝送線路並びに第1及び第2の素子の拡大図を示す。如何なる不必要な繰り返しも回避するよう、同じ参照符号が同じ特徴を表すために使用される。
【0090】
図8は、光導電体発生器である第1の素子107と100Ωマイクロストリップ線路111との間の接続を示す。第1の電極107及び第2の電極115は、それら2つの電極の頂点の間に光導電ギャップ106を形成する。ボンドワイヤ113は、第1の電極107からマイクロストリップ導波路111へ信号を運ぶ。
【0091】
上記の実施形態では、2つの光導電デバイスがマイクロストリップ導波路Y字接合へ結合される。Y字接合は3つのポートを有し、うち2つは、光導体が結合される100Ωポートであり、残り1つは、50Ω同軸ケーブルへ接続する50Ωポートである。
【0092】
100Ωポートのいずれか一方からマイクロストリップに沿って伝播するパルスは、インピーダンス不整合に起因する50Ωポートでの部分反射を発生させる。しかし、光導電デバイスは、デバイスから反射され返す如何なる戻り信号も吸収する100Ωインピーダンスを有するマイクロストリップを終端する整合抵抗を有する。
【0093】
DUTから50Ωポートへ反射された信号は、2つの100Ωマイクロストリップが50Ω負荷を同軸線路へ与えるよう結合するので、如何なる反射も発生させない。信号は、マイクロストリップと発生器及び受信器の夫々との間で等しく分けられ、それらはデバイスにおいて整合抵抗により吸収される。
【0094】
終端抵抗に加えて、又はその代わりとして、チョーク抵抗が設けられる。チョーク抵抗は、電極を介して印加される電流を制限する。
【0095】
更なる実施形態において、試験アセンブリはトランシーバを有する。この配置では、光導体発生器及び光導体受信器は単一の半導体基板上に集積され、50Ωマイクロストリップ伝送線路によって接続される。
【0096】
この配置では、伝送線路配置201は、伝送線路配置201の端部に設けられたDUT203を設けられる。伝送線路は、1つの信号の上に2つのワイヤとして描かれており、下側の1つは電流接地反射である。Y又はV字形の伝送線路において、接地反射は、残りの回路の下で目に見えないままである接地面において運ばれる。
【0097】
発生器205は、マイクロストリップ線路201の端部に設けられ、反対の端部にはDUT203が接続される。発生器は、チョーク抵抗209を介してACバイアス207をかけられる。この特定の実施形態では、チョーク抵抗は100KΩチョーク抵抗である。
【0098】
更に、マイクロストリップは、50Ω整合抵抗211により終端される。これは、伝送線路に沿って発生器に入射する信号、例えば後方反射を吸収する。
【0099】
受信器213は、マイクロストリップと受信器電極との間で直接にギャップにおいて形成される。前述同様、受信器はJFETバッファを更に有し、信号は前置増幅デジタル化及び取得システムへ出力される。
【0100】
上記の実施形態では、ACバイアスはデバイスにバイアスをかけるために使用される。これは、位相敏感検波が信号処理において使用されること可能にする。しかし、DCバイアスを使用することも可能である。更に、発生器及び受信器デバイスの位置は、受信器デバイスが伝送線路201の端部に配置され、発生器が50Ωストリップラインに接するように、交換されてよい。
【0101】
実施形態において、マイクロストリップ201は、DUT203へ直接に接続されない。実施形態において、同軸伝送線路への遷移がなされてよい。次いで、同軸線路は、信号をDUTへ/から搬送するために使用されてよい。同軸伝送線路配置へのより高い帯域幅遷移を実現するために、薄膜化半導体基板が、標準の同軸コネクタの誘電体余直径(co−diameter)をより良く整合させるために使用されてよい。一実施形態において、半導体基板は100μmから300μmの範囲の厚さを有し、更なる実施形態において、基板は約200ミクロンの厚さである。
【0102】
図10は、図9を参照して記載された光導電体トランシーバ素子を示す。トランシーバ素子は半導体基板301に形成される。半導体基板301は、100ミクロンから300ミクロンの間の厚さを有し、望ましくは約200ミクロンの厚さを有し、それにより、標準の同軸コネクタとおおよそ同じ幅である。
【0103】
基板の一方の端部には、同軸遷移素子303へのマイクロストリップが設けられている。次いで、これは信号をDUT(図示せず。)へ運ぶ。2つのボンドパッド素子305及び307は接地ボンドパッド素子を提供する。それらの素子はまとまって、Uの空間においてギャップを有するU形状を形成する。このギャップを通って、伝送線路311へ接続される第1の電極309が設けられる。次いで、伝送線路311は遷移素子303へ延在する。第1の電極309は、伝送線路終端抵抗313を介して2つのボンドパッド素子へ接続される。終端抵抗313はどちらも100Ωであり、それにより、それらが並列に動作する場合、それらは、伝送線路の抵抗を整合させるよう、必要とされる50Ω負荷を与える。
【0104】
第1の電極309の反対には第2の電極315がある。第1及び第2の電極は両方とも、頂点を有するよう構成され、2つの頂点は、小さなギャップ、すなわちそれらの間に光導電ギャップを有して互いに向き合うよう配置される。第2の電極315はACバイアスパッド317によりチョーク抵抗315を介してバイアスをかけられる。チョーク抵抗315はこの実施形態では100KΩである。
【0105】
この特定の実施形態では、第1の電極及び第2の電極の配置は、発生器光導電素子を形成する。
【0106】
受信器光導電素子は、伝送線路311に沿ってある点に設けられる受信器電極319によって与えられる。次いで、受信器電極からの出力は、発生器と別個に設けられる場合に受信器に関して同じように処理される。
【0107】
サブピコ秒パルスを発して検出するために、トランシーバは、ポンプパルス及びプローブパルスによって放射される必要がある。ポンプパルスを受信する発生器励起点は、第1の電極309及び第2の電極315における2つの頂点の間にある。第2の励起点321は、受信器電極319と伝送線路311との間にある。これは、プローブパルスを受信する励起点である。
【0108】
更なる実施形態において、受信器光導電素子は、伝送線路に沿って更にDUTへと向かう発生器での線路の終端に配置される。発生器光導電素子と受信器光導電素子との相対的な位置付けは重要ではない。
【0109】
しかし、上記の実施形態では、伝送線路は、線路の端部からの後方反射が最小限にされるように抵抗により終端される点に留意すべきである。
【0110】
発生器及び受信器は、2つの光導電素子の間で光クロストークが起きないことを確かにするために、空間的に分離される。発生器は、高抵抗電流チョークによりバイアスをかけられ、受信器は、JFETバッファによって提供されるような非常に高い入力インピーダンスの増幅器を駆動すべきである。
【0111】
図11は、本発明の実施形態に従う更なる装置を示す。ここで、受信器光導電素子及び発生器光導電素子は、伝送線路へフリップチップ実装される別個の素子において設けられる。これは、ボンドワイヤの必要性を回避する。
【0112】
図11の配置では、ユニット401は実装のためであり、信号を被試験デバイス(図示せず、)へ送信するために伝送線路を同軸線路へ接続するスパークプラグコネクタ403を有する。デバイスアセンブリ405は、上述されたタイプのY字形マイクロストリップ伝送線路407を有する。2つの電気接続411も第1の基板409に設けられる。それらの端子は、第1の領域417又は第2の領域419のいずれか一方へ繋がるトラック415及びボンドパッド413を有する。終端抵抗419が第1の基板409に設けられる。それらの抵抗は、接点と前記のY字形マイクロストリップ伝送線路407の端部アームとの間を橋渡しする。マイクロストリップ伝送線路407の1つのブランチは第1の領域417を通り、他のブランチは第2の領域419を通る。この実施形態では、発生器光導電素子431は第1の領域417において設けられ、受信器光導電素子433は第2の領域419において設けられる。
【0113】
発生器431は発生器基板433に形成される。光導電素子は発生器基板433の第1の面に形成される。次いで、発生器基板は裏返しにされ、第1の領域417の上部へ結合される。図12は、より詳細に構造を示す。如何なる不必要な繰り返しも避けるよう、同じ参照符号が同じ特徴を表すために使用される。発生器基板433は、図12ではワイヤフレームとして示されており、それにより、発生器基板の表面上の構造を見ることができる。ここで、構造は、チョーク抵抗443を介して第1の電極435へ接続される大きなパッド441を有する。次いで、大きな第2の電極437が第1の電極435に面して設けられる。第1及び第2の電極は両方とも、互いに向かい合った頂点を備える。構造が反転される場合に、導電性エポキシがボンドパッド441及びより大きな第2の電極437の両方へ適用される。より大きな第2の電極437は、エポキシがそれに適用されることを可能にするほど十分に大きくなければならない。次いで、構造は反転され、ボンドパッド441は電気接続413のトラック415の上に第1の領域において配置され、第2の電極437は、構造が反転される場合にエポキシによって伝送線路407へ結合されるように設けられる。
【0114】
穴451は第1の基板409を貫いて形成される(図11参照)。この穴は、ポンプパルスが第1の電極435と第2の電極437との間の光導電ギャップを励起するために使用され得るように位置付けられる。
【0115】
図13は、受信器433を示す。先と同じく、受信器は、受信器基板461の一方の面に形成される。第1の電極463は受信器基板461の面に設けられ、第2の電極465は受信器基板461の面に設けられる。第1の電極463及び第2の電極465はともに、光導電ギャップを形成する。
【0116】
受信器基板がひっくり返される場合に、第1の電極463は、電送線路407と整列するよう構成され、電送線路407へ結合され、第2の電極465は、電気端子413のトラック415から延在するボンドパッドと整列するよう構成される。穴は第1の基板409を貫いて設けられ、それにより、第1の電極463と第2の電極465との間の光導電ギャップはプローブパルスにより照射され得る。
【0117】
上記の実施形態では、光導電素子は、第1の基板に形成された伝送線路回路上に直接に実装される(すなわち、ストリップライン、マイクロストリップ又はコプラナー導波路構造)。上記の実施形態の設計において、光導電素子の基板は、デバイスにおいてパルスを搬送するために使用されず、代わりに、第1の基板上の別個のPCB回路が使用される。
【0118】
この実施形態では、導電性エポキシの小さな領域が、発生器素子431及び受信器433とマイクロストリップ回路との間の電気接続を形成するために使用される。通常、製造中に、マイクロストリップ回路はステンシル印刷処理を用いて堆積される。更なる実施形態において、半田ペーストは、リフロー処理を用いて形成される電気接続において堆積されてよい。かかるリフロー処理は、ペーストを溶かしてそれを冷やし固めるようアセンブリを加熱することを含む。
【0119】
約50ミクロンのギャップ50は、第1の面と発生器431及び受信器433の面との間に残る。このギャップは、発生器/受信器とマイクロストリップとの間のエポキシブリッジにわたるパルスの伝播が妨げられないように十分に小さく、一方、それは、発生器基板の存在がマイクロストリップ回路に沿ったパルスの伝播に摂動を与えず、あるいは、受信器及び発生器の両方に使用される基板の端で反射を引き起こすほど十分に大きい。
【0120】
この実施形態の設計において、100Ω終端抵抗はまた、フリップチップ接合デバイス又は表面実装デバイスとして実施される。代替的に、終端抵抗は、薄膜処理法によりマイクロストリップ回路上に直接に製造され、あるいは、基板上に蒸着されてよい。
【0121】
図14は、本発明の実施形態に従うマルチチャネル反射率計の概略図である。
【0122】
マルチチャネルシステムは基板501に設けられる。マルチチャネルPCEダイ503は、基板501の上にそれと接して設けられる。マルチチャネルPCEダイ503は、PCEダイ503の上表面に配置された複数の光導電素子505(PCEs)を有する。
【0123】
図11乃至13を参照して説明されたように、PCEダイは基板501上にフリップチップ接合される。
【0124】
図15は、図14の基板501の拡大領域を示す。如何なる不必要な繰り返しも避けるよう、同じ参照符号が同じ特徴を表すために使用される。基板501の表面には、DUT(図示せず。)に至るY又はV字形の伝送線路507がある。Y字形伝送線路は、発生器511に至る第1のアーム509と、受信器515に至る第2のアーム513とを有する(なお、発生器511及び受信器515の位置が逆にされ得ることは明らかである。)。
【0125】
発生器511は、ボンドパッド517と、伝送線路の第1のアーム509と平行に走るトラック518とを有する。第1のアーム509とトラック518との間に設けられた照射のための穴519が存在する。光導電素子505はダイ503の裏面に位置付けられている。半田バンプは、穴519に隣接する伝送線路509及びトラック518の部分に設けられ、それにより、光導電素子505は、裏返しにされる場合に、ギャップにわたってフリップチップ接合され得る。光導電素子505は穴519の上に位置付けられ、それにより、穴519は照射され得る。伝送線路配置509は、チョーク抵抗525を介して接地ビア523に至る。チョーク抵抗525は、まさに先に記載されたのと同じように機能する。
【0126】
ここから、発生信号はDUTへ供給され、受信部515へ反射される。受信器515はまた、伝送線路513と平行に走るトラック533に至るボンドパッド531を有する。伝送線路513は、チョーク抵抗537を介して接地ビア535に至る。トラック533及び伝送線路513は互いに平行に走り、それらの間に設けられた照射のための穴539が存在する。次いで、光導電素子505は、ダイ503の裏面に位置付けられる。半田バンプは、穴539に隣接する伝送線路513及びトラック533の部分に設けられ、それにより、光導電素子505は、裏返しにされる場合に、ギャップにわたってフリップチップ接合され得る。光導電素子505は穴539の上に位置付けられ、それにより、穴539は照射され得る。
【0127】
図16は、基板501の底面を示す。照射穴539及び519は配列として見られ、レンズ配列551は照射穴519、539と整列して設けられる。次いで、ファイバコリメーター配列553はレンズ配列551と整列して設けられ、それにより、ファイバコリメーター配列553における夫々のファイバは、そのファイバからの放射線を単一の穴519、539を通って方向付けるレンズへ出力する。2つの5方向ファイバスプリッタが設けられ、1つのスプリッタ555は、ポンプビームの発生源からファイバへ放射線を供給して、その放射線を発生器の穴519を通して方向付けて発生器の光導電スイッチ505を励起する。他のスプリッタ557は、受信器の515の光導電素子505を穴539を通じて励起するようプローブビームを供給する。
【0128】
この配置は、試験プローブの列が図14に示されるように単一の基板501に形成されることを可能にする。図14において、5つの反射率計は、接続を試験する能力を有して互いに隣接して配置されるよう見られる。光導電アンテナ505はダイ503に製造され、1つのユニットとして5つの反射率計の上にフリップチップ接合される。5つの反射率計は一例として先に示され、上記の製造技術は、必要に応じてより多くの反射率計に拡張され得る。
【0129】
上記の実施形態では、チョーク抵抗は、サブピコ秒パルスの発生を可能にするために電流フローを制限するよう使用される。しかし、チョーク抵抗の使用は、本質的に低いキャリア寿命を有するキャリアを備える半導体基板を使用することによって回避され得る。
【0130】
図17aは、本発明の更なる実施形態に従う反射率計を示す。
【0131】
反射率計は、図2乃至15を参照して説明された設計に基づく。しかし、光導電素子及び伝送線路の配置が相違する。
【0132】
システムは、光導電半導体基板を有する光導電素子601を有する。光導電素子601は、図17bにおいてより詳細に示される。ここで、光導電素子は、光導電ギャップによって第2の電極605から分離された第1の電極603を有する。第1の電極603及び第2の電極605は、光導電半導体基板に設けられる。この特定の例では、光導電半導体物質は、キャリア寿命が短いガリウムヒ素である。
【0133】
光導電素子は、先に記載されたのと同じように動作し、バイアスが光導電ギャップにわたって適用され、ギャップはポンプパルスにより照射される。
【0134】
第1の電極603は、V字形コネクタ配置607の頂点へ接続される。V字形コネクタ配置607は、第1のアーム及び第2のアームを有する。夫々のアームは、ACバイアスパッド609へ接続される。アーム607はトラック611を介してACバイアスパッドへ接続される。
【0135】
上記の実施形態では、V字の2つのアームによって与えられる2つの接続が第1の電極603に対して作られる。ここで、この低周波(LF)側への2つの接続は同等である。
【0136】
電気接続はいずれか一方の端子に対して作られてよい。2つの端子は、抵抗がLF接続と直列にGaAsに加えられる場合に使用される。2つの端子の設置は、抵抗値が2つのLF端子の間の抵抗から確認されることを可能にする。しかし、余分の抵抗がない場合に、1つのデバイス端子しか使用される必要はない。
【0137】
第2の電極605は伝送線路621へ接続される。伝送線路621は、スプリッタ623へ向かう一方の方向において及び終端抵抗625に向かう他方の方向において、ポンプパルスに応答して生成された試験信号を搬送する。
【0138】
上記は、DUTのための試験信号を生成することに関する。第2の光導電素子631は、試験信号をDUTから反射されると検出するために設けられる。これは、図17cにおいてより詳細に示される。
【0139】
光導電アンテナ631は、第2の電極635と向かう合う第1の電極633を有する。第1の電極633及び第2の電極635はギャップによって分離される。第1の電極633及び第2の電極636は光導電半導体基板に配置される。
【0140】
第1の電極633は、V字形コネクタ637の頂点へ接続される。コネクタ637は、接続トラック639を介して出力パッド641へ接続される。出力パッド641は、信号前置増幅器643へ出力する。反射信号パルスの処理は、先に記載されたのと同じである。
【0141】
第2の電極635は伝送線路651へ接続される。伝送線路651は、一方の端部でスプリッタ623へ接続され、他方の端部で終端抵抗653へ接続される。終端抵抗625及び終端抵抗653は両方とも接地へ接続される。
【0142】
スプリッタ623は、光導電エミッタ601から被試験デバイス(DUT)へ向かう出力を捕らえ且つ被試験デバイスから検出器631へ返る出力を捕らえる。
【0143】
実施形態において、スプリッタ623は“Y形(Wye)”又は“Δ形(Delta)”スプリッタである。Y形スプリッタの例が図18aに示され、Δ形スプリッタの例が図18bに示される。図2を参照して記載された実施形態では、3端子スプリッタが使用され、50ΩポートをDUTから2つの100Ωポートへ更に2つの光導電体へ夫々接続する。図17aの実施形態では、50Ω線路は、100Ωの代わりに光導電体へ接続される。この低インピーダンスは、回路の過渡応答を改善する。
【0144】
更なる実施形態において、Y形スプリッタが使用され、マイクロ波動作のために設計される表面実装抵抗から作られる。更なる実施形態において、Δ形スプリッタが使用され、PCB積層板上に集積される薄膜処理を用いて作られる。薄膜抵抗を組み込むかかるPCB積層板は、OhmegaPly RCM及びTicer TCR抵抗ホイルのような製品により作られる。
【0145】
前述されたように、(DUT側から)光導電デバイスに入射するパルスに関し、配置は、デバイスで整合(すなわち、50Ω)負荷を設けることによって後方反射を防ぐ。上記の実施形態において、整合抵抗はデバイスにおいて設けられる。この実施形態では、負荷は他の長さのマイクロストリップを用いて設けられる。デバイスは、マイクロストリップに対する負荷に寄与せず、故に、入射パルスは、デバイスを過ぎて追加のマイクロストリップの終端長さを下って進む。パルスがこの新しい伝送線路の区間の端部に反射することを防ぐために、終端抵抗が使用される。ここで、利点は、終端抵抗が光導電素子から物理的に離れており、よって、従来の薄膜“チップ”抵抗が、光導電アンテナの半導体に薄膜抵抗を作ることとは対照的に使用され得る点である。よって、図17のシステムは製造するのがより容易である。
【0146】
コネクタ611、終端抵抗625及び653の方へ延在する伝送線路の部分、並びにコネクタ639は、RF吸収物質によって覆われる。RFアブソーバー681は、半導体デバイスにおける金属構造体にわたる過渡伝播に起因するリンギングを抑制する。
【0147】
アブソーバーは、回路の低周波部品を形成するTPRデバイスの金属構造体の上に置かれる。この実施形態では、それは、高周波(HF)側でパルスを減衰させることを回避するようデバイスのHF側の上には置かれない。
【0148】
この実施形態では、RF吸収物質は、バイアス電極及び接地のような低周波部品にわたって配置される。
【0149】
適切なマイクロ波アブソーバー製品の例はWurth Electronik社製のWE−FASフレキシブルアブソーバーシートである。それらは、GHz範囲以上において高い減衰を作るよう磁気浸透性粒子(フェライト又は鉄金属)を含んだ複合ポリマーシートを有する。望ましくは、シートは100μmから300μmの厚さを有する。10μmから3mmの範囲における厚さは利点を有することがある。吸収物質は代替的に、コロイド又はペイントとして、あるいはその他の適用方法によって、適用されてよい。
【0150】
図19は、マイクロストリップ基板661における、図17aを参照して記載されたシステムのマイクロストリップレイアウト667を示す。この実施形態では、マイクロストリップは銅トラックから作られる。
【0151】
光導電素子601及び631は、マイクロストリップ667へフリップチップ接合される。電極603、605、633及び635はV字形コネクタとともに光導電基板の面に形成される。光導電基板は次いで裏返しにされ、光導電材料上の電極及びコネクタが基板上のマイクロストリップに面する。
【0152】
上記のシステムの性能は、半導体基板において金属構造体の自己キャパシタンスを低減することによって、改善され得る。半導体の誘電定数は高く(Si及びGaAsの両方に関して、>12)、最も小さい電極構造体のキャパシタンスさえ高める。その場合に、このキャパシタンスは、負荷回路のRC時定数に従って、レーザーパルスによって生成される電気的過渡現象を広げる。
【0153】
電極はGaAsにおいて実際的に可能な限り小さく作られるが、構造上の性能改善は、光導電体に低誘電定数基板を用いることによって得られる。これは、光導電物質の極薄い(<10μm)層をその原基板からその他の物質へ移すよう“エピタキシャルリフトオフ”の処理を用いて達成され得る。誘電定数が低い新たな基板材料(例えば、ガラス、石英、サファイヤ)を選択することによって、改善された性能が得られる。更に、光学的に透過な基板は、レーザーパルスを基板材料を通して方向付けることによって、光導電体を光学的に励起する代替の手段を提供する。
【0154】
マイクロストリップ基板を貫く穴663が示される。それらは、励起レーザーからのポンプパルスに光導電体への光学アクセスを提供する。
【0155】
光導電素子がフリップチップ構成において実装される場合に、マイクロストリップ導波路は、光導電電極に到達するよう半導体ダイの端部の下を通るべきである。マイクロストリップ上のダイの存在は、マイクロストリップの単位長さ当たりの実効キャパシタンスを増大させる。マイクロストリップがダイの下を通る場合に一定の伝送線路インピーダンスを保つために、そのトラック幅は、ダイのキャパシタンス増大効果を補償するよう低減される。Er=2.2の130μm高さのPTFEラミネート材において形成される50Ωマイクロストリップの上に25μm設置されたGaAs基板に関し、キャパシタンスは40%だけ増大することが分かっている。よって、この実施形態では、マイクロストリップは、ダイから離れて期待されるのと同じ値までそのキャパシタンスを低減させるために狭められてGaAsダイの下を通される。
【0156】
マイクロストリップトラック665の上にある高誘電定数GaAsを補償するよう狭められたマイクロストリップトラック665の領域が示される。
【0157】
図20は、伝送線路の抵抗終端からの後方反射の更なる抑制を提供するために使用されるRFアブソーバー701を備える図5の実施形態を示す。言い換えると、終端は、特により高い周波数では完璧ではないと考えられる。終端された線路にわたるアブソーバーの追加は、如何なる残留反射も全滅させる。如何なる不必要な繰り返しも避けるよう、同じ参照符号が同じ特徴を表すために使用される。
【0158】
図21は、ユニット筐体、光導電素子及びマイクロ波伝送線路に対して過渡電圧抑制(TVS)ダイオードを用いた概略図である。これは、測定システムの残りの部分からのESDに起因した損傷から光導電素子を保護する。
【0159】
光導電素子は、静電気放電(electro−static discharge;ESD)損傷に極めて敏感である。このように影響を受けやすいことは、デバイスの高インピーダンス及びそれらの低キャパシタンスから起こる。一方、DUTへ/からの信号入力線は、高周波性能にひどい損傷を与えることなしにESDから保護されない。(回路は、高周波過渡電流の保護のために設計され、従って、そのような過渡電流にフィルタをかける如何なる手段もデバイスを目的にそぐわなくする。)。しかし、知られるように、そのようなシステムに対するESD損傷の大部分は、支持回路への(静電気放電による)電磁過渡現象の結合から生じる。これは、装置への低周波信号及び電力接続を介して光導電体へ伝播される。
【0160】
デバイスへの接続における過渡抑制ダイオード設置は、そのような過渡現象から損傷を防ぐ。パルス受信器の場合に、TVSダイオードは光導電体から直接に出力される信号へ接続されず、2つのダイオードが光導電体信号をバッファリングするJFETの外側を保護するよう配置される点に留意すべきである。
【0161】
図21は、受信器光導電体信号をバッファリングするために使用されるJFET前置増幅器設計を示す。信号及び接地接続801及び803は、光導電素子における電極への接続である。電力接続805及び信号出力線は両方とも保護される。エミッタデバイス(図示せず。)の場合に、単一のTVSダイオードしか必要とされず、それは光導電体へのバイアス接続にわたって直接に配置され得る。通常、より大きなスタンドオフ電圧を有するTVSダイオードは、それに印加される大きなバイアス電圧を鑑みてエミッタに必要とされる。
図1
図2
図3
図3a
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17a
図17b
図17c
図18a
図18b
図19
図20
図21