(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記工程a)の間の前記第1のストリップまたは前記第1の導電性バスリボンの変形を防止するために前記工程a)の前に前記第1のストリップの少なくとも1つの側に第1の矯正固定具を配置することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記工程b)の間の前記第1の末端ストリップまたは前記第1の導電性バスリボンのうちの少なくとも一方の変形を防止するために前記工程b)の前に前記第1の末端ストリップの少なくとも1つの側に第1の矯正固定具を配置することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記工程d)の間の前記第2の末端ストリップまたは前記第2の導電性バスリボンのうちの少なくとも一方の変形を防止するために前記工程d)の前に前記第2の末端ストリップの表側に第2の矯正固定具を配置することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【技術分野】
【0001】
本開示は、太陽電池モジュール、より具体的には、シングルド・アレイ・モジュール(“SAM”)に組み込まれた太陽電池セルに関する。太陽電池セルのずれ重ねられた配列を有する太陽電池モジュールを形成する方法およびずれ重ねられた配列において太陽電池セルのストリングを形成するためにずれ重ねられた構成で太陽電池セルのストリップを結合する方法も提供される。
【0002】
背景
過去数年間、エネルギ源としての化石燃料の利用は下向きの傾向である。この傾向には多くの要因が寄与している。例えば、石油、石炭および天然ガスなどの化石燃料ベースのエネルギオプションの利用は、大気から容易に除去されないことがあるガスおよび汚染物質を生じることが長年にわたり認識されてきた。加えて、より多くの化石燃料ベースのエネルギが消費されると、より多くの汚染物質が大気中へ放出され、近隣の生物に有害な影響を与える。これらの影響にもかかわらず、化石燃料ベースのエネルギオプションは未だに急速なペースで消費されており、その結果、石油などの、これらの化石燃料源のうちの幾つかのコストは上昇している。さらに、化石燃料埋蔵量の多くは政治的に不安定な地域に存在しており、化石燃料の供給およびコストは予測不能であった。
【0003】
部分的に、これらの従来のエネルギ源によって生じた多くの課題により、代替的なクリーンエネルギ源の需要が劇的に高まっている。太陽エネルギおよびその他のクリーンエネルギの利用をさらに推進するために、幾つかの政府は、消費者が進んで従来のエネルギ源からクリーンエネルギ源へ切り替えるための動機を、金銭的割引または減税の形式で提供してきた。その他の例において、消費者は、クリーンエネルギ源への変更の長期的な節約利益が、クリーンエネルギ源を実行する比較的高い目先のコストより重要であるということが分かってきた。
【0004】
クリーンエネルギの1つの形式である太陽エネルギは、過去数年間にわたって人気が高まってきた。半導体技術における進歩により、太陽電池モジュールおよび太陽電池パネルの設計はより効率的になり、より大きな出力が可能になった。さらに、太陽電池モジュールおよび太陽電池パネルを製造するための材料は、比較的安価になってきており、このことが、太陽エネルギのコストの低下に貢献している。太陽エネルギは、個人の消費者にとって益々手が届くクリーンエネルギオプションになっているので、太陽電池モジュールおよびパネル製造業者は、住宅構造において利用するために美観および実用性の魅力を持った製品を提供してきた。これらの利益の結果、太陽エネルギは、広く行きわたった世界的な人気を獲得してきた。
【0005】
現在まで、太陽電池セルは、太陽電池パネルを含む太陽電池モジュールの構成要素として使用されている。太陽電池セルは、光エネルギを電気に変換することによってエネルギを発生することができるように構成された基板から構成されている。基板は、光起電材料であってもよい。適切な光起電材料の例は、多結晶および単結晶シリコンウェハから形成されたものを含むが、これに限定されない。これらのウェハは、湿式または乾式テクスチャ化、拡散接合、ケイ酸塩ガラス層除去およびエッジアイソレーション、窒化ケイ素反射防止層コーティング、前面および後面金属被覆を含む、主要な太陽電池セル処理工程によって処理されてもよい。ウェハは、さらに、裏面パッシベーションコーティングおよび選択的パターニングを含む最新の太陽電池処理工程によって処理されてもよく、これにより、パッシベーテッド・エミッタ・リア・コンタクト(PERC)太陽電池セルを形成し、これは、上記で言及した標準的な処理フローを使用して形成された太陽電池セルより高い効率を有する。太陽電池セルは、その他の実施の形態においてp型単結晶セルまたはn型単結晶セルであってもよい。上記のように説明した拡散接合太陽電池セルと同様に、ヘテロ接合太陽電池セルを含むその他の高効率太陽電池セルは、シングルド・アレイ・モジュールの製造のために使用することを目的として同じ金属被覆パターンを利用することができる。太陽電池セルは、角が面取りされた実質的な正方形(疑似正方形)または完全な正方形を有してもよい。
【0006】
図1Aに示したように、太陽電池モジュール19は、太陽電池セル18a,18bのずれ重ねられたストリング16の配列を有することができ、各ストリング16(より大きな第1の領域が太線で強調されている)は、ストリップとして形成された複数の太陽電池セル18a,18b(第2のより小さな領域が太線で強調されている)を含む。隣接する各ストリップ18a,18bは、重なり合ったまたはずれ重ねられた構成で接続されている。さらに
図1Aに示したように、各ストリング16は、ストリング16の相対する端部、すなわち近位側端部14aおよび遠位側端部14bに配置された導電性バスリボン20,22を有する。導電性バスリボンは、ずれ重ねられた太陽電池セル18a,18bのストリング16によって発生された電気出力を伝送するように設計されている。
【0007】
従来技術において、バスリボン20,22は、ストリング16の形成後にストリング16の相対する端部に取り付けられる。
図1Bおよび
図1Cは、従来技術に見られる方法を示しており、この場合、ずれ重ねられた太陽電池セル18aから18fのストリング16が、はんだ付けによる導電性バスリボン20,22の取付け前に形成され、これにより、バスリボン20,22は、溶融したはんだの冷却により、太陽電池セル18aから18fにおける金属被覆パターンに接着される。その他の全ての太陽電池セル18aから18fは、導電性接着剤(ECA)を使用して接着される。
【0008】
特に、このような方法の上面
図10a,11aおよび下面
図10b,11bが、それぞれ
図1Bおよび
図1Cに示されており、太陽電池セル18aから18fの複数のストリップ(導電性バスリボンを有さない)がまず、ずれ重ねられた構成において接続される(例えば、ECAを使用して)。次いで、太陽電池セル18aから18fのずれ重ねられた構成の形成後、第1の導電性バスリボン20および第2の導電性バスリボン22が、末端太陽電池セル18aおよび18fにはんだ付けされる。特に、ストリング16を形成するために、第1のバスリボン20が、ずれ重ねられた構成の第1の端部13aに取り付けられ、第2のバスリボン22が、太陽電池セルのストリップ18aからfのずれ重ねられた構成の第2の端部13bに取り付けられる。第1の端部13aは、ストリング16において第2の端部13bとは反対側にある。
【0009】
図1Dに示したように、太陽電池セル18aの第1の端部14aへの第1のバスリボン20の取付けにより、第1の端部14aおよび/または第1のバスリボン20は変形する、すなわち曲がるおよび/または湾曲する可能性があり、これは、太陽電池セル18aにわたって応力を生じる可能性がある。この曲げまたは湾曲は、材料、特に太陽電池セル18aのシリコンと、バスリボン20の金属箔との異なる熱力学的特性によって生じる。
図1Dにさらに示されているように、バスリボン20の取付け前にストリップ18a,18bは、ずれ重ねられた構成に互いに接続されているので、第1の端部14aおよび/または第1のバスリボン20の変形により、少なくとも、重なり合った領域14bの部分、すなわち、ずれ重ねられた第1および第2のストリップ18a,18bが前もって接続されていた部分が変形する可能性もある。第1の太陽電池セル18aの変形の結果、太陽電池モジュール19の他の構成部材への太陽電池セル18aの不十分な接続性を生じる。さらに、この変形の結果として太陽電池セル18aに誘発される応力は、太陽電池セル18a内および/または重なり合った領域14bに沿った隣接する太陽電池セル18bの間の結合部に亀裂および/または微小亀裂を生じる可能性もある。変形、亀裂および/または微小亀裂は、ストリング16の太陽電池セル18a,18bの間の電気接続にギャップを生じ、ストリングの効率を低下させ、太陽電池モジュールにホットスポットを生じ、または、太陽電池モジュールに開いた電気回路をもたらす可能性があり、これは、太陽電池セルが電力を太陽電池セルの隣接するストリング16へ伝導することを妨げる。
【0010】
本開示は、現在の技術の前記欠点を解決しようとするものである。
【0011】
概要
本開示は、ずれ重ねられた太陽電池セルのストリングの端部に結合された導電性バスリボンを有する、太陽電池モジュールおよび/または太陽電池セルを提供し、各ストリングは、太陽電池セルのストリップを含む。このような太陽電池モジュールを形成する方法およびずれ重ねられた構成において太陽電池セルのこのようなストリングおよび/またはストリップを結合する方法も本明細書に開示されている。
【0012】
幾つかの実施の形態において、a)第1の末端ストリップ太陽電池セルを形成するために太陽電池セルの第1のストリップに第1の導電性バスリボンを取り付ける工程と、b)少なくとも1つの中間ストリップを第1の末端ストリップ太陽電池セルにずれ重ねられた構成において接続する工程と、c)ずれ重ねられたストリップのストリングを形成するために第2のストリップを少なくとも1つの中間ストリップに接続する工程と、d)第2の末端ストリップ太陽電池セルを形成するために第2のストリップに第2の導電性バスリボンを取り付ける工程とを含む、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を有する太陽電池モジュールを形成する方法が説明される。
【0013】
幾つかの実施の形態において、第1の導電性バスリボンは、第1のストリップにはんだ付けされてもよい。
【0014】
幾つかの実施の形態において、第1の導電性バスリボンは、接着剤によって第1のストリップに接着されてもよい。ある実施の形態では、接着剤は、導電性接着剤であってもよい。
【0015】
幾つかの実施の形態において、第1の導電性バスリボンは、第1のストリップの裏側に取り付けられる。幾つかの実施の形態において、第1のストリップの裏側に取り付けられた第1の導電性バスリボンは、第1のストリップおよび/またはずれ重ねられたストリップのストリングの表側から見えている。幾つかの実施の形態において、第1の導電性バスリボンは、第1のストリップおよび/またはずれ重ねられたストリップのストリングの表側から見えていない。
【0016】
幾つかの実施の形態において、第2の導電性バスリボンは、第2のストリップにはんだ付けされてもよい。
【0017】
幾つかの実施の形態において、第2の導電性バスリボンは、接着剤によって第2のストリップに接着されてもよい。ある実施の形態では、接着剤は、導電性接着剤であってもよい。
【0018】
幾つかの実施の形態において、第1の導電性バスリボンは、第2の導電性バスリボンが第2のストリップに取り付けられるのと同じ形式で第1のストリップに取り付けられる。ある実施の形態において、第1のバスリボンおよび第2のバスリボンは、それぞれ第1のストリップおよび第2のストリップにはんだ付けされる。ある実施の形態において、第1のバスリボンおよび第2のバスリボンは、それぞれ第1のストリップおよび第2のストリップに接着される。
【0019】
幾つかの実施の形態において、第1の導電性バスリボンは、第2の導電性バスリボンが第2のストリップに取り付けられるのと異なる形式で第1のストリップに取り付けられる。幾つかの実施の形態において、第1のバスリボンは第1のストリップにはんだ付けされ、第2のバスリボンは第2のストリップに接着される。幾つかの実施の形態において、第1のバスリボンは第1のストリップに接着され、第2のバスリボンは第2のストリップにはんだ付けされる。
【0020】
幾つかの実施の形態において、第2の導電性バスリボンは、第2のストリップの裏側に取り付けられる。ある実施の形態において、第2のストリップの裏側に取り付けられた第2の導電性バスリボンは、第2のストリップおよび/またはずれ重ねられたストリップのストリングの表側から見えている。ある実施の形態において、第2の導電性バスリボンは、第2のストリップおよび/またはずれ重ねられたストリップのストリングの表側から見えていない。
【0021】
幾つかの実施の形態において、本明細書に説明される方法は、さらに、第1の末端ストリップを第1の中間ストリップに接続する前に、少なくとも1つの第1の矯正固定具を第1の末端ストリップの表側または下側の少なくとも一方に配置する工程を含んでもよい。ずれ重ねられたストリップのストリングを形成する前またはずれ重ねられたストリップのストリングの形成の完了時、少なくとも1つの第1の矯正固定具は第1の末端ストリップから取外し可能なままである。
【0022】
幾つかの実施の形態において、a)第1の末端ストリップを形成するために第1の導電性バスリボンを太陽電池セルの第1のストリップの遠位側端部に取り付ける工程と、b)第2の末端ストリップを形成するために第2の導電性バスリボンを太陽電池セルの第2のストリップの近位側端部に取り付ける工程と、c)少なくとも1つの中間ストリップを第1の末端ストリップの近位側端部にずれ重ねられた構成において接続する工程と、d)ずれ重ねられたストリップのストリングを形成するために第2の末端ストリップの遠位側端部を少なくとも1つの中間ストリップに接続する工程とを含む、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法が本明細書において説明される。
【0023】
幾つかの実施の形態において、太陽電池セルのずれ重ねられたストリップの配列を有する少なくとも1つのストリングと、少なくとも1つの第1の導電性バスリボンであって、ストリングの第1の端部に接続された固定されたエッジと、スロットを有する自由な外側エッジとを有し、スロットは自由な外側エッジから固定されたエッジに向かう方向に内方へ延びている、少なくとも1つの第1の導電性バスリボンと、を有する、太陽電池モジュールが説明される。
【0024】
本開示の様々な態様が、以下に図面を参照して説明され、図面は、本明細書の一部に組み入れられかつ本明細書の一部を構成する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1A】ずれ重ねられた太陽電池セルの配列と、導電性バスリボンとを含む太陽電池モジュールの上面図である。
【
図1B】従来技術に見られる太陽電池モジュールを形成する方法の流れ図の上面図を示している。
【
図1C】従来技術に見られる太陽電池モジュールを形成する方法の流れ図の下面図を示している。
【
図1D】本明細書に説明された、導電性バスリボンの付加を含む、ずれ重ねられた太陽電池セルの端部の斜視図である。
【
図2A】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図2B】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、矯正固定具が配置された末端ストリップ太陽電池セルの上面図である。
【
図2C】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、末端ストリップ太陽電池セルの斜視図である。
【
図3】本明細書における少なくとも1つの実施の形態に説明された、それぞれが導電性リボンを有する複数の第1および第2の末端太陽電池セルの図である。
【
図4A】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図4B】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図5A】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図5B】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図6】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図7】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図8】本明細書における少なくとも1つの実施の形態に説明された、それぞれが導電性リボンを有する複数の第1および第2の末端太陽電池セルを形成する方法の流れ図である。
【
図9A】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図9B】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図10A】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図10B】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成する方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法の流れ図を示している。
【
図11A】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、断続的に結合する方法の概略図である。
【
図11B】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、断続的に結合する方法の概略図である。
【
図12A】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、ずれ重ねられた太陽電池セルの配列と、導電性バスリボンとを含む太陽電池モジュールの上面図である。
【
図12B】
図12Aに示された、スロット付きの導電性バスリボンが取り付けられた末端ストリップ太陽電池セルの拡大された部分の上面図である。
【
図13】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、スロット付き導電性バスリボンが取り付けられた末端ストリップ太陽電池セルを形成する方法の流れ図を示している。
【
図14】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、スロット付き導電性バスリボンが取り付けられた末端ストリップ太陽電池セルを形成する方法の流れ図を示している。
【
図15】本明細書における少なくとも1つの実施の形態において説明された、スロット付き導電性バスリボンが取り付けられた末端ストリップ太陽電池セルを形成する方法の流れ図を示している。
【0026】
詳細な説明
本開示の典型的な実施の形態の更なる詳細および態様を以下でより詳細に添付の図面を参照しながら説明する。
【0027】
本開示は、太陽電池セルのストリングおよび/またはストリップの端部の変形の著しいおよび/または完全な減少により、電力を発生しかつ/または伝導するためにより効率的な、太陽電池モジュールおよびこのような太陽電池モジュールを形成する方法に関する。太陽電池セルのストリングおよびストリップの端部の変形を減じることによって、本明細書に説明される方法は、亀裂および/または微小亀裂が、あったとしても少ない、より平坦な、より効率的な太陽電池モジュールを提供する。
【0028】
本開示は、太陽電池モジュール、特に、ストリングおよび/またはずれ重ねられたストリップの形成の前におよび/またはストリングおよび/またはずれ重ねられたストリップの形成とは別個に導電性バスリボンが付加された太陽電池セルのずれ重ねられたストリップのストリングから形成された太陽電池モジュール、に関する。実施の形態において、導電性バスリボンは、残りのストリングの形成の前におよび/または残りのストリングの形成とは別個に、末端ストリップ太陽電池セルを形成するために太陽電池セルの1つのストリップに取り付けられる。ストリングおよび/またはずれ重ねられた残りのストリップの前におよび/またはストリングおよび/またはずれ重ねられた残りのストリップとは別個にバスリボンを取り付けることによって、取付け中に生じるあらゆる変形が、形成された末端ストリップのみに限定され、末端ストリップと、隣接するずれ重ねられたストリップとの間の結合部に亀裂および/または微小亀裂を生じる可能性がない。なぜならば、2つのストリップはまだ互いに結合されていないからである。
【0029】
当業者は、ずれ重ねプロセスによって太陽電池モジュールを形成するとき、一般的に156mm×156mmの太陽電池セルが複数のピースに切断されることを認識するであろう。太陽電池セルに応じて、太陽電池セルが切断されるのは2、3、4、5、6またはそれ以上のピースであってもよい。これらの各ピースは、一般的に、ストリップと呼ばれる。このプロセスの詳細は、2018年4月3日に発行され、引用したことによって本明細書に組み込まれる、“Shingled Array Solar Cells and Method of Manufacturing Solar Modules Including the Same”という発明の名称の、Zhou他に付与された米国特許第9935221号明細書において見ることができる。’221特許において説明されかつさらに本明細書において説明されるこれらのストリップは、ストリングを形成するために、重なり合いかつ電気的に接続された形式で互いに接着させられる。複数のストリングは、1つのセットを形成するように並列で電気的に接続され、2つ以上のセットが、太陽電池モジュールを形成するために直列で接続されてもよい。
【0030】
幾つかの実施の形態において、ずれ重ねられたストリップのストリングの形成の前におよび/またはずれ重ねられたストリップのストリングの形成とは別個に、末端ストリップ太陽電池セル(バスリボンを含む)を形成するために少なくとも1つの導電性バスリボンを太陽電池セルの少なくとも1つのストリップに取り付けることを含む、太陽電池モジュールを形成する方法が説明される。幾つかの実施の形態において、ずれ重ねられたストリップのストリングの形成の前におよび/またはずれ重ねられたストリップのストリングの形成とは別個に、第1の末端ストリップ太陽電池セルを形成するために第1の導電性バスリボンを太陽電池セルの第1のストリップに取り付け、第2の末端ストリップ太陽電池セルを形成するために第2の導電性バスリボンを太陽電池セルの第2のストリップに取り付けることを含む、太陽電池モジュールを形成する方法が説明される。
【0031】
導電性バスリボンは、太陽電池セルのずれ重ねられたストリップのストリングによって発生された電気出力を1つのストリングから別の隣接するストリングへ伝送するように設計および構成されている。導電性バスリボンは、一般的に、伝導性金属材料から製造されている。電気を効率的に伝導する適切な金属材料の幾つかの例は、銅、金、銀、すず、鉄、ニッケル、鉛などを含む。加えて、導電性リボンは、銅を保護するのみならず、太陽電池セルへのより良好な結合も提供する合金によって被覆されてもよい。適切な合金の幾つかの非制限的な例は、Pb/Sn、Pb/Sn/Ag、Sn/Ag、Bi/Sn/Agなどを含む。
【0032】
導電性バスリボンは、導電性接着剤(ECA)の使用および/またははんだの使用を含むが、これに限定されない当業者に公知のあらゆる適切な方法によって、太陽電池セルのストリップに取り付ける、すなわち、固定、定着、結合などすることができる。適切なECAの幾つかの非制限的な例は、アクリルベースECA、エポキシベースECAおよびシリコーンベースECAを含む。幾つかの実施の形態において、太陽電池セルの末端ストリップを形成するために、バスリボンを太陽電池セルのストリップにはんだ付けによって取り付けることができる。幾つかの実施の形態において、太陽電池セルの末端ストリップを形成するために、バスリボンを太陽電池セルのストリップにECAによって取り付けることができる。
【0033】
末端ストリップ太陽電池セルが形成されると、すなわち、バスリボンが太陽電池セルのストリップに電気的に取り付けられると、太陽電池セルのあらゆる数の中間ストリップを、少なくとも1つの末端ストリップにずれ重ねられた構成において接続することができる。幾つかの実施の形態において、太陽電池セルの中間ストリップは、太陽電池セルの2つの末端ストリップの間に配置される。幾つかの実施の形態において、複数の中間ストリップは、中間ストリップの一方の端部における第1の末端ストリップおよび中間ストリップの第2の反対側の端部における第2の末端ストリップの付加の前に、ずれ重ねられた構成において互いに接続される。太陽電池セルの中間ストリップは、太陽電池セルの末端ストリップとは異なり、バスリボンに直接取り付けられない。
【0034】
ここで図面を参照すると、本開示の
図2から
図11は、モジュールおよび/または太陽電池セルのずれ重ねられたストリップのストリングを形成するための、コスト効率がよく、より容易に大量生産することができかつ労力がより少ない、本明細書において説明される様々な方法を示している。加えて、製造されるモジュールおよび/または太陽電池セルのずれ重ねられたストリップのストリングは、変形させられない、すなわち、曲げられないまたは弓なりにされないかつ/または取付けの後にセルに亀裂および/または微小亀裂の発生を減少させる導電性バスリボンを有する。
【0035】
図2Aに示したように、幾つかの実施の形態において、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成するための本明細書に説明された方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法は、第1の末端ストリップ太陽電池セル218aを形成するために導電性バスリボン220を太陽電池セルのストリップに接合することを含んでもよい。太陽電池セルのストリップのずれ重ねられた構成214の形成の前にかつ/または太陽電池セルのストリップのずれ重ねられた構成214の形成とは別個に、バスリボン220は太陽電池セルのストリップに取り付けられる。第1の末端太陽電池セル218aがあらゆる付加的な太陽電池セルと組み合わされる前にかつ/または太陽電池セルのストリップ218bからfのストリング216の形成の前に、導電性リボン220が太陽電池セルのストリップに固定される。
【0036】
このような方法の上面
図200aおよび下面
図220bが
図2Aに示されており、太陽電池セルの少なくとも1つの中間ストリップ218bから218f(例えば、導電性バスリボンが取り付けられていない太陽電池セルのストリップ)が、第1の導電性リボン220を有する第1の末端太陽電池セル218aに接続される。下面
図200bに示したように、第1の導電性リボン220は、第1の末端ストリップ218a太陽電池セルの裏側および第1の末端ストリップ218a太陽電池セルの第1の遠位側端部214aに配置される。少なくとも第1の中間ストリップ太陽電池セル218bが、ずれ重ねられた形式で第1の末端ストリップ218a太陽電池セルの第2の近位側端部214bの表側に接続、接着および/またははんだ付けされる。太陽電池セルのあらゆる付加的な中間ストリップ218cから218fは、その後、ずれ重ねられた形式で太陽電池セルの隣接する中間ストリップに接続される(連続した点は、ストリングが、第1の末端ストリップ218a太陽電池セルと第2の末端ストリップ太陽電池セルとの間に配置された太陽電池セルのあらゆる数の中間ストリップを有してもよいことを表すことを意図したものである)。本明細書に説明された太陽電池セルの各ストリップは、当業者に公知のように、ずれ重ねられた形式で太陽電池セルの隣接するストリップに電気的に接続(接着、はんだ付けおよび/または隣接するストリップの間のタブ付きリボン)される。
【0037】
第2の導電性リボン222は、第2の末端ストリップ218g太陽電池セルを形成するために太陽電池セル218fの最後の中間ストリップの第2の近位側端部217bに付加される。ストリップ218aからe,218g太陽電池セルのストリング216は、ずれ重ねられた形式で、太陽電池セルの第1の末端ストリップ218aから、太陽電池セル218gの第2の末端ストリップまで延び、第1の導電性リボン220はストリング216の第1の遠位側端部213aに固定され、第2の導電性リボン222はストリング216の第2の近位側端部213b上にある。
【0038】
図2Aの上面
図200aから見ることができるように、幾つかの実施の形態において、第1の導電性リボン220は上面図では見えない。なぜならば、第1の導電性リボン220は、第1の末端ストリップ218a太陽電池セルの裏側に接続、特にはんだ付けされており、第1の末端ストリップ218a太陽電池セルの第1の遠位側端部214aを越えて突出していないからである。しかしながら、幾つかの実施の形態において、
図2の下面
図200bに示したように、第1の導電性リボン220は、幾つかの例において第1の末端ストリップ218a太陽電池セルの第1の遠位側端部214aを越えて突出してもよく、下面図および/または上面図において見えてもよい。
【0039】
幾つかの実施の形態において、
図2Bに示したように、ストリップ218が変形するのを制限および/または防止するために、ストリップ218へのバスリボン220の取付けの前にかつ/またはストリップ218へのバスリボン220の取付けの間に、ストリップ218の両側でないとしても少なくとも一方の側に矯正固定具225を配置することができる。矯正固定具225は、末端ストリップ218aを形成するためにバスリボン220をストリップ218に接続するプロセスの間にストリップ218がいかなる形式においても曲がる、弓なりになるかつ/または変形することを防止するために、十分な剛性を示しかつ/または太陽電池セルのストリップ218に対して十分な力を加えるように構成および設計されている。
【0040】
幾つかの実施の形態において、特に
図2Bに示したように、矯正固定具225は、ストリップの変形を制限および/または防止するために、バスリボンをストリップに取り付けるプロセスの間、太陽電池セルおよび/または太陽電池セルのストリップに十分な大きさの力を加えるように設計されたプレスであってもよい。
【0041】
幾つかの実施の形態において、本明細書に説明された矯正固定具は、ストリップにバスリボンを取り付けるプロセスの間、太陽電池セルおよび/または太陽電池セルのストリップより大きな剛さを維持することができる材料から成る1つのシートであってもよい。例えば、矯正固定具は、一般的にストリップへのバスリボンのはんだ付けおよび/または接着に関連したより高い温度に耐えることができる鉄および/またはステンレス鋼などの金属材料から形成されてもよい。幾つかの実施の形態において、1つのシートは、万力および/またはクランプまたはストリップおよび固定具の両方に力を加えることができるあらゆるその他の装置などのファスナを使用して、太陽電池セルのストリップに固定されてもよい。
【0042】
幾つかの実施の形態において、矯正固定具は、ボンディングを形成するために最初に高温に曝されたリボンと末端ストリップとの間のボンディングの冷却後に平坦になる湾曲形状に太陽電池ストリップを押し付ける予め湾曲した面に形成されてもよい。
【0043】
図2Cに示したように、ストリップ218へのバスリボン220の付加は、ストリングおよび/またはずれ重ねられたストリップの形成の前にかつ/またはストリングおよび/またはずれ重ねられたストリップの形成とは別個に、より平坦で、かつボンドがまだ存在しないために太陽電池セルの隣接する中間ストリップの間の結合に亀裂および/または微小亀裂を生じない末端ストリップを形成する。
【0044】
図3から
図5に示したように、幾つかの実施の形態において、本明細書に説明された方法は、太陽電池セルのあらゆるストリップを互いにずれ重ねられた構成において接続する前に太陽電池セルの、複数でないとしても少なくとも1つの第1の末端ストリップ(第1の導電性バスリボンを含む)を形成することを含んでもよい。
図3から
図5にさらに示したように、幾つかの実施の形態において、本明細書に説明された方法は、太陽電池セルのあらゆるストリップを互いにずれ重ねられた構成において接続する前に太陽電池セルの、複数でないとしても少なくとも1つの第2の末端ストリップ(第2の導電性バスリボンを含む)を形成することを含んでもよい。
【0045】
幾つかの実施の形態において、本明細書に説明された方法は、大規模生産に適していることがあり、大規模生産は、太陽電池セルの複数の第1の末端ストリップであって、各第1の末端ストリップは、その端部において第1の導電性バスリボンに接続された太陽電池セルのストリップを有する、太陽電池セルの複数の第1の末端ストリップとおよび/または太陽電池セルの複数の第2の末端ストリップであって、各第2の末端ストリップは、その端部において第2の導電性バスリボンに接続された太陽電池セルのストリップを有する、太陽電池セルの複数の第2の末端ストリップとの、予備製造を必要とすることがある。予備製造によって、複数の末端ストリップは、ずれ重ねられる前にかつ/またはあらゆる構成、特にずれ重ねられた構成において太陽電池セルのあらゆる付加的なストリップに接続される前に、形成される。太陽電池セルの第1および/または第2の末端ストリップにおける第1および第2の導電性バスリボンの配置は、変化してもよく、太陽電池セルの任意の末端ストリップの裏側または表側(太陽光が当たる側)および/または太陽電池セルの任意の末端ストリップの端部から突出してもよいまたは突出しなくてもよい形式のものを含む。
【0046】
図3において、太陽電池セルの複数の第1の末端ストリップ321a,321bが示されている。各第1の末端ストリップ321a,321bは、それぞれ太陽電池セル319a,319bの端部316a,316bに固定された、第1の導電性バスリボン320a,320bをそれぞれ有する。第1の導電性リボン320aは、太陽電池セルの第1の末端ストリップ321aのエッジを越えて突出することなく太陽電池セル319aの裏側に示されている。第1の導電性リボン320bは、太陽電池セルの第1の末端ストリップ321bのエッジを越えて突出して、太陽電池セル319bの裏側に示されている。
【0047】
図3は、太陽電池セル324の端部316cに固定された第2の導電性バスリボン322を有する太陽電池セルの少なくとも1つの第2の末端ストリップ323も示している。太陽電池セルの第2の末端ストリップ323のエッジを越えて突出した太陽電池セル324に配置された第2の導電性バスリボン322を有する太陽電池セルの第2の末端ストリップ323が示されている。
【0048】
図3に示された、太陽電池セルの末端ストリップの予備製造は、幾つかの実施の形態において、本明細書に説明された矯正固定具の使用を含んでもよい。幾つかの実施の形態において、
図3に示された、末端ストリップの予備製造は、矯正固定具の使用を含まなくてもよい。
【0049】
幾つかの実施の形態において、例えば
図4Aおよび
図4Bに示したように、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成するための本明細書に説明された方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法は、導電性リボン320a,320bを含む第1の末端太陽電池セル321a,321bを提供することにより開始することおよび/または導電性リボン320a,320bを含む第1の末端太陽電池セル321a,321bを最初に提供すること、を含んでもよい。
図4Aにおいて、第1の導電性リボン320aは、第1の末端太陽電池セル321aを形成するために太陽電池セル319aの裏側に固定され、第1の導電性リボン320aは、第1の末端太陽電池セル321aの上面図では見えていない。
図4Bにおいて、第1の導電性リボン320bは、第1の末端太陽電池セル321bを形成するために太陽電池セル319bの裏側に固定され、第1の導電性リボン320bは、第1の末端太陽電池セル321bの上面図において見えている。
【0050】
図4Aおよび
図4Bに示したように、第1および/または第2の末端ストリップ321a,321b,323のうちの少なくとも1つの形成の後、本明細書に説明された方法は、さらに、第1の末端ストリップ321a,321b太陽電池セルに太陽電池セルの少なくとも1つの中間ストリップ317aから317eを接続する工程を含んでもよい。太陽電池セルの少なくとも第1の中間ストリップ317aが、ずれ重ねられた形式で第1の末端ストリップ321a,321b太陽電池セルの第2の近位側端部316d,316eの表側に接続(例えば、接着、タブ付けおよび/またははんだ付け)される。太陽電池セルのあらゆる付加的な中間ストリップ317bから317eは、その後、ずれ重ねられた形式で太陽電池セルの隣接する中間ストリップに接続される(連続した点は、ストリングが、第1の末端ストリップ321a,321b太陽電池セルと第2の末端ストリップ323太陽電池セルとの間に配置された太陽電池セルのあらゆる数の中間ストリップを有してもよいことを表すことを意図したものである)。本明細書に説明された太陽電池セルの各中間ストリップは、当業者に公知のように、ずれ重ねられた形式で太陽電池セルの隣接するストリップに電気的に接続(接着、タブ付けおよび/またははんだ付け)される。
【0051】
図4Aおよび
図4Bにさらに示したように、第2の末端ストリップ323太陽電池セルは、太陽電池セルおよび/またはストリング315a,315bの第2の末端ストリップ323の近位側端部316cから延びる第2の導電性バスリボン322を備える最後の中間ストリップ317e太陽電池セルに接続される。ストリング315a,315bは、ずれ重ねられた形式で第1の末端ストリップ321a,321b太陽電池セルから第2の末端ストリップ323太陽電池セルまで延びておりかつストリング315a,315bの第1の遠位側端部316a,316bにおける第1の導電性バスリボン320およびストリング315a,315bの第2の近位側端部316cにおける第2の導電性バスリボン322を含む太陽電池セル317aからe,319a,319b,324のストリップの組合せを有するように示されている。
【0052】
図4Aから見ることができるように、幾つかの実施の形態において、第1の導電性バスリボン320aは上面図では見えない。なぜならば、第1の導電性バスリボン320aは、太陽電池セルの第1の末端ストリップ321aの裏側に接続、特にはんだ付けされており、太陽電池セルの第1の末端ストリップ321aの第1の遠位側端部316aを越えて突出していないからである。しかしながら、幾つかの実施の形態において、
図4Bに示したように、第1の導電性バスリボン320bは、太陽電池セルの第1の末端ストリップ321bの第1の遠位側端部316bを越えて突出してもよく、ストリング315bの下面図および/または上面図において見えていてもよい。
【0053】
幾つかの実施の形態において、例えば
図5Aおよび
図5Bに示したように、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成するための本明細書に説明された方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法は、導電性バスリボン320a,320bを有する太陽電池セルの第1の末端ストリップ321a,321bを提供することにより開始することおよび/または導電性バスリボン320a,320bを有する太陽電池セルの第1の末端ストリップ321a,321bを最初に提供すること、を含んでもよい。
図5Aにおいて、第1の導電性バスリボン320aは、第1の末端ストリップ321a太陽電池セルを形成するために太陽電池セル319aのストリップの裏側に固定され、第1の導電性バスリボン320aは、第1の末端ストリップ太陽電池セル321aの上面図では見えていない。
図5Bにおいて、第1の導電性バスリボン320bは、第1の末端ストリップ321b太陽電池セルを形成するために太陽電池セル319bのストリップの表側に固定され、第1の導電性バスリボン320bは、太陽電池セルの第1の末端ストリップ321bの上面図において見えている。
【0054】
図5Aおよび
図5Bに示したように、太陽電池セルの第1および/または第2の末端ストリップ321a,321b,323のうちの少なくとも1つの形成の後、本明細書に説明された方法は、幾つかの実施の形態において、太陽電池セルの少なくとも1つの中間ストリップ317aからeの付加および/または接続の前に太陽電池セルの第1の末端ストリップ321a,321bの少なくとも1つの側、特に図示したように少なくとも表側(太陽光が当たる側)に第1の矯正固定具325a,325bを配置する工程を含んでもよい。第1の矯正固定具325a,325bは、第1の中間ストリップ317aを第1の末端ストリップ321a,321bに接続するプロセスの間に第1の末端ストリップ321a,321bがいかなる形式においても曲がる、弓なりになるかつ/または変形することを防止するために、十分な剛性を示しかつ/または第1の末端ストリップ321a,321bに対して十分な力を加えるように構成および設計されている。これにより、少なくとも第1の中間ストリップ317aの接続前に、第1の矯正固定具325a,325bを第1の末端ストリップ321a,321bの少なくとも一方の側に配置することができ、少なくとも第1の中間ストリップ317aが第1の末端ストリップ321a,321bに電気的に接続されかつ固定されるまで第1の末端ストリップ321a,321bの少なくとも一方の側における位置にとどめることができる。実施の形態において、第1の矯正固定具325a,325bは、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成するプロセス全体の間、第1の末端ストリップ321a,321bの少なくとも一方の側に配置されてもよい。幾つかの実施の形態において、矯正固定具325a,325bは、第2の末端ストリップ323および/または付加的な中間ストリップ317bからeのうちのいずれかの接続前に、第1の末端ストリップ321a,321bの少なくとも一方の側から取り外されてもよい。
【0055】
さらに
図5Aおよび
図5Bに示したように、幾つかの実施の形態において、第1の矯正固定具325a,325bは、ずれ重ねられた形式での第1の中間ストリップ317aとの接続後に第1の末端ストリップ321a,321bから取り外される。あらゆる付加的な中間ストリップ317bから317eは、その後、ずれ重ねられた形式で隣接する中間ストリップに接続される(連続した点は、ストリングが、太陽電池セルの第1の末端ストリップ321a,321bと第2の末端ストリップ323との間に配置されたあらゆる数の中間ストリップを有してもよいことを表すことを意図したものである)。本明細書に説明された各中間ストリップは、当業者に公知のように、ずれ重ねられた形式で隣接するストリップに電気的に接続(接着、タブ付けおよび/またははんだ付け)される。
【0056】
さらにまた
図5Aおよび
図5Bに示したように、第2の矯正固定具330a,330bを、最後の中間太陽電池ストリップ317eへの第2の末端ストリップ323の付加および/または接続の前に第2の末端ストリップ323の少なくとも一方の側、特に図示したように少なくとも表側に配置することができる。第2の矯正固定具330a,330bは、第2の末端ストリップ323に最後の中間ストリップ317eを接続するプロセスの間に第2の末端ストリップ323が曲がる、弓なりになるおよび/またはあらゆる形式で変形することを防止するために十分な剛性を示すように構成および設計されている。これにより、少なくとも最後の中間ストリップ317eへの接続前に、第2の矯正固定具330a,330bを第2の末端ストリップ323の少なくとも一方の側に配置することができ、少なくとも最後の中間ストリップ317eが第2の末端ストリップ323に電気的に接続されかつ固定されるまで第2の末端ストリップ323の少なくとも一方の側における位置にとどめることができる。第2の末端ストリップ323は、ストリップ324および/または第2の末端ストリップ323および/またはストリング315a,315bの近位側端部316cから延びる第2の導電性リボン322を備えて最後の中間ストリップ317eに接続されている。ストリング315a,315bは、ずれ重ねられた形式で第1の末端ストリップ321a,321bから第2の末端ストリップ323まで延びておりかつストリング315a,315bの第1の遠位側端部316a,316bにおける第1の導電性リボン320およびストリング315a,315bの第2の近位側端部316cにおける第2の導電性リボン322を含む、太陽電池セルのストリップ317aからe,319a,319b,324の組合せを有する。
【0057】
図5Aから見ることができるように、幾つかの実施の形態において、第1の導電性リボン320aは上面図では見えない。なぜならば、第1の導電性リボン320aは、第1の末端ストリップ321aの裏側に接続、特にはんだ付けされており、第1の末端ストリップ321aの第1の遠位側端部316aを越えて突出していないからである。しかしながら、幾つかの実施の形態において、
図5Bに示したように、幾つかの実施の形態において、第1の導電性リボン320bは、幾つかの例において、第1の末端ストリップ321bの第1の遠位側端部316bを越えて突出してもよく、ストリング315bの下面図および/または上面図において見えていてもよい。
【0058】
ここで
図6から
図10を参照すると、導電性バスリボンは、接着剤を使用して、太陽電池セルの末端ストリップを形成するように太陽電池セルのストリップに接合される。太陽電池セル製造における使用および特に導電性リボンを太陽電池セルに電気的に接続および/または固定するために適したあらゆる接着剤を使用することができる。ある実施の形態では、使用される接着剤は、導電性接着剤である。
【0059】
幾つかの実施の形態において、例えば
図6に示したように、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成するための本明細書に説明された方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法は、太陽電池セルのずれ重ねられたストリップのストリングの形成の前に第1の末端ストリップ421a太陽電池セルを形成するために導電性バスリボン420を太陽電池セルのストリップ410aに接合することを含んでもよい。幾つかの実施の形態において、第1の末端ストリップ421a太陽電池セルが太陽電池セルのあらゆる付加的なストリップ410bからfと組み合わされる前にかつ/または太陽電池セルのずれ重ねられたストリップのストリング415の形成の前に、導電性バスリボン420が接着剤418によって太陽電池セルのストリップ410aに接着される。接着剤418を、導電性バスリボン420の少なくとも一方の側および/または太陽電池のストリップ410aの少なくとも一方の側に塗布することができる。接着剤418の実線として示されているが、接着剤は、点状、破線状および/または不連続パターンなどのあらゆる構成で導電性バスリボンおよび/または太陽電池セルのストリップに塗布されてもよいと考えられる。
【0060】
さらに
図6に示したように、太陽電池セルの第1の末端ストリップ421の形成後、すなわち、第1の導電性バスリボン420が太陽電池セルのストリップ410aに接着された後、太陽電池セルの少なくとも1つの中間ストリップ410bから410fは、ずれ重ねられた配列で太陽電池セルの第1の末端ストリップ421に電気的に接続される。例示したように、第1の導電性バスリボン420は、太陽電池セルの第1の末端ストリップ421の第1の遠位側端部416aに配置され、太陽電池セルの第1の中間ストリップ410bは、ずれ重ねられた形式で太陽電池セルの第1の末端ストリップ421の第2の近位側端部416bに接続、接着、タブ付けおよび/またははんだ付けされる。太陽電池セルのあらゆる付加的な中間ストリップ410cから410fは、その後、ずれ重ねられた形式で太陽電池セルの隣接する中間ストリップに接続される(連続した点は、ストリングが、第1の末端太陽電池セルと第2の末端太陽電池セルとの間に配置されたあらゆる数の中間太陽電池セルを有してもよいことを表すことを意図したものである)。本明細書に説明された太陽電池セルの各中間ストリップは、当業者に公知のように、ずれ重ねられた形式で、隣接する太陽電池セルに電気的に接続(接着、タブ付けおよび/またははんだ付け)される。
【0061】
第2の導電性バスリボン422は、第2の末端ストリップ423太陽電池セルを形成するために最後の中間ストリップ410f太陽電池セルの第2の近位側端部417bに接着される。第2のバスリボン422を太陽電池セルの最後の中間ストリップ410fと組み合せ、太陽電池セルの第2の末端ストリップ423を形成するために、第2の導電性バスリボン422および/または太陽電池セルの最後の中間ストリップ410fのあらゆる部分に、第2の接着剤419を塗布することができる。ストリング415は、ストリング415の第1の遠位側端部418aにおける第1の導電性バスリボン420およびストリング415の第2の近位側端部418bにおける第2の導電性バスリボン422を備える、第1の末端ストリップ421から始まりかつ中間ストリップを通って第2の末端ストリップ423まで延びる、太陽電池の複数のずれ重ねられたストリップを有する。
【0062】
幾つかの実施の形態において、ストリップ410aが変形するのを制限および/または防止するために、ストリップ410aへのバスリボン420の取付けの前および/またはストリップ410aへのバスリボン420の取付けの間に、ストリップ410aの少なくとも一方の側または両側に矯正固定具を配置することができる。
【0063】
幾つかの実施の形態において、例えば
図7に示したように、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成するための本明細書に説明された方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法は、ずれ重ねられた太陽電池セルのストリングの形成の前に第1の末端ストリップ521太陽電池セルを形成するために導電性バスリボン520を太陽電池セルのストリップ510aに接合することを含んでもよい。幾つかの実施の形態において、第1の末端ストリップ521が太陽電池セルのあらゆる付加的なストリップ510bからfと組み合わされる前にかつ/またはずれ重ねられた太陽電池セルのストリング515の形成の前に、導電性バスリボン520が接着剤518によって太陽電池セルのストリップ510aに接着される。接着剤518を、導電性バスリボン520の少なくとも一方の側および/または太陽電池セルのストリップ510aの少なくとも一方の側に塗布することができる。接着剤518の実線として示されているが、接着剤は、点状、破線状および/または不連続パターンなどのあらゆる構成で導電性バスリボンおよび/または太陽電池セルのストリップに塗布されてもよいと考えられる。
【0064】
さらに
図7に示したように、太陽電池セルの第1の末端ストリップ521の形成後、すなわち、第1の導電性バスリボン520が太陽電池セルのストリップ510aに接着された後、太陽電池セルの少なくとも1つの中間ストリップ510bからfへの第1の末端ストリップ521の付加および/または接続の工程の前に、第1の矯正固定具525が、第1の末端ストリップ521の少なくとも一方の側、特に図示したように第1の末端ストリップ521の少なくとも表側に配置される。第1の矯正固定具525は、第1の末端ストリップ521に第1の中間ストリップ510bを接着するプロセスの間に第1の末端ストリップ521が曲がる、弓なりになるおよび/またはあらゆる形式で変形することを防止するために十分な剛性を示すように構成および設計されている。これにより、少なくとも第1の中間ストリップ510bの接続前に、第1の矯正固定具525を第1の末端ストリップ521の少なくとも一方の側に配置することができ、少なくとも第1の中間ストリップ510bが第1の末端ストリップ521に電気的に接続されかつ固定されるまで第1の末端ストリップ521の少なくとも一方の側における位置にとどめることができる。実施の形態において、第1の矯正固定具525は、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成するプロセス全体の間、第1の末端ストリップ521の少なくとも一方の側に配置されてもよい。幾つかの実施の形態において、矯正固定具525は、太陽電池セルの第2の末端ストリップおよび/または付加的な中間ストリップ510bからfのうちのいずれかの接続前に、第1の末端ストリップ521の少なくとも一方の側から取り外されてもよい。
【0065】
さらに
図7に示したように、幾つかの実施の形態において、第1の矯正固定具525は、ずれ重ねられた形式での第1の中間ストリップ510bとの接続後に第1の末端ストリップ521から取り外される。あらゆる付加的な中間ストリップ510bからfは、その後、ずれ重ねられた形式で隣接する中間ストリップに接続される(連続した点は、ストリングが、第1の末端ストリップ521と第2の末端ストリップ523との間に配置されたあらゆる数の中間ストリップを有してもよいことを表すことを意図したものである)。本明細書に説明された各中間ストリップは、当業者に公知のように、ずれ重ねられた形式で隣接する太陽電池セルに電気的に接続(接着および/またははんだ付け)される。
【0066】
第2の導電性リボン522は、第2の末端ストリップ523を形成するために最後の中間ストリップ510fの第2の近位側端部517bに接着される。第2のリボン522を最後の中間ストリップ510fと組み合せ、第2の末端ストリップ523を形成するために、第2の導電性リボン522および/または最後の中間ストリップ510fのあらゆる部分に、第2の接着剤519を塗布することができる。太陽電池セルのストリング515は、ずれ重ねられた形式で第1の末端ストリップ521から第2の末端ストリップ523まで延びており、ストリング515の第1の遠位側端部518aにおける第1の導電性リボン520およびストリング515の第2の近位側端部518bにおける第2の導電性リボン522を含む。
【0067】
図8から
図10Bに示したように、幾つかの実施の形態において、本明細書に説明された方法は、あらゆるストリップをずれ重ねられた配列で互いに接続する前に、第1の導電性リボンを含む、複数でないとしても少なくとも1つの第1の末端ストリップを形成することを含んでもよい。さらに
図8から
図10Bに示したように、幾つかの実施の形態において、本明細書に説明された方法は、あらゆるストリップをずれ重ねられた配列で互いに接続する前に、第2の導電性リボンを含む、複数でないとしても少なくとも1つの第2の末端ストリップを形成することを含んでもよい。実施の形態において、本明細書に説明された方法は、大規模生産に適していてもよく、大規模生産は、あらゆるストリップを互いにずれ重ねられた配列で接続する前に、それぞれ第1の導電性リボンを有する複数の第1の末端ストリップおよび/またはそれぞれ第2の導電性リボンを有する複数の第2の末端ストリップを必要とすることがある。第1および/または第2の末端ストリップにおける第1および第2の導電性リボンの配置は、変化してもよく、任意の末端ストリップの裏側または表側および/または任意の末端ストリップの端部から突出してもよいまたは突出しなくてもよい形式のものを含む。
【0068】
図8において、太陽電池セルの第1および/または第2の末端ストリップ621a,621b,623の形成前に、第1の接着剤618は、第1の導電性リボン620および第1の太陽電池セル610の一部に塗布されて示されており、第2の接着剤619は、第2の導電性リボン622および第2の太陽電池セル611の一部に塗布されて示されている。
図8は、さらに、少なくとも1つの第1の末端ストリップ621a,621bの形成を示しており、第1の導電性リボン620a,620bは、太陽電池セル610a,610bの遠位側端部616a,616bに接着される。第1の末端ストリップ621aは、太陽電池セル610aの裏側に接着されかつ第1の太陽電池セル610aの遠位側端部616aを越えて突出していない第1の導電性リボン620aを有する。第1の末端ストリップ621bは、第1の太陽電池セル610bの端部616bを越えて突出した、太陽電池セル610bの裏側に接着された第1の導電性リボン620bを示している。
【0069】
図8は、太陽電池セル611の近位側端部616cに固定された第2の導電性リボン622を有する少なくとも1つの第2の末端ストリップ623も示している。第2の末端ストリップ623は、第2の末端ストリップ623の端部616cを越えて突出した、太陽電池セル624に接着された第2の導電性リボン622を有するように示されている。
【0070】
幾つかの実施の形態において、例えば
図9Aおよび
図9Bに示したように、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成するための本明細書に説明された方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法は、導電性リボン620a,620bを含む第1の末端ストリップ621a,621bを提供することにより開始することおよび/または導電性リボン620a,620bを含む第1の末端ストリップ621a,621bを最初に提供することを含んでもよい。
図9Aにおいて、第1の導電性リボン620aは、第1の末端ストリップ621aを形成するために太陽電池セルストリップ610aの裏側に第1の接着剤618によって接着され、第1の導電性リボン620aは、第1の末端ストリップ621aの上面図では見えていない。
図9Bにおいて、第1の導電性リボン620bは、第1の末端ストリップ621bを形成するために太陽電池セル619bの裏側に第2の接着剤619によって接着され、第1の導電性リボン620bは、第1の末端ストリップ621bの上面図において見えている。
【0071】
図9Aおよび
図9Bに示したように、第1および/または第2の末端ストリップ621a,621b,623のうちの少なくとも1つの形成の後、太陽電池セルの少なくとも1つの中間ストリップ612aからeが第1の末端ストリップ621a,621bに接続される。少なくとも第1の中間ストリップ612aが、ずれ重ねられた形式で第1の末端ストリップ621a,621bの第2の近位側端部616d,616eの表側に接続、接着および/またははんだ付けされる。あらゆる付加的な中間ストリップ612bから612eは、その後、ずれ重ねられた形式で隣接する中間ストリップに接続される(連続した点は、ストリングが、第1の末端ストリップ621a,621bと第2の末端ストリップ623との間に配置されたあらゆる数の中間ストリップを有してもよいことを表すことを意図したものである)。本明細書に説明された各中間ストリップは、当業者に公知のように、ずれ重ねられた形式で太陽電池セルの隣接するストリップに電気的に接続(接着および/またははんだ付け)される。
【0072】
さらに
図9Aおよび
図9Bに示したように、第2の末端ストリップ623は、太陽電池セル624および/または第2の末端ストリップ623および/またはストリング615a,615bの近位側端部616cから延びる第2の導電性リボン622を備えて最後の中間ストリップ612eに接続されている。ストリング615a,615bは、ずれ重ねられた形式で第1の末端ストリップ621a,621bから第2の末端ストリップ623まで延びておりかつストリング615a,615bの第1の遠位側端部616a,616bにおける第1の導電性リボン620およびストリング615a,615bの第2の近位側端部616cにおける第2の導電性リボン622を含む、太陽電池セル612aからe,619a,619b,624の組合せを有する。
【0073】
図9Aから見ることができるように、幾つかの実施の形態において、第1の導電性リボン620aは上面図では見えない。なぜならば、第1の導電性リボン620aは、第1の末端ストリップ621aの裏側に接続、特に接着されており、第1の末端ストリップ621aの第1の遠位側端部616aを越えて突出していないからである。しかしながら、
図9Bに示したように、幾つかの実施の形態において、第1の導電性リボン620bは、幾つかの例において、第1の末端ストリップ621bの第1の遠位側端部616bを越えて突出してもよく、ストリング615bの下面図および/または上面図において見えていてもよい。
【0074】
幾つかの実施の形態において、例えば
図10Aおよび
図10Bに示したように、太陽電池セルのずれ重ねられた配列を形成するための本明細書に説明された方法および/またはずれ重ねられた太陽電池セルを結合する方法は、接着された導電性リボン620a,620bを含む第1の末端ストリップ621a,621bを提供することにより開始することおよび/または接着された導電性リボン620a,620bを含む第1の末端ストリップ621a,621bを最初に提供することを含んでもよい。
図10Aにおいて、第1の導電性リボン620aは、第1の末端ストリップ621aを形成するために太陽電池セル610aのストリップの裏側に第1の接着剤618によって接着され、第1の導電性リボン620aは、第1の末端ストリップ621aの上面図では見えていない。
図10Bにおいて、第1の導電性リボン620bは、第1の末端ストリップ621bを形成するために太陽電池セル610bのストリップの裏側に第2の接着剤619によって接着され、第1の導電性リボン620bは、第1の末端ストリップ621bの上面図において見えている。
【0075】
図10Aおよび
図10Bに示したように、第1および/または第2の末端ストリップ621a,621b,623のうちの少なくとも1つの形成の後、少なくとも1つの中間ストリップ612aからeの付加および/または接続の前に第1の末端ストリップ621a,621bの少なくとも1つの側、特に図示したように少なくとも表側に第1の矯正固定具625a,625bが配置される。第1の矯正固定具625a,625bは、第1の末端ストリップ621a,621bに第1の中間ストリップ612aを接続するプロセスの間に第1の末端ストリップ621a,621bが曲がる、弓なりになるおよび/またはあらゆる形式で変形することを防止するために十分な剛性を示すように構成および設計されている。これにより、少なくとも第1の中間ストリップ612aの接続前に、第1の矯正固定具625a,625bを第1の末端ストリップ621a,621bの少なくとも一方の側に配置することができ、少なくとも第1の中間ストリップ612aが第1の末端ストリップ621a,621bに電気的に接続されかつ固定されるまで第1の末端ストリップ621a,621bの少なくとも一方の側における位置にとどめることができる。実施の形態において、第1の矯正固定具625a,625bは、太陽電池セルのストリップのずれ重ねられた配列を形成するプロセス全体の間、第1の末端ストリップ621a,621bの少なくとも一方の側に配置されてもよい。幾つかの実施の形態において、矯正固定具625a,625bは、第2の末端ストリップ623および/または付加的な中間ストリップ612bからeのうちのいずれかの接続前に、第1の末端ストリップ621a,621bの少なくとも一方の側から取り外されてもよい。
【0076】
さらに
図10Aおよび
図10Bに示したように、幾つかの実施の形態において、第1の矯正固定具625a,625bは、ずれ重ねられた形式での第1の中間ストリップ612aとの接続後に第1の末端ストリップ621a,621bから取り外される。あらゆる付加的な中間ストリップ612bから612eは、その後、ずれ重ねられた形式で隣接する中間ストリップに接続される(連続した点は、ストリングが、第1の末端ストリップ621a,621bと第2の末端ストリップ623との間に配置されたあらゆる数の中間ストリップを有してもよいことを表すことを意図したものである)。本明細書に説明された太陽電池セルの各中間ストリップは、当業者に公知のように、ずれ重ねられた形式で太陽電池セルの隣接するストリップに電気的に接続(接着および/またははんだ付け)される。
【0077】
さらにまた
図10Aおよび
図10Bに示したように、第2の矯正固定具630a,630bを、最後の中間ストリップ612eへの第2の末端ストリップ623の付加および/または接続の前に第2の末端ストリップ623の少なくとも一方の側、特に図示したように少なくとも表側に配置することができる。第2の矯正固定具630a,630bは、第2の末端ストリップ623に最後の中間ストリップ612eを接続するプロセスの間に第2の末端ストリップ623が曲がる、弓なりになるおよび/またはあらゆる形式で変形することを防止するために十分な剛性を示すように構成および設計されている。これにより、少なくとも最後の中間ストリップ617eへの接続前に、第2の矯正固定具630a,630bを第2の末端ストリップ623の少なくとも一方の側に配置することができ、少なくとも最後の中間ストリップ612eが第2の末端ストリップ623に電気的に接続されかつ固定されるまで第2の末端ストリップ623の少なくとも一方の側における位置にとどめることができる。第2の末端ストリップ623は、第2の末端ストリップ623および/またはストリング615a,615bの近位側端部616cから延びる第2の導電性リボン622を備えて最後の中間ストリップ612eに接続される。ストリング615a,615bは、ずれ重ねられた形式で第1の末端ストリップ621a,621bから第2の末端ストリップ623まで延びておりかつストリング615a,615bの第1の遠位側端部616a,616bにおける第1の導電性リボン620およびストリング615a,615bの第2の近位側端部616cにおける第2の導電性リボン622を含む、ストリップ612aからeの組合せを有する。
【0078】
図10Aから見ることができるように、幾つかの実施の形態において、第1の導電性リボン620aは上面図では見えない。なぜならば、第1の導電性リボン620aは、第1の末端ストリップ621aの裏側に接続、特にはんだ付けされており、第1の末端ストリップ621aの第1の遠位側端部616aを越えて突出していないからである。しかしながら、
図10Bに示したように、幾つかの実施の形態において、第1の導電性リボン620bは、幾つかの例において、第1の末端ストリップ621bの第1の遠位側端部616bを越えて突出してもよく、ストリング615bの下面図および/または上面図において見えていてもよい。
【0079】
図11Aおよび
図11Bは、バスリボンの取付け前に本明細書に説明されているように太陽電池セルのストリップ910の表面に配置された接着剤またははんだ920にエネルギ、すなわち熱エネルギ、光エネルギなどを供給するのに適したエネルギ装置940a,940bを示している。
図11Aにおいて、接着剤またははんだの連続的なビードまたはラインの配列が、ストリップ219のエッジ付近に形成される。
図11Bにおいて、接着剤またははんだの断続的な部分のみをエネルギに曝すように、装置940bと接着剤またははんだ920との間にマスキング装置930が配置されており、これにより、太陽電池セルのストリップ910の長さに沿って接着剤またははんだの不連続なパターンを形成する。マスキング装置930は、装置940bによって供給されるエネルギをブロックするように構成されている。マスキング装置930は、装置940に取り付けられてもよいかつ/または一時的に装置940bと接着剤/はんだ920との間に配置されてもよい。
【0080】
ここで
図12から
図15を参照すると、太陽電池モジュールおよびこのような太陽電池モジュールを形成する方法が示されており、太陽電池モジュールは、本明細書に説明されたバスリボンの剛性および/または剛さをさらに減じるためにスロットが設けられたバスリボンを有する。バスリボンの剛性および/または剛さを減じることによって、バスリボンがより柔軟となり、ストリップにより大きな剛さを加えることができないので、太陽電池セルの末端ストリップの変形の量も減少すると考えられる。
【0081】
図12Aに示したように、太陽電池モジュール1000は、太陽電池セル1015のずれ重ねられたストリング1016の配列を有するように形成することができ、各ストリング1016(より大きな第1の領域が太線で強調されている)は、太陽電池セル1015の複数のストリップ1018a,1018b(第2のより小さな領域が太線で強調されている)を有し、太陽電池セル1050の各隣接するストリップ1018a,1018bは、ずれ重ねられた構成で互いに接続されている。さらに
図12に示したように、各ストリング1016は、ストリング1016の反対側の端部、すなわち近位側端部1014aおよび遠位側端部1014bに配置された導電性バスリボン1020,1022を有する。導電性バスリボン1020,1022は、太陽電池セル1015のずれ重ねられたストリップ1018a,1018bのストリング1016によって発生された電気出力を伝送するように設計されている。
【0082】
図12は、少なくとも1つのスロット1025を有する導電性バスリボン1020,1022を示している。少なくとも1つのスロット1025は、バスリボン1020,1022の自由な外側エッジ1020a,1022aからバスリボン1020,1022の固定されたエッジ1020b,1022bに向かう方向に内方へ延びた、バスリボン1020,1022における孔または空所である。幾つかの実施の形態において、少なくとも1つのスロット1025の長手方向軸線lは、バスリボン1020,1022の長手方向軸線Lに対して概して垂直に延びている。幾つかの実施の形態において、少なくとも1つのスロットは、概して矩形である。
【0083】
幾つかの実施の形態において、導電性バスリボン1020,1022は、少なくとも1つのスロット1025のみを有してもよく、いかなる抜き孔も有さない。幾つかの実施の形態において、導電性バスリボン1020,1022は、少なくとも1つの抜き孔1026および少なくとも1つのスロット1025を有してもよい。幾つかの実施の形態において、抜き孔1026は、概して丸形および/または円形であってもよく、スロット1025は、概して矩形であってもよい。抜き孔1026は、シリコンおよびリボン材料の異なる熱膨張率によって生じる機械的応力の一部を解放するために役立つ。幾つかの実施の形態において、抜き孔の幾つかの列が設けられてもよく、これは、応力をさらに解放させる。幾つかの実施の形態において、リボンの部分は中実であってもよく、これにより、リボンは、リボンの背後における背景の色を遮ることができる。この場合、スロット1025は、リボンの中実部分における応力を解放するために役立つ。
【0084】
幾つかの実施の形態において、
図13に示したように、抜き孔1126を有するまたは有さないバスリボン1120を最初に形成することができ、太陽電池セルのストリップ1117に取り付けられ、これにより、太陽電池セルの末端ストリップ1118を形成する前に、スロット1125をバスリボン1120に付加することができる。具体的に示したように、幾つかの実施の形態において、バスリボン1120は、ストリップ1117に固定された第1のエッジ1120bに沿って配置された一列の抜き孔1126と、自由エッジ1120aに沿って断続的に配置されたスロット1125とを有してもよい。
【0085】
幾つかの実施の形態において、
図14に示したように、抜き孔1226を有するまたは有さないバスリボン1220を形成することができ、太陽電池セルのストリップ1217に取り付けられ、これにより、太陽電池セルの末端ストリップ1218を形成した後に、スロット1225をバスリボン1220に付加することができる。さらに別の実施の形態において、
図15に示したように、バスリボン1320は、太陽電池セルのストリップ1317に取り付けられ、これにより、太陽電池セルの末端ストリップ1318を形成する前に、抜き孔1326およびスロット1325の両方を有するように予め形成することができる。
【0086】
スロットおよび/または抜き孔は、あらゆる適切な方法を用いて導電性バスリボンに形成することができる。実施の形態において、スロットおよび/または抜き孔を打抜き加工によって形成することができる。スロットおよび/または抜き孔を形成するための導電性バスリボンの一部の打抜きまたは除去のプロセスは、機械的な打抜き加工および/またはレーザ切断加工などの複数の方法で行うことができる。幾つかの実施の形態において、スロットおよび抜き孔は、同じプロセスを用いて形成されてもよい、すなわち、パンチを用いて形成されてもよい。幾つかの実施の形態において、スロットおよび抜き孔は、異なるプロセスを用いて形成されてもよく、すなわち、スロットがレーザ切断プロセスによって形成されてもよくかつ抜き孔がパンチによって形成されてもよい。
【0087】
自由な外側エッジに沿ったバスリボンへのスロットの付加は、太陽電池セルのストリップの変形を減じることがある。幾つかの実施の形態において、スロットは、セルのストリップの変形を、スロットを有さない太陽電池セルのストリップと比較して約50%よりも多く減じる。幾つかの実施の形態において、スロットは、セルのストリップの変形を、スロットを有さない太陽電池セルのストリップと比較して約65%よりも多く減じる。幾つかの実施の形態において、スロットは、セルのストリップの変形を、スロットを有さない太陽電池セルのストリップと比較して約80%よりも多く減じる。上述のように、はんだ付けプロセスの間に加熱されたとき、太陽電池セルのシリコンおよびリボンの金属は異なる率で膨張する。なぜならば、これらは、異なる熱膨張率を有し、著しく異なる質量を有するからである。スロットの形成は、太陽電池セルのリボンとストリップとの間のはんだ付けされた接続の冷却によって生じる、接合された構成部材に生ぜしめられる張力を解放するために役立つ。抜き孔も、加熱および冷却サイクルの間に生ぜしめられる張力の解放を支援する。その結果、スロットおよび/または抜き孔を有するリボンにはんだ付けされた太陽電池セルのストリップは、著しくより小さなカッピングおよび変形を受け、ソリッドな電気接続および効率的な太陽電池モジュールを形成するために、本明細書に概説されたように、他のストリップに、より容易に結合することができる。
【0088】
開示の複数の実施の形態が図面に示されているが、開示はそれに限定されることは意図されていない。なぜならば、開示は、技術が許す程度に範囲が広く、明細書が同様に読まれることが意図されているからである。上記実施の形態のあらゆる組合せも考えられ、添付の請求項の範囲内である。したがって、上記説明は、限定するものとしてではなく、単に特定の実施の形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、添付の請求項の範囲内のその他の変更を想起するであろう。