特許第6861759号(P6861759)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861759
(24)【登録日】2021年4月1日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】通信端末、制御プログラム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20210412BHJP
   H04M 1/247 20210101ALI20210412BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   H04M1/00 R
   H04M1/247
   G06F13/00 610F
【請求項の数】10
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2019-106483(P2019-106483)
(22)【出願日】2019年6月6日
(65)【公開番号】特開2020-202440(P2020-202440A)
(43)【公開日】2020年12月17日
【審査請求日】2019年12月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100207778
【弁理士】
【氏名又は名称】阿形 直起
(72)【発明者】
【氏名】大鷹 理
(72)【発明者】
【氏名】矢島 康介
(72)【発明者】
【氏名】中島 智志
(72)【発明者】
【氏名】角 圭祐
(72)【発明者】
【氏名】牛嶋 一智
(72)【発明者】
【氏名】柏崎 裕子
(72)【発明者】
【氏名】寺島 三和
(72)【発明者】
【氏名】東藤 絵美
【審査官】 角張 亜希子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−259115(JP,A)
【文献】 特開2014−192625(JP,A)
【文献】 特開2018−026780(JP,A)
【文献】 特開2005−286476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F13/00
G08B19/00−31/00
H04M1/00
1/24−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部と、を有する通信端末であって、
前記記憶部の利用可能容量を取得する容量取得部と、
ユーザによる第1操作に応じて前記撮像部が起動されて撮像画面が表示された時の前記利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、前記送信先に第1通知メッセージを送信し、前記利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記送信先に第2通知メッセージを送信する通知送信部と、
前記撮像画面が表示された時の利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記撮像画面の表示の終了を指示する制御部と、を備え、
前記制御部は、ユーザによる第2操作に応じて、前記利用可能容量にかかわらず前記撮像部に画像を撮像させて前記記憶部に記憶させるとともに、当該画像と第1メッセージとを前記送信先に送信する、
ことを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記撮像画面が表示された時の利用可能容量が前記第1閾値以下であり且つ前記第2閾値よりも大きい場合、前記通信端末に、当該通信端末の利用者に注意を促す第1表示メッセージを表示し、前記利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記通信端末に第2表示メッセージを表示した後に前記撮像画面の表示の終了を指示する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記撮像画面が表示された後に前記利用可能容量が前記第2閾値以下になった場合、前記撮像画面におけるユーザによる第3操作に応じて前記撮像部が画像を撮像した後に、
前記通知送信部は、前記送信先に前記第2通知メッセージを送信し、
前記制御部は、前記撮像画面の表示の終了を指示する、
請求項1又は2に記載の通信端末。
【請求項4】
前記撮像部は、ユーザの選択に応じて静止画像撮像モード又は動画像撮像モードで起動可能であり、
前記制御部は、前記撮像部が起動される時の前記利用可能容量が前記第1閾値以下である場合、前記ユーザの選択にかかわらず前記静止画像撮像モードでの起動を前記撮像部に指示する、
請求項1−3の何れか一項に記載の通信端末。
【請求項5】
前記制御部は、前記利用可能容量が前記第1閾値以下である場合、前記利用可能容量が前記第2閾値以下となるまでの動画像の撮像可能時間を取得して前記撮像画面に表示させる、
請求項1−4の何れか一項に記載の通信端末。
【請求項6】
撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部と、を有する通信端末の制御プログラムであって、
前記記憶部の利用可能容量を取得し、
ユーザによる第1操作に応じて前記撮像部が起動されて撮像画面が表示された時の前記利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、前記送信先に第1通知メッセージを送信し、前記利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記送信先に第2通知メッセージを送信し、
前記撮像画面が表示された時の利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記撮像画面の表示の終了を指示し、
ユーザによる第2操作に応じて、前記利用可能容量にかかわらず前記撮像部に画像を撮像させて前記記憶部に記憶させるとともに、当該画像と第1メッセージとを前記送信先に送信する、
ことを前記通信端末に実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項7】
撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部と、を有する通信端末の制御方法であって、
前記記憶部の利用可能容量を取得し、
ユーザによる第1操作に応じて前記撮像部が起動されて撮像画面が表示された時の前記利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、前記送信先に第1通知メッセージを送信し、前記利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記送信先に第2通知メッセージを送信し、
前記撮像画面が表示された時の利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記撮像画面の表示の終了を指示し、
ユーザによる第2操作に応じて、前記利用可能容量にかかわらず前記撮像部に画像を撮像させて前記記憶部に記憶させるとともに、当該画像と第1メッセージとを前記送信先に送信する、
ことを含むことを特徴とする制御方法。
【請求項8】
撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部を有する通信端末であって、
前記記憶部の利用可能容量を取得する容量取得部と、
ユーザによる第1操作に応じてメッセージを送信するためのメッセージ画面が表示された時の前記利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、前記送信先に第1通知メッセージを送信し、前記利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記送信先に第2通知メッセージを送信する通知送信部と、
前記メッセージ画面が表示された時の利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記ユーザによるメッセージの送信を制限する制御部と、を備え、
前記制御部は、ユーザによる第2操作に応じて、前記利用可能容量にかかわらず前記撮像部に画像を撮像させて前記記憶部に記憶させるとともに、当該画像と第1メッセージとを前記送信先に送信する、
ことを特徴とする通信端末。
【請求項9】
撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部を有する通信端末の制御プログラムであって、
前記記憶部の利用可能容量を取得し、
ユーザによる第1操作に応じてメッセージを送信するためのメッセージ画面が表示された時の前記利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、前記送信先に第1通知メッセージを送信し、前記利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記送信先に第2通知メッセージを送信し、
前記メッセージ画面が表示された時の利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記ユーザによるメッセージの送信を制限し、
ユーザによる第2操作に応じて、前記利用可能容量にかかわらず前記撮像部に画像を撮像させて前記記憶部に記憶させるとともに、当該画像と第1メッセージとを前記送信先に送信する、
ことを前記通信端末に実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項10】
撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部を有する通信端末の制御方法であって、
前記記憶部の利用可能容量を取得し、
ユーザによる第1操作に応じてメッセージを送信するためのメッセージ画面が表示された時の前記利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、前記送信先に第1通知メッセージを送信し、前記利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記送信先に第2通知メッセージを送信し、
前記メッセージ画面が表示された時の利用可能容量が前記第2閾値以下である場合、前記ユーザによるメッセージの送信を制限し、
ユーザによる第2操作に応じて、前記利用可能容量にかかわらず前記撮像部に画像を撮像させて前記記憶部に記憶させるとともに、当該画像と第1メッセージとを前記送信先に送信する、
ことを含むことを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末、制御プログラム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、防犯のために、子供等の被管理者に防犯ブザーを携帯させることが行われていた。近年では、このような防犯ブザーに通信機能を付加し、防犯ブザーが鳴動した時に保護者等の管理者の端末に自動的にメッセージを送信する機能を備える通信端末も流通している。
【0003】
このような通信端末において、防犯ブザーが鳴動した時等の緊急時に、被管理者の詳細な状況を管理者に伝えることは、被管理者の保護等の観点から有用である。特許文献1には、防犯ブザーの作動に応じて画像を撮影し、防犯ブザー作動時に撮影した画像を他の携帯端末に送信することができる携帯端末が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019−41353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、電話やカメラ等の複数の機能を備える携帯電話等の通信端末を携帯する被管理者が増加している。一般に、そのような通信端末は共通の記憶装置を利用して電話やカメラ等の複数の機能を動作させており、多数の機能を動作させる場合や利用可能な記憶装置の容量が少ない場合には機能の利用が制限されることがある。したがって、そのような通信端末に防犯ブザーとしての機能を付加する場合、被管理者が緊急時に防犯ブザーの機能を利用できるようにするために、緊急時に必要な記憶装置の容量を確保することが必要となる。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決すべくなされたものであり、緊急時に必要な記憶装置の容量を適切に確保することを可能とする通信端末、制御プログラム及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る通信端末は、撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部と、を有する通信端末であって、記憶部の利用可能容量を取得する容量取得部と、ユーザによる第1操作に応じて撮像部が起動されて撮像画面が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、送信先に第1通知メッセージを送信し、利用可能容量が第2閾値以下である場合、送信先に第2通知メッセージを送信する通知送信部と、撮像画面が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、撮像画面の表示の終了を指示する制御部と、を備え、制御部は、ユーザによる第2操作に応じて、利用可能容量にかかわらず撮像部に画像を撮像させて記憶部に記憶させるとともに、画像と第1メッセージとを送信先に送信する、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る通信端末において、制御部は、撮像画面が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、通信端末に、通信端末の利用者に注意を促す第1表示メッセージを表示し、利用可能容量が第2閾値以下である場合、通信端末に第2表示メッセージを表示した後に撮像画面の表示の終了を指示する、ことが好ましい。
【0009】
また、本発明に係る通信端末において、撮像画面が表示された後に利用可能容量が第2閾値以下になった場合、撮像画面におけるユーザによる第3操作に応じて撮像部が画像を撮像した後に、通知送信部は、送信先に第2通知メッセージを送信し、制御部は、撮像画面の表示の終了を指示する、ことが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る通信端末において、撮像部は、ユーザの選択に応じて静止画像撮像モード又は動画像撮像モードで起動可能であり、制御部は、撮像部が起動される時の利用可能容量が第1閾値以下である場合、ユーザの選択にかかわらず静止画像撮像モードでの起動を撮像部に指示する、ことが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る通信端末において、制御部は、利用可能容量が第1閾値以下である場合、利用可能容量が第2閾値以下となるまでの動画像の撮像可能時間を取得して撮像画面に表示させる、ことが好ましい。
【0012】
本発明に係る制御プログラムは、撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部と、を備える通信端末の制御プログラムであって、記憶部の利用可能容量を取得し、ユーザによる第1操作に応じて撮像部が起動されて撮像画面が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、送信先に第1通知メッセージを送信し、利用可能容量が第2閾値以下である場合、送信先に第2通知メッセージを送信し、撮像画面が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、撮像画面の表示の終了を指示し、ユーザによる第2操作に応じて、利用可能容量にかかわらず撮像部に画像を撮像させて記憶部に記憶させるとともに、画像と第1メッセージとを送信先に送信する、ことを通信端末に実行させることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る制御方法は、撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部と、を備える通信端末の制御方法であって、記憶部の利用可能容量を取得し、ユーザによる第1操作に応じて撮像部が起動されて撮像画面が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、送信先に第1通知メッセージを送信し、利用可能容量が第2閾値以下である場合、送信先に第2通知メッセージを送信し、撮像画面が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、撮像画面の表示の終了を指示し、ユーザによる第2操作に応じて、利用可能容量にかかわらず撮像部に画像を撮像させて記憶部に記憶させるとともに、画像と第1メッセージとを送信先に送信する、ことを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明に係る通信端末は、撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部を有する通信端末であって、記憶部の利用可能容量を取得する容量取得部と、ユーザによる第1操作に応じてメッセージを送信するためのメッセージ画面が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、送信先に第1通知メッセージを送信し、利用可能容量が第2閾値以下である場合、送信先に第2通知メッセージを送信する通知送信部と、メッセージ画面が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、ユーザによるメッセージの送信を制限する制御部と、を備え、制御部は、ユーザによる第2操作に応じて、利用可能容量にかかわらず撮像部に画像を撮像させて記憶部に記憶させるとともに、画像と第1メッセージとを送信先に送信する、ことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る制御プログラムは、撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部を有する通信端末の制御プログラムであって、記憶部の利用可能容量を取得し、ユーザによる第1操作に応じてメッセージを送信するためのメッセージ画面が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、送信先に第1通知メッセージを送信し、利用可能容量が第2閾値以下である場合、送信先に第2通知メッセージを送信し、メッセージ画面が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、ユーザによるメッセージの送信を制限し、ユーザによる第2操作に応じて、利用可能容量にかかわらず撮像部に画像を撮像させて記憶部に記憶させるとともに、画像と第1メッセージとを送信先に送信する、ことを前記通信端末に実行させることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る制御方法は、撮像部と、メッセージの送信先を記憶する記憶部を有する通信端末の制御方法であって、記憶部の利用可能容量を取得し、ユーザによる第1操作に応じてメッセージを送信するためのメッセージ画面が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、送信先に第1通知メッセージを送信し、利用可能容量が第2閾値以下である場合、送信先に第2通知メッセージを送信し、メッセージ画面が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、ユーザによるメッセージの送信を制限し、ユーザによる第2操作に応じて、利用可能容量にかかわらず撮像部に画像を撮像させて記憶部に記憶させるとともに、画像と第1メッセージとを送信先に送信する、ことを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る通信端末、制御プログラム及び制御方法は、緊急時に必要な記憶装置の容量を適切に確保することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る通信端末の概要を説明するための模式図である。
図2】通信端末1の概略構成の一例を示す図である。
図3】通信端末1の外観を説明するための模式図である。
図4】送信先テーブルT1のデータ構造の一例を示す図である。
図5】ホーム画面500の一例を示す図である。
図6】カメラ画面の一例を示す図である。
図7】メール画面の一例を示す図である。
図8】緊急時処理の流れの一例を示すフロー図である。
図9】ホーム画面処理の流れの一例を示すフロー図である。
図10】カメラ画面表示処理の流れの一例を示すフロー図である。
図11】撮像処理の流れの一例を示すフロー図である。
図12】メール画面表示処理の流れの一例を示すフロー図である。
図13】画面遷移処理の流れの一例を示すフロー図である。
図14】撮像モード決定処理の流れの一例を示すフロー図である。
図15】カメラ画面640の一例を示す図である。
図16】撮像可能時間表示処理の流れの一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0020】
(本発明の概要説明)
図1は、本発明の一実施形態に係る通信端末の概要を説明するための模式図である。通信端末は、通常の多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)又は携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)としての機能を有するとともに、防犯ブザーとしての機能を有する。通信端末は、例えば、保護者等の管理者との日常及び緊急時の連絡手段として、子供等の被管理者であるユーザによって携帯される。
【0021】
通信端末は、カメラ起動操作及び緊急操作を受付ける。カメラ起動操作は、通信端末が備える撮像部を起動し、カメラ機能を利用するための操作であり、通信端末が備えるタッチパネル又はキーパッド等を介した操作である。通信端末は、ユーザによるカメラ起動操作に応じて撮像部が起動されて撮像画面が表示される(図1の(1))。撮像画面は、ユーザが画像を撮像するための画面である。なお、カメラ起動操作は、第1操作の一例である。
【0022】
通信端末は、通信端末が備える記憶装置の利用可能容量を取得する。通信端末は、撮像画面が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合(図1の(i))、管理者の送信先に第1通知メッセージを送信する(図1の(2))。第1閾値は、第2閾値よりも大きい値であり、例えば、400MBである。第2閾値は、1つの画像を記憶するために必要な容量よりも大きい値であり、例えば、50MBである。なお、画像を記憶するために必要な容量とは、画像を記憶してもなお通信端末の各種機能が正常に利用できるだけの記憶容量が確保される容量をいう。また、第1通知メッセージは、通信端末の利用可能容量が第1閾値を下回ったこと、又は利用可能容量が少ないことを示すメッセージである。
【0023】
通信端末は、撮像画面が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合(図1の(ii))、管理者の送信先に第2通知メッセージを送信するとともに、撮像画面の表示の終了を指示する(図1の(3))。第2通知メッセージは、通信端末の利用可能容量が第2閾値を下回ったこと、又は利用可能容量が著しく少ないことを示すメッセージである。
【0024】
緊急操作は、通信端末に備えられる防犯ブザー機能を利用するための操作であり、通信端末が備えるピン等の物理スイッチを介した操作である。通信端末は、ユーザによる緊急操作に応じて、大音量のブザー音を発するとともに、利用可能容量にかかわらず画像を撮像して記憶し、撮像した画像と緊急メッセージとを管理者の送信先に送信する(図1の(1))。緊急メッセージは、防犯ブザーが鳴らされたことを示すメッセージである。なお、緊急メッセージは、第1メッセージの一例であり、緊急操作は、第2操作の一例である。
【0025】
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る通信端末は、撮像画面が表示された時の利用可能容量が、画像を記憶するために必要な容量よりも大きい値である第2閾値以下である場合、撮像画面の表示の終了を指示する。このようにすることで、通信端末は、緊急時に必要な記憶装置の容量を確保することを可能とする。すなわち、利用可能容量が少ない状態でユーザがカメラ機能を使用して画像を記憶装置に保存した場合、緊急操作がなされたときに記憶容量が不足して画像を保存して送信することができず、管理者に被管理者の詳細な状況を伝えることができなくなる。本発明の一実施形態に係る通信端末は、撮像画面が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合に撮像画面の表示の終了を指示して画像の撮像を禁止することにより、緊急時に画像を保存するための記憶装置の容量を適切に確保することができる。
【0026】
また、本発明の一実施形態に係る通信端末は、撮像画面が表示された時の利用可能容量が第1閾値又は第2閾値以下である場合、メッセージの送信先に第1通知メッセージ又は第2通知メッセージを送信する。このようにすることで、通信端末は、記憶装置の容量が少なくなったことをあらかじめ管理者に通知し、管理者又はユーザに記憶装置の容量を管理させることにより緊急時に必要な記憶装置の容量を適切に確保することができる。
【0027】
なお、上述した図1の説明は、本発明の内容への理解を深めるための説明にすぎない。本発明は、具体的には、次に説明する各実施形態において実施され、且つ、本発明の原則を実質的に超えずに、さまざまな変形例によって実施されてもよい。このような変形例はすべて、本発明および本明細書の開示範囲に含まれる。
【0028】
(通信端末1の構成)
図2は、通信端末1の概略構成の一例を示す図である。通信端末1は、記憶部11、撮像部12、第1操作部13、第2操作部14、表示部15、音声出力部16、通信部17及び処理部18を備える。
【0029】
記憶部11は、プログラムまたはデータを記憶するためのデバイスであり、例えば、半導体メモリ装置である。記憶部11は、処理部18による処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。プログラムは、例えば、CD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記憶媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部11にインストールされる。
【0030】
撮像部12は、結像光学系、撮像素子及び画像処理部等を備える。結像光学系は、例えば光学レンズであり、被写体からの光束を撮像素子の撮像面上に結像させる。撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等であり、撮像面上に結像した被写体像の画像信号を出力する。画像処理部は、撮像素子によって生成された画像信号から所定のファイル形式の画像データを生成して出力する。
【0031】
第1操作部13は、ユーザによる通信端末1に対する緊急操作を受付けるためのデバイスであり、例えば、ピン形状の物理スイッチである。第1操作部13は、ピンが引き出されている状態と押し込まれている状態の2状態を有し、現在の状態を示す電気信号を定期的に処理部18に供給する。
【0032】
第2操作部14は、ユーザによる通信端末1に対する操作を受付けるためのデバイスであり、例えば、後述する表示部15と一体化されたタッチパネルである。第2操作部14は、キーパッド又はボタン等でもよい。第2操作部14は、ユーザによる文字、数字、記号等の入力操作を受付ける。第2操作部14は、ユーザによる操作を受付けた場合、その操作に対応する信号を生成し、処理部18に供給する。
【0033】
表示部15は、通信端末1のユーザに対して画像等を表示するデバイスであり、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイである。表示部15は、処理部18から供給されるデータに応じた画像等を表示する。
【0034】
音声出力部16は、例えば、スピーカである。音声出力部16は、処理部18から供給された電気信号を変換して音声出力する。
【0035】
通信部17は、ネットワークを介して通信端末1を他の通信端末と通信可能にする通信インタフェース回路を備える。通信部17が備える通信インタフェース回路は、LTE(Long Term Evolution)又は無線LANの通信インタフェース回路等である。通信部17は、処理部18から供給されたデータ及び音声信号を他の通信端末に送信し、他の通信端末から受信したデータ及び音声信号を処理部18に供給する。
【0036】
処理部18は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。処理部18は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、通信端末1の動作を統括的に制御する。処理部18は、DSP(Digital Signal Processor)、LSI(Large-Scaled IC)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等でもよい。処理部18は、記憶部11に記憶されているプログラムや第1操作部13及び第2操作部14の操作に基づいて通信端末1の各種処理が適切な手順で実行されるように、表示部15や通信部17の動作を制御する。処理部18は、記憶部11に記憶されているプログラムに基づいて処理を実行する。また、処理部18は、複数のプログラムを並列に実行することができる。
【0037】
処理部18は、緊急制御部181と、表示処理部182と、撮像処理部183と、メール処理部184と、容量取得部185と、通知送信部186と、制御部187とをその機能ブロックとして備える。これらの各部は、処理部18によって実行されるプログラムによって実現される機能ブロックである。これらの各部は、ファームウェアとして通信端末1に実装されてもよい。なお、緊急制御部181は制御部の一例である。
【0038】
図3は、通信端末1の外観について説明するための模式図である。
【0039】
通信端末1は、その表面に表示部15、表示部15と一体化された第2操作部14としてのタッチパネル141、及び第2操作部14としての物理ボタン142を備える。また、通信端末1は、その側面に1つのピン状の物理スイッチである第1操作部13を備える。第1操作部13には、ストラップ131が結わえ付けられており、ユーザは、ストラップ131を引くことにより第1操作部13を引き出す操作をすることができる。なお、第2操作部14としての物理ボタン142は、通信端末1の側面にさらに備えられてもよい。
【0040】
(各種データの説明)
図4は、記憶部11に記憶される、複数の送信先を管理する送信先テーブルT1のデータ構造の一例を示す図である。送信先テーブルT1は、ID、名称、電話番号、メールアドレス、管理者フラグ、通知フラグ等を互いに関連付けて記憶している。
【0041】
IDは、送信先テーブルT1に記憶された各送信先を識別するための識別情報である。名称は、各送信先の名称であり、例えば、各送信先に対応する通信端末の所有者の氏名等である。電話番号及びメールアドレスは、送信先の一例である。管理者フラグは、各送信先が保護者等の管理者の送信先であるか否かを示す情報である。通知フラグは、管理者の送信先についてのみ設定され、第1通知メッセージ及び第2通知メッセージを送信するか否かを設定する情報である。送信先テーブルT1は、管理者が第2操作部14を操作してデータを入力することにより記憶されてもよく、通信部17が外部サーバ(不図示)に予め登録されたデータを受信することにより記憶されてもよい。
【0042】
(各種画面の説明)
図5は、表示部15に表示されるホーム画面500の一例を示す図である。ホーム画面500は、通信端末1が起動された時に最初に表示される画面である。ホーム画面500は、ユーザによって物理ボタン142が押されるたびに表示されてもよい。
【0043】
ホーム画面500は、カメラ起動オブジェクト501と、メール起動オブジェクト502と、連絡先起動オブジェクト503とを含む。カメラ起動オブジェクト501、メール起動オブジェクト502及び連絡先起動オブジェクト503は、記憶部11に記憶されたカメラアプリケーション、メールアプリケーション及び連絡先アプリケーションをそれぞれ起動するためのオブジェクトである。
【0044】
図6(a)は、表示部15に表示されるカメラ画面600の一例を示す図である。カメラ画面600は、ホーム画面500が表示されている状態で、ユーザによる、カメラ起動オブジェクト501を選択するカメラ起動操作に応じて撮像部12が起動した時に表示される。
【0045】
カメラ画面600は、撮像画像601と、撮像オブジェクト602と、モード変更オブジェクト603とを含む。撮像画像601は、撮像対象となる画像である。ユーザによって撮像オブジェクト602を選択する撮像操作がなされた場合、撮像操作がなされた時に撮像画像601として表示されていた画像が撮像され、記憶部11に記憶される。モード変更オブジェクト603は、静止画像撮像モードと動画像撮像モードとを切り替えるためのオブジェクトである。撮像部12は、静止画像撮像モードでは静止画像を撮像可能であり、動画像撮像モードでは動画像を撮像可能である。図6(a)に示す例では、撮像部12は静止画像撮像モードであり、ユーザによるモード変更オブジェクト603を選択する操作に応じて動画像撮像モードに変更されることが示されている。なお、カメラ画面600は、撮像画面の一例であり、撮像操作は第3操作の一例である。
【0046】
図6(b)は、表示部15に表示されるカメラ画面610の一例を示す図である。カメラ画面610は、カメラ画面600が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値より大きい場合、カメラ画面600に代わり表示される。
【0047】
カメラ画面610は、カメラ画面600に第1警告メッセージ611と第1確認ボタン612とが重畳された画面である。第1警告メッセージ611は、記憶部11の記憶容量が少ないことを示すメッセージである。第1警告メッセージ611は、記憶部11の記憶容量が第1閾値以下であること、又は記憶容量の値を示すメッセージでもよい。第1確認ボタン612は、ユーザが第1警告メッセージを確認したことを示すためのボタンである。ユーザによる第1確認ボタン612を選択する操作がなされると、第1警告メッセージ611及び第1確認ボタン612が消去され、カメラ画面600が表示される。なお、第1警告メッセージは、第1表示メッセージの一例である。
【0048】
なお、第1警告メッセージ611及び第1確認ボタン612は、利用可能容量が第1閾値以下になってから一度だけ表示される。すなわち、カメラ画面610において、ユーザが第1確認ボタン612を選択してカメラ画面600が表示された後にホーム画面500に戻り、その後にカメラ起動操作がなされたとしてもカメラ画面610は表示されず、カメラ画面600が表示される。
【0049】
図6(c)は、表示部15に表示されるカメラ画面620の一例を示す図である。カメラ画面620は、カメラ画面600が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、カメラ画面600に代わり表示される。
【0050】
カメラ画面620は、カメラ画面600に第2警告メッセージ621と第2確認ボタン622とが重畳された画面である。第2警告メッセージ621は、記憶部11の記憶容量が著しく少ないために撮像することができないことを示すメッセージである。第2警告メッセージ621は、記憶部11の記憶容量が第2閾値以下であること、又は記憶容量の値を示すメッセージでもよい。第2確認ボタン622は、ユーザが第2警告メッセージ621を確認したことを示すためのボタンである。ユーザによる第2確認ボタン622を選択する操作がなされると、第2警告メッセージ621及び第2確認ボタン622が消去されるとともに、カメラ画面600の表示の終了が指示され、ホーム画面500が表示される。なお、第2警告メッセージは、第2表示メッセージの一例である。
【0051】
なお、通信端末1は複数のアプリケーションを同時に(バックグラウンドで)実行するため、カメラ画面600が表示されている時に利用可能容量が変動することがある。例えば、カメラ画面600が表示されている時にメールを受信することで、利用可能容量が変動する。カメラ画面600が表示されている時に利用可能容量が第2閾値以下となった場合、ユーザによる撮像操作に応じて撮像された画像が記憶された後にカメラ画面620が表示される。このようにすることで、撮影中に利用可能容量が低下してもユーザは必ず1枚の写真を撮影することができ、ユーザ体験を損なうことなく記憶装置の容量を確保することができる。
【0052】
図6(d)は、表示部15に表示されるカメラ画面630の一例を示す図である。カメラ画面630は、カメラ画面600においてユーザによるモード変更オブジェクト603を選択する操作がなされたことに応じて表示される、動画像撮像モードに対応する画面である。
【0053】
カメラ画面630は、撮像画像631と、撮像開始オブジェクト632と、モード変更オブジェクト633と、撮像時間634とを含む。撮像画像631は、撮像対象となる画像である。ユーザによる撮像開始オブジェクト632を選択する操作がなされた場合、その操作以降に撮像画像631として表示される画像によって構成される動画像が撮像される。また、撮像開始オブジェクト632を選択する操作がなされてからの経過時間が撮像時間634として表示される。モード変更オブジェクト633は、静止画像撮像モードと動画像撮像モードとを切り替えるためのオブジェクトである。
【0054】
図7(a)は、表示部15に表示されるメール画面700の一例を示す図である。メール画面700は、ホーム画面500が表示されている状態で、ユーザによる、メール起動オブジェクト502を選択するメール起動操作に応じて表示される。なお、メール画面700は、メッセージ画面の一例である。
【0055】
メール画面700は、1つ以上のスレッド表示オブジェクト701を含む。スレッド表示オブジェクト701は、メールの送受信先ごとに設けられ、各送受信先とのメールの内容を一覧する画面であるスレッド画面730を表示するためのオブジェクトである。
【0056】
図7(b)は、表示部15に表示されるメール画面710の一例を示す図である。メール画面710は、メール起動オブジェクト502が選択された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合、メール画面700に代わり表示される。
【0057】
メール画面710は、メール画面700に第1警告メッセージ711と第1確認ボタン712とが重畳された画面である。第1警告メッセージ711は、通信端末1の利用者に注意を促すために表示される、記憶部11の記憶容量が少ないことを示すメッセージである。第1警告メッセージ711は、記憶部11の記憶容量が第1閾値以下であること、又は記憶容量の値を示すメッセージでもよい。第1確認ボタン712は、ユーザが第1警告メッセージ711を確認したことを示すためのボタンである。ユーザによる第1確認ボタン712を選択する操作がなされると、第1警告メッセージ711及び第1確認ボタン712が消去され、メール画面700が表示される。
【0058】
なお、メール画面710は、カメラ画面610と同様、利用可能容量が第1閾値以下になってから一度だけ表示される。
【0059】
図7(c)は、表示部15に表示されるメール画面720の一例を示す図である。メール画面720は、メール起動オブジェクト502が選択された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、メール画面700に代わり表示される。
【0060】
メール画面720は、メール画面700に第2警告メッセージ721と第2確認ボタン722とが重畳された画面である。第2警告メッセージ721は、記憶部11の記憶容量が著しく少ないためにメールを送受信できないことを示すメッセージである。第2警告メッセージ721は、記憶部11の記憶容量が第2閾値以下であること、又は記憶容量の値を示すメッセージでもよい。第2確認ボタン722は、ユーザが第2警告メッセージ721を確認したことを示すためのボタンである。ユーザによる第2確認ボタン722を選択する操作がなされると、第2警告メッセージ721及び第2確認ボタン722が消去され、メール画面700が表示される。
【0061】
図7(d)は、表示部15に表示されるスレッド画面730の一例を示す図である。スレッド画面730は、ユーザによるスレッド表示オブジェクト701を選択する操作に応じて表示される。
【0062】
スレッド画面730は、戻るボタン731とメール内容732とテキスト入力ボックス733と送信ボタン734とを含む。戻るボタン731は、メール画面700を表示するためのボタンである。メール内容732は、送受信したメールの内容を吹き出し形式で表示するものである。テキスト入力ボックス733は、ユーザがメールの内容であるテキストを入力するためのオブジェクトである。送信ボタン734は、テキスト入力ボックス733に入力されたテキストを内容とするメールを送信するためのボタンである。なお、スレッド画面730が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、送信ボタン734は選択できない態様で表示され、送信ボタン734を選択する操作に基づくメールの送信が制限される。送信ボタン734が選択できない態様で表示されるか否かは、メール画面700が表示された時の利用可能容量に基づいて決定されてもよい。
【0063】
なお、スレッド画面730が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、メール画面720と同様に第2警告メッセージ及び第2確認ボタンがスレッド画面730に重畳される。また、ユーザによって戻るボタン731が選択された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、メール画面700に代わりメール画面720が表示される。すなわち、利用可能容量が第2閾値以下である場合、画面が遷移するたびに遷移後の画面に第2警告メッセージ及び第2確認ボタンが表示される。
【0064】
(各種処理の流れ)
図8は、通信端末1による緊急制御処理の流れの一例を示すフロー図であり、図9は、通信端末1によるホーム画面処理の流れの一例を示すフロー図である。緊急制御処理及びホーム画面処理は、互いに非同期に並行して実行される。また、これらの処理は、あらかじめ記憶部11に記憶されているプログラムに基づいて、処理部18が通信端末1の各構成要素と協働することにより実行される。
【0065】
まず、図8を参照して緊急制御処理について説明する。まず、通信端末1の緊急制御部181は、ユーザによる緊急操作を受付ける(S101)。緊急制御部181は、第1操作部13の状態を監視する。
【0066】
緊急制御部181は、ユーザによる緊急操作があったか否かを判定する(S102)。緊急制御部181は、ピン形状の第1操作部13が押し込まれた状態から引き出された状態に遷移したか否かを判定する。
【0067】
緊急制御部181は、緊急操作があったと判定した場合(S102−Y)、音声出力部16を介してブザー音を発生させる(S103)。緊急制御部181は、第1操作部13が再び押し込まれた状態に遷移するまでブザー音を継続して発生させる。緊急制御部181は、緊急操作がなかったと判定した場合(S102−N)、S101に戻り、継続して緊急操作を受付ける。なお、「Y」及び「N」は、それぞれ判定結果が「Yes」及び「No」であることを意味し、以降も同様とする。
【0068】
続いて、緊急制御部181は、撮像部12を起動して、画像を撮像させる(S104)。緊急制御部181は、記憶部11の利用可能容量にかかわらず、画像を撮像させる。緊急制御部181によって撮像される画像は、静止画像でもよく、所定長の動画像でもよい。
【0069】
続いて、緊急制御部181は、記憶済フラグが設定されているか否かを判定する(S105)。記憶済フラグは、記憶部11において設定されるフラグであり、後述するように、緊急操作に応じて撮像された画像が記憶された後に利用可能容量が第2閾値以下である場合に設定されるフラグである。
【0070】
緊急制御部181は、記憶済フラグが設定されていないと判定した場合(S105−N)、撮像した撮像画像を記憶部11に記憶する(S106)。このように、通信端末1は、記憶済フラグに応じて画像を記憶することにより、利用可能容量が少ない場合でも少なくとも1つの撮像画像を記憶しつつ、緊急操作が複数回行われた場合に大量の画像が記憶されて通信端末1の動作に影響することを防ぐことができる。なお、記憶済フラグが設定されていると判定した場合(S105−Y)、緊急制御処理はS107に進む。
【0071】
続いて、緊急制御部181は、撮像画像と緊急メッセージとを管理者の送信先に送信する(S107)。緊急制御部181は、送信先テーブルT1を参照して、管理者の電話番号またはメールアドレスを送信先として取得する。続いて、緊急制御部181は、撮像画像を添付した、緊急メッセージを含む電子メール又はSMS(Short Message Service)を取得した送信先に送信する。
【0072】
続いて、緊急制御部181は、利用可能容量が第2閾値以下であるか否かを判定し(S108)、第2閾値以下であると判定した場合(S108−Y)、記憶済フラグを設定し(S109)、一連の処理を終了する。
【0073】
続いて、図9を参照してホーム画面処理について説明する。まず、表示処理部182は、ホーム画面500を表示する(S201)。例えば、表示処理部182は、通信端末1の電源が入って通信端末1が起動したこと、又は、ユーザによる物理ボタン142を押す操作に応じて、表示部15にホーム画面500を表示する。
【0074】
続いて、表示処理部182は、ユーザによる第2操作部14に対する操作を受付ける(S202)。
【0075】
表示処理部182は、ユーザによる操作があった場合、その操作がカメラ起動操作であるか否かを判定する(S203)。カメラ起動操作であると判定した場合(S203−Y)、カメラ画面表示処理が実行される(S204)。カメラ画面表示処理の詳細は後述する。
【0076】
表示処理部182は、ユーザによる操作がカメラ起動操作でないと判定した場合(S203−N)、その操作がメール起動操作であるか否かを判定する(S205)。メール起動操作であると判定した場合(S205−Y)、メール画面表示処理が実行される(S207)。メール画面表示処理の詳細は後述する。
【0077】
ユーザによる操作がメール起動操作でないと判定した場合(S205−N)、その操作に応じた処理が実行される(S206)。操作に応じた処理は、例えば、連絡先起動オブジェクト503を選択する操作に応じて連絡先アプリケーションを起動する処理等である。S204、S206又はS207の処理が実行された後、表示処理部182は再びホーム画面を表示する(S201)。
【0078】
図10は、カメラ画面表示処理の流れの一例を示すフロー図である。カメラ画面表示処理は、ホーム画面処理のS204において実行される。
【0079】
まず、表示処理部182がカメラ起動操作を受付けたことに応じて、撮像処理部183は、撮像部を起動するとともに、表示部15にカメラ画面600を表示する(S301)。
【0080】
続いて、容量取得部185は、カメラ画面600が表示された時の利用可能容量を取得する(S302)。
【0081】
利用可能容量が第2閾値以下である場合(S303−Y)、通知送信部186は、管理者の送信先に第2通知メッセージを送信する(S304)。通知送信部186は、連絡先テーブルT1を参照し、管理者フラグが設定されている電話番号又はメールアドレスを送信先として取得する。続いて、通知送信部186は、取得した送信先に通知フラグが設定されているか否か(すなわち、「通知有」であるか否か)を判定する。通知フラグが設定されていると判定された場合、通知送信部186は、通信部17を介して、取得した送信先に第2通知メッセージを送信する。なお、通知フラグが設定されていないと判定した場合、通知送信部186は第2通知メッセージを送信しない。
【0082】
続いて、制御部187は、表示部15に第2警告メッセージを表示する(S305)。制御部187は、カメラ画面600に第2警告メッセージ621及び第2確認ボタン622を重畳して、カメラ画面620を表示する。なお、S304及びS305の処理は同時に実行されてもよく、S305の処理の後にS304の処理が実行されてもよい。
【0083】
続いて、制御部187は、撮像処理部183にカメラ画面600の表示の終了を指示し(S306)、カメラ画面表示処理を終了する。制御部187は、ユーザによる第2確認ボタン622を選択する操作に応じて、第2警告メッセージ621及び第2確認ボタン622を消去するとともに、撮像処理部183にカメラ画面600の表示の終了を指示する。
【0084】
利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値よりも大きい場合(S303−N、S307−Y)、通知送信部186は、通知済フラグが設定されているか否かを判定する(S308)。通知済フラグは、利用可能容量が第1閾値以下となってから第1通知メッセージが送信された場合に設定されるフラグである。
【0085】
通知済フラグが設定されていないと判定した場合(S308−N)、通知送信部186は、管理者の送信先に第1通知メッセージを送信する(S309)。第1通知メッセージは、第2通知メッセージと同様に、管理者に通知フラグが設定されている場合に送信される。
【0086】
続いて、制御部187は、表示部15に第1警告メッセージを表示する(S310)。カメラ画面600に第1警告メッセージ611及び第1確認ボタン612を重畳して、カメラ画面610を表示する。なお、S309及びS310の処理は同時に実行されてもよく、S310の処理の後にS309の処理が実行されてもよい。
【0087】
S310の後に、又は、利用可能容量が第1閾値より大きい場合(S307−N)若しくは通知済フラグが設定されていると判定された場合(S308−Y)、撮像処理が実行され(S311)、カメラ画面表示処理は終了する。撮像処理の詳細は後述する。
【0088】
なお、カメラ画面表示処理において、通知送信部186は、通知済フラグが設定されているか否かに拘らず第1通知メッセージを送信してもよい。この場合、S308は実行されず、カメラ画面600が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下である場合(S307−Y)、S309とS310が実行される。このようにすることで、通信端末1は、ユーザ又は管理者に記憶装置の容量を管理することをより強く促すことができ、記憶装置の容量を確保することを可能とする。なお、S309及びS310の処理は同時又は任意の順序で実行されてよい。
【0089】
図11は、撮像処理の流れの一例を示すフロー図である。撮像処理は、カメラ起動処理のS311において実行される。撮像処理が開始される時には、表示部15にはカメラ画面600が表示されている。
【0090】
まず、容量取得部185は、カメラ画面600が表示された後の利用可能容量を取得する(S401)。
【0091】
制御部187は、取得された利用可能容量が第2閾値以下である場合(S402−Y)、撮像禁止フラグを設定する(S403)。撮像禁止フラグは、カメラ画面600が表示された後に利用可能容量が第2閾値以下になった場合に設定されるフラグである。
【0092】
S403の後、又は、利用可能容量が第2閾値より大きい場合(S402−N)、撮像処理部183は、ユーザによる第2操作部14に対する操作を受付ける(S404)。撮像処理部183は、ユーザによる撮像操作又はカメラ画面600の表示を終了させる終了操作の何れかを受付ける。なお、撮像処理部183は、モード変更オブジェクト603を選択する操作等の他の操作を受付けてもよい。
【0093】
撮像処理部183は、撮像操作を受付けた場合(S405−Y)、画像を撮像し、撮像画像を記憶部11に記憶する(S406)。撮像処理部183は、撮像操作でない操作を受付けた場合(S405−N)、すなわち、終了操作を受付けた場合、カメラ画面600の表示を終了し、撮像処理を終了する。なお、撮像処理部183は、撮像操作及び終了操作とは異なる操作を受付けた場合は、その操作に対応する処理を実行してもよい。
【0094】
続いて、制御部187は、撮像禁止フラグが設定されているか否かを判定する(S407)。制御部187は、撮像禁止フラグが設定されていないと判定した場合(S407−N)、S401に戻る。
【0095】
制御部187は、撮像禁止フラグが設定されていると判定した場合(S407−Y)、第2警告メッセージを表示し(S408)、撮像処理を終了する。制御部187は、カメラ画面600に第2警告メッセージ621及び第2確認ボタン622を重畳して、カメラ画面620を表示する。制御部187は、第2確認ボタン622を選択する操作に応じて、第2警告メッセージ621及び第2確認ボタン622を消去するとともに、撮像処理部183にカメラ画面600の表示の終了を指示する。
【0096】
図12は、メール画面表示処理の流れの一例を示すフロー図である。メール画面表示処理は、ホーム画面処理のS207において実行される。
【0097】
まず、メール処理部184は、メール画面700を表示する(S501)。
【0098】
続いて、容量取得部185は、メール画面700が表示された時の利用可能容量を取得する(S502)。
【0099】
通知送信部186は、取得された利用可能容量が第2閾値以下である場合(S503−Y)、図10のS304と同様に、管理者の送信先に第2通知メッセージを送信する(S504)。
【0100】
続いて、制御部187は、表示部15に第2警告メッセージを表示する(S505)。制御部187は、メール画面700に第2警告メッセージ721及び第2確認ボタン722を重畳して、メール画面720を表示する。なお、S504及びS505の処理は同時に実行されてもよく、S505の処理の後にS504の処理が実行されてもよい。
【0101】
通知送信部186は、利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値より大きい場合(S503−N、S506−Y)、通知済フラグが設定されているか否かを判定する(S507)。
【0102】
通知送信部186は、通知済フラグが設定されていないと判定した場合(S507−N)、図10のS308と同様に、第1通知メッセージを送信する(S508)。
【0103】
続いて、制御部187は、表示部15に第1警告メッセージを表示する(S509)。制御部187は、メール画面700に第1警告メッセージ711及び第1確認ボタン712を重畳して、メール画面710を表示する。なお、S508及びS509の処理は同時に実行されてもよく、S509の処理の後にS508の処理が実行されてもよい。
【0104】
S505若しくはS509の後、又は、取得された利用可能容量が第1閾値より大きい場合(S506−N)、メール処理部184は、ユーザによる第2操作部14に対する操作を受付ける(S510)。メール処理部184は、ユーザによる画面遷移操作又はメール画面700の表示を終了させる終了操作を受付ける。画面遷移操作は、メール画面700においてスレッド表示オブジェクト701を選択する操作又はスレッド画面730において戻るボタン731を選択する操作である。
【0105】
メール処理部184は、画面遷移操作を受付けた場合(S511−Y)、画面遷移処理を実行し(S512)、S510へ戻る。画面遷移処理の詳細は後述する。
【0106】
メール処理部184は、受付けた操作が遷移操作でない場合(S511−N)、すなわち終了操作である場合、メール画面700又はスレッド画面730の表示を終了し、メール画面表示処理を終了する。
【0107】
図13は、画面遷移処理の流れの一例を示すフロー図である。画面遷移処理は、メール画面表示処理のS512において実行される。
【0108】
まず、メール処理部184は、画面遷移操作がスレッド画面730への遷移操作であるか否かを判定する(S601)。メール処理部184は、メール画面表示処理のS510で受け付けた画面遷移操作がメール画面700においてスレッド表示オブジェクト701を選択する操作である場合に、画面遷移操作がスレッド画面730への遷移操作であると判定する。メール処理部184は、受付けた画面遷移操作がスレッド画面730において戻るボタン731を選択する操作である場合に、画面遷移操作がスレッド画面730への表示操作でない、すなわち、メール画面700への遷移操作であると判定する。
【0109】
続いて、メール処理部184は、画面遷移操作がスレッド画面730への遷移操作である場合(S601−Y)、スレッド画面730を表示する(S602)。メール処理部184は、選択されたスレッド表示オブジェクト701に対応するスレッド画面730を表示する。
【0110】
続いて、容量取得部185は、スレッド画面730が表示された時の利用可能容量を取得する(S603)。
【0111】
利用可能容量が第2閾値以下である場合(S604−Y)、制御部187は、第2警告メッセージを表示する(S605)。制御部187は、第2警告メッセージと第2確認ボタンをスレッド画面730に重畳して表示する。
【0112】
続いて、制御部187は、メールの送信を制限し(S606)、画面遷移処理を終了する。制御部187は、メール処理部184に、スレッド画面730の送信ボタン734を選択できない態様で表示させることにより、スレッド画面730における、ユーザによるメールの送信を制限する。
【0113】
利用可能容量が第2閾値より大きい場合(S604−N)、画面遷移処理は終了する。
【0114】
メール処理部184は、画面遷移操作がスレッド画面730への遷移操作でない場合(S601−N)、すなわち、画面遷移操作がメール画面700への遷移操作である場合、メール画面700を表示する(S607)。
【0115】
続いて、容量取得部185は、メール画面700が表示された時の利用可能容量を取得する(S608)。
【0116】
利用可能容量が第2閾値以下である場合(S609−Y)、制御部187は、第2警告メッセージを表示し(S610)、画面遷移処理を終了する。制御部187は、メール画面700に第2警告メッセージと第2確認ボタンを重畳してメール画面720を表示する。
【0117】
利用可能容量が第2閾値より大きい場合(S609−N)、画面遷移処理は終了する。
【0118】
なお、S603及びS608において利用可能容量を取得せずに、メール画面表示処理のS501で取得したメール画面700が表示された時の利用可能容量が用いられてもよい。
【0119】
以上説明したように、通信端末1は、カメラ画面600が表示された時の利用可能容量が、画像を記憶するために必要な容量よりも大きい値である第2閾値以下である場合、カメラ画面600の表示の終了を指示する。このようにすることで、通信端末1は、緊急時に必要な記憶装置の容量を適切に確保することを可能とする。
【0120】
また、通信端末1は、カメラ画面600が表示された時の利用可能容量が第1閾値又は第2閾値以下である場合、第1警告メッセージ又は第2警告メッセージを表示部15に表示する。このようにすることで、通信端末1は、ユーザに対して利用可能容量の確保を促し、記憶装置の容量を適切に確保することを可能とする。
【0121】
また、通信端末1は、カメラ画面600が表示された後に利用可能容量が第2閾値以下になった場合、ユーザによる撮像操作に応じて画像が撮像され、撮像画像が記憶された後に第2通知メッセージを送信し、カメラ画面600の表示の終了を指示する。このようにすることで、通信端末1は、写真を撮影しようとしてカメラ起動操作をしたユーザのユーザ体験を損なうことなく適切に記憶装置の容量を管理することを可能とする。
【0122】
また、通信端末1は、メール画面700又はスレッド画面730が表示された時の利用可能容量が第2閾値以下である場合、ユーザによるこれらの画面における操作に基づくメールの送信を制限する。このようにすることで、通信端末1は、緊急時に必要な記憶装置の容量を適切に確保することを可能とする。
【0123】
なお、上述した説明では、容量取得部185は、各種画面が表示された後にそれらの画面が表示された時の利用可能容量を取得したが、これに限られない。例えば、容量取得部185は、ユーザによる各種画面を表示する操作が受付けられた後且つそれらの画面が表示される前に利用可能容量を取得し、これを各種画面が表示された時の利用可能容量としてもよい。また、容量取得部185は、定期的に利用可能容量を取得し、各種画面が表示された時において最新に取得された利用可能容量をそれらの画面が表示された時の利用可能容量としてもよい。
【0124】
(変形例1)
上述した説明では、撮像部12はカメラ起動操作に応じて静止画像撮像モードで起動され、モード変更オブジェクト603に対する操作により撮像モードが動画像撮像モードに変更された。しかしながら、撮像部12はユーザの選択に応じて動画像撮像モード又は静止画像撮像モードで起動可能であってもよい。また、この場合において、利用可能容量が第2閾値以下である場合には、撮像部12は静止画像撮像モードで起動されるようにしてもよい。
【0125】
この場合、図10のカメラ画面表示処理のS301の前に撮像モード決定処理が行われる。図14は、撮像モード決定処理の流れの一例を示すフロー図である。
【0126】
まず、容量取得部185は、カメラ起動操作がなされた時の利用可能容量を取得する(S701)。続いて、制御部187は、取得された利用可能容量が第1閾値以下である場合(S702−Y)、静止画像撮像モードでの撮像部12の起動を撮像処理部183に指示し(S703)、撮像モード決定処理を終了する。
【0127】
制御部187は、取得された利用可能容量が第1閾値より大きい場合(S702−N)、ユーザの選択に応じて静止画像撮像モード又は動画像撮像モードでの撮像部12の起動を撮像処理部183に指示し、撮像モード決定処理を終了する。すなわち、制御部187は、ユーザが静止画像撮像モードを選択した場合(S704−Y)、静止画像撮像モードでの撮像部12の起動を撮像処理部183に指示する(S703)。また、制御部187は、ユーザが動画像撮像モードを選択した場合(S704−N)、動画像撮像モードでの撮像部12の起動を撮像処理部183に指示する(S705)。
【0128】
なお、制御部187は、カメラ起動操作がなされる前に撮像部12が何れの撮像モードで起動するかのユーザによる選択をあらかじめ受付けてもよい。例えば、制御部187は、図示しない設定画面において撮像部12の起動時の撮像モードの指定を受付ける。また、制御部187は、直前にカメラ画面600の表示が終了した時の撮像モードをユーザによる選択として、その撮像モードで撮像部12が起動するように指示してもよい。
【0129】
このようにすることで、通信端末1は、ユーザに円滑に静止画像の撮像を開始させることで、ユーザ体験を損なうことを防ぎながら、多くの記憶容量を必要とする動画像の撮像を制限することで記憶装置の容量を適切に確保することを可能とする。
【0130】
(変形例2)
上述した説明では、動画像撮像モードに対応するカメラ画面630には撮像時間634が表示されたが、これに加えて、又はこれに代えて、撮像可能時間635が表示されてもよい。
【0131】
図15は、表示部15に表示される、撮像可能時間635を含むカメラ画面640の一例を示す図である。カメラ画面640は、動画像撮像モードに対応するカメラ画面630が表示された時の利用可能容量が第1閾値以下であり且つ第2閾値より大きい場合に表示される。
【0132】
撮像可能時間635は、動画像の撮像が可能な時間であり、現在の利用可能容量と第2閾値との差分及び動画像の解像度等に基づいて算出される。ユーザが撮像開始オブジェクト632を選択して撮像が開始され、撮像時間634が増加するに伴い、撮像可能時間635は減少する。
【0133】
図16は、撮像可能時間表示処理の流れの一例を示すフロー図である。撮像可能時間表示処理は、カメラ画面600におけるモード変更オブジェクト603を選択する操作に応じて実行される。
【0134】
まず、容量取得部185は、モード変更オブジェクトが選択された時の利用可能容量を取得する(S801)。制御部187は、利用可能容量が第1閾値より大きい場合(S802−N)、撮像可能時間表示処理を終了する。
【0135】
制御部187は、利用可能容量が第1閾値以下である場合(S802−Y)、撮像可能時間を取得する(S803)。制御部187は、利用可能容量と第2閾値との差分を算出する。続いて、制御部187は、算出した差分を動画像の単位時間当たりの記憶容量で除することにより、撮像可能時間を算出することにより取得する。なお、単位時間当たりの記憶容量は、あらかじめ設定された概略値である。
【0136】
続いて、制御部187は、算出した撮像可能時間を含むカメラ画面640の表示を撮像処理部183に指示し(S804)、撮像可能時間表示処理を終了する。なお、撮像可能時間の算出はモード変更オブジェクト603が選択された時に一度だけ行われてもよく、カメラ画面640が表示されている間に定期又は不定期に繰り返され、撮像可能時間635が更新されるようにしてもよい。
【0137】
このようにすることで、通信端末1は動画像の撮像が可能な時間をあらかじめユーザに示すことで、ユーザ体験を損なうことを防ぎながら、記憶装置の容量を適切に確保する。
【0138】
当業者は、本発明の精神および範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。例えば、上述した各部の処理は、本発明の範囲において、適宜に異なる順序で実行されてもよい。また、上述した実施形態及び変形例は、本発明の範囲において、適宜に組み合わせて実施されてもよい。
【符号の説明】
【0139】
1 通信端末
181 緊急制御部
185 容量取得部
186 通知送信部
187 制御部
図1
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