(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861780
(24)【登録日】2021年4月1日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】無線ネットワークノード、無線デバイス、および、それらにおいて実行される方法
(51)【国際特許分類】
H04W 28/04 20090101AFI20210412BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20210412BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20210412BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W72/12 150
H04W72/04 136
H04W72/04 137
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-204816(P2019-204816)
(22)【出願日】2019年11月12日
(62)【分割の表示】特願2018-552236(P2018-552236)の分割
【原出願日】2017年3月24日
(65)【公開番号】特開2020-53975(P2020-53975A)
(43)【公開日】2020年4月2日
【審査請求日】2019年12月3日
(31)【優先権主張番号】62/319,316
(32)【優先日】2016年4月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100188879
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 未央子
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン, ハカン
(72)【発明者】
【氏名】ウィベリー, ニクラス
(72)【発明者】
【氏名】ヘスラー, マーティン
(72)【発明者】
【氏名】ベルグストレーム, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】フラスコグ, ジョアン
(72)【発明者】
【氏名】フレンネ, マティアス
(72)【発明者】
【氏名】チャン, シャン
【審査官】
桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】
特表2018−529262(JP,A)
【文献】
国際公開第2016/158087(WO,A1)
【文献】
特表2016−530761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワーク(1)において無線デバイス(10)から無線ネットワークノード(12)へのデータ送信を処理するための前記無線ネットワークノードにより実行される方法であって、
前記無線デバイス(10)からチャネル上でアップリンクデータ送信を搬送するための1つ以上のリソース、および、同じチャネル上で前記無線ネットワークノードからのダウンリンクデータ送信のフィードバック送信を搬送するための1つ以上のリソースをスケジューリングすること(302)と、
単一の制御メッセージを前記無線デバイス(10)に送信すること(303)であって、前記単一の制御メッセージは、前記アップリンクデータ送信を搬送するためにスケジューリングされた前記1つ以上のリソース、および、前記同じチャネル上での前記フィードバック送信に対してスケジューリングされた前記1つ以上のリソースを示し、
スケジューリングされた通りに前記チャネル上で受信されたフィードバック情報を読み取ること(304)であって、前記フィードバック情報は、前記同じチャネル上で、前記アップリンクデータ送信のアップリンクデータと、前記アップリンクデータ送信のビットをパンクチャせずに多重化されること、を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記読み取ったフィードバック情報に基づいて、前記ダウンリンクデータ送信のダウンリンクデータを再送信するか否かを決定すること(305)を含む、方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法であって、前記単一の制御メッセージはアップリンクグラントであり、前記チャネルは物理アップリンク共有チャネルである、方法。
【請求項4】
無線通信ネットワーク(1)において無線ネットワークノード(12)へのデータ送信を処理するための無線デバイス(10)により実行される方法であって、
前記無線ネットワークノード(12)から単一の制御メッセージを受信すること(401)であって、前記単一の制御メッセージは、チャネル上でアップリンクデータ送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソース、および、同じチャネル上でフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示し、前記フィードバック送信は、前記無線ネットワークノード(12)からのダウンリンクデータ送信のためのものである、ことと、
前記制御メッセージに示される前記リソースを用いて、前記同じチャネル上で前記無線ネットワークノード(12)への前記アップリンクデータ送信と前記フィードバック送信を実行すること(404)であって、前記アップリンクデータ送信と前記フィードバック送信を実行することは、前記同じチャネル上で、フィードバック情報を前記アップリンクデータ送信のアップリンクデータと、前記アップリンクデータ送信のビットをパンクチャせずに多重化することを含むこと、を含む方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、更に、
前記無線ネットワークノード(12)から前記ダウンリンクデータ送信を受信すること(402)と、
前記フィードバック送信に対して前記受信されたデータ送信のフィードバック情報を生成すること(403)を含む、方法。
【請求項6】
請求項4または5に記載の方法であって、前記チャネルは物理アップリンク共有チャネルであり、前記制御メッセージはアップリンクグラントである、方法。
【請求項7】
無線通信ネットワーク(1)において無線デバイス(10)から無線ネットワークノード(12)へのデータ送信を処理するための無線ネットワークノード(12)であって、
前記無線デバイス(10)からチャネル上でアップリンクデータ送信を搬送するための1つ以上のリソース、および、同じチャネル上で前記無線ネットワークノードからのダウンリンクデータ送信のフィードバック送信を搬送するための1つ以上のリソースをスケジューリングし、
単一の制御メッセージを前記無線デバイス(10)に送信し、ここで、前記単一の制御メッセージは、前記アップリンクデータ送信を搬送するためにスケジューリングされた前記1つ以上のリソース、および、前記同じチャネル上で前記フィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた前記1つ以上のリソースを示し、
スケジューリングされた通りに前記チャネル上で受信されたフィードバック情報を読み取り、ここで、前記フィードバック情報は、前記同じチャネル上で、前記アップリンクデータ送信のアップリンクデータと、前記アップリンクデータ送信のビットをパンクチャせずに多重化される、ように構成される、無線ネットワークノード。
【請求項8】
請求項7に記載の無線ネットワークノード(12)であって、前記フィードバック情報は、前記同じチャネル上で前記アップリンクデータ送信の前記アップリンクデータでパンクチャされない、無線ネットワークノード。
【請求項9】
請求項7または8に記載の無線ネットワークノード(12)であって、更に、
前記読み取ったフィードバック情報に基づいて、前記ダウンリンクデータ送信のダウンリンクデータを再送信するか否かを決定するように構成される、無線ネットワークノード。
【請求項10】
請求項7から9のいずれか1項に記載の無線ネットワークノード(12)であって、前記単一の制御メッセージはアップリンクグラントであり、前記チャネルは物理アップリンク共有チャネルである、無線ネットワークノード。
【請求項11】
無線通信ネットワーク(1)において無線ネットワークノード(12)へのデータ送信を処理するための無線デバイス(10)であって、
前記無線ネットワークノード(12)から単一の制御メッセージを受信し、ここで、前記単一の制御メッセージは、チャネル上でアップリンクデータ送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソース、および、同じチャネル上でフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示し、前記フィードバック送信は、前記無線ネットワークノード(12)からのダウンリンクデータ送信のためのものであり、
前記同じチャネル上で、フィードバック情報を前記アップリンクデータ送信のアップリンクデータと、前記アップリンクデータ送信のビットをパンクチャせずに多重化するように構成されることにより、前記単一の制御メッセージに示される前記リソースを用いて、前記同じチャネル上で前記無線ネットワークノード(12)への前記アップリンクデータ送信と前記フィードバック送信を実行するように構成される、無線デバイス。
【請求項12】
請求項11に記載の無線デバイス(10)であって、更に、
前記無線ネットワークノード(12)から前記ダウンリンクデータ送信を受信し、
前記フィードバック送信に対して前記受信されたデータ送信のフィードバック情報を生成するように構成される、無線デバイス。
【請求項13】
請求項11または12に記載の無線デバイス(10)であって、前記チャネルは物理アップリンク共有チャネルであり、前記制御メッセージはアップリンクグラントである、無線デバイス。
【請求項14】
コンピュータプログラムであって、少なくとも一つのプロセッサにおいて実行される場合に、前記無線デバイス(10)または前記無線ネットワークノード(12)により実行される請求項1から6のいずれか1項に記載の方法を前記少なくとも一つのプロセッサに実行させる命令を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、前記無線デバイス(10)または無線ネットワークノード(12)により実行される請求項1から6のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラムが格納されたコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、無線ネットワークノード、無線デバイス、および、無線通信のためにそれらにおいて実行される方法に関する。更に、コンピュータプログラムおよびコンピュータ可読記憶媒体も提供される。特に、本実施形態は、無線通信ネットワークにおいて、無線ネットワークノードへのデータ送信といったデータの通信を処理することに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な無線通信ネットワークでは、無線通信デバイス、移動局、局(STA)および/またはユーザ装置(UE)としても知られている無線デバイスは、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つ以上のコアネットワーク(CN)と通信する。RANは、サービスエリアまたはセルエリアに分割された地理的エリアをカバーする。当該エリアは、ビームまたはビームグループとも呼ばれ、各サービスエリアまたはセルエリアは、Wi−Fiアクセスポイント、または、いくつかのネットワークでは「NodeB」または「eNodeB」とも呼ばれることがある無線基地局といった無線ネットワークノードによりサービスが提供される。サービスエリアまたはセルエリアは、無線ネットワークノードによって無線カバレッジが提供される地理的エリアである。無線ネットワークノードは、無線ネットワークノードの範囲内の無線デバイスと、無線周波数上で動作するエアインタフェースを介して通信する。
【0003】
ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)は、第2世代(2G)の移動通信用グローバルシステム(GSM)から進化した第3世代(3G)通信ネットワークである。UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)は、本質的に、ユーザ装置のための広帯域符号分割多元接続(WCDMA)および/または高速パケットアクセス(HSPA)を使用するRANである。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)として知られているフォーラムでは、通信サプライヤが第3世代ネットワークの標準を提案し合意し、データレートと無線容量の向上を検討している。いくつかのRANでは、例えばUMTSのように、複数の無線ネットワークノードを、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)のようなコントローラノードに、例えば陸上線またはマイクロ波によって接続することができ、それに接続された複数の無線ネットワークノードの様々な活動を監視し、調整する。この種類の接続は、ときにバックホール接続と称される。RNCとBSCは典型的には1つ以上のコアネットワークに接続される。
【0004】
第4世代(4G)ネットワークとも呼ばれる進化型パケットシステム(EPS)の仕様は3GPP内で完了しており、この作業は今後の3GPPリリース、例えば第5世代(5G)ネットワークを規定するために継続されている。EPSは、ロングタームエヴォリューション(LTE)無線アクセスネットワークとしても知られる進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)、および、システム構造進化型(SAE)コアネットワークとしても知られる進化型パケットコア(EPS)を含む。E−UTRAN/LTEは、無線ネットワークノードがRNCではなくEPCコアネットワークに直接接続されている3GPP無線アクセスネットワークの変形である。一般的に、E−UTRAN/LTEにおいて、RNCの機能は、無線ネットワークノード(LTEではeNodeB)とコアネットワーク間で分散される。したがって、EPSのRANは、1つ以上のコアネットワークに直接接続された無線ネットワークノードを含む本質的に「フラット」なアーキテクチャを有し、すなわち、それらはRNCに接続されていない。これを補うために、E−UTRAN仕様は無線ネットワークノード間の直接インタフェースを定義し、このインタフェースはX2インタフェースと呼ばれる。EPSは、進化型3GPPパケット交換ドメインである。
【0005】
アドバンストアンテナシステム(ASS)は、近年顕著に進化している技術であり、将来急速な技術の開発が見込まれている分野である。従って、一般的にはASSであって、具体的には大量の他出力多入力(MIMO)送信および受信が、将来の第5世代(5G)セルラ通信システムにおいて基礎となると想定することは自然なことである。
【0006】
AASに関連して、ビームフォーミングは、ますます普及しており、データの搬送だけでなく、制御情報の搬送のためでもある。これは、強化型物理ダウンリンク制御チャネル(ePDCCH)として知られる、LTEにおける制御チャネルの背後にある1つの動機である。制御チャネルがビームフォーミングされている場合、追加的なアンテナゲインにより提供されるリンクバジェットが増えることから、オーバーヘッドの制御情報を送信するコストを削減することが可能である。
【0007】
自動再送要求(ARQ)は、多くの無線ネットワークで使用されている誤り制御技術である。ARQを伴うと、データ送信の受信機は、各メッセージが正しく受信されたかどうかを送信機に知らせるために肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)を送信する。誤って受信されたメッセージ、並びに、全く確認されなかったメッセージは、再送信することができる。
【0008】
ハイブリッドARQ(HARQ)は、データメッセージの順方向誤り訂正(FEC)符号化とARQとを組み合わせて、送信されたメッセージを受信して正しく復号する能力を向上させる。従来のARQの場合と同様に、HARQを使用する受信機は、メッセージを復号しようとするたびにACKおよびNACKを適宜送信する。これらのACKとNACKは、「HARQフィードバック」と称される。
【0009】
今日のLTEにおけるダウンリンクHARQ送信に対しては、HARQフィードバックが、ユーザ装置(UE)等の無線デバイスがアップリンクPUSCH送信をスケジュールしているか否かに依存して、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)または物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のいずれかにおいて、無線デバイスからネットワークへ送信される。その後、NWは、個々のHARQプロセスベースで、受信したACKまたはNACKに基づいて、またはダウンリンク(DL)割り当て受信が失敗した場合、すなわち、無線デバイスが非連続送信(DTX)とも呼ばれるフィードバックを送信しない場合でも、そのプロセスの最後のHARQ受信が成功したかどうかについての結論を引き出すことができる。
【0010】
LTEにおいて送信されたHARQフィードバックのタイミングは、周波数分割複信(FDD)に対しては、サブフレームn+4におけるアップリンク(UL)において、そのプロセスに対して対応するDLデータ送信が合計で4ミリ秒(ms)に対応するサブフレームnであった場合、1つのHARQ受信(RX)プロセスからのフィードバックが受信されるようなものである。時間分割複信(TDD)に対しては、DLデータ送信からULフィードバック受信までの遅延は、半二重DL−ULスプリットを満たすために4より大きくてもよい。
【0011】
従来技術のようにフィードバックを提供することは、無線通信ネットワークの性能を制限し得る。
【発明の概要】
【0012】
ここでは、無線通信ネットワークの性能を向上させるメカニズムを提供することを目的とする。
【0013】
本実施形態によれば、無線通信ネットワークにおいて無線デバイスから無線ネットワークノードへのデータ送信を処理するための当該無線ネットワークノードにより実行される方法により、当該目的は達成される。無線ネットワークノードは、無線デバイスからチャネル上でアップリンクデータ送信を搬送するため、および、同じチャネル上で無線ネットワークノードからのダウンリンクデータ送信のフィードバック送信を搬送するために、1つ以上のリソースをスケジューリングする。無線ネットワークノードは更に、制御メッセージを無線デバイスに送信する。ここで、制御メッセージは、同じチャネル上でアップリンクデータ送信およびフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示す。
【0014】
本実施形態によれば、無線通信ネットワークにおいて無線ネットワークノードへのデータ送信を処理するために無線デバイスにより実行される方法により、当該目的は達成される。無線デバイスは、無線ネットワークノードから制御メッセージを受信する。ここで、制御メッセージは、チャネル上でアップリンクデータ送信を搬送し、同じチャネル上でフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示す。フィードバック送信は、無線ネットワークノードからのダウンリンクデータ送信のためのものである。無線デバイスは、制御メッセージにおいて示される1つ以上のリソースを用いて、同じチャネル上で無線ネットワークノードへのアップリンクデータ送信とフィードバック送信を実行する。
【0015】
本実施形態によれば、無線通信ネットワークにおいて無線デバイスから無線ネットワークノードへのデータ送信を処理するための無線ネットワークノードを提供することにより、当該目的は更に達成される。無線ネットワークノードは、無線デバイスからチャネル上でアップリンクデータ送信を搬送するため、および、同じチャネル上で無線ネットワークノードからのダウンリンクデータ送信のフィードバック送信を搬送するために、1つ以上のリソースをスケジューリングするように構成される。無線ネットワークノードは更に、制御メッセージを無線デバイスに送信するように構成される。ここで、制御メッセージは、同じチャネル上でアップリンクデータ送信およびフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示す。
【0016】
本実施形態によれば、無線通信ネットワークにおいて無線ネットワークノードへのデータ送信を処理するための無線デバイスにより。当該目的は更に達成される。無線デバイスは、無線ネットワークノードから制御メッセージを受信するように構成される。ここで、制御メッセージは、チャネル上でアップリンクデータ送信を搬送するため、および、同じチャネル上でフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示し、フィードバック送信は、無線ネットワークノードからのダウンリンクデータ送信のためのものである。無線デバイスは更に、制御メッセージにおいて示される1つ以上のリソースを用いて、同じチャネル上で無線ネットワークノードへのアップリンクデータ送信とフィードバック送信を実行するように構成される。
【0017】
更に、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、無線ネットワークノードまたは無線デバイスによって実行される上記の方法のうちのいずれかを実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、無線ネットワークノードまたは無線デバイスによって実行される上記の方法のいずれかによる方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラムがその上に記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が更に提供される。
【0018】
本実施形態は、効率的な方法で無線ネットワークノードへのDLデータ送信のフィードバックを可能にする方法を提供する。ULデータ送信およびフィードバック送信を、同じ制御メッセージ、例えば、制御情報または同じULグラントといったメッセージの制御部分、においてスケジューリングすることにより、フィードバックは、無線通信ネットワークの改善された性能に至る効率的な方法で無線ネットワークノードに戻される。本実施形態は、パンクチャリングが無いことから、フィードバック搬送によって、PUSCH等のチャネルにビットエラーを導入しない。ULデータ送信とフィードバック送信の両方が同じ制御メッセージ内にスケジューリングされるため、多重化方式が失敗する可能性のあるグラントを失う問題も回避される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下、添付の図面に関連して実施形態をより詳細に説明する。
【
図1】
図1は、本実施形態に従う、無線通信ネットワークを示す概観である。
【
図2】
図2は、本実施形態に従う、結合したフローチャートとシグナリング方式である。
【
図3】
図3は、本実施形態に従う、無線ネットワークノードにより実行される方法を示す概略的なフローチャートである。
【
図4】
図4は、本実施形態に従う、無線デバイスにより実行される方法を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本実施形態に従う、無線ネットワークノードを示すブロック図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に従う、通信デバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本実施形態は、一般的には無線通信ネットワークに関する。
図1は、無線通信ネットワーク1を示す概略図である。無線通信ネットワーク1は、1つ以上のRANと1つ以上のCNを含む。無線通信ネットワーク1は、いくつかの可能な実装を単に述べるために、Wi−Fi、LTE、LTEアドバンスト、NR(New Radio)、5G、WCDMA、GSM/EDGE(GSM進化のための強化型データ)、WiMax(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、またはUMB(Ultra Mobile Broadband )といったいくつかの異なる技術を使用することができる。本実施形態は、5Gの状況において特に関心のある最近の技術動向に関するものであるが、実施形態はまた、WCDMAおよびLTEといった既存の無線通信システムの更なる開発にも適用可能である。
【0021】
無線通信ネットワーク1において、移動局、非アクセスポイント(非AP)STA、STA、ユーザ装置、および/または、無線端末および/または無線端末といった無線デバイス10等の無線デバイスは、RAN等の1つ以上のアクセスネットワーク(AN)を介して1つ以上のコアネットワーク(CN)と通信することができる。当業者であれば、「無線デバイス」とは、任意の端末、無線通信端末、ユーザ装置、マシーンタイプ通信(MTC)デバイス、デバイス・ツー・デバイス(D2D)端末、または、ノード、スマートフォン、ラップトップ、携帯電話、センサ、中継機、モバイルタブレット、またはセル内で通信する小さな基地局等のノードを意味する非限定的な用語であることを理解されたい。
【0022】
無線通信ネットワーク1は、地理的エリアを介して無線カバレッジを提供する無線ネットワークノード12と、NR、5G、LTE、Wi−Fi等第1の無線アクセス技術(RAT)のビームまたはビームグループとも呼ばれるサービスエリア11を含む。無線ネットワークノード12は、無線ローカルエリアネットワーク(WRAN)アクセスポイントまたはアクセスポイントステーション(AP STA)、アクセスコントローラや、ノードB、進化型ノードB(eNB、eNodeB)、無線基地局、無線遠隔ユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線基地局の送信構成、スタンドアロンアクセスポイントといった無線基地局等の基地局、または、例えば第1の無線アクセス技術と使用される用語に依存して、無線ネットワークノード12によってサービスが提供されるサービスエリア内の無線デバイスと通信することができる任意の他のネットワークユニットであってもよい。無線ネットワークノード12は、サービング無線ネットワークノードと呼ばれ、無線デバイス10へのダウンリンク(DL)送信および無線デバイス10からのアップリンク(UL)送信で無線デバイス10と通信する。
【0023】
本実施形態を展開する一部として、問題が特定されている。例えばLTEでは、ULで送信されるDL HARQメッセージのようなULスケジューリングおよびDLフィードバック情報は分離される。これは、以前には、DL−HARQのスケジューリングが対応するDLデータ送信が受信された後に4サブフレーム送信されることを要求する固定タイミングによって制御される間に、ULスケジューリングが無線ネットワークノード12からのULグラントを介して処理されることを意味する。
【0024】
PUSCH送信がスケジューリングされない場合、PUCCH上でHARQ送信が行われる。しかしながら、PUSCHがスケジューリングされる場合、HARQ送信は代わりにPUSCHに移動され、PUSCHデータといったULデータの「上に」パンクチャされる。パンクチャリングは、PUSCH送信ビットのいくつかを破壊するが、PUSCH送信ビットは、誤り訂正メカニズムによって依然として回復される可能性がある。
【0025】
多重化ではなくパンクチャリングを使用する理由は、無線装置10がULデータ送信のためのグラントを受信しなかったり、DLデータ送信のためにダウンリンク制御情報(DCI)を受信できなかったりするという問題を回避するからである。一方または他方が失われた、すなわち正しく受信されなかったか、または正しく復号されなかった場合、情報が多重化されていた場合は、無線ネットワークノードでの復号化は、無線デバイスと無線ネットワークノードが実際に送信に含まれていたものに関して不一致になるため、失敗する。
【0026】
本実施形態によれば、無線デバイス10は、無線ネットワークノード12への送信に対するデータを有し得る。無線ネットワークノード12は、無線デバイス10からULデータ送信を搬送するため、および、無線ネットワークノード12からのDLデータ送信のフィードバック送信を搬送するために、無線デバイス10に対する1つ以上のリソースをスケジューリングする。その後、スケジューリングに関する情報が無線デバイス10に送信される。
【0027】
無線デバイス10は、ULデータ送信と、例えばPDSCH上での、無線ネットワークノード12からのDLデータ送信の、HARQフィードバック等のフィードバック情報を提供する。フィードバック情報は、無線ネットワークノード12によりスケジュールされるように、PUSCH上でアップリンク制御情報(UCI)の一部として送信され得る。例えばULデータとフィードバック情報は、例えばPUSCHに多重化され、無線ネットワークノード12へ送信される。
【0028】
したがって、本実施形態は、無線デバイス10からのULデータ送信のためのスケジューリング情報を提供するときに、フィードバック情報の構成を効率的に設定するメカニズムを提供する。パンクチャリングを行わないため、本実施形態では、ビット誤りが、例えばHARQ送信によるPUSCHに導入されない。また、ULデータとフィードバック情報の両方が同じULグラントまたは同じ制御メッセージにスケジュールされるため、多重化方式が失敗する可能性のある失われたグラントには問題がない。
【0029】
図2は、本実施形態に従う、結合したフローチャートとシグナリング方式である。以下のアクションは、任意の好適な順序で実行され得る。
【0030】
[アクション201]
無線デバイス10は、無線ネットワークノード12または他のノードまたは無線デバイスに対する送信を意図したデータを有する。無線デバイス10は、無線デバイス10での送信のためにデータがバッファリングされるとき、点線矢印でマークされたULデータ要求を送信し得る。無線デバイス10は代替的にまたは追加的に、無線デバイス10からULデータ送信を要求する無線ネットワークノード12から要求を受信し得る。
【0031】
[アクション202]
無線ネットワークノード12は、無線デバイス10からPUSCHといったチャネル上でULデータ送信を搬送するために、サブフレーム、リソースエレメント、リソースブロック、シンボルまたは周波数といった、1つ以上のリソースをスケジューリングする。更に、無線ネットワークノード12は、無線ネットワークノード12からのDLデータ送信のフィードバック送信を、無線デバイス10から搬送するための1つ以上のリソースをスケジューリングする。
【0032】
[アクション203]
その後、無線ネットワークノード12は、チャネル上で無線デバイス10からULデータ送信を搬送するために1つ以上のリソースのスケジューリングを示す、ULグラントといった制御メッセージまたは情報を送信する。同じ制御メッセージは更に、無線ネットワークノード12からのDLデータ送信のフィードバック送信に対する1つ以上のリソースのスケジューリングを示す。ULデータ送信とフィードバック送信は、PUSCHといった同じチャネル上で搬送される。したがって、本実施形態は、1つのULグラントにおける、ULデータと、UCIといったフィードバックのスケジューリングの送信を開示する。フィードバック情報のフィードバックインジケータは、ACK/NACKが存在することを示すための1ビットを含むことができ、どのリソース要素が存在するかは規格によって与えられることができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、ACK/NACKのようなフィードバックインジケータは、存在する場合、復調参照信号に最も近いリソース要素のようなリソースにマッピングされるので、チャネル推定の品質はACK/NACKに対して最良であり、チャネル品質インジケータ(CQI)およびランクインジケータ(RI)等の他のタイプのUCIよりも重要である。データはその後、フィードバックインジケータに対して使用されるリソースエレメントを避けるために、レートマッチングされ、すなわち、これらのリソースエレメントの周辺にマッピングされる。
【0034】
いくつかの実施形態では、ACKまたはNACKを含めるための制御メッセージにおけるスケジューリングコマンドは1ビットより大きく、フィードバックインジケータの存在を示すだけでなく、フィードバックインジケータをスケジュールされた周波数帯域全体のサブバンドに追加することを可能にする。したがって、フィードバック情報またはインジケータは、ULデータ送信と同じ送信帯域を有さない。このようにすることにより、無線ネットワークノード12におけるスケジューラは、周波数ドメインにおけるチャネルフェージングが好ましいいくつかの可能なサブバンドのうちのサブバンド、すなわちいわゆるフェージングピーク、において、フィードバック送信のためのリソースを配置することができる。この利点は、フィードバック情報のより良い受信およびよりロバスト性である。
【0035】
したがって、本実施形態は、利用可能なリソースにレートマッチングされ得るPUSCH送信を可能にすることができ、符号化レート、すなわち、追加される冗長量が、例えば、信号対干渉雑音比(SINR)および目標誤り確率を得るために送信に利用可能なビット数といった期待されるチャネル条件に適合するように構成されることを意味する。
【0036】
[アクション204]
無線ネットワークノード12は、無線デバイス10にDLデータ送信においてDLデータを送信する。
【0037】
[アクション205]
無線デバイス10は、受信したDLデータを復号し、例えば、復号に成功した場合のACK、データの復号に失敗した場合のNACK、および、不連続送信(DTX)、すなわち、制御情報の復号化に失敗した場合、すなわち、DLデータ送信のためのDLグラントを検出しなかった場合の無送信の復号に関するフィードバック情報を生成することを試みる。
【0038】
[アクション206]
無線デバイス10はその後、PUSCH等の同じチャネル上で、制御メッセージにおいてスケジュールされた通りに、ULデータと生成したフィードバック情報を送信する。
【0039】
[アクション207]
無線ネットワークノード12は、フィードバックに対する、スケジュールされた1つ以上のリソースの知識に基づいて、フィードバック情報を読み取る。無線ネットワークノード12は更にULデータ送信も読み取る。
【0040】
[アクション208]
無線ネットワークノード12はその後、読み取ったフィードバックに基づいて、任意のDLデータを再送信するかを決定する。
【0041】
図3は、無線通信ネットワーク1における無線デバイス10から無線ネットワークノード12への、サブフレームを介するデータの送信などのデータ送信を処理する無線ネットワークノード12によって実行される方法を示すフローチャートである。アクションは任意の適切な順序で実行され、オプションのアクションは点線四角で示される。
【0042】
[アクション301]
無線ネットワークノード12は、無線デバイス10からULデータ要求を受信してもよく、または、例えば無線デバイスまたは同様のものから測定データを要求する無線ネットワークノード12からULデータが要求されてもよい。
【0043】
[アクション302]
無線ネットワークノード12は、PUSCHといったチャネル上で無線デバイス10からのアップリンクデータ送信を搬送するため、および、同じチャネル上で無線ネットワークノード12からのダウンリンクデータ送信のフィードバック送信を搬送するために、1つ以上のリソースをスケジューリングする。
【0044】
[アクション303]
無線ネットワークノード12は、無線デバイス10に制御メッセージを送信する。制御メッセージは、同じチャネル上でアップリンクデータ送信およびフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示す。したがって、制御メッセージは、無線デバイス10からのチャネル上のデータ送信を搬送するためのリソースのスケジューリングを示し、制御メッセージは更に、同じチャネル上での無線ネットワークノード12からのデータ送信(DLデータ)のフィードバック送信に対するリソースのスケジューリングを示す。制御メッセージは、アップリンクグラントであり得る。
【0045】
[アクション304]
無線ネットワークノード12はその後、スケジュールされた通りにチャネル上で受信したフィードバック情報を読み取る。
【0046】
[アクション305]
無線ネットワークノード12はその後、読み取ったフィードバック情報に基づいて、ダウンリンクデータ送信のDLデータを再送信するか否かを決定する。
【0047】
図4は、無線通信ネットワーク1における無線ネットワークノード12へのデータ送信(ULデータ)を処理するための無線デバイス10によって実行される方法を示すフローチャートである。アクションは任意の適切な順序で実行され、オプションのアクションは点線四角で示される。
【0048】
[アクション400]
無線デバイス10は、無線ネットワークノード12向けのデータまたは別のノードまたは無線デバイスへの送信に対するデータを有することができる。無線デバイス10はその後、無線デバイス10からのULデータ送信を示す無線ネットワークノード12へのULスケジューリング要求(SR)等のULデータ要求を送信する。ULデータ送信はまた、無線ネットワークノード12から要求され得る。
【0049】
[アクション401]
無線デバイス10は、無線ネットワークノード12から制御メッセージを受信する。ここで、制御メッセージは、チャネル上でアップリンクデータ送信を搬送するため、および、同じチャネル上でフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示し、フィードバック送信は、無線ネットワークノード12からのダウンリンクデータ送信のためのものである。制御メッセージは、ULグラントであり得る。そして、制御メッセージは、無線デバイス10からチャネル上でデータ送信を搬送するためのリソースのスケジューリングを示し得る。更に、制御メッセージは更に、無線ネットワークノード12からの1つ以上のデータ送信の、チャネル上の、フィードバック送信に対するリソースのスケジューリングを示し得る。
【0050】
[アクション402]
無線デバイス10は、データ情報および制御情報/部分を搬送するいくつかのサブフレーム等、DLデータ送信を無線ネットワークノード12から受信する。
【0051】
[アクション403]
無線デバイス10は、フィードバックメッセージにフィードバックインジケータを追加する等、フィードバック送信に対して、受信したデータ送信のフィードバック情報を生成する。
【0052】
[アクション404]
無線デバイス10は、制御メッセージにおいて示される1つ以上のリソースを用いて、同じチャネル上で、無線ネットワークノード12へのアップリンクデータ送信とフィードバック送信を実行する。したがって、無線デバイス10は、スケジューリングされた通りにULデータを無線ネットワークノード12に送信し、また、スケジュールされた通りにDLデータ送信のフィードバック、例えばフィードバックインジケータを、制御メッセージにおいて無線ネットワークノード12へ送信する。無線デバイス10は、フィードバック情報を同じチャネル上でアップリンクデータ送信のアップリンクデータと多重化することにより、例えば、フィードバックインジケータ/情報をPUSCH等の共有チャネルといったチャネル上でULデータと多重化することにより、無線ネットワークノード12へのアップリンクデータ送信およびフィードバック送信を行うことができる。
【0053】
図5は、無線通信ネットワーク1における無線デバイス10から無線ネットワークノード12への、サブフレームを介するデータのULデータ送信といったデータ送信を処理するための、2つの実施形態における無線ネットワークノード12を示すブロック図である。
【0054】
無線ネットワークノード12は、本方法を実行するように構成された、1つ以上のプロセッサ等の処理ユニット501を有し得る。
【0055】
無線ネットワークノード12は、受信器または送信器等の受信モジュール502を有し得る。無線デバイス12、処理モジュール501および/または受信モジュール502は、無線デバイス10からULスケジューリング要求を受信するように構成することができる。
【0056】
無線ネットワークノード12は、スケジューラ等のスケジューリングモジュール503を有し得る。無線ネットワークノード12、処理ユニット501、および/または、スケジューリングモジュール503は、無線デバイス10からチャネル上でアップリンクデータ送信を搬送するため、および、同じチャネル上で無線ネットワークノードからのダウンリンクデータ送信のフィードバック送信を搬送するために、1つ以上のリソースをスケジューリングするように構成される。
【0057】
無線ネットワークノード12は、送信器または送受信器等の送信モジュール504を有し得る。無線ネットワークノード12、処理ユニット501、および/または、送信モジュール504は、制御メッセージを無線デバイス10に送信するように構成される。ここで、制御メッセージは、同じチャネル上でアップリンクデータ送信およびフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示す。制御メッセージはアップリンクグラントであり得る。また、チャネルはPUSCHであり得る。
【0058】
無線ネットワークノード12は、読み取りモジュール505を有し得る。無線デバイス12、処理モジュール501、および/または、読み取りモジュール505は、スケジュールされた通りに、チャネル上で受信されたフィードバック情報を読み取るように構成され得る。
【0059】
無線ネットワークノード12は、決定モジュール506を有し得る。無線ネットワークノード12、処理ユニット501、および/または、決定モジュール506は、読み取ったフィードバック情報に基づいて、ダウンリンクデータ送信のダウンリンクデータを再送信するか否かを決定するように構成され得る。
【0060】
無線ネットワークノード12に対してここに記載される実施形態に従う方法はそれぞれ、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、当該少なくとも1つのプロセッサに、無線ネットワークノード12により実行されるような、ここに説明したアクションを実行させる命令、すなわちソフトウェアコード部分、を含むコンピュータプログラム507またはコンピュータプログラムプロダクト等の手段により実装される。コンピュータプログラム507は、ディスク、USB等のコンピュータ可読記憶媒体508に格納され得る。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体508は、コンピュータプログラムを記憶しており、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、当該少なくとも1つのプロセッサに、無線ネットワークノード12により実行されるような、ここに説明したアクションを実行させる命令を含むことができる。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0061】
無線ネットワークノード12は更に、メモリ509を有し得る。メモリは、フィードバックインジケータ、リソース、SR、DLデータ、ULグラント、実行時にここに開示された方法を実行するためのアプリケーション等、データを格納するために使用される1つ以上のユニットを含む。したがって、無線通信ネットワーク1において、無線デバイス10から無線ネットワークノード12へのデータ送信を処理するための第1の無線ネットワークノード12が、ここで提供されてもよく、メモリ509は、処理ユニット501によって実行可能な命令を含み、それにより、第1の無線ネットワークノード12は、本方法を実行するように動作する。
【0062】
図6は、無線通信ネットワーク1における無線ネットワークノード12へのデータ送信(ULデータ)を処理するための、2つの実施形態における無線デバイス10を示すブロック図である。
【0063】
無線デバイス10は、本方法を実行するように構成された、1つ以上のプロセッサ等の処理ユニット601を有し得る。
【0064】
無線デバイス10は、送信器または送受信器等の送信モジュール602を有し得る。無線デバイス10、処理ユニット601、および/または、送信モジュール602は、無線デバイス10が無線ネットワークノード12向けのデータまたは別のノードまたは無線デバイスへの送信に対するデータを有する場合、SR等の無線デバイス10からのULデータ送信を示すULデータ要求を、無線ネットワークノード12へ送信する。
【0065】
無線デバイス10は、受信器または送受信器等の受信モジュール603を有し得る。無線ネットワークノード10、処理ユニット601、および/または、受信モジュール603は、無線ネットワークノード12から制御メッセージを受信するように構成される。ここで、制御メッセージは、チャネル上でアップリンクデータ送信を搬送し、同じチャネル上でフィードバック送信を搬送するためにスケジューリングされた1つ以上のリソースを示す。フィードバック送信は、無線ネットワークノード12からのダウンリンクデータ送信のためのものである。制御メッセージは、無線デバイス10からチャネル上でデータ送信を搬送するためのリソースのスケジューリングを示し得る。更に、制御メッセージは、無線ネットワークノード12からの1つ以上のデータ送信の、チャネル上の、フィードバック送信に対するリソースのスケジューリングを示し得る。
【0066】
無線デバイス10、処理ユニット601、および/または、受信モジュール603は、データ情報および制御部分/情報を搬送する、いくつかのサブフレーム等のDLデータ送信を無線ネットワークノード12から受信するように構成され得る。
【0067】
無線デバイス10は、生成モジュール604を有し得る。無線デバイス10、処理ユニット601、および/または、生成モジュール604は、フィードバックメッセージにフィードバックインジケータを追加する等、フィードバック送信に対して、受信したデータ送信のフィードバック情報を生成するように構成され得る。
【0068】
無線デバイス10は、多重化モジュール605を有し得る。無線デバイス10、処理ユニット601、および/または、多重化モジュール605は、PUSCH等の共有チャネルといったチャネル上で、フィードバックインジケータ/情報等のフィードバックをULデータと多重化するように構成され得る。したがって、無線デバイス10.処理ユニット601、および/または、多重化モジュール605は、フィードバック情報をアップリンクデータ送信のアップリンクデータに多重化するように構成されることにより、アップリンク送信とフィードバック送信を同じチャネル上で実行するように構成され得る。
【0069】
無線デバイス10、処理ユニット601、および/または、送信モジュール602は、制御メッセージにおいて示される1つ以上のリソースを用いて、同じチャネル上で無線ネットワークノード12へのアップリンクデータ送信とフィードバック送信を実行するように構成される。したがって、無線デバイス10、処理ユニット601、および/または、送信モジュール602は、スケジューリングされた通りにULデータを無線ネットワークノード12に送信し、また、スケジュールされた通りにDLデータ送信のフィードバック、例えばフィードバックインジケータを、制御メッセージにおいて無線ネットワークノード12へ送信するように構成され得る。チャネルは物理アップリンク共有チャネルであり得る。また、制御メッセージはアップリンクグラントであり得る。
【0070】
ここに記載された実施形態に従う無線デバイス10に対する方法はそれぞれ、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、当該少なくとも1つのプロセッサに、無線デバイス10により実行されるような、ここに説明したアクションを実行させる命令、すなわちソフトウェアコード部分、を含むコンピュータプログラム606またはコンピュータプログラムプロダクト等の手段により実装される。コンピュータプログラム606は、ディスク、USB等のコンピュータ可読記憶媒体607に格納され得る。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体6607は、コンピュータプログラムを記憶しており、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、当該少なくとも1つのプロセッサに、無線デバイス10により実行されるような、ここに説明したアクションを実行させる命令を含むことができる。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0071】
無線デバイス10は更に、メモリ608を有し得る。メモリは、フィードバックインジケータ、リソース、多重化、SR、DLデータ、ULグラント、実行時にここに開示された方法を実行するためのアプリケーション等、データを格納するために使用される1つ以上のユニットを含む。
【0072】
したがって、無線通信ネットワーク1において、無線ネットワークノード12へのデータ送信(ULデータ)を処理するための無線デバイス10が、ここで提供されてもよく、メモリ608は、処理ユニット601によって実行可能な命令を含み、それにより、無線デバイス10は、本方法を実行するように動作する。
【0073】
通信設計に精通した者によって容易に理解されるように、機能手段またはモジュールは、デジタルロジックおよび/または1つまたは複数のマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他のデジタルハードウェアを使用して実装され得る。いくつかの実施形態では、単一の特定用途向け集積回路(ASIC)、またはそれらの間に適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアインターフェースを有する2つ以上の別個のデバイスなど、様々な機能のいくつかまたはすべてを一緒に実装することができる。いくつかの機能は、例えば、無線ネットワークノードの他の機能コンポーネントと共有されるプロセッサ上に実装されてもよい。
【0074】
あるいは、説明された処理手段のいくつかの機能的要素は、専用ハードウェアを使用して提供されてもよく、他のソフトウェアには、適切なソフトウェアまたはファームウェアに関連して、ソフトウェアを実行するためのハードウェアが提供されてもよい。したがって、ここで使用する「プロセッサ」または「コントローラ」という用語は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に指すものではなく、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ソフトウェアを記憶するための読み出し専用メモリ(ROM)、ソフトウェアおよび/またはプログラムまたはアプリケーションデータを格納するためのランダムアクセスメモリ、および不揮発性メモリを含む。従来のおよび/またはカスタムの他のハードウェアを含めることもできる。無線ネットワークノードの設計者は、これらの設計選択に内在するコスト、性能、および保守のトレードオフを理解するだろう。
【0075】
ここでは、無線通信ネットワークにおける無線デバイスから無線ネットワークノードへの、サブフレームを介するデータ送信などのデータ送信を処理するための無線ネットワークノードによって実行される方法が開示される。無線ネットワークノードは、無線デバイスからのチャネルを介してデータ伝送を搬送するためのリソースのスケジューリングを示す制御メッセージ、例えばULグラントを送信し、制御メッセージは、同じチャネルを介して、無線ネットワークノードからのデータ送信のフィードバック送信を含む。
【0076】
更に、無線通信ネットワークにおいて無線ネットワークノードへのデータ送信を処理するための無線デバイスにより実行される方法が開示される。無線デバイスは無線ネットワークノードから制御メッセージを受信する。制御メッセージは、無線デバイスからチャネル上でデータ送信を搬送するためのリソースのスケジューリングを示し、当該制御メッセージは更に、同じチャネル上で、無線ネットワークノードからのデータ送信のフィードバック送信に対するリソースのスケジューリングを示す。その後、無線デバイスはスケジューリングされた通りにデータを送信し、また、スケジュールされた通りにDLデータ送信のフィードバックインジケータを、制御メッセージにおいて無線ネットワークノード12jへ送信する。
【0077】
追加的に、本方法を実行するように構成された無線ネットワークノードと無線デバイスも提供される。
【0078】
更に、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、無線ネットワークノードまたは無線デバイスによって実行される上記の方法のうちのいずれかを実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、無線ネットワークノードまたは無線デバイスによって実行される上記の方法のいずれかによる方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラムがその上に記憶されたコンピュータ可読記憶媒体がさらに提供される。
【0079】
前述の説明および添付の図面は、ここで教示される方法および装置の非限定的な例を表すことが理解されよう。したがって、ここで教示される装置および技術は、前述の説明および添付の図面によって限定されない。代わりに、本実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその法的同等物によってのみ限定される。