【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、オレアノール酸アセテートを含む腎臓毒性の予防、改善または治療用の組成物を提供することを目的とする。
【0010】
具体的には、本発明の一つの目的は、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または治療用の薬学的組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、オレアノール酸アセテートまたはその食品学的に許容される塩を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または改善用の健康機能食品を提供することにある。
【0011】
本発明のまた他の目的は、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、抗癌剤により誘発される腎臓毒性の予防または治療用の抗癌補助剤を提供することにある。
【0012】
本発明のまた他の目的は、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の薬剤学的に有効な量を患者に投与して、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療する方法を提供することにある。
【0013】
本発明のまた他の目的は、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療するための薬剤の製造において、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供することにある。
【0014】
本発明のまた他の目的は、薬剤により誘発される腎臓毒性の治療に用いるためのオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供することにある。
【0015】
本発明のまた他の目的は、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療するための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供することにある。
【0016】
本発明のまた他の目的は、抗癌補助剤としてオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の薬剤学的に有効な量、および白金系抗癌剤の薬剤学的に有効な量を患者に投与して癌を治療する方法を提供することにある。
【0017】
本発明のまた他の目的は、抗癌補助剤の製造において、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供することにある。
【0018】
本発明のまた他の目的は、抗癌補助剤として用いるためのオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供することにある。
【0019】
本発明のまた他の目的は、抗癌補助剤のためのオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記課題を解決するために、本発明は、一つの実現例として、下記化学式1で表される化合物であるオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または治療用の薬学的組成物を提供する。
【0021】
【化1】
【0022】
本発明者らは、オレアノール酸アセテートが薬剤により誘発される腎臓毒性を改善させる効果があるのを最初に糾明し、特に具体的に本発明の一実施例によれば、オレアノール酸アセテートが、白金系抗癌剤の一つであるシスプラチンにより急性腎不全が誘発された動物モデルにおいて、腎臓機能指標となるBUN数値(
図2d)、血中炎症性サイトカイン(TNF−α、IL−6)数値(
図3a、3b)、腎臓組織内の炎症因子(TNF−α、IL−6、COX−2、MCP−1)の発現量(
図4a、4b、4c、4d)を効果的に減少させるのを確認した。それにより、本発明のオレアノール酸アセテートが、シスプラチンだけでなく、腎臓毒性を誘発する作用メカニズムが類似なものとして知られた他の白金系抗癌剤、例えば、カルボプラチン(carboplatin)、オキサリプラチン(oxaliplatin)、ネダプラチン(nedaplatin)、そして、腎臓毒性誘発メカニズムが類似した抗生剤、例えば、アミノグリコシド(aminoglycoside)、テトラサイクリン(tetracycline)、サルファ剤(sulfa drug)、ゲンタマイシン(gentamicin)などにも全て同一な効果を示すと見なされる。
【0023】
また、本発明の一実施例において、オレアノール酸アセテートは、オレアノール酸に比べて、細胞毒性が顕著に低くて動物や人体に適用時に副作用がないため、腎臓毒性に対する予防、改善および治療の用途として多様に活用できるのを確認した。
【0024】
本発明のオレアノール酸アセテートは、商用化された化合物または公知の方法により得ることができる。本発明の一実施例によれば、本発明者らは、赤小豆から本発明のオレアノール酸アセテートを分離精製して用いた。具体的には、赤小豆のエタノール抽出物をヘキサンで分画してヘキサン可溶性分画物を得、それをヘキサンとエチルアセテートの混合溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離した後、メタノールを用いて再結晶を行って、化学式1の純粋なオレアノール酸アセテート化合物を分離した。
【0025】
【化2】
【0026】
本発明で用いられる用語、「薬剤により誘発される腎臓毒性」とは、診断や治療の目的で用いられた薬剤の使用により腎臓に発生する損傷を意味する。投与した薬物が腎臓への血液流れを減少させるかまたは糸球体と細尿管の機能を抑制して腎臓の損傷を生じさせ、近位細尿管に壊死を誘発し、激しい場合は、腎不全を誘発する可能性がある。前記薬剤としては、腎臓毒性を誘発するものであれば、いかなるものでも本願発明の範疇に含まれ、例えば、白金系抗癌剤、例えば、シスプラチン、カルボプラチン(carboplatin)、オキサリプラチン(oxaliplatin)およびネダプラチン(nedaplatin)からなる群より選択されるいずれか一つ以上が挙げられ、腎臓毒性誘発メカニズムが類似した抗生剤、例えば、アミノグリコシド(aminoglycoside)、テトラサイクリン(tetracycline)、サルファ剤(sulfa drug)およびゲンタマイシン(gentamicin)からなる群より選択されるいずれか一つ以上が挙げられる。
【0027】
本発明の化学式1の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物は、薬学的組成物の製造に通常用いられる適切な担体、賦形剤または希釈剤をさらに含むことができる。この時、前記組成物に含まれる前記オレアノール酸アセテート、その塩、抽出物または分画物の含量は、特にこれらに制限されるものではないが、組成物の総重量に対して0.0001〜10重量%、好ましくは0.001〜1重量%を含むように製造することができる。
【0028】
本発明で用いられる用語、「薬学的に許容される塩」とは、陽イオンと陰イオンが静電気的引力によって結合している物質である塩の中でも薬剤学的に使用できる形態の塩を意味し、通常、金属塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などであってもよい。例えば、金属塩としてはアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)、アルミニウム塩などであってもよく、有機塩基との塩としてはトリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩であってもよく、無機酸との塩としては塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩であってもよく、有機酸との塩としてはギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩であってもよく、塩基性アミノ酸との塩としてはアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩であってもよく、酸性アミノ酸との塩としてはアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩であってもよい。
【0029】
本発明の化学式1の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物は、各々通常の方法により、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エアロゾルなどの経口型剤形、外用剤、坐剤および滅菌注射溶液の形態に剤形化して用いられることができる。本発明において、赤小豆抽出物と分画物を含む組成物に含まれる担体、賦形剤および希釈剤としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アカシアガム、アルギネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレートおよび鉱物油が挙げられる。製剤化する場合には、通常用いられる充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を用いて調製される。経口投与のための固形製剤には錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、このような固形製剤は前記赤小豆抽出物とその分画物に少なくとも一つ以上の賦形剤、例えば、デンプン、カルシウムカーボネート、スクロースまたはラクトース、ゼラチンなどを混ぜて調製される。また、単純な賦形剤以外にマグネシウムステアレート、タルクのような潤滑剤も用いられる。経口のための液状製剤には懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などが該当し、多く用いられる単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に様々な賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれる。非経口投与のための製剤には、滅菌水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥製剤、坐剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁剤としては、プロピレングリコール(propylene glycol)、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物性オイル、オレイン酸エチルのような注射可能なエステルなどが用いられる。坐剤の基剤としてはウイテプゾール(witepsol)、マクロゴール、ツイン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが用いられる。
【0030】
本発明の前記薬学的組成物の好ましい投与量は、患者の状態および体重、疾病の程度、薬物形態、投与経路および期間に応じて異なるが、当業者によって適切に選択できる。しかし、より効果的な予防または治療のために、本発明の前記オレアノール酸アセテート、その塩、抽出物または分画物は、1日当たりに0.0001〜100mg/kg、好ましくは0.001〜100mg/kgで投与することが好ましく、投与は、1日に1回投与してもよく、数回に分けて投与してもよい。
【0031】
本発明の薬学的組成物は、ネズミ、マウス、家畜、ヒトなどの哺乳動物に様々な経路で投与されることができる。投与の全ての方式は予想でき、例えば、経口、直腸または静脈、筋肉、皮下、子宮内経膜または脳血管内(intracerebroventricular)への注射により投与されることができる。
【0032】
本発明で用いられる用語、「TNF−α」とは、腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor)の略語であって、炎症性サイトカインの一種をいう。
【0033】
本発明で用いられる用語、「IL−6」とは、インターロイキン−6(interleukin−6)の略語であって、炎症性サイトカインの一種をいう。
【0034】
本発明で用いられる用語、「COX−2」とは、シクロオキシゲナーゼ−2(Cyclooxygenase−2)の略語であって、プロスタグランジンE2(prostaglandin E2、PGE2)合成酵素をいう。
本発明で用いられる用語、「MCP−1」とは、単球走化性タンパク質−1(monocyte chemoattractant protein−1)の略語であって、炎症性ケモカインの一種をいう。
【0035】
本発明で用いられる用語、「赤小豆」とは、マメ科の小豆(Phaseolus angularis Wight)の種子を意味し、形態的には円柱形で少し平らで、種皮は赤褐色で滑らかで光沢があり、薬理活性の面では、利尿、消炎、排膿、解熱、全身浮腫、肝硬変、黄疸、腫れ物、化膿性疾患、水腫、脚気、消渇、赤痢性下痢などの治療のための民間療法に用いられてきた。本発明の目的上、前記赤小豆は、小豆(Phaseoli angularis Wight)またはしま蔓小豆(または蔓小豆、Phaseolus calcaratus Roxburgh)の種子を意味するものとして用いられるが、これらに制限されるものではない。
【0036】
本発明で用いられる用語、「赤小豆抽出物」とは、赤小豆を抽出して得られた抽出物を意味し、本発明の目的上、赤小豆抽出物は、赤小豆の粉砕物をを水、炭素数1〜6のアルコール(メタノール、エタノール、ブタノールなど)、これらの混合溶媒などで抽出して得られた結果物であってもよいが、これに制限されず、前記結果物は、抽出液、抽出液の希釈液または濃縮液、抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物または精製物などを全て含む。
【0037】
本発明の一実施例によれば、赤小豆粉砕物を乾燥重量の約2〜20倍、好ましくは約3〜5倍に達する体積の水、メタノール、エタノールおよびブタノールなどのような炭素数1(C
1)〜6(C
6)のアルコールの極性溶媒またはこれらの約1:0.1〜1:10の混合比を有する混合溶媒を溶出溶媒として用い、抽出温度は20〜100℃、好ましくは室温で、抽出期間は約12時間〜4日、好ましくは3日間、熱水抽出、冷浸抽出、還流冷却抽出または超音波抽出などの抽出方法を用いて抽出することができる。好ましくは、冷浸抽出により1回〜5回連続抽出して減圧濾過し、その濾過抽出物を真空回転濃縮機で20〜100℃、好ましくは室温で減圧濃縮して水、低級アルコールまたはこれらの混合溶媒に可溶な赤小豆(小豆およびしま蔓小豆)粗抽出物を得ることができる。
【0038】
本発明で用いられる用語、「分画物」とは、様々な構成成分を含む混合物から特定成分または特定グループを分離する分画方法により得られた結果物を意味する。本発明においては、好ましくは、赤小豆の抽出物をn−ヘキサン、エチルアセテートなどの溶媒を用いた溶媒分画方法により分画した結果であってもよく、極性溶媒分画物と非極性溶媒分画物を全て含み、具体的には、ヘキサン分画物、エチルアセテート分画物および水分画物などが全て用いられてもよい。
【0039】
本発明の一実施例によれば、前記で得られた赤小豆粗抽出物を蒸留水に懸濁した後、懸濁液の約1〜100倍、好ましくは約1〜5倍体積のヘキサン、エチルアセテートのような非極性溶媒を加えて1回〜10回、好ましくは2回〜5回にかけて非極性溶媒可溶層を抽出、分離して得ることができる。また、通常の分画工程をさらに行ってもよい(Harborne J.B.Phytochemical methods:A guide to modern techniques of plant analysis、3rd Ed.p6−7、1998)。具体的には、前記赤小豆粗抽出物を水に懸濁した後、等量のn−ヘキサンおよびエチルアセテート溶媒を用いて連続抽出により赤小豆の各溶媒可溶抽出物を得ることができ、より具体的には、赤小豆粗抽出物を水に懸濁した後、等量のn−ヘキサンを混合した後に分画してn−ヘキサン可溶性分画物および水可溶性分画物を得ることができ、該水可溶性分画物にエチルアセテートを加えてエチルアセテート可溶性分画物および水可溶性分画物を得ることができる。
【0040】
本発明の他の実現例によれば、本発明は、前記化学式1で表される化合物であるオレアノール酸アセテートまたはその食品学的に許容される塩を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または改善用の健康機能食品を提供する。
【0041】
本発明の化学式1の化合物は、天然物に由来してその安全性が立証されたため、食品組成物として用いることができる。前記オレアノール酸アセテートまたはその食品学的に許容される塩は、食品組成物の総重量に対して0.01〜100重量%、より好ましくは1〜80重量%で含まれることができる。食品が飲料である場合には、100mlを基準に1〜30g、好ましくは3〜20gの割合で含まれることができる。また、前記組成物は、食品組成物に通常用いられて、匂い、味、視覚などを向上できる追加成分を含むことができる。例えば、ビタミンA、C、D、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン(niacin)、ビオチン(biotin)、葉酸(folate)、パントテン酸(panthotenic acid)などを含むことができる。また、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、銅(Cu)などのミネラルを含むことができる。また、リジン、トリプトファン、システイン、バリンなどのアミノ酸を含むことができる。また、防腐剤(ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸ナトリウムなど)、殺菌剤(漂白粉と高度漂白粉、次亜塩素酸ナトリウムなど)、酸化防止剤(ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)など)、着色剤(タール色素など)、発色剤(亜硝酸ナトリウム、亜酢酸ナトリウムなど)、漂白剤(亜硫酸ナトリウム)、調味料(MSG(グルタミン酸ナトリウム)など)、甘味料(ズルチン、チクロ(cyclamate)、サッカリン、ナトリウムなど)、香料(バニリン、ラクトン類など)、膨張剤(ミョウバン、D‐酒石酸水素カリウムなど)、強化剤、乳化剤、増粘剤(糊料)、被膜剤、ガム基礎剤、泡抑制剤、溶剤、改良剤などの食品添加物(food additives)を添加することができる。前記添加物は、食品の種類に応じて選別されて適切な量で用いられる。
【0042】
本発明で用いられる用語、「食品学的に許容される塩」とは、陽イオンと陰イオンが静電気的引力によって結合している物質である塩の中でも食品学的に使用できる形態の塩を意味し、その種類に対する具体的な例は、上述の「薬学的に許容される塩」の例を含む。
【0043】
本発明で用いられる用語、「健康食品(health food)」とは、一般食品に比べて積極的な健康維持や増進効果を有する食品を意味し、健康補助食品(health supplement food)とは、健康補助目的の食品を意味する。場合によっては、機能性食品、健康食品、健康補助食品の用語は互用される。前記食品は、有用な効果を得るために、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、液状、丸薬などの様々な形態に製造されることができる。
【0044】
本発明で用いられる用語、「機能食品(functional food)」とは、特定保健用食品(food for special health use、FoSHU)と同一な用語であって、栄養供給の他にも生体調節機能が効率的に現れるように加工された医学、医療効果の高い食品を意味する。
【0045】
このような健康機能食品の具体的な例として、前記組成物を用いて農産物、畜産物または水産物の特性を生かして変形させると同時に貯蔵性を良くした加工食品を製造することができる。前記組成物を含む健康機能性食品は、特にこれらに制限されるものではないが、好ましくは、マーガリン、脂肪相(fat continuous)または水相(water continuous)または二相(bicontinuous)のスプレッド、低脂肪スプレッド、チョコレート、またはチョコレートコーティングまたはチョコレート充填物またはパンの具のような菓子類、アイスクリーム、アイスクリームコーティング、アイスクリーム封入物、ドレッシング、マヨネーズ、チーズ、クリーム代替物、乾燥スープ、飲料、シリアルバー、ソース、スナックバー、乳製品、臨床栄養食品、小児用食品などの形態に製造されたものを用いることができる。
【0046】
本発明の他の実現例によれば、前記化学式1で表される化合物であるオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、抗癌剤により誘発される腎臓毒性の予防または治療用の抗癌補助剤を提供する。
【0047】
前記抗癌補助剤は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、ドキソルビシン、タキソール、タモキシフェン、カムトベル(camtobell)、アドルシル(adrucil)、グリベック、エトポシド、ゾメタ、オンコビンなどの既存の抗癌剤と併用投与することによって腎臓毒性を減少させて抗癌効能を増進させることができる。
【0048】
本発明の一実施例によれば、シスプラチンに露出したマウスの場合には、体重と腎臓が減少して腎臓毒性が誘発されて死亡率が100%であったが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では、死亡率が44%に減るのを確認することができた(
図2a、2b、2c)。また、タンパク質分解の代謝産物である尿素窒素の血中含量を示す血液生化学的指標である血中BUN数値が、シスプラチンを投与した群では腎臓毒性により大きく増加したが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では減少しており、オレアノール酸アセテートがシスプラチンにより増加したBUNを減少させるのを確認することができた(
図2d)。
【0049】
また他の実施例において、シスプラチンを投与した群では、血液内および腎臓組織内で炎症性サイトカインであるTNF−αおよびIL−6が大きく増加し、腎臓組織内でCOX−2およびMCP−1が大きく増加したが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では、全て減少しており、オレアノール酸アセテートがシスプラチンにより誘発された炎症反応を効果的に抑制させるのを確認することができた(
図3a、3bおよび
図4a、4b、4c、4d)。
【0050】
また、本発明は、前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の薬剤学的に有効な量を患者に投与して、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療する方法を提供する。前記腎臓毒性の治療は、腎臓に発生する損傷の減少、改善のような治療作用を意味する。本発明で用いられる用語、「有効な量」とは、薬剤により誘発される腎臓毒性に有効な治療作用効果を示すオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の量を示す。
【0051】
また、本発明は、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療するための薬剤の製造において、前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
【0052】
また、本発明は、薬剤により誘発される腎臓毒性の治療に用いるための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供する。
【0053】
また、本発明は、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療するための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
【0054】
また、本発明は、前記抗癌補助剤としてオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の薬剤学的に有効な量、および白金系抗癌剤の薬剤学的に有効な量を患者に投与して癌を治療する方法を提供する。抗癌補助剤としてオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩は、抗癌剤により誘発される腎臓毒性を減少、改善することによって癌の効果的な治療を達成するようにする。
【0055】
また、本発明は、抗癌補助剤の製造において、前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
【0056】
また、本発明は、抗癌補助剤として用いるための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供する。
【0057】
また、本発明は、抗癌補助剤のための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
【0058】
本発明の用途、組成物、治療方法で言及されたことは、互いに矛盾しない限り同一に適用される。