(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861836
(24)【登録日】2021年4月1日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】レンズユニット、レンズユニット加工プロセス、カメラモジュール及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G02B 7/02 20210101AFI20210412BHJP
G03B 17/18 20210101ALI20210412BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20210412BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
G02B7/02 A
G02B7/02 B
G02B7/02 D
G02B7/02 Z
G03B17/18 Z
G03B17/02
H04N5/225 400
【請求項の数】16
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-545977(P2019-545977)
(86)(22)【出願日】2019年6月21日
(65)【公表番号】特表2020-529030(P2020-529030A)
(43)【公表日】2020年10月1日
(86)【国際出願番号】CN2019092348
(87)【国際公開番号】WO2020007207
(87)【国際公開日】20200109
【審査請求日】2019年10月16日
(31)【優先権主張番号】201810731346.7
(32)【優先日】2018年7月5日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201821064353.8
(32)【優先日】2018年7月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】尹 志東
【審査官】
三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−347088(JP,A)
【文献】
特開2015−215595(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/047198(WO,A1)
【文献】
特開2004−219742(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02
G03B 17/18
G03B 17/02
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズユニットであって、
筒壁と前記筒壁によって囲まれて形成された係止溝とを含む鏡筒と、
前記係止溝に係合して固定され、外部光線が入射される一端のレンズが前記筒壁の端面から完全に突出されるレンズ群と、を含む、
ことを特徴とするレンズユニット。
【請求項2】
前記レンズ群は、間隔を空けて配置される第1レンズ群と第2レンズ群とを含み、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群は、対応する係止溝にそれぞれ係合され、
外部光線は、前記第1レンズ群から前記第2レンズ群に入射され、前記第1レンズ群の少なくとも一部は、前記鏡筒の端面から突出される、
ことを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
【請求項3】
前記第1レンズ群は、一つ又は複数のレンズを含み、前記第1レンズ群が複数のレンズを含む場合、前記複数のレンズは、外部光線の入射方向に沿って順次に接続される、
ことを特徴とする請求項2に記載のレンズユニット。
【請求項4】
前記第1レンズ群は、第1レンズと、前記第1レンズに接続される第2レンズとを含み、前記外部光線は、前記第1レンズから前記第2レンズに入射され、前記第2レンズは、
前記係止溝に係合して固定される、
ことを特徴とする請求項2に記載のレンズユニット。
【請求項5】
前記レンズ群は、順次に配列された複数のレンズを含み、前記複数のレンズのうち隣接して配列されるレンズの間は固定的に接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
【請求項6】
前記レンズ群は、隣接するレンズを位置決めするために、前記レンズ群に含まれるレンズが光線の入射方向に沿って凹むことによって形成される陥凹部を含む、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレンズユニット。
【請求項7】
前記レンズ群に含まれる接続状態である隣接するレンズの間は、接着方式により接続される、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のレンズユニット。
【請求項8】
前記レンズ群に含まれる少なくとも一つのレンズの縁部領域に付着され、余計な光線を遮断するための遮光層をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレンズユニット。
【請求項9】
レンズユニットの加工プロセスであって、
前記レンズユニットは、鏡筒とレンズ群とを含み、
前記加工プロセスは、
前記レンズ群を前記鏡筒内の係止溝に固定し、前記レンズ群の、外部光線が入射される一端のレンズを前記鏡筒の端面から完全に突出させるステップと、
前記レンズ群を消光処理し、レンズユニットを取得するステップと、を含む、
ことを特徴とするレンズユニットの加工プロセス。
【請求項10】
前記レンズ群は、順次に配列された複数のレンズを含み、
前記レンズ群を前記鏡筒内の係止溝に固定するステップは、
隣接して配列されるレンズを接続して前記レンズ群を取得し、前記レンズ群を前記係止溝に固定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載のレンズユニットの加工プロセス。
【請求項11】
前記レンズ群は、間隔を空けて配置される第1レンズ群と第2レンズ群とを含み、外部光線は、前記第1レンズ群から前記第2レンズ群に入射され、
前記レンズ群を前記鏡筒内の係止溝に固定するステップは、
前記第2レンズ群を前記鏡筒内の対応する係止溝に固定するステップと、
前記第1レンズ群を前記鏡筒内の対応する係止溝に固定し、前記第1レンズ群の一部を前記鏡筒の端面から突出させるステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載のレンズユニットの加工プロセス。
【請求項12】
前記第1レンズ群が複数のレンズを含む場合、前記レンズ群を前記鏡筒内の係止溝に固定するステップは、
隣接して配列されるレンズを接続して前記第1レンズ群を取得するステップを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載のレンズユニットの加工プロセス。
【請求項13】
隣接して配列されるレンズを接続するステップは、
隣接するレンズの対向設置された表面を接着剤によって接着するステップを含む、
ことを特徴とする請求項10又は12に記載のレンズユニットの加工プロセス。
【請求項14】
カメラモジュールであって、
請求項1〜8のいずれかに記載のレンズユニット、又は、
請求項9〜13のいずれかに記載の加工プロセスにより取得されるレンズユニット、を
含む、
ことを特徴とするカメラモジュール。
【請求項15】
電子機器であって、
スクリーンアセンブリと、請求項14に記載のカメラモジュールと、を含み、
前記スクリーンアセンブリは、前記レンズ群の、筒壁から突出される部分を穿設する開口を含む、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項16】
前記スクリーンアセンブリは、ディスプレイパネルを含み、前記ディスプレイパネルの対応するディスプレイ縁部領域は、前記電子機器の縁部領域と結合され、前記開口は、前記ディスプレイパネルに位置する、
ことを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末技術分野に関し、特にレンズユニット、レンズユニット加工プロセス、カメラモジュール及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、端末分野における各種技術の急速の発展に伴い、ユーザの電子機器の各機能及び美観に対する要求も徐々に増加している。例えば、ユーザが、電子機器の正面の表示領域をできる限り大きくする場合にも、フロントカメラで自撮り又はビデオ撮影できることが望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、レンズユニット、レンズユニット加工プロセス、カメラモジュール及び電子機器を提供して、関連技術における欠陥を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例に係る第1の側面において、レンズユニットを提供し、筒壁と前記筒壁によって囲まれて形成された係止溝とを含む鏡筒と、前記係止溝に係合して固定され、レンズ群の外部光線が入射される一端が前記筒壁の端面から突出されるレンズ群と、を含む。
【0005】
選択可能に、前記レンズ群は、間隔を空けて配置される第1レンズ群と第2レンズ群とを含み、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群は、対応する係止溝にそれぞれ係合され、その中、外部光線は、前記第1レンズ群から前記第2レンズ群に入射され、前記第1レンズ群の少なくとも一部は、前記鏡筒の端面から突出される。
【0006】
選択可能に、前記第1レンズ群は、一つ又は複数のレンズを含み、前記第1レンズ群が複数のレンズを含む場合、前記複数のレンズは、外部光線の入射方向に沿って順次に接続される。
【0007】
選択可能に、前記第1レンズ群は、第1レンズと、前記第1レンズに接続される第2レンズを含み、前記外部光線は、前記第1レンズから前記第2レンズに入射され、前記第2レンズは、前記係止溝に係合して固定される。
【0008】
選択可能に、前記レンズ群は、順次に配列された複数のレンズを含み、前記複数のレンズのうち隣接して配列されるレンズの間は固定的に接続されている。
【0009】
選択可能に、前記レンズ群は、隣接するレンズを位置決めするために、前記レンズ群に含まれるレンズが光線の入射方向に沿って凹むことによって形成される陥凹部を含む。
【0010】
選択可能に、前記レンズ群に含まれる接続状態である隣接するレンズの間は、接着方式により接続される。
【0011】
選択可能に、前記レンズ群は、隣接するレンズを位置決めするために、前記レンズ群に含まれるレンズが光線の入射方向に沿って凹むことによって形成される陥凹部を含む。
【0012】
選択可能に、前記レンズ群に含まれる少なくとも一つのレンズの縁部領域に付着され、余計な光線を遮断するための遮光層をさらに含む。
【0013】
本開示の実施例に係る第2の側面において、レンズの加工プロセスを提供し、前記レンズユニットは、鏡筒と、レンズ群とを含み、前記加工プロセスは、前記レンズ群を前記鏡筒内の係止溝に固定し、前記レンズ群の、外部光線が入射される一端を前記鏡筒の端面から突出させ、前記レンズ群を消光処理し、レンズユニットを取得することを含む。
【0014】
選択可能に、前記レンズ群は、順次に配列された複数のレンズを含み、前記レンズ群を前記鏡筒内の係止溝に固定することは、隣接して配列されるレンズを接続して前記レンズ群を取得して、前記レンズ群を前記係止溝に固定することを含む。
【0015】
選択可能に、前記レンズ群は、間隔を空けて配置される第1レンズ群と第2レンズ群とを含み、外部光線は、前記第1レンズ群から前記第2レンズ群に入射され、前記レンズ群を前記鏡筒内の係止溝に固定することは、前記第2レンズ群を前記鏡筒内の対応する係止溝に固定し、前記第1レンズ群を前記鏡筒内の対応する係止溝に固定して、前記第1レンズ群の一部を前記鏡筒の端面から突出させることを含む。
【0016】
選択可能に、前記第1レンズ群が複数のレンズを含む場合、前記レンズ群を前記鏡筒内の係止溝に固定することは、隣接して配列されるレンズを接続して前記第1レンズ群を取得することを含む。
【0017】
選択可能に、隣接して配列されるレンズを接続することは、隣接するレンズの対向設置された表面を接着剤によって接着することを含む。
【0018】
本開示の実施例に係る第3の側面において、カメラモジュールを提供し、上記のいずれかの実施例に記載のレンズユニットと、又は、上記のいずれかの実施例に記載の加工プロセスにより取得されたレンズユニットと、を含む。
【0019】
本開示の実施例に係る第4の側面において、電子機器を提供し、上記の実施例に記載のカメラモジュールと、スクリーンアセンブリとを含み、前記スクリーンアセンブリは、前記レンズ群の、前記筒壁から突出される部分が穿設する開口を含む。
【0020】
選択可能に、前記スクリーンアセンブリは、ディスプレイパネルを含み、前記ディスプレイパネルの対応するディスプレイ縁部領域は、前記電子機器の縁部領域と結合され、前記開口は、前記ディスプレイパネルに位置する。
【発明の効果】
【0021】
本開示の実施例より提供される技術案は、以下の有益な効果を含むことができる。
上記の実施例から、本開示におけるレンズ群の、外部光線が入射される一端が鏡筒の筒壁の端面から突出され、すなわちレンズ群の一端の外側は、筒壁に囲まれていなく、レンズ群が完全に鏡筒内に封入されることに対して、鏡筒の端部の体積を小さくすることができ、レンズユニットの小型化に有利であり、特に、レンズユニットを電子機器のフロントカメラとする場合、電子機器の、スクリーンアセンブリにレンズユニットが穿設される開口サイズを小さくすることができ、画面占有率を向上させることに有利であることが分かる。
【0022】
なお、上記の一般的な説明及び後述した詳細な説明は、例示的、且つ解釈的なものであり、本開示を限定するものにおいてない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
ここの図面は、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に適用される実施例を示しており、本明細書と共に本開示の原理を説明する。
【0024】
【
図1】例示的な実施例により示されるレンズユニットの概略構成図である。
【
図2】例示的な実施例により示される別のレンズユニットの概略構成図である。
【
図3】例示的な実施例により示される別のレンズユニットの概略構成図である。
【
図4】例示的な実施例により示されるレンズユニットの加工プロセスのフローチャートである。
【
図5】例示的な実施例により示される電子機器の概略構成図である。
【
図6】例示的な実施例により示される電子機器の概略断面図である。
【
図7】例示的な実施例により示される別の電子機器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここにおいて、図面に示されている例示的な実施例を詳しく説明する。以下の説明は、図面に係る場合に、他の示しがない限り、異なる図面における同一の数字は、同一又は類似の要素を表す。以下の例示的な実施例に記載されている実施形態は、本発明と一致する全ての実施形態を表すものにおいてない。それらは、添付の特許請求の範囲に詳しく記載された本発明の一部と一致する装置及び方法の例だけである。
【0026】
本開示に使用された用語は、単に特定の実施例を記述するためのものに過ぎず、本開示を限定するものにおいてない。本開示及び特許請求の範囲に使用された単数形である「一種」、「前記」、及び「当該」も、他の意味を表すと明らかに記載しない限り、複数形も含む。さらに、本開示に使用された用語「及び/または」とは、1つまたは複数の列挙された関連項目の任意または全ての可能な組合せを含むことであると理解されるべきである。
【0027】
本開示において、用語である第1、第2、第3などを用いて各種情報を記述する可能性があるが、これらの情報はこれらの用語に限定されないと理解されるべきである。これらの用語は、単に同一種類の情報を互いに区分するためのものに過ぎない。例えば、本開示の範囲を逸脱しない場合、第1情報は、第2情報と称されてもよく、同様に、第2情報は、第1情報と称されてもよい。言語環境によって、例えば、ここで使用される言葉である「場合」は、「…ときに」または「…際に」または「決定に応答する」と解釈されてもよい。
【0028】
図1は、例示的な実施例により示されるレンズユニットの概略構成図である。
図1に示すように、レンズユニット100は、鏡筒1と、当該鏡筒1に結合されたレンズ群2とを含むことができる。その中、鏡筒1は、筒壁11と、筒壁11によって囲まれて形成された係止溝12とを含むことができ、当該係止溝12は、レンズ群2に係合して固定されるため、レンズ群2を固定でき、位置を制限することができる。レンズ群2は、圧入機器によって係止溝12内に圧入され、固定を実現することができ、又は、当該係止溝12に係合構造を設置することによってレンズ群2を固定することができる。
【0029】
その中、レンズ群2の、外部光線が入射される一端は、筒壁11の端面に突出し、すなわちレンズ群2の、外部光線が入射される一端は、筒壁11に囲まれていないため、レンズ群2が完全に鏡筒1内に封入されることに対して、鏡筒1の端部の体積を小さくすることができ、レンズユニット100の小型化に有利であり、特に、レンズユニット100を電子機器のフロントカメラとする場合、電子機器の、スクリーンアセンブリにレンズユニット100が穿設される開口サイズを小さくすることができ、画面占有率を向上させることに有利である。
【0030】
一実施例において、
図1に示すように、レンズ群2は、第1レンズ群21と第2レンズ群22とを含むことができ、当該第1レンズ群21と第2レンズ群22は、外部光線の入射方向Aに沿って間隔を空けて配置される。外部光線は、第1レンズ群21から第2レンズ群22に入射して、第2レンズ群22から出射することができ、第1レンズ群21の少なくとも一部は、筒壁11の端面に突出する。
【0031】
その中、当該第1レンズ群21と第2レンズ群22は、それぞれ対応する係止溝に係合して固定されることができる。例えば、
図2に示すように、係止溝は、第1係止溝121と第2係止溝122とを含むことができ、その中、第1係止溝121は第1レンズ群21と直接係合して固定され、第2係止溝122と第2レンズ22との間に係合して固定される。
【0032】
在本実施例において、第1レンズ群21は、
図1に示すように、一つのレンズのみを含むことができ、又は、第1レンズ群21は、複数のレンズを含むことができ、当該複数のレンズは、外部光線の入射方向Aに沿って順次に接続されてもよい。例えば、
図2に示すように、第1レンズ群21は、第1レンズ211と、第1レンズ211に接続された第2レンズ212とを含むことができ、外部光線は、第1レンズ211から第2レンズ212に入射することができ、当該第2レンズ212は、係止溝に係合して固定されることができ、第1レンズ211は筒壁11の端面に完全に突出することができ、又は第1レンズ211は、筒壁11の端面に一部突出することもでき、隣接するレンズの間は、接着方式で接続することができ、例えば、第1レンズ211は、第2レンズ212に対向して設置された二つの表面が接着される。
【0033】
なお、上記の実施例において、第2レンズ群22は、一つのレンズ又は複数のレンズを含むこともでき、第2レンズ群22が複数のレンズを含む場合、各レンズと隣接するレンズとの間は、接続してもよいし、一定の間隔が存在してもよく、ここでは詳しく説明しない。その中、隣接するレンズの間は、接着方式で接続することができ、本開示はこれらを限定しない。
【0034】
他の実施例において、
図3に示すように、レンズ群2は、順次に配列された複数のレンズを含むことができ、各レンズと隣接するレンズとの間は、固定的に接続されている。すなわち、レンズユニット100に含まれるすべてのレンズは、厚さ方向に沿って接続して積層され、一つの全体が得られ、その後、鏡筒1の係止溝12と係合して固定され、レンズ群2上の筒壁11端面に突出する長さをできるだけ長くする。例えば、レンズ群2は、第3レンズ23と、第4レンズ24と、第5レンズ25と、及び第6レンズ26とを含むことができ、かつレンズ群2は、第3レンズ23と、第4レンズ24と、第5レンズ25と、及び第6レンズ26が順次に接続され、第3レンズ23が筒壁11の端面に完全から突出され、第4レンズ24の一部が筒壁11の端面から突出されることを含むことができる。
【0035】
上記の各実施例において、
図3に示すように、レンズ群2は、陥凹部27をさらに含むことができ、当該陥凹部27は、隣接するレンズを位置決めするために、レンズ群2に含まれるレンズが光線の入射方向に沿って凹むことによって形成されることができる。
【0036】
例えば、
図2に示す実施例において、陥凹部27は、第2レンズ212が光線の入射方向に凹むことによって形成されることができ、第1レンズ211の一部は、当該陥凹部27の内部に設置されるため、第1レンズ211と第2レンズ212との間の相対位置関係を決定する。また、例えば、
図3に示すように、陥凹部27は、第4レンズ24が外部光線の入射方向に沿って凹むことによって形成されることができ、当該陥凹部27の数は複数であってもよく、例えば、
図3に示すように、第6レンズ26は、外部光線の入射方向Aに沿って陥凹して陥凹部27を形成することもできる。
【0037】
本開示の技術案に基づいて、
図3に示すように、レンズユニット100は、余計な光線を遮断して、カメラモジュールの結像に影響することを避けるように、レンズ群2に含まれる少なくとも一つのレンズの縁部領域に付着される遮光層3をさらに含むことができる。例えば、
図3に示すように、遮光層3は、各レンズの縁部領域に形成することができる。その中、当該遮光層3は、レンズの外部光線が入射される表面に形成されてもよく、レンズの外部光線が出射する表面に形成されてもよく、レンズの入射表面と出射表面のいずれも遮光層3が形成されてもよい。本開示はこれらを限定しない。その中、当該遮光層3は、インク塗布プロセスによって加工して形成されてもよい。
【0038】
本開示の技術案に基づいて、レンズユニット100の加工プロセスをさらに提供し、
図4に示すように、当該加工プロセスは、以下のステップを含むことができ、
ステップ401において、レンズ群2を鏡筒1の係止溝12に固定して、レンズ群2の、外部光線が入射される一端を鏡筒1の端面から突出させる。
【0039】
在本実施例において、鏡筒1は、筒壁11を含むことができ、当該レンズ群2の、外部光線が入射される一端は、筒壁11の端面に突出する。
【0040】
一実施例において、レンズ群2が順次に配列された複数のレンズを含む場合、まず、隣接して配列されるレンズを接続してレンズ群2を取得することができ、その後、取得されたレンズ群2を鏡筒1の係止溝12に固定する。
【0041】
他の実施例において、レンズ群2は、外部光線の入射方向に間隔が存在する第1レンズ群21と第2レンズ群22とを含み、外部光線は、第1レンズ群21から第2レンズ群22に入射することができる。その中、第2レンズ群22は、鏡筒1内に対応する係止溝に固定されることができ、第1レンズ群21は、鏡筒1内に対応する係止溝に固定されることができ、第1レンズ群21の一部が鏡筒1の端面から突出される。
【0042】
その中、第1レンズ群21が複数のレンズを含む場合、外部光線の入射方向に沿って隣接のレンズを順次に接続して、第1レンズ群21を取得することができ、その後、第1レンズ群21を鏡筒1内に対応する係止溝に装着することができる。
【0043】
上記の実施例において、隣接するレンズの間は、接着剤によって接着する方式で固定することができる。
【0044】
ステップ402において、レンズ群2を消光処理し、レンズユニット100を取得する。
【0045】
本実施例において、レンズ群2に遮光層3を形成し、当該遮光層3によって外部の余計な光線を遮断することによって、鏡筒1の結像品質を向上させることができる。その中、当該遮光層3は、インク塗布プロセスによってレンズ群2に含まれるレンズに形成することができ、例えば、レンズの縁部領域に形成することができる。
【0046】
本開示の技術案に基づいて、カメラモジュールをさらに提供し、当該カメラモジュールは、上記のいずれかの実施例に記載のレンズユニットを含むことができるか、又は、当該カメラモジュールは、
図4に示すプロセスにより形成される鏡筒を含むことができる。さらに、当該カメラモジュールは、イメージセンサ、モータなどの電子部品をさらに含むことができる。
【0047】
その中、カメラモジュールは、電子機器に装着されることができ、
図5に示す携帯端末200を一例として電子機器を詳細に説明する。
図5に示すように、カメラモジュールは、携帯端末200の内部に取り付けられ、携帯端末200のフロントカメラとして、ユーザは当該カメラモジュールによって自撮り又はビデオ撮影をすることができる。その中、携帯端末200は、スクリーンアセンブリ201を含むことができ、
図6に示すように、当該スクリーンアセンブリ201は、レンズ群2の筒壁11から突出される部分を穿設する開口2011を含むことができ、筒壁11が開口を穿設する必要とすることについて、開口2011の大きさを小さくすることができ、スクリーンアセンブリ201の強度を向上させ、画面占有率を向上させることに有利である。
【0048】
一実施例において、
図6に示すように、スクリーンアセンブリ201は、ディスプレイパネル2012と、ディスプレイパネル2012と結合されるフロントパネル2013とを含むことができる。その中、ディスプレイパネル2012は、携帯端末200の画像情報を表示することに用いられることができ、フロントパネル2013は、ディスプレイパネル2012の周囲に位置する遮蔽領域を含むことができ、携帯端末200内部の回路基板及び関連電子部品を遮蔽することに用いられ、開口2011は、フロントパネル2013の遮断領域に設けられてもよく、開口2011は、ディスプレイパネル2012に設けられてもよい。
【0049】
他の実施例において、
図7に示すように、スクリーンアセンブリ201は、ディスプレイパネル2012を含むことができ、当該ディスプレイパネル2012に対応するディスプレイ領域の縁部は、基本的に携帯端末200の縁部と結合し、このとき、開口2011は、ディスプレイパネル2012に位置し、筒壁11は、開口2011を穿設する必要がないため、携帯端末200の画面占有率をさらに向上させることができる。
【0050】
当業者は、明細書を考慮して本明細書に開示されたものを実施して、本発明の他の実施例を容易に想到する。本願は、本開示の任意の変形、用途又は適宜な変更を含むことを意図しており、これらの変形、用途又は適宜な変更は、本開示の一般的な原理に従うものであるとともに、本開示に開示されていない当技術分野における周知技術又は通常の技術手段を含む。明細書及び実施例は単なる例示的なものとみなされ、本発明の本当の範囲及び趣旨は以下の特許請求の範囲によって示される。
【0051】
なお、本開示は、以上に既に説明され、図面に示された精確な構成に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変更をすることができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。