(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861852
(24)【登録日】2021年4月1日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】画素駆動回路及びその修復方法、表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20210412BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20210412BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20210412BHJP
H05B 33/14 20060101ALI20210412BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 670J
G09G3/20 670N
H05B33/14 A
H05B33/14 Z
H01L27/32
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-565511(P2019-565511)
(86)(22)【出願日】2017年7月13日
(65)【公表番号】特表2020-522017(P2020-522017A)
(43)【公表日】2020年7月27日
(86)【国際出願番号】CN2017092683
(87)【国際公開番号】WO2018218742
(87)【国際公開日】20181206
【審査請求日】2019年11月27日
(31)【優先権主張番号】201710392077.1
(32)【優先日】2017年5月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519182202
【氏名又は名称】深▲セン▼市▲華▼星光▲電▼半▲導▼体▲顕▼示技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】周 学兵
(72)【発明者】
【氏名】温 亦▲謙▼
(72)【発明者】
【氏名】周 明忠
【審査官】
斎藤 厚志
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−133165(JP,A)
【文献】
特開2015−228361(JP,A)
【文献】
中国特許第103927973(CN,B)
【文献】
特開2015−156002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/3233
G09G 3/20
H01L 27/32
H01L 51/50
H05B 33/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素駆動回路であって、第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ、第3薄膜トランジスタ、第4薄膜トランジスタ、第5薄膜トランジスタ、コンデンサ、第1電界発光素子、及び第2電界発光素子を含み、
前記第1薄膜トランジスタはゲートが第1ノードに電気的に接続され、ドレインが電源正電圧にアクセスしており、ソースが第2ノードに電気的に接続され、
前記第2薄膜トランジスタはゲートが検出信号にアクセスしており、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、ソースが基準電圧にアクセスしており、
前記第3薄膜トランジスタはゲートが走査信号にアクセスしており、ドレインがデータ信号にアクセスしており、ソースが第1ノードに電気的に接続され、
前記第4薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ドレインが第2電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ソースが第2ノードに電気的に接続され、
前記第5薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ソースが第1電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、
前記コンデンサは一端が第1ノードに電気的に接続され、他端が第2ノードに電気的に接続され、
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子の陰極がともに電源負電圧にアクセスしており、
前記第4薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうちの一方であり、前記第5薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうち第4薄膜トランジスタとは異なる他方であり、
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子は、いずれも故障していない場合には、交互に発光させることによって画素の正常な発光を行い、いずれか一方が故障した場合には、故障していない他方を連続的に動作させることによって画素の正常な発光を行う画素駆動回路。
【請求項2】
前記発光制御信号は周期的なパルス信号である請求項1に記載の画素駆動回路。
【請求項3】
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子はOLED、又はQLEDである請求項1に記載の画素駆動回路。
【請求項4】
画素駆動回路の修復方法であって、
第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ、第3薄膜トランジスタ、第4薄膜トランジスタ、第5薄膜トランジスタ、コンデンサ、第1電界発光素子、及び第2電界発光素子を含む画素駆動回路を提供するステップ1であって、
前記第1薄膜トランジスタはゲートが第1ノードに電気的に接続され、ドレインが電源正電圧にアクセスしており、ソースが第2ノードに電気的に接続され、
前記第2薄膜トランジスタはゲートが検出信号にアクセスしており、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、ソースが基準電圧にアクセスしており、
前記第3薄膜トランジスタはゲートが走査信号にアクセスしており、ドレインがデータ信号にアクセスしており、ソースが第1ノードに電気的に接続され、
前記第4薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ドレインが第2電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ソースが第2ノードに電気的に接続され、
前記第5薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ソースが第1電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、
前記コンデンサは一端が第1ノードに電気的に接続され、他端が第2ノードに電気的に接続され、
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子の陰極がともに電源負電圧にアクセスしており、
前記第4薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうちの一方であり、前記第5薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうち第4薄膜トランジスタとは異なる他方であり、
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子がいずれも故障していない場合において、前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子を交互に発光させることによって画素の正常な発光を行うステップ1と、
前記第1電界発光素子や第2電界発光素子に故障が存在するか否かを検出し、前記第1電界発光素子が故障した場合、前記画素駆動回路の動作時、発光制御信号は前記第5薄膜トランジスタを常にオフし、第4薄膜トランジスタを常にオンするように制御するように設定し、前記第2電界発光素子が故障した場合、前記画素駆動回路の動作時、発光制御信号は前記第5薄膜トランジスタを常にオンし、第4薄膜トランジスタを常にオフするように制御するように設定して、故障していない方の電界発光素子を連続的に動作させることによって画素の正常な発光を行うステップ2と、を含む画素駆動回路の修復方法。
【請求項5】
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子はOLED、又はQLEDである請求項4に記載の画素駆動回路の修復方法。
【請求項6】
表示装置であって、アレイ状に配列される複数のサブ画素、平行に間隔をあけて並んだ複数の水平走査線、平行に間隔をあけて並んだ複数の水平検出線、平行に間隔をあけて並んだ複数の垂直データ線、平行に間隔をあけて並んだ複数の垂直発光制御線、データ駆動モジュール、及び発光制御モジュールを含み、
各行のサブ画素は、いずれも1本の走査線及び1本の検出線に対応して電気的に接続され、各列のサブ画素は、いずれも1本のデータ線及び1本の発光制御線に対応して電気的に接続され、前記走査線、検出線、データ線、及び発光制御線はそれぞれサブ画素に走査信号、検出信号、データ信号、及び発光制御信号を提供することに用いられ、
前記データ駆動モジュールは、前記複数のデータ線に1対1で対応する複数のデータ信号出力端子を含み、前記発光制御モジュールは、前記複数のデータ線に1対1で対応する複数のスイッチ、前記複数の発光制御線に電気的に接続される1つの発光制御信号入力線、及び1つの検出信号出力線を含み、前記スイッチは第1端子が該スイッチに対応するデータ線に電気的に接続され、第2端子が該スイッチに対応するデータ線に対応するデータ信号出力端子に電気的に接続され、第3端子が検出信号出力線に電気的に接続され、
前記サブ画素は第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ、第3薄膜トランジスタ、第4薄膜トランジスタ、第5薄膜トランジスタ、コンデンサ、第1電界発光素子、及び第2電界発光素子を含み、
前記第1薄膜トランジスタはゲートが第1ノードに電気的に接続され、ドレインが電源正電圧にアクセスしており、ソースが第2ノードに電気的に接続され、
前記第2薄膜トランジスタはゲートが検出信号にアクセスしており、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、ソースが基準電圧にアクセスしており、
前記第3薄膜トランジスタはゲートが走査信号にアクセスしており、ドレインがデータ信号にアクセスしており、ソースが第1ノードに電気的に接続され、
前記第4薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ドレインが第2電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ソースが第2ノードに電気的に接続され、
前記第5薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ソースが第1電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、
前記コンデンサは一端が第1ノードに電気的に接続され、他端が第2ノードに電気的に接続され、
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子の陰極がともに電源負電圧にアクセスしており、
前記第4薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうちの一方であり、前記第5薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうち第4薄膜トランジスタとは異なる他方である表示装置。
【請求項7】
さらに走査駆動モジュール、検出駆動モジュール、検出変換モジュール、及びタイミングコントローラを含み、
前記データ駆動モジュール、発光制御モジュール、走査駆動モジュール、検出駆動モジュール、及び検出変換モジュールは、いずれも前記タイミングコントローラに電気的に接続され、前記検出変換モジュールは、前記発光制御モジュールに電気的に接続される請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記発光制御信号入力線に順に直列接続される複数のDトリガーが設けられ、各々のDトリガーが1本の発光制御線に対応して電気的に接続される請求項6に記載の表示装置。
【請求項9】
前記発光制御信号は周期的なパルス信号である請求項6に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子はOLED、又はQLEDである請求項6に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術分野に関し、特に画素駆動回路及びその修復方法、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展に伴って、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Display、OLED)又は量子ドット発光ダイオード(Quantum dots Light−emitting Diodes、QLED)などの電界発光素子を光源として用いた自己発光型表示装置は、ますます消費者から人気を集めており、それは、発光効率が高く、応答時間が短く、解像度及びコントラストが高く、視野角が略180°で、使用温度範囲が広く、フレキシブル表示及び大面積フルカラー表示が実現できるなど、多くの利点を有する。
【0003】
OLED及びQLEDはともに電流駆動型電界発光素子であり、電流がOLED又はQLEDを流れると、OLED又はQLEDが発光し、且つ発光輝度がOLED及びQLED自体を流れる電流により決められる。既存の集積回路(Integrated Circuit、IC)のほとんどは電圧信号のみを伝送するため、OLED又はQLED表示装置の画素駆動回路はいずれも電圧信号を電流信号に変換することを完了する必要がある。従来の画素駆動回路は通常2T1Cであり、すなわち、2つの薄膜トランジスタと1つのコンデンサを組み合わせた構造であり、電圧を電流に変換する。
【0004】
図1に示すように、電界発光素子を駆動するための従来の2T1C画素駆動回路は、1つの第1薄膜トランジスタT10、1つの第2薄膜トランジスタT20、及び1つのコンデンサC10を含み、上記第1薄膜トランジスタT10はスイッチング薄膜トランジスタであり、上記第2薄膜トランジスタT20は駆動薄膜トランジスタであり、上記コンデンサC10はストレージコンデンサである。具体的には、上記第1薄膜トランジスタT10はゲートが走査信号Scanにアクセスしており、ソースがデータ信号Dataにアクセスしており、ドレインが第2薄膜トランジスタT20のゲート、及びコンデンサC10の一端に電気的に接続され、上記第2薄膜トランジスタT20はドレインが電源正電圧VDDにアクセスしており、ソースが電界発光素子(OLED又はQLED)Dの陽極に電気的に接続され、電界発光素子Dの陰極が電源負電圧VSSにアクセスしており、コンデンサC10は一端が第1薄膜トランジスタT10のドレイン及び第2薄膜トランジスタT20のゲートに電気的に接続され、他端が第2薄膜トランジスタT20のソース及び電界発光素子Dの陽極に電気的に接続される。
【0005】
上記画素駆動回路の表示装置を用いると、使用中、電界発光素子が常に発光状態にあり、電界発光素子の経時劣化を加速させ、電界発光素子の耐用年数を短縮させ、そして電界発光素子が破損した場合、効果的な修復方法がないため、電界発光素子の破損後に画素が発光できず、それにより画質が低下し、暗点が生じてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、電界発光素子の連続動作時間を減少させ、電界発光素子の耐用年数を延ばすことができる画素駆動回路を提供することである。
【0007】
本発明の目的はさらに、画素駆動回路中の電界発光素子の故障を簡単かつ素早く修復することができる画素駆動回路の修復方法を提供することである。
【0008】
本発明の目的はまたさらに、電界発光素子の連続動作時間を減少させ、電界発光素子の耐用年数を延ばすことができる表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を実現するために、本発明は画素駆動回路を提供し、第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ、第3薄膜トランジスタ、第4薄膜トランジスタ、第5薄膜トランジスタ、コンデンサ、第1電界発光素子、及び第2電界発光素子を含み、
前記第1薄膜トランジスタはゲートが第1ノードに電気的に接続され、ドレインが電源正電圧にアクセスしており、ソースが第2ノードに電気的に接続され、
前記第2薄膜トランジスタはゲートが検出信号にアクセスしており、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、ソースが基準電圧にアクセスしており、
前記第3薄膜トランジスタはゲートが走査信号にアクセスしており、ドレインがデータ信号にアクセスしており、ソースが第1ノードに電気的に接続され、
前記第4薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ドレインが第2電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ソースが第2ノードに電気的に接続され、
前記第5薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ソースが第1電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、
前記コンデンサは一端が第1ノードに電気的に接続され、他端が第2ノードに電気的に接続され、
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子の陰極がともに電源負電圧にアクセスしており、
前記第4薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうちの一方であり、前記第5薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうち第4薄膜トランジスタとは異なる他方である。
【0010】
前記発光制御信号は周期的なパルス信号である。
【0011】
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子はOLED、又はQLEDである。
【0012】
本発明はさらに画素駆動回路の修復方法を提供し、
第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ、第3薄膜トランジスタ、第4薄膜トランジスタ、第5薄膜トランジスタ、コンデンサ、第1電界発光素子、及び第2電界発光素子を含む画素駆動回路を提供するステップ1であって、前記第1薄膜トランジスタはゲートが第1ノードに電気的に接続され、ドレインが電源正電圧にアクセスしており、ソースが第2ノードに電気的に接続され、前記第2薄膜トランジスタはゲートが検出信号にアクセスしており、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、ソースが基準電圧にアクセスしており、前記第3薄膜トランジスタはゲートが走査信号にアクセスしており、ドレインがデータ信号にアクセスしており、ソースが第1ノードに電気的に接続され、前記第4薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ドレインが第2電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ソースが第2ノードに電気的に接続され、前記第5薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ソースが第1電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、前記コンデンサは一端が第1ノードに電気的に接続され、他端が第2ノードに電気的に接続され、前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子の陰極がともに電源負電圧にアクセスしており、前記第4薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうちの一方であり、前記第5薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうち第4薄膜トランジスタとは異なる他方であるステップ1と、
前記第1電界発光素子や第2電界発光素子に故障が存在するか否かを検出し、前記第1電界発光素子が故障した場合、前記画素駆動回路の動作時、発光制御信号は前記第5薄膜トランジスタを常にオフし、第4薄膜トランジスタを常にオンするように制御するように設定し、前記第2電界発光素子が故障した場合、前記画素駆動回路の動作時、発光制御信号は前記第5薄膜トランジスタを常にオンし、第4薄膜トランジスタを常にオフするように制御するように設定するステップ2と、を含む。
【0013】
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子はOLED、又はQLEDである。
【0014】
本発明はさらに表示装置を提供し、アレイ状に配列される複数のサブ画素、平行に間隔をあけて並んだ複数の水平走査線、平行に間隔をあけて並んだ複数の水平検出線、平行に間隔をあけて並んだ複数の垂直データ線、平行に間隔をあけて並んだ複数の垂直発光制御線、データ駆動モジュール、及び発光制御モジュールを含み、
各行のサブ画素は、いずれも1本の走査線及び1本の検出線に対応して電気的に接続され、各列のサブ画素は、いずれも1本のデータ線及び1本の発光制御線に対応して電気的に接続され、前記走査線、検出線、データ線、及び発光制御線はそれぞれサブ画素に走査信号、検出信号、データ信号、及び発光制御信号を提供することに用いられ、
前記データ駆動モジュールは、前記複数のデータ線に1対1で対応する複数のデータ信号出力端子を含み、前記発光制御モジュールは、前記複数のデータ線に1対1で対応する複数のスイッチ、前記複数の発光制御線に電気的に接続される1つの発光制御信号入力線、及び1つの検出信号出力線を含み、前記スイッチは第1端子が該スイッチに対応するデータ線に電気的に接続され、第2端子が該スイッチに対応するデータ線に対応するデータ信号出力端子に電気的に接続され、第3端子が検出信号出力線に電気的に接続され、
前記サブ画素は第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ、第3薄膜トランジスタ、第4薄膜トランジスタ、第5薄膜トランジスタ、コンデンサ、第1電界発光素子、及び第2電界発光素子を含み、前記第1薄膜トランジスタはゲートが第1ノードに電気的に接続され、ドレインが電源正電圧にアクセスしており、ソースが第2ノードに電気的に接続され、前記第2薄膜トランジスタはゲートが検出信号にアクセスしており、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、ソースが基準電圧にアクセスしており、前記第3薄膜トランジスタはゲートが走査信号にアクセスしており、ドレインがデータ信号にアクセスしており、ソースが第1ノードに電気的に接続され、前記第4薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ドレインが第2電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ソースが第2ノードに電気的に接続され、前記第5薄膜トランジスタはゲートが発光制御信号にアクセスしており、ソースが第1電界発光素子の陽極に電気的に接続され、ドレインが第2ノードに電気的に接続され、前記コンデンサは一端が第1ノードに電気的に接続され、他端が第2ノードに電気的に接続され、前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子の陰極がともに電源負電圧にアクセスしており、前記第4薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうちの一方であり、前記第5薄膜トランジスタはN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうち第4薄膜トランジスタとは異なる他方である。
【0015】
さらに走査駆動モジュール、検出駆動モジュール、検出変換モジュール、及びタイミングコントローラを含み、
前記データ駆動モジュール、発光制御モジュール、走査駆動モジュール、検出駆動モジュール、及び検出変換モジュールは、いずれも前記タイミングコントローラに電気的に接続され、前記検出変換モジュールは、前記発光制御モジュールに電気的に接続される。
【0016】
前記発光制御信号入力線に順に直列接続される複数のDトリガーが設けられ、各々のDトリガーが1本の発光制御線に対応して電気的に接続される。
【0017】
前記発光制御信号は周期的なパルス信号である。
【0018】
前記第1電界発光素子及び第2電界発光素子はOLED、又はQLEDである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の有益な効果は、以下のとおりである。本発明は画素駆動回路及びその修復方法、表示装置を提供する。上記画素駆動回路は第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ、第3薄膜トランジスタ、第4薄膜トランジスタ、第5薄膜トランジスタ、コンデンサ、第1電界発光素子、及び第2電界発光素子を含み、発光制御信号によって第4及び第5薄膜トランジスタを交互にオンし、第1電界発光素子及び第2電界発光素子を交互に発光させるように制御でき、それにより第1電界発光素子及び第2電界発光素子の連続動作時間を減少させ、第1電界発光素子及び第2電界発光素子の耐用年数を延ばし、また、第1電界発光素子及び第2電界発光素子のうちの一方に故障が生じた場合、発光制御信号の電位を調整することによって、故障が生じていない他方の電界発光素子を連続的に動作させ、画素の正常な発光を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の特徴及び技術内容を更に把握できるために、以下の本発明についての詳細説明及び図面を参照できるが、図面は参考や説明用のものに過ぎず、本発明を限定するためのものではない。
【0021】
【
図1】
図1は、従来技術における画素駆動回路の回路図である。
【
図2】
図2は、本発明の画素駆動回路の回路図である。
【
図4】
図4は、本発明の表示装置における発光制御モジュールの回路図である。
【
図5】
図5は、本発明の画素駆動回路の修復方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明が採用する技術的手段及びその効果を更に説明するために、以下、本発明の好適実施例及びその図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図2を参照すると、本発明は、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3、第4薄膜トランジスタT4、第5薄膜トランジスタT5、コンデンサC、第1電界発光素子D1、及び第2電界発光素子D2を含む画素駆動回路であって、上記第1薄膜トランジスタT1はゲートが第1ノードGに電気的に接続され、ドレインが電源正電圧OVDDにアクセスしており、ソースが第2ノードSに電気的に接続され、上記第2薄膜トランジスタT2はゲートが検出信号SENSEにアクセスしており、ドレインが第2ノードSに電気的に接続され、ソースが基準電圧Vrefにアクセスしており、上記第3薄膜トランジスタT3はゲートが走査信号SCANにアクセスしており、ドレインがデータ信号DATAにアクセスしており、ソースが第1ノードGに電気的に接続され、上記第4薄膜トランジスタT4はゲートが発光制御信号SWITCHにアクセスしており、ドレインが第2電界発光素子D2の陽極に電気的に接続され、ソースが第2ノードSに電気的に接続され、上記第5薄膜トランジスタT5はゲートが発光制御信号SWITCHにアクセスしており、ソースが第1電界発光素子D1の陽極に電気的に接続され、ドレインが第2ノードSに電気的に接続され、上記コンデンサCは一端が第1ノードGに電気的に接続され、他端が第2ノードSに電気的に接続され、上記第1電界発光素子D1及び第2電界発光素子D2の陰極がともに電源負電圧OVSSにアクセスしており、上記第4薄膜トランジスタT4はN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうちの一方であり、上記第5薄膜トランジスタT5はN型薄膜トランジスタ及びP型薄膜トランジスタのうち第4薄膜トランジスタT4とは異なる他方である、画素駆動回路を提供する。
【0024】
具体的には、上記発光制御信号SWITCHは周期的なパルス信号であり、上記発光制御信号SWITCHの高低電位の切り替えによって、第4薄膜トランジスタT4及び第5薄膜トランジスタT5を交互にオンし、第1電界発光素子D1及び第2電界発光素子D2を交互に発光させ、それにより単一の電界発光素子の連続発光時間を減少させ、電界発光素子の耐用年数を延ばすことができる。好適には、上記発光制御信号SWITCHは外部タイミングコントローラによって提供され得る。
【0025】
好適には、上記第1電界発光素子D1及び第2電界発光素子D2はOLED、又はQLEDである。
【0026】
図5を参照すると、上記画素駆動回路に基づき、本発明はさらに下記のステップを含む上記画素駆動回路の修復方法を提供する。
【0027】
ステップ1、
図2を参照すると、画素駆動回路を提供し、詳細は、上記のとおりであり、ここで重複説明を省略する。
【0028】
ステップ2、上記第1電界発光素子D1や第2電界発光素子D2に故障が存在するか否かを検出し、上記第1電界発光素子D1が故障した場合、上記画素駆動回路の動作時、発光制御信号SWITCHは上記第5薄膜トランジスタT5を常にオフし、第4薄膜トランジスタT4を常にオンするように制御するように設定し、上記第2電界発光素子D2が故障した場合、上記画素駆動回路の動作時、発光制御信号SWITCHは上記第5薄膜トランジスタT5を常にオンし、第4薄膜トランジスタT4を常にオフするように制御するように設定する。
【0029】
具体的には、上記ステップ2では、先ず、第2及び第3薄膜トランジスタT2、T3をオンすることで、第1薄膜トランジスタT1のゲート及びソースにそれぞれデータ信号DATA及び基準電圧Vrefを書き込み、次に、発光制御信号SWITCHが第4薄膜トランジスタT4をオンするように制御し、上記第2電界発光素子D2の検知データを取得し、続いて、発光制御信号SWITCHが第5薄膜トランジスタT5をオンするように制御し、上記第1電界発光素子D1の検知データを取得し、第1電界発光素子D1の検知データ及び第2電界発光素子D2の検知データに異常が存在するか否かを分析し、そして検知データに異常が発生した電界発光素子が故障したと判定する。
【0030】
好適には、上記第1電界発光素子D1及び第2電界発光素子D2はOLED、又はQLEDである。
【0031】
図3及び
図4を参照すると、上記画素駆動回路に基づき、本発明はさらに上記画素駆動回路を用いた表示装置を提供し、アレイ状に配列される複数のサブ画素Pを含み、上記複数のサブ画素Pは上記画素駆動回路を含み、表示装置は、平行に間隔をあけて並んだ複数の水平走査線10、例えばGL1、GL2、GL3、GLn等、平行に間隔をあけて並んだ複数の水平検出線20、例えばSC1、SC2、SC3、SCn等、平行に間隔をあけて並んだ複数の垂直データ線30、例えばDL1、DL2、DL3、DL4、DL5、DLm等、平行に間隔をあけて並んだ複数の垂直発光制御線40、例えばSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SWm等、走査駆動モジュール50、検出駆動モジュール70、検出変換モジュール90、タイミングコントローラ100、データ駆動モジュール60、及び発光制御モジュール80を含む。
【0032】
具体的には、各行のサブ画素Pは、いずれも1本の走査線10及び1本の検出線20に対応して電気的に接続され、各列のサブ画素Pは、いずれも1本のデータ線30及び1本の発光制御線40に対応して電気的に接続され、上記走査線10、検出線20、データ線30、及び発光制御線40はそれぞれサブ画素Pに走査信号SCAN、検出信号SENSE、データ信号DATA、及び発光制御信号SWITCHを提供することに用いられる。
【0033】
更に、上記データ駆動モジュール60は、上記複数のデータ線30に1対1で対応する複数のデータ信号出力端子110、例えばDo1、Do2、Do3、Do4、Do5、Dom等を含み、
図4を参照すると、上記発光制御モジュール80は、上記複数のデータ線30に1対1で対応する複数のスイッチK、上記複数の発光制御線40に電気的に接続される1つの発光制御信号入力線SW、及び1つの検出信号出力線SLを含む。
【0034】
そのうち、上記スイッチKは単極双投スイッチであり、第1端子、第2端子、及び第3端子を含み、上記第1端子が該スイッチKに対応するデータ線30に電気的に接続され、第2端子が該スイッチKに対応するデータ線30に対応するデータ信号出力端子110に電気的に接続され、第3端子が検出信号出力線SLに電気的に接続される。
【0035】
更に、上記発光制御信号入力線SWに順に直列接続される複数のDトリガーDFFが設けられ、各々のDトリガーDFFが1本の発光制御線40に対応して電気的に接続される。
【0036】
具体的には、上記データ駆動モジュール60、発光制御モジュール80、走査駆動モジュール50、検出駆動モジュール70、及び検出変換モジュール90は、いずれも上記タイミングコントローラ100に電気的に接続され、上記検出変換モジュール90は、上記発光制御モジュール80に電気的に接続される。
【0037】
そのうち、上記タイミングコントローラ100は表示装置全体のタイミング制御及びデータ処理を行い、データ駆動モジュール60、発光制御モジュール80、走査駆動モジュール50、検出駆動モジュール70の操作を制御することに用いられ、具体的には、検知段階では、検出変換モジュール90からの検知データを受信し、そしてそれを計算した後に補償データを得て、補償データを記憶し、表示段階では、正常画像データを受信し、そしてメモリから対応する補償データを読み出し補償計算をした後に、補償後の画像データを得て、データ再構築をしてデータ信号DATAを生成し、データ駆動モジュール60に送信し、更に、タイミングコントローラ100はさらに上記検出駆動モジュール70に検出信号の駆動信号SCCSを提供し、上記走査駆動モジュール50に走査信号SCANの駆動信号GCSを提供し、上記発光制御モジュール80の発光制御信号出力線SWに発光制御信号SWITCHの駆動信号を提供することに用いられる。
【0038】
具体的には、上記発光制御モジュール80は、検知段階では、発光制御信号SWITCHの駆動信号に基づきデータ線30を検出信号出力線SLに連通するように制御し、表示段階では、発光制御信号SWITCHの駆動信号に基づき発光制御信号SWITCHを各発光制御線40に送信すると同時に、各データ線30を該データ線30に対応するデータ信号出力端子110に対応して接続し、すなわち、検知段階では、各スイッチKの第1端子が第3端子に電気的に接続され、表示段階では、各スイッチKの第1端子が第2端子に電気的に接続される。
【0039】
好ましくは、上記走査駆動モジュール50及び検出駆動モジュール70は独立した2つの駆動回路であってもよく、同一駆動回路に集積されてもよく、上記データ駆動モジュール60及び発光制御モジュール80は独立した2つの駆動回路であってもよく、同一駆動回路に集積されてもよく、上記発光制御モジュール80はさらにタイミングコントローラ100に集積されてもよい。
【0040】
具体的には、上記発光制御信号SWITCHは周期的なパルス信号であり、上記発光制御信号SWITCHの高低電位の切り替えによって、第4薄膜トランジスタT4及び第5薄膜トランジスタT5を交互にオンし、第1電界発光素子D1及び第2電界発光素子D2を交互に発光させ、それにより単一の電界発光素子の連続発光時間を減少させ、電界発光素子の耐用年数を延ばすことができる。好適には、上記第1電界発光素子D1及び第2電界発光素子D2はOLED、又はQLEDである。
【0041】
上記のとおり、本発明は画素駆動回路及びその修復方法、表示装置を提供する。上記画素駆動回路は第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ、第3薄膜トランジスタ、第4薄膜トランジスタ、第5薄膜トランジスタ、コンデンサ、第1電界発光素子、及び第2電界発光素子を含み、発光制御信号によって第4及び第5薄膜トランジスタを交互にオンし、第1電界発光素子及び第2電界発光素子を交互に発光させるように制御でき、それにより第1電界発光素子及び第2電界発光素子の連続動作時間を減少させ、第1電界発光素子及び第2電界発光素子の耐用年数を延ばし、また、第1電界発光素子及び第2電界発光素子のうちの一方に故障が生じた場合、発光制御信号の電位を調整することによって、故障が生じていない他方の電界発光素子を連続的に動作させ、画素の正常な発光を確保することができる。
【0042】
以上で説明したものについては、当業者であれば、本発明の技術案及び技術発想に基づきほかの各種の対応する変更や変形を行うことができ、これらの変更や変形はすべて本発明の特許請求の範囲の保護範囲に属するべきである。