特許第6861884号(P6861884)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861884
(24)【登録日】2021年4月1日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】機械的に固定される壁貫通型集電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/543 20210101AFI20210412BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20210412BHJP
   H01M 50/10 20210101ALI20210412BHJP
   H01M 50/172 20210101ALI20210412BHJP
   H01M 50/20 20210101ALI20210412BHJP
【FI】
   H01M2/30 B
   H01M10/04 Z
   H01M2/02 A
   H01M2/06 A
   H01M2/10 S
【請求項の数】20
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2020-502110(P2020-502110)
(86)(22)【出願日】2018年6月29日
(65)【公表番号】特表2020-527280(P2020-527280A)
(43)【公表日】2020年9月3日
(86)【国際出願番号】EP2018067660
(87)【国際公開番号】WO2019015938
(87)【国際公開日】20190124
【審査請求日】2020年1月16日
(31)【優先権主張番号】15/651,254
(32)【優先日】2017年7月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マーク コティック
(72)【発明者】
【氏名】ローベアト シェーンヘル
【審査官】 高木 康晴
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2017/102420(WO,A1)
【文献】 特表2019−504445(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0287161(US,A1)
【文献】 特開2010−027495(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/013796(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0173194(US,A1)
【文献】 特開平09−199173(JP,A)
【文献】 特開2003−331819(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2013−0086484(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/543
H01M 10/04
H01M 50/10
H01M 50/172
H01M 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルハウジングと、前記セルハウジング内に配置された電極アセンブリと、集電装置とを含む電気化学セルであって、
前記セルハウジングは、フレキシブルシートから形成され、前記セルハウジングは、第1のハウジング部と、封止結合に沿って前記第1のハウジング部に結合された第2のハウジング部とを有することにより、パウチを形成し、
前記第1のハウジング部は、ベースと、前記ベースの外周から突出して前記ベースを囲む側壁とを備えることにより、開放型容器を形成し、
前記電極アセンブリは、交互の正電極部及び負電極部を含み、前記正電極部及び前記負電極部は、少なくとも1つの分離プレートによって分離され、かつ、積層軸に沿って積層され、
前記積層軸は、前記ベースに垂直な方向に延在し、
前記集電装置は、前記正電極部及び前記負電極部の一方に電気的に接続され、前記セルハウジングの側壁に形成された開口を介して前記セルハウジングから出て、
前記開口は、前記封止結合から離間する位置であって、前記積層軸に対向する位置に配置され、
前記集電装置は、
前記側壁と前記正電極部及び前記負電極部の前記一方との間に配置され、前記正電極部及び前記負電極部の前記一方に電気的に接続され、前記側壁に平行に配向され、前記開口を被覆する集電プレートであって、当該集電プレートの側壁対向面から突出して前記開口を通って延在する突起を含む集電プレートと、
前記開口を囲み、前記側壁と前記集電プレートとの間に配置された封止部と、
前記側壁に平行に配向され、前記開口を被覆し、前記セルハウジングの外側に配置された端子プレートであって、前記開口を被覆し、前記突起を受け入れるポートを含む端子プレートと、
を含み、
前記集電プレートとの電気的接続を形成するために、前記端子プレートの前記ポートが前記集電プレートの前記突起に直接接触するように、かつ、前記側壁と前記集電プレートとの間で前記封止部が圧縮されるように、前記ポートは、前記突起と係合するように構成される、
電気化学セル。
【請求項2】
前記突起は、前記封止部と、前記開口と、前記ポートとを通って延在し、
前記突起が前記ポート内に保持されるように、前記突起の終端に固定具が配置される、
請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項3】
前記突起の外面には、ねじが切られており、
前記集電装置は、前記突起の終端に配置されるナットを備え、
前記ナットの雌ねじが、前記突起の外面に設けられたねじ山と係合し、
前記ナットは、前記封止部に圧縮力が生成されるように前記突起と協働する、
請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項4】
前記突起の外面は、圧入時に前記突起が前記ポートと係合することを可能にする形状及び寸法を有する、
請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項5】
前記正電極部及び前記負電極部の他方に電気的に接続され、前記セルハウジングに形成された第2の開口を介して前記セルハウジングから出る第2の集電装置をさらに備える、
請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項6】
前記セルハウジングは、第1の端面、対向する第2の端面、及び、前記第1の端面と前記第2の端面との間に延在する4つの側面を含む直方体であり、
前記第1の開口は、前記4つの側面のうちの1つに形成され、前記第2の開口は、前記4つの側面のうちの他の側面に形成される、
請求項5に記載の電気化学セル。
【請求項7】
前記第1の開口は、前記4つの側面のうちの1つに形成され、前記第2の開口は、前記4つの側面のうちの前記1つに対向する側面に形成される、
請求項6に記載の電気化学セル。
【請求項8】
前記第1の開口は、前記4つの側面のうちの1つに形成され、前記第2の開口は、前記4つの側面のうちの前記1つに隣接する側面に形成される、
請求項6に記載の電気化学セル。
【請求項9】
前記第1の開口は、前記4つの側面のうちの1つに形成され、前記第2の開口は、同一の側面に形成される、
請求項6に記載の電気化学セル。
【請求項10】
前記端子プレート及び前記集電プレートの各々は、第1の側面及び対向する第2の側面を備え、前記第1の側面及び前記第2の側面の各々は、略平面状であり、表面特徴を有さない、
請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項11】
複数の電気化学セルを備えるバッテリパックであって、
前記複数の電気化学セルの各々は、セルハウジングと、前記セルハウジング内に配置された電極アセンブリと、集電装置と、を含み、
前記セルハウジングは、フレキシブルシートから形成され、前記セルハウジングは、第1のハウジング部と、封止結合に沿って前記第1のハウジング部に結合された第2のハウジング部とを有することにより、パウチを形成し、
前記第1のハウジング部は、ベースと、前記ベースの外周から突出して前記ベースを囲む側壁とを備えることにより、開放型容器を形成し、
前記電極アセンブリは、交互の正電極部及び負電極部を含み、前記正電極部及び前記負電極部は、少なくとも1つの分離プレートによって分離され、かつ、積層軸に沿って積層され、
前記積層軸は、前記ベースに垂直な方向に延在し、
前記集電装置は、前記正電極部及び前記負電極部の一方に電気的に接続され、前記セルハウジングの側壁に形成された開口を介して前記セルハウジングから出て、
前記開口は、前記封止結合から離間する位置であって、前記積層軸に対向する位置に配置され、
前記集電装置は、
前記側壁と前記正電極部及び前記負電極部の前記一方との間に配置され、前記正電極部及び前記負電極部の前記一方に電気的に接続され、前記側壁に平行に配向され、前記開口を被覆する集電プレートであって、当該集電プレートの側壁対向面から突出して前記開口を通って延在する突起を含む集電プレートと、
前記開口を囲み、前記側壁と前記集電プレートとの間に配置された封止部と、
前記側壁に平行に配向され、前記開口を被覆し、前記セルハウジングの外側に配置された端子プレートであって、前記開口を被覆し、前記突起を受け入れるポートを含む端子プレートと、
を含み、
前記集電プレートとの電気的接続を形成するために、前記端子プレートの前記ポートが前記集電プレートの前記突起に直接接触するように、かつ、前記側壁と前記集電プレートとの間で前記封止部が圧縮されるように、前記ポートは、前記突起と係合するように構成され、
前記複数の電気化学セルのうちの1つの電気化学セルの前記集電装置の一部は、隣接する電気化学セルの集電装置の一部に直接接触して電気的接続を形成する、
バッテリパック。
【請求項12】
前記突起は、前記封止部と、前記開口と、前記ポートとを通って延在し、
前記突起が前記ポート内に保持されるように、前記突起の終端に固定具が配置される、
請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記突起の外面には、ねじが切られており、
前記集電装置は、前記突起の終端に配置されるナットを備え、
前記ナットの雌ねじが、前記突起の外面に設けられたねじ山と係合し、
前記ナットは、前記封止部に圧縮力が生成されるように前記突起と協働する、
請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項14】
前記突起の外面は、圧入時に前記突起が前記ポートと係合することを可能にする形状及び寸法を有する、
請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項15】
前記正電極部及び前記負電極部の他方に電気的に接続され、前記セルハウジングに形成された第2の開口を介して前記セルハウジングから出る第2の集電装置をさらに備える、
請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項16】
前記セルハウジングは、第1の端面、対向する第2の端面、及び、前記第1の端面と前記第2の端面との間に延在する4つの側面を含む直方体であり、
前記第1の開口は、前記4つの側面のうちの1つに形成され、前記第2の開口は、前記4つの側面のうちの他の側面に形成される、
請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項17】
前記第1の開口は、前記4つの側面のうちの1つに形成され、前記第2の開口は、前記4つの側面のうちの前記1つに対向する側面に形成される、
請求項16に記載のバッテリパック。
【請求項18】
前記第1の開口は、前記4つの側面のうちの1つに形成され、前記第2の開口は、前記4つの側面のうちの前記1つに隣接する側面に形成される、
請求項16に記載のバッテリパック。
【請求項19】
前記第1の開口は、前記4つの側面のうちの1つに形成され、前記第2の開口は、同一の側面に形成される、
請求項16に記載のバッテリパック。
【請求項20】
前記端子プレート及び前記集電プレートの各々は、第1の側面及び対向する第2の側面を備え、前記第1の側面及び前記第2の側面の各々は、略平面状であり、表面特徴を有さない、
請求項11に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
本発明は、積層又は巻回配置の電極プレートを含む電気化学セル及びセル内に配置される集電装置に関するものであり、集電装置は、セル内で電極プレートと電気的接続を形成し、セルパウチハウジングの開口を介して、セルから電流の転送を可能にする。
【背景技術】
【0002】
バッテリパックは、携帯用電子機器から再生可能電力システム及び環境に優しい自動車にわたる種々の技術に電力を提供する。例えば、ハイブリッド電気自動車(HEV)は、バッテリパック及び電気モータを内燃機関とともに使用し、燃料効率を上昇させる。バッテリパックは、複数のバッテリモジュールから形成され、各バッテリモジュールは、いくつかの電気化学セルを含む。セルは、2次元又は3次元アレイに配置され、直列又は並列に電気的に接続される。同様に、バッテリパック内のバッテリモジュールは、直列又は並列に電気的に接続される。
【0003】
異なるセルタイプが出現し、多種多様な設置状況の空間要求に対処しており、自動車において用いられる最も一般的なタイプは、円筒形セル、角柱形セル及びパウチセルである。セルタイプに関係なく、各セルは、セルハウジング及びセルハウジング内に配置される電極アセンブリを含み得る。電極アセンブリは、交互に積層又は巻回された一連の正電極プレート及び負電極プレートを含み、正電極プレート及び負電極プレートは、中間の分離プレートによって分離される。各セルは、第1の集電装置及び第2の集電装置も含むものとしてもよく、第1の集電装置は、正電極プレートに電気的に接続され、正電極プレートをセルハウジングの外側に配置された正セル端子に結合し、第2の集電装置は、負電極プレートに電気的に接続され、負電極プレートをセルハウジングの外側に配置された負セル端子に結合する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パウチセルにおいては、第1及び第2の集電装置の各々は、典型的には、リードタブを含み、リードタブは、パウチファブリックの2つの積層された層間において、パウチファブリックの層を結合し、封止結合を形成する溶接線に沿って通り、パウチから出る。リードタブを用いて、パウチセルハウジングの内側から外側に電流を流し、外側では、リードタブは、端子のような外部構造に電気的に接続可能である。特別な封止テープを用いて、リードタブを封止結合で囲み、封止結合のところで、リードタブは、層間を通り、パウチから出る。封止テープは、非常に特別な材料特性を有する必要があるので、比較的高価である。例えば、封止テープは、パウチファブリック溶接動作の間に発生するような局所的な熱が印加されるときを除いてすべての条件において固体であり、粘着性及び柔軟性を有するままである必要がある。局所的な熱が印加されるとき、封止テープは、溶融し、材料間の開いたギャップ内に流入し、パウチ材料及びそれぞれのリードタブの両方に接着する必要がある。パウチセルハウジングの内側から外側に電流を流すための比較的単純かつ低コストの構造のための要求が存在し、外側において、電流を流すための構造は、外部構造、例えば端子又は他のセルに電気的に接続可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
いくつかの態様において、電気化学セルは、セルハウジングと、セルハウジング内に配置される電極アセンブリと、集電装置と、を含む。セルハウジングは、フレキシブルシートから形成され、第1のハウジング部と、封止結合に沿って第1のハウジング部に結合される第2のハウジング部とを有することにより、パウチを形成する。第1のハウジング部は、ベースと、ベースの外周から突出してベースを囲む側壁とを含むことにより、開放型容器を形成する。電極アセンブリは、交互の正電極部及び負電極部を含む。正電極部及び負電極部は、少なくとも1つの分離プレートにより分離され、かつ、積層軸に沿って積層される。積層軸は、ベースに垂直な方向に延在する。集電装置は、正電極部及び負電極部の一方に電気的に接続され、セルハウジングの側壁に形成された開口を介してセルハウジングから出る。開口は、封止結合から離間する位置であって、積層軸に対向する位置に配置される。集電装置は、側壁と正電極部及び負電極部の一方との間に配置される集電プレートを含む。集電プレートは、正電極部及び負電極部の一方に電気的に接続され、側壁に平行に配向され、開口を被覆する。集電プレートは、当該プレートの側壁対向面から突出して開口を通って延在する突起を含む。集電装置は、開口を囲み、側壁と集電プレートとの間に配置される封止部を含む。さらに、集電装置は、側壁に平行に配向され、開口を被覆し、セルハウジングの外側に配置された端子プレートを含む。端子プレートは、開口を被覆し、突起を受け入れるポートを含み、ポートは、集電プレートとの電気的接続を形成するために、端子プレートのポートが集電プレートの突起に直接接触するように、かつ、側壁と集電プレートとの間で封止部が圧縮されるように、突起と係合するように構成される。
【0006】
いくつかの態様において、バッテリパックは、複数の電気化学セルを含み、複数の電気化学セルの各々は、セルハウジングと、セルハウジング内に配置された電極アセンブリと、集電装置と、を含む。セルハウジングは、フレキシブルシートから形成され、第1のハウジング部と、封止結合に沿って第1のハウジング部に結合される第2のハウジング部とを有することにより、パウチを形成する。第1のハウジング部は、ベースと、ベースの外周から突出してベースを囲む側壁とを含むことにより、開放型容器を形成する。電極アセンブリは、交互の正電極部及び負電極部を含む。正電極部及び負電極部は、少なくとも1つの分離プレートにより分離され、かつ、積層軸に沿って積層される。積層軸は、ベースに垂直な方向に延在する。集電装置は、正電極部及び負電極部の一方に電気的に接続され、セルハウジングの側壁に形成された開口を介してセルハウジングから出る。開口は、封止結合から離間する位置であって、積層軸に対向する位置に配置される。集電装置は、側壁と正電極部及び負電極部の一方との間に配置される集電プレートを含む。集電プレートは、正電極部及び負電極部の一方に電気的に接続され、側壁に平行に配向され、開口を被覆する。集電プレートは、当該プレートの側壁対向面から突出して開口を通って延在する突起を含む。集電装置は、開口を囲み、側壁と集電プレートとの間に配置される封止部を含む。さらに、集電装置は、側壁に平行に配向され、開口を被覆し、セルハウジングの外側に配置された端子プレートを含む。端子プレートは、開口を被覆し、突起を受け入れるポートを含み、ポートは、集電プレートとの電気的接続を形成するために、端子プレートのポートが集電プレートの突起に直接接触するように、かつ、側壁と集電プレートとの間で封止部が圧縮されるように、突起と係合するように構成される。さらに、複数の電気化学セルのうちの1つの電気化学セルの集電装置の一部は、バッテリパック内の隣接する電気化学セルの集電装置の一部に直接接触して電気的接続を形成する。
【0007】
電気化学セル及び/又はバッテリパックは、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むものとするとよい。突起は、封止部と、開口と、ポートとを通って延在し、突起がポート内に保持されるように、突起の終端に固定具が配置される。突起の外面には、ねじが切られており、集電装置は、突起の終端に配置されるナットを備え、ナットの雌ねじが、突起の外面に設けられたねじ山と係合し、ナットは、封止部に圧縮力が生成されるように突起と協働する。突起の外面は、圧入時に突起がポートと係合することを可能にする形状及び寸法を有する。第2の集電装置は、正電極部及び負電極部の他方に電気的に接続され、セルハウジングに形成された第2の開口を介してセルハウジングから出る。セルハウジングは、第1の端面、対向する第2の端面、及び、第1の端面と第2の端面との間に延在する4つの側面を含む直方体であり、第1の開口は、4つの側面のうちの1つに形成され、第2の開口は、4つの側面のうちの他の側面に形成される。第1の開口は、4つの側面のうちの1つに形成され、第2の開口は、4つの側面のうちの前記1つに対向する側面に形成される。第1の開口は、4つの側面のうちの1つに形成され、第2の開口は、4つの側面のうちの前記1つに隣接する側面に形成される。第1の開口は、4つの側面のうちの1つに形成され、第2の開口は、同一の側面に形成される。端子プレート及び集電プレートの各々は、第1の側面及び対向する第2の側面を備え、第1の側面及び第2の側面の各々は、略平面状であり、表面特徴を有さない。
【0008】
パウチセルは、電極アセンブリを含み、電極アセンブリは、パウチタイプの金属積層フィルムセルハウジング内で電解質とともに封止され、発電/記憶装置を形成する。電極アセンブリは、「積層された」電極アセンブリであってもよく、「積層された」電極アセンブリは、交互に積層された一連の正電極プレート及び負電極プレートを含み、正電極プレート及び負電極プレートは、中間の分離プレートによって分離される。さらに、パウチセルは、集電装置を含み、集電装置は、電極プレートの対応する1つと電気的接続を形成し、電極アセンブリ内で生成される電流が、集電装置を通りセルから出て流れるのを可能にするとともに、気密封止パウチセルハウジングを維持することができる。
【0009】
有利には、集電装置は、パウチセルを形成するのに用いられる封止結合から離間する位置に配置され、特に、パウチ側壁における開口を被覆する位置に配置され、開口は、電極アセンブリの積層軸に対向する(積層軸に平行な面内に存在する)。封止結合のところよりもむしろこの位置に開口を形成することによって、市販の封止材料を用いて、集電装置の周りの漏れを防止することができ、それによって、比較的高コストの封止テープの使用をなくし、セルを製造するコストが減少する。
【0010】
さらに有利には、集電装置は、セルの内側に配置される第1の要素と、セルの外側に配置される第2の要素とを含むものとしてもよく、電気的接続を提供するとともに、開口の近傍で圧縮力を加える機械的接続によって、第1の要素が第2の要素に接続される。いくつかの実施形態においては、第2の要素と、開口を囲むハウジングとの間に封止部が設けられ、封止部を圧縮するように圧縮力が機能し、それによって、開口を介して空気及び水分がセルに入ることと、開口を介して電解質がセルから出ることとが防止される。第1の要素と第2の要素との間の機械的接続は、セルハウジングにおける開口の周りでの高信頼性で、堅牢で、圧力に対して脆弱でない封止を提供し、従って、パウチセルハウジングの部分間の封止結合に沿ってホットメルト封止が設けられるような、いくつかの従来のパウチセル封止技術と比較して、改善されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】パウチセルのアレイを含むバッテリパックの部分分解斜視図である。
図2】集電装置を含むパウチセルの斜視図である。
図3図2のパウチセルの概略断面図を、図2の線3−3に沿って示す。
図4】正電極プレート、負電極プレート及び分離プレートを含む電極対の斜視図であり、分離プレートは、正電極プレート及び負電極プレートと交互にある。
図5】電極プレート積層体の一部の断面図であり、正電極プレートの正の折り曲げられた部分が、重ねられた構成で、かつ、集電プレートと電気的に接触して配置されることを示し、明確にするために、負電極プレート及び分離プレートは省略される。
図6】セルハウジングとともに組み立てられた集電装置の斜視図であり、ここではセルハウジングの側面の一部のみが示されており、明確にするために、電極アセンブリは省略される。
図7図6の集電装置の断面図を、図6の線7−7に沿って示す。
図8図6の集電装置の分解断面図を、図6の線7−7に沿って示す。
図9】セルハウジングとともに組み立てられた代替実施形態の集電装置の斜視図であり、ここではセルハウジングの側面の一部のみが示されており、明確にするために、電極アセンブリは省略される。
図10図9の集電装置の断面図を、図9の線10−10に沿って示す。
図11図9の集電装置の分解断面図を、図9の線10−10に沿って示す。
図12】パウチセルのアレイを含むバッテリパックの部分分解斜視図である。
図13】代替実施形態の電極積層体の部分断面図である。
図14図2のセルの概略上面図であり、セルの4つの側面のうちの1つに形成された開口に、第1の集電装置が設けられ、4つの側面のうちの前記1つに対向する側面に形成された開口に、第2の集電装置が設けられる。
図15】代替実施形態のセルの概略上面図であり、セルの4つの側面のうちの1つに形成された開口に、第1の集電装置が設けられ、4つの側面のうちの前記1つに隣接する側面に形成された開口に、第2の集電装置が設けられる。
図16】他の代替実施形態のセルの概略上面図であり、セルの4つの側面のうちの1つに形成された開口に、第1の集電装置が設けられ、同一の側面に形成された開口に、第2の集電装置が設けられる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
図1乃至図3を参照すると、電力を提供するのに用いられるバッテリパック1は、複数の電気化学セル20を含み、複数の電気化学セル20は、電気的に相互接続され、整理された方法でバッテリパック用ハウジング2内に格納される。バッテリパック用ハウジング2は、パック容器部3及び着脱可能なパック蓋4を含む。セル20は、電極アセンブリ60(図3及び図4)を含むリチウムイオン・パウチセルであり、電極アセンブリ60は、セルハウジング21内で電解質とともに封止され、発電/記憶装置を形成する。いくつかの実施形態においては、セル20のグループは、共に結合されて、バッテリモジュール(図示せず)を形成していてもよく、バッテリモジュールは、次に、バッテリパック用ハウジング2内に格納される。しかしながら、図示の実施形態においては、セル20は、モジュールに結合されず、その代わりにバッテリパック用ハウジング端子6、7に直接電気的に接続される。バッテリパック用ハウジング2内で、セル20は、直列又は並列に電気的に接続される。
【0013】
各セル20は、パウチタイプのセルハウジング21を含む。セルハウジング21は、直方体形状を有する。図示の実施形態においては、セルハウジング21は、立方体形状を有し、6つの直交面を含む。面は、第1の端面22と、第1の端面22に対向する第2の端面23と、第1の側面24と、第1の側面24に隣接する第2の側面25と、第2の側面25に隣接し、第1の側面24に対向する第3の側面26と、第3の側面26及び第1の側面24に隣接する第4の側面27と、を含み、第4の側面27は、第2の側面25に対向する。第1の側面24、第2の側面25、第3の側面26及び第4の側面27の各々は、第1の端面22と第2の端面23との間に延在し、6つの面は、電極アセンブリ60によって占有される封止された内部空間を協働して定義する。
【0014】
パウチタイプのセルハウジング21は、金属積層ポリマーフィルムシートの2つのブランクのアセンブリである。各ブランクは、折り曲げられ、開放型ボックスの形状を形成する。第1のブランクは、比較的深いボックスに相当し、このボックスは、第1のセルハウジング部又は容器42として機能し、電極アセンブリ60を受け入れるように寸法形成される。容器42は、セルハウジングの第2の端面23に相当するベースと、セルハウジング側面24、25、26、27によって定義される閉鎖された部分に相当する側壁と、を有する。第2のブランクは、比較的浅いボックスに相当し、このボックスは、容器42の開放端を閉鎖する第2のハウジング部又はカバー44として機能する。カバー44は、セルハウジングの第1の端面22に相当し、側面24、25、26、27の各々に例えば溶接を介して結合される。特に、連続封止結合40は、側面24、25、26、27とセルハウジングの第1の端面22との間に交線に沿って形成され、封止された直方体パウチを形成し、このパウチの深さは、いくつかの従来のパウチタイプのセルハウジングの深さより大きい。例えば、いくつかの実施形態においては、深さは、20mmより大きい。図示の実施形態においては、セルハウジング21は、立方体形状であり、長さ、幅及び高さの寸法は、90mm以上である。
【0015】
セルハウジング21は、セルハウジング側面24、26に形成される開口28、29を含み、開口28、29は、集電装置70、71と協働し、セルハウジング21から電流の転送を可能にする。第1の開口28は、側面の1つ、例えば第1の側面24に形成され、第2の開口29は、対向する側面、例えば第3の側面26に形成される。さらに、第1の開口28及び第2の開口29は、封止結合40から離間する。例えば、図示の実施形態においては、第1の開口28及び第2の開口29は、それぞれの側面24、26の略中央にあり、一方、封止結合40は、ハウジングの第1の端面22に隣接する。この配置によって、第1及び第2の開口28、29は、セルハウジングの第2の端面23によって定義される面に垂直な面にあり、それゆえ、電極アセンブリ60の積層軸66(後述する)に対向する。
【0016】
図3及び図4を参照すると、電極アセンブリ60は、セルハウジング21内に配置され、交互に積層された一連の正電極プレート61及び負電極プレート62を含み、正電極プレート61及び負電極プレート62は、中間の分離プレート30、32によって分離される。分離プレート30、32は、各々透過性膜であり、正電極プレート61及び負電極プレート62の離間を保持するように機能し、電気的短絡を防止し、同時にまた、電解質内で供給されるイオン電荷担体であって、セル20内の電流の通過の間、回路を閉鎖するために必要なイオン電荷担体の通過を可能にする。分離プレート30、32は、例えば、ポリプロピレン−ポリエチレン−ポリプロピレン−3層膜のような電気絶縁材料から形成される。
【0017】
積層された一連の電極プレート61、62及び分離プレート30、32は、本願明細書において、「プレート積層体」64と称され、プレート積層体64の積層軸66は、プレート積層体64の中央を通り積層方向に平行な方向に延在する。電極アセンブリ60がセルハウジング21内に配置されるとき、電極プレート61、62は、セルハウジングの第1及び第2の端面22、23に平行であり、積層軸66は、セルハウジングの第1及び第2の端面22、23に垂直な方向に延在する。電極プレート61、62は、(例えば、数十mm又は数百mmの桁数の厚さを有する)全体のセルの厚さと比較して非常に薄く(例えば、約0.095mmから0.145mmの桁数の厚さを有する)、それゆえ、図3においては概略的に示される。
【0018】
積層する間に、電極アセンブリ60を形成する正電極プレート61、負電極プレート62及び分離プレート30、32は、層構成又は積層構成で積層方向に配置される。積層構成においては、分離プレート30、32は、積層軸66に沿って積層され、積層体64のすべての分離プレート30、32の周辺エッジは、積層軸66の方向に平行な方向に整列配置される。
【0019】
さらに、正電極プレート61及び負電極プレート62は、積層軸に横方向(即ち、長さ方向)にそれぞれの分離プレート30、32に対して部分的にオフセットされる。特に、正電極プレート61は、積層軸66に沿って積層され、正電極プレート61の周辺エッジは、積層軸66の方向に平行な方向に互いに整列配置されるが、分離プレート30、32に対して長さ方向に平行な第1の方向に部分的にオフセットされる。図4においては、第1の方向は、矢印34によって表される。それゆえ、正電極プレート61の各々の一方のエッジ61aは、分離プレート30、32の対応するエッジ30a、32aを越えて延在し、その結果、露出した導電材料の正の「クリアレーン」63を生ずる。
【0020】
負電極プレート62は、積層軸66に沿って積層され、負電極プレート62の周辺エッジは、積層軸66の方向に平行な方向に互いに整列配置されるが、分離プレート30、32に対して第2の方向に部分的にオフセットされ、第2の方向は、長さ方向に平行であり、第1の方向の反対である。図4においては、第2の方向は、矢印35によって表される。それゆえ、負電極プレート62の各々の一方のエッジ62bは、分離プレート30、32の対応するエッジ30b、32bを越えて延在し、その結果、露出した導電材料の負の「クリアレーン」65を生ずる。
【0021】
図5を参照すると、各正電極プレート61のクリアレーン63は、プレート積層体64の側面に対して折り曲げられているものとしてもよい。同様に、各負電極プレート62のクリアレーン65は、プレート積層体64の対向側面に対して折り曲げられているものとしてもよい(図示せず)。積層軸66に沿った電極プレート61、62の相対的な間隔のため、折り曲げられたクリアレーン63、65は、重畳するルーバー構成を形成し、各クリアレーン63、65の部分が露出し、セルハウジング21の側面(即ち、側面24)に対向する。プレート積層体64の所定の側面上の折り曲げられたクリアレーンは、協働して略平面状の導電面を形成し、この導電面を用いて、後述するように、集電装置70、71との電気的接続を形成することができる。
【0022】
図2及び図6乃至図8を参照すると、各セル20はまた、第1の集電装置70及び第2の集電装置71を含み、集電装置70、71は、プレート積層体64のプレート61、62と溶接なしの電気的接続を形成する。第1の集電装置70は、第1の開口28に配置され、第2の集電装置71は、第2の開口29に配置される。第1の集電装置70及び第2の集電装置71は同一であり、それゆえ、第1の集電装置70のみを詳述する。第1及び第2の集電装置70、71の両方に共通の要素は、共通の参照符号によって参照される。
【0023】
第1の集電装置70は、集電プレート72及び端子プレート82を含むツーピースの装置である。集電プレート72は、薄い導電プレートであり、電極対向面73と、電極対向面73に対向する側面対向面74と、電極対向面73と側面対向面74との間に延在する周辺エッジ面75と、を含む。周辺エッジ面75は、電極積層体64の側面の矩形形状に相当する矩形形状を定義する。
【0024】
電極対向面73は、略平面状であり、表面特徴を有さない。側面対向面74は、円筒形の突起76を含む。図示の実施形態においては、突起76は、円形の断面形状を有するが、この形状を有することに限定されるものではない。突起76は、側面対向面74の中央領域に位置し、セルハウジングの側面24に向かって突出する。
【0025】
集電プレート72は、ハウジングの第1の側面24と電極アセンブリ60との間に配置される。特に、電極対向面73は、正電極プレート61の折り曲げられたクリアレーン63に直接接触し、電気的接続を形成する。側面対向面74がハウジングの第1の側面24に平行で、第1の開口28を被覆するように、集電プレート72は配向される。さらに、突起76は、第1の開口28に整列配置され、第1の開口28を通って延在する。集電プレート72の側面対向面74が、ハウジングの第1の側面24の内面に当接し、同時に電極対向面73が、正電極プレート61の折り曲げられたクリアレーン63と接触するように、セルハウジング21及び電極アセンブリ60は寸法形成される。
【0026】
端子プレート82は、薄い導電プレートであり、ハウジング対向面83と、ハウジング対向面83に対向する外向きの対向面84と、ハウジング対向面83と外向きの対向面84との間に延在する周辺エッジ面85と、を含む。図示の実施形態においては、周辺エッジ面85は、略矩形形状を定義するが、略矩形形状に限定されるものではない。端子プレート82は、中央に配置されたポート86を有するように形成され、ポート86は、ハウジング対向面83と外向きの対向面84との間に延在する。
【0027】
端子プレート82は、セルハウジング21の外側に配置され、ハウジングの第1の側面24の外面に当接する。特に、端子プレート82は、第1の開口28を被覆し、この状態では、ポート86が第1の開口28に整列配置されており、突起76がポート86を通って延在している。ポート86は、圧入公差を以て、突起76の形状及び寸法に対応するように形状付与及び寸法形成される。従って、ポート86は、ポート86が突起76に直接接触しかつ集電プレート72との電気的接続を形成するように、突起76と係合するように構成される。さらに、突起76とポート86との間の機械的接続(例えば、圧入接続)は、集電装置70を、開口28内に組み立てられた構成で保持するように機能する。
【0028】
開口28の周りには封止部90が設けられる。封止部90は、封止材料のビードでもよく、開口28の周りで気密封止を形成し、電解質がセルハウジング21から開口28を通って漏れるのを防止する。封止部90は、端子プレートのハウジング対向面83とハウジングの第1の側面24との間に設けられている。図示の実施形態においては、封止部90は、集電プレートの側面対向面74に形成された環状溝78内に存在する。溝78の深さは、封止部90の直径よりも小さいので、封止部は、溝78内に存在する場合には、集電プレートの側面対向面74に対して外向きに突出する。任意選択的に、保持リング92を使用して、封止部90を溝78内に保持するものとしてもよい。
【0029】
代替的には、封止部90が集電プレートの側面対向面74とハウジングの第1の側面24との間に、又は、両方の位置に設けられるものとしてもよいことを理解されたい。
【0030】
有利には、封止部90が封止結合40から遠い位置で用いられるので、必要な特別の材料特性が少ない。このために、封止部90を設けるのに用いられる封止材料は、市販の材料でもよい。封止材料は、例えば、感圧接着剤、ガスケット材料、又は、Oリングのような事前形成された封止部でもよい。その結果、封止材料は、いくつかの従来のパウチセルにおいて用いられるいくつかの封止材料と比較して、低コストで封止結合内の封止を形成することができる。
【0031】
突起76とポート86との間の機械的接続(例えば、圧入接続)は、集電装置70の各要素を組み立てられた構成で保持して、各要素間の電気的接続を生成するための直接的な物理的接触を有する固定具として機能するだけではなく、側面24と集電プレート72との間の封止部90を圧縮するようにも機能する。機械的接続によって生成される圧縮力は、圧縮力を提供する機械的接続を有していないいくつかの壁貫通型の集電装置と比較して、封止部90の信頼性を有利にも改善する。
【0032】
第2の集電装置71は、第2の開口29に配置される(図3)。第2の集電装置71の集電プレート72は、ハウジングの第3の側面26と電極アセンブリ60との間に配置され、側面対向面74がハウジングの第3の側面26に平行で、第2の開口29を被覆するように配向されるとともに、突起76が第2の開口29を通って延在するように配向される。さらに、第2の集電装置71の電極対向面73は、負電極プレート62の折り曲げられたクリアレーン65に直接接触し、電気的接続を形成し、一方、側面対向面74は、セルハウジングの第3の側面26の内面に当接する。さらに、第2の集電装置71の端子プレート82は、セルハウジング21の外側に配置され、ハウジングの第3の側面26の外面に当接し、第2の開口29を被覆する。ハウジング対向面83がハウジングの第3の側面26に平行で、第2の開口29を介して集電プレート72に対向するように、端子プレート82は配向される。特に、端子プレート82は、第2の開口29を被覆し、この状態では、ポート86が第2の開口29に整列配置されており、突起76がポート86を通って延在している。その結果、集電プレート72と端子プレート82との間に直接的電気的接続が形成される。さらに、突起76とポート86との間には、第2の開口29を囲む封止部90に圧縮力を加える圧入式の機械的接続が形成される。
【0033】
それゆえ、第1の集電装置70及び第2の集電装置71の両方において、直接的電気的接続は、集電プレート72と端子プレート82との間に、突起76とポート86との間の直接接触を介して形成される。特に、電気的接続は、溶接なしであり、直接的電気的接続は、開口28、29内で形成される。さらに、突起76とポート86との間の機械的接続は、側面24と集電プレート72との間で封止部90を圧縮するように機能するので、端子プレート82の対向面83と、集電プレート72の対向面74との間に電気的接続が形成されることを保証するために外部の力を供給する必要がない。
【0034】
図9乃至図11を参照すると、代替実施形態の集電装置270は、図6乃至図8に関して上述した集電装置70に類似し、共通の要素は、共通の参照符号を用いて参照される。集電装置270は、図6乃至図8に関して上述したような端子プレート82と、代替実施形態の集電プレート272とを含む。集電プレート272は、側面対向面74に形成された突起276を含む。突起276は、円形の断面形状を有し、雄ねじ278を含む。突起276は、側面対向面74の中央領域に位置し、セルハウジングの側面24に向かって突出する。突起276は、開口28に対応する位置に設けられる。さらに、突起276は、開口28を通って突出し、端子プレートのポート86に直接接触し、ポート86を介して端子プレート82と電気的接続を形成するように構成される。
【0035】
集電装置は、雌ねじ280を有するナット279をさらに含み、ナット279は、突起276の雄ねじと係合するように形状付与及び寸法形成される。ナット279は、端子プレート82の外向きの対向面84において突起276と係合するように配置され、集電プレート272の側面対向面74を端子プレート82の方向に引き込んで封止部90に圧縮力を加えるために、十分に締め付けられる。
【0036】
上述した実施形態のように、封止部90は、開口28、29周辺の端子プレート82のハウジング対向面83に設けられ、気密封止を形成し、電解質がセルハウジング21から漏れるのを防止する。従って、端子プレート82と集電プレート272との間の電気的接続は、溶接なしの直接的電気的接続である。
【0037】
集電プレートの突起76、276と端子プレートのポート86との間の機械的接続は、上述した例示的な実施形態に限定されるものではなく、他の固定具及び/又は他の種類の機械的接続を使用して達成されるものとしてもよい。例えば、機械的な結合方法及び/又は結合装置は、リベット、Eリング、Cリング等の使用を含むものとするとよい。すべての場合において、集電プレートの突起76、276と端子プレートのポート86との間の機械的接続は、封止部90に若干の圧縮力が加えられるように形成される。
【0038】
図12を次に参照すると、いくつかの実施形態においては、隣接セル20a、20bの端子プレート82a、82b間に直接接触及び電気的接続を提供するために、バッテリパックのセル20に力Fを加えるものとしてもよい。いくつかの実施形態においては、力Fは、セルハウジング20に対して外部で生成されるものとしてもよい。図12は、バッテリパック1を示し、バッテリパック1は、バッテリパック用ハウジング2内の列R1、R2、R3、R4及び行C1、C2、C3、C4、C5に配置されるセル20のアレイを含む。隣接セル20a、20bの端子プレート82a、82b間の電気的接続は、1列のセル20及び1行のセル20を圧接することによって生成及び/又は保証される。具体的には、セル列に沿った圧縮力は、弾性部材13を、列のセル20とバッテリパック用ハウジング2の容器部3の側壁3aとの間に設けることによって達成される。例えば、波形バネ13のような弾性部材は、各列R1、R2、R3、R4の一端又は両端に配置され、隣接セル20a、20bの端子プレート82a、82b間の電気的接続を確実にすることができる。同様に、波形バネ13は、各行C1、C2、C3、C4、C5の一端又は両端に配置され、隣接セル20a、20bの端子プレート82a、82b間の電気的接続を確実にすることができる。
【0039】
いくつかの実施形態においては、第1の集電装置70の集電プレート72及び端子プレート82は、第1の導電材料から形成される、又は、第1の導電材料でメッキされ、第1の導電材料は、正電極プレート61を形成するのに用いられる材料に相当し、例えばアルミニウムである。さらに、第2の集電装置71の集電プレート72及び端子プレート82は、第2の導電材料から形成され、又は、第2の導電材料でメッキされ、第2の導電材料は、負電極プレート62を形成するのに用いられる材料に相当し、例えば銅である。
【0040】
図13を参照すると、第1の集電装置70及び第2の集電装置71の集電プレート72は、対応する正電極プレート61又は負電極プレート62の折り曲げられた部分(例えば、クリアレーン63、65)に対して押圧されるものとして上述され、溶接なしの電気的接続を形成するが、他の接続構成を用いて、溶接なしの電気的接続を形成するものとしてもよい。例えば、第1の集電装置70の集電プレート72は、折り曲げられていない正電極プレート61の周辺エッジ61aへの直接接触を介して電気的に接続されているものとしてもよい。同様に、第2の集電装置71の集電プレート72は、折り曲げられていない負電極プレート62の周辺エッジ62bへの直接接触を介して電気的に接続されているものとしてもよい。このように、第1及び第2の集電装置70、71は、電極プレート61、62のエッジ面との直接的電気的接続を、溶接なしの圧力接触を介して形成するものとしてもよい。
【0041】
上述した実施形態は、集電プレート72、272が突起76、276を含み、端子プレート82がポート86を含むことを示しているが、いくつかの代替実施形態においては、集電プレート72、272がポートを含むものとしてもよく、また、端子プレート82が、ポート内に受け入れられる突起を含むものとしてもよいことを理解されたい。
【0042】
図14乃至図16を参照すると、図示の実施形態においては、セルハウジング21は、側面の1つに形成される第1の開口28と、この1つの側面に対向する側面に形成される第2の開口29と、を有するものとして記載される(図14)。しかしながら、セルハウジング21は、この構成に限定されるものではない。例えば、いくつかの実施形態においては、セルハウジング21は、側面の1つに形成される第1の開口28と、この1つの側面に隣接する側面に形成される第2の開口29と、を含むものとするとよい(図15)。他の実施形態においては、セルハウジング21は、側面の1つに形成される第1の開口28と、同一の側面に形成される第2の開口29と、を含むものとするとよい(図16)。さらに他の実施形態においては、セルハウジング21は、2つの第1の開口28及び2つの第2の開口29を含むものとしてもよく、1つの第1の開口28は、対向側面の各々に配置され、1つの第2の開口は、対向側面に隣接する側面の各々に配置される。
【0043】
本願明細書においては、電極アセンブリ60は、積層された一連のプレート61、62を含む「積層された」電極アセンブリとして記載されるが、電極アセンブリ60は、この構成に限定されるものではない。例えば、いくつかの実施形態においては、電極アセンブリ60は、巻回電極アセンブリ(例えば、ゼリーロールアセンブリ)、折り曲げられた電極アセンブリ(即ち、Z折りアセンブリ)又は他の電極配置を含むものとしてもよい。
【0044】
図示の実施形態においては、パウチタイプのセルハウジング21は、金属積層ポリマーフィルムシートの2つのブランクのアセンブリであり、各ブランクは、折り曲げられ、開放型ボックスの形状を形成する。しかしながら、パウチタイプのセルハウジングは、この構成に限定されるものではない。例えば、いくつかの実施形態においては、パウチタイプのセルハウジングは、金属積層ポリマーフィルムのシートから形成されていてもよく、このシートが、電極アセンブリを受け入れる凹部を形成するために引き込まれ、閉じられたパウチを形成するために折り曲げられて、封止される。
【0045】
セル20は、立方体形状のセルハウジング21を有するが、セルハウジング21は、立方体形状に限定されるものではない。例えば、セルハウジング21は、直方体形状でもよい(図4)。他の例においては、セルハウジング21は、他の多角形の形状を有し、最密充填、例えば六角形に配置される側面を有する8面構造(図示せず)を可能にするものとしてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態においては、セル20は、パウチタイプのセルハウジングを有さず、その代わりに代替タイプのセルハウジングを有する。1つの例においては、セル20は、剛性のプラスチックハウジングを有しているものとしてもよい。他の例においては、セル20は、金属角柱形ハウジングのような金属ハウジングを有しているものとしてもよい。この場合には、金属ハウジングは、電極アセンブリ及び集電装置70、71から電気的に絶縁されているものとしてもよい。
【0047】
さらに、セル20は、リチウムイオン・バッテリであることに限定されるものではない。例えば、セル20は、アルミニウムイオン、アルカリ、ニッケル・カドミウム、ニッケル水素又は他のタイプのセルでもよい。
【0048】
セルを含むバッテリシステムの選択的な例示的実施形態は、ある程度詳細に上述されている。本願明細書においては、これらの装置を明らかにするために必要とみなされる構造のみが記載されてきたことを理解されたい。他の従来の構造並びにバッテリシステムの付属的及び補助的な構成要素の構造は、周知であり、当業者によって理解されるとみなされる。さらに、バッテリシステム及びバッテリセルの実施例が上述されてきたが、バッテリシステム及び/又はバッテリセルは、上述した実施例に限定されるものではなく、種々の設計変更は、請求項にて特定される装置から逸脱しない範囲で実施されるものとするとよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16